JP2004281815A - エッチング方法 - Google Patents

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宣弘 嵯峨
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Abstract

【課題】製造工程を簡素化できると共に、メサ側壁に与えるダメージを軽減して、リーク電流が低減された半導体素子を製造できるエッチング方法を提供する。
【解決手段】まず、化合物半導体層20aが被着されたn型InP基板90a(基体)をチャンバ13内のサセプタ11に移載し、チャンバ13内にCH/H/Cl混合ガスを供給する。また、制御系100の制御信号により高周波電源17及び19を運転し、チャンバ13内に高周波誘導プラズマ(ICP)を形成せしめると共にサセプタ11に交流バイアス電圧を印加することにより、化合物半導体層20aのドライエッチングを行う。このとき、制御系100は、予め記憶された情報等に基づいて、形成されるPINフォトダイオード1のリーク電流が許容値以下となるように、高周波電源17及び19の出力(バイアス出力及びICP出力)をそれぞれ調整する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エッチング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、フォトダイオード(PD)や半導体レーザ(LD)等の半導体素子をメサ状に形成する場合のエッチング方法としては、エッチレートや素子へのエッチングダメージの観点から、一般にウェットエッチングが多用されている。
【0003】
また、本発明者らは、ウェットエッチングに比して、形成されるメサの幅及びエッチング深さの制御性を改善できる方法として、ドライエッチングによる方法を提案している。この方法においては、電子サイクロトロン共鳴反応性イオン(ドライ)エッチング(ECR−RIE)を用いてInPサイドウォールを形成すべく、CH/HガスによるRIEプロセスを実施した後に、Oプラズマにより改質処理を行う(非特許文献1)。
【0004】
【非特許文献1】
‘Japanese Journal of Applied Physics’,2002年,Vol.41,p.1072−1075
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、メサ形成にウェットエッチングを用いると、サイドウォール形成時に、化合物半導体層のサイドエッチ量や深さ方向のエンドポイントを所望にコントロールするのが困難であり、メサ幅やエッチング深さのばらつきが本来的に増大してしまう。
【0006】
一方、ドライエッチングを用いると、一般に、エッチングにより半導体素子が受けるダメージがウェットエッチングに比して増大する傾向にある。特に、メサ側壁がダメージを受けると、半導体素子のリーク電流の増大、すなわち、例えばPDであれば暗電流の増大、或いはLDであれば無効電流の増大に起因する閾値電流の増加を招くおそれがある。上記ECR−RIEを用いたドライエッチングでは、そのようなダメージを極力低減すべくECRをいう比較的穏やかな条件のエッチングが可能な手法を用いているにもかかわらず、Oプラズマ処理による炭素原子及び酸素原子の除去を必要としている。
【0007】
このため、従来のドライエッチングでは、製造工程が複雑になり、その結果、工程数の増加により、経済性が低下してしまうという問題がある。また、Oプラズマ処理の時間が長いほど改質効果が高められる傾向にあるものの、その時間が過度に長いと、メサ側壁へのダメージが不都合な程度に大きくなってしまい、却ってリーク電流の増大を引き起こしてしまう。
【0008】
そこで、本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、製造工程を簡素化できるばかりでなく、メサ側壁に与えるダメージを軽減して、リーク電流が低減された半導体素子を製造できるエッチング方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明者は鋭意研究を重ねた結果、メサ形成に誘導結合方式のプラズマドライエッチングを用いた際に、プロセスパラメータと素子の電流リーク特性とが密接に関係していることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明によるエッチング方法は、基体上に設けられた化合物半導体層を含み且つメサを有する半導体素子を形成する方法であって、化合物半導体層が設けられた基体が収容されたチャンバ内にエッチングガスを供給するガス供給工程と、チャンバ内に高周波電力を印加して高周波誘導プラズマ(以下、「ICP」という。)を形成せしめるプラズマ生成工程と、基体にバイアス電圧を印加するバイアス印加工程と、半導体素子のリーク電流が所定の許容値以下となるように、高周波電力及びバイアス電圧のうち少なくともいずれか一方を調整する制御工程とを備える。
【0011】
このエッチング方法では、高周波出力及びバイアス電圧の両方、或いはいずれか一方を調整することによって、最終的に製造される半導体素子のリーク電流が所定の許容値以下となるようなドライエッチング処理が実現される。これにより、従来のECR−RIEで必要であったOプラズマ処理が省略され、半導体素子の製造工程を簡素化しつつ、リーク電流を充分に低減することができる。
