JP2015210341A - 光量調整装置 - Google Patents

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重宏 柳澤
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Abstract

【課題】 高品質の光量調整装置を提供する。【解決手段】 第1電極を備える第1基板と、第2電極を備える第2基板と、第1基板と第2基板の間に配置され、エレクトロデポジション材料を含む電解質層とを有し、平面視上、第1電極と第2電極が重なる領域に画素が画定されるエレクトロデポジション素子と、エレクトロデポジション素子の動作を制御する制御装置とを有し、照明装置から出射される光の光量を調整する光量調整装置を提供する。【選択図】 図1

Description

本発明は、照明光の光量を調整する光量調整装置に関する。
カメラに使用されるストロボは、撮影時に発光し、同一輝度で被写体を照明する。至近距離にある対象や、ガラス、眼鏡、人間や動物の目等の反射しやすい対象を撮影する場合、たとえばストロボの前面にディフューザを配置し、ストロボで発光された光を拡散させて、反射を抑えた撮影が行われる。
図7A、図7Bは、それぞれディフューザが取り付けられたストロボを示す概略的な正面図、側面図である。
ストロボ(照明装置)31は、光源31a及びリフレクタ31bを備える。光源31aで発光された光は、直接、またはリフレクタ31bで反射され、ストロボ光(照明光)出射面31cからストロボ31外部に出射される。ディフューザ32は、ストロボ31の光出射面31cを覆うように配置される。
ストロボ31の光出射面31cにディフューザ32を配置すると、照明光の輝度が全体的に低下し、被写体に照射される光の量が少なくなるため、露光時間を微調整する必要が生じる。また、撮影に光量を要する被写体部分が暗く写ってしまう。更に、ディフューザ32の着脱に手間を要する。
高分子分散型液晶素子をストロボの発光面の前面に取り付け、発光した光の拡散度合いを任意に変更する発光量可変ストロボの発明が開示されている(特許文献1参照)。
また、高分子液晶層を用い、ストロボ光の拡散状態を、領域ごとに変化させる可変ストロボ拡散板装置の発明が開示されている(特許文献2参照)。
しかしながら、液晶を使用してストロボ光の拡散等を行う装置においては、電圧による液晶層の光透過率制御が難しいことに起因して、減光度合いや拡散度合いを調整することが困難である。
ストロボ光拡散板の駆動機構に係る発明が知られている(特許文献3参照)。特許文献3記載の発明によれば、AF測距部で測距された距離が所定値以下のときに、ストロボ発光部の前面に拡散板を配置してストロボ光を拡散させる。
また、ストロボ光出射面の前側を含む任意の位置に光拡散板を回動して停止させる、フラップ型の光拡散板付ストロボの発明が公知である(特許文献4参照)。
特許文献3及び4に記載される発明においては、機械的手段が使用されるため、小型化や軽量化が困難である。更に、これらを用いて撮像を行うときには、機械的手段の動作で発生する振動により、撮影画像にぶれが生じる場合がある。
電圧の印加(通電)による電気化学的可逆反応(電解酸化還元反応)による物質の色変化現象を利用した非発光型素子として、エレクトロクロミック素子が知られている。
エレクトロクロミック材料(通電によって電気化学的な酸化または還元反応を起こし、発色または消色等の変色を生じる材料)のうち、酸化または還元反応によって、材料の一部が、たとえば電極上に析出・堆積(エレクトロデポジション)、または、電極上から消失するものを、エレクトロデポジション材料と呼ぶ。また、エレクトロデポジション材料を用いた素子をエレクトロデポジション素子と呼ぶ。
高品質の鏡面状態を有するエレクトロデポジション素子の発明が開示されている(特許文献5参照)。エレクトロデポジション素子は、たとえば銀の錯体を含む電解質層を備え、通電により電極上に銀を析出させることで鏡面状態を実現する。電解質層は、更に、たとえば銅を含む。エレクトロデポジション素子は、電圧無印加時には透明状態を実現する。
