JP3957652B2 - 産業用除湿乾燥機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は産業用除湿乾燥機に関し、し尿処理施設で発生する汚泥、余剰汚泥や一般廃棄物の生ごみ等を乾燥する技術に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
し尿処理施設は全国に1100箇所程度が設置されており、大半の施設では汚泥を加熱乾燥し、乾燥した汚泥を汚泥焼却炉で焼却処分している。汚泥の乾燥方法には加熱乾燥の他に除湿乾燥がある。除湿乾燥機はハウジング内に乾燥用の循環空気を供給し、含水率75〜85%の乾燥対象の汚泥と循環空気とを接触させて含水率50%以下に乾燥させるものであり、汚泥から蒸発した水分を含む循環空気を空気調和機に導いて冷却・除湿し、再加熱後に除湿乾燥機へ循環させている。
【0003】
空気調和機では循環空気を冷却・除湿する冷却除湿コイルおよび、循環空気を再加熱する再加熱コイルへ冷凍機の冷媒を循環させており、冷却除湿コイルは冷凍サイクルの蒸発機能を果たし、再加熱コイルは冷凍サイクルの凝縮機能を果たしている。
【0004】
乾燥機の先行技術としては特許文献1,2に記載するものがある。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−103590号
【0006】
【特許文献2】
特開平6−281330号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、乾燥機に投入する乾燥対象の汚泥は予め脱水するが、し尿処理施設で発生する余剰汚泥の脱水汚泥は性状や含水率が一定でなく変動し、例えば含水率は75〜85%の範囲にある。
【0008】
近年においては余剰汚泥に浄化槽汚泥を混合して処理することが行われており、その混合比率の変動によっても脱水汚泥の性状や含水率が変動する。脱水汚泥の性状や含水率が変動する要因には他にいくつかのものがあり、その一つは余剰汚泥を汚泥貯留槽に貯留する期間であり、通常で余剰汚泥は汚泥貯留槽に2日間程度一時的に貯められており、古い余剰汚泥であるほどに乾燥が困難で、新しい余剰汚泥であるほどに乾燥が容易となる。他の要因に季節変動があり、冬場の余剰汚泥は含水率が高く、夏場の余剰汚泥は含水率が低い。
【0009】
脱水汚泥の性状や含水率が変動すると汚泥を所定の含水率に乾燥させるための必要乾燥熱量が変化し、空気調和機に還流する循環空気の湿度、温度等が変化して空気調和機での熱負荷が変化する。また、乾燥機における必要乾燥熱量が変動する要因として乾燥機のハウジング内への作業者の入出退があり、ハウジングのメンテナンス用の出入口の開閉によって外部の寒気がハウジング内へ流入し、あるいはハウジング内の暖気が外部へ流出することで空気調和機に与える熱負荷が変化する。
【0010】
従来の空気調和機では冷凍機の冷媒を直接に冷却除湿コイル、再加熱コイルへ循環させる構成であるので、冷媒が循環空気の熱負荷変動を直接、瞬時に受け止めることになり、循環空気の熱量が少なくて冷媒が蒸発しきれずに液状のまま冷凍機の圧縮機へ還流すると圧縮機が損傷することがある。冷凍機の圧縮機の潤滑油は冷媒と一緒に循環するが、冷媒の循環経路が長い場合には冷却除湿コイル、再加熱コイルを経て圧縮機に戻る循環油が少なくなり、各コイルの熱交換機能が阻害され、延いては潤滑油の不足によって圧縮機が異常をきたすことがある。この熱負荷変動の自動調節を行う目的で冷媒の循環液量を制御する自動膨張弁が設置されているが、熱負荷変動に伴って自動膨張弁は頻繁に動作し、その寿命が短くなる。
【0011】
