JP2015208906A - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
Description
(メタ)アクリレート)、メラミン(メタ)アクリレート等のモノマー、およびこれらのうち少なくとも1種からなる2〜20量体程度のオリゴマー、これらのうち少なくとも1種からなるポリマーを挙げることができる。このような多官能(メタ)アクリレート化合物は、一種類を単独で用いても良いし、二種類以上を併用しても良い。
り以下の実施例に限定されるものではない。また、本発明で用いた測定法は次のとおりである。
ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
(株)島津製作所社製遠心沈降式粒度分布測定装置SA−CP3型を用いてストークスの抵抗則にもとづく沈降法によって粒子の大きさを測定した。
ポリエステル原料を約200mg秤量し、クロロホルム/HFIP(ヘキサフルオロ−2−イソプロパノル)の比率3:2の混合溶媒2mlに溶解させる。溶解後、クロロホルム20mlを追加した後、メタノール10mlを少しずつ加える。沈殿物を濾過により除去し、さらに沈殿物をクロロホルム/メタノールの比率2:1の混合溶媒で洗浄し、濾液・洗浄液を回収し、エバポレーターにより濃縮、その後、乾固させる。乾固物をDMF(ジメチルホルムアミド)25mlに溶解後、この溶液を液体クロマトグラフィー(島津製作所製:LC−7A)に供給して、DMF中のエステル環状三量体量を求め、この値をクロロホルム/HFIP混合溶媒に溶解させたポリエステル原料量で割って、含有エステル環状三量体量(重量%)とする。DMF中のエステル環状三量体量は、標準試料ピーク面
積と測定試料ピーク面積のピーク面積比より求めた(絶対検量線法)。
移動相A:アセトニトリル
移動相B:2%酢酸水溶液
カラム:三菱化学(株)製『MCI GEL ODS 1HU』
カラム温度:40℃
流速:1ml/分
検出波長:254nm
TEM(Hitachi社製 H−7650、加速電圧100V)を使用してアンカー層を観察し、粒子10個の粒径の平均値を平均粒径とした。
塗布面をRuO4で染色し、エポキシ樹脂中に包埋した。その後、超薄切片法により作成した切片をRuO4染色し、塗布層断面をTEM(Hitachi社製 H−7650、加速電圧100V)を用いて測定した。
フィルム小片をエポキシ樹脂にて固定成形した後、ミクロトームで切断し、フィルムの断面を透過型電子顕微鏡写真にて観察した。その断面のうちフィルム表面とほぼ平行に2本、明暗によって界面が観察される。その2本の界面とフィルム表面までの距離を10枚の写真から測定し、平均値を積層厚さとした。
試料フィルムをJIS−K−7136に準じ、村上色彩技術研究所製ヘーズメーター「HM−150」により、フィルムヘーズを測定した。
日本電色工業(株)製分光色色差計 SE−2000型を用いて、JIS Z−8722の方法に準じて、透過法によるb*値を測定した。
三菱油化社製「Hirea MODEL HT−210」を使用し、23℃/50%RHの雰囲気下で試料を設置し、500Vの電圧を印加し、1分間充電後(電圧印加時間1分)、ハードコート層の表面固有抵抗(Ω)を測定した。ここで使用した電極の型は、主電極の外径16mm、対電極の内径40mmの同心円電極である。
幅10mm、長さ100mmの平滑なガラス板上にフィルムを貼り付け、その上に幅18mm、長さ120mmに切り出したフィルムを直径8mmの金属ピンに押し当て、金属ピンをガラス板の長手方向に、加重30g、40mm/分で滑らせて摩擦力を測定し、10mm滑らせた点での摩擦係数を動摩擦係数として評価した。動摩擦係数として0.8以上は滑り性が悪い場合があり、好ましくは0.7以下、さらに好ましくは0.6以下である。また、値がμd>1.0となった場合は正確な値の判断が難しいため、×とした。なお、測定は、室温23±1℃ 、湿度50±0.5%RHの雰囲気下で行った。
直接位相検出干渉法、いわゆるマイケルソンの干渉を利用した2光束干渉法を用いた、非接触表面計測システム(マイクロマップ社製「Micromap512)」により、試料フィルムの塗布面および反塗布面(塗布層が設けられていないフィルム面)の表面粗さ(St、Sa)を計測した。なお、測定波長は554nmとし、対物レンズは20倍を用いて、20°視野計測し、その平均値を採用した。