【0012】
また、ドライ方式であるため、ウェット方式に比して化合物半導体層のサイドエッチや深さ方向のエンドポイントの制御性が高められる。さらに、高周波誘導プラズマ反応性イオン(ドライ)エッチング(ICP−RIE)による方法であるため、他の放電形式によるプラズマ形成に比して活性種密度(濃度)ひいては反応性が高められる。よって、サイドエッチング効率が高められ、しかもプラズマ条件を適量変化させることにより、サイドエッチング量の微妙な制御を行い易い。
【0013】
また、本発明者の知見によれば、ICPによるドライエッチングにおいて、膜(層)中の炭素原子及び/又は酸素原子濃度とリーク電流が有意な相関を示すことが明らかとなった。そこで具体的には、制御工程において、予め取得しておいた半導体素子のメサ側壁に垂直な方向における炭素原子及び酸素原子の含有割合のうち少なくともいずれか一方の分布状態と高周波電力及びバイアス電圧との関係に基づいてリーク電流が許容値以下となるように決定された高周波電力及びバイアス電圧を用いることができる。なお、制御工程において、この「関係」を取得するステップを実行してもよい。
【0014】
より具体的には、制御工程においては、高周波電力を好ましくは500〜2300W、より好ましくは1000〜2000W、更に好ましくは1200〜1700Wの範囲内の値に調整することが望ましい。こうすれば、炭素原子等の不都合な濃度増加が抑えられ、且つ、格子欠陥の発生が抑止され、リーク電流の低減効果が顕著となる。
【0015】
また、制御工程においては、バイアス電圧として交流を用い、且つ、基体におけるそのバイアス電圧に基づく電力密度を好ましくは0.2W/cm 、より好ましくは0.15W/cm以下に調整することが望ましい。このようにしても、炭素原子等の不都合な濃度増加が抑えられ、且つ、格子欠陥の発生が抑止され、リーク電流の低減効果が顕著となる。あわせて、高周波電力を上記好適な範囲内の値に調整すれば、リーク電流を一層低減できる。
【0016】
さらに、エッチングガスとしてアルカンを含むもの、例えばCHガス、Cガス等を含むものを用いると好適である。具体的には、CH/H混合ガス等が挙げられる。なお、アルカンとしては、置換又は未置換のものを使用でき、置換体としては、CHCl4−X、CH4−Xガスのように分子中のH原子の少なくとも一部が置換されたガスが挙げられる。またさらに、エッチングガスとして塩素ガスを含むもの、例えばCH/Cl混合ガス、CH/H/Cl混合ガス等を用いるとより好適である。
【0017】
さらにまた、化合物半導体層が主としてIII−V族化合物半導体を含有して成るものである場合に本発明は特に有用であり、殊に、化合物半導体層がInを含むものであると一層有用である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図示の便宜上、図面の寸法比率は図示の値に限定されず、また説明のものと必ずしも一致しない。さらに、上下左右等の位置関係については、特に明示しない限り、図面における位置関係に基づくものとする。
【0019】
図1は、本発明のエッチング方法に用いられる装置の一実施形態を模式的に示す構成図(一部断面図)である。エッチング装置10は、その内部にICPを発生させるためのチャンバ13を備えるものである。このチャンバ13の内部には、半導体基板12(基体)が載置されるサセプタ11が設けられている。また、チャンバ13は、ガス導入口Kin、ガス排出口Kout、及び高周波導入窓14を有している。
【0020】
ガス導入口Kinは、CHガス、Hガス、及びClガスから成るエッチングガスをチャンバ13内に導入するための開口部である。このガス導入口Kinには、各ガスの供給源及びそれらの個々に接続された質量流入コントローラー(MFC)を有するガス導入系G(ガス供給部)が接続されている。また、ガス排出口Koutは、チャンバ13内のガスを排気するための開口部である。このガス排出口Koutには、ターボポンプ及び排気コンダクタンスを調整する排気量調整バルブを含む図示しない排気系が接続されている。
【0021】
さらに、サセプタ11は図示しないヒータを内蔵するとともに冷却材循環パイプ110が接続されている。これらにより、サセプタ11が所望の一定温度に加熱保持されたり、所望の一定温度以下に冷却維持されたりするようになっている。またさらに、サセプタ11には、サセプタ11にバイアス用の高周波電力を印加するための高周波電源17(バイアス出力用電源)がインピーダンス整合器(マッチングネットワーク)16を介して接続されている。また、チャンバ13の上壁を成す高周波導入窓14は、誘電体で形成されており、チャンバ13外に設置された誘導コイル15(高周波誘導コイル)により発生した高周波電磁場をチャンバ13内へと透過させるためのものである。この誘導コイル15には、誘導コイル15に高周波電力を印加するための高周波電源19(ICP出力用電源)がインピーダンス整合器18を介して接続されている。高周波電源17,19は、それぞれ所定の同電位に接地されている。
【0022】
