JP6461643B2 - 光学装置 - Google Patents

光学装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6461643B2
JP6461643B2 JP2015036279A JP2015036279A JP6461643B2 JP 6461643 B2 JP6461643 B2 JP 6461643B2 JP 2015036279 A JP2015036279 A JP 2015036279A JP 2015036279 A JP2015036279 A JP 2015036279A JP 6461643 B2 JP6461643 B2 JP 6461643B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
transparent
transparent electrode
substrate
decorative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015036279A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016157064A (ja
Inventor
文香 中村
文香 中村
都甲 康夫
康夫 都甲
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Stanley Electric Co Ltd
Original Assignee
Stanley Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Stanley Electric Co Ltd filed Critical Stanley Electric Co Ltd
Priority to JP2015036279A priority Critical patent/JP6461643B2/ja
Publication of JP2016157064A publication Critical patent/JP2016157064A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6461643B2 publication Critical patent/JP6461643B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、エレクトロデポジション素子を利用した光学装置に関する。
たとえば特許文献1には、液晶素子を利用した車両用のサンバイザが開示されている。また、特許文献2には、いわゆるエレクトロデポジション素子が開示されている。
エレクトロデポジション素子は、主に、対向配置される一対の透明電極と、その一対の透明電極に挟持され、銀を含むエレクトロデポジション材料を含有する電解質層と、を有する。電解質層はほぼ透明であり、定常時(電圧無印加時)、エレクトロデポジション素子は透明状態となる。一対の透明電極間に電圧を印加すると、酸化・還元反応により、電解質層のエレクトロデポジション材料(銀)が、電極上に析出・堆積する。比較的平坦な電極の表面に析出・堆積するエレクトロデポジション材料は鏡面を構成し、エレクトロデポジション素子は鏡面(高光反射)状態となる。
特開2012−148675号公報 特開2012−181389号公報
本発明の主な目的は、エレクトロデポジション素子を利用した光学装置、具体的には、車両用のサンバイザやプライバシーガラス(スモークガラス)などに応用することができる光学装置を提供することにある。
本発明の主な観点によれば、対向配置される第1および第2の透明基板と、前記第1の透明基板の、前記第2の透明基板との対向面に配置される第1の透明電極と、前記第1の透明電極の表面に配置され、導電性および透光性を有する微粒子が堆積してなる第1の装飾電極であって、その表面は前記第1の透明電極の表面よりも粗くなっており、該第1の透明電極を露出する領域を囲むようにパターニングされた領域を含む第1の装飾電極と、前記第2の透明基板の、前記第1の透明基板との対向面に配置される第2の透明電極と、前記第1および第2の透明基板の間隙に充填され、銀を含むエレクトロデポジション材料を含有する電解質層と、を含む光学装置、が提供される。
エレクトロデポジション素子を利用した車両用のサンバイザ等を実現することができる。
図1Aは、エレクトロデポジション素子の基本的な構造を示す断面図であり、図1Bおよび図1Cは、当該エレクトロデポジション素子の光透過率および光反射率の波長依存性を示すグラフである。 図2A〜図2Cは、実施例によるエレクトロデポジション素子の構造を示す断面図および平面図である。 および、 図3A〜図3Fは、実施例によるエレクトロデポジション素子の各種光学状態を示す平面図である。 図4Aおよび図4Bは、車両用サンバイザとして利用したときの実施例によるエレクトロデポジション素子を示す模式図である。
以下、参考例によるエレクトロデポジション素子(ED素子)を参照して、ED素子の基本的な動作について説明する。
図1Aは、参考例によるED素子101を示す断面図である。ED素子101は、主に、対向配置される下側および上側基板10r,20rと、下側および上側基板10r,20rに挟持されるシール枠部材40および電解質層(電解液)50と、を備える。
