JP2015211584A - ゲート駆動回路 - Google Patents
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Abstract
電力用半導体素子のターンオン時の低ノイズ化を図りつつスイッチング損失の低減を実現できるゲート駆動回路を提供する。
【解決手段】
制御回路(140)から電力用半導体素子(120)への充電電流の通路に可変抵抗部(113n、115n、116n)及び/又は可変コンデンサ部(118n、119n、1110b)を設け、スイッチ素子(112n)がスイッチ素子(111n)によって制御されて充電電流をON/OFF制御するとき、可変抵抗部と並列に可変コンデンサ部が接続されて抵抗成分及び/又は容量成分が、判定回路(117n)により、センサで検出されたモータ(200)の負荷状態又は駆動状態を示す特性値に基づきノイズが低減されるように制御されて電力用半導体素子のスイッチング速度を変化させる。
【選択図】図13
Description
これにより、コレクタ電流又は充電電流の流れ始めの変化に起因する高周波ノイズのレベルを抑制することができるため、電力用半導体素子の負荷状況や駆動状態、すなわち、モータの負荷状態や駆動状態に最適なスイッチング速度に制御できるとともに、電力用半導体素子のスイッチング損失を低減できる。
本発明のゲート駆動回路は、例えば図1に示す電力変換システムの一部として用いられる。図1について簡単に説明する。200は力行/回生用の電動機(例えば,永久磁石式交流同期モータ)、300は充放電可能な蓄電装置(例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、電気二重層キャパシタ)、100は力行時には電動機へ供給電力を直流から交流に変換し、回生時には電動機の回生電力を交流から直流に変換するインバータ装置、120は電圧駆動型の電力用半導体素子(例えば,IGBT、MOSFET)、130は電力用半導体素子に逆並列接続されるダイオード、110は電力用半導体素子を駆動するためのゲート駆動回路、140は電力用半導体素子をスイッチング制御する制御回路、及び150は母線のリプルを除去するための平滑コンデンサである。
本発明の実施の形態2によるゲート駆動回路も図2で示される。すなわち、インバータ装置100に接続されるモータ200のトルクに基づいて、制御回路140と第2のPNPバイポーラトランジスタ111のエミッタ−ベース間に接続されている抵抗113の抵抗値を切り替えることで、電力用半導体素子120のスイッチング速度を切り替えるものである。
本発明の実施の形態3によるゲート駆動回路も図2で示される。インバータ装置100に接続されるモータ200の出力に基づいて、制御回路140と第2のPNPバイポーラトランジスタ111のエミッタ間に接続されている抵抗の抵抗値を切り替えることで、電力用半導体素子120のスイッチング速度を切り替える。
本発明に係るゲート駆動回路の実施の形態4を図に基づいて説明する。図6は、本発明の実施の形態4によるゲート駆動回路の構成(1アーム分)を示している。
本発明の実施の形態5によるゲート駆動回路も図6で示される。インバータ装置100に接続されるモータ200へのインバータ出力電圧に基づいて、制御回路140と第2のPNPバイポーラトランジスタ111のベース間に接続されているコンデンサの静電容量を切り替えることで、電力用半導体素子120のスイッチング速度を切り替える。
本発明の実施の形態6によるゲート駆動回路も図6で示される。すなわち、インバータ装置100に接続されるバッテリ300からのインバータ入力電流に基づいて、制御回路140と第2のPNPバイポーラトランジスタ111のベース間に接続されているコンデンサの静電容量を切り替えることで、電力用半導体素子120のスイッチング速度を切り替える。
本発明の実施の形態7によるゲート駆動回路も図6で示される。すなわち、インバータ装置100に接続されるバッテリ300からのインバータ入力電圧に基づいて、制御回路140と第2のPNPバイポーラトランジスタ111のベース間に接続されているコンデンサの静電容量を切り替えることで、電力用半導体素子120のスイッチング速度を切り替える。なお、ここではインバータ入力電圧をバッテリ300の電圧としているが、インバータ装置100とバッテリ300との間にDC/DCコンバータを設置して、インバータ入力電圧は前記DC/DCコンバータの出力電圧であっても構わない。
