JP2018091546A - 乾燥機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブリッジを崩して加熱管と被乾燥物との接触を確保することによって乾燥能力の低下を防ぐことができる乾燥機を提供する。【解決手段】被乾燥物Rが投入される本体シェル2と、本体シェル2内で回転軸Oを中心に回転する多管式加熱管3とを備え、多管式加熱管3は、回転軸Oよりも外側で回転軸Oに沿って延在した、複数の加熱管331と、エアパージ管332とを有するものであり、複数の加熱管331は、互いに間隔をあけて配置され、本体シェル2内に投入された被乾燥物Rと接触することで被乾燥物Rを乾燥させるものであり、エアパージ管332が、複数の加熱管331のうち最も外側に配置された加熱管331を回転方向に直線で結んだ仮想線L上あるいは仮想線Lよりも外側に配置されたものであって、仮想線Lよりも外側に向けて気体を吹き出す吹出口332aを有するものである。【選択図】図3

Description

投入口から本体シェル内に投入された被乾燥物を、本体シェル内で回転する多管式加熱管に接触させることでその被乾燥物を乾燥させる乾燥機に関する。
排水処理汚泥、動植物性残渣、食品残渣または泥状廃棄物等の再資源化または減容化等を行う工程において汚泥等の被乾燥物を乾燥処理する乾燥機、あるいは樹脂などの化成品、医農薬品、食品などの乾燥機として、本体シェルと、この本体シェル内で回転する多管式加熱管とを備えたものが知られている。この乾燥機は、多管式加熱管内に飽和蒸気等を流すことで多管式加熱管が加熱され、この加熱された多管式加熱管に被乾燥物を接触させることによって、被乾燥物に熱を伝える伝導伝熱式のものである。
本体シェルは、被乾燥物を投入する投入口と、乾燥した乾燥物が排出される排出口とを備え、投入口と排出口の間では、投入された被乾燥物が本体シェル内に滞留している間に乾燥処理が施される。本体シェルは、水平方向、あるいは投入口側から排出口側に向けてやや下方に傾斜する方向に延在した状態で機枠等に設置される。多管式加熱管は、複数の加熱管が互いに所定の間隔をあけて配列される管束を有するものである。この管束は、本体シェルの延在方向に沿った回転軸を中心に本体シェル内に回転自在に配置される。また、多管式加熱管には、回転する際に本体シェル内に滞留する被乾燥物を掻き上げる掻上部材として、多管式加熱管の補強を兼ねるフレーム部材(例えばアングル)や、このフレーム部材に取り付けられるリフタや送り羽根が設けられている。
このような乾燥機では、投入口から投入された被乾燥物は、回転する多管式加熱管の掻上部材によって掻き上げられ、落下する際に各加熱管に接触することで、被乾燥物から水分が蒸発し、被乾燥物が乾燥する。すなわち、各加熱管の外周面が被乾燥物に熱を伝える伝熱面になる。また、多管式加熱管の回転に伴い被乾燥物が攪拌されることによっても被乾燥物を乾燥させることができる。被乾燥物は各加熱管への接触と攪拌が繰り返されることで含水率が低下しながら徐々に排出口側に移動し、やがて排出口から乾燥物となって排出される。
ここで、被乾燥物が不定形粒でかさ比重が小さいものである場合には、絡まりやすい上に潰れて塊になりやすい。特に、投入口から投入されたばかりで含水率が高い状態の被乾燥物は、アングル等の掻上部材どうしの間に抱え込まれ、塊として掻上部材どうしの間に架け渡されてしまうことがある。以下、被乾燥物が掻上部材と掻上部材との間に抱え込まれた状態(架け渡された状態)の塊をブリッジと称することがある。また、繊維質の材料や粘性が高い材料を被乾燥物とする場合にも、特に、投入口から投入されたばかりの含水率が高く分散性が悪い状態では同様にブリッジが生じやすい。
掻上部材と掻上部材との間にブリッジが生じてしまうと、このブリッジによって、掻上部材の内側に配置された加熱管側への被乾燥物の流入が妨げられ、被乾燥物と加熱管との接触が不十分になってしまう。これにより、被乾燥物と接触する伝熱面の面積が減少し、結果、乾燥機の能力が低下すること(想定した水分蒸発量が得られないこと)により処理量が減少してしまうという問題がある。なお、ブリッジが生じた状態で乾燥機の運転を継続すると、ブリッジが圧力を受けて徐々に硬くなっていき、ブリッジを除去する作業も困難になるといった不都合もある。
ここで、ブリッジの発生を防ぐため、被乾燥物を投入口から間欠的に投入し本体シェル内の被乾燥物の量を調整するといった、被乾燥物の投入の制御がなされる場合がある。しかしながら、このような制御は煩雑になりやすく好ましくない。また、本体シェル内での被乾燥物の滞留量を減少させることでブリッジの発生を抑えようとすると、滞留(乾燥)時間が減少し、乾燥能力が低下してしまう。あるいは、滞留量を減少させて所定の含水率の乾燥物を得ようとすれば、乾燥機を大型化せざるを得ない。そこで、投入口付近における被乾燥物の含水率を下げることによって、ブリッジの発生を阻止しようとする乾燥機が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
