JP2015207508A - 誘導発熱ローラ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】誘導発熱ローラ装置において、ロール本体の温度を測定する温度検出素子を不要にする。【解決手段】ロール本体2と、鉄心31及び巻き線32からなる磁束発生機構3と、交流電流又は交流電圧を制御する制御素子4が設けられた電源回路5とを備えた誘導発熱ローラ装置100であって、巻き線32を流れる交流電流を検出する交流電流検出部から得られる交流電流値と、巻き線32に印加される交流電圧を検出する交流電圧検出部から得られる交流電圧値と、ロール本体2及び磁束発生機構3からなる誘導発熱ローラの力率を検出する力率検出部から得られる力率と、巻き線32の巻き線抵抗値と、鉄心31及びロール本体2で構成される磁気回路の磁束密度及び励磁抵抗の関係特性から得られる励磁抵抗とをパラメータとして、ロール本体2の温度を算出するように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、誘導発熱ローラ装置に関するものである。
誘導発熱ローラ装置において、特許文献1に示すように、被加熱体であるロール本体に温度検出素子を取り付けて直接温度を測定するものがある。
ところが、ロール本体は回転体であるため、温度検出素子の取り付けが困難であることが多い。また、温度検出素子をロール本体に取り付ける場合には、個別に温度検出素子とロール本体との接触状況が異なり、検出温度の誤差となることがある。また、ロール本体に設けた温度検出素子を固定側の制御機器に入力するためには、回転トランス等の高度な機器が必要となる。
なお、輻射式温度計等の非接触式温度検出手段を用いてロール本体の温度を検出する方法も考えられるが、検出精度が低かったり、ロール本体の表面輻射率(放射率)に影響されたりして、正確な温度検出が困難な場合が多い。
特開2001−23766号公報
そこで本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、誘導発熱ローラ装置において、ロール本体の温度を測定する温度検出素子を不要にすることをその主たる課題とするものである。
すなわち本発明に係る誘導発熱ローラ装置は、回転自在に支持されたロール本体と、前記ロール本体の内部に設けられ、鉄心及び当該鉄心に巻回された巻き線からなる磁束発生機構と、前記巻き線に接続されるとともに、交流電流又は交流電圧を制御する制御素子が設けられた電源回路とを備えた誘導発熱ローラ装置であって、前記巻き線を流れる交流電流を検出する電流検出部から得られる電流値、前記巻き線に印加される交流電圧を検出する電圧検出部から得られる電圧値、および、前記ロール本体及び前記磁束発生機構からなる誘導発熱ローラの力率を検出する力率検出部から得られる力率、前記巻き線の巻き線抵抗値と、前記磁束発生機構により生じる磁束密度と前記鉄心及び前記ロール本体から構成される磁気回路の励磁抵抗との関係特性から得られる励磁抵抗値とをパラメータとして、前記ロール本体の温度を算出するロール温度算出部を備えることを特徴とする。なお、前記磁束発生機構により生じる磁束密度と前記鉄心及び前記ロール本体から構成される磁気回路の励磁抵抗との関係特性は、予め測定したものを用いることができる。また、巻き線の巻き線抵抗値は、巻き線の巻き線抵抗を検出する巻き線抵抗検出部を設けて、当該巻き線抵抗検出部により直接的に検出するようにしても良いし、後述するように、巻き線の温度を検出する巻き線温度検出部を設けて、当該巻き線温度検出部から得られる巻き線の温度から巻き線抵抗値を算出しても良いし、巻き線に間欠的に直流電圧を印加して、その際に流れる直流電流を検出することにより、巻き線抵抗値を算出するようにしても良い。
このようなものであれば、巻き線の電流値と、巻き線の電圧値と、誘導発熱ローラの力率と、巻き線の抵抗値と、磁気回路の励磁抵抗値とをパラメータとしてロール本体の温度を算出するロール温度算出部を有するので、ロール本体に温度検出素子を設けることなく、ロール本体の温度を算出することができる。
具体的には、前記ロール温度算出部が、前記電流検出部から得られる電流値と、前記電圧検出部から得られる電圧値と、前記力率検出部から得られる力率と、前記巻き線抵抗値と、前記磁束密度及び前記磁気回路の磁気抵抗の関係特性から得られる励磁抵抗値とをパラメータとして前記ロール本体の抵抗値を算出し、前記ロール本体の抵抗値と前記ロール本体の比透磁率とを用いて、前記ロール本体の温度を算出することが望ましい。
より具体的には、誘導発熱ローラ装置が、前記電流検出部から得られる電流値と、前記電圧検出部から得られる電圧値と、前記力率検出部から得られる力率とにより前記誘導発熱ローラのインピーダンス(以下、ロールインピーダンスという。)を算出するインピーダンス算出部を備えており、さらに前記インピーダンス算出部が、前記ロールインピーダンスと前記巻き線抵抗値と前記励磁抵抗値とをパラメータとして、前記ロール本体の抵抗値を算出するものである。
ここで、ロール本体及び磁束発生機構からなる誘導発熱ローラの等価回路を図4に示す。電源回路による交流電圧の通電時において、巻き線に印加される入力交流電圧Vを、巻き線を流れる交流電流Iで除し、且つ、誘導発熱ローラの力率cosφを乗じると、巻き線の抵抗r、励磁抵抗r、及びロール本体の抵抗rからなる合成抵抗rcombが算出される。この合成抵抗rcombは、以下の式により示される。
comb=(V/I)×cosφ [Ω]
