JP2015217873A - 乗物用シート - Google Patents

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正之 遠山
Masayuki Toyama
正之 遠山
洋志 溝端
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洋志 溝端
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Abstract

【課題】シートクッションの進行方向を選択可能な操作部を備えた乗物用シートに関し、シートクッションの進行方向を操作部で設定しなくても、シートクッションを前方に移動させること。【解決手段】シートクッション2と、シートクッション2を前後に移動させることが可能なスライドレール5と、動力源であるモータ71を動かすことによりシートクッション2を移動させることが可能な駆動機構7と、駆動機構7の動きを制御可能な制御手段と、を備え、前記制御手段は、シートクッション2の移動方向を選択可能な操作部62を備えるとともに、所定の条件が揃うと、操作部62が選択している移動方向にシートクッション2を動かすことよりも、シートクッション2を前方に動かすことを優先するように制御する乗物用シート1とする。【選択図】図1

Description

本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、動力源であるモータを用いてシートクッションを前後方向に移動させることが可能な乗物用シートに関する。
従来から、シートクッションを前後方向に移動させることが可能なようにスライドレールを設けることは広く知られている。また、特許文献1に開示されているように、モータを動力源として利用してシートクッションを前後に移動させることが可能な乗物用シートも知られている。特許文献1に記載された乗物用シートは、乗物用シートの側面に配置した操作部であるスイッチを操作することで、シートクッションを前後方向に動かすことができるものである。
特開2004−330940号公報
ところで、扉に隣接した乗物用シートを前方に動かすことにより、当該乗物用シートの後方に乗員が乗り込むことが可能とされた乗物が知られている。このような乗物は、乗物用シートを前方に移動させることで、乗物用シートの後方に乗員が通ることが可能な通路を確保するものである。特許文献1に記載の乗物用シートも、このような乗物に採用されることが意図されたものである。しかしながら、このような乗物用シートの前後方向への動きを、乗物用シートの側面に配置したスイッチによりコントロールすることは、当該乗物用シートの後方にいる乗員にとっては煩わしいものであった。
本発明は、上記した点に鑑みて創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、シートクッションの進行方向を選択可能な操作部を備えた乗物用シートに関し、シートクッションの進行方向を操作部で設定しなくても、シートクッションを前方に移動させることができるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明は次の手段をとる。先ず、第1の発明は、シートクッションと、シートクッションを前後に移動させることが可能なスライドレールと、動力源であるモータを動かすことによりシートクッションを移動させることが可能な駆動機構と、駆動機構の動きを制御可能な制御手段と、を備え、前記制御手段は、シートクッションの移動方向を選択可能な操作部を備えるとともに、所定の条件が揃うと、操作部が選択している移動方向にシートクッションを動かすことよりも、シートクッションを前方に動かすことを優先するように制御する乗物用シートである。
この第1の発明によれば、シートクッションを前方に動かすためには、所定の条件を揃えれば良く、操作部を操作する必要がない。したがって、乗物用シートに着座した乗員が操作しやすい位置に操作部を配置可能であるとともに、乗物用シートに着座していない乗員であっても、乗物用シートを前方に移動させることが容易となり得る。
第2の発明は、第1の発明において、シートバックが前方に傾斜したことを検知することが、前記所定の条件に含まれている乗物用シートである。
この第2の発明によれば、シートバックが前方に傾斜したことを検知することが、所定の条件の中に含まれている。シートバックが前方に傾斜した状態は、通常時には発生しにくいものであるとともに、乗物用シートの後方に通路を確保する際には、一般的に設定される状態である。つまり、通常時には発生しないが、必要時には発生する状態を検知することが所定の条件の中に含まれている。このため、必要時にのみ所定の条件が揃う状態としやすくなり得る。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記スライドレールはフロアに固定されるロアレールと、ロアレールに対して摺動可能なアッパレールとを備えており、前記ロアレールと当接することにより、アッパレールがロアレールに対して移動することを抑制することが可能な係止部が設けられており、前記シートバックの傾きを変えるために操作されるリクライニングレバーを操作することにより、前記係止部を移動させることが可能であるとともに、前記係止部の移動により、前記係止部がアッパレールの移動を抑制した状態を解除することが可能である乗物用シートである。