本発明の実施の形態8によるゲート駆動回路も図6で示される。すなわち、インバータ装置100に搭載される電力用半導体素子120の温度に基づいて、制御回路140と第2のPNPバイポーラトランジスタ111のベース間に接続されているコンデンサの静電容量を切り替えることで、電力用半導体素子120のスイッチング速度を切り替える。
本発明の実施の形態9によるゲート駆動回路も図6で示される。すなわち、インバータ装置100に接続されるモータ200の力行/回生の動作状態に基づいて、制御回路140と第2のPNPバイポーラトランジスタ111のベース間に接続されているコンデンサの静電容量を切り替えることで、電力用半導体素子120のスイッチング速度を切り替える。
電力用半導体素子のスイッチング速度を、上記の実施の形態1〜9で記載したパラメータを組み合わせて決定することで、より効果を得ることができることは、当業者に明らかであろう。従って、詳細な説明は省略する。
前述した実施の形態1〜10のゲート駆動回路110に、図3に示した可変抵抗回路と図6に示した可変静電容量回路とを組み合わせることで、より効果を得ることができることは、当業者に明らかであろう。従って、詳細な説明は省略する。
前述した実施の形態1〜11のゲート駆動回路110において、図13に示す通り、PNPバイポーラトランジスタの代わりに、NPNバイポーラトランジスタを用いても同様の作用効果が得られる。
前述した実施の形態1〜12では電力用半導体素子のスイッチング速度を不連続に変更しているが、これを連続的に変更しても同様の効果を得られることは言うまでもない。
すなわち、図2に示された実施の形態ではモータの機械的な特性値だけでなく、図6に示された実施の形態におけるインバータ、電力用半導体素子温度又はモータの力行/回生状態についても適用可能であり、図6に示された実施の形態におけるインバータ、電力用半導体素子温度又はモータの力行/回生状態についてだけではなく、図2に示された実施の形態におけるモータの機械的な特性値についても適用可能である。
本発明の実施の形態2によるゲート駆動回路も図2で示される。すなわち、インバータ装置100に接続されるモータ200のトルクに基づいて、制御回路140と第2のPNPバイポーラトランジスタ111のエミッタ間に接続されている抵抗113の抵抗値を切り替えることで、電力用半導体素子120のスイッチング速度を切り替えるものである。
前述した実施の形態1〜12では電力用半導体素子のスイッチング速度を不連続に変更しているが、これを連続的に変更しても同様の効果を得られることは言うまでもない。
すなわち、図2に示された実施の形態ではモータの機械的な特性値だけでなく、図6に示された実施の形態におけるインバータ入力/出力・電流/電圧、電力用半導体素子温度又はモータの力行/回生状態についても適用可能であり、図6に示された実施の形態におけるインバータ、電力用半導体素子温度又はモータの力行/回生状態についてだけではなく、図2に示された実施の形態におけるモータの機械的な特性値についても適用可能である。
Claims (18)
- モータを交流で駆動するためのインバータに搭載された電圧駆動型の電力用半導体素子のゲート駆動回路において、
制御回路から一定の電流で電力用半導体素子のゲートが充電されるときの充電電流を変化させる電流可変部と、
センサで検出された前記モータの負荷状態又は駆動状態に応じてノイズが低減されるように前記電流可変部を制御して前記電力用半導体素子のスイッチング速度を変化させる判定回路とを備える
ゲート駆動回路。 - 請求項1に記載のゲート駆動回路において、
前記電流可変部が、前記充電電流の通路に設けられ前記判定回路によって抵抗値が制御される可変抵抗部と、前記可変抵抗部に接続されON状態のときに前記充電電流を前記電力用半導体素子に与える第1のスイッチ素子と、前記第1のスイッチ素子がON状態のとき前記可変抵抗部の電圧降下によりONとなって前記可変抵抗部及び前記第1のスイッチ素子を短絡して前記第1のスイッチ素子をOFFに制御する第2のスイッチ素子とで構成される
ゲート駆動回路。 - 請求項1に記載のゲート駆動回路において、