下側基板10rは、支持基板11の表面全面に、透明電極12rおよび装飾電極13rが順次積層する構造を有する。また、上側基板20rは、支持基板21の表面全面に、透明電極22rが積層する構造を有する。透明電極12r(ないし装飾電極13r)および透明電極22rは、相互に対向するように配置されている。
支持基板11,21には、透光性を有する基板が用いられ、たとえば、青板ガラスなどのプレート基板や、ポリカーボネートなどにより構成されるフィルム基板などが用いられる。透明電極12r,22rは、たとえばインジウム錫酸化物(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)など、透光性および導電性を有する部材により構成される。
装飾電極13rは、ナノメートルサイズの微粒子が堆積することにより構成される。装飾電極13rの表面は、微細な凹凸形状を有しており、少なくとも透明電極12r,22rの表面よりも粗くなっている。装飾電極13rを構成する微粒子は、透光性および導電性を有する部材、たとえばITO等を含む。
シール枠部材40は、樹脂などで構成され、下側ないし上側基板10r,20r面内において、下側および上側基板10r,20rの周縁に沿って閉じた形状で設けられている。電解質層50は、溶媒中にエレクトロデポジション(ED)材料(たとえば銀)が溶解しているものであり、下側および上側基板10r,20r、ならびに、シール枠部材40により画定される空間50aに充填されている。なお、電源60が、透明電極12r,22rに接続されており、透明電極12r,22r(ないし装飾電極13r)を介して、電解質層50に種々の電圧を印加することができる。
図1Bおよび図1Cは、定常時(電圧無印加時)若しくは電圧印加時におけるED素子101の光透過スペクトルおよび光反射スペクトルを示すグラフである。図1Bおよび図1Cにおいて、横軸は、ED素子に入射される光の波長(nm)を示し、縦軸は、それぞれ入射光の波長に対する透過率(%)および反射率(%)を示す。
なお、図1Bにおいて、スペクトルToffは、定常時(電圧無印加時)におけるED素子の光透過スペクトルである。スペクトルTonuは、下側基板10r(透明電極12r)に対して上側基板20r(透明電極22r)に負電圧(−2.5V)を印加したとき(下側基板10rを基準にしたときに上側基板20rに負電圧を印加したとき)のED素子の光透過スペクトルである。スペクトルTonlは、上側基板20r(透明電極22r)に対して下側基板10r(透明電極12r)に負電圧(−2.5V)を印加したとき(下側基板10rを基準にしたときに上側基板20rに正電圧を印加したとき)のED素子の光透過スペクトルである。
また、図1Cにおいて、スペクトルRoffは、定常時(電圧無印加時)におけるED素子の光反射スペクトルである。スペクトルRonuは、下側基板10r(透明電極12r)に対して上側基板20r(透明電極22r)に負電圧(−2.5V)を印加したとき(下側基板10rを基準にしたときに上側基板20rに負電圧を印加したとき)のED素子の光反射スペクトルである。スペクトルRonlは、上側基板20r(透明電極22r)に対して下側基板10r(透明電極12r)に負電圧(−2.5V)を印加したとき(下側基板10rを基準にしたときに上側基板20rに正電圧を印加したとき)のED素子の光反射スペクトルである。
図1BのスペクトルToffに示されるように、定常時、ED素子の光透過率は極めて高く、ED素子は高光透過状態(透明状態)を実現する。これは、電解質層が概ね透明なためである。なお、電解質層の溶媒の種類を変更する、または、電解質層の厚みを薄くする(下側基板と上側基板との間隔を狭くする)、等により、定常時における光透過スペクトルをよりフラットに近づけることができる。
また、図1CのスペクトルRonuに示されるように、下側基板に対して上側基板に負電圧を印加すると、ED素子の光反射率は極めて高くなり、ED素子は高光反射状態(鏡面状態)を実現する。これは、電解質層中のED材料(たとえば銀)が、電圧印加により、比較的平坦な上側基板の透明電極表面に析出し、その析出したED材料が鏡面を構成するためである。
なお、電圧印加を停止すると、透明電極表面に析出したED材料は、再度、電解質層(溶媒)中に溶解して、透明電極表面から消失する。これによりED素子は再度高光透過状態を実現する。
さらに、図1BのスペクトルTonlおよび図1CのスペクトルRonlに示されるように、上側基板に対して下側基板に負電圧を印加すると、ED素子の光透過率および光反射率は極めて低くなり、ED素子は光吸収状態(遮光状態)を実現する。これは、電解質層中のED材料(たとえば銀)が、電圧印加により、比較的凸凹な下側基板の装飾電極表面に析出するためであり、その析出したED材料に光が入射するとプラズモン吸収(ないし乱反射)が起こるためである。
なお、電圧印加を停止すると、装飾電極表面に析出したED材料は、再度、電解質層(溶媒)中に溶解して、装飾電極表面から消失する。これによりED素子は再度高光透過状態を実現する。
