JP2015219456A - 定着システムおよび画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】反射型光学センサを用いる新規な定着システムを実現する。【解決手段】静電潜像の可視像としてシート状記録媒体上に担持されたトナー画像を、シート状記録媒体に定着する定着システムであって、トナー画像を担持するシート状記録媒体を1対の回転部材により挟圧搬送しつつ、トナー画像に熱と圧力を作用させて定着を行う定着装置と、回転部材の表面状態を検知する反射型光学センサ200と、反射型光学センサを移動させる移動手段201、203、205、207、209と、を有し、移動手段は、反射型光学センサを、回転による回転部材表面の移動方向に交わるA方向における第1の位置と第2の位置とに移動させるものであり、第1の位置は、反射型光学センサ200が検知動作を行う位置であり、第2の位置は、反射光学センサ200が検知動作を行わない位置である定着システム。【選択図】図1

Description

この発明は、定着システムおよび画像形成装置に関する。
形成すべき画像に対応する静電潜像を形成し、該静電潜像をトナーにより可視化してトナー画像を得、定着装置により前記トナー画像をシート状記録媒体上に定着して画像を形成する画像形成装置は、従来から種々のものが知られている。
トナー画像をシート状記録媒体上に定着する定着装置も種々知られているが「トナー画像を担持するシート状記録媒体を1対の回転部材により挟圧搬送しつつ、トナー画像に熱と圧力を作用させて定着を行う定着装置」が広く知られ、実施されている。
このような定着装置において、トナー画像を担持するシート状記録媒体を挟圧搬送する1対の回転部材は、定着動作が繰り返されるに従い、表面状態が劣化する。
即ち、回転部材表面に付着したトナーが上記表面にフィルム状に固着したり、シート状記録媒体の切断部(端部の厚みをなす部分)のエッジ部(シート状記録媒体行面と切断端面の稜線部)により上記表面に「筋状の傷」が生じたりする。
このように、定着部材の回転部材は「トナーの固着」や[筋状の傷]が限度を超えると、定着機能が劣化して正常な定着を妨げる原因となる。
このため、回転部材の表面状態を光学的に検知することが行われ、検知手段として種々の光学センサが提案されている。
このような光学センサとして、光源による光を回転部材の表面に照射し、上記表面による反射光を受光部により検出して回転部材の表面状態を検知するもの(以下「反射型光学センサ」と言う。)が種々知られている(特許文献1等)。
この発明は反射型光学センサを用いる新規な定着システムの実現を課題とする。
この発明の定着システムは、静電潜像の可視像としてシート状記録媒体上に担持されたトナー画像を、前記シート状記録媒体に定着する定着システムであって、トナー画像を担持するシート状記録媒体を1対の回転部材により挟圧搬送しつつ、前記トナー画像に熱と圧力を作用させて定着を行う定着装置と、前記回転部材の表面状態を検知する反射型光学センサと、前記反射型光学センサを移動させる移動手段と、を有し、該移動手段は、前記反射型光学センサを、回転による回転部材表面の移動方向に交わる方向における第1の位置と第2の位置とに移動させるものであり、前記第1の位置は、反射型光学センサが検知動作を行う位置であり、前記第2の位置は、反射光学センサが検知動作を行わない位置である。
上記の如く、この発明によれば新規な定着システムを実現できる。
定着システムの実施の1形態における特徴部分を説明する図である。 定着システムを用いる画像形成装置の実施の1形態を説明する図である。 図2の画像形成装置における定着システムを説明するための図である。 定着システムの実施の別形態における特徴部分を説明する図である。 定着システムの実施の他の形態における特徴部分を説明する図である。 図1の実施の形態の変形例における特徴部分を説明する図である。 図4の実施の形態の変形例における特徴部分を説明する図である。 図5の実施の形態の変形例における特徴部分を説明する図である。 定着システムの実施の形態に関するフロー図である。 定着システムの実施の別形態に関するフロー図である。
以下、実施の形態を説明する。
図2は、画像形成装置の1種である「カラープリンタ」を説明するための図である。
勿論、この発明の画像形成装置は、図1に示すカラープリンタに限らず、モノクロ複写機やカラー複写機、ファクシミリ装置やプロッタ装置等として実施することもできる。
さらには、これら装置の各機能を複合させたMFP(マルチ・ファンクション・プリンタ)等としても実施できることは言うまでもない。
図2(a)は、カラープリンタ100の要部のみを説明図的に示している。カラープリンタ100は、所謂「タンデム型のプリンタ」である。
符号11で示す「中間転写体である転写ベルト」は無端ベルトであって、複数のローラ(図においては3本)に掛け回されて設けられ、これらローラのうちの1本である駆動ローラに駆動されて反時計回りに回転するようになっている。
転写ベルト11の、図で下側の部分は「平面的」に張られ、この部分に作像ユニットUY、UM、UC、UBが配設されている。
符号中の「Y、M、C、B」は、それぞれ「イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック」の各色を表す。
即ち、作像ユニットUYはイエロー画像を作像するユニット、作像ユニットUMはマゼンタ画像を作像するユニット、作像ユニットUCはシアン画像を作像するユニット、作像ユニットUBはブラック画像を作像するユニットである。
