JP2015203516A - 横型回転式乾燥機 - Google Patents
横型回転式乾燥機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015203516A JP2015203516A JP2014082357A JP2014082357A JP2015203516A JP 2015203516 A JP2015203516 A JP 2015203516A JP 2014082357 A JP2014082357 A JP 2014082357A JP 2014082357 A JP2014082357 A JP 2014082357A JP 2015203516 A JP2015203516 A JP 2015203516A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heating tube
- rotating cylinder
- heating
- workpiece
- arrangement
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F26—DRYING
- F26B—DRYING SOLID MATERIALS OR OBJECTS BY REMOVING LIQUID THEREFROM
- F26B17/00—Machines or apparatus for drying materials in loose, plastic, or fluidised form, e.g. granules, staple fibres, with progressive movement
- F26B17/30—Machines or apparatus for drying materials in loose, plastic, or fluidised form, e.g. granules, staple fibres, with progressive movement with movement performed by rotary or oscillating containers; with movement performed by rotary floors
- F26B17/32—Machines or apparatus for drying materials in loose, plastic, or fluidised form, e.g. granules, staple fibres, with progressive movement with movement performed by rotary or oscillating containers; with movement performed by rotary floors the movement being in a horizontal or slightly inclined plane
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Drying Of Solid Materials (AREA)
Abstract
Description
<請求項1記載の発明>
一端側に被処理物の供給口を、他端側に被処理物の排出口を有し、軸心周りに回転自在な回転筒と、加熱媒体が通る多数の加熱管を前記回転筒内に設け、被処理物を前記回転筒の一端側に供給して他端側から排出する過程で、前記加熱管により被処理物を加熱して乾燥させる横型回転式乾燥機において、
前記加熱管群が、前記回転筒の中心を中心とする実質的に同心円状に配置され、その中心側円上の第1基準加熱管芯から、第2基準加熱管芯までを繋ぐ繋ぎ線が、次記(1)または(2)の配置形態の一つ又はこれらを組み合わせた配置形態から選択されている:
(1)各加熱管芯が、前記第1基準加熱管芯と第2基準加熱管芯とを直接繋ぐ直線L1上に位置しており、さらに、前記第1基準加熱管芯を通る半径放射線に対して、前記第2基準加熱管芯が、回転筒の回転方向後方に位置している第1配置形態、
(2)各加熱管芯が、前記第1基準加熱管芯と前記第2基準加熱管芯とを繋ぐ曲線L2上に位置しており、かつ、前記第2基準加熱管芯に向かうほど回転筒の回転方向後方に位置しており、さらに、前記第1基準加熱管芯を通る半径放射線に対して、前記第2基準加熱管芯が、回転筒の回転方向後方に位置している第2配置形態;
ことを特徴とする横型回転式乾燥機。
本発明に従って、加熱管11を斜め直線状の第1配置形態又は曲線状の第2配置形態とすることで、被処理物Wが落下する方向と被処理物Wが複数の加熱管11の間に入り込む方向が近似し、落下した被処理物Wはその運動方向を大きく変えずに複数の加熱管11,11の隙間に入り込む。加熱管11,11の隙間に入り込んだ被処理物Wは、回転筒10の内側から外側へと流れ、回転筒10の筒壁に到達する。加熱管11の配置を選定することで、加熱管11の隙間に被処理物Wが速やかに入り込み、加熱管11の外側(回転筒10の中心側)に滞留せず、被処理物Wと加熱管11の接触が良くなるため、乾燥効率を向上させることができる。また、被処理物Wと加熱管11の接触面積が増大し、両者の接触時間も増えるため、この点からも乾燥効率を向上させることができる。
配置比ε=離間距離h2(第2基準加熱管の同心円−第1基準加熱管の同心円)/離間距離h1(回転筒内面−第1基準加熱管の同心円)が、1/2超とする範囲で、前記(1)または(2)の配置形態の一つ又はこれらを組み合わせた配置形態が採られている請求項1記載の横型回転式乾燥機。
配置比εが1/2超とする範囲では、請求項1の効果が顕著に現われる。
前記第1基準管の同心円から少なくとも4番目の加熱管の同心円の範囲で、前記(1)または(2)の配置形態の一つ又はこれらを組み合わせた配置形態が採られている請求項1記載の横型回転式乾燥機。
第1基準管の同心円から少なくとも4番目の加熱管の同心円の範囲では、請求項1の効果が顕著に現われる。
また、乾燥速度が向上する結果、乾燥機の大きさ(シェル径)当たりの乾燥処理量を増大できる。逆からいえば、処理量当たりの装置の大きさを小さくできる。
まず、乾燥対象物としての被処理物Wについて限定はなく、その具体例として、石炭、銅鉱石、鉄粉、亜鉛粉等の鉱石、金属系物質、テレフタル酸、ポリエチレン、ポリアセタール、塩化ビニール等の樹脂系物質、メチオニン、グルテンミール、大豆加工粉、コーンファイバー、コーンジャーム等の加工食品系物質、石膏、アルミナ、ソーダ灰等の無機系物質、脱水汚泥等を挙げることができる。