本発明は上記した課題を解決するものであり、冷凍機に与える熱負荷変動を抑制することができる産業用除湿乾燥機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の本発明の産業用除湿乾燥機は、乾燥機本体と乾燥機本体へ乾燥対象物を投入する投入装置と乾燥機本体へ乾燥用の循環空気を供給する空気調和機と空気調和機に冷水および温水を供給する冷温水供給装置とを有し、乾燥機本体で乾燥対象物を循環空気で乾燥させ、空気調和機で循環空気の湿度および温度を調整するものであって、空気調和機が、内部に循環空気の流れ方向に沿って順次に冷却除湿コイル、再加熱コイルを配置した調和室と、調和室を通過した循環空気を乾燥機本体に供給する送風機を有し、調和室の還気口が還気路を介して乾燥機本体のハウジングの空気排出口に連通し、送風機の送気口が送気路を介して乾燥機本体のハウジングの空気供給口に連通してなり、冷温水供給装置が、温水を貯留して空気調和機の再加熱コイルとの間に温水循環路を形成する温水蓄槽と、冷水を貯留して空気調和機の冷却除湿コイルとの間に冷水循環路を形成する冷水蓄槽と、冷凍機とを有し、冷凍機が温水蓄槽に配置した凝縮器と冷水蓄槽に配置した蒸発器と冷凍機本体に配置した圧縮機および膨張弁とで冷凍サイクルを形成してなるものである。
【0013】
上記した構成において、空気調和機から乾燥機本体へ供給した循環空気は、乾燥機本体内で乾燥対象物を乾燥させて後に、乾燥対象物から蒸発した水分を含んで空気調和機に還流する。空気調和機では循環空気を冷却除湿コイルで冷却・除湿し、その後に再加熱コイルで循環空気を再加熱する。
【0014】
冷却除湿コイルでは冷水蓄槽との間で循環する冷水の冷熱によって循環空気を冷却して除湿し、循環空気の熱量を奪って温度上昇した冷水は冷水蓄槽に滞留する所定容量の冷水塊中に拡散する。したがって、冷却除湿コイルの入口と出口とにおける冷水の温度変化に比べて冷水蓄槽における冷水の温度変化は単位時間当たりにおいて緩やかとなる。再加熱コイルでは温水蓄槽との間で循環する温水の温熱によって循環空気を再加熱し、循環空気に熱量を奪われて温度降下した温水は温水蓄槽に滞留する所定容量の温水塊中に拡散する。したがって、再加熱コイルの入口と出口とにおける温水の温度変化に比べて温水蓄槽における温水の温度変化は単位時間当たりにおいて緩やかとなる。
【0015】
冷凍機では冷媒が温水蓄槽に配置した凝縮器と冷水蓄槽に配置した蒸発器と冷凍機本体に配置した圧縮機および膨張弁とからなる冷凍サイクルにおいて循環し、蒸発器での熱交換により冷水蓄槽の冷水を冷却し、凝縮器での熱交換により温水蓄槽の温水を加熱する。
【0016】
乾燥機に投入する乾燥対象物の性状や含水率の変動等に起因して空気調和機に還流する循環空気の湿度、温度等が変化し、空気調和機での熱負荷が変化する。しかし、冷水蓄槽において冷水の温度変化を緩和し、温水蓄槽において温水の温度変化を緩和することで、乾燥対象物が空気調和機に与える熱負荷の変化は直接に冷凍機の熱負荷の変化とならず、循環空気の熱量が少なくても冷凍サイクルにおいて冷媒が蒸発しきれずに液状のまま圧縮機へ還流することがなくなり、圧縮機の損傷を防止できる。さらに、熱負荷変動を抑制することで冷媒の循環液量が安定し、自動膨張弁の作動頻度を抑制してその寿命を延命できる。
【0017】
冷凍機が温水蓄槽に配置した凝縮器と冷水蓄槽に配置した蒸発器と冷凍機本体に配置した圧縮機および膨張弁とで冷凍サイクルを形成することで、冷媒の循環経路が短くなり、冷媒と一緒に循環する潤滑油がサイクル内に留まることなく円滑に圧縮機に還流する。
【0018】