作像ユニットUY〜UBの下方には、「画像書き込み装置」である光走査装置13が配備され、更にその下方にカセット15が配置されている。
上記作像ユニットUY〜UBは、構造的には同一のものであるので、作像ユニットUYを例に取り、図1(b)を参照して簡単に説明する。
図2(b)に示す作像ユニットUYは、光導電性の感光体として感光体ドラム20Yを有し、感光体ドラム20Yの周囲に、帯電器30Y、現像ユニット40Y、転写ローラ50Y、クリーニングユニット60Yを配置した構造となっている。
帯電器30Yは「接触式の帯電ローラ」である。
帯電器30Yと現像ユニット40Yとの間は「走査光LYによる画像書き込み部」として設定されている。転写ローラ50Yは、転写ベルト11を介して感光体ドラム20Yと反対側に配置され、転写ベルト11の裏面に接触している。
作像ユニットUM〜UBも、作像ユニットUYと同様の構成であり、これらについて必要あるときは、感光体ドラム20M〜20B、帯電器30M〜30B、現像ユニット40M〜40B、転写ローラ50M〜50B、クリーニングユニット60M〜60Bとする。
このようなカラープリンタ100による「カラー画像プリントのプロセス」は良く知られているが、以下に簡単に説明する。なお、図1(b)における「破線で示す長方形」は、作像ユニットUYのユニットを「一まとめ」に示すものであり、ケーシング等の実体を示すものでは必ずしも無い。
カラー画像形成のプロセスが開始すると、感光体ドラム20Y〜20B、転写ベルト11が回転を開始する。各感光体ドラム20Y〜20Bの回転は時計回り、転写ベルト11の回転は反時計回りである。
感光体ドラム20Y〜20Bの感光面は、帯電器30Y〜30Bによりそれぞれ均一帯電される。光走査装置13は、それぞれの感光体ドラム20Y〜20Bに対して、走査光LY〜LBによる光走査で画像書き込みを行なう。
なお、このような画像書き込みを行なう光走査装置13は、従来から種々のものが良く知られており、光走査装置13としては、これら周知のものが適宜用いられる。
感光体ドラム20Yに対しては、イエロー画像に応じて強度変調されたレーザビームを走査光LYとして光走査が行われ、イエロー画像が書き込まれ、イエロー画像に対応する静電潜像が形成される。
形成された静電潜像は所謂ネガ潜像であり、現像ユニット40Yによりイエロートナーを用いる反転現像により「イエロートナー画像」として可視化される。
可視化されたイエロートナー画像は、転写ローラ50Yにより、転写ベルト11の表面側に静電的に1次転写される。
感光体ドラム20Mに対しては、マゼンタ画像に応じて強度変調されたレーザビームを走査光LMとして光走査が行われ、マゼンタ画像が書き込まれ、マゼンタ画像に対応する静電潜像(ネガ潜像)が形成される。
形成された静電潜像は、現像ユニット40Mによりマゼンタトナーを用いる反転現像により「マゼンタトナー画像」として可視化される。
感光体ドラム20Cに対しては、シアン画像に応じて強度変調されたレーザビームを走査光LCとして光走査が行われ、シアン画像が書き込まれ、シアン画像に対応する静電潜像(ネガ潜像)が形成される。
形成された静電潜像は、現像ユニット40Cによりシアントナーを用いる反転現像により「シアントナー画像」として可視化される。
感光体ドラム20Bに対しては、ブラック画像に応じて強度変調されたレーザビームを走査光LBとして光走査が行われ、ブラック画像が書き込まれ、ブラック画像に対応する静電潜像(ネガ潜像)が形成される。
形成された静電潜像は、現像ユニット40Bによりブラックトナーを用いる反転現像により「ブラックトナー画像」として可視化される。
マゼンタトナー画像は、転写ローラ50Mにより転写ベルト11側へ静電的に1次転写されるが、このとき、転写ベルト11上に「先に転写されているイエロートナー画像」に重ね合わせられる。
同様に、シアントナー画像は、転写ローラ50Cにより、転写ベルト11上に「先に重ね合わせて転写されたイエロートナー画像、マゼンタトナー画像」に重ね合わせられて1次転写される。
ブラックトナー画像は、転写ローラ50Bにより、転写ベルト11上のイエロー、マゼンタ、シアンの各色トナー画像に重ね合わせて1次転写される。
このようにして、転写ベルト11上で、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー画像が重ね合わせられて「カラートナー画像」が形成される。
なお、各感光体ドラム20Y〜20Bは、トナー画像転写後にそれぞれ、クリーニングユニット60Y〜60Bによりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等を除去される。
このようにして転写ベルト11に形成されたカラートナー画像は、2次転写ローラ17により転写ベルト11上から「シート状記録媒体」である転写紙S上に静電的に「2次転写」され、定着装置19により転写紙S上に定着されてプリンタ外に排出される。
転写紙Sは、カセット15内に積載されて収容され、図示されない周知の給紙機構により給紙される。
給紙された転写紙Sは、図示されないタイミングローラにより先端部を保持された状態で待機し、転写ベルト11上のカラートナー画像の移動にタイミングを合わせて2次転写部へ送り込まれる。
2次転写部は、転写ベルト11と、これに接して連れ回りする2次転写ローラ17との当接部であり、転写ベルト11上のカラートナー画像が2次転写部に到達するのにタイミングを合わせて、転写紙Sがタイミングローラにより2次転写部に送り込まれる。
かくして、カラートナー画像と転写紙Sが重ね合わせられ、カラートナー画像は転写紙S上に静電転写される。
