JP2003522338A - 反射放射線の調整のための可逆性電気化学ミラー - Google Patents

反射放射線の調整のための可逆性電気化学ミラー

Info

Publication number
JP2003522338A
JP2003522338A JP2000588749A JP2000588749A JP2003522338A JP 2003522338 A JP2003522338 A JP 2003522338A JP 2000588749 A JP2000588749 A JP 2000588749A JP 2000588749 A JP2000588749 A JP 2000588749A JP 2003522338 A JP2003522338 A JP 2003522338A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
mirror
metal
electrolyte
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000588749A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003522338A5 (ja
Inventor
テンチ,ディー・モーガン
ウォーレン,レスリー・エフ,ジュニアー
カニンガム,マイケル・エイ
Original Assignee
ロックウェル・サイエンス・センター・エルエルシー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from PCT/US1998/026610 external-priority patent/WO1999032929A1/en
Application filed by ロックウェル・サイエンス・センター・エルエルシー filed Critical ロックウェル・サイエンス・センター・エルエルシー
Publication of JP2003522338A publication Critical patent/JP2003522338A/ja
Publication of JP2003522338A5 publication Critical patent/JP2003522338A5/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/15Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on an electrochromic effect
    • G02F1/1506Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on an electrochromic effect caused by electrodeposition, e.g. electrolytic deposition of an inorganic material on or close to an electrode