次に、本発明に係る横型回転式乾燥機(以下、「STD(Steam Tube Dryerの略称)」ともいう。)について説明する。この横型回転式乾燥機の構造は、図2に例示するように、円筒状の回転筒10を有し、この回転筒10の軸心が水平面に対して若干傾くようにして設置されており、回転筒10の一端が他端よりも高く位置している。回転筒10の下方には、2台の支持ユニット20及びモーターユニット30が回転筒10を支持するようにして設置されており、回転筒10は、モーターユニット30によって、自身の軸心回りに回転自在とされている。この回転筒10は、一方向に回転するようになっている。その方向は任意に定めることができ、例えば、図6に示すように、一端側(被処理物Wの供給口側)から他端側(被処理物Wの排出口側)を見て、反時計回り(矢印R方向)に回転させることができる。
なお、図5に示すように、前記回転筒10の他端側内部に、被処理物Wを撹拌する撹拌手段(詳細構造は図示していない)65を設けても良い。
次に、図2〜図4を参照しながら、横型回転式乾燥機で被処理物Wを乾燥する過程を説明する。
次に、図5、図6を参照しながら、撹拌手段65及び分級フード55を備えた横型回転式乾燥機を用いる場合についての動作についても説明する。この場合において、前記説明と重複する部分は、省略する。
本発明に係る横型回転式乾燥機の被処理物の供給手段の変形例を説明する。
横型回転式乾燥機へ被処理物を供給する方式には、前記スクリュー式(図3)のほか、シュート式(図7)や振動トラフ式(図8)なども使用できる。シュート式では、供給シュート46が吸気ボックス45と結合しており、供給口41から供給した被処理物Wが、供給シュート46内を落下し、回転筒10内へ移動する。吸気ボックス45がシールパッキン47を介して回転筒10に接続しており、回転筒10と吸気ボックス45間のシールを維持しながら、回転筒10が回転する構造になっている。振動トラフ式では、吸気ボックス45がトラフ(断面形状が凹状)であり、その吸気ボックス45の下端に振動モータ48とばね49が結合している。供給口41から供給した被処理物Wは、トラフの上に落下する。そして、振動モータ48により吸気ボックス45が振動することにより、被処理物Wが回転筒10内へと移動する。吸気ボックス45を取り付ける際は、被処理物Wが移動しやすいように、回転筒へ向かって下る傾斜を持たせると良い。
回転筒10の断面形状は、後述する円形のほか、矩形にしても良い。矩形の例として、六角形の回転筒10を図9に示す。矩形の回転筒10を回転すると、回転筒10の角部15により被処理物Wが持ち上がるため、被処理物Wの混合性が良くなる利点がある。一方で、円形の場合に比べて、回転筒10の断面積が狭くなるため、配置する加熱管の数が減るというデメリットも存在する。なお、矩形の角部の数(辺の数)は変更でき、より詳しくは、角部の数を3つ以上の任意の数にすることができる。
横型回転式乾燥機から乾燥処理物Eを排出する方式としては、図11のような形態も採用できる。かかる形態において、キャリアガスAが、ケーシング80の上部のキャリアガス供給口33から隔壁23の内側へ送り込まれる。このキャリアガスAが再利用ガスである場合は、キャリアガスA中に粉塵等が含まれているが、隔壁23の内側、すなわちガス通路U2には、リボンスクリューZが配されているため、ガスに混入している粉塵等は、このリボンスクリューZによって捕捉される。捕捉された粉塵等は、リボンスクリューZの送り作用により開口部21、22へ向かって送られ、ケーシング80内へ排出される。排出された粉塵等は、自由落下により排出ケーシング下方の排出口32から排出される。一方、キャリアガスAの粉塵等以外の気体は、リボンスクリューZによって妨げられることなく、回転筒10内へ送られる。
前記横型回転式乾燥機は、被処理物Wの移動する方向とキャリアガスAの流れる方向が同じである「並流」を採用していた。そのほか、被処理物Wの移動する方向とキャリアガスAの流れる方向を逆にした「向流」を採用しても良い。
そのほか、回転筒10の支持構造は、回転筒10の外周に2つのタイヤ部材20,20を取り付ける前記支持構造のほか、一端側に設けたスクリューケーシング42と、他端側に設けたガス管72の外周にベアリング(図示しない)を取り付け、このベアリングを支持する構造や、前記タイヤ部材20とベアリングを組み合わせる支持構造にしても良い。
本発明において加熱管11のサイズ及び配置は適宜選択できるものの、本発明者らが高速回転化を指向する過程の中で、主に接触効率を高め、もって乾燥速度を高めるためには、次述する手段が有効であるとの知見を得た。
従来は、図14に示すように、回転筒10内に加熱管11を放射状に配置していた。回転筒10内では、被処理物W(粉粒体)が回転筒10下部に移行した複数の加熱管11の隙間に入り込み、回転筒10の回転に伴って、複数の加熱管11により回転方向に掻き上げられる。安息角まで掻き上げられた被処理物Wは、主に安息角を越えた時点から崩落し始め、落下運動に転じる。より詳しくは、安息角限を超えて、より上方に位置する複数の加熱管11の間から雪崩のように落下し、回転筒10下部に位置する加熱管11に衝突する。
すなわち、一端側に被処理物の供給口を、他端側に被処理物の排出口を有し、軸心周りに回転自在な回転筒10と、加熱媒体が通る多数の加熱管11,11…を前記回転筒10内に設け、被処理物を前記回転筒10の一端側に供給して他端側から排出する過程で、前記加熱管11,11…により被処理物を加熱して乾燥させる横型回転式乾燥機において、加熱管11,11…の配置は、次の配置形態が望ましいのである。
前記加熱管11,11…群が、前記回転筒10の中心を中心とする実質的に同心円状に配置され、その中心側円上の第1基準加熱管S1芯から、第2基準加熱管S2芯までを繋ぐ繋ぎ線が、次記(1)または(2)の配置形態の一つ又はこれらを組み合わせた配置形態から選択されるものである。
(1)各加熱管11,11…芯が、第1基準加熱管S1芯と第2基準加熱管S2芯とを直接繋ぐ直線L1上に位置しており、さらに、第1基準加熱管S1芯を通る半径放射線J1に対して、前記第2基準加熱管S2芯が、回転筒10の回転方向後方に位置している第1配置形態。
(2)各加熱管11,11…芯が、第1基準加熱管S1芯と第2基準加熱管S2芯とを繋ぐ曲線L2上に位置しており、かつ、第2基準加熱管S2芯に向かうほど回転筒10の回転方向後方に位置しており、さらに、第1基準加熱管S1芯を通る半径放射線J1に対して、第2基準加熱管S2芯が、回転筒10の回転方向後方に位置している第2配置形態。
このとき、配置比ε=h2(第2基準加熱管S2の同心円r2−第1基準(最内)加熱管S1の同心円r1)/h1(回転筒内面−第1基準(最内)加熱管S1の同心円r1)を、1/2超とするのが望ましい。