この第3の発明によれば、アッパレールがロアレールに対して移動することを抑制することが可能な係止部を備えているため、アッパレールがロアレールに対して移動することを効果的に抑制可能である。また、シートバックの傾きを変えるために操作されるリクライニングレバーを操作することで、前記係止部がアッパレールの移動を抑制した状態を解除するように、前記係止部を移動させることが可能である。つまり、リクライニングレバーを動かすことにより、シートバックの傾きを変えることができるようになるとともに、係止部を移動させることが可能となるため、使用者にとって使いやすい乗物用シートとすることが可能となり得る。
本発明によれば、シートクッションの進行方向を選択可能な操作部を備えた乗物用シートに関し、シートクッションの進行方向を操作部で設定しなくても、シートクッションを前方に移動させることが可能となる。
実施例における乗物用シートの斜視図である。 実施例における乗物用シートの側面図である。 実施例の乗物用シートが前後方向に移動する様子を示した概念図である。 操作レバーを動かすことにより、シートクッションが移動することを示す側面図である。 係止部が動く状態を示した、スライドレール周囲の断面図である。 リクライニングレバーを動かすことにより、シートクッションが前方に動くことを示す図である。 リクライニングレバーを動かすことにより動く連結機構と、リクライニング操作検知部との位置関係を示した図である。 実施例で使用されている制御手段の概略図である。 検知部の検知状態とシートクッションの動きとの関係を示したフロー図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、適宜図面を用いながら説明する。なお、本明細書における前後方向、上下方向、左右方向などの方向は、図1や図2などに示したXが前方向、Yが左方向、Zが上方向と規定される。例えば、通常、乗員が着座した際に視界に入るほうが前方で、視界に入らない後頭部側が後方となる。
本実施の形態における乗物用シート1は、特に三列シートの車両のセカンドシートに適用されるものである。乗物用シート1は、着座した乗員の大腿部と対向することになる支持面を備えるシートクッション2と、シートクッション2に対して傾動可能に取り付けられているシートバック3とを備えている。シートクッション2は、スライドレール5と固定されており、スライドレール5はフロアブラケット19を介して乗物のフロアFに固定されている。スライドレール5はフロアFに固定されるロアレール51と、シートクッション2に固定されるアッパレール52を備えている。アッパレール52とロアレール51は摺動可能に構成されており、シートクッション2を前後方向にスライドさせることが可能に構成されている。なお、本明細書においては、ロアレール51のようにフロアFに対して移動不能に取り付けられている部位を固定部位と呼ぶことにする。また、アッパレール52のようにフロアFに対して移動可能に取り付けられている部位を可動部位と呼ぶことにする。
また、本実施の形態の乗物用シート1は、シートクッション2を移動させることが可能な駆動機構7を備えている。当該駆動機構7には動力源であるモータ71が備えられており、動力源を用いてシートクッション2の移動を可能としている。特に、本実施の形態の乗物用シート1は、アッパレール52を移動させる動力源としてモータ71を利用している。モータ71は制御手段41により制御することが可能である。より具体的には、制御手段41を用いて、モータ71の起動や停止をコントロールすることや、モータ71の回転軸(図示せず)の回転方向をコントロールすることなどが可能である。
本実施の形態の乗物用シート1は、シートクッション2の移動方向を操作部62により選択することが可能である。より具体的には、操作部62を操作することにより、ロアレール51に対して、シートクッション2を前方に移動させるか、後方に移動させるのかを選択することが可能である。ただし、本実施の形態では、所定の条件が揃うことにより、操作部62により選択された方向には関係なく、シートクッション2を前方に移動させることができるように構成している。
所定の条件が揃っていることの検知は、制御手段41によりなされている。所定の条件が揃っていることを制御手段41が検知すると、制御手段41は、操作部62が選択している移動方向にシートクッション2を動かすことよりも、シートクッション2を前方に動かすことを優先するように制御する。したがって、シートクッション2を前方に動かしたい場合は、所定の条件を揃えるか、操作部62により移動方向を前方に選択した上でモータ71を起動すれば良い。