2次転写によりカラートナー画像を転写された転写紙Sは、続いて、定着装置19を通過する際にカラートナー画像を定着され、その後、カラープリンタ100の上部のトレイTR上に排出される。
定着装置19は、後述する定着システムの一部をなし、カラートナー画像に熱と圧力を作用させて、転写紙S上に定着する。
以上が、カラープリンタ100による「カラー画像プリントのプロセス」の概略説明である。
即ち、図2のカラープリンタは「形成すべき画像に対応する静電潜像を形成し、該静電潜像をトナーにより可視化してトナー画像を得、定着装置19によりトナー画像に熱と圧力を作用させてシート状記録媒体S上に定着して画像を形成する画像形成装置」である。
次に、図1(a)のカラープリンタにおける定着装置19を含む「定着システム」の1例を、図3を参照して説明する。
図3(a)において、符号190は定着ベルト、符号191、192はローラ、符号193は加圧ローラ、符号194は分離爪、符号195はテンションローラを示す。
また、符号HTはヒータ、符号200は反射型光学センサ、符号201Aは後処理ローラ、符号Sはシート状記録媒体である転写紙を示す。
定着ベルト190は無端ベルトであって、2本のローラ191、192に巻き掛けて設けられ、テンションローラ195により所定の「張り」を与えられている。
テンションローラ195により定着ベルト190に与えられる「張り」の強弱は、図示されないテンション調整機構により調整されるようになっている。
ローラ191はヒータHTを内蔵され、ヒータHTにより定着ベルト190を加熱するようになっている。
ローラ192は駆動用であって、図示されない駆動手段により駆動されて反時計回りに回転し、定着ベルト190とローラ191が反時計回りに回転する。
加圧ローラ193は、ローラ192と平行に支持され、定着ベルト190を介してローラ192に圧接し、定着ベルト190の回転に連れ回りする。
分離爪194は爪の先端部を定着ベルト190の表面に軽く当接させている。
定着が行われるときには、ローラ192の回転駆動によりローラ191と定着ベルト190が反時計回りに回転し、ヒータHTが発熱して、定着ベルト190を加熱する。
定着ベルト190が十分に加熱され、定着可能な状態となると、定着されるトナー画像を担持した転写紙Sは、図3(a)において矢印方向へ搬送され、定着ベルト190と加圧ローラ193との圧接部に送り込まれる。
この圧接部は「定着部」であり、転写紙Sに担持されたトナー画像は、転写紙Sとともに定着部を通過する間に、熱と圧力を作用されて転写紙S上に定着される。
このとき、定着ベルト190が「転写紙S上のトナー画像」に接触する。
分離爪194は、転写紙Sが定着ベルト190に巻きついたような場合に、転写紙Sを定着ベルトから剥がして分離させる。
ローラ192は図示されない制御駆動手段により制御駆動され、ヒータHTのオン・オフは図示されない加熱制御手段により制御される。
図示されない「テンション調整機構や制御駆動手段や加熱制御手段」は、定着ベルト190、ローラ191、192、加圧ローラ193、分離爪194、ヒータHTと共に「定着装置の要部」を構成する。
定着ベルト190と、これを巻き掛けられたローラ191、192は「回転部材」の1例であり、加圧ローラ193も「回転部材」の1例である。
以下では簡単のため、定着ベルト190を「回転部材」とも称する。
即ち、図3(a)に示す定着装置は、トナー画像を担持するシート状記録媒体Sを1対の回転部材190、193により挟圧搬送しつつ、トナー画像に熱と圧力を作用させて定着を行う。
説明中の例では、定着ベルト190と、これを巻き掛けられたローラ191、192により「回転部材」が構成されているが、回転部材の構成はこのような構成に限らない。
例えば、従来から広く知られた「ヒータを内蔵したローラ」により回転部材を構成し、この回転部材と加圧ローラ193とを圧接させて定着部を構成する様にしてもよい。
説明中の例につき、さらに具体的に説明する。
定着ベルト190は、ニッケル、ポリイミドなどの無端ベルト状基材に「PFAやPTFEなどによる離型層」を有するもの、さらには、これら基材と離型層との間に「シリコーンゴムなどの弾性層」を設けた構成である。
従って、定着ベルト190の表面は「離型層をなすPFAやPTFEなどの樹脂」であり、その表面状態が反射型光学センサ200による検知の対象である。
ローラ191は「アルミや鉄による中空ローラ」で、ハロゲンヒータ等のヒータHTを内包し、ヒータHTの発熱により、ローラ191を介して定着ベルト190を加熱する。
ローラ192は、金属の芯金をシリコーンゴムで囲繞し、弾性を付与したものであり、表層はPFAやPTFE等の離型層により構成されている。
加圧ローラ193は、アルミや鉄等の芯金の上にシリコーンゴムなどの多孔性の弾性層を設けたものであり、ローラ192と対向する位置で、定着ベルト190に圧接する。
この圧接により、ローラ192が変形して「ニップ部」を形成する。このニップ部が上述の「定着部」となる。
テンションローラ195は、金属の芯金にシリコーンゴム層を設けたものである。
剥離爪194はその尖端部が、定着ベルト190の表面に軽く当接するようにして、ローラ192の軸方向(紙面に垂直な方向)に複数個配設されている。
さて、上記の如き「定着装置」とともに、反射型光学センサ200や後処理ローラ201A等が「定着システム」に含まれる。
後処理ローラ201Aは、金属の芯金に「所定の粗さを有する表層」を形成されたものである。
後処理ローラ201Aの「表層」は、例えば「数10μmオーダの凹凸形状」を有しており、その表面粗さは定着ベルト190の表面粗さより大きい。