また、本発明においては、少なくとも、第1基準加熱管S1から第2基準加熱管S2までの区間については、前述の第1配置形態か第2配置形態の加熱管配置とするのが望ましい。
さらに、本発明においては、第2基準加熱管S2芯の位置が、最外加熱管11の同心円r3上にある場合も含むものである。
そのほか、本発明の別の好適な形態の下では、回転筒10の回転軸の同心円上において、中心側から外側に位置するに従って、隣り合う加熱管11の隙間を大きくした配置とすることもできる。図15〜図17は、中心側から外側へ向かうに従って、隣り合う加熱管11の隙間を次第に大きくする配置とした例である。
前記のように加熱管11を曲線状または斜め直線状に配置することで、被処理物Wが落下する方向と被処理物Wが複数の加熱管11の間に入り込む方向が近似し、落下した被処理物Wはその運動方向を大きく変えずに複数の加熱管11,11の隙間に入り込む。加熱管11,11の隙間に入り込んだ被処理物Wは、回転筒10の内側から外側へと流れ、回転筒10の筒壁に到達する。加熱管11の配置を選定することで、加熱管11の隙間に被処理物Wが速やかに入り込み、加熱管11の外側(回転筒10の中心側)に滞留せず、被処理物Wと加熱管11の接触が良くなるため、乾燥効率を向上させることができる。また、被処理物Wと加熱管11の接触面積が増大し、両者の接触時間も増えるため、この点からも乾燥効率を向上させることができる。
同心円上にある加熱管11の本数を全て同じにしても良いが、加熱管11を直線状に設けた場合には、図20に示すように、回転筒10の最外周から中間付近までの加熱管11の本数を、回転筒10の中間付近から最内周までの加熱管11の本数より多くした方が良い。このように、中間付近から最外周までの加熱管11の本数を増やすことで、隣り合う加熱管11,11の間の距離を最内周から最外周までほぼ同じにすることができる。そして、加熱管11の本数を増やすことで、加熱管11の伝熱面積が増え、回転筒10の外周側へ移動した被処理物Wの乾燥効率を向上させることができる。
加熱管11の直径を全て同じにしても良いが、図17に示すように、回転筒10の内周側から外周側へ向かうに連れて、次第に直径を大きくすることもできる。このように、加熱管11の直径を変えることで、隣り合う加熱管11の間の距離を内周から外周までほぼ同じにすることができる。このように加熱管11の直径を大きくすることで、加熱管11の伝熱面積が増え、回転筒10の外周側へ移動した被処理物Wの乾燥効率を向上させることができる。
加熱管11の配列の決定方法について、図17を参照しながら説明する。なお、加熱管11の配列を「行列」で表し、回転筒10の径方向(回転筒10の中心側から外側へ向かう方向)の配列を「列」とし、円周方向の配列を「行」とする。
11 スチームチューブ(加熱管)
41 供給口
50 排出口
55 分級フード
56 固定排気口
57 固定排出口
60 掻上板
A キャリアガス
E 処理物
W 被処理物
<請求項1記載の発明>
一端側に被処理物の供給口を、他端側に被処理物の排出口を有し、軸心周りに回転自在な回転筒と、加熱媒体が通る多数の加熱管を前記回転筒内に設け、前記回転筒の回転に伴って加熱管群により被処理物を回転方向に掻き上げる構成であり、
被処理物を前記回転筒の一端側に供給して他端側から排出する過程で、前記加熱管群により被処理物を加熱して乾燥させる横型回転式乾燥機において、
前記加熱管が、前記回転筒の軸心を中心として実質的に同心円を成すように周方向及び径方向に複数配列され、それぞれの加熱管の間には隙間が設けられ、
その中心側円上の第1基準加熱管芯から、第2基準加熱管芯までを繋ぐ繋ぎ線が、次記(1)または(2)の配置形態の一つ又はこれらを組み合わせた配置形態から選択され、その選択された配置形態で前記加熱管が配置されている:
(1)各加熱管芯が、前記第1基準加熱管芯と第2基準加熱管芯とを直接繋ぐ直線L1上に位置しており、さらに、前記第1基準加熱管芯を通る半径放射線に対して、前記第2基準加熱管芯が、回転筒の回転方向後方に位置している第1配置形態、
(2)各加熱管芯が、前記第1基準加熱管芯と前記第2基準加熱管芯とを繋ぐ曲線L2上に位置しており、かつ、前記第2基準加熱管芯に向かうほど回転筒の回転方向後方に位置しており、さらに、前記第1基準加熱管芯を通る半径放射線に対して、前記第2基準加熱管芯が、回転筒の回転方向後方に位置している第2配置形態;
ことを特徴とする横型回転式乾燥機。
本発明に従って、加熱管11を斜め直線状の第1配置形態又は曲線状の第2配置形態とすることで、被処理物Wが落下する方向と被処理物Wが複数の加熱管11の間に入り込む方向が近似し、落下した被処理物Wはその運動方向を大きく変えずに複数の加熱管11,11の隙間に入り込む。加熱管11,11の隙間に入り込んだ被処理物Wは、回転筒10の内側から外側へと流れ、回転筒10の筒壁に到達する。加熱管11の配置を選定することで、加熱管11の隙間に被処理物Wが速やかに入り込み、加熱管11の外側(回転筒10の中心側)に滞留せず、被処理物Wと加熱管11の接触が良くなるため、乾燥効率を向上させることができる。また、被処理物Wと加熱管11の接触面積が増大し、両者の接触時間も増えるため、この点からも乾燥効率を向上させることができる。
配置比ε=離間距離h2(第2基準加熱管の同心円−第1基準加熱管の同心円)/離間距離h1(回転筒内面−第1基準加熱管の同心円)が、1/2超とする範囲で、前記(1)または(2)の配置形態の一つ又はこれらを組み合わせた配置形態が採られている請求項1記載の横型回転式乾燥機。
配置比εが1/2超とする範囲では、請求項1の効果が顕著に現われる。
前記第1基準管の同心円から少なくとも4番目の加熱管の同心円の範囲で、前記(1)または(2)の配置形態の一つ又はこれらを組み合わせた配置形態が採られている請求項1記載の横型回転式乾燥機。
第1基準管の同心円から少なくとも4番目の加熱管の同心円の範囲では、請求項1の効果が顕著に現われる。
また、乾燥速度が向上する結果、乾燥機の大きさ(シェル径)当たりの乾燥処理量を増大できる。逆からいえば、処理量当たりの装置の大きさを小さくできる。
まず、乾燥対象物としての被処理物Wについて限定はなく、その具体例として、石炭、銅鉱石、鉄粉、亜鉛粉等の鉱石、金属系物質、テレフタル酸、ポリエチレン、ポリアセタール、塩化ビニール等の樹脂系物質、メチオニン、グルテンミール、大豆加工粉、コーンファイバー、コーンジャーム等の加工食品系物質、石膏、アルミナ、ソーダ灰等の無機系物質、脱水汚泥等を挙げることができる。