特許文献1に記載された乾燥機は、本体シェルの排出口側に取出口を設けるとともに本体シェルの投入口側に戻し口を設け、取出口と戻し口との間にスクリューコンベアを配置している。この乾燥機では、排出口側まで移動してきた乾燥物の一部が取出口に受け入れられ、スクリューコンベアによって搬送されて戻し口から本体シェル内の投入口側に戻される。この結果、乾燥物が、投入口側の含水率の高い被乾燥物に混合され、投入口側の被乾燥物の見かけ上の含水率が低下する。これにより、投入口側の被乾燥物の分散性を向上させ、被乾燥物の投入の制御をすることなく、また被乾燥物の滞留量を減少させることなく、ブリッジの発生を防ごうとするものである。
特開2006−17335号公報
しかしながら、特許文献1に記載された乾燥機では、被乾燥物の含水率を低下させることによってある程度ブリッジの発生を抑えることが可能であるものの、一旦ブリッジが生じてしまった場合には、それを解消する手段を備えておらず、加熱管と被乾燥物との接触を確保する点において改善の余地がある。
本発明は上記事情に鑑み、ブリッジを崩して加熱管と被乾燥物との接触を確保することによって乾燥能力の低下を防ぐことができる乾燥機を提供することを目的とする。
上記目的を解決する本発明の乾燥機は、被乾燥物が投入される本体シェルと、
前記本体シェル内で回転軸を中心に回転する多管式加熱管とを備え、
前記多管式加熱管は、前記回転軸よりも外側で該回転軸に沿って延在した、複数の加熱管と、エアパージ管とを有するものであり、
前記複数の加熱管は、互いに間隔をあけて配置され、前記本体シェル内に投入された被乾燥物と接触することで該被乾燥物を乾燥させるものであり、
前記エアパージ管が、前記複数の加熱管のうち最も外側に配置された加熱管を回転方向に直線で結んだ仮想線上あるいは該仮想線よりも外側に配置されたものであって、該仮想線よりも外側に向けて気体を吹き出す吹出口を有するものであることを特徴とする。
ここで、前記吹出口は、丸孔であってもよいし、前記回転軸方向に延在したスリットであってもよいし、ノズル状のものであってもよい。
本発明の乾燥機によれば、前記複数の加熱管よりも外側に位置する掻上部材どうしの間にブリッジが生じても、前記エアパージ管の吹出口から気体を吹き出すことで、ブリッジを吹き飛ばして崩すことができる。これにより、加熱管側への被乾燥物の流入がブリッジに妨げられることがなくなり、加熱管と被乾燥物との接触が確保される。この結果、乾燥能力の低下を防ぐことができる。
ここで、ブリッジは、前記多管式加熱管の回転により前記掻上部材が前記本体シェル内に滞留された被乾燥物の中を、被乾燥物を掻上部材で押圧しながら通過する際の、本体シェル内壁側から多管式加熱管回転軸中心側へ向かう圧縮力によって圧密化される状況によるものと推測される状態になっていることが多い。本発明の乾燥機では、ブリッジに圧縮力がかかると推測される方向と反対の外側に向けて前記吹出口から気体を吹き出すため、ブリッジを効率的に吹き飛ばすことができる。さらに、ブリッジが生じた直後に前記吹出口から気体を吹き付けることもできるため、ブリッジが硬く固着する前に崩す態様も採用することができる。もちろん、形成されてしまったブリッジを崩すだけでなく、ブリッジを形成する前の、掻上部材に付着した状態の被乾燥物を吹き飛ばす予防的効果を狙った運用も可能である。
またさらに、前記エアパージ管が前記仮想線上あるいは該仮想線よりも外側に配置され、前記吹出口は、該仮想線よりも外側に向けて気体を吹き出すため、該吹出口から吹き出した気体が前記加熱管に接触する虞も少ない。このため、前記吹出口から吹き出す気体の温度が低い場合であっても、前記加熱管に接触して該加熱管を加熱する飽和蒸気等の熱量を損失してしまうといった不都合も生じにくい。
また、本発明の乾燥機において、前記多管式加熱管は、前記エアパージ管よりも外側であって回転方向に互いに間隔をあけて設けられ、前記本体シェル内の前記被乾燥物を掻き上げる複数の掻上部材を有するものであり、
前記エアパージ管が、前記複数の掻上部材の間に向けて前記吹出口から気体を吹き出すものであることが好ましい。
ここでいう掻上部材とは、前記加熱管と同じく前記回転軸方向に延在し、前記多管式加熱管の補強を兼ねるフレーム(例えばアングル)であってもよい。また、前記掻上部材には、前記フレームの延在方向に間隔をあけて設けられたリフタや送り羽根を含めてもよい。この態様では、前記リフタ、前記送り羽根、および該リフタや該送り羽根の取付座の機能を兼ねる前記フレームが前記掻上部材に相当する。
さらに、本発明の乾燥機において、前記吹出口は、前記回転方向上流側に向けて気体を吹き出すものであってもよい。
こうすることで、前記多管式加熱管の回転によって前記エアパージ管も回転する際に、前記本体シェル内に滞留する被乾燥物が、前記吹出口から該エアパージ管内に入り込みにくくなる。
また、本発明の乾燥機において、前記エアパージ管は、前記吹出口が前記回転軸方向に互いに間隔をあけて複数設けられたものであってもよい。
こうすることで、前記本体シェル内に滞留する被乾燥物が前記回転軸方向に移動していく際に生じたブリッジを効率的に崩すことができる。
さらに、本発明の乾燥機において、前記本体シェルは、前記被乾燥物を投入する、前記回転軸方向における一方側に設けられた投入口と、該被乾燥物が乾燥された乾燥物が排出される、該回転軸方向における他方側に設けられた排出口とを有するものであり、
前記吹出口は、前記排出口よりも前記投入口に近い位置に設けられたものである構成も好ましい態様のひとつである。
