JP2015211049A - ヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造方法およびヘテロ接合バイポーラトランジスタ - Google Patents

ヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造方法およびヘテロ接合バイポーラトランジスタ Download PDF

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拓也 星
悠太 白鳥
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悠太 白鳥
典秀 柏尾
Norihide Kayao
典秀 柏尾
栗島 賢二
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Abstract

【課題】制約を生じさせることなく、放熱性の高い異種基板上にヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT)を形成する。
【解決手段】InPで構成された第1の基板101上に第1の層構造を形成する工程と、第2の基板201上に第2の層構造を形成する工程と、第1及び第2の層構造を貼り合わせる工程と、第1の基板及びバッファ層103を除去する工程と、エミッタコンタクトキャップ層104,105、コレクタ層108、ベース層107及びエミッタ層106をパターニングする工程と、エミッタコンタクトキャップ層上、ベース層上、コレクタ層上にそれぞれ電極303,302,301を設ける工程とを備え、バッファ層はInPよりも格子定数が小さくAl及び/又はGaとPとを含み、第2の基板はSiC、AlN、Si、又はCからなり、第1のエミッタコンタクトキャップ層はInPよりも格子定数が大きくInを少なくとも含む。
【選択図】図3

Description

本発明は、コレクタ層、ベース層及びエミッタ層からなる素子部を備えるヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造方法、およびヘテロ接合バイポーラトランジスタに関するものである。
近年、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT)においては、高速化が求められている。HBTの高速化のためには、HBTの充放電時間を短縮させることが必須であり、このために、HBTの動作電流を増大させる必要がある。HBTの動作電流を増大させると、HBT内部で消費される電力が増大し、その結果、自己発熱による素子温度上昇が発生する。素子温度の上昇は、HBT素子内部での電子輸送特性の劣化を招き、HBTの電子走行時間の増大を引き起こすため、高電流注入による高速化の効果を打ち消してしまうことに加え、HBTの寿命を短くしてしまうという問題も引き起こす。従って、動作電流を増大させるためには、同時に素子の放熱性の向上が必要である。
HBT素子内部で発生する熱は、HBT素子に接続された配線や直下の基板を通して散逸される。従って、基板を通した放熱を向上させることが重要であり、放熱対策としては、熱伝導率の高い基板を用いることが有効とされる。たとえば、比較的熱伝導率の高いSi基板上にHBTの層構造をエピタキシャル成長する試みがあるが、格子定数や熱膨張係数等が異なるため、転位や欠陥が導入されやすく、十分な結晶品質を得ることができないという問題が生じる。このような転位や欠陥の導入を抑制する目的で、緩衝層となる層を、まずSi基板上に形成し、所望のエピタキシャル層と基板との間に、転位や欠陥等を閉じ込める工夫がなされる。
しかし、このような手法の場合、低転位化には比較的厚い緩衝層が必要であり、このような厚い緩衝層は、放熱性の高い異種基板とHBT素子構造とを遠ざけるため、放熱性の向上効果が弱まってしまうという問題が発生する。
放熱性を向上させる別の手法として、放熱性の高い異種基板上に、貼り合わせなどの手法でHBTエピタキシャル層をトランスファ(転写)する方法が挙げられる。この方法では、例えばまず、パッシベーションおよび配線工程まで完了した状態で、転写用の支持基板上にデバイスを転写する。その後、半導体基板を研磨、エッチング、リフトオフなどの手法で除去し、放熱性の高いSiCなどの異種基板に転写する。