さらにまた、ガス導入系Gの各MFC、及び高周波電源17,19には、制御系100(制御部)が接続されている。制御系100は、各MFCの流量調整弁の開度、及び高周波電源17,19の出力を独立に制御するためのものであり、それぞれの運転レシピ(条件)が予め入力又は記憶されており、又は入力手段(図示せず)によって適宜入力される。
【0023】
このように構成されたエッチング装置10を用いた本発明によるエッチング方法について説明する。
【0024】
図2(A)〜(C)は、本発明によるエッチング方法を用いてメサを有する半導体素子を製造している状態を示す工程図である。本実施形態においては、半導体素子としてPINフォトダイオードが製造される。
【0025】
まず、化合物半導体層20aが被着されたn型InP基板90a(基体)上に、所定の大きさのパターンを有する絶縁体マスクM1を形成する(図2(A)参照)。ここで、化合物半導体層20aは、n型InP層22a、ノンドープのI型InP層24a、p型InP層26a、及びp型InGaAs層28aが、この順番にn型InP基板90a側から積層されて成るものである。各層は、例えば有機金属気相成長法(OMVPE又はMOCVD)等によって、所定の層厚になるまでエピタキシャル成長されたものである。
【0026】
次いで、このn型InP基板90aをチャンバ13内のサセプタ11上に移載し、化合物半導体層20aを高周波誘導プラズマ反応性イオンドライエッチング(ICP−RIE)に供してメサを形成する。ここでは、CHガス、Hガス、及びClガス供給源を有するガス導入系Gを使用する。まず、排気系を運転してチャンバ内を所定の圧力に減圧する。圧力が安定した後、制御系100から、ガス導入系GのCHガス供給源、Hガス供給源、及びClガス供給源にそれぞれ接続された各MFCに、所定の弁開度信号を送出する。これにより、チャンバ13内に、一定の混合比でCH/H/Cl混合ガスを供給すると共に、排気系の運転を継続しチャンバ13内圧力を一定に保持する(ガス供給工程)。
【0027】
その後、制御系100の制御信号により高周波電源19を運転し、誘導コイル15に高周波電力を印加する。これにより、チャンバ13内のサセプタ11上方の空間にICPが形成されてCH活性種、H活性種、及び塩素活性種が生じる(プラズマ生成工程)。一方、制御系100からの制御信号により高周波電源17を運転し、サセプタ11に高周波電力を印加する(バイアス印加工程)。これにより、サセプタ11に印加された交流バイアス電圧によってICP中のイオン活性種が化合物半導体層20a上に入射し、化合物半導体層20aのドライエッチングが行われる。
【0028】
ここで、制御系100は、予め記憶された情報、又はプロセス毎に適宜の入力手法により入力された情報に基づいて、高周波電源19の出力(ICP出力)及び高周波電源17の出力(バイアス出力)をそれぞれ調整する(制御工程)。具体的には、例えば、ICP出力及び/又はバイアス出力は、予め測定されたリーク電流とICP出力との関係、及びリーク電流とバイアス出力との関係に基づいて、形成されるPINフォトダイオード1のリーク電流が所定の許容値以下となるように予め又は制御工程においてその都度調整される。さらに、後述するように、メサ側壁中の炭素濃度及び/又は酸素濃度デプスプロファイルとリーク電流との関係に基づいて選択されるICP出力及び/又はバイアス出力を用いることもできる。
【0029】
かかるドライエッチングにおいて化合物半導体層20aは、マスクM1に覆われていない表面部分から入射するイオン活性種により、p型InGaAs層28a、p型InP層26a、I型InP層24a及びn型InP層22aの順にエッチングされる。これにより、p型InGaAs層28a、p型InP層26a、I型InP層24a及びn型InP層22aのうち所定部位がメサエッチングされ、それぞれコンタクト層28、P層26、I層24及びN層22が形成される。コンタクト層28、P層26、I層24及びN層22は、各々が裾広がりのメサ状を成し、積層体全体として1つのメサ構造が形成される(図2(B)参照)。
【0030】
それから、n型InP基板90aの上層の一部がエッチングされてn型半導体基板90が形成された時点でエッチングを終了し、絶縁体マスクM1を選択除去した後、コンタクト層28上にSiN膜を一様に形成する。次いで、そのSiN膜上にフォトレジストを形成し、コンタクト層28上部に所定の大きさの円形開口部が形成されるようにパターニングを施す。次に、このレジスト膜をマスクとして例えばドライエッチングを行い、コンタクト層28上に円形開口部を有する絶縁体層60を形成する。それから、コンタクト層28のうち円形開口部に露出している部分から絶縁体層60の開口部周辺にかけて金属膜を堆積させて、p型オーミック電極50を形成する。一方、n型半導体基板90の下面には、n型オーミック電極52を形成してPINフォトダイオード1を得る(図2(C)参照)。
【0031】
ここでPINフォトダイオード1の各層の厚さ等として、例えは以下を例示できる。
絶縁体層60:0.2μm、
コンタクト層28:0.5μm、
P層26:0.2μm、
I層24:0.1μm、
N層22:0.2μm、
メサ径:200μm
【0032】