前記電流可変部が、前記充電電流の通路に設けられた抵抗と、前記判定回路によって容量値が制御される可変コンデンサ部と、前記抵抗に接続されON状態のときに前記充電電流を前記電力用半導体素子に与えるとともに前記抵抗に前記可変コンデンサ部を並列接続する第1のスイッチ素子と、前記第1のスイッチ素子がON状態のとき前記抵抗の電圧降下によりONとなって前記第1のスイッチ素子をOFFに制御する第2のスイッチ素子とで構成される
ゲート駆動回路。 - 請求項1に記載のゲート駆動回路において、
前記電流可変部が、前記充電電流の通路に設けられた可変抵抗部と、前記可変抵抗部に接続されON状態のときに前記充電電流を前記電力用半導体素子に与えるとともに前記可変抵抗部に前記可変コンデンサ部を並列接続する第2のスイッチ素子と、前記第2のスイッチ素子がON状態のとき前記可変抵抗部の電圧降下によりONとなって前記第2のスイッチ素子及び前記可変抵抗部を短絡して前記第2のスイッチ素子をOFFに制御する第1のスイッチ素子とで構成され、前記可変抵抗部及び前記可変コンデンサ部が前記判定回路によって制御される
ゲート駆動回路。 - 請求項2から4のいずれか一つに記載のゲート駆動回路において、
前記第1及び第2のスイッチ素子は、それぞれ、第1及び第2のPNPバイポーラトランジスタ又は第1及び第2のNPNバイポーラトランジスタである
ゲート駆動回路。 - 請求項4に記載のゲート駆動回路において、
前記判定回路は、前記モータの負荷状態を示す機械的な特性値に対応して前記可変抵抗部の抵抗値を変化させるとき前記可変コンデンサ部を切り離し、前記負荷状態を示す前記インバータの電気的な特性値に対応して前記可変コンデンサ部の容量値を変化させるとき前記可変抵抗部の抵抗値を一定値に固定するように制御する
ゲート駆動回路。 - 請求項2に記載のゲート駆動回路において、
前記制御回路に前記第1のスイッチ素子としての第1のPNPバイポーラトランジスタのエミッタが接続され、
前記第1のPNPバイポーラトランジスタの前記エミッタ−ベース間に前記可変抵抗部が接続され、
前記第2のスイッチ素子としての第2のPNPバイポーラトランジスタは、前記第1のPNPバイポーラトランジスタの前記ベースと前記可変抵抗部との接続点がエミッタに、前記第1のPNPバイポーラトランジスタのコレクタがベースに、前記電力用半導体素子のゲートがコレクタに接続されており、
前記判定回路が、抵抗の並列回路で構成された前記可変抵抗部の内の一部の抵抗のON/OFFにより抵抗値を変化させる
ゲート駆動回路。 - 請求項3に記載のゲート駆動回路において、
前記制御回路に前記第1のスイッチ素子としての第1のPNPバイポーラトランジスタのエミッタが接続され、
前記第1のPNPバイポーラトランジスタの前記エミッタ−ベース間に前記抵抗が接続され、
前記第2のスイッチ素子としての第2のPNPバイポーラトランジスタは、前記第1のPNPバイポーラトランジスタの前記ベースと前記抵抗との接続点がエミッタに、前記第1のPNPバイポーラトランジスタのコレクタがベースに、前記電力用半導体素子のゲートがコレクタに接続され、前記可変コンデンサ部が前記第1のPNPバイポーラトランジスタのエミッタ−コレクタ間に接続されており、
前記判定回路は、コンデンサの並列回路で構成された前記可変コンデンサ部の内の一部のコンデンサのON/OFFにより容量値を変化させる
ゲート駆動回路。 - 請求項4に記載のゲート駆動回路において、
前記制御回路に前記第1のスイッチ素子としての第1のPNPバイポーラトランジスタのコレクタが接続され、
前記第1のPNPバイポーラトランジスタの前記エミッタ−ベース間に前記可変抵抗部が接続され、
前記第2のスイッチ素子としての第2のPNPバイポーラトランジスタは、前記第1のPNPバイポーラトランジスタの前記ベースと前記可変抵抗部との接続点がエミッタに、前記第1のPNPバイポーラトランジスタのコレクタがベースに、前記電力用半導体素子のゲートがコレクタに接続されており、
前記可変コンデンサ部が前記第1のPNPバイポーラトランジスタのエミッタ−コレクタ間に接続されており、
前記判定回路が、抵抗の並列回路で構成された前記可変抵抗部の内の一部の抵抗のON/OFFにより抵抗値を変化させ、及び/又はコンデンサの並列回路で構成された前記可変コンデンサ部の内の一部のコンデンサのON/OFFにより容量値を変化させる
ゲート駆動回路。 - 請求項2に記載のゲート駆動回路において、
前記第1のスイッチ素子としての第1のNPNバイポーラトランジスタのエミッタが前記電力用半導体素子のゲートに接続され、
前記第1のNPNバイポーラトランジスタのベース−エミッタ間に前記可変抵抗部が接続され、
