JP6887972B2 - 除湿乾燥装置 - Google Patents

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Description

本発明は、下水処理施設等で発生する活性汚泥を脱水して得られる脱水汚泥等の乾燥に関するものである。
下水処理施設等で発生する脱水汚泥を資源として再利用することが一般的となっている。再利用先は様々であるが、脱水汚泥を直接利用することはまれであり、再利用先の用途に合わせて水分量の調整が行われている。
水分量の調整は脱水汚泥中の水を蒸発させる(脱水汚泥を乾燥させる)ことが一般的に行なわれている。この場合、脱水汚泥の水分が気体側に移動し易くなるように脱水汚泥側の温度、気体側(多くは空気)の温度、湿度および気圧を操作することが一般的に行われている。
機械による乾燥方式には、直接加熱乾燥と間接加熱乾燥がある。
直接加熱乾燥とは、脱水汚泥が加熱媒体と直接接して伝熱される乾燥方式であり、加熱媒体として脱水汚泥よりも温度の高い乾燥した熱風や加熱水蒸気などがあげられる。
間接加熱乾燥とは、脱水汚泥が伝熱体の伝熱面と接することで加熱媒体から間接的に伝熱される乾燥方式であり、伝熱体として金属板など、耐熱性および熱伝導性の高いものがあげられる。また加熱媒体としては蒸気を用いるのが一般的である。
何れの乾燥方式においても、乾燥効率を上げるため撹拌によって加熱媒体や伝熱面との接触機会を増やしたり、乾燥前の脱水汚泥を成形して単位重量当たりの表面積を増やしたりする。
ここで脱水汚泥中の水を早く蒸発させ得るため温度を高温に上昇させた場合、脱水汚泥中に含まれる臭気成分が気体側に移動して異臭が生じたり、気体側に移動した水分に吸収されて分離した水分に異臭が生じたりする。
従来の直接加熱方式による乾燥技術は、高温(100℃以上)の熱風を用いて汚泥を乾燥していた。そのため、硫化水素、アンモニアなどの臭気成分を含む乾燥排ガスは、例えば800℃程度で数秒滞留させ、高温熱分解により脱臭されていた。
しかし、この方式の場合、与えた熱量のうち汚泥乾燥に使われる熱量(蒸発水分量×水の潜熱)の割合が低く乾燥エネルギー効率が低い。もしくは、乾燥に必要な水分の蒸発潜熱に加えて、脱臭に要する多くの熱量を顕熱として与える必要があり、乾燥エネルギー効率が低い。
臭気成分の脱水汚泥側から外部への移動を抑えるために低温で脱水汚泥を乾燥する技術がある。この場合、水分の蒸発が遅くなり乾燥時間が長くなるため、大量の脱水汚泥を処理するには装置の大型化か複数台の設置が必要となる。
低温であっても脱水汚泥の乾燥時間を短縮する方策として、脱水汚泥の単位重量当たりの表面積(比表面積)を増やして乾燥効率を高めることは有用である。再利用目的の場合、乾燥品の水分量は一定の範囲である事が求められるため、粘性の高い脱水汚泥を均一に成形する成形機が必要となる。
この様な脱水汚泥の乾燥に伴う課題について、乾燥に用いる空気を、乾燥直後の汚泥の温度より5℃低い温度以下に冷却・除湿する冷却工程と、前記冷却工程により冷却された空気を40℃以上に加熱して乾燥用空気とする加熱工程と、この乾燥用空気と乾燥する汚泥とを直接接触させて、乾燥直後の汚泥の温度が25℃〜60℃になる範囲で、前記汚泥の乾燥を行うための乾燥工程と、を有し、前記乾燥工程により温度が低下し増湿した空気を前記冷却工程で冷却・除湿することにより、加熱媒体を循環使用し汚泥を乾燥させる技術が提案されている(特許文献1)。比較的低温で汚泥を乾燥させることによって、悪臭を放つガスの発生を低減するものである。
また、脱水汚泥の粘性に影響されにくく、汚泥の付着問題もなく、さらには圧縮ローラーで生じる異物の噛み込みという問題もないとされる脱水汚泥成形器が提案されている(特許文献2)。
さらに、大きな処理能力を確保して効率よく低コストで乾燥処理でき、保全に要する手間と時間を低減できる汚泥の乾燥処理装置が提案されている(特許文献3)。
特開2001−70995号公報 特開2012−179591号公報 特開2007−105565号公報