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 電気化学ミラーは透明な第一の電極(106)と第二の電極(110)を有する。第一の電極と第二の電極の間に配置された電解液(112)は、電極の上に電着し得る金属のイオン(116)を含有している。第一の電極に負の電位(118)が負荷されると、付着している金属は第二の電極から電解液の中へ溶解し、そして電解液から第一の電極の上に電着し、それによって電磁放射線(122)に対するミラーの反射率が影響を受ける。第一の電極に付加された表面改質層(108)は電着が実質的に均一に行なわれるのに寄与し、それによって、ミラーの反射率を増大させるミラー層が得られる。第一の電極に正の電位(118)が負荷されると、付着している金属は第一の電極から溶解し、そして電解液から第二の電極の上に電着し、それによってミラーの反射率が減少する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 本発明は制御可能な透過率と反射率を有する装置、例えばミラー(鏡)やウィ
ンドー(窓)に関する。
【0002】 建物や輸送車両の窓を透過する日光は(温室効果によって)熱を発生させ、こ
の熱は不快な環境を発生させ、そして空調の必要性と費用を増大させる。様々な
日光の条件において用いるように調節可能な透過性を有する「スマートウィンド
ー(smart windows)」を提供する現在の解決法は、光吸収性材料の使用を含む
。これらの解決法は部分的にしか効果的でない。というのは、ウィンドー自体は
加熱されるからであり、またこれらの装置(例えばエレクトロクロミックデバイ
ス)は比較的高価であり、そして耐久性と使用寿命が限られているからである。
特定の液晶系のウィンドーシステムは透過状態と不透明/散乱状態の間の切り換
えを行なうが、しかしこれらのシステムは透明状態を維持するためのかなりの電
圧を必要とする。可変透過率を有していて安価で耐久性が高い低電圧のスマート
ウィンドーに対する重要な必要性が存在する。光を吸収するよりもむしろ反射す
ることが、内部の加熱を防ぐための最も効果的な手段である。
【0003】 光の調節のための金属の可逆電着(reversible electrodeposition)を開発す
るための従来技術の試みにおいて、透明な基板上に得られた堆積物は、粗く、そ
して黒や灰色の、あるいはしばしば着色された外観(これは典型的には微細に分
割された金属である)を呈し、特に厚い場合には、低い反射率と高い光吸収度を
示していた。これは例えばUdakaの研究に当てはまり、透明な導体の電極の表面
が金属化された場合であってもそうであった(Udaka他、公告された欧州特許出
願No.0712025(出願No.95117797.1))。そのような堆積物は背景からの反射率
に関係するディスプレーの用途について研究され、コントラストを改善するため
にしばしば白色顔料が添加された。Warszawski(米国特許5,056,899)は、ディ
スプレーに関するものであるが、可逆金属電着がディスプレーの用途に最適であ
ることを教示している。というのは、透過装置についての重大な欠点が提示され
たからである(例えば対極(counter electrode)における金属付着の可能性)
。そのような教示は、スマートウィンドーに可逆金属電着を適用する際には微細
に分割された電着した金属によって光の吸収が行なわれなければならず、それに
よって装置自体の加熱、ひいては内部空間の加熱が起こる、ということを示唆し
ている。この先行技術文献はまた、透過型の装置については、可逆金属電着は補
助対極反応の使用を必要とし、さもなければ、堆積物が作用電極から脱めっきす
るときに対極上に金属がめっき付着する可能性を教示している。
【0004】 この先行技術文献に記載された電解質は、補助酸化還元種(例えば臭化物、ヨ
ウ化物、または塩化物)を含有していて、これは金属が堆積する間に対極におい
て酸化され(例えば臭素、ヨウ素、または塩素に)、それによって長期間の作動
の間に化学作用に関係する不安定性が導入され、そして開回路上で金属堆積物の
溶解が生じることによって記憶効果が著しく低下する(例えば、2Ag0+Br2→2Ag
Br)。大部分の場合、光調整堆積物の消去が生じる間にこの補助酸化還元プロセ
スによって対極における金属の付着が妨げられ、それによってディスプレー用途
に望ましい限界電圧が導入される。金属のめっき/脱めっきが対極において生じ
てそして限界電圧が観察されないときであっても、この補助酸化還元プロセスは
重要な副反応に相当する。例えば、Warszawskiの3〜4欄(対極ペースト中に銅
またはニッケルが存在していたとき)、Duchene他の「電解ディスプレー」(IEE
E Transactions on Electron Devices、ED-26巻、8号、1243〜1245ページ)(1
979年8月)、フランス特許2,504,290(1982年10月22日)を参照されたい。これ
らの特許と文献の先行技術において見いだされるように、全ての電着装置のため
に少なくとも1Vの高いスイッチング電圧が用いられた。
【0005】 Warszawskiは、グリッド対極の使用によって均一性の低い堆積物が生じるが、
これは(用いられるゲル状電解質の非常に薄い膜の結果)透明な作用電極上の堆
積が対極グリッド線の近傍に高度に局在化されるためである、ということを教示
している。Warszawskiはまた、大気中の汚染物質に対する感受性を最少化し、ま
た密封シールを設ける必要性を回避するための水性ゲル状電解質の使用を教示し
ている。しかし、そのような電解質においては、高い沸騰性溶媒を用いる有機系
電解質と比較して、温度と電圧の作動範囲がかなり限定されている。
【0006】 先行技術文献は、記憶効果は一時的なものであることを教示している。これは
、金属のめっき/脱めっきとは異なる対極反応が生じる結果である。対極におい
て発生した有力な酸化生成物は、作用電極上の金属堆積物の溶解を、開回路上で
化学的に(遅く)、あるいは短絡の間に電気化学的に(速く)、生じさせること
がある。
【0007】 先行技術において公知の可逆性電着装置のいずれも、調節可能な反射率が要求
される用途のために必要な高反射率のミラー堆積物を開示していない。例えば、
ミラー堆積物の可逆性電着は、様々な光の条件下での最適な視界を得るための自
動車のバックミラーとサイドミラーの反射率を自動的に調節するために用いるこ
とができた。特に、ガラスまたはプラスチックの基板上の透明な電極からのミラ
ー堆積物の幾分かのまたは全ての溶解は、後方の自動車のヘッドライトからの鏡
に映るまぶしい光を低減することができた。調節可能なミラーのための可逆性電
着による取り組みは、比較的一様なセル間隔を必要としまた有毒な化学物質(例