従って、後処理ローラ201Aを定着ベルト190の表面に接触させて回転させると、表面状態変更ローラ67による摺擦により、定着ローラ67の表面は粗らされて表面部分が削られ「新たな面」が露呈する。
定着ベルト190の表面状態を継時的に劣化させるものとしては、前述の如く「トナーのフィルム状の固着」や[筋状の傷]である。
後処理ローラ201Aの「粗面状の表層」の摺擦により「フィルム状に固着したトナー」や「筋状の傷の部分」を削り取って「新たな面」を露呈させることができる。
後処理ローラ201Aは、定着ベルト190に対して接離可能となっている。
反射型光学センサ200について説明すると、反射型光学センサは従来から種々のものが提案されて知られている。
この発明の定着システムにおいては、反射型光学センサは「定着装置における回転部材の表面状態」を検知可能なものであれば、公知の適宜のものを用いることができる。
反射型光学センサ200の1例の要部を図3(b)に示す。
反射型光学センサ200の要部は、1個の発光素子210と2個の受光素子211、212を有する。
発光素子210は、定着ベルト190の表面に「表面の法線方向から傾けた状態」で照射光を照射する。
受光素子211は、照射光のうち「定着ベルト190の表面で正反射された成分」を受光できるように態位を定められて配置され、受光素子212は「定着ベルト190の表面で乱反射された成分」を受光できるように態位を定められて配置されている。
図示されていないが、反射型光学センサ200は、発光素子210の点滅を制御し、受光素子211、212の出力信号を情報処理する制御処理手段を有している。
正常な状態における定着ベルト190の表面状態は「鏡面」に近く、発光素子210により照射された照射光は殆ど正反射され、乱反射成分は小さい。
従って、受光素子211の受光量は大きく、受光素子212の受光量は小さい。
定着ベルト190の表面にトナーがフィルム状に固着すると、損表面は殆ど鏡面状態となり、受光素子211の受光量が増加する。
これにより「トナーのフィルム状の固着」の有無を検知できる。
一方、定着ベルト190の表面に「筋状の傷」があると、この部分では上記照射光が著しく乱反射され、受光素子212の受光量が増加する。
これにより「筋状の傷」の有無を検知できる。
なお、定着ベルト190の表面の移動方向は、図3(b)においては図面に直交する方向である。
反射型光学センサの別の公知例としては、特許文献1に記載された「定着部材(回転部材)の表面における搬送方向と交わる方向に、複数の光スポットを照射し、各光スポットにおける反射光を受光して検知し、複数の検知結果に基づいて定着部材表面の表面状態を検出する」ものを挙げることができる。
ここで、定着ベルト190上の「筋状の傷」を説明する。
図3(c)は、定着装置19による定着を、説明図的に示す図である。
図3に示す定着ベルト190の表面は、回転により矢印Aの方向へ変位する。
符号SA4、SA3は「定着されるトナー画像を有する転写紙」を示している。
この説明例では、転写紙SA4は「A4サイズ」であり、これを長手方向と幅方向に搬送できるようになっている。
符号A4Tは、転写紙SA4を「長手方向に搬送するときの紙幅」を示し、符号A4Lは、転写紙SA4を「幅方向(短手方向)に搬送するときの紙幅」を示している。
この場合は同一サイズの転写紙が「搬送方向に幅が異なる状態」で搬送される。
紙幅A4Lは、定着ベルト61の幅(図の上下方向の長さ)に略等しく、従って、転写紙SA4を幅方向(短手方向)に搬送するときには、長手方向の端部に生じる筋状の傷は、実際上殆ど問題とならない。
一方、紙幅A4Tは、定着ベルト190の幅よりも短く、筋状の傷BR1、BR2は、紙幅A4Lの内側に発生する。
このような筋状の傷BR1、BR2が存在する状態で、転写紙SA4を「幅方向」に搬送しつつ定着を行うと、筋状の傷により定着ベルト表面の平滑性が損なわれているので、この部分で定着不全が生じ、定着された画像のとしての品質が落ちる。
このように、適正な定着が行われるためには、定着ベルト(回転部材)の表面状態が適宜に検知される必要があり、反射型光学センサによる検知が必要になる。
図3(c)では、反射型光学センサ200により、筋状の傷BR1の近傍の表面状態が検知されている。
筋状の傷BR2は、筋状の傷BR1と略同様に発生するので、これらの傷BR1、BR2のうちの一方(図の例では傷BR1)のみの近傍の表面状態を検知するのみでも十分である。
勿論、筋状の傷BR1、BR2の双方の近傍の表面状態を検知するようにしてもよい。
反射型光学センサ200は、図3(c)に示す位置(筋状の傷BR1近傍の表面状態を検知できる位置)に常設することも考えられる。
しかし、このように反射型光学センサ200の位置を固定すると、定着ベルト(回転部材)190に付着した転写残りのトナーや転写紙の紙粉が付着して、検知精度を低下させる恐れがある。
また、定着ベルト190は、定着動作が行われる際には、相当の高温度(150度以上)となっており、反射型光学センサ200が高熱の影響を受ける恐れもある。
反射型光学センサには「正常な動作が可能な温度の上限(以下「動作上限温度」と言う。)」があり、定着装置の回転部材の温度が高熱となった際に動作上限温度を超えると、回転部材の表面状態を適正に検知できなくなる。
なお「動作上限温度」は、反射光学センサ200が「メーカ品」である場合には、メーカにより保障された使用可能温度範囲の上限である。
この発明では「反射型光学センサを移動させる移動手段」を設け、反射型光学センサを、回転による回転部材表面の移動方向に交わる方向における第1の位置と第2の位置とに移動させ」る。