請求項2に記載の本発明の産業用除湿乾燥機は、乾燥機本体が、ハウジングの天井部に循環空気を供給する空気供給口を有し、ハウジングの下部に循環空気を排出する空気排出口を有し、ハウジング内に複数のネットコンベアを多段に配置して乾燥対象物を搬送する搬送軌道を九十九折れの多層状に形成し、搬送軌道の最上層の軌道始端に対向してハウジングの天井部に乾燥対象物を投入する対象物投入口を形成し、搬送軌道の最下層の軌道終端に対向してハウジングの底部に乾燥物を排出する乾燥物排出口を形成し、対象物投入口に投入装置を配置してなり、投入装置が、外周面に多条溝を形成した一対のロールを有し、ロール間に投入する乾燥対象物を面状に延展するとともに多数の線形状物に形成して搬送軌道に投下するものである。
【0019】
上記した構成により、乾燥対象物はハウジング内の搬送軌道を移動しながら循環空気と接触して乾燥される。この際に搬送軌道が複数のネットコンベアで形成された九十九折れの多層状をなすことで、ハウジングの限られた空間内で搬送軌道を長く形成して循環空気による乾燥対象物の乾燥に必要な時間を確保することができる。
【0020】
ネットコンベア上に投下する乾燥対象物を多数の線形状物に形成することで、循環空気に対する乾燥対象物の接触面積を高めて乾燥効率を向上させることができる。
【0021】
請求項3に記載の本発明の産業用除湿乾燥機は、投入装置の前工程として乾燥対象物を解砕する解砕手段を設けたものである。
上記した構成により、乾燥対象物の性状を疎密なものに改質し、乾燥時に乾燥対象物から発生する水蒸気等のガスの脱気を促進して乾燥効率を向上させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1において、除湿乾燥機は、乾燥機本体1と、乾燥機本体1へ乾燥対象物である脱水汚泥2を投入する投入装置3と、乾燥機本体1へ空気循環路4を通して乾燥用の循環空気を供給する空気調和機5と、空気調和機5に冷水循環路6、温水循環路7を通して冷水および温水を供給する冷温水供給装置8とを有している。脱水汚泥2は、し尿処理施設で発生する余剰汚泥や浄化槽汚泥、あるいは生ごみであり、除湿乾燥機へ投入する前に予め含水率75〜85%の範囲に脱水している。
【0023】
乾燥機本体1は、ハウジング(乾燥室)9の天井部に循環空気4を供給する空気供給口10を有し、ハウジング9の下部に循環空気4を排出する空気排出口11を有している。ハウジング9の内部には脱水汚泥を搬送する複数のネットコンベア12を多段に配置しており、ネットコンベア12は金網材等からなる搬送面が通気性を有し、複数のネットコンベア12で九十九折れの多層状の搬送軌道を形成している。ハウジング9の天井部に形成した脱水汚泥2を投入するための対象物投入口13は搬送軌道の最上層の軌道始端に対向しており、ハウジング9の底部に形成した乾燥物を排出する乾燥物排出口14は搬送軌道の最下層の軌道終端に対向している。
【0024】
対象物投入口13に配置した投入装置3はケーシング16の内部に一対のロール17を有しており、ロール17は外周面に多条溝を形成してなり、ロール17の間に投入する脱水汚泥2を面状に延展するとともに多数の線形状物(うどん状)に形成して搬送軌道に投下するものである。投入装置3の前工程には脱水汚泥2を解砕する解砕手段18を設けている。
【0025】
空気調和機5は調和室19の内部に冷却除湿コイル20、再加熱コイル21を循環空気の流れ方向に沿って順次に配置しており、調和室19に循環空気を乾燥機本体1に供給する送風機22を接続している。調和室19は還気口23が空気循環路4の還気路24を介して乾燥機本体1のハウジング9の空気排出口11に連通しており、送風機22の送気口26が空気循環路4の送気路27を介して乾燥機本体1のハウジング9の空気供給口10に連通している。
【0026】
冷温水供給装置8は温水蓄槽28と冷水蓄槽29と冷凍機30とを有しており、温水蓄槽28は温水を貯留して空気調和機5の再加熱コイル21との間に温水循環路7を形成し、冷水蓄槽29は冷水を貯留して空気調和機5の冷却除湿コイル20との間に冷水循環路6を形成している。冷凍機30は温水蓄槽28に配置した凝縮器31と冷水蓄槽29に配置した蒸発器32と冷凍機本体33に配置した圧縮機(図示省略)および膨張弁(図示省略)とで冷凍サイクルを形成している。