えばビオロゲン(viologen))を伴う利用可能なエレクトロクロミックミラーと
比較して、かなりのコストと安全性の利点を提示している。
【0008】 発明の要約 本発明の電気化学ミラーは、可視光線とその他の電磁放射線の反射の効率的で
正確な制御を可能にする。ミラーは、透明な第一の電極、この第一の電極上の表
面改質層、および第二の電極を有する。第一の電極と第二の電極の間に電解液が
配置されていて、第一の電極と第二の電極の上に電着し得る金属のイオンは電解
液の中に溶解し得る。
【0009】 第二の電極に対して第一の電極に負の電位が負荷されるとき、この負荷された
電位によって、付着している金属は第二の電極から電解液の中へ溶解し、そして
電解液から第一の電極の上に電着する。表面改質層は第一の電極の上のミラー表
面に電着した金属の実質的に均一な核形成を促進し、第一の電極の上に存在する
付着した金属の量が、放射線に対するミラーの反射率に影響する。反対に、極性
が逆になって第二の電極に対して第一の電極に正の電位が負荷されるとき、この
負荷された電位によって、付着している金属は第一の電極から溶解し、そして電
解液から第二の電極の上に電着し、それによってミラーの反射率が低下する。ミ
ラー堆積物の反射率は、導電性の膜の上に付着した金属の量に応じて、0%近く
からほぼ100%まで選択的に調節することができる。
【0010】 様々な態様において、第二の電極は連続しているかまたは不連続の導電体にす
ることができる。第二の電極と第二の基板の間に接着性を改善するために下地層
を設けることができる。
【0011】 第一の電極を第一の基板の上に均一に配置することができ、あるいは特定のパ
ターンで配置することができる。表面改質層は電着金属よりも酸化に対して電気
化学的により安定な不活性金属からなる薄い層(すなわち名目上透明であるほど
に十分に薄い層)にすることができる。表面改質層はまた、第一の電極の上に均
一に配置することができ、あるいは特定のパターンで配置することができる。第
一の電極と表面改質層の間に下地層を付加して、接着性を改善することができる
【0012】 電解液はゲル化剤を含有していてもよく、それによって水性のまたは非水性の
ゲル状電解質が形成される。
【0013】 発明の記述 図1は本発明に従って構成された電気化学ミラーの概略的な構造を示す断面図
である(図面において、ある寸法、特に層の厚さは、本発明の構造と作用をより
効果的に説明するために、正しい比率にはなっていない)。このミラーは、電磁
放射線の反射を正確かつ可逆的に制御することができ、制御されるべき放射線に
対して実質的に透過性の第一の基板102と、第二の基板104を有する。導電性の膜
106(これも実質的に透明である)が、第一の基板の上に付着されている。膜106
は、追加の電気化学的に安定な表面改質層108とともに、第一の電極として作用
する。第二の電極110が第二の基板104の上に付着されている。あるいは第二の電
極は、例えばバルクな(塊状の)電極や金属のプレートまたはシートにすること
ができ、第二の基板104には必要とされない剛性を有する。第二の電極110は電気
化学的に安定であり、あるいはこれは十分な厚さの活性金属層114で覆われてい
て、それによって第二の電極の表面が露出するのが避けられる。電極110の表面
は粗くされていてもよく、それによって電極からの放射線の反射を低減するか、
あるいは電流密度を低下させることによって切り換えの速度を高めることができ
る。
【0014】 電解液112が電極106と110の間に、かつこれらと電気的に接触して配置されて
いる。図1に示す構成において、ミラーは最初に、電極110の上に金属層114を付
着させることによって荷電される。すなわち、層114はミラーを組み立てる前に
電極110の上に付着される。当業者であれば理解できるように、またミラーの作
用に関して後にさらに説明するように、この金属層は、選択的に、最初に電極11
0の上に付着されるか、電極106の上に(すなわち表面改質層108の上に層120とし
て)付着されるか、あるいは電極106の上の部分的な付着物と電極110の上の部分
的な付着物の間に分割される。電極110自体がミラー金属からなるものでない場
合、これら最初に付着される層における金属の量は、後にさらに詳細に説明する
ように、ミラーの反射率を付着物が制御するのに用いられる金属の最大量である
。層114および120と同じ金属の原子を含む金属イオン116が電解液112の中に溶解
し、それによって溶液中の金属原子は第一および第二の電極の上に可逆的に電着
し、そしてこれらの電極から電溶することができる。第一の電極106に付加され
た表面改質層108は、イオン116から電着した金属のこの電極上での核形成を促進
する。
【0015】 ミラーは、可逆的な極性および調節可能なあるいは予め設定された正と負の電
位値を有する電位源118と接続して用いるように意図されていて、電位源118は第
一と第二の電極106と110の間に接続される。第二の電極110に対して第一の電極1
06に負の電位が負荷されるとき、第二の電極110の上に付着された金属114は第二
の電極から電解液112の中に溶解するようになり、一方、電解液中の金属イオン1
16は電解液から第一の電極106の表面改質層108の上に電着するようになる。表面
改質層108は金属を実質的に均一な層として付着させ、それによってミラー表面
を形成させるだろう。
【0016】 負荷された電位の極性が逆のとき、すなわち第二の電極110に対して第一の電
極106に正の電位が負荷されるとき、付着した金属は第一の電極から電解液112の
中に溶解するようになり、一方、溶解した金属は電解液から第二の電極の上に電
着するようになる。
【0017】 第一の電極の上に残る付着した金属の量は、ミラーが放射線に対して示す反射
率を決定するだろう。このプロセスは可逆的であり、そして第一の電極106の上
への実質的に完全な付着とこの電極からの実質的に完全な消去の間の事実上あら
ゆる位置において維持することができる。従って、ミラーは約0%の反射率から
約100%の反射率までのあらゆる反射率の値に調整することができる。ミラー
の反射率の下限は、核形成層108、電極106、および基板102の反射率によって影
響を受け、これらの反射率は、通常用いられるタイプの非反射性層の使用によっ
て、あるいはこれらの層の厚さを調整することによって、低下させることができ
る。
【0018】 図2は図1に類似する断面図であるが、第一の電極の上に金属の実質的な層を
付着させるのに十分な時間、第二の電極に対して第一の電極に十分な負の電位が
負荷されたときのミラーの作用を表している。この状態において、付着した金属
によって形成された層120は、高度に反射性のミラーとして作用し、光線122によ
って示されたミラーに衝突する放射線を反射するだろう。