第1の位置は「反射型光学センサが検知動作を行う位置」であり、第2の位置は「反射光学センサが検知動作を行わない位置」とする。
反射光学センサが検知動作を行う位置は、図3(c)の例でいえば、反射光学センサ200の位置(筋状の傷BR1近傍の表面状態を検知できる位置)である。
以下、実施の形態例を説明する。
以下の実施の形態では、主として上述した「反射型光学センサへの高熱の影響」の問題を解消する例を説明する。
図1は、定着システムの実施の1形態の特徴部を説明するための図である。
「定着装置」としては、図3に即して説明したものを例にとる。従って、混同の虞が無いと思われるものについては、図3におけると符号を共通化する。
図1において「回転部材」としての定着ベルト190は、回転によりA方向に移動する。
符号HDで示す範囲は、定着が行われる際に、前述したヒータHTにより加熱される領域(以下「加熱領域」と言う。)である。
また、符号DI、DIIは、加熱領域HDの両外側にあり、加熱されない領域(以下「非加熱領域」と言う。)である。この非加熱領域DI、DIIにあって、加熱領域HDから離れる程「ヒータHTによる加熱の影響」は少ない。
そこで、非加熱領域DI、DIIの何れか、もしくは双方で「ヒータHTによる加熱の影響」の少ない位置に「第2の領域」を設定する。
そして、回転部材である定着ベルト190の加熱領域HDが高温度であるときは、反射型光学センサ200を「第2の位置」に位置させる。
図1(a)は、反射型光学センサ200を「第2の位置」に位置させた状態である。
このように、第2の位置に位置させることにより、反射型光学センサ200の温度が「動作上限温度を超えない」ようにする。
このような「第2の位置」は、反射型光学センサを実際に用いる実験により具体的に特定することが可能である。
反射型光学センサ200は保持部201に保持されており、保持部201は送りねじ203に螺装されている。
送りねじ203は支持部材205、207に支持されるとともに、駆動装置209により正逆回転駆動されるようになっている。
この正逆回転により、反射型光学センサ200を、図の左右方向へ往復動させることができる。
保持部201、送りねじ203、支持部材205、207および駆動装置209は「反射型光学センサ200を移動させる移動手段」をなす。
移動手段の長さ(支持部材205、207の間の長さ)を適宜に延長して、第2の位置を加熱領域HDに対して調整することにより、上記の如き第2の位置の設定は常に可能である。
図1(b)は、反射型光学センサ200を「第1の位置(検知動作を行う位置)」に配置した状態を示している。
この例では、反射型光学センサ200を位置させる第1の位置は「筋状の傷BR1近傍の表面状態」を検知できる位置である。
即ち、第2の位置は「反射型光学センサの待機位置ないし退避位置」であり、検知動作を行わないときには、反射型光学センサ200を、第2の位置に位置させておく。
そして、加熱領域HDにおける第1の位置の状態が「反射型光学センサ200の温度を動作上限温度以上に昇温させない状態」であるときに、反射型光学センサ200を第1の位置に移動させて、表面状態を検知させる。
表面状態の検知の結果、筋状の傷BR1が検知された場合には、前述の後処理ローラの動作により、転写ベルト190の表面に対し「後処理」を行うことができる。
図4は、定着システムの実施の別形態の特徴部を説明するための図である。
「定着装置」としては、図3に即して説明したものを例にとり、混同の虞が無いと思われるものについては、図1および図3におけると符号を共通化する。
図4に示す実施の形態の特徴部分は、検知動作を行わないときに反射型光学センサ200を位置させておく「第2の位置」が、反射型光学センサ200を格納可能な遮熱機構202の内部である点にある。
遮熱機構202は、遮熱性の高い材料により「適宜の形状の箱状」に形成されて、画像形成装置における定位置に配備されている。
転写ベルト190の表面状態の検知を行わないときには、図4(a)に示すように反射型光学センサ200を、第2の位置である遮熱機構202の内部に格納して、加熱領域HDからの熱の影響が作用しないようにする。
そして、表面状態の検知が可能なときには、図4(b)に示すように、反射型光学センサ200を第1の位置である「筋状の傷BR1の有無を検知できる」位置に位置させて表面状態の検知を行わせる。
この実施の形態の場合、反射型光学センサ200が遮熱機構202により熱の影響に対して保護される。
従って、図1の実施の形態よりも第2の位置を、加熱領域HDに近い位置に設定することもでき、場合によっては、加熱領域HDに重なる領域に設定することも可能である。
従って、移動手段の長手方向を図1の実施の形態に比して「より短く」設定することができ、定着システムのサイズ(図4における左右方向のサイズ)を小型化できる。
図5は、定着システムの実施の他の形態の特徴部を説明するための図である。
「定着装置」としては、図3に即して説明したものを例にとり、混同の虞が無いと思われるものについては、図1および図3におけると符号を共通化する。
図5に示す実施の形態の特徴の一端は、検知動作を行わないときに反射型光学センサ200を位置させておく「第2の位置」が、加熱領域HD内に設定されている点にある。
即ち、シート状記録媒体である転写紙の表面側に接触する回転部材である転写ベルト190の表面と送りねじ203との間に、板状の遮熱部剤204が配設されている。
そして、反射型光学センサ200が「転写ベルト190の表面状態の検知を行わない第2の位置」を、図5(a)に示すように設定する。
即ち、第2の位置は、遮熱部剤204を介して転写ベルト190と逆の側である。