comb=(r+r+r)/(r+r) [Ω]
ロール本体の抵抗rを求める式に書き換えると、以下となる。
=r(r−rcomb)/(rcomb−r−r) [Ω]
このロール本体の抵抗rの式において、励磁抵抗rは、磁束発生機構により生じる磁束密度との関係から求めることができる。この関係は、磁束発生機構の鉄心の材質及び厚さ等の形状と、ロール本体の材質との組み合わせによって決まる。図7には、磁束発生機構の鉄心が厚さ0.23mmの方向性珪素鋼板であって、ロール本体の材質が炭素鋼S45Cの熱処理材である場合の、磁束発生機構により生じる磁束密度と励磁抵抗との特性を示している。
磁束密度Bmは、入力交流電圧Vから巻き線のリアクタンスl及び巻き線の抵抗rによる電圧降下分を引くベクトル算出の電圧をVmとすると、以下の式により算出できる。
=[1.975×D×N×κ{d+(a+σ)/3}/πLh]×10−9 [H]
ここで、Dは磁束発生機構及びロール本体の電流浸透部の平均直径[mm]、Nは巻き線の巻き数、aはコイル厚さ[mm]、Lhは巻き線幅[mm]、dは巻き線及びロール本体の間の距離[mm]である。
また、σはロール本体の電流浸透深さ[mm]であり、ロール本体の材質の固有抵抗をρ[μΩ・cm]、ロール本体の比透磁率をμs、周波数をf[Hz]とすると、σ={5.03√(ρ/μs×f)}×10[mm]により示される。
κはロゴスキー係数であり、κ={1−(a+σ+d)/πLh}により示される。
Vm=√{(cosφ×V−I×r+(sinφ×V−2πf×l×I)} [V]
Bm=Vm×10/(4.44×f×N×Sm) [G]
ここで、Smは鉄心の磁路断面積[cm]である。
上記の式において、比透磁率μsは、材質ごとに磁束密度との固有の変化特性を示すので、材質ごとに前もって測定した変化特性から求める。ロール本体の材質が例えば炭素鋼S45Cの場合、磁束密度と比透磁率との関係は、図5に示すものとなる。
上記の式の計算段階では、磁束密度Bmが確定していないので、入力交流電圧Vを磁束密度Bmを求める式に代入して、その磁束密度Bmと図5の関係とから比透磁率μsを求めて電流浸透度σを算出する。さらにこの算出結果を用いて磁束密度Bmを再演算し、図5の関係から比透磁率μsを用いて電流浸透度σを再演算する。このように繰り返し演算することによって、それぞれの値が収束していき、確定した磁束密度Bmが得られる。
この磁束密度Bmと、図7に示される磁束密度Bm及び励磁抵抗rの関係から励磁抵抗rを求める。
前記ロール本体の抵抗rの式において、巻き線の抵抗rは、巻き線を構成する電線の材質、長さ、断面積及び巻き線の温度によって決まり、電線の材質が例えば銅であれば、次式により算出することができる。
=kL/100Sc [Ω]
k=2.1(234.5+θ)/309.5
ここで、Lは電線の長さ[m]であり、Sは電線の断面積[mm]であり、θは巻き線の温度[℃]である。
具体的には、巻き線に温度センサ(温度検出部)を埋設して、当該温度センサが検出した巻き線の温度から抵抗値を算出することができる。また、後述するように、巻き線に短時間の直流電圧を印加してそのときに流れる直流電流を検出することにより、巻き線の抵抗値を直接検出することもできる。
また、直流電源を制御して、前記巻き線に間欠的に直流電圧を印加する直流電圧印加部と、前記直流電圧印加部により印加される直流電圧と当該直流電圧を印加したときに前記巻き線に流れる直流電流とから前記巻き線の抵抗値を算出する抵抗値算出部とを備え、前記ロール温度算出部が、前記抵抗値算出部から得られる前記巻き線の抵抗値を用いて前記ロール本体の温度を算出することが望ましい。具体的には、前記ロール温度算出部が、前記インピーダンス算出部により得られたロールインピーダンスと、前記抵抗値算出部により得られた巻き線抵抗値と、前記磁気回路の励磁抵抗値とによって、前記ロール本体の温度を算出することが望ましい。
通電によって1次コイルである巻き線の温度が変化すると、図4に示す単相の誘導発熱ローラ(単相ローラ)の等価回路におけるrが変化するので、回路インピーダンスも変化することになり、すなわち、rcombも変わることになる。したがって、ロール本体の抵抗rの再計算が必要である。ところが、この変化は、ロール本体の発熱部温度の変化には無関係であるので、その変化分を補正する必要がある。
巻き線の抵抗率と温度とは、およそ絶対温度に比例する関係があるが、その材質によって固有の変化特性を示す。電線の材質が例えば銅であれば、下記式の関係になるので、巻き線の温度が分かれば巻き線の抵抗値rが算出できる。
=kL/100S[Ω]
k=2.1(234.5+θ)/309.5
ここで、Lは電線長[m]であり、Sは電線断面積[mm]であり、θは巻き線温度[℃]である。
ここで、ロール本体の内径をΦ[cm]、電流浸透深さをσ[cm]、電流浸透深さの内面部断面積をS[cm]、ロール本体の発熱内面長(巻き線幅に等しい)をl[cm]とすれば、rは、巻き線側から見た一次換算値なので、rをロール本体側から見た二次換算値にし、単位をμΩとした値をRとすると、Rは以下の式で示される。
=(r/N)×10 [μΩ]
=ρπ(Φ+σ)/S
=σl
したがって、
σl=ρπ(Φ+σ)
ここで、電流浸透深さσは、比透磁率をμs、周波数をfとすると、次の式となる。
σ=5.03√(ρ/μs×f) [cm]
このσを前述の式に代入すると、
5.03√(ρ/μs×f)R=ρπΦ+5.03ρπ√(ρ/μs×f)
両辺を5.03√(ρ/μs×f)で除して、