【0019】 図3は図1と図2に類似する断面図であるが、第一の電極から実質的に全ての
金属を溶解させて第二の電極の上に分布した金属層114として付着させるのに十
分な時間、第二の電極に対して第一の電極に十分な正の電位が負荷されたときの
ミラーの挙動を表している。この状態において、このミラーは入射する放射線に
対して最小限の妨害を与え、それによって、光線124によって示すように、実質
的に全てのその入射する放射線を第一の電極106と表面改質層108を通して透過さ
せ、次いで電解質112によってまたは第二の電極110の上に付着した金属114によ
って吸収させるかあるいは分散させる。あるいは、ゲル状電解質が用いられる場
合、透過した光はゲルのマトリックスによって吸収されるかあるいは分散される
だろう。光の吸収を増大させるために吸収性の染料を電解質またはゲルのマトリ
ックスに添加してもよい。図3に示す構成について、反射される光の量は最少で
あろう。
【0020】 好ましい態様の構成 好ましい第一の電極は、一方の側に光学的に透明な低抵抗率(約10Ω/□)
のITO(インジウム-スズ酸化物)またはFTO(フッ素をドープしたスズ酸
化物)の膜を均一に被覆したガラスまたはプラスチックの基板を用いる。接着性
の不活性金属(例えばPt)がITOまたはFTOの表面上に(好ましくはスパ
ッタリングによって)蒸着されて、金属付着のための核形成の速度を速め、ミラ
ーの付着をもたらす。その他の電気化学的に不活性な金属、例えば金、パラジウ
ム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、レニウムなどを用いることもできる。
ある場合においては二重の金属膜、例えばTi/AuまたはCr/Auを用いるの
が有利であり、このとき下地層の金属(例えばTiまたはCr)は基板への貴金
属の接着性を高める役割をする。電気母線接続(bus connection)がITO被覆
またはFTO被覆の境界線の周囲に形成される。
【0021】 調整可能な反射率を有するミラーのために、好ましい第二の電極は、ミラー金
属(例えば銀)または別の金属からなるシートを含んでいて、このシートは第二
の電極からの放射線の反射を低減するために(例えばビーズによるブラスティン
グによって)粗くされている。第二の電極が操作条件下で電気化学的に安定では
ないとき、過剰量のミラー金属が用いられ、それによって第二の電極は常にミラ
ー金属で覆われていて、溶液には晒されない。あるいは、電気化学的に不活性な
金属(例えば白金)からなる保護層が、反応性の基板とミラー金属の間に用いら
れる。セルを組み立てる前に、第二の電極は(これがミラー金属ではない場合)
、第一の電極の上に付着したときに所望の量の反射率を与えるのに十分な量であ
ってそして第二の電極の基板金属が電解質に晒されるのを防ぐのに十分な量のミ
ラー金属でめっきされる(あるいは第一の電極をミラー金属でめっきしてもよい
)。
【0022】 好ましい電解質は、ミラー金属の電着に関すること以外では化学的におよび電
気化学的に安定なゲル状電解質である。好ましくは、ミラー金属は、ハロゲン化
銀として電解質に添加されてそして電気的に活性でない陽イオン(例えばリチウ
ム、ナトリウム、またはカリウム)を有するハロゲン化物の塩を添加することに
よって生じるハロゲン化物イオンを過剰量添加することによって電解質中で安定
化された銀である。ハロゲン化物イオン(塩化物、ヨウ化物、臭化物)の混合物
を用いてもよい。溶媒は、所望の操作温度範囲と良好な電解質安定性と良好なミ
ラーサイクル特性を与えるように、その凝固点と沸点に関して選択される。好ま
しい溶媒としては、水、ジメチルスルホキシド(DMSO)、エチレングリコー
ル、ガンマ-ブチロラクトン(GBL)、ジメチルホルムアミド(DMF)、お
よびこれらの混合物がある。ある場合においては、その他の化学種を添加するこ
とによって、付着特性を改善し、電子の移動を速め、あるいは電解質中でミラー
金属を安定にする必要があるだろう。例えば、ニトリル、アミン、ホスフィン、
硫黄のドナー、その他(例えば[Cu(ニトリル)4]CF3SO3)によってもAg(
I)およびCu(I)を安定にすることができる。ミラー金属が電着する間に電気
的に活性化するかあるいは分解するような添加物(例えば電着物の平滑化と光沢
化のために通常用いられる有機化合物)の使用は避けるべきである。というのは
、それらはミラーのサイクル寿命を短くするからである。
【0023】 本発明のミラーは液体の電解質を使用して製作することができるけれども、電
解質の剛化剤の使用は好ましい。それによって、ミラーの製作を用意にし、ミラ
ーの性能に影響しあるいは化学的な危険因子を生じさせる電解質の損失を最少に
し、そして不測の破損の間に形成されて人体を傷つけるかもしれないガラス片を
付着して保持することができる。好ましい電解質剛化剤としては有機ゲル化剤、
例えばポリアクリロニトリル(PAN)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポ
リビニルアセテート(PVOAc)、およびポリメチルメタクリレート(PMM
A)があり、これらは周囲温度において液体電解質中に溶解して透明なプラスチ
ック状のゲルを形成する。適当な量のゲル化剤を用いると、電解質は液体電解質
の伝導度を保持することができ、これはこれまでのところ、切断されて「固体素
子部品」として適用されている。特定の有機ポリマーゲル化剤は、所定の電解質
とのおよび金属ミラー反応との化学的および電気化学的適合性に基づいて選択さ
れる。その他の可能性のある電解質剛化剤としては、大量の電解質を吸収する多
孔質固体ポリマー、例えばオルマシル(ormasils)および多孔質ポリプロピレン
がある。
【0024】 本発明の可逆性電気化学セルは、適当な間隔と密封性の両者を与えるために、
スペーサーとポリマー封止材を用いて、あるいはガスケットまたはOリングを用
いて製作することができる。スペーサー材料と封止材料は電解質と化学的に適合
しなければならない。ポリプロピレンのスペーサーとシリコーンの封止材を使用
して良好な結果が得られた。好ましい電極間隔は約0.05〜3.0mmである。各
々の電極上の金属母線(bus)に電気接点が設けられ、そして切り換え(スイッ
チング)のための電位源に接続される。
【0025】 実施例 1.ガラス基板上の11オーム/□のFTO膜の上にスパッタリングによって
形成された30Åの白金の核形成層からなるミラー電極を用いて、7.6×12.
7cmの視野面積を有する反射率が調整可能なセルが組み立てられた。対電極はビ
ーズによるブラスティング(粒度170)によって粗くされた厚さ25μmの銀
の箔(純度99.99%)であり、これは厚いプラスチックの包装板によって機
械的に支持された。電解質はDMSOの溶媒中の0.15M AgI+1.8M L
