JP2015213107A - 半導体光デバイスを製造する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】深さの均一性が向上した回折格子を含む半導体光デバイスを製造する方法を提供する。
【解決手段】半導体光デバイスを製造する方法M1では、III族構成元素としてインジウムを含むIII−V族化合物半導体を含む回折格子形成層12を形成し、回折格子形成のためのマスク13を回折格子形成層12の上に形成する。この後に、ICP−RIE装置30の温度設定可能な基板支持台33の面上に回折格子形成層12を有する基板10を配置する。ICP−RIE装置30において、放電により生成された希ガスプラズマに回折格子形成層12を晒して、回折格子形成層12の温度を高める。希ガスプラズマの生成を停止するとともに、ICP−RIE装置30にハロゲンガスを供給して、回折格子の形成のために、ハロゲンガスから生成されたエッチャントに回折格子形成層12を晒す。
【選択図】図4

Description

本発明は、半導体光デバイスを製造する方法に関する。
特許文献1は、量子カスケードレーザの構造を開示する。
特開2001−320136号公報
量子カスケードレーザなどの半導体光デバイスにおいて回折格子が形成されるときには、例えば誘導性結合プラズマ―反応性イオンエッチング(ICP―RIE)装置といったエッチング装置が用いられる。エッチング装置によって半導体基板上に形成される回折格子は、例えば周期的なラインアンドスペース形状を有する。しかしながら、エッチングによる回折格子の形成時において、形成される回折格子の深さを適確に制御することは容易ではない。本発明は、形成される回折格子の深さの制御性を向上できる半導体光デバイスを製造する方法を提供することを目的とする。
本発明に係る半導体光デバイスを製造する方法は、半導体光デバイスを製造する方法であって、III族構成元素としてインジウムを含むIII−V族化合物半導体からなる回折格子形成層を基板の上に形成する工程と、回折格子のためのパターンを有するマスクを回折格子形成層の上に形成する工程と、マスクを形成した後に、エッチング装置において、温度設定可能な基板支持台の上に基板を配置する工程と、エッチング装置において、放電により生成された希ガスプラズマに回折格子形成層を晒して、回折格子形成層の温度を高める工程と、希ガスプラズマの生成を停止するとともに、エッチング装置にハロゲンガスを供給して、回折格子の形成のために、ハロゲンガスから生成されたエッチャントに回折格子形成層を晒す工程と、を備え、希ガスプラズマに回折格子形成層を晒すことにより、回折格子形成層の温度は、ハロゲンガスを用いて回折格子形成層をエッチング可能な第1温度より高くなり、基板支持台の温度は、第1温度より低い第2温度に設定されている。
本発明に係る半導体光デバイスを製造する方法によれば、形成される回折格子の深さの制御性が向上できる。
本発明の第1実施形態に係る半導体光デバイスを製造する方法を示す流れ図である。 (a)〜(d)部は、図1に示す方法の各工程により作製される生産物を示す断面図である。 (e)〜(g)部は、図1に示す方法の各工程により作製される生産物を示す断面図である。 第1実施形態に係るエッチング装置を概略的に示す図である。 プラズマ発生中に流す希ガスの供給量、エッチング中に流す希釈用の希ガスの供給量、エッチングガスの供給量、基板温度、及びエッチング速度と経過時間との関係を示す図である。 第1実施形態に係る回折格子形成層のエッチング時における基板温度と経過時間との関係を示す図である。 第1実施形態に係る回折格子の深さと総エッチング時間との関係を示す図である。 第1実施形態に係る基板の再加熱を行いながらエッチングされる回折格子の深さとエッチング時間との関係を調べた結果を示す図である。 第1実施形態に係るエッチング速度と基板温度との関係を示す図である。 第1実施形態に係る基板上の複数の位置で測定された回折格子の深さを示す図である。 第2実施形態に係る半導体光デバイスを製造する方法を示す流れ図である。 (a)〜(c)部は、図11に示す方法の各工程により作製される生産物を示す断面図である。 (d)〜(f)部は、図11に示す方法の各工程により作製される生産物を示す断面図である。
本発明の実施形態の内容を説明する。本発明の一形態に係る半導体光デバイスを製造する方法は、III族構成元素としてインジウムを含むIII−V族化合物半導体からなる回折格子形成層を形成する工程と、回折格子のためのパターンを有するマスクを回折格子形成層の上に形成する工程と、マスクを形成した後に、エッチング装置において、温度設定可能な基板支持台の面上に回折格子形成層を有する基板を配置する工程と、エッチング装置において、放電により生成された希ガスプラズマに回折格子形成層を晒して、回折格子形成層の温度を高める工程と、希ガスプラズマの生成を停止するとともに、エッチング装置にハロゲンガスを供給して、回折格子の形成のために、ハロゲンガスから生成されたエッチャントに回折格子形成層を晒す工程と、を備え、希ガスプラズマに回折格子形成層を晒すことにより、回折格子形成層の温度は、ハロゲンガスを用いて回折格子形成層をエッチング可能な第1温度より高くなり、基板支持台の温度は、第1温度より低い第2温度に設定されている。