=ρπΦ/{5.03√(ρ/μs×f)}+ρπ
この式を変形して、
−ρπ=ρπΦ/{5.03√(ρ/μs×f)}
両辺を二乗して、
(R−2Rρπ+(ρπ)
=(ρπΦ)/(5.03ρ/μs×f)
この式を変形して、
(5.03R−2×5.03ρπ+(5.03ρπ)
=ρμs×f(πΦ)
さらに、この式を変形して、
(5.03π)×ρ−{2×5.03πR+(πΦ)μs×f}ρ
+(5.03R=0
この方程式を解くと、
ρ=「{2×5.03πR+(πΦ)μs×f}
−√[{2×5.03πR+(πΦ)μs×f}
−4×0.53(πR]」/{2×(5.03π)
固有抵抗ρは材質ごとに温度との固有の特性を示すが、例えば炭素鋼S45Cの固有抵抗ρの場合は、ロール本体の内面温度をθ[℃]とすると、以下の式となる。
ρ=14.3×(1+2.0×10−3×θ) [μΩ・cm]
この式を変形して、
ρ=14.3+2.86×10−2×θ
ρを消去して、
14.3+2.86×10−2×θ
=「{2×5.03πR+(πΦ)μs×f}
−√[{2×5.03πR+(πΦ)μs×f}
−4×0.53(πR]」/{2×(5.03π)
θを求める式に書き換えると、
θ=|「{2×5.03πR+(πΦ)μs×f}
−√[{2×5.03πR+(πΦ)μs×f}
−4×0.53(πR]」/{2×(5.03π)
−14.3|/(2.86×10−2) [℃]
上述したように、比透磁率μsは、材質ごとに磁束密度との固有の変化特性を示し、ロール本体の材質が例えば炭素鋼S45Cであれば、磁束密度と比透磁率との関係は、図5に示すものとなる。
定常時のロール本体の内面温度θとロール本体の表面温度との間には所定の関係がある。
そこで、前記ロール温度算出部が、前記ロール本体の温度を、前記ロール本体の内面温度θと表面温度との温度差をθ[℃]としたときに、以下の式から得られる温度差θを用いて補正することが望ましい。
θ=kP/[2π/{ln(d/d)/λ}]
ここで、dはロール本体の内径[m]であり、dはロール本体の外径[m]であり、λはロール本体の平均温度における熱伝導率[W/m・℃]であり、Pは熱流速[W/m]であり、ここではロール本体の内面の発熱量[W]を発熱内面長[m](巻き線幅に等しい)で除した値である。また、kは実測値から算出した補正係数である。
なお、熱伝導率λは、ロール本体の材質及び温度によって変化し、例えば温度と炭素鋼S45Cの熱伝導率の特性を図6に示す。また、数十〜数百kHzの高周波ではロール本体の電流浸透度は数μmであるが、50〜1000Hzの中周波では数mm〜数十mmの電流浸透度が得られる。例えば炭素鋼では、60Hz・500℃において電流浸透度が10mm程度である。つまり、中周波誘導加熱では電流浸透度が深いため、発熱部温度(内面温度)と表面温度との差が高周波に比べて小さくなる。
前記ロール本体の側周壁に気液二相の熱媒体が封入されるジャケット室が形成されていることが望ましい。このジャケット室は、封入された気液二相の熱媒体による熱輸送によってロール本体の温度を均一にするものであり、ロール本体の表面温度も同時に均一化する。
つまり、インピーダンス及び力率を用いたロール本体の温度の検出は、内面温度の平均温度を検出するものであるから、ジャケット室によって均一化されたロール本体の各部表面温度は、インピーダンス及び力率を用いて検出した温度に必要な補正を加えて表面温度に換算した値と等価であるといえる。
ここで、前記ロール本体の断面積をSとし、前記ジャケット室の断面積の総和をSとし、前記ロール本体の肉厚をtとしたときに、前記ロール温度算出部が、前記ロール本体の内径dを、dj1=d+t{1−α(1−S/S)}とし、前記ロール本体の外径dを、dj2=d−t{1−α(1−S/S)}として得られる温度差θを用いて、前記ロール本体の温度を算出することが望ましい。なお、dj1は、ジャケット室による肉厚低下分を考慮した仮想内径であり、dj2は、ジャケット室による肉厚低下分を考慮した仮想外径である。
ここで、ロール本体の回転軸に直交する断面積をSとし、ジャケット室の前記回転軸に直交する断面積の総和をSとし、ロール本体の肉厚をtとしたときに、熱的に換算した肉厚tは、以下の式となる。
=α×t(S−S)/S (α>1)
ここで、αは、温度低下に伴う熱媒体の圧力低下によるジャケット室の機能低下の割合を示す変数である。α−θの関係は、熱媒体の種類と、ジャケット室内の不純物濃度とによって特性が定まる。
肉厚tと熱的換算肉厚tとの差異は、
t−t=t−α×t(S−S)/S
=t{1−α(S−S)/S}
=t{1−α(1−S/S)}
したがって、熱的に換算したロール本体の仮想内径dj1及び仮想外径dj2は、以下になる。
j1=d+t{1−α(1−S/S)}
j2=d−t{1−α(1−S/S)}
つまり、計算上の外内径比が小さくなり、温度差θは小さくなるので、温度計測誤差も小さくなる。
前記制御素子が半導体の場合には、通電角によって電圧及び電流の波形形状が変わるが、それはそれぞれ違った形状に変わるので、それぞれのインピーダンスの分担電圧が変わることで、励磁インピーダンスの電圧が変化して磁束密度が変わり、励磁インピーダンス及び比透磁率も変化する。このとき、制御素子と通電角と負荷が決まれば、電圧及び電流はそれぞれ一定の形状になるため、通電角による補正係数が決まる。
ここで、前記インピーダンス算出部により得られたインピーダンスを、前記制御素子の通電角により補正するインピーダンス補正部を更に備え、前記ロール温度算出部が、前記インピーダンス補正部により補正された補正インピーダンスによって、前記ロール本体の温度を算出するものであることが望ましい。