次に、乗物用シート1の実施例について詳しく説明する。実施例の乗物用シート1は、動力源を電動のモータ71としており、モータ71に連結したプーリ72によりワイヤ73を巻き取ることが可能な構成である。ワイヤ73の一端は可動部位の一部であるプーリ72に固定されており、他端は固定部位の一部であるロアレール51に固定されている。モータ71及びプーリ72はアッパレール52側に固定されているため、プーリ72により、ワイヤ73が巻き取られると、アッパレール52に力が働くことになる。この力により、アッパレール52はロアレール51に対して移動可能に構成されている。なお、実施例の駆動機構7は、上記モータ71と、プーリ72と、ワイヤ73により構成されている。
実施例においては、一本のロアレール51に二本のワイヤ73が固定されている。一方のワイヤ73は、ロアレール51の前端側とプーリ72を接続するワイヤ73である前側ワイヤ731であり、もう一方のワイヤ73は、ロアレール51の後端側とプーリ72を接続するワイヤ73である後側ワイヤ732である。プーリ72により巻き取るワイヤ73は、いずれか一方であるが、巻き取られなかった側のワイヤ73は、プーリ72から繰り出されることになり、シートクッション2の移動の妨げになることは無い。
実施例のモータ71は、図示しない回転軸の回転方向を切り替え可能である。また、モータ71の回転軸の回転方向を変えることでプーリ72の回転方向を切り替えることが可能に構成されている。実施例の駆動装置では、プーリ72の回転方向を選択することにより、前側ワイヤ731を巻き取るか、後側ワイヤ732を巻き取るかを選択することが可能となる。したがって、プーリ72の回転方向により、シートクッション2の移動方向が定められている(図3参照)。実施例においては、プーリ72の回転が正転の場合、シートクッション2が前進するようにアッパレール52に力をかけることが可能である。プーリ72の回転が逆転の場合、シートクッション2が後進するようにアッパレール52に力をかける事が可能である。
実施例における乗物用シート1は、ロアレール51とアッパレール52を所定の位置で固定する固定機構8を備えている。当該固定機構8はロアレール51に設けられた係止孔82と、係止孔82に対して進退可能な係止部81と、を備えている。当該係止部81は、連結機構68を介して操作レバー61と連結されており、操作レバー61を回転させるように動かすと、係止部81を動かすことができるように構成されている。特に、操作レバー61の端部が上方に移動するように動かすことで、係止部81を係止孔82から抜き出すことが可能に構成されている(図4参照)。なお、係止部81には図示しない弾性部材により弾性力が働くように構成されている。当該弾性部材は係止部81がロアレール51と係止する状態を維持しようとするものである。したがって、実施例の固定機構8は、当該弾性力に抗して操作レバー61を動かすと、係止部81を移動させることができるものである。また、操作レバー61から手を離すと、当該弾性力により、係止部81は、ロアレール51に接近するように移動するものである。
実施例においては、係止部81が係止孔82から抜き出され、所定の位置まで移動したことを検知するために使用されるロック解除検知部11が設けられている(図5参照)。当該ロック解除検知部11は、検出スイッチの一種であるリミットスイッチを用いて構成されている。リミットスイッチには移動可能なアクチュエータ11aが備えられており、当該アクチュエータ11aが係止部81により押圧されて移動することにより、係止部81が所定の位置まで移動したことが検知可能な構成である。
実施例の操作部62は、ロッカースイッチやシーソースイッチといわれる、スイッチである。このスイッチは二つの選択肢のいずれかを選択するために使用されるスイッチであり、実施例においては、シートクッション2を動かす方向を前方とするのか後方とするのかの、いずれかを選択するために使用される。ただし、このスイッチを選択するだけでは、シートクッション2は移動せず、通常は、ロック解除検知部11がロック解除したことを検知することにより、操作部62で選択した方向に向けてシートクッション2が移動するように構成されている。上記した構成のため、操作レバー61を所定の位置まで動かすと、操作部62で選択した方向に向けてシートクッション2を移動させることが可能となる(図4参照)。
実施例の操作レバー61は図示しない弾性部材から弾性力を受けることにより、元の位置に戻ろうとするものである。そのため、操作レバー61を動かすために加えた力を緩めるとロック解除検知部11が検知できない状態とすることが可能となる。実施例においては、ロック解除検知部11が検知しなくなるとモータ71が停止し、シートクッション2が停止する構成である。このため、操作レバー61を動かすために加えた力を緩めることにより、所望の位置でシートクッション2の動きを停止することが可能な構成となっている。
所定の条件が整っている場合は、操作部62により選択された方向に関わらず、シートクッション2が前側に移動するように構成されている。より具体的には、シートバック3を前方に押し倒すためにリクライニングレバー9を所定の状態まで動かしたことが検知され、かつ、シートバック3が所定の状態まで倒れこんだことが検知された場合には、シートクッション2が前側に移動するように構成されている。
実施例の乗物用シート1には、リクライニングレバー9を所定の状態まで動かしたことが検知可能な、リクライニング操作検知部12が設けられている。実施例においては、リクライニングレバー9を動かしていない状態から、リクライニングレバー9を所定の量動かすと、係止部81を係止孔82から抜き出すことが可能なように構成されている。このことを可能にため、リクライニングレバー9は連結機構68を介して係止部81と機械的に繋がっている。なお、この連結機構68は操作レバー61とも接続しているため、リクライニングラバーを動かすことにより、操作レバー61も動く構成となっている(図6参照)。一方、操作レバー61を動かしても、リクライニングレバー9は動かない構成となっている(図4参照)。
実施例におけるリクライニング操作検知部12は、係止部81が係止孔82から抜き出た状態となるまでリクライニングレバー9を動かしたことが検知可能なものである。なお、実施例においては、リクライニングレバー9の操作により係止部81が係止孔82から抜き出した状態を保持するように、図示しない仮止め手段が設けられている。仮止め手段は、シートバック3が所定の角度まで傾いている場合に、所定箇所でリクライニングレバー9を仮止めすることが可能なものであり、常時リクライニングレバー9を把持していなくても、シートクッション2が前方に移動することを可能とするものである。
実施例においては、リクライニング操作検知部12は、リミットスイッチを用いて構成されている。リミットスイッチには移動可能なアクチュエータ12aが備えられており、当該アクチュエータ12aが連結機構68により押圧されて移動することにより、リクライニングレバー9が所定の位置まで移動したことが検知可能な構成である(図7参照)。
また、シートバック3が所定の状態まで傾いたことが検知可能な、倒れこみ検知部13が設けられている。実施例においては、倒れこみ検知部13として角度センサを用いており、当該角度センサはシートバック3の所定位置に埋め込まれている。
アッパレール52の摺動範囲は定められている。そのため、アッパレール52が所定箇所に到達した場合、アッパレール52の摺動を停止する必要性がある。実施例においては、アッパレール52が前端位置に到達したことを検知可能な前端検知部14と、アッパレール52が後端位置に到達したことを検知可能な後端検知部15とを備えている。前端検知部14及び後端検知部15はリミットスイッチを用いて形成されている。リミットスイッチはアッパレール52に付設されており、ロアレール51にはリミットスイッチと当接可能な位置に凸部49を設けている。モータ71が動き、アッパレール52が移動した乗物用シート1は、アッパレール52に付設されたリミットスイッチがロアレール51に設けられた凸部49に当接することにより、停止させることが可能となる。
制御手段41の概略を図8に示す。実施例においては、電源47とモータ71との間に制御手段41が介在している。電力を供給可能な電源47に対して制御装置43が接続されている。実施例における制御装置43は制御盤である。通常は、図8に示す経路Aにより、シートクッション2の進行方向が定まる。一方、リクライニング操作検知部12が検知し、かつ、倒れこみ検知部13が検知すると、制御装置43に信号を送る。当該信号が送られた制御装置43は、経路Aよりも経路Bを優先するように制御する。したがって、操作部62による進行方向の選択に関わらず、シートクッション2が前側に移動することが優先される。ただし、すでにシートクッション2が前端に到達している場合、シートクッション2は動くことができない。なお、シートバック3が倒れこんでいる状態では、係止部81が係止孔82に嵌りこんだロック状態とはならない。シートバック3が倒れこんでいる状態を回復すると係止部81が移動し、係止孔82に嵌り込んだロック状態となる。
次に、各種検知部による検知状態とシートクッション2の動きとの関係について、図9に示したフロー図を用いて説明する。なお、フロー図の作成に当たっては、発明の概略の理解を容易にすることを優先させているため、図8に示した操作手段とは、厳密には一致しない記載も存在する。まず、リクライニング操作検知部12により、リクライニング操作がなされているかを確認する(S200)。リクライニング操作検知部12が検知していた場合、倒れこみ検知部13により、シートバック3が所定の状態に傾いているかを確認する(S202)。リクライニング操作検知部12が検知していた場合、前端検知部14により、アッパレール52が前端に配置されているかを確認する(S204)。前端検知部14が検知していない場合、モータ71及びプーリ72を正転させて、シートクッション2を前方に移動させる(S206)。シートクッション2の移動は前端検知部14が検知するまで継続され、前端検知部14が検知した時点でシートクッション2の動きを停止させる(S220)。
リクライニング操作検知部12が検知されていない場合、ロック解除検知部11により、係止部81が係止孔82から抜き出されていることを確認する(S212)。ロック解除検知部11が検知していた場合、操作部62によりシートクッション2の進行方向が「前方」に指定されているのか「後方」に指定されているのかを確認する(S214)。「前方」に指定されている場合、前端検知部14により、アッパレール52が前端に配置されているかを確認する(S204)。以降、シートクッション2を停止するまでの流れは前記した流れと同様である。
「後方」に指定されている場合、後端検知部15により、アッパレール52が後端に配置されているかを確認する(S216)。後端検知部15が検知していない場合、モータ71及びプーリ72を逆転させて、シートクッション2を後方に移動させる(S218)。シートクッション2の移動は後端検知部15が検知するまで継続され、後端検知部15が検知した時点でシートクッション2の動きを停止させる(S220)。
上記実施の形態の乗物用シート1は、シートクッション2と、シートクッション2を前後に移動させることが可能なスライドレール5と、動力源であるモータ71を動かすことによりシートクッション2を移動させることが可能な駆動機構7と、駆動機構7の動きを制御可能な制御手段41と、を備え、前記制御手段41は、シートクッション2の移動方向を選択可能な操作部62を備えるとともに、所定の条件が揃うと、操作部62が選択している移動方向にシートクッション2を動かすことよりも、シートクッション2を前方に動かすことを優先するように制御する乗物用シート1である。このため、シートクッション2を前方に動かすために、操作部62を前方に設定する必要がない。したがって、乗物用シート1に着座した乗員が操作しやすい位置に操作部62を配置可能であるとともに、乗物用シート1に着座していない乗員であっても、乗物用シート1を前方に移動させることが容易となり得る。
また、実施の形態の乗物用シート1は、シートバック3が前方に傾斜したことを検知することが、前記所定の条件に含まれている乗物用シート1である。つまり、シートバック3が前方に傾斜したことを検知することが、所定の条件の中に含まれている。シートバック3が前方に傾斜した状態は、通常時には発生しにくいものであるとともに、乗物用シート1の後方に通路を確保する際には、一般的に設定される状態である。つまり、通常時には発生しないが、必要時には発生する状態を検知することが所定の条件の中に含まれている。このため、必要時にのみ所定の条件が揃う状態としやすくなり得る。
また、実施の形態の乗物用シート1は、前記スライドレール5はフロアFに固定されるロアレール51と、ロアレール51に対して摺動可能なアッパレール52とを備えており、前記ロアレール51と当接することにより、アッパレール52がロアレール51に対して移動することを抑制することが可能な係止部81が設けられており、前記シートバック3の傾きを変えるために操作されるリクライニングレバー9を操作することにより、前記係止部81を移動させることが可能であるとともに、前記係止部81の移動により、前記係止部81がアッパレール52の移動を抑制した状態を解除することが可能である乗物用シート1である。このため、アッパレール52がロアレール51に対して移動することを抑制することが可能な係止部81を備えているため、不必要時にアッパレール52がロアレール51に対して移動することを効果的に抑制可能である。また、シートバック3の傾きを変えるために操作されるリクライニングレバー9を操作することで、前記係止部81がアッパレール52の移動を抑制した状態を解除するように、前記係止部81を移動させることが可能である。つまり、リクライニングレバー9を動かすことにより、シートバック3の傾きを変えることができるようになるとともに、係止部81を移動させることが可能となるため、使用者にとって使いやすい乗物用シート1とすることが可能となり得る。
また、実施の形態の乗物用シート1は、ワイヤ73を巻き取ることで、アッパレール52を移動させる構成であるため、ロングスライドレールのような比較的長いスライドレール5にも適用可能である。また、作動音を抑えることが可能となり、静粛性を向上させることが可能である。
また、実施の形態の乗物用シート1に使用されているスライドレール5は、モータ71で動かさない形式のスライドレール5としても使用可能であるため、製造工程の煩雑さを回避しうる。