特開平8−62674号公報 特開平10−26793号公報 特開平6−222431号公報 特開2010−32751号公報 特開2012−181389号公報
本発明の目的は、高品質の光量調整装置を提供することである。
本発明の一観点によると、第1電極を備える第1基板と、第2電極を備える第2基板と、前記第1基板と前記第2基板の間に配置され、エレクトロデポジション材料を含む電解質層とを有し、平面視上、前記第1電極と前記第2電極が重なる領域に画素が画定されるエレクトロデポジション素子と、前記エレクトロデポジション素子の動作を制御する制御装置とを有し、照明装置から出射される光の光量を調整する光量調整装置が提供される。
本発明によれば、高品質の光量調整装置を提供することができる。
図1A、図1Bは、それぞれ実施例による光量調整装置35を示す概略的な正面図、側面図である。 図2は、第1実施例による光量調整装置35を示す概略的な断面図である。 図3Aは、第2実施例の上側及び下側透明電極12a、12bを示す概略的な平面図であり、図3Bは、第2実施例による光量調整装置35を示す概略的な正面図である。 図4Aは、第3実施例による光量調整装置35を示す概略的な断面図であり、図4Bは、第3実施例の変形例による光量調整装置35を示す概略的な断面図である。 図5Aは、第4実施例による光量調整装置35を示す概略的な断面図であり、図5Bは、金型の概形を示す斜視図である。 図6は、第5実施例による光量調整装置35を示す概略的な断面図である。 図7A、図7Bは、それぞれディフューザが取り付けられたストロボを示す概略的な正面図、側面図である。
図1A、図1Bは、それぞれ実施例による光量調整装置35を示す概略的な正面図、側面図である。
実施例による光量調整装置35は、エレクトロデポジション素子33及び制御装置34を含んで構成される。制御装置34は、エレクトロデポジション素子33の動作を制御する。
エレクトロデポジション素子33の画素形成領域は、ストロボ31のストロボ光(照明光)出射面31cを覆うように配置される。すなわちエレクトロデポジション素子33の画素形成領域のサイズは、光出射面31cのサイズと等しい、またはそれより大きい。なお、ストロボ31は、たとえば図7A及び図7Bに示すそれと等しい。
以下、実施例(第1〜第5実施例)による光量調整装置35を詳述する。第1〜第5実施例による光量調整装置35は、エレクトロデポジション素子33の電極の形成態様等において相違する。
図2は、第1実施例による光量調整装置35を示す概略的な断面図である。
第1実施例による光量調整装置35のエレクトロデポジション素子33は、たとえば略平行に離間して対向配置された上側基板10a、下側基板10b、及び、両基板10a、10b間に配置された電解質層14を含んで構成される。
上側基板10a、下側基板10bは、それぞれ上側透明基板11a、下側透明基板11b、及び、各透明基板11a、11b上に形成された上側透明電極12a、下側透明電極12bを含む。透明電極12a、12bは、表面が平滑なベタ電極(全面電極)である。上側透明基板11a及び下側透明基板11bは、たとえば透明なガラス基板もしくはフィルム基板であり、上側透明電極12a及び下側透明電極12bは、たとえばITO等の透明導電材料で形成される。平面視上(基板10a、10bの法線方向から見たとき)、両電極12a、12bが重なる領域に画素が画定される。
電解質層14は、上側基板10aと下側基板10bの間の、シール部13の内側領域に配置され、銀を含有するエレクトロデポジション材料を含む。
基板10a、10b(電極12a、12b)間に制御装置34が接続される。制御装置34は、電極12a、12b間に直流電圧を印加し、エレクトロデポジション素子33を駆動する。
電圧無印加時、エレクトロデポジション素子33は、入射光を透過させる。