遮熱部剤204は、図5(a)の図面に直交する方向に幅を有する板状であり、遮熱性の良い適宜の材料により形成されている。
遮熱部剤204の図の左右方向の長さは、長手方向端部が、傷BR1近傍の表面状態の検知を妨げない大きさとする。
第1の位置は、図5(b)に示すように筋状の傷BR1の有無を検出する位置である。
この実施の形態では、第2の位置を加熱領域HD内に設定できるので、移動手段の長手方向を図1の実施の形態に比して「より短く」設定することができる。
従って、定着システムのサイズ(図4における左右方向のサイズ)を小型化できる。
図6ないし図8に、上に説明した実施の形態の変形例を示す。
図6は、図1に示す実施の形態の変形例であり、混同の虞がないと思われるものについては、図1と符号を共通化する。
図6の実施の形態は、図1に示した実施の形態に対して温度検知手段THを付加した点に特徴を有する。
温度検知手段THは、サーミスタ等の公知の適宜の温度検知素子であり、回転部材である転写ベルト190の表面に「近接もしくは接触」して設けられ、転写ベルト190の表面もしくはそのごく近傍の温度を検出する。
温度検知手段THが設けられる位置は、加熱領域HDの内側である。
反射型光学センサ200は、温度検知手段THが検出する温度が「所定温度以上」であるときは、図6(a)に示すように、転写ベルト190の非加熱領域DI内に設定されている第2の位置に設置される。
そして、温度検知手段THが上記所定温度よりも低くなったときに、移動手段により反射型光学センサ200を、図6(b)に示す第1の位置に移動させて、転写ベルト190の表面状態を検知させる。
図7は、図4に示す実施の形態の変形例であり、混同の虞がないと思われるものについては、図4と符号を共通化する。
図7の実施の形態は、図4に示した実施の形態に対して温度検知手段THを付加した点に特徴を有する。
温度検知手段THは、サーミスタ等の公知の適宜の温度検知素子であり、回転部材である転写ベルト190の表面に「近接もしくは接触」して設けられ、転写ベルト190の表面もしくはそのごく近傍の温度を検出する。
温度検知手段THが設けられる位置は、加熱領域HDの内側である。
反射型光学センサ200は、温度検知手段THが検出する温度が「所定温度以上」であるときは、図7(a)に示すように、遮熱機構202の内部として設定された第1の位置に設置される。
そして、温度検知手段THが上記所定温度よりも低くなったときに、移動手段により反射型光学センサ200を、遮熱機構202内から図7(b)に示す第1の位置に移動させて、転写ベルト190の表面状態を検知させる。
図8は、図5に示す実施の形態の変形例であり、混同の虞がないと思われるものについては、図5と符号を共通化する。
図8の実施の形態は、図5に示した実施の形態に対して温度検知手段THを付加した点に特徴を有する。
温度検知手段THは、サーミスタ等の公知の適宜の温度検知素子であり、回転部材である転写ベルト190の表面に「近接もしくは接触」して設けられ、転写ベルト190の表面もしくはそのごく近傍の温度を検出する。
温度検知手段THが設けられる位置は、図8(a)に示すように、加熱領域HD内である。
反射型光学センサ200は、温度検知手段THが検出する温度が「所定温度以上」であるときは、図8(a)に示すように、遮熱部剤204を介して転写ベルト190と逆の側に設定された第2の位置に配設される。
そして、温度検知手段THが上記所定温度よりも低くなったときに、移動手段により反射型光学センサ200を、図8(b)に示す第1の位置に移動させて、転写ベルト190の表面状態を検知させる。
図6ないし図8の実施の形態において温度検知手段により検知すべき「所定温度」は、反射型子いう学センサ200の動作上限温度もしくはそれより低い温度である。
図7の実施の形態は、図6の実施の形態に比して、移動手段の長手方向を「より短く」設定でき、定着システムのサイズ(図7における左右方向のサイズ)を小型化できる。
図8の実施の形態は、第2の位置を加熱領域HD内に設定できるので、移動手段の長手方向を図6の実施の形態に比して「より短く」設定することができる。
また、図6、図7、図8に示した実施の形態は、温度検知手段THにより定着ベルト190の加熱領域HD内の温度を検出する。
そして、検出された温度に応じて、反射型光学センサ200の変位を行うので、表面状態検知のタイミングを適正に設定でき、表面状態の効率の良い検知が可能である。
若干付言すると、図4、図7に示す遮熱機構202の材質は、炭化珪素材料のような遮熱性の高い部材であることが望ましい。
しかし、これに限らず、遮熱機構202内の温度が、反射型光学センサの動作上限温度より低くなるのであれば、他の材質でも良いことは勿論である。
図5、図8に示す実施の形態における遮熱部剤204の材質は、炭化珪素材料のような遮熱性の高い部材であることが望ましい。
しかし、加熱領域HDが加熱されている状態においても、第2の位置における温度が反射型光学センサを部材上に移動することで、反射型光学センサの動作上限温度より低くなるのであれば、他の材料を用いてもよい。
図6ないし図8に示す実施の形態における温度検知手段THは、反射型光学センサ200の移動のタイミングを特定する用途に限らず、定着装置における定着ベルト190の加熱のタイミングや、加熱の調整に用いることができることは言うまでもない。
図9に、定着システムの実施の形態に関するフロー図を示す。
図9のフロー図は、図1、図4、図5に示した実施の形態に対して共通である。
「スタート」の状態において、反射型光学センサ200は、検知動作を行わない「第2の位置」に位置している。
ステップST1において「所定のタイミング」であるか否かが判断される。