次に、本発明に係る横型回転式乾燥機(以下、「STD(Steam Tube Dryerの略称)」ともいう。)について説明する。この横型回転式乾燥機の構造は、図2に例示するように、円筒状の回転筒10を有し、この回転筒10の軸心が水平面に対して若干傾くようにして設置されており、回転筒10の一端が他端よりも高く位置している。回転筒10の下方には、2台の支持ユニット20及びモーターユニット30が回転筒10を支持するようにして設置されており、回転筒10は、モーターユニット30によって、自身の軸心回りに回転自在とされている。この回転筒10は、一方向に回転するようになっている。その方向は任意に定めることができ、例えば、図6に示すように、一端側(被処理物Wの供給口側)から他端側(被処理物Wの排出口側)を見て、反時計回り(矢印R方向)に回転させることができる。
なお、図5に示すように、前記回転筒10の他端側内部に、被処理物Wを撹拌する撹拌手段(詳細構造は図示していない)65を設けても良い。
次に、図2〜図4を参照しながら、横型回転式乾燥機で被処理物Wを乾燥する過程を説明する。
次に、図5、図6を参照しながら、撹拌手段65及び分級フード55を備えた横型回転式乾燥機を用いる場合についての動作についても説明する。この場合において、前記説明と重複する部分は、省略する。
本発明に係る横型回転式乾燥機の被処理物の供給手段の変形例を説明する。
横型回転式乾燥機へ被処理物を供給する方式には、前記スクリュー式(図3)のほか、シュート式(図7)や振動トラフ式(図8)なども使用できる。シュート式では、供給シュート46が吸気ボックス45と結合しており、供給口41から供給した被処理物Wが、供給シュート46内を落下し、回転筒10内へ移動する。吸気ボックス45がシールパッキン47を介して回転筒10に接続しており、回転筒10と吸気ボックス45間のシールを維持しながら、回転筒10が回転する構造になっている。振動トラフ式では、吸気ボックス45がトラフ(断面形状が凹状)であり、その吸気ボックス45の下端に振動モータ48とばね49が結合している。供給口41から供給した被処理物Wは、トラフの上に落下する。そして、振動モータ48により吸気ボックス45が振動することにより、被処理物Wが回転筒10内へと移動する。吸気ボックス45を取り付ける際は、被処理物Wが移動しやすいように、回転筒へ向かって下る傾斜を持たせると良い。
回転筒10の断面形状は、後述する円形のほか、矩形にしても良い。矩形の例として、六角形の回転筒10を図9に示す。矩形の回転筒10を回転すると、回転筒10の角部15により被処理物Wが持ち上がるため、被処理物Wの混合性が良くなる利点がある。一方で、円形の場合に比べて、回転筒10の断面積が狭くなるため、配置する加熱管の数が減るというデメリットも存在する。なお、矩形の角部の数(辺の数)は変更でき、より詳しくは、角部の数を3つ以上の任意の数にすることができる。
横型回転式乾燥機から乾燥処理物Eを排出する方式としては、図11のような形態も採用できる。かかる形態において、キャリアガスAが、ケーシング80の上部のキャリアガス供給口33から隔壁23の内側へ送り込まれる。このキャリアガスAが再利用ガスである場合は、キャリアガスA中に粉塵等が含まれているが、隔壁23の内側、すなわちガス通路U2には、リボンスクリューZが配されているため、ガスに混入している粉塵等は、このリボンスクリューZによって捕捉される。捕捉された粉塵等は、リボンスクリューZの送り作用により開口部21、22へ向かって送られ、ケーシング80内へ排出される。排出された粉塵等は、自由落下により排出ケーシング下方の排出口32から排出される。一方、キャリアガスAの粉塵等以外の気体は、リボンスクリューZによって妨げられることなく、回転筒10内へ送られる。
前記横型回転式乾燥機は、被処理物Wの移動する方向とキャリアガスAの流れる方向が同じである「並流」を採用していた。そのほか、被処理物Wの移動する方向とキャリアガスAの流れる方向を逆にした「向流」を採用しても良い。
そのほか、回転筒10の支持構造は、回転筒10の外周に2つのタイヤ部材20,20を取り付ける前記支持構造のほか、一端側に設けたスクリューケーシング42と、他端側に設けたガス管72の外周にベアリング(図示しない)を取り付け、このベアリングを支持する構造や、前記タイヤ部材20とベアリングを組み合わせる支持構造にしても良い。
本発明において加熱管11のサイズ及び配置は適宜選択できるものの、本発明者らが高速回転化を指向する過程の中で、主に接触効率を高め、もって乾燥速度を高めるためには、次述する手段が有効であるとの知見を得た。
従来は、図14に示すように、回転筒10内に加熱管11を放射状に配置していた。回転筒10内では、被処理物W(粉粒体)が回転筒10下部に移行した複数の加熱管11の隙間に入り込み、回転筒10の回転に伴って、複数の加熱管11により回転方向に掻き上げられる。安息角まで掻き上げられた被処理物Wは、主に安息角を越えた時点から崩落し始め、落下運動に転じる。より詳しくは、安息角限を超えて、より上方に位置する複数の加熱管11の間から雪崩のように落下し、回転筒10下部に位置する加熱管11に衝突する。
すなわち、一端側に被処理物の供給口を、他端側に被処理物の排出口を有し、軸心周りに回転自在な回転筒10と、加熱媒体が通る多数の加熱管11,11…を前記回転筒10内に設け、被処理物を前記回転筒10の一端側に供給して他端側から排出する過程で、前記加熱管11,11…により被処理物を加熱して乾燥させる横型回転式乾燥機において、加熱管11,11…の配置は、次の配置形態が望ましいのである。
前記加熱管11,11…群が、前記回転筒10の中心を中心とする実質的に同心円状に配置され、その中心側円上の第1基準加熱管S1芯から、第2基準加熱管S2芯までを繋ぐ繋ぎ線が、次記(1)または(2)の配置形態の一つ又はこれらを組み合わせた配置形態から選択されるものである。
(1)各加熱管11,11…芯が、第1基準加熱管S1芯と第2基準加熱管S2芯とを直接繋ぐ直線L1上に位置しており、さらに、第1基準加熱管S1芯を通る半径放射線J1に対して、前記第2基準加熱管S2芯が、回転筒10の回転方向後方に位置している第1配置形態。
(2)各加熱管11,11…芯が、第1基準加熱管S1芯と第2基準加熱管S2芯とを繋ぐ曲線L2上に位置しており、かつ、第2基準加熱管S2芯に向かうほど回転筒10の回転方向後方に位置しており、さらに、第1基準加熱管S1芯を通る半径放射線J1に対して、第2基準加熱管S2芯が、回転筒10の回転方向後方に位置している第2配置形態。