しかし、この方法では、転写工程が2回以上含まれるため、作製工程数の増大・プロセス難化が引き起こされ、それに伴う歩留まり悪化などが懸念される。
このような作製工程数の増大やプロセス難化を解決する手段として、HBTエピタキシャル層構造を逆転して形成し、異種基板上に貼り合わせた後にHBT構造を作製する手法が考えられる。具体的な手法としては、まず、半導体基板上に、エミッタコンタクトキャップ層、エミッタ層、ベース層、コレクタ層を順に積層する。そして、異種基板を用意し、異種基板上に先ほどのエピタキシャル層構造を形成した状態で、コレクタ層、ベース層、エミッタ層、エミッタコンタクトキャップ層の順になるように転写する。その後、半導体基板をエッチングすることによってエミッタコンタクトキャップ層を露出させる。このようにすれば、転写回数は1回で済み、既存のプロセス工程を大きく変更することなく、異種基板上に転写可能である。
特開2013−191655号公報
Dennis W. Scott, Cedric Monier, Sujane Wang, Vesna Radisic, Phuong Nguyen, Abdullah Cavus, William R. Deal, and Augusto Gutierrez-Aitken, "InP HBT Transferred to Higher Thermal Conductivity Substrate", IEEE Electron Device Letters, 2012年,VOL. 33, NO. 4, pp. 507-509
しかし、上記の転写回数が1回で済む方法においては、依然としてHBTエピタキシャル層構造作製において制約が生じている。従来のHBTの素子構造を図6に示す。図6には、InPからなる成長基板601と、成長基板601上に形成されたサブコレクタ層602と、サブコレクタ層602上に形成されたコレクタ層603と、コレクタ層603上に形成されたベース層604と、ベース層604上に形成されたエミッタ層605と、エミッタ層605上に形成されたエミッタコンタクトキャップ層606と、で構成されたHBTの素子構造が示されている。サブコレクタ層602上のコレクタ層604の両脇にはコレクタ電極607が設けられ、ベース層604上のエミッタ層605の両脇にはベース電極608が設けられ、エミッタコンタクトキャップ層606上にはエミッタ電極609が設けられている。
図6に示されるような従来のHBTの層構造は、半導体などの基板の上に、有機金属化学気相堆積(MOCVD)や分子線エピタキシ(MBE)等のエピタキシャル成長法によって結晶成長することによって形成することができる。例えば、図6に示すような通常のHBTエピタキシャル層構造の場合、エミッタコンタクトキャップ層606が最上に存在する。
通常、このようなエミッタコンタクトキャップ層606が最上層となるような従来のエピタキシャル層構造及びそれを用いて作製されたヘテロ接合バイポーラトランジスタにおいては、エミッタコンタクトキャップ層606として高In組成の歪InGaAsを用いるなどの手法により、極限的に電気抵抗を下げる工夫がなされていた。このとき、高In組成化された歪InGaAsからなるエミッタコンタクトキャップ層606は、エピタキシャル層構造の最上層であるため、当該エピタキシャル層の下の層からのみの応力を受ける。エピタキシャル層の上下から挟まれている場合に比べ、上層に他の層がない場合は、層が受ける応力が小さくなる。
しかし、図6に示すHBTの素子構造を用いて、上述のように異種基板にエピタキシャル層構造を貼り合わせた後にエピタキシャル層構造形成に用いたInP基板を除去してHBTを作製するような場合においては、通常のHBT用のエピタキシャル層構造を反転させたような構造で、エピタキシャル層構造を形成しなければならない。このとき、エミッタコンタクトキャップ層が、エピタキシャル層構造の最上層ではなく、エピタキシャル層構造の中に存在する。すなわち、エミッタコンタクトキャップ層の上にも下にも、他の半導体層が存在する。このような構成であると、高In組成化したInGaAsからなるエミッタコンタクトキャップ層は、その層の上下の半導体層から挟まれて応力を受ける。このため、図6に示すHBTの素子構造に比べ、受ける応力が大きくなり、同じように高In組成化しようとしても、より小さな固相In組成であっても、応力に耐え切れず結晶の格子緩和が起こり、結晶品質が低下してしまう。結晶品質低下を回避するために、InGaAs層のIn組成を小さく設定してしまうと、コンタクト抵抗が上がってしまうため、高周波特性を損なってしまう。