また制御装置34により、たとえば上側透明電極12aを負、下側透明電極12bを正として両電極12a、12b間に直流電圧(一例として、2V〜3V程度)を印加し、両電極12a、12b間の電解質層14に電流を流すと、電解質層14に含まれる銀イオンが還元されて、上側透明電極12a(負電圧側となる電極)近傍で金属の銀に変化し、電極12a上に析出・堆積して、銀薄膜が形成される。銀薄膜は鏡面として作用し、画素に入射する光を反射する。
更に、制御装置34は、電極12a、12bに印加する電圧値や電圧印加時間(電解質層14に与える電流値や通電時間)を変えることによって、エレクトロデポジション素子33の透過率及び反射率(透過及び反射の状態)を制御することができる。したがって、たとえばエレクトロデポジション素子33の透明状態、ハーフミラー状態、ミラー状態を任意に変更することができる。
このようにエレクトロデポジション素子33は、電極12a、12bへの直流電圧の印加態様によって、画素位置における透過及び反射の状態を制御可能なミラーデバイスである。
なお銀薄膜は、電圧をOFF(0Vもしくは開放状態)とするか、逆バイアスを印加することにより、電極上から消失する。逆バイアスを印加する方が、速やかに銀を消失させてエレクトロデポジション素子33を透明状態とすることができる。
第1実施例による光量調整装置35のエレクトロデポジション素子33は、たとえば以下のように作製される。
透明電極12a、12bが形成された、一対のガラス基板もしくはフィルム基板(透明基板11a、11b)を準備する。透明基板11a、11b上の透明電極には、たとえば平滑性のあるITO膜が用いられる。ITO膜は、スパッタ、蒸着等により成膜することができる。
次に、一対の透明基板11a、11bを、透明電極12a、12bが対向するように配置してセル化を行う。
たとえば20μm〜数百μm径、実施例においては500μm径のギャップコントロール剤を、一対の基板11a、11bの一方上に、一例として1個〜3個/mmとなるように散布する。ギャップコントロール剤の径に応じ、光量調整装置35の機能に影響を与えにくい散布量とすることが望ましい。なお、実施例による光量調整装置35に使用されるエレクトロデポジション素子33においては、多少ギャップムラがあっても機能への影響は少ないため、ギャップコントロール剤の散布量の重要性は高くない。また実施例においては、ギャップコントロール剤を用いてギャップコントロールを行うが、リブなどの突起によってギャップコントロールを行うことも可能である。更に、小型セルの場合は、シール部分に所定厚さのフィルム状スペーサを配置してギャップを制御してもよい。
一対の基板11a、11bの他方上に、メインシールパターンを形成した。実施例では、紫外線+熱硬化タイプのシール材を用いた。シール材として、光硬化タイプ、または熱硬化タイプを使用してもよい。なお、ギャップコントロール剤の散布とメインシールパターンの形成は同一基板側に行ってもよい。
次に、エレクトロデポジション材料を含む電解液を一対の基板11a、11b間に封入した。
実施例では、ODF工法を用いた。一対の基板11a、11bの一方上に、エレクトロデポジション材料を含む電解液を適量滴下する。滴下方法として、ディスペンサーやインクジェットを含む各種印刷方式が適用可能である。ここではディスペンサーを用いた。なお前述のシール材やギャップコントロール剤は、用いる電解液に耐性を有するもの(腐食されないもの)であることが好ましい。
真空中で、一対の基板11a、11bの重ね合わせを行った。大気中、もしくは窒素雰囲気中で行ってもよい。
紫外線を、たとえば21J/cmのエネルギ密度でシール材に照射し、シール材を硬化して、シール部13を形成した。なお、紫外線がシール材のみに照射されるように、SUSマスクを使用した。
エレクトロデポジション材料を含む電解液は、エレクトロデポジション材料(AgNO等)、電解質(TBABr; tetrabutylammonium bromide 等)、メディエータ(CuCl等)、支持電解質(LiBr等)、溶媒(DMSO; dimethyl sulfoxide 等)、ゲル化用ポリマー(PVB; polyvinyl butyral 等)などにより構成される。実施例においては、電解質をTBABrとした。溶媒であるDMSO中に、エレクトロデポジション材料としてAgNOを50mM添加し、支持電解質としてLiBrを250mM加え、メディエータとしてCuClを10mM添加した。そしてホストポリマーとしてPVBを10wt%加え、ゲル状(ゼリー状)の電解質層14とした。