本願発明者らは、本願発明に想到するに際して、少なくとも以下に記載する課題を認識していた。
特許文献1による汚泥の乾燥方法は、乾燥直後の汚泥の温度が25℃〜60℃になる範囲と比較的低温で行うため、乾燥時間が長くなる。また、乾燥する汚泥を成形して均一化するなどして乾燥品質を安定させるための方策が必要であり、設備が大型化する、汚泥成形品質の安定化が必須となる、という課題があった。
特許文献2による脱水汚泥成形器を低温乾燥に用いる場合、脱水汚泥を低温乾燥に適した小径に成形するため多孔板の孔の数を増加させる必要があり、これによって多孔板の幅が拡がる事となり、それに合わせてコンベアの幅も広げなければならなくなるという課題があった。
逆にコンベアに合わせて孔の径を決定した場合、紐状の脱水汚泥は大径となり、これを低温乾燥するためには乾燥時間を延ばす必要があり装置が大型化するという課題があった。
多孔板の幅が拡がることを抑止するために、例えば多孔板の孔をジョウロのように配設した場合や、コンベアの移送方向に向かって2段、3段に配設した場合、あるいはコンベアの幅に出口を狭めたシュートでコンベアに敷設されるようにした場合の何れにおいても、紐状の脱水汚泥はコンベア上で積み重なって配置されてしまい、加熱媒体との接触機会が不均一となり、部分的な乾燥効率の低下が生じ、これを補うため加熱媒体の循環量を増やしたり、乾燥時間を延ばしたりして脱水汚泥との接触機会を増やすなどの方策が必要となるという課題があった。この方策のため、動力の増加が生じたり装置の大型化が必要となるという課題があった。
また、孔の数が増えれば、紐状に脱水汚泥を押し出す孔に異物が絡まったり詰まったりして閉塞を起こす頻度を増大させてしまい、清掃の頻度や時間が増大し乾燥処理量が低下するという課題があった。
引用文献3による汚泥の乾燥処理装置及び乾燥処理方法は、含水汚泥を加熱ドラムの表面に付着させ、含水率が低下した汚泥をスクレーパによって加熱ドラム表面から掻き落とすように設定されており、加熱ドラム表面に接している含水汚泥は高温にさらされることから、熱による汚泥の部分的な変質および臭気の発生を抑えることができないという課題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、汚泥の変質や臭気発生を抑制するために低温で乾燥する場合においても、汚泥を効率よく乾燥し、かつ安定した品質の乾燥物を得ることのできる除湿乾燥機を提供することを目的とするものである。
(構成1)
被乾燥物を筒状に整形する整形器および前記筒状に整形された被乾燥物を切離す切断機を有する成形部と、無端ネットを備え、前記成形部から被乾燥物を受入れて水平方向へ移送する無端ネットコンベア、空気の湿度を除去する除湿器、前記除湿器で除湿された空気を温水で昇温する加熱器および前記無端ネットコンベアを覆う覆蓋、を有する乾燥部と、を備えた除湿乾燥装置。
(構成2)
前記整形器は、受入口と、該受入口より大径の送出口を有する筒状の外胴と、前記外胴の内部に、頂点を前記受入口側に底面を前記送出口側に向けて配設された錐体と、を備え、
前記切断機は、前記整形器から押し出された被乾燥物を切離す切断部、および前記切離された被乾燥物を前記整形器から押し出された被乾燥物から剥離させる案内面を備えた一つ以上の切断刃と、前記切断刃を前記送出口に沿って移動させる駆動装置と、を備えることを特徴とする構成1に記載の除湿乾燥装置。
(構成3)
前記成形部が、前記成形された被乾燥物を散布する散布機を備えることを特徴とする構成1又は2に記載の除湿乾燥装置。
本発明の除湿乾燥装置によれば、被乾燥物の変質や臭気発生を抑制するために低温で乾燥する場合においても、被乾燥物を効率よく乾燥し、かつ安定した品質の乾燥物を得ることができる。
本発明に係る実施形態の除湿乾燥装置を示す概略図である。 実施形態の除湿乾燥装置における成形機を示す概略図である。 実施形態の除湿乾燥装置における散布機を示す概略図である。 実施形態の除湿乾燥装置の概略全体構成図である。 乾燥の基本機構原理を示したものである。 含水率と乾燥の速度の関係と三期間を示したものである。