このとき、配置比ε=h2(第2基準加熱管S2の同心円r2−第1基準(最内)加熱管S1の同心円r1)/h1(回転筒内面−第1基準(最内)加熱管S1の同心円r1)を、1/2超とするのが望ましい。
また、本発明においては、少なくとも、第1基準加熱管S1から第2基準加熱管S2までの区間については、前述の第1配置形態か第2配置形態の加熱管配置とするのが望ましい。
さらに、本発明においては、第2基準加熱管S2芯の位置が、最外加熱管11の同心円r3上にある場合も含むものである。
そのほか、本発明の別の好適な形態の下では、回転筒10の回転軸の同心円上において、中心側から外側に位置するに従って、隣り合う加熱管11の隙間を大きくした配置とすることもできる。図15〜図17は、中心側から外側へ向かうに従って、隣り合う加熱管11の隙間を次第に大きくする配置とした例である。
前記のように加熱管11を曲線状または斜め直線状に配置することで、被処理物Wが落下する方向と被処理物Wが複数の加熱管11の間に入り込む方向が近似し、落下した被処理物Wはその運動方向を大きく変えずに複数の加熱管11,11の隙間に入り込む。加熱管11,11の隙間に入り込んだ被処理物Wは、回転筒10の内側から外側へと流れ、回転筒10の筒壁に到達する。加熱管11の配置を選定することで、加熱管11の隙間に被処理物Wが速やかに入り込み、加熱管11の外側(回転筒10の中心側)に滞留せず、被処理物Wと加熱管11の接触が良くなるため、乾燥効率を向上させることができる。また、被処理物Wと加熱管11の接触面積が増大し、両者の接触時間も増えるため、この点からも乾燥効率を向上させることができる。
同心円上にある加熱管11の本数を全て同じにしても良いが、加熱管11を直線状に設けた場合には、図20に示すように、回転筒10の最外周から中間付近までの加熱管11の本数を、回転筒10の中間付近から最内周までの加熱管11の本数より多くした方が良い。このように、中間付近から最外周までの加熱管11の本数を増やすことで、隣り合う加熱管11,11の間の距離を最内周から最外周までほぼ同じにすることができる。そして、加熱管11の本数を増やすことで、加熱管11の伝熱面積が増え、回転筒10の外周側へ移動した被処理物Wの乾燥効率を向上させることができる。
加熱管11の直径を全て同じにしても良いが、図17に示すように、回転筒10の内周側から外周側へ向かうに連れて、次第に直径を大きくすることもできる。このように、加熱管11の直径を変えることで、隣り合う加熱管11の間の距離を内周から外周までほぼ同じにすることができる。このように加熱管11の直径を大きくすることで、加熱管11の伝熱面積が増え、回転筒10の外周側へ移動した被処理物Wの乾燥効率を向上させることができる。
加熱管11の配列の決定方法について、図17を参照しながら説明する。なお、加熱管11の配列を「行列」で表し、回転筒10の径方向(回転筒10の中心側から外側へ向かう方向)の配列を「列」とし、円周方向の配列を「行」とする。
11 スチームチューブ(加熱管)
41 供給口
50 排出口
55 分級フード
56 固定排気口
57 固定排出口
60 掻上板
A キャリアガス
E 処理物
W 被処理物
<請求項1記載の発明>
一端側に被処理物の供給口を、他端側に被処理物の排出口を有し、軸心周りに回転自在な回転筒と、加熱媒体が通る多数の加熱管を前記回転筒内に設け、前記回転筒の回転に伴って加熱管群により被処理物を回転方向に掻き上げる構成であり、
被処理物を前記回転筒の一端側に供給して他端側から排出する過程で、前記加熱管群により被処理物を加熱して乾燥させる横型回転式乾燥機において、
前記加熱管が、前記回転筒の軸心を中心として実質的に同心円を成すように周方向及び径方向に複数配列され、それぞれの加熱管の間には隙間が設けられ、
その中心側円上の第1基準加熱管芯から、第2基準加熱管芯までを繋ぐ繋ぎ線が、次記(1)または(2)の配置形態の一つ又はこれらを組み合わせた配置形態から選択され、その選択された配置形態で前記加熱管が配置されている:
(1)各加熱管芯が、前記第1基準加熱管芯と第2基準加熱管芯とを直接繋ぐ直線L1上に位置しており、さらに、前記第1基準加熱管芯を通る半径放射線に対して、前記第2基準加熱管芯が、回転筒の回転方向後方に位置している第1配置形態、
(2)各加熱管芯が、前記第1基準加熱管芯と前記第2基準加熱管芯とを繋ぐ曲線L2上に位置しており、かつ、前記第2基準加熱管芯に向かうほど回転筒の回転方向後方に位置しており、さらに、前記第1基準加熱管芯を通る半径放射線に対して、前記第2基準加熱管芯が、回転筒の回転方向後方に位置している第2配置形態;
ことを特徴とする横型回転式乾燥機。
本発明に従って、加熱管11を斜め直線状の第1配置形態又は曲線状の第2配置形態とすることで、被処理物Wが落下する方向と被処理物Wが複数の加熱管11の間に入り込む方向が近似し、落下した被処理物Wはその運動方向を大きく変えずに複数の加熱管11,11の隙間に入り込む。加熱管11,11の隙間に入り込んだ被処理物Wは、回転筒10の内側から外側へと流れ、回転筒10の筒壁に到達する。加熱管11の配置を選定することで、加熱管11の隙間に被処理物Wが速やかに入り込み、加熱管11の外側(回転筒10の中心側)に滞留せず、被処理物Wと加熱管11の接触が良くなるため、乾燥効率を向上させることができる。また、被処理物Wと加熱管11の接触面積が増大し、両者の接触時間も増えるため、この点からも乾燥効率を向上させることができる。
配置比ε=離間距離h2(第2基準加熱管の同心円−第1基準加熱管の同心円)/離間距離h1(回転筒内面−第1基準加熱管の同心円)が、1/2超とする範囲で、前記(1)または(2)の配置形態の一つ又はこれらを組み合わせた配置形態が採られている請求項1記載の横型回転式乾燥機。
配置比εが1/2超とする範囲では、請求項1の効果が顕著に現われる。
前記第1基準管の同心円から少なくとも4番目の加熱管の同心円の範囲で、前記(1)または(2)の配置形態の一つ又はこれらを組み合わせた配置形態が採られている請求項1記載の横型回転式乾燥機。
第1基準管の同心円から少なくとも4番目の加熱管の同心円の範囲では、請求項1の効果が顕著に現われる。
また、乾燥速度が向上する結果、乾燥機の大きさ(シェル径)当たりの乾燥処理量を増大できる。逆からいえば、処理量当たりの装置の大きさを小さくできる。
まず、乾燥対象物としての被処理物Wについて限定はなく、その具体例として、石炭、銅鉱石、鉄粉、亜鉛粉等の鉱石、金属系物質、テレフタル酸、ポリエチレン、ポリアセタール、塩化ビニール等の樹脂系物質、メチオニン、グルテンミール、大豆加工粉、コーンファイバー、コーンジャーム等の加工食品系物質、石膏、アルミナ、ソーダ灰等の無機系物質、脱水汚泥等を挙げることができる。