【0027】
以下、上記した構成における作用を説明する。脱水汚泥2は含水率75〜85%の範囲に脱水したものであるが脱水の方法によって性状および含水率が異なり、遠心脱水機で脱水した汚泥は含水率85%程度であり、フィルタープレス、スクリュープレス等の圧縮型脱水機で脱水した汚泥は含水率75%程度であり、圧縮型脱水機の脱水汚泥は遠心脱水機の脱水汚泥に比べて圧密である。
【0028】
本発明者らは含水率の低い圧縮型脱水機の脱水汚泥が必ずしも乾燥性に優れず、含水率の高い遠心脱水機の脱水汚泥が必ずしも乾燥性に劣っていないことの検知を得た。この原因としては脱水工程において圧縮率を高めるほどに脱水効果は高くなるが、脱水汚泥2の性状が圧密である程に乾燥時に脱水汚泥2から発生する水蒸気等のガスの脱気が阻害されると思われる。
【0029】
このため、原料投入の前処理として、脱水汚泥の含水率を75〜85%、見掛比重を0.8以下に調整し、脱水時の原料調整として圧縮型脱水機では通気性確保の為に添加剤(おがくず、紙くず等)を添加する。遠心脱水機では添加剤を加える必要はない。
【0030】
図2は遠心脱水機で脱水したし尿脱水汚泥の見掛比重と含水率の関係を経験則として例示するものであり、含水率が75〜85%で見掛比重が0.8となり、適度なポーラス状態となる。
【0031】
また、脱水汚泥2の性状を改質するために乾燥の前工程として解砕手段18で脱水汚泥2を解砕し、その性状を疎密なものに改質する。解砕手段18そのものは公知の技術でよいので説明を省略する。この脱水汚泥2の性状の改質により、乾燥時に脱水汚泥2から発生する水蒸気等のガスの脱気を促進して乾燥効率を向上させる。
【0032】
投入装置3では一対のロール17の間に脱水汚泥2を投入し、脱水汚泥2を面状に延展するとともに多数の線形状物(うどん状)に形成して対象物投入口13から搬送軌道に投下する。対象物投入口13から搬送軌道に投下するのに際して、線形状物は本実施の形態ではその全幅がネットコンベア12の幅より10cm程度狭く、10〜30mm程度の厚みに調整する。
【0033】
空気調和機5から送風機22で供給する循環空気は送気口26から送気路27を通して乾燥機本体1へ供給し、脱水汚泥の乾燥の乾燥空気として供する。この乾燥空気は、線速度1m/sec程度、空気供給口10での温度40〜45度、湿度15〜25%に調整したものである。
【0034】
図3は遠心脱水機で脱水したし尿脱水汚泥の含水率の変化の実験結果を示すものである。脱水汚泥の含水率85%、乾燥空気の線速度1m/sec、乾燥空気の温度40度、45度とした場合に、3時間の乾燥時間で含水率10〜30%を達成することができ、結果として乾燥空気の温度としては40〜45度が適当であり、この温度は装置としての規模が大きくならずに容易に制御することができる。
【0035】
上述の調整によって、ハウジング(乾燥室)9の内部における湿度を85%以下に維持し、乾燥物排出口14からハウジング9の外へ排出する乾燥汚泥の含水率を50%以下とすることをめざす。含水率50%はネットコンベア12に乾燥汚泥が付着しないことを防止するために必要な値である。
【0036】
図4は遠心脱水機で脱水したし尿脱水汚泥の含水率の変化の実験結果を示すものである。脱水汚泥の含水率85%、ハウジング(乾燥室)9の内部における湿度、86%、91%、80%、45%、42%に維持した。ハウジング(乾燥室)9の内部の湿度が高くなるほどに所定の含水率に達する乾燥時間が長くなり、所定の乾燥速度を確保するためには、ハウジング(乾燥室)9の内部における湿度を85%以下に維持することが必要である。
【0037】