制御素子がサイリスタであり、検証したロール本体(内径Φ×面長L)の場合は、波形歪による高調波成分の変化によって、等価回路におけるリアクタンス成分のl及びlにかかる電圧が変化することになる。したがって、励磁インピーダンスに印加される電圧が変化して、磁束密度も変わることになる。つまり、磁束密度によって励磁インピーダンス及び比透磁率が変化するため、その影響を補正する必要がある。
サイリスタの位相角変化による影響を補正した補正インピーダンスRは、下記となる。
=a×R
ここで、C=V/Vinとすると、
a=a+an−1n−1+an−2n−2+,・・・,+a+aC+a
ここで、aは各誘導発熱ローラ装置により定まる実測値に基づく係数であり、aは定数である。
また、Rは、補正前のインピーダンスであり、Vinは、サイリスタの受電電圧であり、Vは、サイリスタの出力電圧である。
巻き線抵抗値は、巻き線に数秒以内の短時間に一定の直流電圧を印加して、当該直流電圧を巻き線に流れる直流電流で除せば算出できる。ここで、直流電圧であれば誘導作用は無いので、直流電流は、ロール本体及び鉄心の影響は受けず、巻き線抵抗値のみとの関係となる。なお、巻き線温度は急激には変化しないことから、周期的且つ短時間の測定値を採用しても、大きな測定誤差を生むことは無い。
また、間欠的な直流電圧の印加とは、数秒以内の印加時間を数秒から数十分の例えば一定の周期で行うことである。このような間欠的な印加であれば、直流成分から受ける偏磁作用を小さくするとともに、誘導発熱させるための交流回路への影響も最小限に抑えることができる。さらに、誘導発熱ローラ装置の巻き線は一般的に熱慣性が大きく、且つ、通常の一定負荷条件下の運転では巻き線の温度の変化はさほど大きい値にはならない。したがって、数秒以内の短時間の印加時間によってなされる温度検出を、数秒から数十分単位、好ましくは、数十秒から数分単位で実施されれば、ロール本体の温度制御にとっては十分といえる。
前記巻き線に接続されるとともに、交流電流又は交流電圧を制御する制御回路部が設けられた電源回路をさらに備え、前記制御回路部により、前記交流電流又は交流電圧を遮断又は最小限とした状態で、前記抵抗値算出部が前記巻き線に直流電圧を印加して巻き線抵抗値を算出するものであることが望ましい。
交流電圧が印加されている巻き線に直流電圧を印加して、交流電流と直流電流とが重畳した電流から直流成分(直流電流)だけを検出するには、複雑な検出回路が必要となってしまう。ここで、通常の誘導発熱ローラ装置では、ロール本体の温度を制御するための交流電流又は交流電圧を制御する制御回路部を有する電源回路を備えている。このため、制御回路部により、直流電圧を印加する印加時間のみ、交流電流又は交流電圧を遮断又は最小限の値にすれば、交流電流(交流成分)の影響を抑えることができ、直流電流(直流成分)の検出を容易に行うことができる。ここで、交流電流又は交流電圧の遮断又は最小限の値とするのは、数秒以内の短時間であって、数秒から数十分の時間間隔であり、誘導発熱作用の障害にはならない。
交流電流又は交流電圧の遮断又は最小限の値にする実施態様としては、制御回路部が例えば電磁接触器等のスイッチ機器を有する場合は、当該スイッチ機器を遮断する態様、又は、制御回路部が例えばサイリスタ等の半導体素子(電力制御素子)を有する場合は、当該半導体素子の通電位相角を最小にする態様が考えられる。
ロール本体の昇温過渡期又は降温過渡期におけるロール本体の表面温度を正確に算出するためには、前記ロール温度算出部が、前記ロール本体の内面温度を算出するとともに、当該内周面温度から定常状態における前記ロール本体の表面温度計算値を算出し、ΔT時間後に前記ロール本体の表面温度が前記表面温度計算値に到達することを基準に、過渡期における前記ロール本体の表面温度を算出することが望ましい。
ここで、前記ΔTは、以下の式で示される値である。
ΔT=k×w×c×t/(2λ) [h]
なお、wはロール本体の材質の比重[kg/m]であり、cはロール本体の材質の比熱[kcal/kg・℃]であり、tはロール本体の肉厚[m]であり、λはロール本体の材質の熱伝導率[kcal/m・h・℃]であり、kは実測値から求めた補正係数である。
図8に昇温過渡期のロール本体の温度変化を示しており、図9に降温過渡期のロール本体の温度変化を示している。図8及び図9において、実線はロール本体の内周面温度を示し、点線は、内周面温度から算出した定常状態に至った時の表面温度計算値を示し、一点鎖線は、過渡期の表面温度を示している。
過渡期における表面温度は定常状態に至った時の表面温度よりも低く、昇温時においては、ΔT時間後(T+ΔT)に、その時点Tで算出した定常状態の表面温度計算値に表面温度が到達することになり、降温時においては、ΔT時間前(T−ΔT)に、表面温度が、その時点Tで算出した定常状態の表面温度計算値であったことになる。
したがって、昇温時及び降温時で分けて表面温度を算出する必要があり、時間Tの時の内面温度θi(n)が、時間T(n−1)すなわちΔT時間前の内面温度θi(n−1)と比較して、昇温過渡期か降温過渡期かを判断する。すなわち、θi(n)>θi(n−1)であれば昇温過渡期であり、θi(n)<θi(n−1)であれば降温過渡期である。
比較する時間周期は、ロール本体の肉厚や保有している加熱容量によって、制御に問題にならない値を決定するが、数ミリ秒から数十秒、望ましくは、数百ミリ秒から数秒の値である。