iClであった。シリコーンのガスケットでシールを設け、電極の間隔を2.4m
mとした。このセルは、46000サイクルについての−0.5V(ミラー電極に
対して)で25秒と+0.25Vで65秒の間の深いサイクルの間に、優れたミ
ラー形成と消去を示した。ミラーの形成は実際に均一なままであったが、支持板
の露出をもたらす対電極での銀の再分配が最後に観察された。別の実験によって
、開回路上でミラーの損失を生じさせて銀金属の再分配に寄与する可能性のある
銀金属の化学的分解を避けるために、電解質から酸素を排除する必要があること
が示された。
【0026】 2.ガラス基板上の11オーム/□のFTO膜の上にスパッタリングによって
形成された30Åの白金の核形成層からなるミラー電極を用いて、7.6×12.
7cmの視野面積を有する反射率が調整可能なセルが組み立てられた。対電極は、
サンディング(sanding)(粒度400)によって粗くされた銅板上に市販のめ
っき浴から電着された厚さ25μmの銀であった。セルの組み立て手順と電解質
は実施例1のものと同じであった。このセルも優れたミラー形成と消去を示し、
100000サイクルについての−0.4Vで25秒と+0.25Vで65秒の間
でのサイクルが行なわれ、その間、ミラーの品質の顕著な劣化は生じなかった。
【0027】 本発明の特徴 ミラー(鏡)に類似する反射率に必要な均一な金属付着を達成するために、一
般に、第一の電極の透明で導電性の膜を処理して、それによって、例えば電気化
学的に不活性な金属(例えば白金または金)からなる非常に薄くて光学的に透明
な(〜15〜200Åの)「種層」の蒸着によって、核形成を改善する必要があ
る。この種層は金属付着の過電圧を最小にし、そしてミラー付着を得るための核
形成の速度を高める。金属の核形成を改善してミラー付着を与えるために、その
他の表面処理(例えば不活性金属層の電着)を用いることができる。ミラー付着
の生成を効果的にするために、核形成層は微視的に連続していなければならない
が、このことはある種の透明な導電性基板上での金属化処理については当てはま
らないだろう。例えば、印刷配線板を金属化するために銅めっきの前に通常用い
られる2ステッププロセス(これには吸着したスズイオンのパラジウム置換が含
まれる)によっては、適当な接着性を有する十分に連続した膜は生成されないだ
ろう。特別な効果を得るために、例えば装飾的な鏡を構成するために、透明な導
電体(例えばITOまたはFTO)および/または金属核形成層を所望のパター
ンにすることができる。
【0028】 ミラー付着を得るのに同様に有用なものは、電極表面に吸着する添加物であり
、それによって金属付着プロセスが抑制され、またミラー金属のイオンを複合化
する添加物であり、それによって金属付着のための過電圧を上昇させる。しかし
、付着物を光沢化して平滑化するためにめっき工業において用いられる有機添加
剤の大部分のものは、金属付着プロセスの間に電気化学的に消費されて、不適切
であろう。
【0029】 同じ金属の付着と溶解が両方の電極で生じるので、化学的に反応性の物質は生
成されない。その結果、酸化性の汚染物質がセルから排除される場合は、個々の
切り換え状態が開回路において無期限に維持される。
【0030】 本発明のミラーは電気反射装置(負荷された電圧によって光の反射を変化させ
るもの)であり、先行技術において教示される装置に典型的なエレクトロクロミ
ック装置(負荷された電圧によって光の吸収を変化させるもの)ではない。
【0031】 この電気化学ミラーは電解質の安定領域内で良好に動作し、従って過剰な金属
のめっきまたは脱めっきは有害ではない。実際のところ、ミラーは電圧安定領域
内でバイアスがかけられたときにミラー電極について自己制限性である。という
のは、付着した金属がその電極において枯渇したときに電流が実際に停止するか
らである。セルを組み立てる前に第二の電極の上に付着される金属の量を制限す
ることによって、長引いて負荷された電圧の下での第一の電極の過剰なめっき付
着は防がれる。
【0032】 固体生成物を含む同じ酸化還元対(金属の付着/溶解)が両方の電極において
用いられ、従って副反応が避けられるので、セルのセパレータは必要としない。
一方、液体電解質を含むマトリックスを設けるために、またセルの極度の屈曲が
生じたときに二つの電極の短絡を防ぐために、多孔質のセルセパレータ(例えば
多孔質ポリプロピレン)を用いてもよい。
【0033】 高沸点の有機溶媒(例えば、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、プ
ロピレンカーボネート、スルホラン、γ-ブチロラクトン、テトラグリム等)を
ベースとする電解質を用いることによって広い動作範囲が得られる。これらの溶
媒の混合物を使用すれば、温度範囲を低い動作温度まで広げることができる。
【0034】 電気化学的に不活性のポリマー剛化剤を含有している「固体素子の」ゲル状電
解質を使用すれば、ミラーの組み立てが促進され、化学的または物理的な身体の
損傷が最少となり、また対流移動(拡散は非常にゆっくりとしたプロセスである
)が防がれることによってセルの漏出と大気汚染に対する感受性が低減する。
【0035】 本発明の好ましい態様を上で例示し説明した。しかし、当業者にとっては疑う
余地もなく修正と追加の態様が明らかである。さらに、これらの説明に対して均
等な要素を置換することができ、部品または接続部を逆にするかまたは相互交換
することができ、また本発明の特定の特徴点を他の特徴点とは独立して利用する
ことができる。従って、実施態様は包括的なものではなく例示的なものと考える
べきであり、特許請求の範囲が本発明の全範囲を示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 反射放射線の調整のための本発明に従って構成された電気化学ミラーの概略的
な構造を示す断面図である。
【図2】 図1に類似する断面図であるが、第一の電極上に実質的な量の金属を付着させ
るために第二の電極に対して第一の電極に十分な負の電位が負荷されたときのミ
ラーの状態を表している。
【図3】 図1と図2に類似する断面図であるが、第二の電極上に実質的に全ての金属を
付着させるために、第二の電極に対して第一の電極に十分な正の電位が負荷され
たときのミラーの状態を表している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,Z W (72)発明者 ウォーレン,レスリー・エフ,ジュニアー アメリカ合衆国カリフォルニア州93012− 9274,カマリロ,ラ・ラマダ・ドライブ 1902 (72)発明者 カニンガム,マイケル・エイ アメリカ合衆国カリフォルニア州91360, サウザンド・オークス,カーレ・プンタ 798 Fターム(参考) 2E039 AC00 AC02 2H042 DA01 DA12