この場合の「所定のタイミング」は、反射型光学センサ200が熱の影響を受けて「動作上限温度より高温」に昇温することなく定着ベルトの表面状態を検知できる状態が実現されるタイミングである。
この所定のタイミングとしては、例えば「ヒータHTによる定着ベルトの加熱が終了した時点から一定の時間が経過した時点」であることができる。
この場合の一定の時間は、定着ベルトの加熱が終了して定着ベルトが自然冷却し、定着ベルトの最高温度が「反射型光学センサの動作上限温度よりも低くなるのに要する時間」である。この時間は実験的に特定できる。
所定のタイミングであると判断されるとステップST2の「センサ移動」が行われる。
「センサ移動」は、移動手段により反射型光学センサ200を第2の位置から「検出動作を行う第1の位置」に移動させる工程である。
センサ移動後、ステップST3において「表面状態検知」が行われる。説明中の例では「筋状の傷BR1の有無」が検知される。
そして、ステップST4の「傷の検出」で筋状の傷が検出されたか否かが判断される。
筋状の傷が検出された場合は、ステップST5の「表面状態の変更」が実施される。
前述の実施の形態では、この表面状態の変更は「後処理ローラ201A」により行われる。
傷が検出されない場合には、ステップST6の「センサ退避」が実施され、反射型光学センサは「出動作を行わない第2の位置」に退避させられる。
このようにして、定着ベルトの表面状態の検知・後処理が終了する。
図10には、定着システムの実施の形態に関するフロー図を示す。
図10のフロー図は、図6、図7、図8に示した実施の形態に対して共通である。
「スタート」の状態において、反射型光学センサ200は、検知動作を行わない「第2の位置」に位置している。
この動作フローでは、ステップST11において「所定のタイミング」であるか否かが判断される。
この場合の「所定のタイミング」は、温度検知手段による温度検知を開始すべきタイミングである。この「温度検知を開始すべきタイミング」は、反射型光学センサによる定着ベルト表面の表面状態検知に拘るタイミングである。
画像形成装置による画像形成プロセスの進行中は、定着動作が行われるために、定着ベルトは加熱される。
従って、図10のフローのステップST11の「所定のタイミング」は「画像形成プロセスが実行されていない状態に対応するタイミング」である。
このようなタイミングの具体的な例を2例挙げる。
1つのタイミング例は「画像形成装置の電源をONとした時点」である。
画像形成装置の電源がONになると、画像形成プロセスの実施画可能となるまでの「立ち上げ時間」があり、立ち上げ時間内では定着ベルトの温度も高温となっていない。
従って、この状態で温度検知手段による「温度監視」開始を開始する(ステップST12)。
この場合、立ち上げ時間内において定着ベルトは加熱されてその温度が次第に上昇するので、この温度上昇を温度検知手段により監視する。
そして、検知された温度が「反射型光学センサの動作上限温度以下」であるかを判断する(ステップST13)。
動作上限温度以下であると判断された場合には、ステップST14の「センサ移動」を実行し、反射型光学センサを第2の位置から第1の位置へ移動させる。
そして、ステップST15の「表面状態検知」を行い、傷の有無を検出する。
そして、傷の存在が検知された場合は、ステップST15の「表面状態の変更」を行った後、ステップST16の「センサ退避」を実行して反射型光学センサを第2の位置へ移動させる。
ステップST16で「傷が検出されなかった場合」も、ステップST16の「センサ退避」を実行して反射型光学センサを第2の位置へ移動させる。
「画像形成プロセスが実行されていない状態に対応するタイミング」の今一つの例は、「画像形成プロセスの終了時点」である。
画像形成プロセスが終了すると、定着ベルトの加熱は終了し、定着ベルトの温度は次第に低下する。
そこで、画像形成プロセスが終了したことがステップST11で判断されたら、温度検知手段により定着ベルトの温度低下を監視する。
そして、ステップST13で「反射型光学センサの動作上限温度以下」であるかが判断され、動作上限温度以下であると判断された場合には、ステップST14の「センサ移動」を実行し、反射型光学センサを第2の位置から第1の位置へ移動させる。
以下、ステップST15以降のステップは、上記の場合と同様である。
図10のフロー図のよるに「画像形成プロセスが実行されていない状態」で定着ベルトの温度の監視を行うようにすると、常時温度監視するよりも、処理負荷を抑えることができる。
以上のように、この発明によれば、以下の如き定着システムと画像形成装置を実現できる。
[1]
静電潜像の可視像としてシート状記録媒体上に担持されたトナー画像を、前記シート状記録媒体に定着する定着システムであって、トナー画像を担持するシート状記録媒体Sを1対の回転部材190、193により挟圧搬送しつつ、前記トナー画像に熱と圧力を作用させて定着を行う定着装置19と、前記回転部材の表面状態を検知する反射型光学センサ200と、前記反射型光学センサを移動させる移動手段201、203、205、207、209と、を有し、該移動手段は、前記反射型光学センサ200を、回転による回転部材表面の移動方向Aに交わる方向における第1の位置と第2の位置とに移動させるものであり、前記第1の位置は、反射型光学センサが検知動作を行う位置であり、前記第2の位置は、反射光学センサ200が検知動作を行わない位置である定着システム。
[2]
[1]に記載の定着システムにおいて、反射型光学センサ200は、1対の回転部材のうち、シート状記録媒体の表面側に接触する回転部材190の表面の表面状態を検知する定着システム。