θi(n)>θi(n−1)、すなわち昇温過渡期である時間Tn時点の内面温度θi(n)から算出した、その時点の定常状態に至ったときの表面温度をθとすると、昇温過渡期における実際の表面温度は、TよりΔT時間経過したT(n+1)において温度θに到達することになる。
ここで、T(n+1)−T=ΔTであるから、時間ΔTだけ経過した時点で温度θを表示させれば、その時点での表面温度を表示していることと等価となる。
θi(n)<θi(n−1)、すなわち降温過渡期である時間T時点の内面温度θi(n)から算出した、その時点の定常状態に至ったときの表面温度をθとすると、降温過渡期における実際の表面温度は、TよりΔT時間前のT(n−1)において温度θに到達していたことになる。つまり、表面温度は、T時点ではθよりも低い温度になっているが、正確な温度算出は困難である。したがって、概算値として、θi(n−1)−θinだけ温度低下したと考えて温度表示すれば、大きく外れた値とはならない。つまり、表面温度θは、下記の式で示される。
θ≒θ−{θi(n−1)−θin
過渡期における表面温度は、誘導発熱ローラ装置が定常運転になれば、いずれ定常状態計算温度に収束する。ロール本体の温度が昇降状態で、製品生産のために稼働することは原則として考えにくいため、ロール本体の表面温度は概算値として把握できれば十分である。
このように構成した本発明によれば、ロール本体に温度検出素子を設けることなく、ロール本体の温度を算出することができる。
本実施形態に係る誘導発熱ローラ装置の構成を模式的に示す図。 同実施形態の制御装置の機能構成図。 同実施形態の温度算出フローを示す図。 単相の誘導発熱ローラ(単相ローラ)の等価回路を示す図。 炭素鋼(S45C)の磁束密度と比透磁率との関係を示す特性グラフ。 炭素鋼(S45C)の温度と熱伝導率との関係を示す特性グラフ。 炭素鋼(S45C)からなるロール本体と方向性珪素鋼板からなる鉄心とから構成される磁気回路の磁束密度と励磁抵抗との関係を示す特性グラフ。 昇温過渡期のロール本体の温度変化特性を示す図。 降温過渡期のロール本体の温度変化特性を示す図。 変形実施形態に係る誘導発熱ローラ装置の構成を模式的に示す図。 同実施形態の制御装置の機能構成図。
以下に本発明に係る誘導発熱ローラ装置の一実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る誘導発熱ローラ装置100は、図1に示すように、回転自在に支持されたロール本体2と、このロール本体2の内部に設けられ、鉄心31及び当該鉄心31に巻回された巻き線32からなる磁束発生機構3と、巻き線32に接続されるとともに、交流電流又は交流電圧を制御する制御素子4が設けられた電源回路5とを備えている。
ロール本体2の側周壁の肉厚内には、気液二相の熱媒体が封入される複数のジャケット室2Sが周方向に等間隔に形成されている。また、本実施形態の制御素子4は、半導体により交流電流又は交流電圧の通電角を制御するものであり、具体的にはサイリスタである。
そして、本実施形態の誘導発熱ローラ装置100を制御する制御装置6は、巻き線32を流れる交流電流値と、巻き線32に印加される交流電圧値と、ロール本体2及び磁束発生機構3からなる誘導発熱ローラ200の力率と、巻き線32の巻き線抵抗値と、鉄心31及びロール本体2から構成される磁気回路の励磁抵抗値とをパラメータとして、ロール本体2の温度を算出する表面温度算出機能を有する
具体的に制御装置6は、CPU、内部メモリ、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、入出力インターフェイス等を備えた専用乃至汎用のコンピュータであり、内部メモリに予め記憶させた所定プログラムにしたがって前記CPUや周辺機器が動作することにより、図2に示すように、インピーダンス算出部61、インピーダンス補正部62、ロール温度算出用データ格納部63、ロール温度算出部64、ロール温度制御部65等としての機能を発揮する。
以下、各部について、図2とともに、図3の温度算出フローチャートを参照して説明する。
インピーダンス算出部61は、巻き線32を流れる交流電流Iを検出する交流電流検出部7から得られる交流電流値と、巻き線32に印加される交流電圧Vを検出する交流電圧検出部8から得られる交流電圧値と、力率検出部10から得られる力率とから、誘導発熱ローラ200のインピーダンス(ロールインピーダンス)Z(=V×cosφ/I=rcomb)を算出する(図3の(1))。
さらに、インピーダンス算出部61は、インピーダンスrcombと、巻き線32の温度を検出する温度検出部9から得られる巻き線温度θ[℃]により求めた巻き線抵抗rと、予め測定しておいた磁束密度及び磁気回路の磁気抵抗の関係特性(図7参照)から求めた励磁抵抗rによって、ロール本体の抵抗(ロール本体インピーダンス)rを算出する(図3の(2))。なお、温度検出部9は、巻き線32に埋設されている。
具体的にインピーダンス算出部61は、以下の式により、巻き線抵抗rを算出して、ロール本体の抵抗rを算出する。
=kL/100S[Ω]
k=2.1(234.5+θ)/309.5
ここで、Lは電線長[m]であり、Sは電線断面積[mm]であり、θは巻き線温度[℃]である。
また、インピーダンス算出部61は、ロール本体の抵抗rを、ロール本体側から見た二次換算した値に変換する。二次換算して、単位をμΩにしたロール本体の抵抗をR、巻き線の巻き数をNとすると、以下の式で示される。
=(r/N)×10
インピーダンス補正部62は、二次換算したロール本体の抵抗Rを、制御素子(サイリスタ)4の通電角(位相角)により補正する(図3の(3))。
具体的にインピーダンス補正部62は、以下の式により、インピーダンスRを補正する。
=a×R
ここで、C=V/Vinとすると、
a=a+an−1n−1+an−2n−2+,・・・,+a+aC+a
ここで、aは各誘導発熱ローラ装置により定まる実測値に基づく係数であり、aは定数である。)
また、Rは、補正前のインピーダンスであり、Vinは、サイリスタの受電電圧であり、Vは、サイリスタの出力電圧である。
ロール温度算出用データ格納部63は、ロール本体2の発熱部温度(内面温度)を算出するのに必要なロール温度算出用データを格納している。具体的にロール温度算出用データは(a)誘導発熱ローラにおける磁気回路の磁束密度と励磁抵抗との関係(図7参照)を示す磁束密度−励磁抵抗関係データ、(b)材質ごとに測定された磁束密度と比透磁率との関係(図5参照)を示す磁束密度−比透磁率関係データ等を含むデータである。
ロール温度算出部64は、インピーダンス補正部62により補正された補正インピーダンスと、前記ロール温度算出用データ格納部63に格納されたロール温度算出用データとを用いて、ロール本体2の内面温度を算出する(図3の(4))。
具体的にロール温度算出部64は、以下の式を用いて、ロール本体2の内面温度θを算出する。
θ=|「{2×5.03πR+(πΦ)μs×f}
−√[{2×5.03πR+(πΦ)μs×f}
−4×0.53(πR]」/{2×(5.03π)
−14.3|/(2.86×10−2) [℃]
このとき、ロール温度算出部64は、上記の内面温度θの式において、Rを以下の式により算出する。
=r(r−rcomb)/(rcomb−r−r
=(r/N)×10
ここで、合成抵抗rcombは、rcomb=(V/I)×cosφにより示されるため、交流電圧検出部8により得られた交流電圧値と、交流電流検出部7により得られた交流電流値と、力率検出部10により得られた力率と、抵抗検出部により得られた巻き線抵抗値又は温度検出部9の巻き線温度から求めた巻き線抵抗値と、磁束密度及び磁気回路の励磁抵抗の関係特性から得られる励磁抵抗値とにより算出される。
励磁抵抗rは、図7に示す誘導発熱ローラ200における磁気回路の磁束密度Bmと励磁抵抗rとの関係を示す磁束密度−励磁抵抗関係データから求められる。具体的には、ロール本体2の磁束密度Bmを以下の式により算出して、得られた磁束密度Bmと磁束密度−励磁抵抗関係データとから、励磁抵抗rを求める。
Bm=Vm×10/(4.44×f×N×Sm) [G]
ここで、Vmは、入力交流電圧Vから巻き線32のリアクタンスl及び巻き線32の抵抗rによる電圧降下分を引いたベクトル算出の電圧値[V]である。fは周波数[Hz]であり、Nは巻き線32の巻数であり、Smは鉄心の磁路断面積[cm]である。
巻き線32の抵抗rは、巻き線32を構成する電線の材質、長さ、断面積及び巻き線の温度によって決まり、電線の材質が例えば銅であれば、次式により算出することができる。
=kL/100Sc [Ω]
k=2.1(234.5+θ)/309.5
ここで、Lは電線の長さ[m]であり、Sは電線の断面積[mm]であり、θは巻き線の温度[℃]である。
これらにより、合成抵抗rcomb、励磁抵抗r、巻き線の抵抗rを求めることによって、ロール本体2の抵抗rを算出して、さらにはロール本体側から見た二次換算且つ単位をμΩとしたRを算出することができる。
することができる。
また、ロール温度算出部64は、図5に示す比透磁率と磁束密度との関係を示す比透磁率−磁束密度関係データと前記ロール本体2の磁束密度(仕様により求まる値)とから、比透磁率μsを求める。
そして、ロール温度算出部64は、上記により求めたロール本体2の抵抗R及び比透磁率μsを上記の式に代入して、ロール本体2の内面温度θを算出する。
具体的にロール温度算出部64は、ロール本体2の内面温度θと表面温度(外面温度)との温度差をθ[℃]としたときに、以下の式から得られる温度差θを用いて、内面温度θを補正して表面温度を算出する(図3の(5))。
θ=kP/[2π/{ln(d/d)/λ}]
ここで、dはロール本体2の内径[m]であり、dはロール本体2の外径[m]であり、λはロール本体2の平均温度における熱伝導率[W/m・℃]であり、Pは熱流速[W/m]であり、ここではロール本体2の内面の発熱量[W]を発熱内面長[m](巻き線幅に等しい)で除した値である。また、kは実測値から算出した補正係数である。なお、熱流速[W/m]を求めるに当たって、ロール温度算出部64は、電流検出部7、電圧検出部8及び力率検出部10のそれぞれの測定値から計算して得られる電力値を用いる。すなわち、誘導発熱ロールの電力をPとすると、P=I×V×cosφとなり、このロール電力Pからコイル電力Pと鉄損Pを引いた値がロール本体の電力Pとなる。
ここで、コイル電力Pは、P=r×(kI)(kは、電線内に発生する渦電流分の割り増し定数で、巻き線及び電線の形状によって定まる値である。検証したロールではk=1.2であった。)であり、鉄損Pは、P={(Vm/r}×r/2=Vm/(2×r)となる。鉄損Pの算出において、励磁電流の2乗に励磁抵抗を乗じて1/2としているのは、磁束発生機構の鉄心における鉄損分とロール本体における鉄損分とを半々として計算しているためである。
つまり、ロール本体の電力Pは、以下の式となる。
=P−P−P
