JP2015220480A - 信号発生回路 - Google Patents

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和英 樋口
Kazuhide Higuchi
和英 樋口
安藤 暢彦
Nobuhiko Ando
暢彦 安藤
浩之 水谷
Hiroyuki Mizutani
浩之 水谷
一二三 能登
Hifumi Noto
一二三 能登
川上 憲司
Kenji Kawakami
憲司 川上
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Abstract

【課題】従来構成に対して、アナログ回路要素を削減し、かつ回路規模を小さくする。
【解決手段】変調データに基づいて制御信号を生成する制御回路1と、基準信号を生成する基準信号源2と、基準信号に同期し、制御信号に従って周波数及び位相を制御した信号を生成する2つ以上のADPLL3,4と、各ADPLL3,4により生成された信号を合成する合成器5とを備えた。
【選択図】図1

Description

この発明は、振幅及び位相を制御した信号を生成する信号発生回路に関するものである。
移動体通信の普及につれ、無線通信機器の小型化、低消費電力化及び低コスト化への要求が高まっている。無線通信機器における送信機の小型化及び低コスト化には、ダイレクトコンバージョン送信機が向いているとされている(例えば特許文献1参照)。図6に、特許文献1に開示されたダイレクトコンバージョン送信機に使用されている信号発生回路を示す。
図6に示す信号発生回路では、まず、制御回路101で変調データを用いて同相信号と直交信号を生成する。そして、同相信号は、DAC105でアナログ信号に変換され、周波数フィルタ107で不要波成分が取り除かれ、可変利得器109で振幅が調整された後に、ミキサ111で位相同期回路(PLL)103の出力に基づいた周波数のアップコンバージョンがされることで、無線周波数の同相信号となる。同様に、直交信号は、DAC106でアナログ信号に変換され、周波数フィルタ108で不要波成分が取り除かれ、可変利得器110で振幅が調整された後に、ミキサ112でPLL103の出力に基づいた周波数のアップコンバージョンをされることで、無線周波数の直交信号となる。その後、同相信号と直交信号は、合成器113でベクトル合成され、振幅及び位相が変調された信号となる。
特開2003−152563号公報
Li Li,Michael P.Flynn,Mark A. Ferriss,"A 5.8GHz Digital Arbitrary Phase-setting Type II PLL in 65nm CMOS with 2.25 Resolution,"IEEE Asian Solid-State Circuits Conference. Robert Bogdan Staszewski,"All-Digital PLL with Ultra Fast Settling,"IEEE Transactions on Circuits and Systems II,Vol.54,No.2,pp181-185.
しかしながら、従来の信号発生回路では、2つのDAC105,106、2つのミキサ111,112及びPLL103等を用いて構成されており、回路規模が大きい。よって、回路面積が大きく、消費電力が高いという課題があった。また、アナログ回路要素が多いため、集積化した際に回路の微細化による動作周波数や雑音特性の性能向上が困難であるという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、従来構成に対して、アナログ回路要素を削減し、かつ回路規模を小さくすることができる信号発生回路を提供することを目的としている。
この発明に係る信号発生回路は、変調データに基づいて制御信号を生成する制御回路と、基準信号を生成する基準信号源と、基準信号源により生成された基準信号に同期し、制御回路により生成された制御信号に従って周波数及び位相を制御した信号を生成する2つ以上のデジタル位相同期回路と、各デジタル位相同期回路により生成された信号を合成する合成器とを備えたものである。
この発明によれば、上記のように構成したので、従来構成に対して、アナログ回路要素を削減し、かつ回路規模を小さくすることができる。
この発明の実施の形態1に係る信号発生回路の構成を示す図である。 この発明の実施の形態1におけるADPLLの構成を示す図である。 この発明の実施の形態1における2つのADPLLの出力信号とそのベクトル合成結果を極座標で表した図である。 この発明の実施の形態1に係る信号発生回路によるパルス状の信号出力を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る信号発生回路の構成を示す図である。 従来の信号発生回路の構成を示す図である。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る信号発生回路の構成を示す図である。
信号発生回路は、図1に示すように、制御回路1、基準信号源2、2つのADPLL(デジタル位相同期回路)3,4及び合成器5から構成されている。
制御回路1は、入力された変調データに基づいてADPLL3,4を制御する制御信号を生成するものである。制御回路1は、ソフトウェアに基づくCPUを用いたプログラム処理によって実行される。
基準信号源2は、ADPLL3,4により生成される信号を同期させるための基準信号を生成するものである。
ADPLL3,4は、基準信号源2により生成された基準信号に同期し、制御回路1により生成された制御信号に従って周波数及び位相を制御した信号を生成するものである。このADPLL3,4の詳細については後述する。
合成器5は、ADPLL3,4により生成された信号をベクトル合成するものである。
次に、ADPLL3,4の構成について、図2を参照しながら説明する。なお以下では、ADPLL3の構成について説明を行うが、ADPLL4についても同様である。
ADPLL3は、図2に示すように、時間デジタル変換器(TDC)31、デジタルループフィルタ32、デジタル制御発振器(DCO)33及び分周器34から構成されている。