本発明は、以上のような問題を解決するためになされたものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の製造方法は、ヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造方法であって、InPで構成された第1の基板上に、バッファ層と、エミッタコンタクトキャップ層と、エミッタ層と、ベース層と、コレクタ層とが順次形成された第1の層構造を形成する工程と、第2の基板上に第2の層構造を形成する工程と、前記第1の層構造と前記第2の層構造とを貼り合わせる工程と、前記第1の基板及び前記バッファ層を除去する工程と、前記エミッタコンタクトキャップ層、前記コレクタ層、前記ベース層及び前記エミッタ層をパターニングする工程と、当該パターニングされたエミッタコンタクトキャップ層上にエミッタ電極を、当該パターニングされたベース層上にベース電極を、当該パターニングされたコレクタ層上にコレクタ電極を設ける工程と、を備え、前記バッファ層は、InPよりも格子定数が小さく、Al及び/又はGaとPとを少なくとも含み、前記第2の基板は、SiC、AlN、Si、又はCからなり、前記第1のエミッタコンタクトキャップ層は、InPよりも格子定数が大きく、Inを少なくとも含むことを特徴とする。
請求項2に記載の製造方法は、請求項1に記載の製造方法であって、前記バッファ層の厚さが2nm以上であることを特徴とする。
請求項3に記載の製造方法は、請求項1又は2に記載の製造方法であって、前記バッファ層は、InGaAs、InAlP、InAlAsP、InGaP、InGaAsP、InAlGaP及びInAlGaAsPのいずれかによって構成され、前記エミッタコンタクトキャップ層は、InGaAsによって構成され、固相In組成が0.53以上であることを特徴とする。
請求項4に記載の製造方法は、請求項1乃至3のいずれかに記載の製造方法であって、前記第1の層構造は、前記コレクタ層上に第1の金属層をさらに含み、前記第2の層構造は、第2の金属層を含み、前記貼り合わせる工程は、前記第1の金属層と前記第2の金属層とを接合することにより、前記第1の層構造と前記第2の層構造とを貼り合わせることを特徴とする。
請求項5に記載のヘテロ接合バイポーラトランジスタは、請求項1乃至4のいずれかの製造方法によって製造されたことを特徴とする。
本発明によれば、放熱性の高い異種基板上に制約を生じさせることなくHBTを作製することができるため、HBTに高い放熱性が得られるようになるとともに、結晶品質に優れ、エミッタコンタクトキャップ層を高In組成にすることができるため、HBTを低抵抗化することができる。
また、本発明によれば、バッファ層がAl及び/又はGaを含むため、バッファ層の格子定数を無歪のInPよりも小さくすることができる。このため、エピタキシャル成長した際にはバッファ層には引張歪が印加される。高In組成のエミッタコンタクトキャップ層には圧縮歪が印加されているため、バッファ層とエミッタコンタクトキャップ層とで応力が逆向きに働き、歪補償効果によって応力の影響が相殺される。すなわち、エミッタコンタクトキャップ層を高In組成化したとしても、格子緩和に伴う結晶品質の低下の影響を受けることなく、所望のトランジスタ特性を得ることができる。
さらに、本発明によれば、バッファ層がPを含むため、高In組成のエミッタコンタクトキャップ層とウェットエッチング選択比を容易に確保でき、ウェットエッチングによる貼りつけ後のバッファ層の除去が容易となる。
本発明の実施例に係るHBTの製造方法を説明するための各工程の状態を説明する図である。 本発明の実施例に係るHBTの製造方法を説明するための各工程の状態を説明する図である。 本発明の実施例に係るHBTの製造方法を説明するための各工程の状態を説明する図である。 本発明の実施例に係るHBTの他の構成を示す図である。 本発明の実施例に係るHBTのさらに他の構成を示す図である。 従来のHBTの素子構造を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。本発明は、ヘテロ接合バイポーラトランジスタについて、素子の放熱性向上を目的として、成長基板とは異なる放熱性の高い異種基板に、素子構造を貼り合せにより転写する技術に関する。本発明によると、引張歪を受けるバッファ層と圧縮歪を受けるエミッタコンタクトキャップ層とを積層することにより、歪を相殺することができる。これにより、エミッタコンタクトキャップ層の結晶品質を維持したまま他の層を成長させることができる。
(実施例)
図1乃至図3は、本発明に係る素子構造の製造方法の一例を説明するための各工程における状態を示す構成図である。図1乃至図3では、本発明に係る素子構造の断面を模式的に示している。
まず、本発明の実施例に係るHBTの製造方法では、図1(a)に示すように、InPからなる第1の基板101上に、InGaAsからなるエッチング停止層102と、InGaPからなるバッファ層103と、n−InGaAsからなる第1のエミッタコンタクトキャップ層104と、n−InGaAsからなる第2のエミッタコンタクトキャップ層105と、InPからなるエミッタ層106と、p−InGaAsからなるベース層107と、InPからなるコレクタ層108と、n−InGaAsからなるサブコレクタ層109と、を結晶成長により順次形成する。これらの層は例えば、MOCVDやMBEなどの公知の結晶成長法によって形成すればよい。
バッファ層103は、エピタキシャル成長した際には面内方向(成長方向に対して垂直方向)に引張歪を受ける。
第1のエミッタコンタクトキャップ層104の固相In組成(モル比)は、第1の基板101を構成するInPに比べて格子定数が大きくなるように0.53以上に設定されればよい。このように第1のエミッタコンタクトキャップ層104におけるInGaAsの固相In組成を高くすることにより、第1のエミッタコンタクトキャップ層104のコンタクト抵抗が低抵抗化するため、より多くの電流を流すことができる。また、第1のエミッタコンタクトキャップ層104は、第1の基板101を構成するInPに比べて格子定数が大きいことから、エピタキシャル成長した際には面内方向に圧縮歪を受ける。また、第2のエミッタコンタクトキャップ層105の固相In組成(モル比)は、第1のエミッタコンタクトキャップ層104よりも低く、第1の基板101を構成するInPに格子整合する組成0.53程度に設定されればよい。InPに格子整合する組成近傍に設定することにより、臨界膜厚による制約なく、第2のエミッタコンタクトキャップ層105を厚くすることができる。このような層構成をとることで、第1及び第2のエミッタコンタクトキャップ層104及び105全体を低抵抗化することができる。
上述のように、バッファ層103が引張歪を受けている一方で、第1のエミッタコンタクトキャップ層104は圧縮歪を受けているため、この2つの層の間で受けている歪の方向が逆であり、結果的にその影響が相殺される。このようなバッファ層103を設けることで、第1のエミッタコンタクトキャップ層104の固相In組成を0.53よりも高くしたとしても、転位や結晶欠陥等を導入することなく、結晶品質を高い状態に維持したまま、その上の第2のエミッタコンタクトキャップ層105、エミッタ層106、ベース層107、コレクタ層108及びサブコレクタ層109を形成することができる。
次に、図1(b)に示すように、サブコレクタ層109上に、金属層110および111を順次形成する。例えば、金属層110は下層をMoで上層をWで構成することができ、金属層111はAuで構成することができる。これらは、電子ビーム蒸着やスパッタ法などを用いて形成することができる。
一方、図2に示すように、例えば放熱性向上のための、例えばSiCなどからなる第2の基板201の上に、金属層202及び203を順次形成する。金属層202及び203は、金属層110および111と同様の形成手法を用いて、例えば、金属層202が下層をMoで上層をWで構成することができ、金属層203はAuで構成することができる。
次に、図3(a)に示すように、例えば、表面活性化接合法や原子拡散接合法等のウェハ貼り合わせ技術を用いて金属層111と金属層203とを接合することにより、図1(b)に示す層構造と図2に示す層構造とを貼り合わせる。金属層111及び203はAuによって構成されるため、容易に接合させることができる。