=I×V×cosφ−r×(kI)−Vm/(2×r
また、ロール温度算出部64は、ロール本体2に形成されたジャケット室2Sによる肉厚低下分を考慮して、ロール本体2の外面温度を算出する。
具体的にロール温度算出部64は、ロール本体2の断面積をSとし、ジャケット室2Sの断面積の総和をSとし、ロール本体2の肉厚をtとしたときに、ロール本体2の内径dを、肉厚低下分を考慮した仮想内径dj1(=d+t{1−α(1−S/S)})とし、ロール本体2の外径dを、肉厚低下分を考慮した仮想内径dj2(=d−t{1−α(1−S/S)})として、上記温度差θの式から得られる温度差θを用いて、ロール本体2の外面温度を算出する。
以上にようにロール温度算出部64により得られたロール本体2の外面温度に基づいて、ロール温度制御部65が、電源回路の制御素子4を制御して、ロール本体2の外面温度を所定の設定温度となるように制御する。
このように構成した本実施形態の誘導発熱ローラ装置100によれば、巻き線32の交流電流値と、巻き線32の交流電圧値と、誘導発熱ローラ200の力率と、巻き線32の巻き線抵抗値と、鉄心31及びロール本体2から構成される磁気回路の励磁抵抗値とをパラメータとしてロール本体2の温度を算出するロール温度算出部64を有するので、ロール本体2に温度検出素子を設けることなく、ロール本体2の温度を算出することができる。
また、インピーダンス算出部61により得られたインピーダンスを、インピーダンス補正部62により、サイリスタ4の通電角を用いて補正しているので、ロール本体2の温度を精度良く算出することができる。
さらに、ロール温度算出部64が、ロール本体2の内面温度と表面温度との温度差θにより、表面温度を算出しているので、ロール本体2の表面温度を精度良く算出することができる。また、昇降温時の過渡期における温度到達時間遅れも、ロール温度算出部64が算出し補正しているので、ロール本体2の表面温度を精度良く算出することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
例えば、前記実施形態の誘導発熱ローラは、ロール本体の軸方向両端部が回転自在に支持された所謂両持ち式の誘導発熱ローラであっても良いし、有底筒状をなすロール本体の底部に回転軸を接続して回転自在に支持された所謂片持ち式の誘導発熱ローラであっても良い。
さらに、前記実施形態では、巻き線32の温度を検出する温度検出部9を巻き線32に埋設する構成としているが、以下のように構成しても良い。
つまり、図10及び図11に示すように、制御装置6が、ロール本体2を誘導発熱させて被加熱物を処理する加熱運転中において周期的に誘導コイル32の温度を検出する温度検出動作を行うように構成しても良い。より詳細には、制御装置6が、直流電圧印加部66、抵抗値算出部67としての機能を発揮する。
直流電圧印加部66は、巻き線32に電気的に接続された直流電源12を制御して、巻き線32に間欠的に直流電圧を印加するものである。具体的に直流電圧印加部66は、巻き線32に対して、一定の直流電圧を、数秒以内の印加時間を数秒から数十分の一定周期で印加するものである。
ここで、直流電圧印加部66によって巻き線32に直流電圧が印加される印加時間内では、制御装置6のロール温度制御部65が制御素子4を制御して、交流電流又は交流電圧を遮断又は最小限とした状態としている。なお、ロール温度制御部65は、ロール本体2の温度を所定の設定温度とするために、電源回路5に設けられた制御素子4を制御して交流電圧又は交流電流を制御するものである。
抵抗値算出部67は、直流電圧印加部66により印加される直流電圧と、巻き線32に直流電圧を印加したときに巻き線32に流れる直流電流とから巻き線32の巻き線抵抗値を算出するものである。具体的に抵抗値算出部67は、予め入力された直流電源12の直流電圧と、巻き線32及び直流電源12から構成される直流回路に設けられた直流電流検出部13により得られる直流電流とから、巻き線32の巻き線抵抗値を算出する。
このとき、上述した通り、直流電圧を印加して直流電流を検出するタイミングでは、交流電流又は交流電圧を遮断又は最小限とした状態としているので、交流電流(交流成分)の影響を抑えることができ、直流電流(直流成分)の検出を容易に行うことができ、抵抗値を精度良く算出することができる。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。また、各計算過程において実測値と計算値とに差異が生じる場合には、実測値から算出した補正係数を用いて補正を行うことも言うまでも無いことである。
100・・・誘導発熱ローラ装置
200・・・誘導発熱ローラ
2・・・ロール本体
2S・・・ジャケット室
3・・・磁束発生機構
32・・・巻き線
4・・・制御素子
5・・・電源回路
6・・・制御装置
61・・・インピーダンス算出部
62・・・インピーダンス補正部
63・・・ロール温度算出用データ格納部
64・・・ロール温度算出部
7・・・電流検出部
8・・・電圧検出部
9・・・温度検出部
10・・・力率検出部
ここで、ロール本体及び磁束発生機構からなる誘導発熱ローラの等価回路を図4に示す。電源回路による交流電圧の通電時において、巻き線に印加される入力交流電圧Vを、巻き線を流れる交流電流Iで除し、且つ、誘導発熱ローラの力率cosφを乗じると、巻き線の抵抗r、励磁抵抗 、及びロール本体の抵抗 からなる合成抵抗rcombが算出される。この合成抵抗rcombは、以下の式により示される。
comb=(V/I)×cosφ [Ω]