本発明者は、このようなICP−RIEによるエッチング方法において、種々のプロセスパラメータを用いて形成されるPINフォトダイオード1のリーク電流(暗電流)を測定したところ、プラズマ形成とエッチング効率に関わるプロセス量のうち、バイアス出力及びICP出力がリーク電流の大小に影響を与えることを見出した。すなわち、バイアス出力を増大させると、リーク電流が指数関数的に増大する傾向にあることが確認された。また、ICP出力を過度に減少又は増大させると、いずれの場合もリーク電流が指数関数的に増大する傾向にあることが確認された。
【0033】
図3は、PINフォトダイオード1のリーク電流とメサエッチング時のバイアス出力との関係の一例を示すグラフである。同図において、縦軸はリーク電流(nA)を示し、横軸はバイアス出力(W/cm)を示す。このバイアス出力は、バイアス用の高周波電力(高周波電源17の供給電力)を電極面積つまりサセプタ11の有効面積で除した値であり、電力密度単位で表されるものである。
【0034】
また、メサエッチングは、以下の固定条件でバイアス出力を50W、100W、及び175Wと変化させて実施し、上述した例示寸法のPINフォトダイオード1を得た。
CHガス流量:10sccm、
ガス流量:5sccm、
Clガス流量:9sccm、
チャンバ13内圧力:0.4Pa、
サセプタ11温度:60℃、
サセプタ11有効径:200mm
ICP出力:1250W
【0035】
この結果より、バイアス出力が大きくなるにつれてリーク電流が指数関数的に増大する上述した傾向が理解される。よって、このグラフに基づいてPINフォトダイオード1のリーク電流が所定の許容値以下となるようにバイアス出力を適宜調整することができる。例えば、リーク電流の許容値を4nAとすれば、図3の結果より、バイアス出力を0.2W/cm以下に調整するように制御工程を実行すればよい。或いは、許容値を更に低下させて1nAとした場合には、バイアス出力を0.15W/cm以下に調整すると有効である。
【0036】
また、図4は、上記図3に対応する各エッチング条件においてエッチングレート及び直流バイアス電圧を測定した結果を示すグラフである。グラフの両縦軸は、それぞれエッチングレート(μm/min)及び直流バイアス電圧(V)を示し、横軸はバイアス出力(W)を示す。図示曲線A1,A2は、それぞれエッチングレート及び直流バイアス電圧を示す目安線である。これらの結果より、バイアス出力の増加に伴ってエッチングレート及び直流バイアス電圧が共に増加することが確認された。また、バイアス出力が数10W以上であれば、実用上充分なエッチングレートが実現されることが判明した。よって、PINフォトダイオード1のリーク電流を抑えるべく、バイアス出力(密度)を、例えば0.15W/cm 以下としても、エッチングレートは0.3μm/min程度であり、スループットの低下を防止できる。
【0037】
参考に、図3及び図4にプロットしたデータ値をまとめて表1に示す。
【0038】
【表1】
Figure 2004281815
【0039】
一方、図5は、PINフォトダイオード1のリーク電流とメサエッチング時のICP出力との関係の一例を示すグラフである。同図において、縦軸はリーク電流(nA)を示し、横軸はICP出力(W)を示す。また、図示曲線L1は、各データ点に基づく目安線である。このときのエッチング条件は、バイアス出力を50W固定し、ICP出力を500W、750W、1250W、及び2500Wと変化させたこと以外は図3に示すリーク電流測定と同条件とした。
【0040】
この結果から、ICP出力が1000〜2000W付近でリーク電流が極小値を示すことがうかがえ、ICP出力が過小及び過大となると、いずれの場合にもリーク電流が増大することが判明した。このグラフに基づいて、PINフォトダイオード1のリーク電流が所定の許容値以下となるようにICP出力を適宜調整することができる。例えば、リーク電流の許容値を4nAとすれば、ICP出力を500〜2300W程度に調整するように制御工程を実行すればよい。或いは、許容値を1nAとした場合には、ICP出力を1000〜2000W程度に調整すればよく、許容値を更に低下させて0.4nA程度とした場合には、ICP出力を1200W〜1700W程度に調整すると有用である。
【0041】
また、図6は、上記図5に対応する各エッチング条件においてエッチングレート及び直流バイアス電圧を測定した結果を示すグラフである。図示両縦軸及び横軸は、図4に示すのと同じである。また、曲線B1,B2は、それぞれエッチングレート及び直流バイアス電圧を示す目安線である。これらの結果より、ICP出力の増加に伴ってエッチングレートは増加する一方で、直流バイアス電圧は減少することが確認された。また、ICP出力が500W以上であれば、実用上充分なエッチングレートが実現されることが判明した。
【0042】
参考までに、図5及び図6にプロットしたデータ値をまとめて表2に示す。
【0043】
【表2】
Figure 2004281815
【0044】
ここで、本発明者は、図3及び図5に示すリーク電流の主要因を見極めるべく、メサエッチされたPIN構造のInP膜中の化学組成に着目し、種々の含有成分(元素)の濃度分布を評価した。図7及び図8は、フォトダイオード1のメサ側壁におけるそれぞれ炭素原子及び酸素原子のデプスプロファイル(メサ側壁面に垂直な方向における原子の分布)を示すグラフである。同図において、縦軸は炭素原子の濃度(%)を示し、横軸はメサ側壁面からの深さ(nm)を示す。
【0045】
また、図示曲線C1〜C3及びD1〜D3は、それぞれICP出力及びバイアス出力を下記条件とした場合の測定データを結ぶ目安線である。
曲線C1,D1:500W/50W(ICP出力/バイアス出力)、
曲線C2,D2:1250W/50W、
曲線C3,D3:1250W/175W
【0046】
なお、曲線C4,D4は、標準試料として用意したn−InPのベアウェハ(自然酸化膜付)についてのデプスプロファイルを示す。また、ICP出力及びバイアス出力以外のエッチングパラメータは、図3及び図5における値と同じである。さらに、原子定量は、メサ側壁をArガスでドライエッチングを施しながら、そのエッチ面に対してオージェ電子分光法(AES)による非接触分析を適用して実施した。このAESの測定条件は、メサ側壁に対する電子線の入射角を約30°、電子線の加速電圧を5kV、電子線のビーム径を約60nmとした。
【0047】
これらの結果より、全体の傾向としては、メサ側壁面に近い(浅い)部位ほど、炭素原子及び酸素原子の含有濃度が高められており、ベアウェハに対する値よりも有意に高い濃度である。また、曲線C1〜C3,D1〜D3を比較すると、バイアス出力が一定の条件下では、ICP出力が小さいほど、メサ側壁のより深いところまで炭素原子及び酸素原子が比較的高濃度で分布していることが確認された。これは、ICP出力が過小となるとリーク電流が増大することを示す図5の傾向と整合するものである。これより、ICP出力が過度に小さくなると、メサ側壁のより深い部位まで炭素原子及び酸素原子のマイグレーション等が生じ、それらの濃度が高められることにより、リーク電流が急激に増大することが示唆される。
【0048】
このような事象が引き起こされる詳細な機構は未だ解明されていないものの、In−P結合の一部において、炭素原子及び酸素原子によるIn又はPの置換が生じ、これにより、ストイキオメトリが崩れた言わば欠損領域が結晶中に生じ、そのような結晶欠陥に起因して、リーク電流が発生し易くなることが要因の一つと考えられる。但し、作用はこれに限定されない。
【0049】
ところで、図5に示す結果では、ICP出力が過大となった場合にも、リーク電流の有意かつ急峻な増加が認められた。これに対し、ICP出力を2500Wとして図7及び図8に示すデプスプロファイルを測定したところ、より深い位置における炭素原子及び酸素原子濃度の極端な増大は認められなかった。これは、ICP出力が過大となると、InP結晶にプラズマによるエッチングダメージが顕著となったり、結晶がアモルファス化してしまったりすることにより、結果として、化学量論比が損なわれて結晶欠陥が生じてしまうことが一因と推定される。
【0050】
また、曲線C1〜C3,D1〜D3の比較より、ICP出力が一定の条件下では、バイアス出力が大きいほど、メサ側壁のより深いところまで炭素原子及び酸素原子が比較的高濃度で分布していることが確認された。これは、バイアス出力が過大となると、リーク電流が増大することを示す図3の傾向と整合する。これより、バイアス出力が過度に大きくなると、メサ側壁のより深い部位まで炭素原子及び酸素原子が侵入し、それらの濃度が高められることにより、リーク電流が急峻に増大することが示唆される。ICP−RIEエッチングは、メサ側壁のエッチング制御に優れるものの、バイアス出力の増大によってサイドエッチ効果が変化し、炭素原子及び酸素原子の流入、置換が促進されることが一因と考えられる。また、そうなると、ICP出力が過小となった場合と同様に、InP結晶に欠損領域が生じてしまうことが直接的な要因と推定される。但し、作用はこれらに限定されない。
【0051】
したがって、リーク電流を許容値以下に抑えるには、メサ側壁のデプスプロファイルにおいて、炭素原子又は酸素原子濃度が一定の値以下となるようなICP出力及びバイアス出力を決定すると有用である。この場合、炭素原子及び酸素原子濃度の基準値としては、デバイスに要求されるリーク電流を考慮して、ある所定の深さにおける閾値を設定することが可能である。例えば、所定の深さを15nmとし、それ以深における炭素濃度が略5Atom%以下となり、かつ酸素原子濃度が略1Atom%以下となるようなICP出力/バイアス出力条件を任意に選択できる。
【0052】
また、メサ側壁の所定深さとしては、例えば、InPを構成するIn及びPのいずれか一方の欠損深さとリーク電流との関係に基づいて決定することが可能である。すなわち、先述したように、ICP出力を過度に増大させると、InP結晶へのダメージが顕著となってしまう傾向にある。例えば、図5に示す条件では、ICP出力が2500Wのときにはリーク電流が過大であり、一方、1250W程度では、リーク電流は充分に低く抑えられる。
【0053】
そして、本発明者が、ICP出力2500W及び1250Wの条件で得たPINフォトダイオードのメサ側壁におけるIn及びPのデプスプロファイルを上記と同様にしてAESで測定したところ、前者におけるInの欠損深さは、25nm程度であり、後者では8nm程度であった。よって、この場合には、欠損深さが15nm程度以下であれば、リーク電流の不都合な増大は抑止される。したがって、この程度の深さで炭素原子等の不純物濃度を判定すれば、それに起因する格子欠陥をも有効に防止し得る。
【0054】
なお、図8における曲線D4では、約7nmよりも深いところでは、酸素原子濃度が略ゼロとなっている。このことから、ここで標準試料として用いたベアウェハのへき開面に形成された自然酸化膜の層厚が7nm程度であることが理解される。この自然酸化膜よりも酸素濃度が高いと、リーク電流が増大する要因となる。
【0055】
さらに、本発明者の知見によれば、このようなInPのエッチングにおけるIn又はPの欠損によって引き起こされるIn/Pの組成比のずれがリーク電流を増大させる要因と考えられる。すなわち、InPをCH/H/Cl系のガスでエッチングをした場合にはIn/Pの組成比がP過剰側にずれる傾向にある一方で、CH/H系のガスでエッチングをした場合にはIn過剰側にずれる傾向にあることが上述したようなAES分析で明らかになっており、そのようなIn又はPの欠損が生じたメサを有するPINフォトダイオード1では、リーク電流の有意かつ顕著な増大が生じることが確認された。
【0056】
さらに、エッチャントガスが異なるこれらのケースで、減損される元素が異なる点、つまり、例えば上述した体系ではClガスの添加により比較的揮発し易いインジウム塩化物等を生じる化学エッチングの割合が高められるといった点、に鑑みると、ICP出力及び/又はバイアス出力を適宜に調整してリーク電流を低減させることが可能な本発明は、種々のエッチング条件に応じた汎用性の高い優れた手法と言える。
【0057】
そして、このような本発明のエッチング方法によれば、制御工程においてICP出力及びバイアス出力を適宜調整することによって、PINフォトダイオード1のリーク電流を所定の許容値以下に低減することができる。このため、Oプラズマ処理等を必要としないので、製造工程を簡素化して経済性を向上できる。
【0058】
また、ドライエッチングによる方法であるため、化合物半導体層のサイドエッチや深さ方向のエンドポイントの制御性が高いエッチングが実現される。さらに、ICP−RIEによるエッチング方法であるため、ECR−RIE等の他の放電形式によるプラズマ形成に比して活性種密度(濃度)ひいては反応性が高められる。よって、サイドエッチング効率が高められ、しかもプラズマ条件を変化させてサイドエッチング量の微妙な制御を行い易い。
【0059】
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。例えば、本発明は、PINフォトダイオード1のみならず、他の半導体素子、例えば半導体レーザ、光増幅器、受光素子、発光素子、マッハツェンダ型変調器、光導波器、合波器、分波器などの製造にも有効である。
【0060】
【実施例】
本発明のエッチング方法について、実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
【0061】
<実施例1>
図9(A)及び(B)は、本発明によるエッチング方法を用いてPINフォトダイオードを製造している状態の一例を示す工程図である。まず、Fe−InP基板92a(基体)を用意し、その上にn型InGaAs層32aを0.5μm成長させた。次いで、その上にノンドープのI型InGaAs層34aを2μm成長させ、その上にさらにp型InGaAs層36aを0.3μm成長させ、層32a,34a及び36aから構成される化合物半導体層30aを形成した。なお、各層32a,34a,36aの成長には、OMVPE法を用いた。
【0062】
次いで、化合物半導体層30a上にSiN絶縁膜を被着させ、フォトリソグラフィーにより直径200μmの円形パターンを有するマスクM2を形成した(図9(A)参照)。次に、図1に示すエッチング装置10を用いてICP−RIEによるドライエッチングを下記のエッチング条件で実施した。
CHガス流量:10sccm、
ガス流量:5sccm、
Clガス流量:9sccm、
チャンバ13内圧力:0.4Pa、
サセプタ11温度:60℃
【0063】
なお、制御系100では、予め記憶したリーク電流とバイアス出力との関係、及びリーク電流とICP出力との関係に基づいて、リーク電流が許容値(ここでは4nA)以下となるようなバイアス出力及びICP出力の値が決定され、制御系100からの制御信号によって高周波電源17及び19の出力を調整するようにした。具体的には、本実施例では、バイアス出力を50W、ICP出力を1250Wに調整した。なお、バイアス電圧印加用の電極直径(サセプタ有効径)は200mmとした。
【0064】
それから、化合物半導体層30a、及び基体92aの一部が除去されたところでエッチングを終了した。これにより、p型InGaAs層36a、I型InGaAs層34a及びn型InGaAs層32aがメサエッチングされ、それぞれP層36、I層34及びN層32が形成されて、メサの全高が3.5μmとされた。
【0065】
その後、マスクM2を除去し、P層36上に絶縁体層60及びp型オーミック電極50を形成すると共に、基板92の下面にn型オーミック電極52を形成して、PINフォトダイオード2を得た(図9(B)参照)。このPINフォトダイオード2のリーク電流(暗電流)を測定したところ、0.5nAと充分に低減されていることが確認された。
【0066】
<実施例2>
図10は、本発明によるエッチング方法を用いて製造される他の半導体装置の構成の一例を示す模式断面図である。半導体装置300は、1つのn型半導体基板94上に、複数の半導体レーザ3がトレンチTで分離されて集積配置されたものである。各半導体レーザ3は、n型InPからなるn型半導体基板94上の一側上に順次被着されたn型InPからなるバッファ層41、InGaAsPからなる多重量子井戸を有する活性層42、p型InPからなる上部クラッド層43、及びInGaAsからなるキャップ層44を備えている。層42,43及び44はいずれもメサ型のIII−V族化合物半導体層であり、これらの層からIII−V族半導体多層膜からなるストライプ状メサ構造が構成されている。
【0067】
活性層42、上部クラッド層43、及びキャップ層44の両側面は、p型InPからなる埋込層45及びその上に積層されたn型InPからなる埋込層46で覆われている。更にその上には、InGaAsからなるコンタクト層47が被着されている。また、コンタクト層47の上面からn型半導体基板94面にかけて、コンタクト層47の一部に開口部を有する絶縁体層62が被着されており、更にその上に上部電極としてのp型オーミック電極層54が設けられている。さらに、n型半導体基板94の下面には、下部電極としてのn型オーミック電極層56が設けられている。
【0068】
図11(A)〜(E)は、本発明によるエッチング方法を用いて図10に示す半導体装置300を製造している状態の一例を示す工程図である。まず、n型InP基板94a(基体)を用意し、その上に1μmのn型InP層41a、0.2μmのInGaAsP層42a、0.2μmのp型InP層43a、及び0.2μmのInGaAs層44aをOMVPE法により順次成長させ、化合物半導体層40aを形成せしめた(図11(A)参照)。
【0069】
それらが、化合物半導体層40a上にSiN絶縁膜を被着させ、フォトリソグラフィーにより幅1μmのストライプパターンを有するマスクM3を形成した。次に、ICP出力及びバイアス出力を制御系100によってそれぞれ1000W及び25Wに調整したこと以外は実施例1と同様にして、ドライエッチングを行った。
【0070】
そして、InGaAs層44a、p型InP層43a及びInGaAsP層42a、並びにn型InP層41aの一部が除去されたところでエッチングを終了した。これにより、InGaAs層44a、p型InP層43a及びInGaAsP層42aの一部が除去され、キャップ層44、上部クラッド層43及び活性層42が形成された(図11(B)参照)。
【0071】
さらに、n型InP層41aのうちエッチングにより除去されなかった部分の上にp型InP層45aを、またp型InP層45a上にn型InP層46aをOMVPE法によりそれぞれ0.5μmずつ成長させた。次いで、マスクM3を除去した後、キャップ層44及びn型InP層46a上にInGaAs層47aを0.5μm成長させた。これにより、ストライプ状メサ構造が埋め込まれた構造を形成した(図11(C)参照)。
【0072】
さらに、InGaAs層47a上に、SiN絶縁膜を被着させ、幅8μmのストライプパターンを有するマスクM4を形成した。それから、ICP出力及びバイアス出力を制御系100によってそれぞれ1500W及び50Wに調整したこと以外は、実施例1と同様にしてドライエッチングを実施した。
【0073】
そして、層47a,46a,45a及び41a、並びに基体94aの一部が除去されたところでエッチングを終了した。これにより、コンタクト層47、埋込層46、埋込層45及びバッファ層41を形成した。このメサの高さは5μmであった(図11(D)参照)。
【0074】
次いで、マスクM4を除去し、形成されたメサ及び基板94の全体を覆うようにSiO絶縁膜を被着させた後、コンタクト層47上にストライプ状の開口部を有する絶縁体層62をフォトリソグラフィーにより形成した。また、絶縁体層62上及び基板94の下面に、それぞれTi/Pt/Au電極からなるp型オーミック電極54及びn型オーミック電極56を形成して、複数の半導体レーザ3を有する半導体装置300を得た(図11(E)、図10参照)。得られた半導体レーザ3の閾値電流を測定したところ、共振器長300μmにおいて10mAであり、良好な特性を示す半導体レーザ3が得られることが確認された。
【0075】
【発明の効果】
本発明によるエッチング方法によれば、高周波出力及びバイアス電圧の両方、或いはいずれか一方を調整することにより形成されるフォトダイオードやレーザ等の半導体素子のリーク電流を所望の許容値以下とすることができる。よって、従来のドライエッチングで用いられているOプラズマ処理等を必要としないため、半導体素子の製造工程を簡素化しつつ、リーク電流を充分に低減させることができる。
【0076】
また、ドライエッチングによる方法であるため、ウェットエッチングに比して化合物半導体層のサイドエッチや深さ方向のエンドポイントの制御性を高めることができる。さらに、ICP−RIEによる方法であるため、他の放電形式によるプラズマ形成に比して活性種密度(濃度)ひいては反応性を高めてスループットを増大できる。また、それによりサイドエッチング効率を向上できると共に、しかもそのサイドエッチング量の微妙な制御を行い易い利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエッチング方法に用いられる装置の一実施形態を模式的に示す構成図(一部断面図)である。