TDC31は、基準信号源2により生成された基準信号と、分周器34により分周された信号との位相差に比例したデジタル信号を生成するものである。なお、TDC31により生成されたデジタル信号は時間変動を持っている。
デジタルループフィルタ32は、制御回路1による制御に従い、TDC31により生成された時間変動を持つデジタル信号を平滑化するものである。例えば非特許文献1に開示されるように、このデジタルループフィルタ32を制御することで、DCO33から出力される信号の位相を制御することができる。
DCO33は、デジタルループフィルタ32により平滑化されたデジタル信号に応じた周波数及び位相の信号を生成するものである。
分周器34は、制御回路1による制御に従い、DCO33により生成された信号を分周するものである。この分周器34を制御することで、DCO33から出力される信号の周波数を制御することができる。
次に、上記のように構成された信号発生回路の動作について、図1の構成を用いて説明する。
信号発生回路の動作では、ADPLL3,4のTDC31,41が、基準信号源2により生成された基準信号と、分周器34,44により分周された信号との位相差に比例したデジタル信号を生成する。次いで、デジタルループフィルタ32,42は、制御回路1による制御に従い、TDC31,41により生成された時間変動を持つデジタル信号を平滑化する。次いで、DCO33,43は、デジタルループフィルタ32により平滑化された信号に応じた周波数及び位相の信号を生成する。次いで、分周器34,44は、制御回路1により指定された分周数に従い、DCO33,43により生成された信号を分周する。
以上の動作により、ADPLL3,4は、位相同期回路として、基準信号に同期した信号を生成する。
以上のように、ADPLL3,4では、デジタルループフィルタ32,42及び分周器34,44によって、DCO33,43から出力される信号の周波数と位相を制御することが可能である。
一方、ADPLL3,4のような位相同期回路の出力は電圧制御発振器から得るため、振幅は一定であり振幅制御することはできない。そのため、単一のADPLL3,4では、位相及び振幅を制御可能な信号発生器を構成することができない。
そこで、本発明では、2つのADPLL3,4を用いてその出力を合成することで、振幅制御も可能としている。図3は、ADPLL3,4から出力された信号51,52の位相を極座標で示したものである。この図3に示すように、信号51,52をベクトル合成することで、位相だけではなく振幅も制御した信号53を得ることができる。
例えば、一方のADPLL3に対し、位相が180度違う信号を出力するように他方のADPLL4を制御して、その出力を合成することで、図4に示すようなパルス状の信号を出力することも可能となる。
また、例えば非特許文献2に開示されるように、ADPLL3,4では、アナログのPLLに対して、セットリング時間を短縮することができ、高速な変調動作が可能である。
また、ADPLL3,4は、DACに対して、高い周波数の信号を低消費電力で出力することが可能である。さらに、ADPLL3,4は、無線周波数を直接出力できるため、周波数変換を行う必要がなく、DAC及びミキサを省略することができる。したがって、回路規模及び消費電力を小さくすることができる。
また、ADPLL3,4は、アナログPLLに対して、TDC31,41、デジタルループフィルタ32,42及び分周器34,44等のデジタル回路要素が多いため、集積化した際に回路の微細化による動作周波数や雑音特性の性能向上が可能となる。
以上のように、この実施の形態1によれば、2つのADPLL3,4を用いてその出力を合成するように構成したので、従来構成に対して、アナログ回路要素を削減し、かつ回路規模を小さくすることができる。
なお上記では、2つのADPLL3,4を用いた場合を示したが、2つ以上のADPLLを用いてもよい。これは以下の実施の形態についても同様である。
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2に係る信号発生回路の構成を示す図である。図5に示す実施の形態2に係る信号発生回路は、図1に示す実施の形態1に係る信号発生回路のADPLL3,4及び合成器5を2系統設け(図5では符号に接尾記号a,bを付して区別している)、合成器(第2の合成器)6を追加したものである。その他の構成は同様であり、同一の符号を付して異なる部分についてのみ説明を行う。
合成器6は、各系統の合成器5a,5bにより合成された信号をベクトル合成するものである。
ここで、ADPLL3,4は、実施の形態1で示した通り、信号の周波数及び位相を制御することができる。そして、ADPLL3,4を複数合成した信号によって、振幅及び位相が制御された信号を得ることができる。
よって、2つの合成信号を同相信号と直交信号とすることで、従来技術と同様に直交変調が可能となる。例えば図5に示すように、ADPLL3a,4aの出力を合成した信号を同相信号とし、ADPLL3b,4bの出力を合成した信号を直交信号とすることで、従来技術と同様に、合成器6からは振幅及び位相が制御された信号を得ることが可能となる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 制御回路、2 基準信号源、3,3a,3b,4,4a,4b ADPLL(デジタル位相同期回路)、5,5a,5b,6 合成器、31,41 時間デジタル変換器(TDC)、32,42 デジタルループフィルタ、33,43 デジタル制御発振器(DCO)、34,44 分周器。

Claims (2)

  1. 変調データに基づいて制御信号を生成する制御回路と、
    基準信号を生成する基準信号源と、
    前記基準信号源により生成された基準信号に同期し、前記制御回路により生成された制御信号に従って周波数及び位相を制御した信号を生成する2つ以上のデジタル位相同期回路と、
    前記各デジタル位相同期回路により生成された信号を合成する合成器と
    を備えた信号発生回路。
  2. 前記各デジタル位相同期回路及び合成器は2系統設けられ、
    各系統の前記合成器により合成された信号を合成する第2の合成器を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の信号発生回路。
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