以下、本発明の実施態様について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下の実施態様は、本発明を具体化する際の一形態であって、本発明をその範囲内に限定するものではない。
図1は、図4に示す本発明に係る実施形態の除湿乾燥装置1を示す部分断面図である。
本実施形態の除湿乾燥装置1は、被乾燥物Kを略円筒状に整形する整形器21および略円筒状に整形された被乾燥物Kを切離す切断機22からなる成形部2と、無端ネット311を備え、成形部2から被乾燥物Kを受入れて水平方向へ移送する無端ネットコンベア31、空気の湿度を除去する除湿器32、除湿器32で除湿された空気を温水で昇温する加熱器33並びに、無端ネットコンベア31、除湿器32および加熱器33を覆う覆蓋34、からなる乾燥部3で構成されている。
まず、被乾燥物Kの動きについて説明する。本実施形態によれば、被乾燥物Kは成形部2の整形器21に、例えば圧送ポンプにより供給されて略円筒状に整形される。整形器21によって略円筒状に整形された被乾燥物Kは、切断機22によって切断され、均一な厚さに成形されて無端ネットコンベア31に配設された最上段の無端ネット311aの受入側311ac上に敷き詰められる。
無端ネット311aの受入側311ac上に敷き詰められた被乾燥物Kは、無端ネット311aの受渡側311af方向に移送され、無端ネット311bの受入側311bcに敷き詰められる。無端ネット311bの受入側311bcに敷き詰められた被乾燥物Kは無端ネット311bの受渡側311bf方向に移送され、無端ネット311cの受入側311ccに敷き詰められる。無端ネット311cの受入側311ccに敷き詰められた被乾燥物Kは無端ネット311cの受渡側311cf方向に移送され、受渡側311cfより落下して排出口346より排出されて乾燥物Pが得られる。
無端ネット311(各無端ネット311a〜c)は、成形された被乾燥物Kが通り抜けない寸法の網からできており、少なくとも1対の円筒状の回転体312によって、いわゆるベルトコンベア状で水平に配設されている。少なくとも1つの回転体312は、駆動機(図示せず)によって回転し、無端ネット311を一定の速度で一方向に移送する。
次に、被乾燥物Kの乾燥について説明する。
図5は乾燥の基本機構原理を示したものである。乾燥にはA:材料予熱期間、B:定率乾燥期間およびC:減率乾燥期間の三期間がある。A:材料予熱期間は、材料が加熱される期間であり、乾燥は少し進行する。B:定率乾燥期間は、材料温度が一定のまま、材料に流入する熱量のすべてが水分蒸発に費やされる。この期間は表面に自由水が存在し、蒸発する限り存続する。C:減率乾燥期間は、水分の蒸発割合が小さくなり、含水率が平衡に達するまでの期間である。
図6は含水率と乾燥の速度の関係と三期間(A:材料予熱期間、B:定率乾燥期間、C:減率乾燥期間)を示したものである。材料予熱期間から定率乾燥期間までは乾燥速度が速い状態で保たれている一方、減率乾燥期間では含水率が低下するにしたがって乾燥速度も低下することがわかる。
除湿乾燥装置1において、無端ネット311a上の被乾燥物Kは、循環機341a,bによって循環送風される空気(被乾燥物Kを加熱・乾燥させる加熱媒体)と接触する。当該循環送風される空気は、除湿器32によって除湿され、温水を熱源とする加熱器33によって加熱され、送風機331によって乾燥部3に送り込まれ、乾燥部3内の空気を循環させる循環機341a,bによって循環撹拌されて乾燥部3内で均一に保たれる。
成形部2で成形され、無端ネット311a上に敷き詰められた直後の被乾燥物Kは、品温が低く含水率が高い状態にあり、乾燥部3内の空気との温度差が大きくなっている。被乾燥物Kは乾燥部3内の空気と接触することで加熱されるが、厚みが均一に成形された被乾燥物Kの温度が均一に加熱され、一定になるまで乾燥はあまり進まない(材料予熱期間)。
この様に材料予熱期間では、被乾燥物Kは少なくとも表面が乾燥するまで無端ネット311a上に留めておくことが望ましい。
品温が一定となり、被乾燥物Kに流入する熱がすべて水分蒸発に費やされるようになると、乾燥速度、つまり被乾燥物Kから水分が放散する速度が最も早くなる。この際、本実施形態の除湿乾燥装置1では、後に説明するように、成形部2によって被乾燥物Kの厚みが均一に成形されており、従って、被乾燥物Kの水分蒸発(乾燥)も均一に、効率よく進んでいく。従って、低温乾燥においても、良好な乾燥物Pを得ることができる。
なお、乾燥速度は、加熱媒体である空気の温度や流速のコントロールや加熱時間のコントロールの他、被乾燥物Kの敷設間隔によってもコントロールすることができる。乾燥速度を高める場合には、被乾燥物Kの敷設間隔をより広くするとよい。具体的な条件は、被乾燥物Kの状態や、得るべき乾燥物Pの条件(目的とする水分量)などに応じて適宜設定される。なお、被乾燥物Kの敷設間隔のコントロールは、被乾燥物Kの供給量や無端ネットコンベア31の移送速度等によってコントロールすることができる。
被乾燥物Kは、成形部2によって厚みが均一に成形されることにより無端ネット上に平置きで敷き詰めることが容易となり、定率乾燥期間以降、乾燥速度の低下を被乾燥物Kの比表面積を広げることで補う必要が無くなり、減率乾燥期間にある状態でも効率よく乾燥されるため、乾燥品質が均一化されるように乾燥時間を長く取る必要がなくなる。乾燥が完了した被乾燥物Kは、排出口346によって外部に排出される。
次に成形部2による被乾燥物Kの成形について説明する。
図2は図4に示す本実施形態の除湿乾燥装置1における成形部2を示す図である。
成形部2は、整形器21と切断機22から構成されている。
整形器21は、受入口213と、受入口213より大径の送出口214を有する筒状の外胴211と、外胴211の内部に、頂点を受入口213側に底面を送出口214側に向けて配設された円錐体212とを備えている。円錐体212の底面は送出口214側の外胴211の縁と同一面か送出側に突出する様に配設され、かつ円錐体212の頂点から底面までの垂線は外胴211の送出方向に対して垂直の断面の中心軸と同様になるよう配設されている。
切断機22は、整形器21から押し出された被乾燥物を切り離す切断部221aおよび切断部221aによって切り離された被乾燥物を整形器21から押し出された被乾燥物から剥離させる案内面221bを備えた切断刃221と、切断刃221を駆動装置222の回転軸223に連結する切断刃固定部材224と、送出口214の中心を軸として回転軸223を回転させる駆動装置222とを備えている。
なお、本実施形態の除湿乾燥装置1では、円錐体212の軸は、回転軸223と同軸上に配されており、円錐体212は、回転軸223に対して回転自在に取り付けられている。円錐体212が回転軸223に対して回転自在であることにより、運転時に円錐体212は停止した状態となるものであるが、円錐体212が回転するもの(円錐体212が回転軸223に固定的に取り付けられるもの)であっても構わない。また、後述のように、被乾燥物Kの厚さを調節させるための機構として、円錐体212を切断機22の回転軸223の方向に移動させるための機構を備えさせるものであってもよい。
被乾燥物Kが受入口213から外胴211内に圧入されると円錐体212の頂点から側面および外胴の内壁部分に挟まれる形で送出口214方向に移送される。このように受入口213では移送方向に対して垂直の断面が円形で移送された被乾燥物Kは、円錐体212によって整形器21内において断面が輪環状となり、徐々にその幅(厚さ)が狭められる。被乾燥物Kが送出口214より送出されると、その形状は厚さの均一な略円筒状となる。これを輪環状の送出口214に沿って切断刃221を移動させて切断部221aで切断する。本実施形態では切断刃221四枚を円形の切断刃固定部材224に90度間隔で固定し、これを駆動装置222の回転軸223に連結して回転させることで切断刃221を送出口214に沿って移動させている。
なお、実施形態では切断刃221を4枚設けているが、切断刃221の枚数は、送出口214の大きさや、被乾燥物Kの厚さ(送出口214と円錐体212の隙間)、被乾燥物Kの状態や供給量等に応じて適宜設定すればよい(少なくとも1つ以上備えられればよい)。
切断刃221の切断部221aで切断された被乾燥物Kは、送出口214から連続して押し出されてくる被乾燥物Kと接触しないよう配設された案内面221bに沿って押し出され、厚さの均一な被乾燥物Kに成形される。即ち、切断部221aは、被乾燥物Kの厚さ(送出口214と円錐体212の隙間)に対応した寸法の刃部を有しており、案内面221bは、切断部221aから連続的に湾曲(送出口214から離れるように湾曲)するように形成され、これにより、被乾燥物Kの剥離が促進され、均一な厚さの被乾燥物Kが剥がれ落ちていくものである。
被乾燥物Kの厚さは、円錐体212を切断機22の回転軸223上を移動させることにより調整することができる。円錐体212を切断機22方向に移動させると、外胴211と円錐体212との間隔が広くなり、厚みの増した略円筒状の被乾燥物Kを得ることができる。逆に円錐体212を受入口213方向に移動させると、外胴211と円錐体212との間隔が狭くなり、厚みの減じた略円筒状の被乾燥物Kを得ることができる。
次に、成形部2が成形された被乾燥物Kを無端ネット311aの幅方向に散布するための、散布機23について説明する。
図3は図4に示す本実施形態の除湿乾燥装置1における散布機23を示す図である。
散布機23は成形部2と被乾燥物K移送管4を繋ぐ供給管230と、供給管230に水平方向の動きを伝える連接棒231と、連接棒231の一端に円運動を伝える卵形カム232と、卵形カム232を回転させる卵形カム駆動装置233から構成されている。
供給管230はL字型をした管であり、一端は成形部2が取り付けられ、もう一端は回転継手234を介して被乾燥物K移送管4に接続されている。連接棒231は一端が水平方向に運動可能な形で供給管230に回転可能に取り付けられ、もう一端が水平方向に回転するよう配設された卵形カムの尖端に水平方向に運動可能な形で回転可能に取り付けられている。
成形部2は、連接棒231から供給管230に伝わる卵形カム232の水平方向の円運動によって生じる水平方向の往復運動により、無端ネット311aの短手方向に往復運動する。このため成形した被乾燥物Kを無端ネット311a上に万遍なく散布でき、被乾燥物Kを均一な状態で乾燥することができるようになる。散布機23による散布は、特に無端ネット311の幅が広い場合において効果的である。
以上のごとく、本実施形態の除湿乾燥装置1によれば、被乾燥物Kを略円筒状に整形する整形器21および略円筒状に整形された被乾燥物Kを切離す切断機22からなる成形部2と、無端ネット311を備え、成形部2から被乾燥物Kを受入れて水平方向へ移動する無端ネットコンベア31、空気の湿度を除去する除湿器32、除湿器32で除湿された空気を温水で昇温する加熱器33、並びに、無端ネットコンベア31、除湿器32および加熱器33を覆う覆蓋34、からなる乾燥部3と、を備えたことにより、以下のような優れた効果を奏することができる。
整形器21と切断機22からなる成形部2によって被乾燥物Kを成形することにより、成形された被乾燥物Kの厚みが均一となる。また、無端ネットコンベア31上に重なることなく敷設される。このため温水で昇温された比較的低温な空気による乾燥においても被乾燥物Kの乾燥が均一に行なえるようになり、目的とする水分量の乾燥物Pが設定した乾燥時間内で安定して得られるようになる。
無端ネットコンベア31によって被乾燥物Kを水平方向へ移送することにより、成形部2で厚みが均一に成形された被乾燥物Kに対してかかる外力を低減し、成形された被乾燥物Kの解砕が抑えられるようになる。このため、被乾燥物Kの解砕に伴い発生する被乾燥物Kの小片が乾燥して粉じんとなり、除湿器32や加熱器33への付着による効率低下を防止できる。
覆蓋34によって無端ネットコンベア31、除湿器32および加熱器33を覆うことにより、被乾燥物Kを外部から独立した環境下で乾燥することができる。このため乾燥部3内の温度、湿度および空気の流れを任意に制御することができるようになり、被乾燥物Kを目的の水分量まで所定の乾燥時間内で乾燥することができる。また、少なからず発生する被乾燥物Kからの臭気を外部に拡散することを防止できる。なお、本実施形態では、覆蓋34によって、無端ネットコンベア31、除湿器32および加熱器33が覆われているものと例としたが、本発明をこれに限るものではなく、それぞれ個別の覆蓋を備えるもの等であってよい(乾燥部を外部から独立した環境下とし得るものであればよい)。
除湿器32によって乾燥部3内の空気の湿度を除去することにより、湿度の低くなった空気を再度乾燥部3内に供給することができる。このため、乾燥部3内の空気の湿度が低下し、被乾燥物Kの水分が乾燥部3内の空気に移動しやすくなり、被乾燥物Kの乾燥が進むようになる。また、乾燥部3内の臭気の一部が除湿によって取り除かれるようになる。さらに、乾燥部3内の空気を循環利用することができるようになる事で、臭気を除去する目的で乾燥部3内から引抜く空気の量を任意にすることができるようになる。このため引抜く空気の量を脱臭施設の処理能力に合わせることができる。
除湿器32によって除湿された空気を、温水を熱源とする加熱器33で昇温することにより、乾燥に必要な熱量を乾燥部3内に供給することができる。このため、乾燥部3内の空気の温度が安定し、被乾燥物Kが加温されて被乾燥物Kの水分が乾燥部3内の空気に移動しやすくなり、被乾燥物Kの乾燥が進むようになる。
温水を熱源とするため、乾燥部3内の温度は被乾燥物Kの臭気成分を揮散させるほど高くならない。このため、脱臭施設への負荷を軽減できると共に腐食等設備の劣化を防止できる。
温水を熱源とするため、発電機、焼却炉や工場などの廃熱のほか、太陽熱温水器などの再生可能エネルギーを、温水を作る熱源として利用することができる。
本実施形態の成形部2によれば、整形器21を、受入口213と、該受入口より大径の送出口214を有する外胴211と、外胴211の内部に、頂点を受入口213側に底面を送出口214側に向けて配設された円錐体212とし、かつ切断機22を、整形器21から押し出された被乾燥物Kを切離す切断部221a、および切離された被乾燥物Kを整形器21から押し出された被乾燥物Kから回避させる案内面221bを備えた一つ以上の切断刃221と前記切断刃221を外胴211の送出方向に対して垂直の断面の中心を軸として回転させる駆動装置222としたことにより、次のような優れた作用効果を奏する。
外胴211と円錐体212との隙間が受入口213から送出口214に向かって徐々に狭まる構成としたため、被乾燥物Kが外胴211内に滞る領域、いわゆる死領域を生じることが無くなる。このため被乾燥物Kや被乾燥物K中に混入する異物の死領域付近への堆積に起因する整形器21の閉塞を防ぐことができる。従来の成型器(例えば特許文献2の脱水汚泥形成器)では、仕切り板やこれに設けた穴等によって汚泥(被乾燥物)を成型するものであるため、穴付きの仕切り板等によって生じる死領域により、汚泥の詰まり等が生じ易いものであったが、本実施形態の除湿乾燥装置1によれば、円錐体212が中心部に配された外胴211によって成形部2が構成され、仕切り板等の詰まりの原因となる箇所が可及的に排除されており、且つ、汚泥(被乾燥物)の整形時に圧力が均等にかかるため、詰まり等の問題が生じることが抑止されるものである。
送出口214は外胴211の内壁と円錐体212の底辺によって輪環状となるため、被乾燥物Kを厚みが均一な略円筒状に押し出すことができる。これを切断刃221で切り落とすことによって厚みが均一に成形された被乾燥物Kを容易に安定して得ることができる。
被乾燥物Kを略円筒状に押し出すことにより、被乾燥物Kを、成形部2で成形した場合の被乾燥物Kの厚みと同様の厚みに成形する直線状のスリットを備えた成形装置の幅と比較して、成形部2の幅は1/3以下となり、成形装置の幅による無端ネットコンベア31幅の制限を低減することができる。
切断刃221に整形器21から押し出された被乾燥物Kを切離す切断部221a、および切離された被乾燥物Kを整形器21から押し出された被乾燥物Kから剥離させる案内面221bを備えたことによって、切断した被乾燥物Kが整形器21から押し出されてくる被乾燥物Kに接触して変形したり、被乾燥物K同士が付着して変形したり、あるいは無端ネット311a上で重なったりすることを防ぐことができる。無端ネット311a以降の無端ネット311上でも無端ネット311a上の被乾燥物Kの敷設とほぼ同様となるため厚みが均一に成形された被乾燥物Kを安定して無端ネットコンベア31上に敷設することができる。
成形部2が、成形された被乾燥物Kを散布する散布機23を備えることによって、成形部2の幅が無端ネット311aより狭い場合でも、無端ネット311a上に被乾燥物Kを均一に敷設することができる。このため、幅の広い無端ネット311aの上面を余すことなく乾燥に利用でき、乾燥処理量を最適化することができる。また、無端ネットコンベア31上の被乾燥物Kは均一に乾燥部3内の空気に曝されるようになり、乾燥物Pの品質が安定する。
なお、本実施形態では、整形器として、被乾燥物を略円筒状に整形するものを例としたが、本発明をこれに限るものではなく、被乾燥物を筒状に整形するものであればよい。例えば、楕円形状の筒状や、多角形状の筒状に被乾燥物を整形するものなどであっても構わない。それぞれの形状に対応した外胴と、錐体を用いればよいものである。ただし、本実施形態のごとく、略円筒状とするものが、均一な厚みの被乾燥物を得る上では最も効率がよく、好適である。
本願発明に係る除湿乾燥装置は、低温の熱で乾燥が行えるため、例えば食品の加工過程で発生する残渣を対象とし、熱源として製品製造過程で使われた熱の排熱を利用して乾燥・減容化を行うことも可能である。
1...除湿乾燥装置
2...成形部
21...整形器
211...外胴
212...円錐体(錐体)
213...受入口
214...送出口
22...切断機
221...切断刃
221a...切断部
221b...案内面
222...駆動装置
23...散布機
3...乾燥部
31...無端ネットコンベア
311...無端ネット
32...除湿器
33...加熱器
34...覆蓋

Claims (5)

  1. 受入口と送出口を有する筒状の外胴と、前記外胴の内部に頂点を前記受入口側に底面を前記送出口側に向けて配設された錐体と、を備えることにより、被乾燥物を略均一な厚さの筒状に整形する整形器と、
    前記筒状に整形された被乾燥物を切離す切断機と、
    前記整形器と切断機を有する成形部と、
    無端ネットを備え、前記成形部から被乾燥物を受入れて水平方向へ移送する無端ネットコンベアと、
    空気の湿度を除去する除湿器、前記除湿器で除湿された空気を昇温する加熱器、および前記無端ネットコンベアを覆う覆蓋、を有する乾燥部と、
    を備えた除湿乾燥装置。
  2. 前記錐体を当該錐体の軸方向に移動させるための機構を備えることを特徴とする請求項1に記載の除湿乾燥装置。
  3. 前記切断機は、
    前記整形器から押し出された被乾燥物を切離す切断部、および前記切離された被乾燥物を前記整形器から押し出された被乾燥物から剥離させる案内面を備えた一つ以上の切断刃と、
    前記切断刃を前記送出口に沿って移動させる駆動装置と、
    を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の除湿乾燥装置。
  4. 前記切断機が、前記切断刃を回転させる回転軸を有しており、
    前記回転軸に対して、前記錐体が取り付けられていることを特徴とする請求項3に記載の除湿乾燥装置。
  5. 前記錐体が、前記回転軸に対して回転自在に取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載の除湿乾燥装置。
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