comb=(r+r+r)/(r+r) [Ω]
具体的にロール温度算出部64は、ロール本体2の断面積をSとし、ジャケット室2Sの断面積の総和をSとし、ロール本体2の肉厚をtとしたときに、ロール本体2の内径dを、肉厚低下分を考慮した仮想内径dj1(=d+t{1−α(1−S/S)})とし、ロール本体2の外径dを、肉厚低下分を考慮した仮想外径j2(=d−t{1−α(1−S/S)})として、上記温度差θの式から得られる温度差θを用いて、ロール本体2の外面温度を算出する。

Claims (8)

  1. 回転自在に支持されたロール本体と、前記ロール本体の内部に設けられ、鉄心及び当該鉄心に巻回された巻き線からなる磁束発生機構と、前記巻き線に接続されるとともに、交流電流又は交流電圧を制御する制御素子が設けられた電源回路とを備えた誘導発熱ローラ装置であって、
    前記巻き線を流れる交流電流を検出する交流電流検出部から得られる交流電流値と、前記巻き線に印加される交流電圧を検出する交流電圧検出部から得られる交流電圧値と、前記ロール本体及び前記磁束発生機構からなる誘導発熱ローラの力率を検出する力率検出部から得られる力率と、前記巻き線の巻き線抵抗値と、前記磁束発生機構により生じる磁束密度と前記鉄心及び前記ロール本体から構成される磁気回路の励磁抵抗との関係特性から得られる励磁抵抗値とをパラメータとして、前記ロール本体の温度を算出するロール温度算出部を備える誘導発熱ローラ装置。
  2. 前記ロール温度算出部が、前記交流電流検出部から得られる交流電流値と、前記交流電圧検出部から得られる交流電圧値と、前記力率検出部から得られる力率と、前記巻き線抵抗値と、前記磁束密度及び前記磁気回路の励磁抵抗の関係特性から得られる励磁抵抗値とをパラメータとして前記ロール本体の抵抗値を算出し、前記ロール本体の抵抗値と前記ロール本体の比透磁率とを用いて、前記ロール本体の温度を算出する請求項1記載の誘導発熱ローラ装置。
  3. 前記巻き線の温度を検出する巻き線温度検出部と、
    前記巻き線温度検出部から得られる前記巻き線の温度から前記巻き線抵抗値を算出する抵抗値算出部とを備え、
    前記ロール温度算出部が、前記抵抗値算出部から得られる前記巻き線抵抗値を用いて前記ロール本体の温度を算出する請求項1又は2記載の誘導発熱ローラ装置。
  4. 直流電源を制御して、前記巻き線に間欠的に直流電圧を印加する直流電圧印加部と、
    前記直流電圧印加部により印加される直流電圧と当該直流電圧を印加したときに前記巻き線に流れる直流電流とから前記巻き線抵抗値を算出する抵抗値算出部とを備え、
    前記ロール温度算出部が、前記抵抗値算出部から得られる巻き線抵抗値を用いて前記ロール本体の温度を算出する請求項1又は2記載の誘導発熱ローラ装置。
  5. 前記ロール温度算出部が、前記ロール本体の温度を、前記ロール本体の内面温度と表面温度との温度差をθ[℃]としたときに、
    θ=kP/[2π/{ln(d/d)/λ}](ここで、dはロール本体の内径[m]であり、dはロール本体の外径[m]であり、λはロール本体の平均温度における熱伝導率[W/m・℃]であり、Pは熱流速[W/m]であり、kは補正係数である。)から得られる温度差θを用いて補正する請求項1乃至4の何れかに記載の誘導発熱ローラ装置。
  6. 前記ロール本体の側周壁に気液二相の熱媒体が封入されるジャケット室が形成されており、
    前記ロール本体の断面積をSとし、前記ジャケット室の断面積の総和をSとし、前記ロール本体の肉厚をtとし、温度低下に伴う熱媒体の圧力低下によるジャケット室の機能低下の割合を示す変数をαとしたときに、
    前記ロール温度算出部が、前記ロール本体の内径dを、dj1=d+t{1−α(1−S/S)}とし、前記ロール本体の外径dを、dj2=d−t{1−α(1−S/S)}として得られる温度差θを用いて、前記ロール本体の温度を補正する請求項5記載の誘導発熱ローラ装置。
  7. 前記制御素子が、半導体により電流又は電圧の通電角を制御するものであり、
    前記交流電流検出部から得られる交流電流値、前記交流電圧検出部から得られる交流電圧値及び前記力率検出部から得られる力率によりインピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、
    前記インピーダンス算出部により得られたインピーダンスを、前記制御素子の通電角により補正するインピーダンス補正部とを更に備え、
    前記ロール温度算出部が、前記インピーダンス補正部により補正された補正インピーダンスによって、前記ロール本体の温度を算出する請求項1乃至6の何れかに記載の誘導発熱ローラ装置。
  8. 前記ロール温度算出部が、前記ロール本体の内面温度を算出するとともに、当該内周面温度から定常状態における前記ロール本体の表面温度計算値を算出し、ΔT=k×w×c×t/(2λ) [h](なお、wはロール本体の材質の比重[kg/m]であり、cはロール本体の材質の比熱[kcal/kg・℃]であり、tはロール本体の肉厚[m]であり、λはロール本体の材質に熱伝導率[kcal/m・h・℃]であり、kは実測値から求めた補正係数である。)により示されるΔT時間後に前記ロール本体の表面温度が前記表面温度計算値に到達することを基準に、過渡期における前記ロール本体の表面温度を算出する請求項1乃至7の何れかに記載の誘導発熱ローラ装置。
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