次に、本発明に係る横型回転式乾燥機(以下、「STD(Steam Tube Dryerの略称)」ともいう。)について説明する。この横型回転式乾燥機の構造は、図2に例示するように、円筒状の回転筒10を有し、この回転筒10の軸心が水平面に対して若干傾くようにして設置されており、回転筒10の一端が他端よりも高く位置している。回転筒10の下方には、2台の支持ユニット20及びモーターユニット30が回転筒10を支持するようにして設置されており、回転筒10は、モーターユニット30によって、自身の軸心回りに回転自在とされている。この回転筒10は、一方向に回転するようになっている。その方向は任意に定めることができ、例えば、図6に示すように、一端側(被処理物Wの供給口側)から他端側(被処理物Wの排出口側)を見て、反時計回り(矢印R方向)に回転させることができる。
なお、図5に示すように、前記回転筒10の他端側内部に、被処理物Wを撹拌する撹拌手段(詳細構造は図示していない)65を設けても良い。
次に、図2〜図4を参照しながら、横型回転式乾燥機で被処理物Wを乾燥する過程を説明する。
次に、図5、図6を参照しながら、撹拌手段65及び分級フード55を備えた横型回転式乾燥機を用いる場合についての動作についても説明する。この場合において、前記説明と重複する部分は、省略する。
本発明に係る横型回転式乾燥機の被処理物の供給手段の変形例を説明する。
横型回転式乾燥機へ被処理物を供給する方式には、前記スクリュー式(図3)のほか、シュート式(図7)や振動トラフ式(図8)なども使用できる。シュート式では、供給シュート46が吸気ボックス45と結合しており、供給口41から供給した被処理物Wが、供給シュート46内を落下し、回転筒10内へ移動する。吸気ボックス45がシールパッキン47を介して回転筒10に接続しており、回転筒10と吸気ボックス45間のシールを維持しながら、回転筒10が回転する構造になっている。振動トラフ式では、吸気ボックス45がトラフ(断面形状が凹状)であり、その吸気ボックス45の下端に振動モータ48とばね49が結合している。供給口41から供給した被処理物Wは、トラフの上に落下する。そして、振動モータ48により吸気ボックス45が振動することにより、被処理物Wが回転筒10内へと移動する。吸気ボックス45を取り付ける際は、被処理物Wが移動しやすいように、回転筒へ向かって下る傾斜を持たせると良い。
回転筒10の断面形状は、後述する円形のほか、矩形にしても良い。矩形の例として、六角形の回転筒10を図9に示す。矩形の回転筒10を回転すると、回転筒10の角部15により被処理物Wが持ち上がるため、被処理物Wの混合性が良くなる利点がある。一方で、円形の場合に比べて、回転筒10の断面積が狭くなるため、配置する加熱管の数が減るというデメリットも存在する。なお、矩形の角部の数(辺の数)は変更でき、より詳しくは、角部の数を3つ以上の任意の数にすることができる。
横型回転式乾燥機から乾燥処理物Eを排出する方式としては、図11のような形態も採用できる。かかる形態において、キャリアガスAが、ケーシング80の上部のキャリアガス供給口33から隔壁23の内側へ送り込まれる。このキャリアガスAが再利用ガスである場合は、キャリアガスA中に粉塵等が含まれているが、隔壁23の内側、すなわちガス通路U2には、リボンスクリューZが配されているため、ガスに混入している粉塵等は、このリボンスクリューZによって捕捉される。捕捉された粉塵等は、リボンスクリューZの送り作用により開口部21、22へ向かって送られ、ケーシング80内へ排出される。排出された粉塵等は、自由落下により排出ケーシング下方の排出口32から排出される。一方、キャリアガスAの粉塵等以外の気体は、リボンスクリューZによって妨げられることなく、回転筒10内へ送られる。
前記横型回転式乾燥機は、被処理物Wの移動する方向とキャリアガスAの流れる方向が同じである「並流」を採用していた。そのほか、被処理物Wの移動する方向とキャリアガスAの流れる方向を逆にした「向流」を採用しても良い。
そのほか、回転筒10の支持構造は、回転筒10の外周に2つのタイヤ部材20,20を取り付ける前記支持構造のほか、一端側に設けたスクリューケーシング42と、他端側に設けたガス管72の外周にベアリング(図示しない)を取り付け、このベアリングを支持する構造や、前記タイヤ部材20とベアリングを組み合わせる支持構造にしても良い。
本発明において加熱管11のサイズ及び配置は適宜選択できるものの、本発明者らが高速回転化を指向する過程の中で、主に接触効率を高め、もって乾燥速度を高めるためには、次述する手段が有効であるとの知見を得た。
従来は、図14に示すように、回転筒10内に加熱管11を放射状に配置していた。回転筒10内では、被処理物W(粉粒体)が回転筒10下部に移行した複数の加熱管11の隙間に入り込み、回転筒10の回転に伴って、複数の加熱管11により回転方向に掻き上げられる。安息角まで掻き上げられた被処理物Wは、主に安息角を越えた時点から崩落し始め、落下運動に転じる。より詳しくは、安息角限を超えて、より上方に位置する複数の加熱管11の間から雪崩のように落下し、回転筒10下部に位置する加熱管11に衝突する。
すなわち、一端側に被処理物の供給口を、他端側に被処理物の排出口を有し、軸心周りに回転自在な回転筒10と、加熱媒体が通る多数の加熱管11,11…を前記回転筒10内に設け、被処理物を前記回転筒10の一端側に供給して他端側から排出する過程で、前記加熱管11,11…により被処理物を加熱して乾燥させる横型回転式乾燥機において、加熱管11,11…の配置は、次の配置形態が望ましいのである。
前記加熱管11,11…群が、前記回転筒10の中心を中心とする実質的に同心円状に配置され、その中心側円上の第1基準加熱管S1芯から、第2基準加熱管S2芯までを繋ぐ繋ぎ線が、次記(1)または(2)の配置形態の一つ又はこれらを組み合わせた配置形態から選択されるものである。
(1)各加熱管11,11…芯が、第1基準加熱管S1芯と第2基準加熱管S2芯とを直接繋ぐ直線L1上に位置しており、さらに、第1基準加熱管S1芯を通る半径放射線J1に対して、前記第2基準加熱管S2芯が、回転筒10の回転方向後方に位置している第1配置形態。
(2)各加熱管11,11…芯が、第1基準加熱管S1芯と第2基準加熱管S2芯とを繋ぐ曲線L2上に位置しており、かつ、第2基準加熱管S2芯に向かうほど回転筒10の回転方向後方に位置しており、さらに、第1基準加熱管S1芯を通る半径放射線J1に対して、第2基準加熱管S2芯が、回転筒10の回転方向後方に位置している第2配置形態。