以上のように、ED材料が平坦な面(つまり透明電極表面)に析出すると、そのED材料が析出する領域は鏡面(光反射)領域となり、ED材料が凸凹な面(つまり装飾電極表面)に析出すると、そのED材料が析出する領域は遮光(光吸収)領域となる。ED素子101は、少なくとも、透明状態(光透過状態),鏡面状態(光反射状態)および遮光状態(光吸収状態)の3つの状態を実現し得る。
図2Aは、実施例によるED素子100を示す断面図である。実施例によるED素子100は、主に、参考例によるED素子101の透明電極および装飾電極の配置や形状等を変更したものである。実施例によるED素子100は、たとえば車両用のバニティミラー付きサンバイザに利用することができる。
ED素子100は、主に、対向配置される下側および上側基板10,20と、下側および上側基板10,20に挟持されるシール枠部材40および電解質層(電解液)50と、を備える。また、下側および上側基板10,20は、それぞれ、支持基板11,21、透明電極12,22および装飾電極13,23を含む構成である。
図2Bおよび図2Cは、それぞれ下側基板10および上側基板20を示す平面図である。以下、図2A〜図2Cを参照しながら、ED素子100の製造方法および基本構造について説明する。なお、図2Bにおいて、装飾電極13は斜線模様で示されており、透明電極12の輪郭(分割領域各々の輪郭)は破線で示されている。また、図2Cにおいて、装飾電極23は斜線模様で示されており、透明電極22の輪郭(外郭)は破線で示されている。
まず、下側基板10を作製する。青板ガラスなどの支持基板11を準備する。
支持基板11の表面全面に、スパッタリング法や真空蒸着法などにより、透明電極12を形成する。透明電極12は、たとえばITOなどにより形成される。続いて、フォトリソグラフィ法などを用いて、透明電極12を相互に離隔する複数の領域(パターン電極)に分割する。
ここで、図2Bに示すように、透明電極12は、たとえば3行3列のマトリクス状に分割される。すなわち、透明電極12は、上段左側領域(第1のパターン電極)12a,上段中央領域(第2のパターン電極)12b,上段右側領域(第3のパターン電極)12c,中段左側領域(第4のパターン電極)12d,中段中央領域(第5のパターン電極)12e,中段右側領域(第6のパターン電極)12f,下段左側領域(第7のパターン電極)12g,下段中央領域(第8のパターン電極)12h,下段右側領域(第9のパターン電極)12iに分割される。
続いて、透明電極12の表面全面に、たとえば粒径が100nm以下のITO微粒子が堆積してなる装飾電極13を形成する。具体的には、ITO微粒子分散液(SIGMA−ALDRICH社製700460)を、スピンコート法などを用いて、透明電極12表面に塗布し、その後、250℃で60分間焼成する。なお、装飾電極13を構成する微粒子の好適な粒径は、100nm以上500nm以下である。また、装飾電極13は、透明電極12の各分割領域に対応するように、分割(パターニング)して形成してもかまわない。
以上により、下側基板10が完成する。なお、透明電極12を形成する際に、電源60に接続するためのパッドや、当該パッドと分割された電極(領域)を接続するための引き出し配線などを同時に形成してもかまわない。
次に、上側基板20を作製する。下側基板10と同様の工程で、支持基板21の表面全面に透明基板22を形成する。
続いて、透明電極22の表面に、装飾電極23を形成する。具体的には、ITO微粒子分散液を、フレキソ印刷法やインクジェット法などを用いて、透明電極22表面に塗布し、その後、250℃で60分間焼成する。
ここで、図2Cに示すように、装飾電極23は、中央領域において、透明電極22が露出するようにパターニングされる。装飾電極23において、透明電極22を覆う領域を周縁領域23aと呼び、透明電極22を露出する領域を中央領域23bと呼ぶこととする。
以上により、上側基板20が完成する。なお、透明電極22を形成する際に、電源60に接続するためのパッドなどを同時に形成してもかまわない。また、透明電極22は、装飾電極23の平面形状に対応するように、複数の領域に分割(パターニング)されていてもかまわない。
次に、下側または上側基板10,20、たとえば下側基板10に、粒径が数十μm〜数百μm、たとえば50μmであるギャップコントロール剤を散布する。ギャップコントロール剤の密度は、たとえば1〜3個/mm程度である。なお、ギャップコントロール剤を散布するかわりに、柱状の突起体(リブ)を形成してもかまわない。また、ギャップコントロール剤は、上側基板20に散布してもかまわない。
続いて、下側または上側基板10,20、たとえば下側基板10に、シール枠部材40を形成する。シール枠部材40は、たとえば、矩形枠状の全体的平面形状を有し、紫外線硬化性樹脂により構成される。なお、シール枠部材40は、熱硬化性樹脂により構成されていてもかまわない。
次に、電解液(電解質層)50を準備する。電解液50は、たとえば、ED材料(AgNO等)、電解質(TBABr等)、メディエータ(CuCl等)、電解質の浄化剤(LiBr等)、溶媒(DMSO:dimethyl―sulfoxide 等)などにより構成される。なお、さらにゲル化用ポリマ(PVB:polyvinyl―butyral等)などを添加して、ゲル状(ゼリー状)にしてもよい。実施例においては、溶媒であるDMSO中に、ED材料としてAgNOを50mM、支持電解質としてLiBrを250mM、メディエータとしてCuClを10mM、ゲル化用ポリマとして10wt%のPVBを添加したものを用いた。