エレクトロデポジション材料には、たとえば銀を含むAgNO、AgClO、AgBr等を使用することができる。
支持電解質は、エレクトロデポジション材料の酸化還元反応等を促進するものであれば限定されず、たとえばリチウム塩(LiCl、LiBr、LiI、LiBF、LiClO等)、カリウム塩(KCl、KBr、KI等)、ナトリウム塩(NaCl、NaBr、NaI等)を好適に用いることができる。支持電解質の濃度は、たとえば10mM以上1M以下であることが好ましいが、特に限定されるものではない。
溶媒は、エレクトロデポジション材料等を安定的に保持することができるものであれば限定されない。水や炭酸プロピレン等の極性溶媒、極性のない有機溶媒、更にはイオン性液体、イオン導電性高分子、高分子電解質等を使用することが可能である。具体的には、DMSOの他、炭酸プロピレン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ポリビニル硫酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリル酸等を好適に用いることができる。
図1を再参照する。前述のように、実施例による光量調整装置35は、エレクトロデポジション素子33の画素形成領域が、ストロボ31のストロボ光出射面31cを覆うように配置される。たとえば制御装置34で、エレクトロデポジション素子33(画素形成領域)の透過率を制御し、出射面31cから出射されるストロボ光を任意の程度に減光し、照明光の光量を調整することができる。
第1実施例による光量調整装置35は、エレクトロデポジション素子33を透明状態とすることができるため、たとえばストロボ光出射面31cにディフューザを配置する場合と異なり、取り外しを行う必要がない。したがって、たとえば着脱の手間のない光量制御装置一体型ストロボを構成することが可能である。また制御装置34により、減光の度合いを容易に調整することができる。更に、機械的手段を使用しないため、小型化、軽量化が可能である。機械的手段の動作で発生する振動がないため、撮影画像にぶれが生じず、撮像品質を向上させることができる。
また、エレクトロデポジション素子33で反射されたストロボ光は、リフレクタ31bで反射され、光出射面31cに再入射する。エレクトロデポジション素子33で反射された光を再利用することで、ストロボ光の利用効率を向上させることができる。
なお、たとえばキセノン管等を使用するストロボの光出射面31cに液晶素子を配置すると、発光時の強電界、高エネルギから、熱による素子劣化が生じやすい。実施例による光量調整装置35は、これに比べ、電解液において、高温度でも使用可能な溶媒を用いることで、不具合が生じにくいという効果も有する。
このように第1実施例による光量調整装置35は、高品質の光量調整装置である。
次に、第2実施例による光量調整装置35について説明する。第1実施例による光量調整装置35においては、エレクトロデポジション素子33の透明電極12a、12bを、表面が平滑なベタ電極で構成したが、第2実施例においては、表面が平滑な複数の短冊状電極で構成する。
図3Aに、第2実施例の上側及び下側透明電極12a、12bの概略的な平面図を示す。上側透明電極12a、下側透明電極12bは、各々一方向に延在する複数の短冊状電極で構成される。各短冊状電極は、相互に電気的に独立している。両電極(短冊状電極)12a、12bの延在方向は相互に交差、たとえば直交する方向であり、電極12a、12bの各短冊状電極の電極幅は、一例として、すべて等しい。このため、平面視上、電極12a、12bの各短冊状電極が重なる領域(画素)は正方形状である。本図には、画素に斜線を付して示した。画素は、シール部13の内側領域に、ドットマトリクス状に分布する。
第2実施例に用いられるエレクトロデポジション素子33においては、各画素に独立に電圧を印加可能(各画素位置の電解質層14に独立に通電可能)である。したがって、各短冊状電極12a、12bへの直流電圧の印加態様によって、画素形成領域における透過及び反射の状態を、画素単位で任意に制御することができる。一例として、一部の画素を透明状態、他の一部の画素をハーフミラー状態、そして残部の画素をミラー状態とすること等が可能である。
なお、第2実施例に用いられるエレクトロデポジション素子33は、透明導電膜が形成された透明基板11a、11bを準備し、透明導電膜をパターニングして、各々一方向に延在する複数の短冊状電極(透明電極12a、12b)を形成した後、透明基板11a、11bを、短冊状電極12a、12bが対向し、かつ、その延在方向が、相互に直交するように配置してセル化を行い作製する。その他の作製条件は、第1実施例の場合と同様である。
図3Bは、第2実施例による光量調整装置35を示す概略的な正面図である。
第2実施例による光量調整装置35は、たとえばエレクトロデポジション素子33の画素形成領域がストロボ31のストロボ光出射面を覆うように配置され、画素単位で、出射面から出射されるストロボ光を任意の程度に減光し、照明光の光量を調整することができる。エレクトロデポジション素子33(各画素)の透過率の制御は、制御装置34によって行う。
第1実施例においては、減光が画素形成領域において一様に、均一的に行われる。第2実施例においても、全画素の透過率を一様に、均一的に変更することで、同様の光量調整を行うことができる。このため、第2実施例による光量調整装置35は、第1実施例と同様の効果を奏することができる。
更に、第2実施例においては、画素の透過率を一様、均一的としないように、一例として、一部の画素の透過率が高く、残部の画素の透過率が低くなるように、エレクトロデポジション素子33の画素状態を制御してもよい。第2実施例による光量調整装置35は、照明光の光量分布を画素単位で任意に調整可能である。
たとえば、特に、至近距離でのフラッシュ撮影時、被写体の反射しやすい部分に対応する位置の画素の透過率を、他の画素の透過率よりも低くし(画素の反射率を、他の画素の反射率よりも高くし)、部分的に減光処理を行うことによって、光量調整装置35を介して出射される照明光の全体的な光量を減少させることなく、撮影が可能である。このため、一層、撮像品質を高めることができる。
図4Aは、第3実施例による光量調整装置35を示す概略的な断面図である。第2実施例による光量調整装置35においては、エレクトロデポジション素子33の電極を、表面が平滑な複数の短冊状電極(上側透明電極12a及び下側透明電極12b)で構成したが、第3実施例においては、上側透明電極12a及び下側透明装飾電極15bで構成する。
上側透明電極12aは、第2実施例と等しく、表面が平滑な複数の短冊状電極である。下側透明装飾電極(粒子修飾電極)15bは、下側透明基板11b上に形成され、上側透明電極12aと対向して配置される、たとえばITO(透明導電材料)の粒子が電極表面に固定された複数の短冊状電極である。ITO粒子により、下側透明装飾電極15b表面には凹凸が形成されている。凹凸の高低差は、100nm〜500nm程度である。両電極(短冊状電極)12a、15bの延在方向は相互に交差、たとえば直交する方向であり、電極12a、15bの各短冊状電極の電極幅は、すべて等しい点等、第3実施例の他の構成は、第2実施例と同様である。
第3実施例による光量調整装置35に用いられるエレクトロデポジション素子33は、電極12a、15b間に直流電圧を印加して駆動する。
制御装置34により、上側透明電極12aを負、下側透明装飾電極15bを正として両電極12a、15b間に直流電圧を印加し、両電極12a、15b間の電解質層14に電流を流すと、通電した位置の電極12a上に銀薄膜が形成され、画素が透明状態からミラー状態に切り替わる。
また、上側透明電極12aを正、下側透明装飾電極15bを負として両電極12a、15b間に直流電圧を印加し、両電極12a、15b間の電解質層14に電流を流すと、通電した位置の電極15b上に銀が析出・堆積する。表面に凹凸を有する下側透明装飾電極15b上に析出した銀は入射光の反射を生じないため、銀が析出・堆積した画素は黒く視認される(黒状態)。
なお、電極12a、15b上に析出した銀は、電圧をOFFとするか、逆バイアスを印加することにより、電極12a、15b上から消失する。電極12a、15b上の銀が消失することで、エレクトロデポジション素子33はミラー状態または黒状態から透明状態に切り替わる。
第3実施例による光量調整装置35に用いられるエレクトロデポジション素子33は、電極12a、15bに電圧を印加することで、透明状態、ミラー状態、及び黒状態を実現することができる。また、電極12a、15bに印加する電圧値や電圧印加時間(電解質層14に与える電流値や通電時間)を変えることによって、ミラー状態及び黒状態の程度(透過率)を任意に変更することも可能である。このため、第2実施例に用いられるエレクトロデポジション素子33と同様に、各短冊状電極12a、15bへの直流電圧の印加態様により、画素形成領域における透過率の分布を、画素単位で任意に制御することができる。
したがって、第3実施例による光量調整装置35は、第2実施例と同様の効果を奏することができる。
更に、黒状態は、ミラー状態より低透過率(たとえば1%以下の透過率)を実現可能である。したがって、第3実施例による光量調整装置35は、第2実施例よりも、照明光の光量調整の幅を大きくすることができる。
なお、第3実施例に用いられるエレクトロデポジション素子33は、下側透明装飾電極15bを除き、第2実施例と同様に作製することができる。
下側透明装飾電極15bは、一例として、下側透明基板11bのITO膜上に、ITO粒子分散液(30wt%)を、500rpmで5秒間、1500rpmで15秒間スピンコートした後、250℃で60分間焼成し、その後パターニングして形成することができる。
下側透明装飾電極15b(修飾粒子)は、ITOのほか、CNTや酸化亜鉛で形成してもよい。また、修飾(電極15b表面の凹凸形成)手法は、修飾粒子のスピンコートに限られない。下側透明基板11b上のITO膜(透明導電膜)を直接荒らす手法など、導電性を損なわない手法を適用可能である。
図4Bは、第3実施例の変形例による光量調整装置35を示す概略的な断面図である。第3実施例の変形例による光量調整装置35は、エレクトロデポジション素子33の上下電極が、ともに装飾電極(上側透明装飾電極15a及び下側透明装飾電極15b)で構成される点で、第3実施例と相違する。装飾電極15a、15bは、第3実施例における装飾電極15bと同様に作製することが可能である。
第3実施例の変形例に用いられるエレクトロデポジション素子33は、透明状態と黒状態の切り替えはできるが、ミラー状態を実現することはできない。このため、第3実施例の変形例による光量調整装置35は、たとえば第1〜第3実施例と異なり、ストロボ光の再利用が困難である。ストロボ光の利用効率が低い点を除き、第3実施例と同様の効果を奏することが可能である。
図5Aは、第4実施例による光量調整装置35を示す概略的な断面図である。第2実施例による光量調整装置35においては、エレクトロデポジション素子33の下側透明電極12bが下側透明基板11b上に、直接形成されていた。第4実施例に用いられるエレクトロデポジション素子33においては、下側透明基板11b上に透明部材16が形成され、透明部材16上に下側透明電極12bが形成される。他の構成は、第2実施例と同様である。
透明部材16は、たとえば電解質層14とほぼ等しい屈折率を有する材料で形成され、プリズム形状を備える。下側透明電極12bは、透明部材16の表面形状に対応する形状(プリズムの斜面及び側面に沿う形状)を有する、表面が平滑な電極である。
第4実施例に用いられるエレクトロデポジション素子33は、下側基板10bを除き、第2実施例と同様に作製することができる。
下側基板10bの作製においては、まず下側透明基板11b上に、所定量のアクリル系UV硬化性樹脂(透明樹脂)を滴下する。その上に、一例として、図5Bに概形を示す金型を配置して反転転写を行う。具体的には、金型を置いた後、厚手の石英を透明基板11bの裏側に配置して、補強した状態でプレスを行う。プレス後、透明基板11b側(石英側)から紫外線を照射して、UV硬化性樹脂を硬化させることで、透明基板11b上に、金型の形状を反映する、プリズム形状の透明部材16が形成される。
透明部材16を洗浄した後、透明部材16上に、ITOなどの透明導電材料で下側透明電極12bを形成する。たとえばシート抵抗値5Ω□の透明導電膜(ITO膜)をマグネトロンスパッタで成膜後、複数の短冊状にパターニングし、下側透明電極12bとすることが可能である。
こうして、下側透明基板11b上に、透明部材16、下側透明電極12bが順に形成された下側基板10bが作製される。
第4実施例による光量調整装置35に用いられるエレクトロデポジション素子33においては、上側透明電極12aを負、下側透明電極12bを正として両電極12a、12b間に直流電圧を印加し、両電極12a、12b間の電解質層14に電流を流すと、第2実施例と同様に、通電した位置の電極12a上に銀薄膜が形成され、画素がミラー状態に切り替わる。
また、上側透明電極12aを正、下側透明電極12bを負として両電極12a、12b間に直流電圧を印加し、両電極12a、12b間の電解質層14に電流を流すと、通電した位置の電極12b上に銀薄膜が形成される。透明部材16の表面形状(凹凸形状)に対応した形状を有する下側透明電極12b上に析出した銀は入射光を拡散する(拡散状態)。
なお、電極12a、12b上に析出した銀は、電圧をOFFとするか、逆バイアスを印加することにより、電極12a、12b上から消失する。
第4実施例による光量調整装置35に用いられるエレクトロデポジション素子33は、電極12a、12bに電圧を印加し、画素単位で透明状態、ミラー状態、及び拡散状態を実現することができる。また、電極12a、12bに印加する電圧値や電圧印加時間(電解質層14に与える電流値や通電時間)を変えることによって、ミラー状態及び拡散状態の程度(透過率)を、画素単位で任意に変更することも可能である。すなわちミラー状態では、減光の度合いを任意に調整することができ、拡散状態では、拡散の度合いを任意に調整することができる。ミラー状態においても、拡散状態においても、反射または拡散された光は再利用される。
第4実施例による光量調整装置35は、第2実施例と同様に、各短冊状電極12a、12bへの直流電圧の印加態様により、画素形成領域における透過率の分布を、画素単位で任意に制御することができる。したがって、第2実施例と同様の効果を奏することができる。
更に、第4実施例においては、ミラー状態のほかに拡散状態を画素単位で実現可能であるため、きめ細かく、スポット的に光量の調整を行うことが可能である。拡散状態を用いることで、たとえば拡散制御装置一体型ストロボを構成することが可能である。
図6は、第5実施例による光量調整装置35を示す概略的な断面図である。第4実施例のエレクトロデポジション素子33は、表面が平滑な上側透明電極12aを備えたが、第5実施例においては、上側透明装飾電極15aが用いられる。他の構成は、第4実施例と同様である。
第5実施例の上側透明装飾電極15aは、たとえば第3実施例の変形例におけるそれと等しく、第3実施例の下側透明装飾電極15bと同様に作製することができる。
第5実施例による光量調整装置35に用いられるエレクトロデポジション素子33においては、上側透明装飾電極15aを負、下側透明電極12bを正として両電極15a、12b間に直流電圧を印加し、両電極15a、12b間の電解質層14に電流を流すと、通電した位置の電極15a上に銀が析出・堆積し、黒状態が実現される。
また、上側透明装飾電極15aを正、下側透明電極12bを負として両電極15a、12b間に直流電圧を印加し、両電極15a、12b間の電解質層14に電流を流すと、通電した位置の電極12b上に銀薄膜が形成され、拡散状態が実現される。
なお、電極15a、12b上に析出した銀は、電圧をOFFとするか、逆バイアスを印加することにより、電極15a、12b上から消失し、エレクトロデポジション素子33は、透明状態となる。
第5実施例による光量調整装置35に用いられるエレクトロデポジション素子33は、電極15a、12bに電圧を印加することにより、画素単位で透明状態、黒状態、及び拡散状態を実現することができる。また、電極15a、12bに印加する電圧値や電圧印加時間(電解質層14に与える電流値や通電時間)を変えることによって、黒状態及び拡散状態の程度(透過率)を画素単位で任意に変更することも可能である。すなわち黒状態では、減光の度合いを任意に調整することができ、拡散状態では、拡散の度合いを任意に調整することができる。拡散状態を用いると、たとえば光量調整装置35を介して出射される照明光の全体的な光量を減少させることなく、撮影が可能である。なお黒状態においては、ストロボ光の再利用が困難であるため、拡散状態より光の利用効率は低い。
第5実施例による光量調整装置35は、各短冊状電極15a、12bへの直流電圧の印加態様により、画素形成領域における透過率の分布を、画素単位で任意に制御することができる。たとえば第2実施例による光量調整装置35と比較したとき、黒状態を用いると、照明光の光量調整の幅を大きくすることができ、拡散状態を用いると、きめ細かく、スポット的に光量の調整を行うことが可能である。
以上、実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
たとえば第4実施例においては、下側基板10bがプリズム形状の透明部材16を含む構成としたが、上側基板10a、下側基板10bの少なくとも一方が、透明部材16を含む構成とすることができる。
その他、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者には自明であろう。
たとえばカメラに取り付けるストロボ、カメラに内蔵されるストロボ、動画撮影に用いられる照明装置等から出射される光の光量を調整する光量調整装置全般に利用することができる。光量制御装置一体型ストロボや拡散制御装置一体型ストロボを構成することも可能である。
10a 上側基板
10b 下側基板
11a 上側透明基板
11b 下側透明基板
12a 上側透明電極
12b 下側透明電極
13 シール部
14 電解質層
15a 上側透明装飾電極
15b 下側透明装飾電極
16 透明部材
31 ストロボ
31a 光源
31b リフレクタ
31c 光出射面
32 ディフューザ
33 エレクトロデポジション素子
34 制御装置
35 光量調整装置

Claims (4)

  1. 第1電極を備える第1基板と、第2電極を備える第2基板と、前記第1基板と前記第2基板の間に配置され、エレクトロデポジション材料を含む電解質層とを有し、平面視上、前記第1電極と前記第2電極が重なる領域に画素が画定されるエレクトロデポジション素子と、
    前記エレクトロデポジション素子の動作を制御する制御装置と
    を有し、
    照明装置から出射される光の光量を調整する光量調整装置。
  2. 前記エレクトロデポジション素子の画素はドットマトリクス状に分布し、前記制御装置は、画素単位で前記エレクトロデポジション素子の透過率を制御する請求項1に記載の光量調整装置。
  3. 前記第1電極、前記第2電極の少なくとも一方は、表面に高低差100nm〜500nmの凹凸を有する装飾電極である請求項1または2に記載の光量調整装置。
  4. 前記第1基板と前記第2基板の少なくとも一方は、プリズム形状の透明部材を備え、前記透明部材上に電極が形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の光量調整装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018045104A (ja) * 2016-09-14 2018-03-22 スタンレー電気株式会社 照明装置及び液晶表示装置
CN112822346A (zh) * 2019-11-18 2021-05-18 宁波舜宇光电信息有限公司 潜望式摄像模组和电子设备

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