テスター産業(株)製学振型耐磨耗試験機にて、100g荷重をかけた#0000スチールウールにて10往復し、試験した塗膜面の傷つき状態を目視にて評価した。
○:傷が10本より少ない場合
×:傷が10本以上である場合
積層ポリエステルフィルムにおいて、ハードコート層の反対面に、アルゴンガス95%と酸素ガス5%とからなる0.4Paの雰囲気下で、酸化インジウム95重量%、酸化スズ5重量%の焼結体材料を用いた反応性スパッタリング法により、厚さ25nmの ITO膜(透明導電性薄膜)を形成した。また、ITO膜は150℃×1時間の加熱 処理により結晶化させた。得られたフィルムの透明性・視認性について、下記判定基準により、判定を行った。
《判定基準》
○:透明性・視認性、良好(実用上、問題ないレベル)
×:透明性・視認性不良(実用上、問題あるレベル)
各フィルムを10cm角に裁断して試料片を2枚準備した。両フィルムのハードコート層面で重ね合わせ、指で10回程度擦りあわせた。そののち、タバコの灰を落とし、1回転(360度の回転)させた際の灰の付着状態を観察し、ゴミ付着の有無を評価した。
×:灰の付着が多く、不良(実用上、問題あるレベル)
各フィルムを10cm角に裁断して試料片を2枚準備した。1枚の試料片をハードコー
ト層が表になるようSUS板鏡面に固定し、もう1枚の試料片を、ハードコート層表面同
士が接するように重ね合わせたのち、5kgローラを5往復させて圧着させ、ブロッキン
グ性試験に供した。斜め45度方向より荷重(面積25cm2)をかけ、ハードコート層
表面間で滑りが発生し、あとから重ね合わせた試験片が荷重方向に移動し出したときの荷
重を測定した。
○:試験片が移動する荷重が10kg以下の場合
×:試験片が移動する荷重が10kgよりも重い場合
[ポリエステル(A1)の製造方法]
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04重量部を添加した後、三酸化アンチモン0.04重量部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.63に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステル(A1)の極限粘度は0.65、エステル環状三量体の含有量は0.97重量%であった。
ポリエステル(A1)を、予め160℃で予備結晶化させた後、温度220℃の窒素雰囲気下で固相重合し、極限粘度0.75、エステル環状三量体含有量0.46重量%のポリエステル(A2)を得た。
ポリエステル(A1)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04重量部を添加後、平均粒子径1.6μmのエチレングリコールに分散させたシリカ粒子を0.2重量部、三酸化アンチモン0.04重量部を加えて、極限粘度0.65に相当する時点で重縮合反応を停止した以外は、ポリエステル(A1)の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル(A3)を得た。得られたポリエステル(A3)は、極限粘度0.65、エステル環状三量体含有量0.82重量%であった。
(化合物例)
・ポリエステル樹脂(縮合多環式芳香族化合物含有):(I)
下記組成で共重合したポリエステル樹脂の水分散体
モノマー組成:(酸成分)2,6−ナフタレンジカルボン酸/5−ソジウムスルホイソフタル酸//(ジオール成分)エチレングリコール/ジエチレングリコール=92/8//80/20(mol%)
・エポキシ化合物:(II)ポリグリセロールポリグリシジルエーテルである、デナコールEX−521(ナガセケムテックス製)
・オキサゾリン化合物:(III)
オキサゾリン基及びポリアルキレンオキシド鎖を有するアクリルポリマー エポクロスWS−500(日本触媒製、1−メトキシ−2−プロパノール溶剤約38重量%を含有す
るタイプ)
・メラミン化合物:(IV)ヘキサメトキシメチルメラミン
・粒子:(V)平均粒径65nmのシリカゾル
上記ポリエステル(A2)、(A3)、をそれぞれ85重量%、15重量%の割合で混合した混合原料を表層の原料とし、ポリエステル(A1)100重量%の原料を中間層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、40℃に冷却したキャスティングドラム上に、2種3層で、表層:中間層:表層の厚み構成比が6:11:6になるように共押出し冷却固化させて無配向シートを得た。