ED材料は、AgNO以外にも、たとえば銀を含むAgClOやAgBrなどを用いることができる。ここで、ED材料とは、透明電極(ないし装飾電極)の表面において、酸化還元反応などにより、その一部が析出・堆積、または、消失する材料をいう。
支持電解質は、ED材料の酸化還元反応等を促進するものであれば限定されない。たとえば、リチウム塩(LiCl、LiBr、LiI、LiBF、LiClO等)、カリウム塩(KCl、KBr、KI等)、ナトリウム塩(NaCl、NaBr、NaI等)を好適に用いることができる。
メディエータは、銅を含むCuCl以外にも、たとえば銅を含むCuSOやCuBrなどを用いることができる。ここで、メディエータとは、銀よりも電気化学的に低いエネルギで酸化・還元する材料をいう。
溶媒は、ED材料等を安定的に保持することができるものであれば限定されない。たとえば、水や炭酸プロピレン等の極性溶媒、極性のない有機溶媒、更にはイオン性液体、イオン導電性高分子、高分子電解質等を用いることができる。具体的には、DMSOの他、炭酸プロピレン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ポリビニル硫酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリル酸等を好適に用いることができる。
次に、準備した電解液50を、ディスペンサなどを用いて、下側基板10のシール枠部材40内側に滴下する。そして、透明電極12,22(ないし装飾電極13,23)が相対するように、上側基板20を、電解液50を滴下した下側基板10に貼合する。なお、下側および上側基板10,20の貼合は、大気中、真空中ないし窒素雰囲気中で行うことができる。その後、シール枠部材40に紫外線を照射して、シール枠部材40を硬化させる。
最後に、透明電極12,22を、電源60と接続する。なお、下側基板10の透明電極12において、パターン電極12a〜12iは、それぞれ独立に電源に接続されているものとし、また、それぞれ独立に電圧制御することができるものとする。以上により、ED素子100が完成する。
図3A〜図3Fは、ED素子100の各種光学状態を示す平面図である。実施例によるED素子100を、車両用、特に運転席用のバニティミラー付きサンバイザに利用する場合を想定する。
図3Aに、定常状態(電圧無印加時)におけるED素子100を示す。ED素子100は、全体として、透明状態(高光透過状態)を実現する。ED素子100が透明状態であるため、運転者は、運転中、ED素子100を通して、良好に前方を視認することができる。
図3Bに、下側基板に対して上側基板に、たとえば−2.5Vの電圧を印加したときのED素子100を示す。このとき、上側基板20の透明電極22表面および装飾電極23表面に、電解質層50中のED材料(銀)が析出する(図2Aおよび図2C参照)。このため、ED素子100は、上側基板20の第1の領域23a(装飾電極23が透明電極22を被覆する領域,図2C参照)に対応する領域100a(斑点模様で示す)で遮光状態を実現し、第2の領域23b(透明電極22が露出する領域,図2C参照)に対応する領域100b(斜線模様で示す)で鏡面状態を実現する。運転者は、停車中などに、ED素子100の領域100bを、バニティミラーとして利用することができる。
図3Cに、上側基板に対して下側基板の全体(つまりパターン電極12a〜12i)に、たとえば−2.5Vの電圧を印加したときのED素子100を示す。このとき、上側基板10の装飾電極13表面に、全面的に、電解質層50中のED材料(銀)が析出する(図2Aおよび図2B参照)。このため、ED素子100は、全面的に遮光状態を実現する。なお、図中において、遮光領域を斑点模様で示している。
図3Dおよび図3Eに、上側基板に対して下側基板の一部に、負電圧を印加したときのED素子100を示す。
下側基板10のパターン電極12c,12f,12iに、たとえば−2.5Vの電圧を印加した場合、装飾電極13の、パターン電極12c,12f,12iに対応する領域のみに、ED材料(銀)が析出する(図2B参照)。その結果、図3Dに示すように、ED素子100の右側領域100cを遮光状態(斑点模様で示す)にすることができる。なお、右側領域100c以外の領域は、透明状態である。
また、下側基板10のパターン電極12a,12b,12cに、たとえば−2.5Vの電圧を印加した場合、装飾電極13の、パターン電極12a,12b,12cに対応する領域のみに、ED材料(銀)が析出する(図2B参照)。その結果、図3Eに示すように、ED素子100の上段領域100dを遮光状態(斑点模様で示す)にすることができる。なお、右側領域100d以外の領域は、透明状態である。
図3C〜図3Eに示すように、照明や光源(太陽等)の位置・条件等に応じて、ED素子100の遮光領域を切り替えることにより、運転者は、適切に眩耀を防いで、より快適に運転することができる。
図3Fに、上側基板に対して下側基板の一部に、たとえば−2.5Vおよび−2.2Vの電圧を印加したときのED素子100を示す。具体的には、下側基板10のパターン電極12a,12b,12cに−2.5Vの電圧を印加し、パターン電極12d,12e,12fに−2.2Vの電圧を印加する(図2B参照)。