この半導体光デバイスを製造する方法によれば、回折格子形成層の温度は、エッチング装置において放電により生成された希ガスプラズマに晒されて第1温度より高い温度に高められる。第1温度では、インジウムとハロゲンとの反応生成物が、回折格子形成層上に堆積しない。ハロゲンガスから生成されたエッチャントに回折格子形成層を晒し始める時刻には、希ガスプラズマによる加熱は既に停止しているので、エッチング中に、回折格子形成層の温度は、第1温度から下降する。第1温度よりも低い第2温度では、反応生成物がエッチング中の回折格子形成層の表面に残るようになって、この結果、エッチャントが回折格子形成層の表面に到達することが妨げられる。このため、エッチャントの有無に関係なくエッチングが実質的に停止する。
上記の半導体光デバイスを製造する方法では、インジウムを含むIII−V族化合物半導体がInGaAs又はInGaAsPであり、ハロゲンガスが塩素又はヨウ素を含む化合物であることが好ましい。この半導体光デバイスを製造する方法によれば、好適な回折格子形成を行うことができる。
上記の前記第1の設定温度が200℃以上であり、第2の設定温度が180℃以下であることが好ましい。この半導体光デバイスを製造する方法によれば、第1温度として200℃以上にまで基板の温度が上昇すると、エッチングが行われることが示される。また、第2温度として180℃以下の温度にまで基板の温度が下降すると、エッチングが実質的に停止される。基板の温度の調整は、回折格子の深さを制御することを可能にする。
上記の半導体光デバイスを製造する方法では、希ガスプラズマとしてアルゴンプラズマを備えることが好ましい。この半導体光デバイスを製造する方法によれば、第1温度への回折格子形成層の上昇に際して、アルゴンプラズマの利用により、回折格子形成層のほぼ全域に亘って回折格子形成層の温度を一様に上昇できる。
上記の半導体光デバイスを製造する方法では、基板支持台が、ヘリウムガスを用いて前記基板の温度を調整することが好ましい。この半導体光デバイスを製造する方法によれば、基板支持台と基板との熱媒体としてヘリウムガスが用いられる。ヘリウムガスの高い熱伝導率は、基板支持台を用いた基板温度の調整に好適である。
上記の半導体光デバイスを製造する方法では、エッチング装置が、誘導性結合プラズマ―反応性イオンエッチング法を適用可能であることが好ましい。また、上記の半導体光デバイスを製造する方法では、半導体光デバイスが量子カスケードレーザであることが好ましい。
いくつかの実施形態に係る半導体光デバイスを製造する方法を、以下に図面を参照しつつ説明する。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1実施形態に係る半導体光デバイスを製造する方法を示す流れ図である。図2及び図3は、図1に示す方法の各工程により作製される生産物を示す断面図である。図2及び図3には、XYZ座標系が描かれており、XYZ座標系によって生産物の向きが示される。第1実施形態では、半導体光デバイスとして、実屈折率結合型の分布帰還型量子カスケードレーザが製造される。
方法M1の工程S1では、図2の(a)部に示されるように、回折格子を形成するため回折格子形成層の成長が行われる。工程S1では初めに、基板10の面方位(100)の主面上に、コア層11が成長される。基板10は、例えばInP及びGaAs,GaSb,InSbなどであることができる。コア層11の成長は、エピタキシャル成長による。引き続く説明において、半導体層の結晶成長には、例えば分子線エピタキシー(MBE)法又は有機金属気相成長(MOCVD)法などが適用できる。基板10には、Snなどが含まれている。コア層11は、超格子構造を有し、超格子構造は、例えばInGaAsとAlInAsとを含む。超格子層は、例えば発光部と注入部とからなる数100層の積層構造を有している。コア層11の厚みは、例えば1.5μm〜2μmである。工程S1では、コア層11の上に、回折格子形成層12が成長される。回折格子形成層12は、III族構成元素としてインジウムを含むIII−V族化合物半導体からなり、例えばInGaAs及びInGaAsPを備える。回折格子形成層12は、例えばSiといったドーパントを備える。回折格子形成層12の厚みは、例えば500nmである。
工程S2では、図2の(b)部に示されるように、回折格子形成層12上に回折格子形成のためのマスク13が形成される。マスク13は、例えばSi系無機絶縁層を備え、より具体的には、例えばSiN膜からなる。このSiN膜は、例えばプラズマCVD法によって形成される。SiN膜の厚みは、例えば100nmである。マスク13は、例えばフォトリソグラフィ法などによって転写された回折格子12Gのためのパターン(回折格子パターン13A)を有する。回折格子パターン13Aは、例えば、ライン幅13Wが0.2μm〜1μmのラインアンドスペースパターンであることができる。
工程S3では、マスク13を備える基板10がエッチング装置内に配置される。図4は、第1実施形態に係るエッチング装置を概略的に示す図である。第1の実施形態では、エッチング装置として、例えば誘導性結合プラズマ―反応性イオンエッチング装置(ICP−RIE装置)30が用いられる。ICP−RIE装置30は、高周波電源31及びプロセスチャンバ32を備える。高周波電源31は、プラズマ発生用高周波電源31aとバイアス用高周波電源31bとを有する。プロセスチャンバ32は、基板10を搭載する基板支持台33を備え、また、エッチングガスをプロセスチャンバ32に導入するガス導入口34aと、反応生成物及び残余のエッチングガスをプロセスチャンバ32から排出するガス排出口34bとを備える。基板支持台33は、例えば静電チャック含む基板支持面33Aを有していて、基板支持面33Aを用いて基板支持面33A上に基板10が保持される。基板支持台33では、基板10の温度設定が可能となっている。基板10が静電チャックによって保持されるので、一の基板内での基板温度の均一性が向上する。更に、バッチ間においても、基板温度の均一性が同様に向上する。工程S3では、基板支持台33と基板10との間の熱伝達のために、ガスからなる熱媒体も使用される。熱媒体としてのガスが流される。熱媒体としては、例えばヘリウムガスが適用される。ヘリウムガスは高い熱伝導率を有するので、熱媒体として好適である。図4において、矢印B1は、ガスの流れの一例を示す。
工程S4では、ICP−RIE装置30内で、放電により希ガスプラズマを生成する。この希ガスプラズマに回折格子形成層12が晒される。次いで、工程S5では、希ガスプラズマの生成が停止されるとともに、ICP−RIE装置30内に、例えばハロゲンガスといったエッチングガスが供給されて、ハロゲンガスから生成されたエッチャントに回折格子形成層12が晒される。図5の(a)部は、プラズマ発生中に流す希ガスの供給量、及びエッチング中に流す希釈用の希ガスの供給量と経過時間との関係を示す図である。図5の(b)部は、エッチングガスの供給量と経過時間との関係を示す図である。図5の(c)部は、基板温度と経過時間との関係を示す図である。図5の(d)部は、エッチング速度と経過時間との関係を示す図である。図5の(a)〜(d)部において、横軸の経過時間は、基板10が基板支持台33に配置されてから経過した時間を示す。図5では、基板10が基板支持台33に配置された時刻を横軸の原点に設定する。時刻tは、プラズマ発生用の希ガスの供給開始時刻を示す。時刻t及び時刻tは、それぞれエッチングガスの供給開始時刻及びエッチングガスの供給停止時刻を示す。基板10は裏面10Bを有し、裏面10Bが基板支持台33の基板支持面33Aに接する。このため、基板10の温度制御により、回折格子形成層12の温度を変化させることができる。第1実施形態では、基板10の温度は、サーモラベルもしくは熱電対によって測定される。
工程S4では、希ガスプラズマに回折格子形成層12が晒されて、図5の(c)部に示されるように回折格子形成層12の温度(基板10の温度)が高められる。希ガスは、例えばアルゴンであることができる。希ガスプラズマは、プラズマ発生用高周波電源31aから供給された誘導結合高周波電力(ICPパワー)によって生成される。希ガスの流量は、50〜100sccmであり、ICPパワーは200〜400Wである。第1実施形態では、プラズマの点火により回折格子形成層12の温度が上昇して、エッチングが可能な温度(第1温度)にまで高められる。第1温度は、例えば200℃又はこれより高い温度である。ICP−RIE装置30では、回折格子形成層12の全域を、希ガスプラズマに晒すことができる。このプラズマ加熱の利用によって、回折格子形成層12のほぼ全域に亘って回折格子形成層12の温度を十分な一様性で上昇できる。
第1実施形態では、工程S5でのエッチングに先立ってプラズマ発生用の希ガスの供給が停止される。工程S5では、この希ガスの供給停止に合わせてほぼ同時に、ICP−RIE装置30内には、エッチングガス(希釈用の希ガスを含む)の供給を開始する。ICP−RIE装置30では、ハロゲンガス及び希釈用の希ガスから生成されたエッチャントに回折格子形成層12が晒される。本実施例では、希釈用ガスとして、希ガスがICP−RIE装置30内に供給される。図5の(a)及び(b)部に示されるように、時刻tに、エッチングガスの供給を開始すると共に、希ガスの供給量をP1からP2に変える。エッチング(時刻t〜時刻t)の期間では、希釈用の希ガスの供給量P2及びエッチングガスの供給量E1が、共にほぼ一定値を維持する。時刻tの後の期間は、回折格子形成層12が希ガスプラズマに晒されなくなるので、図5の(c)部に示されるように、基板10の温度は下降する。エッチング速度は、図5の(d)部に示されるように、エッチング中(時刻t〜時刻t)は、ほぼ一定値V1を維持する。時刻tでは、基板10の温度が第2温度T2に達して、エッチング速度は急激に減少する。これは、第2温度T2は、実質的にエッチングが停止する温度であることを示す。第1温度T1では、インジウムとハロゲンとの反応生成物が、回折格子形成層12上に堆積しない。ハロゲンガスから生成されたエッチャントに回折格子形成層12を晒し始める時刻tには、希ガスプラズマによる加熱は既に停止しているので、時刻tの後のエッチング中に、回折格子形成層12の温度は、第1温度から下降する。第1温度T1よりも低い第2温度T2では、反応生成物がエッチング中の回折格子形成層12の表面に残るようになって、この結果、エッチャントが回折格子形成層12の表面に到達することが妨げられる。このため、エッチャントの有無に関係なくエッチングが実質的に停止する。
第1実施形態では、回折格子形成層12のエッチング量は、エッチャントの供給開始の時刻tから、エッチャントの供給終了の時刻tまでの期間の長さによって決定される。基板温度が第2温度T2に下降する時刻にエッチングが実質的に停止するので、基板温度が第2温度T2に下降する時刻は、時刻tと一致する。このため、第1温度T1から第2温度T2への基板温度の下降速度が調整されると、時刻tから時刻tへの所要時間も調整されて、回折格子形成層12におけるエッチング量が制御される。第1実施形態では、回折格子12Gの深さが例えば100〜500nmのいずれかの値を有するように、回折格子形成層12のエッチングが行われる。エッチング時間とエッチング量との関係は、回折格子12Gの作成に先立って予備的な実験的により決定される。エッチング時間の経過に伴った温度変化の程度は、基板支持台33の温度の高低により調整可能であり、また、温度変化の程度は、回折格子12Gの形成に先立って実験的に決定される。希ガスプラズマによる加熱に基づく回折格子形成層12の温度は、回折格子12Gの形成に先立って実験的に決定される。
工程S5において、ハロゲンガスは、例えば塩素又はヨウ素を含む化合物から成ることができる。より具体的には、ハロゲンガスは、例えば、CCl、CClF、CCl、HCl、Cl、SiCl、及びHIなどを包含することができる。希釈ガスは、具体的には、例えば、Ar、He、Xe、及びKrなどの希ガスであることができる。希釈ガスは、希ガスの他に、例えばNなどであることもできる。エッチングガスは、回折格子形成層12に含まれるInGaAs及びInGaAsPなどとエッチングガスとの反応生成物の蒸気圧が低くなるように選択される。ICPパワー及びBIASパワーは、形成される回折格子12Gの深さに合わせて調整される。第1実施形態におけるエッチング条件は、例えば、以下の通りである。
SiClガスの流量:1〜100sccm。
プロセス圧力:1〜10Pa。
ICPパワー:20〜300W。
Biasパワー:10〜200W。
回折格子12Gが形成された後は、プロセスチャンバ32内に残留するエッチングガスなどが、ガス排出口34bを介して外部に排出される。ガスの排出後、基板10は、プロセスチャンバ32から取り出される。工程S5までの工程により、回折格子形成層12に回折格子12Gが形成され、回折格子層12Aが得られる。
工程S6では、マスク13が除去された後に、図2の(c)部に示されるように、エッチングが終了した回折格子層12Aの上に、n型のInPクラッド層14が形成される。InPクラッド層14は、ドーパントとして、例えばSiなどを含む。InPクラッド層14の厚みは、例えば3μmである。工程S6では、InPクラッド層14の上に、コンタクト層15が更にエピタキシャル成長される。コンタクト層15は、例えばInGaAsなどのIII−V族化合物半導体からなる。コンタクト層15の厚みは、例えば100nmである。
工程S7では、図2の(d)部に示されるように、メサの形成が行われる。工程S7では初めに、基板10の面方位(0−1−1)に垂直な方向にメサ16が延在するように、メサ16形成用のエッチングマスク17のパターンが形成される。エッチングマスク17は、コンタクト層15の上に形成され、例えばSiN層を備える。SiN層の形成は、例えばプラズマCVDによる。SiN層の厚みは、例えば500nmである。次に、例えばフォトリソグラフィ法などが用いられて、メサ16形成のためのメサパターン17Aがエッチングマスク17に転写される。エッチングマスク17は、例えばストライプ状の形状を有するように形成される。メサ幅16Wは、例えば3μm〜10μmである。ICP−RIE装置30を用いてエッチングを行うと、メサ16が得られる。メサ16を形成するためのエッチングガスとしては、例えばハロゲンガスが用いられる。メサ16の形成にあたっては、基板10の表面10Aもエッチングされて、メサ16は基板10の一部を含む。このため、メサ16は、最下部に基板10を含み、更に、この部分の上に、コア層11、回折格子層12A、InPクラッド層14、及びコンタクト層15を有する。メサ16の高さ16Hは、例えば7μmである。
工程S8では、図3の(e)部に示されるように、埋め込み層18が成長される。メサ16は、側面16A及び16Bを有し、埋め込み層18の形成にあたっては、側面16A及び16Bが、例えば半絶縁性のInPなどによって埋め込まれる。工程S8では、埋め込み層18がメサ16の上に形成されないように、工程S7においてメサ16の形成に使用されたエッチングマスク17が選択成長マスクとして使用される。
工程S9では、図3の(f)部に示されるように、パッシベーション膜19が形成される。パッシベーション膜19は、コンタクト層15及び埋め込み層18の上に形成される。パッシベーション膜19は、例えばSiN又はSiONといったSi系無機絶縁層などからなり、例えばプラズマCVD法などを用いて形成される。パッシベーション膜19の厚みは、例えば300nmである。
工程S10では、図3の(g)部に示されるように、電極形成及びレーザチップ形成が行われる。工程S10では初めに、パッシベーション膜19に開口部19Nが形成される。開口部19Nは、メサ16のコンタクト部16C上に位置する。開口部19N用のマスクが、例えばフォトリソグラフィ法を用いて形成され、次に、開口部19Nの形状は、例えばフッ酸溶液でのエッチングを介して、開口部19N用のパターンに従って形成される。また、工程S10では、開口を形成した後に、パッシベーション膜19の上に、上部電極20がリフトオフにより形成される。上部電極20は、例えば蒸着法により形成される導電膜を含み、例えばTi、Pt及びAuからなる積層構造を有する。上部電極20の厚みは、例えば500nmである。上部電極20には電極配線20Aが形成される。工程S10では、基板10の裏面10Bが研磨される。研磨後の基板10の厚みは、例えば100μmである。研磨後の裏面10Bには、例えばAuGeNiとAuとからなる下部電極21が形成される。下部電極21の形成は、例えば蒸着法による。下部電極21の厚みは、例えば1μmである。メサ16を含むレーザ領域22がヘキ開によって分離されて、レーザチップが形成される。工程S10によって、実屈折率結合型の分布帰還型量子カスケードレーザ1が完成する。
以上の説明では、図1の流れ図を参照しながら、方法M1によって実屈折率結合型の分布帰還型量子カスケードレーザ1が製造される工程について示した。第1実施形態では、分布帰還型量子カスケードレーザ1のための回折格子が形成される様子について詳細に調べるために、さらに具体的な実験を行った。以下、その実験結果について説明する。
(実施例)
図6は、回折格子形成層のエッチング時における基板温度と経過時間との関係を示す図である。方法M1では、希ガスプラズマによる加熱が行われる一方で、プラズマ加熱が停止された後に、回折格子形成層のエッチングが行われる。このため、エッチングが行われている間に、基板の温度は下降する。図6は、基板温度の下降の様子を調べるための実験を行った結果である。基板はInPを含む。図6に示す実験では、図4に示されるICP−RIE装置において、基板が図5と同様のプラズマ加熱を受けて、基板温度が約200℃に達した時刻が0秒である。また、図6に示す実験では、ICP−RIE装置内の基板支持台の温度は80℃に設定されている。基板支持台の温度調整は、基板支持台に基板が保持された時から開始される。90秒間の希ガスプラズマによる加熱を行う。この加熱が停止された後に、基板温度は、約200℃から下降し始め、60秒後には約180℃にまで下降する。さらに時間が経過すると、基板支持台33に保持された基板の温度は、基板支持台の設定温度に近い約80℃にまで下降し、その後には、ほぼ80℃を維持することが示された。
図7は、回折格子の深さと総エッチング時間との関係を示す図である。図7に示される実験では、第1〜第3の基板が用いられて、回折格子形成層のエッチングにより形成された回折格子の深さが測定された。第1番目の基板は、エッチング開始から60秒経過時の測定に使用された。第2及び第3番目の基板は、それぞれエッチング開始から150秒経過時及び200秒経過時の測定に使用された。回折格子形成層は、いずれもInGaAsもしくはInGaAsPを含む。回折格子の深さは、原子間力顕微鏡によって測定した。回折格子の深さは、エッチング開始から60秒経過時では、約180nmである。また、回折格子の深さは、エッチング開始から150秒経過時では、約340nmであり、エッチング開始から200秒経過時では、約360nmである。この結果は、基板の温度の下降に合わせて、エッチング速度が次第に減少することを示している。エッチング開始から60秒経過時までの期間においては、エッチング量をこの期間で除した平均エッチング速度は、約3nm/秒であるのに対して、60秒経過時から150秒経過時までの期間においては、平均エッチング速度は、約2nm/秒に減少する。150秒経過時から200秒経過時までの期間における平均エッチング速度は、約0.4nm/秒である。エッチング開始から200秒経過した時では、エッチングは実質的に殆ど停止している。図7に示される結果の実験条件は、以下の通りである。
エッチングガス:SiClガス。
希釈ガス:Arガス。
SiClガスの流量:2 sccm。
Arガスの流量:97sccm。
プロセス圧力:2.5Pa。
ICPパワー:25W。
Biasパワー:15W。
図8は、基板の再加熱を行いながらエッチングされる回折格子の深さとエッチング時間との関係を調べた結果を示す図である。図8に示される実験では、第1〜第3の基板が用いられて、回折格子形成層のエッチングにより形成された回折格子の深さが測定された。第1番目の基板は、エッチング開始時に希ガスプラズマによる加熱を受けた。その後、第1番目の基板は、エッチング開始から60秒経過時に、回折格子の深さの測定に使用された。第2番目の基板は、エッチング開始時の加熱に加えて、エッチング開始から60秒経過後に再加熱を受けた。その後、第2番目の基板は、エッチング開始から120秒経過時に、回折格子の深さの測定に使用された。第3番目の基板は、エッチング開始時の加熱及び60秒経過後の再加熱に加えて、エッチング開始から120秒経過後に再加熱を受けた。その後、第3番目の基板は、エッチング開始から150秒経過時に、回折格子の深さの測定に使用された。回折格子形成層は、いずれもInGaAsもしくはInGaAsPを含む。回折格子の深さは、原子間力顕微鏡によって測定した。図8に示されるように、回折格子の深さは、エッチング開始から60秒経過した時点では、約200nmである。また、回折格子の深さは、エッチング開始から120秒経過した時点では、約390nmであり、エッチング開始から150秒経過した時点では、約570nmである。平均エッチング速度は、エッチング開始から60秒経過時までにおいて約3nm/秒であり、60秒経過時から120秒経過時までにおいても、約3nm/秒である。120秒経過時から150秒経過時までの平均エッチング速度は、約6nm/秒である。この結果は、基板の温度を再度200℃又はこれ以上の温度に上昇させるようなプラズマ加熱が基板に適用されると、再加熱の後において、エッチング速度が維持されることを示す。図8の回折格子を形成するためのエッチングガス等のエッチング条件は、再加熱される点を除くと、図7の実験のために示されたエッチング条件と同じである。
図9は、エッチング速度と基板温度との関係を示す図である。図9に示す実験では、エッチング対象はInGaAsもしくはInGaAsPを含む。図9を参照すると、以下のことが理解される。基板の温度が200℃程度以上の温度領域では、単位時間あたりのエッチング速度は、約3nm/秒でほぼ一定値を維持する。一方、基板温度が200℃程度より低い温度領域に、エッチング速度が急に減少する温度領域があり、180℃程度の基板温度では、エッチング速度は約0.8nm/秒にまで減少する。基板温度が180℃程度より低い温度領域では、エッチングが実質的に停止する。例えば、基板温度が80℃では、エッチング速度は殆ど0nm/秒である。図9の結果は、第1温度T1として200℃以上にまで基板の温度が上昇すると、エッチングが進行することを示す。また、図9の結果は、第2温度T2として180℃以下の温度にまで基板の温度が下降すると、エッチングが実質的に停止されることを示す。基板の温度の調整は、回折格子の深さを制御することを可能にする。
図10は、基板上の複数の位置で測定された回折格子の深さを示す図である。図10に示される実験では、基板の表面の5つの測定点P〜Tにおいて回折格子の深さが測定された。図10の(a)部は、基板の表面における5つの測定点を表す。図10の(b)部は、5つの測定点P〜Tにおける回折格子の深さの測定値である。図10の(a)部に示されるように、基板内の測定点は、図中のXY座標において基板の中心点を(0、0)とするとき、測定点P:(0、1)、測定点Q:(−1、0)、測定点R:(0、0)、測定点S:(1、0)、測定点T:(0、−1)として表される。かっこ内の2つの数値の単位はmmである。回折格子の深さは、測定点Pで141nm、測定点Qで141.5nm、測定点Rで139nm、測定点Sで140nm、測定点Tで140nmである。測定点P〜Tにおける回折格子の深さの平均値は、140.3nmであり、測定点P〜Tにおける回折格子の深さの標準偏差が約1.8nmである。測定点P〜Tにおいて、エッチングされる回折格子の深さの均一性が示された。この実施例では、第1温度T1への回折格子形成層の温度の上昇時に、回折格子形成層がアルゴンプラズマに晒されるので、回折格子形成層は、その全域の温度がほぼ一様に上昇する。また、第2温度T2への温度の下降に際しては、回折格子形成層を有する基板の裏面の全面が基板支持台に接触しているので、回折格子形成層は、その全域の温度がほぼ一様に下降する。このため、基板上の回折格子形成層の全域に対するエッチングがほぼ同時期に開始され、かつ、ほぼ同時期に停止するので、回折格子形成層のほぼ全域に亘って回折格子の深さの均一性が向上する。ヘリウムガスが、基板支持台と基板との熱媒体として使用されると、回折格子形成層のほぼ全域において均一な温度がより得られやすい。
第1実施形態においては、回折格子形成層のエッチングが実質的に終了した後に、希ガスプラズマに回折格子形成層を更に晒し続けるオーバーエッチングも行われた。エッチング対象はInGaAsもしくはInGaAsPを含む。回折格子形成層に対する希ガスプラズマによるダメージの増加の有無が観察された結果、50秒間のオーバーエッチングが行われても、回折格子形成層上のエッチング面には、エッチングに伴うダメージが増加しないことが示された。
(第2の実施の形態)
図11は、第2実施形態に係る半導体光デバイスを製造する方法を示す流れ図である。図12及び図13は、図11に示す方法の各工程により作製される生産物を示す断面図である。図12及び図13には、XYZ座標系が描かれており、XYZ座標系によって生産物の向きが示される。第2実施形態では、半導体光デバイスとして、複素屈折率結合型の分布帰還型量子カスケードレーザが製造される。
工程21では、図12の(a)部に示されるように、コンタクト層(回折格子形成層)が形成される。工程21では初めに、InPからなる基板10の面方位(100)の主面上に、コア層11が形成される。基板10には、Snなどが含まれている。コア層11は、超格子構造を有し、超格子構造は、例えばInGaAsとAlInAsとを含む。超格子層は、例えば発光部と注入部とからなる数100層の積層構造を有している。コア層11の厚みは、例えば1.5μm〜2μmである。工程S21では、コア層11の上に、n型のInPクラッド層52が成長される。InPクラッド層52の成長は、例えばMBE法又はMOCVD法を用いたエピタキシャル成長による。InPクラッド層52は、例えばSiといったドーパントを含む。InPクラッド層52の厚みは、例えば3μmである。工程S21では、InPクラッド層52の上に、コンタクト層53が形成される。コンタクト層53は、III族構成元素としてインジウムを含むIII−V族化合物半導体からなる。コンタクト層53は、具体的には、例えばInGaAs及びInGaAsPなどからなる。コンタクト層53は、例えばSiといったドーパントを含み、コンタクト層53の厚みは、例えば500nmである。
工程S22では、図12の(b)部に示されるように、メサ54が形成される。このため、基板10の面方位(0−1−1)に垂直な方向にメサ54が延在するように、メサ54形成用のエッチングマスク55が形成される。エッチングマスク55は、例えばSiN層を備える。SiN層の形成は、例えばプラズマCVDによる。SiN層の厚みは、例えば500nmである。次に、例えばフォトリソグラフィ法などが用いられて、メサ54形成のためのメサパターン55Aがエッチングマスク55に転写される。エッチングマスク55は、例えばストライプ状の形状を有るように形成される。メサ幅54Wは、例えば3μm〜10μmである。工程S22では、ICP−RIE装置30を用いてエッチングを行うと、メサ54が得られる。メサ54を形成するためのエッチングガスとしては、例えばハロゲンガスが用いられる。メサ54の形成にあたっては、基板10の表面10Aもエッチングされて、メサ54は基板10の一部を含む。このため、メサ54は、最下部に基板10を含み、更に、この部分の上に、コア層11、InPクラッド層52、及びコンタクト層53を有する。メサ54の高さ54Hは、例えば7μmである。
工程S23では、回折格子形成のためのマスクが形成される。このマスク形成に先立って、工程S23では、エッチングマスク55が例えばフッ酸溶液によって除去される。回折格子形成のためのマスク56は、例えばSi系無機絶縁層などからなり、より具体的には、例えばSiN膜からなる。このSiN膜は、例えばプラズマCVD法によって成長される。SiN膜の厚みは、例えば100nmである。マスク56は、例えばフォトリソグラフィ法などによって転写された回折格子53Gのためのパターン(回折格子パターン56A)を有する。回折格子パターン56Aは、例えば、ライン幅56Wが0.2μm〜1μmのラインアンドスペースパターンであることができる。
工程S24では、コンタクト層53を有する基板10が、図4のICP−RIE装置30内に配置される。工程S25では、第1実施形態と同様に、希ガスプラズマによって、コンタクト層53の温度が高められる。次いで、工程S26では、希釈ガスに希釈されたエッチングガスが用いられて、図11の(c)部に示されるように、コンタクト層53に回折格子53Gが形成される。第2実施形態でも、回折格子53Gの深さが例えば100〜500nmのいずれかの値を有するように、コンタクト層53のエッチングが行われる。
工程S27では、図13の(d)部に示されるように、パッシベーション膜57が形成される。パッシベーション膜57は、メサ54を覆うように形成される。パッシベーション膜57は、例えばSiN又はSiONなどからなり、例えばプラズマCVD法などを用いて形成される。パッシベーション膜57の厚みは、例えば300nmである。
工程S28では、図13の(e)部に示されるように、上部電極の形成が行われる。工程S28では初めに、パッシベーション膜57に開口部57Nが設けられる。メサ54はコンタクト部54Cを有し、開口部57Nは、パッシベーション膜57内において、コンタクト部54C上に位置する部分に形成される。開口部57Nは、例えばフォトリソグラフィとフッ酸溶液とのエッチングとによって形成される。工程S28では次に、開口されたパッシベーション膜57の上に、上部電極58が形成される。上部電極58には、例えばフォトリソグラフィ法によって電極配線パターンが転写される。次いで、例えばリフトオフ法が用いられて、電極配線パターンが転写された上部電極58には電極配線58Aが形成される。
工程S29では、図13の(f)部に示されるように、裏面研磨、下部電極形成及びレーザチップ形成が行われる。工程S29では、基板10の裏面10Bが研磨されて、研磨面10Qが形成される。研磨後の基板10の厚みは、例えば100μmである。研磨面10Qには、例えばAuGeNiとAuとからなる下部電極59が形成される。下部電極59の形成は、例えば蒸着法による。下部電極59の厚みは、例えば1μmである。メサ54を含むレーザ領域60がヘキ開によって分離されて、レーザチップが形成される。工程S29によって、複素屈折率結合型の分布帰還型量子カスケードレーザ1Bが完成する。
以上、好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置及び詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。したがって、特許請求の範囲及びその精神の範囲から来る全ての修正及び変更に権利を請求する。
本実施の形態によれば、形成される回折格子の深さの制御性を向上できる半導体光デバイスを製造する方法が提供される。
1…実屈折率結合型の分布帰還型量子カスケードレーザ、1B…複素屈折率結合型の分布帰還型量子カスケードレーザ、10…基板、12…回折格子形成層、12G…回折格子、13…回折格子形成用マスク、13A…回折格子パターン、30…ICP−RIE装置、31…高周波電源、32…プロセスチャンバ、33…基板支持台、53…コンタクト層、53G…回折格子、56A…回折格子パターン。

Claims (7)

  1. 半導体光デバイスを製造する方法であって、
    III族構成元素としてインジウムを含むIII−V族化合物半導体を含む回折格子形成層を基板の上に形成する工程と、
    回折格子のためのパターンを有するマスクを前記回折格子形成層の上に形成する工程と、
    前記マスクを形成した後に、エッチング装置において、温度設定可能な基板支持台の上に前記基板を配置する工程と、
    前記エッチング装置において、放電により生成された希ガスプラズマに前記回折格子形成層を晒して、前記回折格子形成層の温度を高める工程と、
    前記希ガスプラズマの生成を停止するとともに、前記エッチング装置にハロゲンガスを供給して、前記回折格子の形成のために、前記ハロゲンガスから生成されたエッチャントに前記回折格子形成層を晒す工程と、
    を備え、
    前記希ガスプラズマに前記回折格子形成層を晒すことにより、前記回折格子形成層の温度は、前記ハロゲンガスを用いて前記回折格子形成層をエッチング可能な第1温度より高くなり、
    前記基板支持台の温度は、前記第1温度より低い第2温度に設定されている、半導体光デバイスを製造する方法。
  2. 前記III−V族化合物半導体がInGaAs又はInGaAsPであり、
    前記ハロゲンガスが塩素又はヨウ素を含む化合物である、請求項1に記載の半導体光デバイスを製造する方法。
  3. 前記第1温度が200℃以上であり、
    前記第2温度が180℃以下である、請求項1又は請求項2に記載の半導体光デバイスを製造する方法。
  4. 前記希ガスプラズマとしてアルゴンプラズマを備える、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の半導体光デバイスを製造する方法。
  5. 前記基板支持台が、ヘリウムガスを用いて前記基板の温度を調整する、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の半導体光デバイスを製造する方法。
  6. 前記エッチング装置が、誘導性結合プラズマ―反応性イオンエッチング法を適用可能である、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の半導体光デバイスを製造する方法。
  7. 当該半導体光デバイスが量子カスケードレーザである、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の半導体光デバイスを製造する方法。
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