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁放射線の反射を可逆的に制御するための電気化学ミラー
    であって、下記の要素を含むミラー: 放射線(122)に対して実質的に透過性の第一の電極(106); 第一の電極の上に配置された表面改質層(108); 第二の電極(110); 第一の電極と第二の電極の間に配置されていてこれらの電極と電気的に接触し
    ている電解液(112); 第一および第二の電極の上に電着し得る金属の多数のイオン(116)であって、
    これらのイオンは電解液の中に可溶性である;および 第一の電極と第二の電極のいずれかの上に付着した前記金属の多数の原子(114
    )、 上記の構成において、 第二の電極に対して第一の電極に負荷された負の電位(118)によって、付着し
    ている金属は第二の電極から電解液の中へ溶解し、そして電解液から第一の電極
    の上に電着し、また表面改質層は第一の電極の上に電着する金属の実質的に均一
    な核形成を促進し、そして 第二の電極に対して第一の電極に負荷された正の電位(118)によって、付着し
    ている金属は第一の電極から溶解し、そして電解液から第二の電極の上に電着し
    、 第一の電極の上に存在している付着した金属の量が、放射線に対するミラーの
    反射率に影響を与える。
  2. 【請求項2】 放射線に対して実質的に透過性の第一の基板をさらに含み、
    第一の電極は第一の基板の上に配置されている、請求項1に記載のミラー。
  3. 【請求項3】 第二の基板(104)をさらに含み、第二の電極は第二の基板の
    上に配置されている、請求項2に記載のミラー。
  4. 【請求項4】 第二の基板は電気的に絶縁性の基板であり、第二の電極は連
    続した導電体である、請求項2に記載のミラー。
  5. 【請求項5】 第二の電極は第二の基板の上に配置された電気化学的に安定
    な金属である、請求項4に記載のミラー。
  6. 【請求項6】 第二の電極の電気化学的に安定な金属は、Au、Cr、Ir
    、Ni、Os、Pd、Pt、Re、Rh、Ru、およびステンレス鋼からなる群
    から選択される少なくとも一種の金属を含む、請求項5に記載のミラー。
  7. 【請求項7】 第二の電極と第二の基板の間に下地層をさらに含み、それに
    よって第二の電極と第二の基板の間の接着性が向上する、請求項3に記載のミラ
    ー。
  8. 【請求項8】 下地層は、アルミニウム、クロム、ハフニウム、モリブデン
    、ニッケル、チタン、タングステン、およびジルコニウムからなる群から選択さ
    れる少なくとも一種の金属を含む、請求項7に記載のミラー。
  9. 【請求項9】 第二の電極は固体金属の電極である、請求項1に記載のミラ
    ー。
  10. 【請求項10】 第二の電極はこの電極からの放射線の反射を低減するため
    に粗くされた表面を有する、請求項1に記載のミラー。
  11. 【請求項11】 第一の電極は第一の基板の上に均一に配置されている、請
    求項2に記載のミラー。
  12. 【請求項12】 第一の電極は第一の基板の上に特定のパターンで配置され
    ている、請求項2に記載のミラー。
  13. 【請求項13】 第一の電極は第一の基板の上に配置された導電性酸化物の
    被覆である、請求項2に記載のミラー。
  14. 【請求項14】 導電性酸化物の被覆は、アルミニウム(をドープした)酸
    化亜鉛、アンチモン(をドープした)酸化スズ、フッ素(をドープした)酸化ス
    ズ、酸化インジウム、インジウム-スズ酸化物、フッ素(をドープした)酸化イ
    ンジウム、アルミニウム(をドープした)酸化スズ、リン(をドープした)酸化
    スズ、およびインジウム-亜鉛酸化物からなる群から選択される、請求項13に
    記載のミラー。
  15. 【請求項15】 表面改質層は、電解液中での酸化に対して電着金属よりも
    電気化学的により安定な電気化学的に不活性な金属からなる薄い層である、請求
    項2に記載のミラー。
  16. 【請求項16】 不活性な金属の層は、Au、Ir、Os、Pd、Pt、R
    e、Rh、およびRu、からなる群から選択される少なくとも一種の金属を含む
    、請求項15に記載のミラー。
  17. 【請求項17】 第一の電極と表面改質層の間に下地層をさらに含み、それ
    によって第一の電極と表面改質層の間の接着性が向上する、請求項2に記載のミ
    ラー。
  18. 【請求項18】 下地層は、アルミニウム、クロム、ハフニウム、モリブデ
    ン、ニッケル、チタン、タングステン、およびジルコニウムからなる群から選択
    される少なくとも一種の金属を含む、請求項17に記載のミラー。
  19. 【請求項19】 第一および第二の基板はガラスである、請求項3に記載の
    ミラー。
  20. 【請求項20】 第一および第二の基板はプラスチックである、請求項3に
    記載のミラー。
  21. 【請求項21】 プラスチックの第一および第二の基板は、アクリル樹脂、
    ウレタン、ポリスチレン、ポリカーボネート、スチレン-アクリロニトリルコポ
    リマー、スチレン-ブタジエンコポリマー、セルロース樹脂、アクリロニトリル-
    ブタジエン-スチレン、ポリ塩化ビニル、熱可塑性ポリエステル、ポリプロピレ
    ン、ナイロン、ポリエステルカーボネート、イオノマー、ポリエチレンテレフタ
    レート、および環状オレフィンコポリマーからなる群から選択される、請求項2
    0に記載のミラー。
  22. 【請求項22】 電解液は水を含む溶液である、請求項2に記載のミラー。
  23. 【請求項23】 電解液はゲル状電解質を形成するためのゲル化剤をさらに
    含む、請求項22に記載のミラー。
  24. 【請求項24】 ゲル化剤は、ゼラチン、ポリアクリルアミド、ポリアクリ
    ル酸から誘導されたポリアクリル酸エステル、ポリビニルアルコール、ポリビニ
    ルピロリドン、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキ
    シド、ペクチン、トラガカント、アルギン酸塩、スターチ、キサンタンゴム、グ
    アーゴム、アラビアゴム、ベントナイト、およびケトステアリルアルコールから
    なる群から選択される、請求項23に記載のミラー。
  25. 【請求項25】 電解液は固体のマトリックスの中に含まれている、請求項
    22に記載のミラー。
  26. 【請求項26】 固体のマトリックスは、微細に分割された電気絶縁性粉末
    、多孔質ポリマー、絶縁性スポンジ、絶縁性フェルト、およびオルマシルからな
    る群から選択される、請求項25に記載のミラー。
  27. 【請求項27】 電解液は非水性溶液である、請求項2に記載のミラー。
  28. 【請求項28】 電解液は非水性ゲル状電解質を形成するための電気化学的
    に不活性なゲル化剤をさらに含む、請求項27に記載のミラー。
  29. 【請求項29】 ゲル化剤は可溶性ポリマーである、請求項28に記載のミ
    ラー。
  30. 【請求項30】 可溶性ポリマーのゲル化剤は、ポリアクリルアミド、ポリ
    アクリル酸、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタク
    リレート、ポリプロピレンカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリスチレン
    、ポリ塩化ビニル、ポリ弗化ビニリデン、ポリビニルピロリドンからなる群から