前述したように、前記本体シェル内に滞留する被乾燥物は、前記投入口から投入されたばかりで含水率が高い状態の方がブリッジが生じやすい。このため、前記吹出口を、前記排出口よりも前記投入口に近い位置に設けることで、前記エアパージ管に供給された気体をブリッジが生じやすい該投入口側に集中して吹き出し、ブリッジをより効率的に崩すことができる。
また、本発明の乾燥機において、前記本体シェルは、前記被乾燥物から蒸発した蒸気を該本体シェル内に供給されたキャリアエアとともに排出する排気口を有するものであり、
前記排気口と前記エアパージ管との間には、該排気口から排出された気体を前記エアパージ管に供給する供給経路が設けられたものであってもよい。
こうすることで、前記排気口から排出された気体を前記吹出口から吹き出す気体に利用することができる。なお、キャリアエアを前記本体シェル内に導入するキャリアエア口と前記排気口との間にも経路を設け、該排気口から排出された気体をキャリアエアとして該本体シェル内に供給する態様を採用してもよい。
本発明によれば、ブリッジを崩して加熱管と被乾燥物との接触を確保することによって乾燥能力の低下を防ぐことができる乾燥機を提供することができる。
本発明の一実施形態に相当する乾燥機の一例を示すブロック図である。 (a)は、図1に示す多管式加熱管の断面を模式的に示す図であり、(b)は、(a)に示すエアパージ管の構成が異なる変形例を示す図である。 図1に示す乾燥機のA−A線断面図である。 (a)は、図3の円で囲んだC部を拡大して示す図であり、(b)および(c)は、(a)に示すエアパージ管の変形例を示す図である。 ブリッジが生じるまでの推測される様子を、概念的に示す図である。 (a)は、本発明の第2実施形態の乾燥機における、図3に対応した態様を示す図であり、(b)は、(a)に示す、第2実施形態の乾燥機に対して、エアパージ管の配置を変更した変形例を示す図である。 本発明の第3実施形態の乾燥機における、図2に対応した態様を示す図である。 本発明の第4実施形態の乾燥機における、図1に対応した態様を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。本発明の一実施形態である乾燥機は、排水処理汚泥、動植物性残渣、食品残渣もしくは泥状廃棄物等の再資源化または減容化等のための乾燥処理、あるいは樹脂などの化成品、医農薬品、食品などを乾燥処理するものであり、被乾燥物は特に限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施形態に相当する乾燥機の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、乾燥機1は、本体シェル2と、この本体シェル2内に配置された多管式加熱管3と、排気経路4とを備えている。本体シェル2は、不図示の機枠等によって水平方向に延在した状態で支持されている。本体シェル2が延在する方向は、詳しくは後述するように多管式加熱管3の回転軸の方向と一致しており、以下、多管式加熱管3の回転軸の方向(本体シェル2の延在方向)を、回転軸方向と称することがある。
本体シェル2には、投入口21と、排出口22と、キャリアエア口23と、排気口24と、第2キャリアエア口25が設けられている。投入口21は、被乾燥物Rを投入する口であり、図1に示す本体シェル2における右側寄りであって、例えば本体シェル2の上端部分に設けられている。なお、投入口21は、回転軸方向に所定の間隔をあけて複数設けてもよい。排出口22は、投入口21から投入された被乾燥物R(図3参照)が、本体シェル2内に滞留している間に、後述する乾燥処理が施されることによって含水率が低下し、乾燥物Dとなって排出される開口である。この排出口22は、図1に示す本体シェル2における左側寄りであって、本体シェル2の側面(図1では本体シェル2の紙面奥側の側面)に設けられている。排出口22には、高さ調整自在な堰部材221が設けられており、この堰部材221の高さを調整することによって排出口22の開口部分における下端位置の高さを調整することができる。この調整によって、本体シェル2内に滞留する被乾燥物Rの量を調整することができる。また、本体シェル2の、排出口22が設けられた部分には、シュート222が配置されている。投入口21から投入された被乾燥物Rは、図1に示す本体シェル2内を右側から左側に移動し、やがて排出口22から排出される。図1に示す本体シェル2では、右側が投入口側になり、左側が排出口側になる。すなわち、投入口側(右側)が一方側に相当し、排出口側(左側)が他方側に相当する。なお、本体シェル2は、投入口側から排出口側に向けてやや下方に傾斜する方向に延在した状態で機枠等に設置してもよい。
キャリアエア口23は、供給ブロア51によって送られ、ヒータ52によって例えば120℃程度に加熱されたキャリアエアを、本体シェル2内に導入する口である。排気口24は、被乾燥物Rから蒸発した蒸気を、キャリアエア口23から導入されたキャリアエアとともに本体シェル2外に排出する口である。キャリアエア口23から本体シェル2内に導入されたキャリアエアは、本体シェル2内に滞留する被乾燥物Rの表層部である本体シェル2内の上部側を流れ、被乾燥物Rから蒸発した蒸気とともに排気口24から排出される。
排気口24に接続される排気経路4には、集塵装置41および排気ブロア42が備えられており、排気口24から排出された気体、すなわち、蒸気とキャリアエア(以下これらを総じて排気エアと称することがある)は、集塵装置41に送られ、微粉の除去等の所定の処理が行われた後、排気ブロア42を介して屋外などに排気される。また、排気ブロア42を介して排気される排気エアの一部は、キャリアエアとして、第2キャリアエア口25から本体シェル2内に導入される。
多管式加熱管3は、回転軸を中心に本体シェル2内に回転自在に配置されるものであり、回転軸の両端部分それぞれには中空軸31が設けられ、この中空軸31にロータリージョイント32が設けられている。この中空軸31は、不図示の軸受けにより軸支され、不図示のモータ等によって回転させられることで、多管式加熱管3が回転する。
多管式加熱管3は、管束33を備えている。この管束33は、回転軸に沿ってそれぞれ配置された複数の加熱管331と複数のエアパージ管332の束である。なお、図1では、エアパージ管332にハッチングを施して示しているが、加熱管331およびエアパージ管332の配置形態の詳細は後述する。複数の加熱管331には、排出口側のロータリージョイント32から導入された飽和蒸気が供給される。複数のエアパージ管332には、不図示のヒータ等で例えば100℃程度に加熱され不図示のブロアによって投入口側のロータリージョイント32から導入された気体が供給される。以下、エアパージ管332に供給する気体を吹出エアと称することがある。
管束33の投入口側の端部部分には、円盤状の投入口側ヘッダ35が設けられている。なお、図1では、排出口側は本体シェル2の外面を描いているので隠れているが、管束33の排出口側の端部部分には、円盤状の排出口側ヘッダ36(図2参照)が設けられている。これら一対のヘッダ35,36間には、多管式加熱管3の回転方向に所定の間隔をあけて複数の、例えば等辺山形鋼からなるアングル371が架け渡されている。これら複数のアングル371の回転方向の間隔は特に限定されるものではないが、例えば300mm程度のピッチで設けられている。またアングル371には、回転軸方向に所定の間隔をあけて、鋼板のリフタ372と送り羽根373がそれぞれ複数設けられている。
アングル371は、多管式加熱管3を補強するフレームであってリフタ372と送り羽根373の取付座の機能も備えるとともに、多管式加熱管3が回転すると本体シェル2内に滞留する被乾燥物Rを掻き上げるものである。リフタ372は、多管式加熱管3が回転すると、本体シェル2内に滞留する被乾燥物Rを掻き上げるものである。送り羽根373は、多管式加熱管3が回転すると、本体シェル2内に滞留する被乾燥物Rを掻き上げながら排出口側に送るものである。すなわち、本実施形態では、アングル371、リフタ372および送り羽根373が、掻上部材の一例に相当する。
図2(a)は、図1に示す多管式加熱管の断面を模式的に示す図である。なお、図2(a)では、図面を簡略化するため、アングル371、リフタ372および送り羽根373は省略している。また、エアパージ管332は、複数あるうちの最上部の1つを示している。
図2(a)に示すように、投入口側ヘッダ35および排出口側ヘッダ36は、中空なものである。また、投入口側ヘッダ35は、隔壁351によって仕切られており、中空軸31に連通する第1空間Sと、この第1空間Sと隔壁351を隔てて排出口側に位置する第2空間Vとが形成されている。
複数の加熱管331それぞれは、その排出口側の端部が排出口側ヘッダ36内に入り込み、その投入口側の端部が投入口側ヘッダ35の第2空間V内に入り込んでいる。これによって、排出口側ヘッダ36内と投入口側ヘッダ35の第2空間V内とが加熱管331を介して連通している。また、エアパージ管332は、その排出口側の端部が閉塞された状態で排出口側ヘッダ36に固定され、その投入口側の端部が隔壁351を貫通して投入口側ヘッダ35の第1空間S内に入り込んでいる。これにより、エアパージ管332は、投入口側ヘッダ35の第1空間S内と連通している。これら加熱管331およびエアパージ管332は、回転軸方向に所定に間隔をあけて配置された複数の支持プレート39に支持されている。これら複数の支持プレート39それぞれは、加熱管331およびエアパージ管332が回転軸方向に貫通する複数の貫通孔を有している。また、排出口側ヘッダ36には、サイフォン式の排水装置38が設けられている。
排出口側のロータリージョイント32から飽和蒸気を供給すると、この飽和蒸気は、図2では白抜きの矢印で示すように、排出口側ヘッダ36から複数の加熱管331を通って投入口側ヘッダ35の第2空間Vに達する。これによって、加熱管331は、回転軸方向において略一定の温度に加熱された状態が保たれる。加熱管331内で飽和蒸気が凝縮して生じたドレンは、概ね投入口側に向って流れ、投入口側ヘッダ35の第2空間Vにおける底側に溜まる。第2空間V内に溜まったドレンの量が増えていくと、図2では点線の矢印で示すように、やがて図中の下方に位置する加熱管331を通って排出口側に向って流れ、排出口側ヘッダ36内の底側に溜まる。排出口側ヘッダ36内に溜まったドレンは、排水装置38によって多管式加熱管3から排出される。
投入口側のロータリージョイント32から吹出エアを供給すると、この吹出エアは、図2では実線の矢印で示すように、投入口側ヘッダ35の第1空間Sからエアパージ管332を流れ、複数の吹出口332aから外側に向けて吹き出される。本実施形態では、エアパージ管332の投入口側において、回転軸方向に間隔をあけて3つの吹出口332aを設けている。この吹出口332aの数は特に限定されるものではなく、また、複数のエアパージ管332において、回転軸方向の同じ位置に設けてもよいし、エアパージ管332毎に回転軸方向の異なる位置に設けることもできる。
図2(b)は、同図(a)に示すエアパージ管332の構成が異なる変形例を示す図である。
図2(b)に示すように、変形例のエアパージ管332は、同図(a)に示すエアパージ管332と同じく、その投入口側の端部が隔壁351を貫通して投入口側ヘッダ35の第1空間S内に入り込んでいるが、回転軸方向の長さが、必要とされる複数の吹出口332aを形成する範囲に応じて短く形成されている。また、変形例のエアパージ管332は、排出口側の端部部分が支持プレート39によって支持されるとともに、排出口側の端部が、キャップ332bによって閉塞されている。
このように、エアパージ管332は、排出口側ヘッダ36と投入口側ヘッダ35とを接続する長さのものに限られない。すなわち、エアパージ管332は、必ずしも投入口側ヘッダ35から排出口側ヘッダ36までつながっている必要はなく、図2(b)に示す変形例のように、複数の吹出口332aに対応した長さのものを採用し、その排出口側の端部部分を支持プレート39によって支持する態様とすることもできる。
図3は、図1に示す乾燥機のA−A線断面図であり、加熱管331およびエアパージ管332の配置を模式的に示している。また、図3では、加熱管331とエアパージ管332とを区別するため、加熱管331を塗りつぶしなしの円で示し、エアパージ管332にはハッチングを施している。
図3に示すように、本体シェル2は、略楕円形の横断面を有する中空部材である。なお、図3では、仮想の回転軸をOで示しており、図3は、太い曲線の矢印で示すように、多管式加熱管3が回転軸Oを中心に時計回りに回転する方向から見た図である。また、図における、本体シェル2左側の側面には、不図示の排出口22(図1参照)が設けられている。
加熱管331とエアパージ管332には、本実施形態では、呼び径が50Aのステンレス鋼管を採用している。複数の加熱管331は、回転軸Oを中心にした正六角形状に複数列にわたって配置されている。また、最も外側に配置された加熱管331は、エアパージ管332を間に挟んで正六角形状に配置されている。図では、最も外側に配置された加熱管331をその中心点を基準として直線で結んだ仮想線Lを点線で示しており、本実施形態では、エアパージ管332が、正六角形状を成す仮想線L上に配置されている。なお、仮想線Lよりも外側に一例として一箇所のみの図示とするが一点鎖線の円で示すように、エアパージ管332を配置してもよい。
図3では、投入口21から被乾燥物Rを投入し、本体シェル2内に、多管式加熱管3を構成する加熱管331の本数として半数程度が埋まる量の被乾燥物Rが滞留している状態の表面のおよその位置を実線で示している。なお、この滞留量は、被乾燥物の物性や運転条件に合わせて増減させることがある。本体シェル2内に滞留している被乾燥物Rは、多管式加熱管3が回転することによって、アングル371、リフタ372および送り羽根(図3では不図示)によって掻き上げられる。このアングル371等による掻き上げが繰り返されることによって、本体シェル2内に滞留している被乾燥物Rは、図3では右側から左側に向けて徐々に高くなる状態で堆積している。多管式加熱管3が回転し、アングル371等が滞留している被乾燥物R内に潜り込んでから滞留している被乾燥物Rから出てくるまでに、アングル371とアングル371との間、リフタ372とリフタ372との間、あるいは送り羽根373(図1参照)と送り羽根373との間に位置する被乾燥物Rに圧縮力が生じ、ブリッジBが生じてしまう場合がある。このため、図では直線の矢印で示すように、エアパージ管332から、アングル371等の掻上部材の間に吹出エアを吹き出し、ブリッジBを吹き飛ばして崩している。
図4(a)は、図3の円で囲んだC部を拡大して示す図である。
図4(a)に示すように、エアパージ管332には、図では円弧状の矢印で示す回転方向の上流側に向けて(回転軸Oの回転中心とエアパージ管332の中心とを結ぶ、多管式加熱管3が成す回転円に対する法線よりも、回転方向上流側を指向する)吹出エアを吹き出す吹出口332aが形成されている。この吹出口332aは、回転方向の上流側に向けて開口した、例えば1mm〜3mm程度の丸孔で形成されている。このため、多管式加熱管3が回転することによって、図3に示すように、本体シェル2内に滞留している被乾燥物R内にエアパージ管332が潜り込んでも吹出口332aから被乾燥物Rがエアパージ管332に入り込みにくい。
本実施形態では、吹出口332aを丸孔で形成したが、回転軸方向に延在するスリットによって吹出口332aを形成してもよい。また、図4(b)に示すように、エアパージ管332に孔3321を形成するとともに鉤状の第1ノズル3322を設けて吹出口332aを形成してもよい。さらに、図4(c)に示すように、エアパージ管332にラッパ状の第2ノズル3323を設け、この第2ノズル3323によって吹出口332aを形成してもよい。なお、第2ノズル3323によって形成される吹出口332aからは、図の矢印で示すように扇状に吹出エアを吹き出す態様としてもよい。
次に、図1、図2(a)、図3、および図4(a)を用いて、本実施形態の乾燥機1を用いた乾燥処理について説明する。
まず、排気ブロア42を起動した後、集塵装置41も起動し、次いで、例えば120℃程度に加熱されたキャリアエアをキャリアエア口23から供給するとともに、例えば100℃程度に加熱された吹出エアを投入口側のロータリージョイント32に供給し、続いて、多管式加熱管3を回転させる。その後、排出口側のロータリージョイント32に、例えば150℃程度の飽和蒸気を供給する。供給された飽和蒸気は、図2(a)に示す排出口側ヘッダ36から、各加熱管331にも供給され、これによって各加熱管331が加熱される。次いで、被乾燥物Rを投入口21から本体シェル2内に投入する。本実施形態では、被乾燥物を本体シェル2内に投入する前に吹出エアを供給し、エアパージ管332の吹出口332aから吹出エアを吹き出すことで、エアパージ管332内に被乾燥物Rが入り込むことを防止している。
本体シェル2内に投入された被乾燥物Rは、多管式加熱管3の回転により、アングル371、リフタ372および送り羽根373に掻き上げられて落下するなどして攪拌され、加熱管331と接触することで受熱する。多管式加熱管3が回転し、滞留している被乾燥物R内を通過すると、図3に示すように、アングル371等の掻上部材間にブリッジBが生じてしまう場合がある。本発明の乾燥機1では、エアパージ管332から吹出エアを吹き出すことで、ブリッジBを吹き飛ばして崩すことができる。これにより、加熱管331への被乾燥物Rの流入がブリッジBに妨げられることがなくなり、加熱管331と被乾燥物Rとの接触が確保される。この結果、乾燥能力の低下を防ぐことができる。
図5は、ブリッジが生じるまでの推測される様子を、概念的に示す図である。図5では、本体シェル2内に滞留している被乾燥物Rに潜り込んだ直後のリフタに、372aの符号を付し、このリフタ372aから、回転方向に向かって配置されたリフタに対して、順番に、372b〜372gの記号を付している。なお、リフタ372fおよびリフタ372gは、被乾燥物Rの滞留部分よりも上方に位置している。
被乾燥物Rに潜り込んだ直後のリフタ372aにおいては、被乾燥物Rを押圧しながら進み、リフタ372aに押圧された被乾燥物Rは圧縮されて付着物bが生じると推測される。なお、付着物bとは、押圧されて圧密化が生じている部分と解することもできる。
被乾燥物R内を進んだ、リフタ372b〜リフタ372dにおいては、付着物bが徐々に成長して大きくなる。滞留している被乾燥物Rから露出すると、自重により付着物bにおける付着の脆い部分は崩れるが、崩れずに残る部分もあり、多管式加熱管3が回転することでこれらが繰り返され、やがて、リフタ372eとリフタ372fとの間、あるいは、リフタ372fとリフタ372gとの間に示すように、リフタ372間に架け渡されたブリッジBが生じると推測される。
また、円で囲んで拡大して示すように、リフタ372に押し付けられた付着物bは、図の両矢印で示す、リフタ372の面方向に圧密化する範囲が広がろうとすると推測される。ここで広がる方向のうち、本体シェル2の内壁2a方向(外側)は、内壁2aによって押し付けられ圧密される。これにより、内壁2a側の外側部分b2(濃い網掛けで示す部分)は、硬くなり崩れにくくなっていると推測される。一方、回転軸O方向(内側)には、加熱管331やエアパージ管332があるものの、内壁2aとの間には距離があるので、遮られずに膨らんでいく。これにより、回転軸O側の内側部分b1(薄い網掛けで示す部分)は、外側部分b2に比べ圧密化の程度が小さく柔らかく脆いと推測される。
本実施形態では、ブリッジBに加わる、掻上部材の外側から内側(回転中心側)に向かうと推測される圧縮力の方向と概ね反対の外側に向けて、すなわち、図5に示す、比較的柔らかく脆いと推測される内側部分b1に向けて吹出エアを吹き出すため、ブリッジBを効率的に吹き飛ばすことができる。さらに、上述したように、生じたブリッジBは、多管式加熱管3の回転に伴って本体シェル2内に滞留する被乾燥物R内に潜り込んで圧縮され圧密化を繰り返すことでより硬くなるが、生じたブリッジBが本体シェル2内に滞留する被乾燥物Rから露出した時に吹出エアを吹き付けることができるので、ブリッジBが硬くなる前に崩すことができる。
またさらに、エアパージ管332が、仮想線L上、あるいは図3の一点鎖線で示すように仮想線Lよりも外側に配置され、吹出口332a(図4参照)は、仮想線Lよりも外側に向けて吹出エアを吹き出すため、吹出エアが加熱管331に接触する虞も少ない。このため、吹出エアの温度が例えば100℃程度であっても、加熱管331に接触して加熱管331を加熱する例えば150℃程度の飽和蒸気の熱量を損失してしまうといった不都合も生じにくい。
さらにまた、本体シェル2内に滞留している被乾燥物R内に潜り込んでいる間は、エアパージ管332の吹出口332aは被乾燥物Rに閉塞されて吹出エアが吹き出されにくい。このため、本体シェル2内に滞留している被乾燥物Rよりも上方に位置するエアパージ管332から集中して吹出エアが吹き出され、ブリッジBをより効率的に吹き飛ばすことができる。
またさらに、図2に示すように、本実施形態の吹出口332aは、投入口側において、回転軸方向に間隔をあけて複数設けている。これにより、投入口21側の、含水率が高くブリッジBが生じやすい領域に集中して、かつ、被乾燥物Rが移動する回転軸方向に連続的に吹出エアを吹き出すことでブリッジBを崩す効率をさらに高めている。
被乾燥物Rは、本体シェル2内に滞留している間に、加熱管331への接触と攪拌とが繰り返されることによって徐々に含水率が低下して乾燥し、やがて排出口22から乾燥物Dとなって排出される。なお、本体シェル2内に滞留している被乾燥物Rは、投入口21からの被乾燥物Rの投入および排出口22からの乾燥物Dの排出と、回転する多管式加熱管3のアングル371、リフタ372および送り羽根373による本体シェル2内に滞留している被乾燥物Rの掻き上げ作用等とによる協奏的な搬送作用によって、排出口側に徐々に移動する。被乾燥物Rから蒸発した蒸気は、キャリアエアとともに排気口24から排出された後、集塵装置41に送られ、微粉の除去等の所定の処理が行われた後、排気ブロア42を介し、適宜脱臭処理等が施されてから屋外などに排気される。また、被乾燥物Rを投入してから所定時間経過後、供給ブロア51とヒータ52を駆動し、排気口24から排出された例えば100℃程度の排気エアを、ヒータ52によって例えば120℃程度に加熱した後、キャリアエアとしてキャリアエア口23から供給してもよい。さらに、排気口24から排出された排気エアを、吹出エアとして投入口側のロータリージョイント32に供給してもよい。こうすることで、排気口24から排出された排気エアを、キャリアエアや吹出エアに循環利用することができる。
次に、本発明の第2実施形態である乾燥機について説明する。これより後の説明では、図1〜図4に示す第1実施形態の乾燥機1との相違点を中心に説明し、これまで説明した構成要素の名称と同じ名称の構成要素には、これまで用いた符号を付して説明し、重複する説明は省略することがある。
図6(a)は、本発明の第2実施形態の乾燥機における、図3に対応した態様を示す図である。
本実施形態の乾燥機1は、図1〜図4に示す第1実施形態の乾燥機1と比べて大型の本体シェル2および多管式加熱管3を備え、図6(a)に示すように、第1実施形態と比べて多数の加熱管331を有している。この複数の加熱管331における最も外側に配置された加熱管331を回転方向に直線で結んだ仮想線Lに対し、図ではハッチングを施して示すエアパージ管332は、この仮想線L上において加熱管331に挟まれた状態で配置されている。
図6(b)は、同図(a)に示す、第2実施形態の乾燥機に対して、エアパージ管332の配置を変更した変形例を示す図である。
この変形例では、最も外側に配置された加熱管331を回転方向に直線で結んだ仮想線Lに対し、エアパージ管332は、仮想線Lよりも外側に配置されている。すなわち、エアパージ管332は、仮想線L上あるいは仮想線Lよりも外側であれば、その位置は限定されるものではない。また、本例では、一例として加熱管331を千鳥状に配置したが、格子状あるいは回転中心軸を中心とした同心円状の配列など、その配列は限定されるものではない。
図7は、本発明の第3実施形態の乾燥機における、図2に対応した態様を示す図である。
本実施形態の乾燥機1は、その多管式加熱管3が中間ヘッダ37を備えている点と、エアパージ管332が投入口側領域のみに配置されている点が、図1〜図4に示す第1実施形態の乾燥機1と主に相違する。
図7に示すように、本実施形態の多管式加熱管3は、投入口側ヘッダ35と排出口側ヘッダ36との間に、中空の中間ヘッダ37を備えている。この中間ヘッダ37と排出口側ヘッダ36との間には複数の加熱管331が設けられ、中間ヘッダ37と投入口側ヘッダ35との間には複数の加熱管331と複数のエアパージ管332が設けられている。なお、図7では、図2と同様に複数のエアパージ管332のうち最上部に位置するエアパージ管332のみ示している。
本実施形態において、排出口側のロータリージョイント32から飽和蒸気を供給すると、この飽和蒸気は、図7では白抜きの矢印で示すように、排出口側ヘッダ36から複数の加熱管331を通って中間ヘッダ37に入り、さらに中間ヘッダ37から複数の加熱管331を通って投入口側ヘッダ35の第2空間Vに達する。これによって、加熱管331は、回転軸方向において略一定の温度に加熱された状態が保たれる。加熱管331内で飽和蒸気が凝縮して生じたドレンは、投入口側に向って流れ、中間ヘッダ37内や投入口側ヘッダ35の第2空間Vにおける底側に溜まる。中間ヘッダ37内や第2空間V内に溜まったドレンの量が増えていくと、図2では点線の矢印で示すように、やがて図中の下方に位置する加熱管331を通って排出口側に向って流れ、排出口側ヘッダ36内の底側に溜まる。排出口側ヘッダ36内に溜まったドレンは、排水装置38によって多管式加熱管3から排出される。
投入口側のロータリージョイント32から吹出エアを供給すると、この吹出エアは、図7では実線の矢印で示すように、投入口側ヘッダ35の第1空間Sからエアパージ管332を流れ、複数の吹出口332aから外側に向けて吹き出される。本実施形態では、投入口側ヘッダ35と中間ヘッダ37との間にのみエアパージ管332を配置している。これにより、ブリッジB(図3参照)が生じやすい投入口側においてエアパージ管332から吹出エアを吹き出し、排出口側ではエアパージ管332に代えて加熱管331を配置することで加熱管331の伝熱面積を増大させる態様を採用している。
図8は、本発明の第4実施形態の乾燥機における、図1に対応した態様を示す図である。
本実施形態の乾燥機1は、循環経路6を備えている点が、図1〜図4に示す第1実施形態の乾燥機1と主に相違する。
図8に示すように、循環経路6は、供給ブロア61を備えており、排気経路4から分岐して供給ブロア61に接続し、供給ブロア61から第1循環経路6Aと第2循環経路6Bに分岐している。なお、循環経路6には、供給ブロア61に接続するまでに外気が導入され得る構成となっている。
第1循環経路6Aは、ヒータ63を介してキャリアエア口23に接続しており、排気経路4を流れる、例えば100℃程度の気体の一部が、ヒータ63によって例えば120℃程度に加熱された後、キャリアエアとしてキャリアエア口23から本体シェル2内に供給される。第2循環経路6Bは、投入口側のロータリージョイント32に接続しており、排気経路4を流れる気体の一部が、エアパージ管332に供給される。排気口24からエアパージ管332に接続する経路、すなわち、排気口24から排出された排気エアが、排気経路4と、第2循環経路6Bを含む循環経路6とを流れてエアパージ管332に流れる経路が、供給経路の一例に相当する。なお、必要に応じて各経路には流量を調節するためにダンパ等の流量調節手段(不図示)が設けられるものである。
本発明は上述の実施の形態に限られることなく特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変更を行うことが出来る。例えば、上記実施形態では、掻上部材の間に向けて吹出エアを吹き出すエアパージ管332を一つずつ配置しているが、複数のエアパージ管332から掻上部材の間に向けて吹出エアを吹き出す態様としてもよいし、支障のない範囲で掻上部材の間に吹出エアが吹き出されない部分を設け、その部分を加熱管331として伝熱面積を増やす様にしてもよい。また、複数の加熱管331を囲む状態でエアパージ管332を配置してもよい。すなわち、図3または図6(a)に示す多管式加熱管3において、仮想線L上に配置された加熱管331の全てを、エアパージ管332に置き換える態様も採用することができる。さらに、上記実施形態では、回転軸部分に部材を設けていないが、加熱管331や中実軸部材を設ける態様としてもよい。
なお、以上説明した実施形態や変形例の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の実施形態や変形例に適用してもよい。
1 乾燥機
2 本体シェル
21 投入口
22 排出口
23 キャリアエア口
24 排気口
3 多管式加熱管
32 ロータリージョイント
331 加熱管
332 エアパージ管
332a 吹出口
371 アングル
372 リフタ
373 送り羽根
4 排気経路
6 循環経路
B ブリッジ
L 仮想線
R 被乾燥物

Claims (6)

  1. 被乾燥物が投入される本体シェルと、
    前記本体シェル内で回転軸を中心に回転する多管式加熱管とを備え、
    前記多管式加熱管は、前記回転軸よりも外側で該回転軸に沿って延在した、複数の加熱管と、エアパージ管とを有するものであり、
    前記複数の加熱管は、互いに間隔をあけて配置され、前記本体シェル内に投入された被乾燥物と接触することで該被乾燥物を乾燥させるものであり、
    前記エアパージ管が、前記複数の加熱管のうち最も外側に配置された加熱管を回転方向に直線で結んだ仮想線上あるいは該仮想線よりも外側に配置されたものであって、該仮想線よりも外側に向けて気体を吹き出す吹出口を有するものであることを特徴とする乾燥機。
  2. 前記多管式加熱管は、前記エアパージ管よりも外側であって回転方向に互いに間隔をあけて設けられ、前記本体シェル内の前記被乾燥物を掻き上げる複数の掻上部材を有するものであり、
    前記エアパージ管が、前記複数の掻上部材の間に向けて前記吹出口から気体を吹き出すものであることを特徴とする請求項1記載の乾燥機。
  3. 前記吹出口は、前記回転方向上流側に向けて気体を吹き出すものであることを特徴とする請求項1または2記載の乾燥機。
  4. 前記エアパージ管は、前記吹出口が前記回転軸方向に互いに間隔をあけて複数設けられたものであることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載の乾燥機。
  5. 前記本体シェルは、前記被乾燥物を投入する、前記回転軸方向における一方側に設けられた投入口と、該被乾燥物が乾燥された乾燥物が排出される、該回転軸方向における他方側に設けられた排出口とを有するものであり、
    前記吹出口は、前記排出口よりも前記投入口に近い位置に設けられたものであることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項記載の乾燥機。
  6. 前記本体シェルは、前記被乾燥物から蒸発した蒸気を該本体シェル内に供給されたキャリアエアとともに排出する排気口を有するものであり、
    前記排気口と前記エアパージ管との間には、該排気口から排出された気体を前記エアパージ管に供給する供給経路が設けられたものであることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1項記載の乾燥機。
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