次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度85℃で縦方向に3.4倍延伸した後、この縦延伸フィルムの片面に、ポリエステル樹脂(I),エポキシ化合物(II),オキサゾリン化合物(III),メラミン化合物(IV),粒子(V)の化合物を、アンカー層を形成する塗布液中の全不揮発成分に対する割合として62、15、15、5、3重量%となるように混合し、塗付液を熱処理後の膜厚が0.1μmとなるように塗布し、テンターに導き、横方向に120℃で4.3倍延伸し、225℃で熱処理を行った後、フィルムをロール上に巻き、厚さ23μmの積層ポリエステルフィルムを得た。
ハードコート層を構成する化合物例は以下のとおりである
・ハードコート主剤(α1)
M−402(東亜合成製 DPHA系 ジペンタエリスリトールペンタ率 30〜40% アクリロイル基を含有する多官能アクリレート化合物含有)
・ハードコート主剤(α2)
ビームセット1460(荒川化学 固形分濃度 80% エチレングリコール単位を2.7質量%含有 アクリロイル基を含有する多官能アクリレート化合物含有 開始剤含有)
・粒子(β1)
平均粒径20nmの反応性シリカ(日揮触媒化成 DP1039SIV)
・粒子(β2)
平均粒径500nmのアクリル粒子 粉体
・帯電防止剤(γ1)
PEDOT−PSSのIPA分散液(固形分濃度 0.4%)75gに、10gのペンタエリスリトールトリアクリレートと15gのジアセトンアルコールと1.5gペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)を加えた溶液
・帯電防止剤(γ2)
界面活性剤(花王製 エレクトロストリッパーME 固形分濃度50%)
・帯電防止剤(γ3)
界面活性剤(花王製 ホモゲノールL1820 固形分濃度20%)
・開始剤(σ)
Irugacure127 (チバジャパン)
製造例1にて作成されたポリエステルフィルムの塗布層上に下記表1に示す塗布液をMIBKで希釈し、乾燥硬化後の塗布厚みが2μmになるように、オフラインにて、リバースグラビアコート方式により塗布した後、90℃、60秒間熱処理し、その後、高圧水銀ランプ照射装置(EUV482A:セリテック社製)で300mJ/cm2で照射を行った。得られたフィルムの特性を下記表2に示す。
実施例1において、塗布厚みを5μmになるように変更した以外は、実施例1と同様の方法でポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を下記表2に示す。
実施例1において、表1に示す塗布液2に変更した以外は、実施例1と同様の方法でポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を下記表2に示す。
実施例2において、塗布厚みを5μmになるように変更した以外は、実施例2と同様の方法でポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を下記表2に示す。
実施例1において、塗布厚みを0.5μmになるように変更した以外は、実施例1と同様の方法でポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を下記表2に示す。
実施例1において、表1に示す塗布液3〜7に変更した以外は、実施例1と同様の方法でポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を下記表2に示す。
Claims (1)
- 厚さ10〜100μmの積層ポリエステルフィルムの少なくとも片面にハードコート層を有し、当該ハードコート層表面の表面最大粗さ(St)が10〜800nmであり、表面平均粗さ(Sa)が5〜20nmであり、ハードコート層表面の表面固有抵抗が1×1011Ω以下であり、ハードコート層表面と反対面との動摩擦係数が0.6以下であり、積層ポリエステルフィルムのヘーズが2%以下であることを特徴とするハードコートフィルム。
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