【図2】(A)〜(C)は、本発明によるエッチング方法を用いてメサを有する半導体素子を製造している状態を示す工程図である。
【図3】PINフォトダイオード1のリーク電流とメサエッチング時のバイアス出力との関係の一例を示すグラフである。
【図4】図3に対応する各エッチング条件においてエッチングレート及び直流バイアス電圧を測定した結果を示すグラフである。
【図5】PINフォトダイオード1のリーク電流とメサエッチング時のICP出力との関係の一例を示すグラフである。
【図6】図5に対応する各エッチング条件においてエッチングレート及び直流バイアス電圧を測定した結果を示すグラフである。
【図7】フォトダイオード1のメサ側壁における炭素原子のデプスプロファイル(メサ側壁面に垂直な方向における原子の分布)を示すグラフである。
【図8】フォトダイオード1のメサ側壁における酸素原子のデプスプロファイル(メサ側壁面に垂直な方向における原子の分布)を示すグラフである。
【図9】(A)及び(B)は、本発明によるエッチング方法を用いてPINフォトダイオードを製造している状態の一例を示す工程図である。
【図10】本発明によるエッチング方法を用いて製造される他の半導体装置の構成の一例を示す模式断面図である。
【図11】(A)〜(E)は、本発明によるエッチング方法を用いて図10に示す半導体装置300を製造している状態の一例を示す工程図である。
【符号の説明】
1,2…PINフォトダイオード、3…半導体レーザ、10…エッチング装置、11…サセプタ、12…半導体基板、13…チャンバ、14…高周波導入窓、15…誘導コイル、16,18…インピーダンス整合器、17…高周波電源(バイアス出力用電源)、19…高周波電源(ICP出力用電源)、20a…化合物半導体層、22…N層、22a…n型InP層、24…I層、24a…I型InP層、26…P層、26a…p型InP層、28…コンタクト層、28a…p型InGaAs層、30a…化合物半導体層、32…N層、32a…n型InGaAs層、34…I層、34a…I型InGaAs層、36…P層、36a…p型InGaAs層、40a…化合物半導体層、41…バッファ層、41a…n型InP層、42…活性層、42a…InGaAsP層、43…上部クラッド層、43a…p型InP層、44…キャップ層、44a…InGaAs層、45,46…埋込層、45a…p型InP層、46a…n型InP層、47…コンタクト層、47a…InGaAs層、50,54…p型オーミック電極、52,56…n型オーミック電極、60,62…絶縁体層、90,92,94…n型半導体基板、90a,94a…n型InP基板(基体)、92a…Fe−InP基板(基体)、100…制御系、110…冷却材循環パイプ、300…半導体装置、G…ガス導入系、Kin…ガス導入口、Kout…ガス排出口、M1〜M4…マスク、T…トレンチ。

Claims (8)

  1. 基体上に設けられた化合物半導体層を含み且つメサを有する半導体素子を形成する方法であって、
    前記化合物半導体層が設けられた前記基体が収容されたチャンバ内にエッチングガスを供給するガス供給工程と、
    前記チャンバ内に高周波電力を印加して高周波誘導プラズマを形成せしめるプラズマ生成工程と、
    前記基体にバイアス電圧を印加するバイアス印加工程と、
    前記半導体素子のリーク電流が所定の許容値以下となるように、前記高周波電力及び前記バイアス電圧のうち少なくともいずれか一方を調整する制御工程と、
    を備えるエッチング方法。
  2. 前記制御工程においては、予め取得しておいた、前記半導体素子のメサ側壁に垂直な方向における炭素原子及び酸素原子の含有割合のうち少なくともいずれか一方の分布状態と、前記高周波電力及び前記バイアス電圧との関係に基づいて、前記リーク電流が前記許容値以下となるように決定された高周波電力及びバイアス電圧を用いる、
    請求項1記載のエッチング方法。
  3. 前記制御工程においては、前記高周波電力を500〜2300Wの範囲内の値に調整する、
    請求項1又は2に記載のエッチング方法。
  4. 前記制御工程においては、前記バイアス電圧として交流を用い、且つ、前記基体における該バイアス電圧に基づく電力密度を0.2W/cm 以下に調整する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のエッチング方法。
  5. 前記エッチングガスとしてアルカンを含むものを用いる、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のエッチング方法。
  6. 前記エッチングガスとして塩素ガスを含むものを用いる、
    請求項5記載のエッチング方法。
  7. 前記化合物半導体層が主としてIII−V族化合物半導体を含有して成るものである、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のエッチング方法。
  8. 前記化合物半導体層がInを含むものである、
    請求項7に記載のエッチング方法。
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