[3]
[1]または[2]に記載の定着システムにおいて、第2の位置は、定着装置により定着を行った際に、反射型光学センサ200の温度が所定の温度より低温となる位置であることを特徴とする定着システム。
[4]
[1]ないし[3]の何れか1に記載の定着システムにおいて、第2の位置は、反射型光学センサ200を格納可能な遮熱機構202内であることを特徴とする定着システム。
[5]
[1]ないし[3]の何れか1に記載の定着システムにおいて、反射型光学センサ200により表面状態を検知される回転部材190からの熱を遮熱する遮熱部材204を有し、第2の位置は、前記遮熱部剤204を介して前記回転部材190と逆の側である定着システム。
[6]
[1]ないし[5]の何れか1に記載の定着システムにおいて、反射型光学センサ200により表面状態を検知される回転部材190の温度を検知する温度検知手段THを有し、
移動手段は、前記温度検知手段THにより検知される前記回転部材190の温度が所定の温度よりも低温であるときに前記反射型光学センサ200を第1の位置に移動させる定着システム。
[7]
[1]ないし[6]の何れか1に記載の定着システムにおいて、回転部材190の表面状態を変更する表面状態変更手段201Aを有し、該表面状態変更手段201Aは、反射型光学センサ200の検知結果に基づき、前記回転部材190の表面状態を変更する定着システム。
[8]
形成すべき画像に対応する静電潜像を形成し、該静電潜像をトナーにより可視化してトナー画像を得、定着装置により前記トナー画像に熱と圧力を作用させてシート状記録媒体上に定着して画像を形成する画像形成装置100であって、[1]ないし[7]の何れか1に記載の定着システムを有する画像形成装置。
以上、発明の好ましい実施の形態について説明したが、この発明は上述した特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、上に説明した実施の各形態では、反射型光学センサ200を、定着ベルト190の表面の移動方向であるA方向に直交する方向に移動させているが、これに限らず、A方向に交わる方向に変位させるようにしてもよい。
この発明の実施の形態に記載された効果は、発明から生じる好適な効果を列挙したに過ぎず、発明による効果は「実施の形態に記載されたもの」に限定されるものではない。
190 定着ベルト(回転部材)
193 加圧ローラ(回転部材)
HT ヒータ
S 転写紙(シート状記録媒体)
200 反射型光学センサ
201 保持部
202 遮熱機構
203 送りねじ
205、207 支持部材
209 駆動手段
210 発光素子
211、212 受光素子
BR1 筋状の傷
特開2013-242398号公報

Claims (8)

  1. 静電潜像の可視像としてシート状記録媒体上に担持されたトナー画像を、前記シート状記録媒体に定着する定着システムであって、
    トナー画像を担持するシート状記録媒体を1対の回転部材により挟圧搬送しつつ、前記トナー画像に熱と圧力を作用させて定着を行う定着装置と、
    前記回転部材の表面状態を検知する反射型光学センサと、
    前記反射型光学センサを移動させる移動手段と、を有し、
    該移動手段は、前記反射型光学センサを、回転による回転部材表面の移動方向に交わる方向における第1の位置と第2の位置とに移動させるものであり、
    前記第1の位置は、反射型光学センサが検知動作を行う位置であり、
    前記第2の位置は、反射光学センサが検知動作を行わない位置である定着システム。
  2. 請求項1に記載の定着システムにおいて、
    反射型光学センサは、1対の回転部材のうち、シート状記録媒体の表面側に接触する回転部材の表面の表面状態を検知する定着システム。
  3. 請求項1または2に記載の定着システムにおいて、
    第2の位置は、定着装置により定着を行った際に、反射型光学センサの温度が所定の温度より低温となる位置であることを特徴とする定着システム。
  4. 請求項1ないし3の何れか1項に記載の定着システムにおいて、
    第2の位置は、反射型光学センサを格納可能な遮熱機構内であることを特徴とする定着システム。
  5. 請求項1ないし3の何れか1項に記載の定着システムにおいて、
    反射型光学センサにより表面状態を検知される回転部材からの熱を遮熱する遮熱部材を有し、
    第2の位置は、前記遮熱部剤を介して前記回転部材と逆の側である定着システム。
  6. 請求項1ないし5の何れか1項に記載の定着システムにおいて、
    反射型光学センサにより表面状態を検知される回転部材の温度を検知する温度検知手段を有し、
    移動手段は、前記温度検知手段により検知される前記回転部材の温度が所定の温度よりも低温であるときに前記反射型光学センサを第1の位置に移動させる定着システム。
  7. 請求項1ないし6の何れか1項に記載の定着システムにおいて、
    回転部材の表面状態を変更する表面状態変更手段を有し、
    該表面状態変更手段は、反射型光学センサの検知結果に基づき、前記回転部材の表面状態を変更する定着システム。
  8. 形成すべき画像に対応する静電潜像を形成し、該静電潜像をトナーにより可視化してトナー画像を得、定着装置により前記トナー画像に熱と圧力を作用させてシート状記録媒体上に定着して画像を形成する画像形成装置であって、
    請求項1ないし7の何れか1項に記載の定着システムを有する画像形成装置。
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