また、操作部62が操作レバー61に付設されているため、操作部62と操作レバー61を片手で動かすことが可能となる。したがって、使用者にとって利便性を高めることが可能となる。また、操作レバー61がシートクッション2の側部の略中央に付設されているため、着座した乗員にとっては、操作レバー61の操作をすることが比較的容易に可能となる。また、リクライニングレバー9はシートクッション2の側部の後端に付設されているため、乗物用シート1の背面側から所定の条件を満たすように操作することも比較的容易にすることが可能となる。
以上、一つの実施の形態を用いて説明したが、本発明は、上記実施形態のほか、その他各種の形態で実施可能なものである。例えば、検知部は、リミットスイッチや角度センサであることに限らず、近接センサなど、他の検知手段を採用することが可能である。
また、シートクッションを動かすためには、プーリにワイヤを巻きつけるものである必要性はない。例えば、スライドレールと平行に延びるネジ部とネジ部に取り付けられるナット部を用意し、ネジ部若しくはナット部をモータから伝達される動力により回転させる構成とすることも可能である。
また、操作部のスイッチは、前進若しくは後進のいずれかを選択するものだけに限らない。例えば、進行方向を選択していない状態を選べるものとすることも可能である。
また、シートクッションが前方に移動しようとする所定の条件としては、リフターレバーの操作とシートバックの傾きの双方を検知することが必要なわけではない。例えば、シートバックが所定の傾きとなったことを検知するだけで、シートクッションを前方に動かすように制御しても良い。また、所定の条件として、実施例の条件に他の要素を加えることも可能である。更には、シートバックの傾きを検知することを所定の条件に加えず、操作部とは別の所定のボタンやレバーなどを操作することを所定の条件とすることも可能である。
また、制御装置は、乗物用シートだけを制御する制御装置である必要性はない。例えば、乗物の他の装置を制御することを兼ねたものであっても良い。また、制御装置は、乗物用シートに固定されているものであっても良いし、乗物用シートを取り付ける車体などに固定されているものであっても良い。
本発明は、三列シートの乗物に適用するのみでなく、二列シートの乗物や、それ以外の乗物に適用することも可能である。また、本発明の乗物用シートの後方に配置されるシートに隣接して扉が設けられる乗物に適用されるものであっても良い。
また、ワイヤはプーリに対して二本取り付ける構成とする必要性はない。一本のワイヤの中間位置でプーリに固定する構成とすることなども可能である。
また、操作レバーは、シートクッションの側部に付設されている必要性はなく、シートクッションの前側に付設することなども可能である。
また、連結機構は、係止部と操作レバーとリクライニングレバーを一体的につなぐものであることに限らない。例えば、係止部と操作レバーとを接続する第一の連結機構と、係止部とリクライニングレバーとを接続する第二の連結機構を個別に設けるものとすることも可能である。
また、乗物としては、車両であることに限らず、飛行機やヘリコプターなど空中を飛行する乗物や、船舶や潜水艇など海面や海中などを移動する乗物としてもよい。
1 乗物用シート
2 シートクッション
3 シートバック
5 スライドレール
7 駆動機構
9 リクライニングレバー
41 制御手段
51 ロアレール
52 アッパレール
61 操作レバー
62 操作部
71 モータ
81 係止部
82 係止孔

Claims (3)

  1. シートクッションと、シートクッションを前後に移動させることが可能なスライドレールと、動力源であるモータを動かすことによりシートクッションを移動させることが可能な駆動機構と、駆動機構の動きを制御可能な制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、シートクッションの移動方向を選択可能な操作部を備えるとともに、所定の条件が揃うと、操作部が選択している移動方向にシートクッションを動かすことよりも、シートクッションを前方に動かすことを優先するように制御する乗物用シート。
  2. 請求項1に記載の乗物用シートであって、
    シートバックが前方に傾斜したことを検知することが、前記所定の条件に含まれている乗物用シート。
  3. 請求項1又は2に記載の乗物用シートであって、
    前記スライドレールはフロアに固定されるロアレールと、ロアレールに対して摺動可能なアッパレールとを備えており、
    前記ロアレールと当接することにより、アッパレールがロアレールに対して移動することを抑制することが可能な係止部が設けられており、
    前記シートバックの傾きを変えるために操作されるリクライニングレバーを操作することにより、前記係止部を移動させることが可能であるとともに、前記係止部の移動により、前記係止部がアッパレールの移動を抑制した状態を解除することが可能である乗物用シート。
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