このとき、配置比ε=h2(第2基準加熱管S2の同心円r2−第1基準(最内)加熱管S1の同心円r1)/h1(回転筒内面−第1基準(最内)加熱管S1の同心円r1)を、1/2超とするのが望ましい。
また、本発明においては、少なくとも、第1基準加熱管S1から第2基準加熱管S2までの区間については、前述の第1配置形態か第2配置形態の加熱管配置とするのが望ましい。
さらに、本発明においては、第2基準加熱管S2芯の位置が、最外加熱管11の同心円r3上にある場合も含むものである。
そのほか、本発明の別の好適な形態の下では、回転筒10の回転軸の同心円上において、中心側から外側に位置するに従って、隣り合う加熱管11の隙間を大きくした配置とすることもできる。図15〜図17は、中心側から外側へ向かうに従って、隣り合う加熱管11の隙間を次第に大きくする配置とした例である。
前記のように加熱管11を曲線状または斜め直線状に配置することで、被処理物Wが落下する方向と被処理物Wが複数の加熱管11の間に入り込む方向が近似し、落下した被処理物Wはその運動方向を大きく変えずに複数の加熱管11,11の隙間に入り込む。加熱管11,11の隙間に入り込んだ被処理物Wは、回転筒10の内側から外側へと流れ、回転筒10の筒壁に到達する。加熱管11の配置を選定することで、加熱管11の隙間に被処理物Wが速やかに入り込み、加熱管11の外側(回転筒10の中心側)に滞留せず、被処理物Wと加熱管11の接触が良くなるため、乾燥効率を向上させることができる。また、被処理物Wと加熱管11の接触面積が増大し、両者の接触時間も増えるため、この点からも乾燥効率を向上させることができる。
同心円上にある加熱管11の本数を全て同じにしても良いが、加熱管11を直線状に設けた場合には、図20に示すように、回転筒10の最外周から中間付近までの加熱管11の本数を、回転筒10の中間付近から最内周までの加熱管11の本数より多くした方が良い。このように、中間付近から最外周までの加熱管11の本数を増やすことで、隣り合う加熱管11,11の間の距離を最内周から最外周までほぼ同じにすることができる。そして、加熱管11の本数を増やすことで、加熱管11の伝熱面積が増え、回転筒10の外周側へ移動した被処理物Wの乾燥効率を向上させることができる。
加熱管11の直径を全て同じにしても良いが、図17に示すように、回転筒10の内周側から外周側へ向かうに連れて、次第に直径を大きくすることもできる。このように、加熱管11の直径を変えることで、隣り合う加熱管11の間の距離を内周から外周までほぼ同じにすることができる。このように加熱管11の直径を大きくすることで、加熱管11の伝熱面積が増え、回転筒10の外周側へ移動した被処理物Wの乾燥効率を向上させることができる。
加熱管11の配列の決定方法について、図17を参照しながら説明する。なお、加熱管11の配列を「行列」で表し、回転筒10の径方向(回転筒10の中心側から外側へ向かう方向)の配列を「列」とし、円周方向の配列を「行」とする。
11 スチームチューブ(加熱管)
41 供給口
50 排出口
55 分級フード
56 固定排気口
57 固定排出口
60 掻上板
A キャリアガス
E 処理物
W 被処理物
Claims (3)
- 一端側に被処理物の供給口を、他端側に被処理物の排出口を有し、軸心周りに回転自在な回転筒と、加熱媒体が通る多数の加熱管を前記回転筒内に設け、被処理物を前記回転筒の一端側に供給して他端側から排出する過程で、前記加熱管により被処理物を加熱して乾燥させる横型回転式乾燥機において、
前記加熱管群が、前記回転筒の中心を中心とする実質的に同心円状に配置され、その中心側円上の第1基準加熱管芯から、第2基準加熱管芯までを繋ぐ繋ぎ線が、次記(1)または(2)の配置形態の一つ又はこれらを組み合わせた配置形態から選択されている:
(1)各加熱管芯が、前記第1基準加熱管芯と第2基準加熱管芯とを直接繋ぐ直線L1上に位置しており、さらに、前記第1基準加熱管芯を通る半径放射線に対して、前記第2基準加熱管芯が、回転筒の回転方向後方に位置している第1配置形態、
(2)各加熱管芯が、前記第1基準加熱管芯と前記第2基準加熱管芯とを繋ぐ曲線L2上に位置しており、かつ、前記第2基準加熱管芯に向かうほど回転筒の回転方向後方に位置しており、さらに、前記第1基準加熱管芯を通る半径放射線に対して、前記第2基準加熱管芯が、回転筒の回転方向後方に位置している第2配置形態;
ことを特徴とする横型回転式乾燥機。 - 配置比ε=離間距離h2(第2基準加熱管の同心円−第1基準加熱管の同心円)/離間距離h1(回転筒内面−第1基準加熱管の同心円)が、1/2超とする範囲で、前記(1)または(2)の配置形態の一つ又はこれらを組み合わせた配置形態が採られている請求項1記載の横型回転式乾燥機。
- 前記第1基準管の同心円から少なくとも4番目の加熱管の同心円の範囲で、前記(1)または(2)の配置形態の一つ又はこれらを組み合わせた配置形態が採られている請求項1記載の横型回転式乾燥機。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014082357A JP5746391B1 (ja) | 2014-04-11 | 2014-04-11 | 横型回転式乾燥機 |
CN201580003849.7A CN105899901B (zh) | 2014-04-11 | 2015-04-02 | 卧式旋转式干燥机 |
PCT/JP2015/060495 WO2015156205A1 (ja) | 2014-04-11 | 2015-04-02 | 横型回転式乾燥機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014082357A JP5746391B1 (ja) | 2014-04-11 | 2014-04-11 | 横型回転式乾燥機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP5746391B1 JP5746391B1 (ja) | 2015-07-08 |
JP2015203516A true JP2015203516A (ja) | 2015-11-16 |
Family
ID=53537849
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014082357A Active JP5746391B1 (ja) | 2014-04-11 | 2014-04-11 | 横型回転式乾燥機 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5746391B1 (ja) |
CN (1) | CN105899901B (ja) |