前記第2のスイッチ素子としての第2のNPNバイポーラトランジスタは、前記第1のNPNバイポーラトランジスタの前記ベースと前記可変抵抗部との接続点がエミッタに、前記第1のNPNバイポーラトランジスタのコレクタがベースに、前記制御回路がコレクタに接続されており、
前記判定回路が、抵抗の並列回路で構成された前記可変抵抗部の内の一部の抵抗のON/OFFにより抵抗値を変化させる
ゲート駆動回路。 - 請求項3に記載のゲート駆動回路において、
前記第1のスイッチ素子としての第1のNPNバイポーラトランジスタのエミッタが前記電力用半導体素子のゲートに接続され、
前記第1のNPNバイポーラトランジスタのベース−エミッタ間に前記抵抗が接続され、
前記第2のスイッチ素子としての第2のNPNバイポーラトランジスタは、前記第1のNPNバイポーラトランジスタの前記ベースと前記抵抗との接続点がエミッタに、前記第1のNPNバイポーラトランジスタのコレクタがベースに、前記制御回路がコレクタにそれぞれ接続されており、
前記可変コンデンサ部が前記第1のNPNバイポーラトランジスタのコレクタ−エミッタ間に接続されており、
前記判定回路が、コンデンサの並列回路で構成された前記可変コンデンサ部の内の一部のコンデンサのON/OFFにより容量値を変化させる
ゲート駆動回路。 - 請求項4に記載のゲート駆動回路において、
前記第1のスイッチ素子としての第1のNPNバイポーラトランジスタのエミッタが前記電力用半導体素子のゲートに接続され、
前記第1のNPNバイポーラトランジスタのベース−エミッタ間に前記可変抵抗部が接続され、
前記第2のスイッチ素子としての第2のNPNバイポーラトランジスタは、前記第1のNPNバイポーラトランジスタの前記ベースと前記可変抵抗部との接続点がエミッタに、前記第1のNPNバイポーラトランジスタのコレクタがベースに、前記制御回路がコレクタに接続されており、
前記可変コンデンサ部が前記第1のNPNバイポーラトランジスタのコレクタ−エミッタ間に接続されており、
前記判定回路が、抵抗の並列回路で構成された前記可変抵抗部の内の一部の抵抗のON/OFFにより抵抗値を変化させ、及び/又はコンデンサの並列回路で構成された前記可変コンデンサ部の内の一部のコンデンサのON/OFFにより容量値を変化させる
ゲート駆動回路。 - 請求項2から4のいずれか一つに記載のゲート駆動回路において、
前記インバータは、前記電力用半導体素子を2個直列に接続したハーフブリッジ回路を3個並列に接続した3相インバータであり、前記3相インバータの交流端子に前記モータが接続されている
ゲート駆動回路。 - 請求項2に記載のゲート駆動回路において、
前記モータの機械的な特性値が、回転数、トルク、又は出力であり、
前記判定回路は、前記モータの機械的な特性値が低いほど、前記可変抵抗部の抵抗値を低く変化させて前記電力用半導体素子のスイッチング速度を高く変化させる
ゲート駆動回路。 - 請求項3に記載のゲート駆動回路において、
前記負荷状態を示す前記インバータの電気的な特性値が、出力電流、出力電圧、入力電流、若しくは入力電圧であり、
前記判定回路は、前記インバータの電気的な特性値が低いほど、前記電力用半導体素子の温度が低いほど、又は前記モータが力行状態であるとき、前記可変コンデンサ部の容量値を低く変化させて前記電力用半導体素子のスイッチング速度を高く変化させる
ゲート駆動回路。 - 請求項4に記載のゲート駆動回路において、
前記判定回路は、前記モータの機械的な特性値が低いほど、前記可変抵抗部の抵抗値を低く変化させて前記電力用半導体素子のスイッチング速度を高く変化させ、及び/又は前記負荷状態を示す前記インバータの電気的な特性値が低いほど、前記電力用半導体素子の温度が高いほど、若しくは前記モータが力行状態であるとき、前記可変コンデンサ部の容量値を低く変化させて前記電力用半導体素子のスイッチング速度を高く変化させる
ゲート駆動回路。 - 請求項2から4のいずれかに記載のゲート駆動回路において、
前記電力用半導体素子は、シリコンよりもバンドギャップが広い非Si半導体材料から成る
ゲート駆動回路。 - 請求項17に記載のゲート駆動回路において、
前記非Si半導体材料は、炭化珪素、窒化ガリウム系材料、またはダイヤモンドのいずれかである
ゲート駆動回路。
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