    選択される、請求項29に記載のミラー。
  31. 【請求項31】 電解液は固体のマトリックスの中に含まれている、請求項
    27に記載のミラー。
  32. 【請求項32】 固体のマトリックスは、微細に分割された電気絶縁性粉末
    、多孔質ポリマー、絶縁性スポンジ、絶縁性フェルト、およびオルマシルからな
    る群から選択される、請求項31に記載のミラー。
  33. 【請求項33】 金属イオンは、Ag+、Bi3+、Cu+/2+、Cd2+、Hg2 + 、In3+、Pb2+、Sb3+、Tl+/3+、Sn2+/4+、およびZn2+からなる群か
    ら選択される、請求項2に記載のミラー。
  34. 【請求項34】 電解液は、ベンゾニトリル、ジメチルカーボネート、ジメ
    チルスルホキシド、エチレンカーボネート、エチレングリコール、γ-ブチロラ
    クトン、グリセロール、プロピレンカーボネート、スルホラン、テトラグリム、
    ジメチルホルムアミド、および水からなる群から選択される少なくとも一種の溶
    媒を含む、請求項2に記載のミラー。
  35. 【請求項35】 電解液は、電着可能な金属イオンを溶液中で化学的に安定
    にするための複合化学種をさらに含み、それによって金属からなる実質的に均一
    な層の第一の電極上への電着およびその層の溶解が促進される、請求項2に記載
    のミラー。
  36. 【請求項36】 複合化学種は、芳香族化合物、オレフィン系化合物、芳香
    族ニトリル、ベンゾニトリル、芳香族複素環式アミン、芳香族複素環式スルフィ
    ド、キノリン、スルフィド、脂肪族アミン、芳香族アミン、有機ニトリル、有機
    ホスフィン、有機チオール、有機スルフィド、ハロゲン化物イオン、多価アルコ
    ール、スクシンイミド、および疑似ハロゲン化物(シアン化物イオンおよびチオ
    シアネートイオン)からなる群から選択される、請求項35に記載のミラー。
  37. 【請求項37】 電磁放射線の反射を可逆的に制御するための電気化学ミラ
    ーであって、下記の要素を含むミラー: 放射線(122)に対して実質的に透過性の第一の基板(102); 第一の基板の上に配置されていて放射線に対して実質的に透過性の第一の電極
    (106); 第一の電極の上に配置された表面改質層(108); 第二の基板(104); 第二の基板の上に配置された第二の電極(110); 第一の電極と第二の電極の間に配置されていてこれらの電極と電気的に接触し
    ている電解液(112); 第一および第二の電極の上に電着し得る金属の多数のイオン(116)であって、
    これらのイオンは電解液の中に可溶性である;および 第一の電極と第二の電極のいずれかの上に付着した前記金属の多数の原子(114
    )、 上記の構成において、 第二の電極に対して第一の電極に負荷された負の電位(118)によって、付着し
    ている金属は第二の電極から電解液の中へ溶解し、そして電解液から第一の電極
    の上に電着し、また表面改質層は第一の電極の上に電着する金属の実質的に均一
    な核形成を促進し、そして 第二の電極に対して第一の電極に負荷された正の電位(118)によって、付着し
    ている金属は第一の電極から溶解し、そして電解液から第二の電極の上に電着し
    、 第一の電極の上に存在している付着した金属の量が、放射線に対するミラーの
    反射率に影響を与える。
  38. 【請求項38】 電磁放射線の反射を可逆的に制御するための電気化学ミラ
    ーであって、下記の要素を含むミラー: 放射線(122)に対して実質的に透過性の第一の基板(102); 第一の基板の上に配置されていて放射線に対して実質的に透過性の第一の電極
    (106); 第一の電極の上に配置された表面改質層(108); 電気的に絶縁性の第二の基板(104); 第二の基板の上に配置されていて連続した導電体である第二の電極(110); 第一の電極と第二の電極の間に配置されていてこれらの電極と電気的に接触し
    ている電解液(112); 第一および第二の電極の上に電着し得る金属の多数のイオン(116)であって、
    これらのイオンは電解液の中に可溶性である;および 第一の電極と第二の電極のいずれかの上に付着した前記金属の多数の原子(114
    )、 上記の構成において、 第二の電極に対して第一の電極に負荷された負の電位(118)によって、付着し
    ている金属は第二の電極から電解液の中へ溶解し、そして電解液から第一の電極
    の上に電着し、また表面改質層は第一の電極の上に電着する金属の実質的に均一
    な核形成を促進し、そして 第二の電極に対して第一の電極に負荷された正の電位(118)によって、付着し
    ている金属は第一の電極から溶解し、そして電解液から第二の電極の上に電着し
    、 第一の電極の上に存在している付着した金属の量が、放射線に対するミラーの
    反射率に影響を与える。
  39. 【請求項39】 電磁放射線の反射を可逆的に制御するための電気化学ミラ
    ーであって、下記の要素を含むミラー: 放射線(122)に対して実質的に透過性の第一の基板(102); 第一の基板の上に配置されていて放射線に対して実質的に透過性の第一の電極
    (106); 第一の電極の上に配置された表面改質層(108); 電気的に絶縁性の第二の基板(104); 第二の基板の上に付着していて電気化学的に安定な金属である第二の電極(110
    ); 第一の電極と第二の電極の間に配置されていてこれらの電極と電気的に接触し
    ている電解液(112); 第一および第二の電極の上に電着し得る金属の多数のイオン(116)であって、
    これらのイオンは電解液の中に可溶性である;および 第一の電極と第二の電極のいずれかの上に付着した前記金属の多数の原子(114
    )、 上記の構成において、 第二の電極に対して第一の電極に負荷された負の電位(118)によって、付着し
    ている金属は第二の電極から電解液の中へ溶解し、そして電解液から第一の電極
    の上に電着し、また表面改質層は第一の電極の上に電着する金属の実質的に均一
    な核形成を促進し、そして 第二の電極に対して第一の電極に負荷された正の電位(118)によって、付着し
    ている金属は第一の電極から溶解し、そして電解液から第二の電極の上に電着し
    、 第一の電極の上に存在している付着した金属の量が、放射線に対するミラーの
    反射率に影響を与える。
JP2000588749A 1998-12-15 1999-08-09 反射放射線の調整のための可逆性電気化学ミラー Withdrawn JP2003522338A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US98/26610 1998-12-15
PCT/US1998/026610 WO1999032929A1 (en) 1997-12-19 1998-12-15 Electrodeposition cell with high light transmission
US09/333,385 US6166847A (en) 1997-12-19 1999-06-15 Reversible electrochemical mirror for modulation of reflected radiation
US09/333,385 1999-06-15
PCT/US1999/017990 WO2000036580A1 (en) 1998-12-15 1999-08-09 Reversible electrochemical mirror for modulation of reflected radiation

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003522338A true JP2003522338A (ja) 2003-07-22
JP2003522338A5 JP2003522338A5 (ja) 2005-12-22

Family

ID=26794553

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000588749A Withdrawn JP2003522338A (ja) 1998-12-15 1999-08-09 反射放射線の調整のための可逆性電気化学ミラー

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP1159727A4 (ja)
JP (1) JP2003522338A (ja)
CA (1) CA2355156C (ja)
WO (1) WO2000036580A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006313198A (ja) * 2005-05-06 2006-11-16 Andes Denki Kk 電気化学表示素子
JP2010048867A (ja) * 2008-08-19 2010-03-04 Canon Inc 反射型表示装置
JP2016157064A (ja) * 2015-02-26 2016-09-01 スタンレー電気株式会社 光学装置

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6256135B1 (en) * 1997-12-19 2001-07-03 Rockwell Science Center, Llc Diffusely-reflecting reversible electrochemical mirror
KR20160064338A (ko) 2014-11-27 2016-06-08 한국전자통신연구원 가역 전기화학 거울

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3153113A (en) * 1961-01-26 1964-10-13 Eastman Kodak Co Electroplating light valve
FR2352361A1 (fr) * 1976-05-19 1977-12-16 Commissariat Energie Atomique Dispositif d'affichage electrolytique a depot absorbant
FR2430054A1 (fr) * 1978-06-30 1980-01-25 Commissariat Energie Atomique Cellule d'affichage electrolytique a depot metallique
FR2468179A1 (fr) * 1979-10-17 1981-04-30 Commissariat Energie Atomique Cellule d'affichage electrolytique comprenant un electrolyte a deux sels metalliques
FR2486283A1 (fr) * 1980-07-03 1982-01-08 Commissariat Energie Atomique Dispositif d'affichage electrolytique en clair sur fond sombre
FR2505068A1 (fr) * 1981-04-30 1982-11-05 Jaeger Electrode perfectionnee pour cellules d'affichage electrolytique et son procede de fabrication
DE3513988A1 (de) * 1985-04-18 1986-10-23 Robert Bosch Gmbh, 7000 Stuttgart Anwendung des elektrolyseverfahrens zum veraendern des reflexionsgrades von spiegeln
FR2618571B1 (fr) * 1987-07-24 1990-10-19 Warszawski Bernard Materiau pour la modulation de la lumiere et procedes de fabrication
US5293546A (en) * 1991-04-17 1994-03-08 Martin Marietta Corporation Oxide coated metal grid electrode structure in display devices
US5774255A (en) * 1996-09-23 1998-06-30 Mcdonnell Douglas Corporation Adaptive infrared modulator
DE19818716A1 (de) * 1997-04-28 1998-10-29 Wisconsin Label Corp Elektrochemische Anzeigezelle mit fokussiertem Feld
US5923456A (en) * 1997-12-19 1999-07-13 Rockwell International Corporation Reversible electrochemical mirror

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006313198A (ja) * 2005-05-06 2006-11-16 Andes Denki Kk 電気化学表示素子
JP2010048867A (ja) * 2008-08-19 2010-03-04 Canon Inc 反射型表示装置
JP2016157064A (ja) * 2015-02-26 2016-09-01 スタンレー電気株式会社 光学装置

Also Published As

Publication number Publication date
CA2355156A1 (en) 2000-06-22
EP1159727A4 (en) 2002-01-30
CA2355156C (en) 2004-07-06
WO2000036580A1 (en) 2000-06-22
EP1159727A1 (en) 2001-12-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6166847A (en) Reversible electrochemical mirror for modulation of reflected radiation
US6111685A (en) Reversible electrochemical mirror (REM) with improved electrolytic solution
US5903382A (en) Electrodeposition cell with high light transmission
US6400491B1 (en) Fast-switching reversible electrochemical mirror (REM)
US6256135B1 (en) Diffusely-reflecting reversible electrochemical mirror
US6301039B1 (en) Reversible electrochemical mirror (REM) state monitoring
US6552843B1 (en) Reversible electrodeposition device with ionic liquid electrolyte
JP3915850B2 (ja) 光学装置及び電解液
JP2003522338A (ja) 反射放射線の調整のための可逆性電気化学ミラー
JP3815516B2 (ja) 光学装置及びその使用方法
JP2004309946A (ja) 電気化学表示装置及びその製造方法
JPH08334791A (ja) 光学装置及び電解液
JPH08136957A (ja) 光学フィルタ

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040907

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040907

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20070808