WO (1) | WO2015156205A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018091546A (ja) * | 2016-12-02 | 2018-06-14 | 株式会社大川原製作所 | 乾燥機 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5847350B1 (ja) | 2015-09-15 | 2016-01-20 | 月島機械株式会社 | テレフタル酸の乾燥方法および横型回転式乾燥機 |
Family Cites Families (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58156179A (ja) * | 1982-03-12 | 1983-09-17 | 新日本製鐵株式会社 | 回転流動型乾燥機 |
JPS6127483A (ja) * | 1984-07-16 | 1986-02-06 | 月島機械株式会社 | 加熱媒体が通る伝熱板を使用した回転乾燥機 |
JPS62242782A (ja) * | 1986-04-15 | 1987-10-23 | 三井造船株式会社 | 加熱管付回転乾燥機 |
JP3485529B2 (ja) * | 2000-07-07 | 2004-01-13 | 川崎重工業株式会社 | 粉粒体の乾燥機 |
JP3999145B2 (ja) * | 2003-03-04 | 2007-10-31 | 株式会社東洋精米機製作所 | 粒体処理装置 |
JP2005016898A (ja) * | 2003-06-27 | 2005-01-20 | Tsukishima Kikai Co Ltd | 間接加熱型回転乾燥機 |
CN1776333A (zh) * | 2004-11-16 | 2006-05-24 | 瞿斌 | 一种电加热螺旋滚筒烘干机 |
JP4968897B2 (ja) * | 2006-10-03 | 2012-07-04 | 月島機械株式会社 | 間接加熱型回転乾燥機 |
JP4979538B2 (ja) * | 2007-10-16 | 2012-07-18 | 株式会社神戸製鋼所 | 間接加熱乾燥装置、被乾燥物の間接加熱乾燥方法、ならびに固形燃料の製造方法および製造装置 |
JP2009222368A (ja) * | 2008-03-19 | 2009-10-01 | Tsukishima Kikai Co Ltd | 横型回転式乾燥機 |
CN202204256U (zh) * | 2010-08-24 | 2012-04-25 | 月岛机械株式会社 | 间接加热型旋转干燥机 |
JP5502656B2 (ja) * | 2010-08-24 | 2014-05-28 | 月島機械株式会社 | 間接加熱型回転乾燥機 |
GB2484335A (en) * | 2010-10-07 | 2012-04-11 | Ronald Gloudie Sherwen | Rotary heat exchanger |
-
2014
- 2014-04-11 JP JP2014082357A patent/JP5746391B1/ja active Active
-
2015
- 2015-04-02 WO PCT/JP2015/060495 patent/WO2015156205A1/ja active Application Filing
- 2015-04-02 CN CN201580003849.7A patent/CN105899901B/zh active Active
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018091546A (ja) * | 2016-12-02 | 2018-06-14 | 株式会社大川原製作所 | 乾燥機 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN105899901B (zh) | 2019-03-08 |
JP5746391B1 (ja) | 2015-07-08 |
WO2015156205A1 (ja) | 2015-10-15 |
CN105899901A (zh) | 2016-08-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5778831B1 (ja) | 被処理物の乾燥方法、および横型回転式乾燥機 | |
TWI675175B (zh) | 對苯二甲酸之乾燥方法及橫型旋轉式乾燥機 | |
JP5746391B1 (ja) | 横型回転式乾燥機 | |
EP3721158B1 (en) | Drying hopper as well as grinding and drying plant comprising such | |
JP6578597B2 (ja) | 石膏の加熱方法、石膏の加熱装置および石膏の製造方法 | |
JP5497567B2 (ja) | 被処理物の乾燥分級方法 | |
JP5254061B2 (ja) | 横型回転式乾燥機 | |
JP5946076B1 (ja) | 横型回転式乾燥機による乾燥方法及び乾燥システム | |
JP5230700B2 (ja) | 横型回転式乾燥機 | |
JP5254062B2 (ja) | 横型回転式乾燥機 | |
CN102964072B (zh) | 集合式烘干分选球磨回转煅烧窑 | |
CN202246448U (zh) | 集合式烘干分选球磨回转煅烧窑 | |
JP5388962B2 (ja) | 被処理物の乾燥分級方法 | |
JP5497566B2 (ja) | 横型回転式乾燥機 | |
JPS6365878B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150401 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150403 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150424 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150507 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5746391 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |