JP2015213676A - コラーゲン線維架橋多孔体 - Google Patents

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Abstract

【課題】線維構造を有し、三次元の細胞培養基材及び医療用材料として好適なコラーゲン成形体の提供を課題とする。【解決手段】アルカリ金属重炭酸塩によって析出させた線維化コラーゲンを凍結乾燥し、これを架橋処理するものである。当該方法によって製造されたコラーゲン成形体は、コラーゲンが線維構造を保ちながらも、細胞遊走が可能な孔径を備えた連続孔で構成された多孔構造を有し、三次元の細胞培養基材として有効に機能し得るものである。【選択図】 図3

Description

本発明は、架橋を施されたコラーゲン線維多孔体に関し、とりわけ細胞培養基材及び医療用材料(例えば、再生医療用の足場材料、移植用材料、美容整形材料、創傷被覆材、癒着防止材、薬物輸送担体等)に好適な材料である。
コラーゲンは、生体内のタンパク質の30%を占め、骨格支持及び細胞接着などの機能を有する重要なタンパク質であり、例えば、骨・軟骨、靭帯・腱、角膜実質、皮膚、肝臓、筋肉などの組織は、コラーゲン線維からできている。このコラーゲンを用いた成形体(以下「コラーゲン成形体」という)は、細胞培養基材、再生医療用の足場材料(例えば、軟骨・骨・脊椎・髄核・靭帯・角膜実質・皮膚・血管・神経・肝臓組織の再生材料)、移植用材料(創傷被覆材料、骨補填剤、止血材料、癒着防止材など)又は薬物送達担体として有用であり、特に再生医療による大型組織再生、細胞の分散防止、及び細胞の分化誘導には必要不可欠である。
しかし、コラーゲン成形体は、力学特性が十分でないため、操作が難しく、臨床現場における使用は限定されていた。一般的に、コラーゲン成形体は、水や細胞培養液中で膨潤し易く、また、これを細胞培養基材として用いた場合には、培養期間が数日以上に渡ると形態が変化したり、あるいはコラーゲンが徐々に分解して溶出したりすることがあった。そのため、移植すると、播種した細胞が分散してしまい、所望の組織部位に留まることが困難であったりした。
特許文献1には、コラーゲン濃度が50mg/ml以上であるコラーゲンの分散液、溶液あるいはその混合物から気泡を除去し、次に凍結乾燥の後、物理的架橋や化学的架橋による不溶化処理を行い、10%負荷時に10〜30kPaの応力を持ち、表面及び内部にポア構造を持つ細胞培養用担体に関する技術が開示されている。
また、特許文献2には、平均直径が1〜5μmのコラーゲン線維で構成されたとするコラーゲン構造体に関する技術が開示されている。
特許第4915693号公報 国際公開第2013/105665号パンフレット
生体内ではコラーゲンが線維状で存在しているため、細胞培養において担体として用いるコラーゲンもアモルファス状ではなく線維状のものであることが好ましいと考えられている。
一方、三次元の細胞培養を可能にするには、細胞が基材内部にまで進入できるように、細胞遊走が可能な孔径を備えた連続孔で構成された多孔体であることが必要である。
しかしながら、従来の技術では、コラーゲン線維で構成され、且つ、三次元の細胞培養が可能な多孔質構造を有する多孔体(以下「線維マクロ多孔体」ともいう)を製造することは困難であった。ちなみに、三次元の細胞培養が可能な孔径の大きさについては諸説あり、少なくとも50μmあるいは70μmとも言われている。一方、100μmや150μmも提唱されているが、これは充分に円滑な細胞遊走を実現させるためと考えられる。
コラーゲンを線維化させるためには、例えば特開2010−273847号公報に記載のように、中性の緩衝液を用いて、可溶化コラーゲン溶液のイオン強度を適度に高くしpHを中性近傍にすることが重要であることはよく知られており、当該公報には中性の緩衝液としてリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩、Tris等の緩衝能を有する塩水溶液が例示され、リン酸緩衝液が好ましいものとして挙げられている。
本願出願人は、線維マクロ多孔体を得るための試みとして次の(a)〜(c)の方法を実施した。
(a) 可溶化コラーゲン溶液にリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を添加してコラーゲンを線維化させた後、凍結乾燥する方法。
(b) 可溶化コラーゲン溶液にPBSを添加してコラーゲンを線維化させた後、線維化コラーゲンをエタノールシリーズ(エタノール濃度を段階的に高めたエタノールと水との混合液。エタノール濃度:50%、70%、90%、100%)で脱水・脱塩し、次に溶媒をt-ブタノールに置換し、凍結させた後、凍結乾燥する方法。
(c) 可溶化コラーゲン溶液を凍結乾燥した後、PBSでコラーゲンを線維化させる方法。
しかしながら、上記(a)〜(c)のいずれの方法においても線維マクロ多孔体は得られなかった。
即ち、(a)の方法では、線維化したコラーゲンが凍結乾燥時に濃縮した高濃度の塩によって非線維化(脱線維化)してしまい、また孔径も小さいものであった。特許文献1に記載の細胞培養用担体も(a)の方法と同様の方法で製造するため、コラーゲンが線維状のものであるとは云い難かった。
また、(b)の方法では、コラーゲン線維からなる多孔体が得られたが、孔径が小さいために三次元の細胞培養には不適であった。これはt-ブタノールの凍結結晶が水の凍結結晶ほど大きくなかったためと考えられる。ちなみに、水溶媒の可溶化コラーゲン溶液をそのまま凍結乾燥すると、三次元の細胞培養が可能な大きさの孔径を有する多孔体が得られるが、非線維状(アモルファス状)で溶解しているコラーゲンがそのまま凍結乾燥されるため非線維状(アモルファス状)のものとなることが知られている。
また、(c)の方法では、安定した形状のものが得られなかった。
特許文献2に記載のコラーゲン構造体については、その実施例1に係る電子顕微鏡像の図3及び図4から判断すると、孔径が50μmを十分に下回るほど小さいために、三次元の細胞培養に適したものとは云い難かった。
本発明は、コラーゲン線維で構成され、且つ、三次元の細胞培養が可能な多孔質構造を有するコラーゲン成形体の提供を課題とするものである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、意外にも、アルカリ金属重炭酸塩によって析出させた線維化コラーゲンを凍結乾燥し、これを架橋処理することによって、コラーゲンが線維構造を保ちながらも、細胞遊走が可能な孔径を備えた連続孔で構成された多孔構造を有し、細胞培養基材として有効に機能し得るコラーゲン成形体が得られることを見出し、本発明を完成させたものである。
即ち、本発明は下記の通りである。
[1]コラーゲン線維で構成され、三次元の細胞培養が可能な多孔質構造を有し、且つ、架橋処理が施されたことを特徴とするコラーゲン線維架橋多孔体。
[2]前記コラーゲン線維架橋多孔体の電子顕微鏡像における、最表面に観察される孔の数が少なくとも30個である一定区画内において、当該孔の最大個数がnであるときに、平均孔径={Σ(孔iの最大幅+孔iの最小幅)/2}/n(但し、i=1〜n)の数式によって算出される平均孔径が、50〜300μmの範囲である上記[1]記載のコラーゲン線維架橋多孔体。
[3]前記多孔質構造の少なくとも一部において、D周期性の横縞を有するコラーゲン線維が観察される上記[1]又は[2]記載のコラーゲン線維架橋多孔体。
[4]前記コラーゲン線維架橋多孔体を細胞培養基材として用いて、マウス線維芽細胞株L929を10日間培養したときに、培養後の細胞培養基材が、金属製ピンセットによって保持できる強度を有するものである上記[1]〜[3]のいずれか1項記載のコラーゲン線維架橋多孔体。
[5]上記[1]〜[4]のいずれか1項記載のコラーゲン線維架橋多孔体を細胞培養基材として用い、細胞培養することによって形成された移植用材料。
[6]上記[1]〜[4]のいずれか1項記載のコラーゲン線維架橋多孔体を細胞培養基材として用いる細胞培養方法であって、乾燥または脱水状態の当該多孔体に、細胞懸濁液を吸収させることによって、細胞を当該多孔体内で三次元的に分布させることを特徴とする細胞培養方法。
[7]可溶化コラーゲン溶液とアルカリ金属重炭酸塩とを混合して線維化コラーゲンを析出させる第一工程、凍結乾燥する第二工程、架橋処理する第三工程を含むことを特徴とする、上記[1]〜[4]のいずれか1項記載のコラーゲン線維架橋多孔体の製造方法。
[8]前記第三工程の架橋処理が、下記(1)と(2)のいずれか一方又は(1)と(2)の組み合わせによる処理である、上記[7]記載のコラーゲン線維架橋多孔体の製造方法。(1)γ線照射、電子線照射、プラズマ照射、UV照射又は熱脱水によって物理的架橋する処理。(2)水溶性化学架橋剤又は気化能を有する化学架橋剤によって化学的架橋する処理。
[9]アルカリ金属重炭酸塩の適用量が、コラーゲンの分子量を30万としたときに、アルカリ金属重炭酸塩/可溶化コラーゲン溶液中のコラーゲン(モル比)=3×102〜3×104の範囲である上記[7]又は[8]記載のコラーゲン線維架橋多孔体の製造方法。
本発明のコラーゲン線維架橋多孔体は、コラーゲンが線維状であり、さらに架橋処理が施されているために、難水溶性即ち一定期間水と接触しても一定の強度を有し形状もほとんど変化しないという特性を有するものである。また、細胞親和性及び生体親和性に優れ、細胞が多孔体の表面だけでなく内部でも生存することができるという利点を有する。さらに好適な一形態では、細胞培養を行っても一定の強度が保持され、形状的にも収縮以外の点では比較的安定している。そのため、細胞培養基材としての使用だけでなく、再生医療用の足場材料、移植用材料、美容整形材料、創傷被覆材、癒着防止材、薬物輸送担体等の医療用材料としての生体内での使用にも適したものである。
本発明の実施例1におけるコラーゲン線維架橋多孔体を、37℃の水に24時間浸漬した後に、湿潤状態のまま金属製ピンセットでつまんだときの写真である。 本発明の実施例1におけるコラーゲン線維架橋多孔体の電子顕微鏡像(倍率:100倍)である。 本発明の実施例1におけるコラーゲン線維架橋多孔体の電子顕微鏡像(倍率:500倍)である。 本発明の実施例1におけるコラーゲン線維架橋多孔体の電子顕微鏡像(倍率:10,000倍)及びその拡大図(右図)である。 図2の最表層の孔だけを識別できるように最表層の孔の内側を塗りつぶしたものである。 本発明の比較例1における非線維化コラーゲン多孔体を金属製ピンセットでつまんだときの写真である。 本発明の比較例2におけるコラーゲン線維多孔体を金属製ピンセットでつまんだときの写真である。 本発明の比較例2におけるコラーゲン線維多孔体の電子顕微鏡像(倍率:100倍)である。 本発明の実施例1におけるコラーゲン線維架橋多孔体を細胞培養試験に供した後に、ギムザ染色した湿潤状態のまま金属製ピンセットでつまんだときの写真である。
以下、線維マクロ多孔体である本発明のコラーゲン線維架橋多孔体(以下、「本発明の多孔体」という)について詳細に説明する。
本発明の多孔体は、コラーゲン線維で構成され、三次元の細胞培養が可能な多孔質構造を有し、且つ、架橋処理が施されたことを特徴とするものである。
コラーゲン線維の特徴は、D周期性の横縞を有することである。D周期性の横縞は、線維性のコラーゲンに特徴的に観察されるものであり、文献によっては64nmや70nmという記載もあるが、一般的には67nmの間隔で認められる周期性のある横縞のことである(「電子顕微鏡」vol.26, No.1, p.2-9, 1991等参照)。本発明の多孔体を電子顕微鏡で観察すると、低倍率では立体的な網目状構造が観察されるが、適切な倍率ではD周期性の横縞が観察される。但し、電子顕微鏡像においては、ピント位置などにより、像内すべての部分においてD周期性の横縞を観察することは困難である。しかし、複数箇所を撮影した電子顕微鏡像のそれぞれにおいて、少なくとも一部にD周期性の横縞を有するコラーゲン線維が観察されれば、多孔質構造の構成要素がコラーゲン線維であると推認することができる。
三次元の細胞培養が可能な多孔質構造としては、細胞が基材内部にまで進入できるように、円滑な細胞遊走に適した孔径の連続孔を有する海綿状(スポンジ状)構造であれば特に制限はない。孔径に関する好適な一形態は、本発明の多孔体の電子顕微鏡像において、最表面に観察される孔の数が少なくとも30個である一定区画内において、当該孔の最大個数がnであるときに、平均孔径={Σ(孔iの最大幅+孔iの最小幅)/2}/n(但し、i=1〜n)の数式によって算出される平均孔径が、50〜300μmの範囲となるものである。上記平均孔径のより好適な範囲は、70〜250μmである。尚、上記孔としては、完全孔が対象であり、区画境界線によって孔が分断された不完全孔は含まれない。
架橋処理は、コラーゲン分子間あるいはコラーゲン分子によって形成されたコラーゲン細線維間などにおいて架橋が施されれば特に限定されるものではない。具体的な架橋処理方法としては、例えば、(1)γ線照射、電子線照射、プラズマ照射、UV照射又は熱脱水によって物理的架橋する処理、(2)水溶性化学架橋剤又は気化能を有する化学架橋剤によって化学的架橋する処理が挙げられ、(1)と(2)のいずれか一方だけを用いてもよいし、(1)と(2)を組み合わせて用いてもよい。当然ながら、(1)と(2)の各架橋処理において複数の架橋処理を採用してもよく、例えばUV照射の後にγ線照射してもよい。また、目的に応じて、架橋度を適宜設定すればよい。
本発明の多孔体は、架橋処理が施されているため、力学的特性に優れ、また、難溶性の傾向が大きい。本発明の多孔体の好適な一形態は、圧縮、伸張等の外力に対する抵抗力が大きく、金属製ピンセットで取り扱っても外観的にはほとんど損傷しないものであり、また、本発明の多孔体を細胞培養基材として供した場合に、細胞培養期間終了後においても多少の収縮などの形状変化があったとしてもある一定の力学的強度を保持し得るものである。好例としては、本発明の多孔体を細胞培養基材として用いて、マウス線維芽細胞株L929を10日間培養したときに、培養後の細胞培養基材が、金属製ピンセットによって保持できる強度を有するものである。
本発明の多孔体の用途としては、細胞培養基材の他に、医療用材料(例えば、再生医療用の足場材料、移植用材料、美容整形材料、創傷被覆材、癒着防止材、薬物輸送担体等)としての生体内での使用を例示することができるが、これらに限定されるものではない。移植用材料に関する態様としては、本発明の多孔体をそのまま用いる方法の他に、例えば、本発明の多孔体の力学的特性を活かして、本発明の多孔体を細胞培養基材として用いて細胞培養を行い、培養細胞を含む基材をそのまま移植用材料とする方法が挙げられる。尚、細胞の種類、培養条件等は、最適な移植用材料が得られるように、適宜選択、設計すればよい。
また、本発明の多孔体を細胞培養基材として用いる場合において、その力学的特性を活かして、三次元的に基材中に細胞を効率的に分布させる細胞培養方法は、以下の通りである。
先ず、本発明の多孔体を乾燥または脱水状態にする。本発明の多孔体がすでに乾燥または脱水状態であれば、そのまま用いればよいが、液体中で保存されている等により湿潤状態の本発明の多孔体を用いるときは、一旦乾燥または脱水させる。乾燥または脱水させるときは、溶媒を水または培地(次の細胞培養工程で用いるのと同じ培地が好ましい)に置換した後、乾燥または脱水させる手法を用いることが好ましい。乾燥は、コラーゲンが変性しないように低温で乾燥させることが好ましく、低温通風により乾燥させればよい。また、脱水は、遠心脱水を行ってもよいが、力学的強度が十分ある場合には手指で圧縮して脱水する方法が簡便である。
次に、乾燥または脱水状態の本発明の多孔体に、細胞懸濁液を吸収させる。細胞懸濁液の吸収時に基材中へ細胞が培地と伴に進入し、基材中で細胞が三次元的に分布することが可能となる。尚、細胞懸濁液の吸収操作は複数回おこなってもよい。当該操作を行った後は、通常の細胞培養を行えばよい。
次に、本発明の多孔体の製造方法について説明する。
本発明の多孔体の製造方法は、可溶化コラーゲン溶液とアルカリ金属重炭酸塩とを混合して線維化コラーゲンを析出させる第一工程、次に、凍結乾燥する第二工程、さらに、架橋処理する第三工程を含むことを特徴とするものである。尚、第一工程においてコラーゲン線維が析出した混合液はゲル状を呈するので、以下では当該混合液を「線維化コラーゲンゲル」と称する。
可溶化コラーゲン溶液とは、コラーゲンが溶解した水溶液のことである。当該コラーゲンとしては、3重らせん構造を有する水溶性のコラーゲンであることが好ましい。尚、可溶化コラーゲン溶液には、一部にペプチド、アミノ酸、ゼラチン等が含まれていても構わないが、それらは極力排除されていることが好ましい。
3重らせん構造を有する水溶性のコラーゲンは、哺乳類、魚介類、鳥類、爬虫類等の生物原料のコラーゲン含有組織から公知の方法によって取得することができるものであり、例えば、[1]希酸により抽出する方法によって得られる酸可溶化コラーゲン、[2]酵素で可溶化処理する方法によって得られる酵素可溶化コラーゲン、[3]アルカリで可溶化処理する方法によって得られるアルカリ可溶化コラーゲン等が挙げられる。酸可溶化コラーゲン及び酵素可溶化コラーゲンは酸性条件では可溶性であり、アルカリ可溶化コラーゲンはアルカリ性条件では可溶性であるが、いずれのコラーゲンも可溶化コラーゲン溶液のイオン強度及びpHを適切な範囲に設定すると線維化することが知られている。
コラーゲンの種類としては、ヒトとの共通のウイルスを有さない魚類由来のコラーゲンが特に好適であり、各種用途への適用性の観点から変性温度が比較的高いものが好ましく、好例としてはオレオクロミス属由来のコラーゲンである。オレオクロミス属の中でも中国から東南アジアにかけて食用として主力に養殖されており入手が容易であるテラピアが特に好ましい。さらに、コラーゲンの抗原決定基であるテロペプタイドが除去されたアテロコラーゲンが好適である。コラーゲンのタイプについても特に制限は無いが、生物体内での存在量が多いI型が好ましい。
ここで、前記[2]の酵素可溶化コラーゲンの取得法について説明する。該取得法は、特に限定されることはなく、常法に従えばよい。例えば、特開2006−257014号公報又は特開2010−193808号公報等に記載の方法を挙げることができる。取得法の一態様を鱗の例で簡単に説明すると、酸によって脱灰した鱗をペプシン等のプロテアーゼを用いて処理することによりコラーゲンをアテロ化し、必要に応じて精製処理を行うことで、酵素可溶化コラーゲンを取得することができる。精製処理には、例えば、塩析、又は、特開2013−116875号公報に記載のpHが7以下の活性炭を用いる方法を適用することができる。
アルカリ金属重炭酸塩としては、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムが好ましい。尚、本発明は、本発明の効果を損なわない範囲に限り、アルカリ金属炭酸塩の混入を排除するものではない。
アルカリ金属重炭酸塩の適用量については、線維化コラーゲンを析出させ、本発明の多孔体が最終的に得られる範囲であれば特に限定はない。アルカリ金属重炭酸塩の量が少なすぎると、コラーゲンの線維化が不十分となり、一方、多すぎると、第二工程の凍結乾燥時にコラーゲンが非線維化(脱線維化)する恐れがある。したがって、本発明の多孔体が得られるようにアルカリ金属重炭酸塩の適用量を適宜設定することが望ましい。アルカリ金属重炭酸塩の適用量に関する好適な一形態を例示すると、コラーゲンの分子量を30万としたときに、アルカリ金属重炭酸塩/可溶化コラーゲン溶液中のコラーゲン(モル比)=3×102〜3×104の範囲となる量である。
第一工程における可溶化コラーゲン溶液とアルカリ金属重炭酸塩との混合方法については特に制限は無いが、例えば、作業性の観点から、アルカリ金属重炭酸塩として、アルカリ金属重炭酸塩の水溶液を用いることが好ましい。
次に、第一工程で得られた線維化コラーゲンゲルを凍結乾燥する第二工程を行う。凍結乾燥方法は公知の方法を採用すればよい。また、凍結乾燥条件は、常法により多孔体が得られるように適宜設定すればよいが、例えば、凍結温度は-20〜-60℃の範囲が好ましく、凍結乾燥時間は1〜60時間が好ましい。
本発明の多孔体を得るためには、線維状のコラーゲンが凍結乾燥時に非線維化(脱線維化)しないようにすることが肝要である。例えば、コラーゲンを線維化させるためにPBSを用いた場合、凍結乾燥時に濃縮されたPBSによってコラーゲンが非線維化(脱線維化)してしまう。そこで、凍結乾燥時に非線維化(脱線維化)しないようにコラーゲンの線維化におけるPBSの量を減少させると、今度は線維化が不十分となる。
一方、アルカリ金属重炭酸塩は水の凍結結晶(氷)の結晶成長を阻害しないと推定され、また、アルカリ金属重炭酸塩はPBSに比べると低濃度でもコラーゲンを線維化させることができるため、コラーゲン線維で構成され、且つ、三次元の細胞培養が可能な多孔質構造を有した多孔体を得ることができる。
次に、第二工程で得られた線維化コラーゲンの凍結乾燥多孔体(以下、「線維多孔体」という)を架橋処理する第三工程を行う。
架橋処理としては、(1)γ線照射、電子線照射、プラズマ照射、UV照射又は熱脱水によって物理的架橋する処理、(2)水溶性化学架橋剤又は気化能を有する化学架橋剤によって化学的架橋する処理、が好例であり、(1)と(2)のいずれか一方だけを用いてもよいし、(1)と(2)を組み合わせて用いてもよい。当然ながら、(1)と(2)の各架橋処理において複数の架橋処理を採用してもよく、例えばUV照射の後にγ線照射してもよい。また、目的に応じて、架橋度を適宜設定すればよい。
(1)の物理的架橋のうち、γ線照射、電子線照射、プラズマ照射及びUV照射の照射法による架橋処理は、照射条件を適宜設定すれば架橋処理と同時に滅菌も行うことができるため、架橋中及び架橋後の密封状態を保つように包装体を適宜選択すれば、滅菌済み製品として市場に流通させることもできる。上記照射法のうち、透過力が高く、均一に架橋させることができるγ線照射が特に好ましい。γ線照射では、線量率が固定の線源を用い、照射時間等の条件を適宜設定すれば、所定の照射線量を簡便に得ることができる。例えば、コバルト60線源を用いた場合、吸収線量5〜75kGyで架橋処理を行うことができるが、5〜50kGyが好ましく、10〜50kGyがより好ましく、15〜30kGyがさらに好ましい。
また、照射法による架橋処理は、液体の存在下で行ってもよい。ここで、液体の存在下とは、架橋処理中に線維多孔体の表面全体が液体によって覆われている状態を指し、例えば湿潤状態であってもよいが、好ましくは線維多孔体全体が液体中に浸漬した状態である。したがって、線維多孔体の表面全体が液体によって覆われている状態であれば液体の容量も限定されるものではないが、液体の容量が線維多孔体の容量に対して2〜100が好ましく、10〜50がより好ましい。液体としては、水を含んでいる限りにおいて限定されるものではなく、水又は緩衝液などの水性溶媒を例示することができる。さらに、水又は緩衝液に、有機溶媒を添加した水性溶媒を用いることもできる。緩衝液の具体例としては、リン酸緩衝液、トリス緩衝液、HEPES緩衝液、酢酸緩衝液、炭酸緩衝液、又はクエン酸緩衝液等を挙げることができ、また、それらの生理食塩水であるPBS、D-PBS、トリス緩衝生理食塩水、又はHEPES緩衝生理食塩水であってもよい。
水溶性化学架橋剤又は気化能を有する化学架橋剤としては、公知のものを使用すればよく、例えば、グルタルアルデヒド、ポリエポキシ化合物(エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル等)、カルボジイミド系化合物(1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩等)、還元糖(リボース等)などが挙げられ、常法に従って架橋処理すればよい。
以下に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。尚、実施例において%は、特に断らない限り全て質量%を示す。また、電子顕微鏡として、日本電子(株)製 分析走査電子顕微鏡 JSM-6010LAを用い、金属製ピンセットとして、無鈎・直型のステンレス製ピンセットを用いた。
〔実施例1〕
可溶化コラーゲン溶液として、テラピアの鱗から製造された多木化学(株)製「セルキャンパス FD-08G」スポンジ品をpH3のHCl溶液に溶解し、コラーゲン濃度を1.1%に調製した無色透明溶液(以下、「コラーゲン溶液A」という)を用いた。
コラーゲン溶液A 9容量部に対し、重炭酸ナトリウム水溶液 1容量部を、重炭酸ナトリウム/コラーゲン溶液A中のコラーゲン(モル比)=1.5×103となるように添加し、線維化コラーゲンを析出させた。次に、当該線維化コラーゲンを含有した線維化コラーゲンゲルを12wellプレートに2mlずつ分注した後、-35℃・3時間で凍結乾燥して、コラーゲン線維で構成されたコラーゲン多孔体(以下、「線維多孔体1」という)を得た。
次に、線維多孔体1を0.05Mの重炭酸ナトリウム水溶液中に浸漬した状態で25kGyのγ線照射を行うことによって、本発明の多孔体であるγ線架橋線維多孔体を得た。
γ線架橋線維多孔体を、37℃の水に24時間浸漬した後に、湿潤状態のまま金属製ピンセットでつまんだときの写真を図1に示した。金属製ピンセットによる損傷は、外観的には認められなかった。また、γ線架橋線維多孔体を水に1週間浸漬しても外観的には形状が維持されていた。
γ線架橋線維多孔体の電子顕微鏡像を図2〜4に示した。倍率は、図2が100倍、図3が500倍、図4が10,000倍である。図4において、D周期性の横縞が随所に観察された。
また、図2の最表層の孔だけを識別できるように最表層の孔の内側を塗りつぶしたのが図5である。図5を用いて、完全孔(区画境界線により分断されていない孔)のすべてについて、最大幅と最小幅を計測し、前記数式より平均孔径を算出したところ、平均孔径は116.0μmであった。
〔実施例2〕
線維多孔体1を、減圧条件下で110℃・10時間で熱脱水架橋することによって、本発明の多孔体である熱架橋線維多孔体を得た。
熱架橋線維多孔体を、37℃の水に24時間浸漬した後に、湿潤状態のまま金属製ピンセットでつまんでも、金属製ピンセットによる損傷は、外観的には認められなかった。また、熱架橋線維多孔体を水に1週間浸漬しても外観的には形状を維持していた。
〔比較例1〕
コラーゲン溶液A 9容量部と10倍濃い濃度に作製したPBS 1容量部とを混合し、線維化コラーゲンを析出させた。次に、当該線維化コラーゲンを含有した線維化コラーゲンゲルを12wellプレートに2mlずつ分注した後、-35℃・3時間で凍結乾燥して多孔体を得た。
得られた多孔体は、図6に示したように、湾曲するなど形状に変形が認められたものであった。電子顕微鏡による観察では、結晶化した塩の付着が見られ、また、コラーゲンの線維化状態も判別できなかったことより、非線維化コラーゲン多孔体であることが分かった。
〔比較例2〕
コラーゲン溶液A 9容量部と10倍濃い濃度に作製したPBS 1容量部とを混合し、線維化コラーゲンを析出させた。次に、当該線維化コラーゲンを含有した線維化コラーゲンゲルの溶媒を、エタノールと水との混合によるエタノールシリーズ(エタノール濃度:50%、70%、90%、100%)で順次脱塩・脱水した後、溶媒をt-ブタノールに置換し、-35℃・3時間で凍結乾燥してコラーゲン線維多孔体を得た。
図7は、コラーゲン線維多孔体を金属製ピンセットでつまんだときの写真である。コラーゲン線維多孔体は、電子顕微鏡による観察によってD周期性の横縞が随所に観察されたが、図8の電子顕微鏡像(倍率:100倍)に示したように、この倍率では孔の存在が明確に認められないほどの小さな孔で構成された多孔体であった。即ち、少なくとも50〜300μmの大きさの孔の存在が認められないものであったため、三次元の細胞培養に適したものではなかった。
〔細胞培養試験〕
細胞培養基材として、実施例1のγ線架橋線維多孔体を供試した。また、培地として、DMEM+10%FBSを用いた。
浮遊細胞用培養12穴プレートに、マウス線維芽細胞株L929を1.0×106cells含有した細胞懸濁液150μlを注入した後、これに脱水状態にしたγ線架橋線維多孔体を戴置し、下面方向から細胞懸濁液を吸収させた。この操作をもう1回繰り返し、細胞懸濁液として300μlをγ線架橋線維多孔体に吸収させた。次に、γ線架橋線維多孔体を反転させて、37℃で一晩培養した。次いで、培地700μlを追加添加し、以降は通常の細胞培養方法に従って適宜培地交換を行いながら9日間培養した。このとき、培養期間は、一晩+9日間により、10日間である。
培養終了後に、γ線架橋線維多孔体を湿潤状態のまま金属製ピンセットでつまみ上げたところ、ほぼそのままの形で持ち上げることができたことより、γ線架橋線維多孔体は金属製ピンセットによって保持できる強度を有していたことが分かった。尚、γ線架橋線維多孔体は、培養初期に多少の収縮が見られたことを除いてほとんど変形していなかった。
また、培養終了後のγ線架橋線維多孔体をPBSで洗浄し、10%ホルムアルデヒドに室温にて一晩浸漬して細胞を固定した。次に、PBSで洗浄し、PBSで20倍希釈したギムザ染色液で15分間染色した後、PBSで洗浄し、顕微鏡で細胞観察を行った。γ線架橋線維多孔体の上面から下面に至るまで顕微鏡の焦点を変えながら観察した結果、いずれの焦点位置においても細胞が均一に分布して存在していた。即ち、細胞がγ線架橋線維多孔体内において三次元的に均一に分布していたことが分かった。
また、図9に示したように、γ線架橋線維多孔体は、ギムザ染色後の湿潤状態のままであっても、ほぼそのままの形で金属製ピンセットでつまむことができる程の高い強度を保持したものであった。

Claims (9)

  1. コラーゲン線維で構成され、三次元の細胞培養が可能な多孔質構造を有し、且つ、架橋処理が施されたことを特徴とするコラーゲン線維架橋多孔体。
  2. 前記コラーゲン線維架橋多孔体の電子顕微鏡像における、最表面に観察される孔の数が少なくとも30個である一定区画内において、当該孔の最大個数がnであるときに、
    平均孔径={Σ(孔iの最大幅+孔iの最小幅)/2}/n(但し、i=1〜n)
    の数式によって算出される平均孔径が、50〜300μmの範囲である請求項1記載のコラーゲン線維架橋多孔体。
  3. 前記多孔質構造の少なくとも一部において、D周期性の横縞を有するコラーゲン線維が観察される請求項1又は2記載のコラーゲン線維架橋多孔体。
  4. 前記コラーゲン線維架橋多孔体を細胞培養基材として用いて、マウス線維芽細胞株L929を10日間培養したときに、培養後の細胞培養基材が、金属製ピンセットによって保持できる強度を有するものである請求項1〜3のいずれか1項記載のコラーゲン線維架橋多孔体。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載のコラーゲン線維架橋多孔体を細胞培養基材として用い、細胞培養することによって形成された移植用材料。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項記載のコラーゲン線維架橋多孔体を細胞培養基材として用いる細胞培養方法であって、乾燥または脱水状態の当該多孔体に、細胞懸濁液を吸収させることによって、細胞を当該多孔体内で三次元的に分布させることを特徴とする細胞培養方法。
  7. 可溶化コラーゲン溶液とアルカリ金属重炭酸塩とを混合して線維化コラーゲンを析出させる第一工程、
    凍結乾燥する第二工程、
    架橋処理する第三工程
    を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項記載のコラーゲン線維架橋多孔体の製造方法。
  8. 前記第三工程の架橋処理が、下記(1)と(2)のいずれか一方又は(1)と(2)の組み合わせによる処理である、請求項7記載のコラーゲン線維架橋多孔体の製造方法。
    (1)γ線照射、電子線照射、プラズマ照射、UV照射又は熱脱水によって物理的架橋する処理。
    (2)水溶性化学架橋剤又は気化能を有する化学架橋剤によって化学的架橋する処理。
  9. アルカリ金属重炭酸塩の適用量が、コラーゲンの分子量を30万としたときに、アルカリ金属重炭酸塩/可溶化コラーゲン溶液中のコラーゲン(モル比)=3×102〜3×104の範囲である請求項7又は8記載のコラーゲン線維架橋多孔体の製造方法。
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