次に、図3(b)に示すように、第1の基板101を研磨などによって薄くし、当該薄くした第1の基板101を塩酸系のエッチング液を用いたウェットエッチングをすることによって除去する。このウェットエッチングでは、InGaAsからなるエッチング停止層102はほとんどエッチングされない。次に、このエッチング停止層102をクエン酸などのエッチング液を用いてウェットエッチングする。このとき、InGaPからなるバッファ層103はエッチングされずに露出させることができる。この後、再度塩酸系のエッチング液を用いることで、バッファ層103をウェットエッチングにより除去し、n−InGaAsからなる第1のエミッタコンタクトキャップ層104を露出させる。
次に、第1のエミッタコンタクトキャップ層104、第2のエミッタコンタクトキャップ層105、エミッタ層106、ベース層107、コレクタ層108及びサブコレクタ層109をパターニングして、図3(c)に示すように、金属層110上に、コレクタ層、ベース層、エミッタ層からなる素子部を形成する。図3(c)に示すような素子構造は、公知の技術を用いて作製ことができる。
さらに、図3(c)に示すように、サブコレクタ層109上においてコレクタ層108の両脇にコレクタ電極301を形成し、ベース層107上においてエミッタ層106の両脇にベース電極302を形成し、第1のエミッタコンタクトキャップ層104上にエミッタ電極303を形成する。
以上に説明したように、本実施例では、InGaPからなるバッファ層103を形成し、バッファ層103上に第1のエミッタコンタクトキャップ層104を形成する。バッファ層103はGaおよびPを含むため、結晶品質を低下させることなく、第1のエミッタコンタクトキャップ層104の固相In組成を0.53以上に設定することができる。また、バッファ層103はGaを含むため、Gaを含まないInPを用いてバッファ層を形成した場合に比べて、無歪の状態での格子定数を小さくすることができる。さらに、バッファ層103はPを含むために、貼り合わせ後の第1の基板101、エッチング停止層102及びバッファ層103の除去の際に、ウェットエッチングによってバッファ層103を除去し、一方で第1のエミッタコンタクトキャップ層104をほとんどエッチングすることなく露出することができる。
また、以上に説明したように、本実施例では、自己発熱が生じる素子部の化合物半導体層が熱伝導の高い金属を介して放熱性の高い異種基板である第2の基板201に接続されるため、素子内部で発生する熱を効果的に基板に散逸させることができる。また、素子部の化合物半導体層と放熱性の高い第2の基板201とを個別に用意し、貼り合わせによって素子形成するために、放熱のための第2の基板201が半導体層の結晶品質を悪化させない。
ところで、HBTの素子部は、金属層203上にパターニングされて形成されている。従って、図4に示すように、金属層110、111、202及び203からなる金属積層構造をコレクタ電極として用いてもよい。この場合、図3(c)に示したような、サブコレクタ層109及びコレクタ電極301を形成する必要はない。
ここで、図1(a)に示すバッファ層103は、InGaPに限ることはなく、InPよりも格子定数が小さく設定されるような固相組成であれば、他の材料でも代替が可能である。例えば、バッファ層103は、Al及び/又はGaとPとを少なくとも含み、InPよりも格子定数が小さい材料、すなわちInAlP、InAlGaP、InPよりも格子定数が小さくなるように構成されたInAlAsPやInGaAsP、InAlGaAsPであっても、本発明の効果は十分得ることができる。
放熱性の向上が目的であれば、第2の基板201の材料としては、SiCに限ることはなく、例えばAlN、Si、C(ダイアモンド)などを用いても本発明の効果を得ることは可能である。
また、本実施例では、第1のエミッタコンタクトキャップ層104に関して、固相In組成が0.53以上のInGaAsのものを例示したが、これに限るものではなく、InPよりも格子定数の大きい、例えばInGaAsSb、InAlAs、InAlGaAsなどで構成してもよい。
また、第1のエミッタコンタクトキャップ層104の構造は、一般的なHBTな場合、5nm以下程度であってIn組成0.75以上程度に設定されることが多く、したがってバッファ層103の厚さも同程度であれば、本発明の効果は得ることができる。第1のエミッタコンタクトキャップ層104としてInAsを採用した場合、その臨界膜厚が2nm程度であることを考慮すれば、バッファ層103の厚さも2nm以上が必要である。
また、本実施例では、第1のエミッタコンタクトキャップ層および第2のエミッタコンタクトキャップ層104の積層構造としてエミッタコンタクトキャップ層を構成したが、例えば図5に示すような、固相In組成が連続的に変化するエミッタコンタクトキャップ層112を用いて構成してもよい。
また、本実施例では、バッファ層103としてInGaPを用いたが、例えば、InGaAsからなるエッチング停止層102上にInPからなるバッファ層を設け、その上に接する形でInGaPなどのバッファ層を形成し、InGaAsからなるエミッタコンタクトキャップ層を成長してもよい。すなわち、単層でバッファ層が形成される必要は必ずしもなく、InGaAsからなるエミッタコンタクトキャップ層と接する形でバッファ層が成長されていることが重要である。
また、本発明におけるエミッタ層、ベース層、コレクタ層の材料及び構造は、本実施例で示した材料に限るものではない。一例ではあるが、例えばベース層としては、InGaAs、InGaAsSb、GaAsSbなどの材料を適用することができる。また、エミッタ層およびコレクタ層においても、例えばInP、InAlAs、GaAs、InGaP、InAlPなどであっても同様の効果を得ることができる。
また、本実施例では、金属層111及び203をAuで構成したが、Cuで構成してもよい。
第1の基板 101
エッチング停止層 102
バッファ層 103
第1のエミッタコンタクトキャップ層 104
第2のエミッタコンタクトキャップ層 105
エミッタ層 106、605
ベース層 107、604
コレクタ層 108、603
サブコレクタ層 109、602
金属層110、111、202、203
エミッタコンタクトキャップ層 112、606
第2の基板 201
コレクタ電極 301、607
ベース電極 302、608
エミッタ電極 303、609
成長基板 601

Claims (5)

  1. ヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造方法であって、
    InPで構成された第1の基板上に、バッファ層と、エミッタコンタクトキャップ層と、エミッタ層と、ベース層と、コレクタ層とが順次形成された第1の層構造を形成する工程と、
    第2の基板上に第2の層構造を形成する工程と、
    前記第1の層構造と前記第2の層構造とを貼り合わせる工程と、
    前記第1の基板及び前記バッファ層を除去する工程と、
    前記エミッタコンタクトキャップ層、前記コレクタ層、前記ベース層及び前記エミッタ層をパターニングする工程と、
    当該パターニングされたエミッタコンタクトキャップ層上にエミッタ電極を、当該パターニングされたベース層上にベース電極を、当該パターニングされたコレクタ層上にコレクタ電極を設ける工程と、
    を備え、
    前記バッファ層は、InPよりも格子定数が小さく、Al及び/又はGaとPとを少なくとも含み、
    前記第2の基板は、SiC、AlN、Si、又はCからなり、
    前記第1のエミッタコンタクトキャップ層は、InPよりも格子定数が大きく、Inを少なくとも含むことを特徴とする製造方法。
  2. 前記バッファ層の厚さが2nm以上であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記バッファ層は、InGaAs、InAlP、InAlAsP、InGaP、InGaAsP、InAlGaP及びInAlGaAsPのいずれかによって構成され、
    前記エミッタコンタクトキャップ層は、InGaAsによって構成され、固相In組成が0.53以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記第1の層構造は、前記コレクタ層上に第1の金属層をさらに含み、
    前記第2の層構造は、第2の金属層を含み、
    前記貼り合わせる工程は、前記第1の金属層と前記第2の金属層とを接合することにより、前記第1の層構造と前記第2の層構造とを貼り合わせることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれかの製造方法によって製造されたことを特徴とするヘテロ接合バイポーラトランジスタ。
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