このとき、ED素子100の、パターン電極12a,12b,12cに対応する領域(上段領域100d)で、光透過率が約5%となる(相対的に高密度の斑点模様で示す)。また、ED素子100の、パターン電極12d,12e,12fに対応する領域(中段領域100e)で、光透過率が約35%〜45%となる(相対的に低密度の斑点模様で示す)。
図3Fに示すように、下側基板10に印加する負電圧の値を調整することにより、ED素子100に、光透過率が異なる領域を設けることができる。たとえば、ED素子100の一端側から他端側に向かって光透過率を変化させる、つまりグラデーションを設けることができる。付言すれば、上側基板20に印加する負電圧の値を調整することにより、ED素子100の鏡面領域100b(図3B参照)をハーフミラーにすることも可能であろう。
図4Aおよび図4Bに、ED素子100を実際に車両用サンバイザに利用したときの様子を示す。図4Aおよび図4B各々の左側に運転者から見える様子を示し、右側に運転者を側方から見たときの様子を示す。
ED素子100は、図4Aに示すように、一般的な車両用サンバイザの代替として利用することができる。つまり、通常の車両用サンバイザと同様の位置に、同様の設置方法で、取り付けることができる。また、図4Bに示すように、フロントガラスFGに組み込んで、または、貼り付けて設けてもよいであろう。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。たとえば、下側基板には、装飾電極を設けなくてもかまわない。この場合、下側基板全体に負電圧を印加すれば、ED素子の全面を鏡面領域(バニティミラー)にすることができる。
また、ED素子の全体的な形状や、透明電極ないし装飾電極のパターンなどを変更すれば、車両用のサンバイザの他にも、たとえば車両用のプライバシーガラス(いわゆるスモークフィルム)などにも応用することができるであろう。その他にも、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
10…下側基板、11…下側支持基板、12…下側透明電極、13…下側装飾電極、20…上側基板、21…上側支持基板、22…上側透明電極、23…上側装飾電極、40…シール枠部材、50…電解質層(電解液)、60…電源、100…エレクトロデポジション素子(実施例)、101…エレクトロデポジション素子(参考例)。

Claims (4)

  1. 対向配置される第1及び第2の透明基板と、
    前記第1の透明基板の、前記第2の透明基板との対向面に配置される第1の透明電極と、
    前記第1の透明電極の表面に配置され、導電性および透光性を有する微粒子が堆積してなる第1の装飾電極であって、その表面は前記第1の透明電極の表面よりも粗くなっており、該第1の透明電極を露出する領域を囲むようにパターニングされた領域を含む第1の装飾電極と、
    前記第2の透明基板の、前記第1の透明基板との対向面に配置される第2の透明電極と、
    前記第1及び第2の透明電極の間隙に充填され、銀を含むエレクトロデポジション材料を含有する電解質層と、
    を含む光学装置。
  2. さらに、前記第2の透明電極の表面に全面的に配置され、導電性および透光性を有する微粒子が堆積してなる第2の装飾電極と、を含む請求項1記載の光学装置。
  3. 前記第2の透明電極は、相互に離隔する複数のパターン電極を含む請求項1または2記載の光学装置。
  4. さらに、前記第1および第2の透明電極に接続する電源であって、該第2の透明電極の複数のパターン電極各々に、異なる電圧を印加することができる電源と、を含む請求項3記載の光学装置。
JP2015036279A 2015-02-26 2015-02-26 光学装置 Active JP6461643B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015036279A JP6461643B2 (ja) 2015-02-26 2015-02-26 光学装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015036279A JP6461643B2 (ja) 2015-02-26 2015-02-26 光学装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016157064A JP2016157064A (ja) 2016-09-01
JP6461643B2 true JP6461643B2 (ja) 2019-01-30

Family

ID=56826029

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015036279A Active JP6461643B2 (ja) 2015-02-26 2015-02-26 光学装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6461643B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019082572A1 (ja) * 2017-10-27 2019-05-02 林テレンプ株式会社 シェード装置
JP7072796B2 (ja) * 2018-02-19 2022-05-23 国立大学法人 名古屋工業大学 調光部材
WO2019188952A1 (ja) * 2018-03-30 2019-10-03 株式会社 村上開明堂 光透過素子
JP2020026200A (ja) * 2018-08-10 2020-02-20 株式会社デンソー 車両用鏡面装置
JP2021026178A (ja) * 2019-08-08 2021-02-22 株式会社村上開明堂 金属塩析出型調光素子、及び金属塩析出型調光素子の製造方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003522338A (ja) * 1998-12-15 2003-07-22 ロックウェル・サイエンス・センター・エルエルシー 反射放射線の調整のための可逆性電気化学ミラー
US6798556B2 (en) * 2003-01-31 2004-09-28 Rockwell Scientific Licensing, Llc. Locally-switched reversible electrodeposition optical modulator
JP2005189299A (ja) * 2003-12-24 2005-07-14 Sony Corp 電気化学表示装置
WO2012118188A2 (ja) * 2011-03-02 2012-09-07 国立大学法人 千葉大学 調光素子及びそれを含む製品
JP6075040B2 (ja) * 2012-12-03 2017-02-08 学校法人東京工芸大学 表示装置の製造方法
JP6235841B2 (ja) * 2013-09-13 2017-11-22 スタンレー電気株式会社 液晶表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016157064A (ja) 2016-09-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6461643B2 (ja) 光学装置
JP6278384B2 (ja) 光学装置、撮像装置、光学素子の駆動方法
CN107644895B (zh) 有机发光显示面板、其制备方法、驱动方法及显示装置
US9869918B2 (en) Electrochromic apparatus, electrochromic element, and method of manufacturing electrochromic element
JP5123749B2 (ja) 反射率を可逆的に変化させる方法およびその素子および該素子の製造方法、並びに透過率可変素子および反射率可変ミラー
JP6171637B2 (ja) エレクトロクロミック調光レンズ、エレクトロクロミック調光眼鏡、及びそれらの製造方法
JP2012053446A (ja) エレクトロクロミック表示装置並びにその製造方法及び駆動方法
JP2020154175A (ja) 電子デバイス及びその製造方法、並びに、調光レンズユニット
WO2014174823A1 (ja) エレクトロデポジション素子及びミラーデバイス
JP6763523B2 (ja) ミラーデバイス、及び、エレクトロデポジション素子の駆動方法
WO2018092621A1 (ja) エレクトロクロミック装置、レンズユニット、撮像装置、窓材及びエレクトロクロミック素子の駆動方法
JP2017191201A (ja) 表示装置
JP2016156930A (ja) エレクトロクロミック表示素子、表示装置、情報機器、エレクトロクロミック表示素子の製造方法、エレクトロクロミック調光レンズ
JP6138417B2 (ja) エレクトロクロミック表示素子
CN109477994B (zh) 电化学装置
JP6235841B2 (ja) 液晶表示装置
JP6358611B2 (ja) 光学装置、車両用灯具、光学素子の駆動方法
JP6892738B2 (ja) 光学素子および光学素子の製造方法
JP6496515B2 (ja) 光学装置および光学素子の駆動方法
JP2016024303A (ja) エレクトロクロミック装置及びその製造方法
JP2018045215A (ja) 調光発電ハイブリッド素子及びこれを用いた発電方法
WO2019188952A1 (ja) 光透過素子
US20230041311A1 (en) Electrochromic element
JP2013015805A (ja) エレクトロクロミック装置及びその製造方法
WO2021220583A1 (ja) 可変ndフィルタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181017

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181030

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181211

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6461643

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250