上述したように調整した循環空気は空気供給口10からハウジング9の内部に流入し、ハウジング9の底部に向けて下向流で流れる。脱水汚泥2はハウジング9の内部の搬送軌道を移動しながら循環空気と接触して乾燥される。この際、ネットコンベア12に投下する脱水汚泥2が線形状物をなすことで、循環空気に対する脱水汚泥2の接触面積が高くなり乾燥効率が向上する。搬送軌道は複数のネットコンベア12で形成された九十九折れの多層状をなすことで、ハウジング9の限られた空間内で搬送軌道を長く形成して循環空気による脱水汚泥2の乾燥に必要な時間を確保する。乾燥物は乾燥物排出口14からハウジング9の外へ排出する。
【0038】
循環空気は乾燥機本体1で脱水汚泥2を乾燥させて脱水汚泥2から蒸発した水分を含んで、空気排出口11から還気路24を通って還気口23から空気調和機5へ還流する。空気調和機5では循環空気を冷却除湿コイル20で冷却・除湿し、その後に再加熱コイル21で循環空気を再加熱し、送風機22で乾燥機本体1へ循環させる。
【0039】
冷却除湿コイル20では冷水循環路6を通して冷水蓄槽29との間で循環する冷水の冷熱によって循環空気を冷却して除湿し、循環空気の熱量を奪って温度上昇した冷水は冷水蓄槽29に滞留する所定容量の冷水塊中に拡散する。したがって、冷却除湿コイル20の入口と出口とにおける冷水の温度変化に比べて冷水蓄槽29における冷水の温度変化は単位時間当たりにおいて緩やかとなる。
【0040】
再加熱コイル21では温水循環路7を通して温水蓄槽28との間で循環する温水の温熱によって循環空気を再加熱し、循環空気に熱量を奪われて温度降下した温水は温水蓄槽28に滞留する所定容量の温水塊中に拡散する。したがって、再加熱コイル21の入口と出口とにおける温水の温度変化に比べて温水蓄槽28における温水の温度変化は単位時間当たりにおいて緩やかとなる。
【0041】
冷凍機30は冷媒が温水蓄槽28に配置した凝縮器31と冷水蓄槽29に配置した蒸発器32と冷凍機本体33に配置した圧縮機および膨張弁とからなる冷凍サイクルにおいて循環することで、蒸発器32での熱交換により冷水蓄槽29の冷水を冷却し、凝縮器32での熱交換により温水蓄槽28の温水を加熱する。
【0042】
したがって、脱水汚泥2の性状や含水率の変動等に起因して空気調和機5に還流する循環空気の湿度、温度等が変化し、空気調和機での熱負荷が変化しても、冷水蓄槽29において冷水の温度変化を緩和し、温水蓄槽28において温水の温度変化を緩和することで、脱水汚泥2が空気調和機5に与える熱負荷の変化は直接に冷凍機30の熱負荷の変化とならない。このため、循環空気の熱量が少なくても冷凍サイクルにおいて冷媒が蒸発しきれずに液状のまま圧縮機へ還流することがなくなり、圧縮機の損傷を防止できる。さらに、熱負荷変動を抑制することで冷媒の循環液量が安定し、自動膨張弁の作動頻度を抑制してその寿命を延命できる。また、冷凍機30が温水蓄槽28に配置した凝縮器31と冷水蓄槽29に配置した蒸発器32と冷凍機本体33に配置した圧縮機および膨張弁とで冷凍サイクルを形成することで、冷媒の循環経路が短くなり、冷媒と一緒に循環する潤滑油がサイクル内に留まることなく円滑に圧縮機に還流する。
【0043】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、乾燥機に投入する乾燥対象物の性状や含水率の変動等に起因して空気調和機に還流する循環空気の湿度、温度等が変化して空気調和機での熱負荷が変化しても、冷水蓄槽において冷水の温度変化を緩和し、温水蓄槽において温水の温度変化を緩和することで、乾燥対象物が空気調和機に与える熱負荷の変化が直接に冷凍機の熱負荷の変化とならず、循環空気の熱量が少なくても冷凍サイクルにおいて冷媒が蒸発しきれずに液状のまま圧縮機へ還流することがなくなり、圧縮機の損傷を防止できる。熱負荷変動を抑制することで冷媒の循環液量が安定し、自動膨張弁の作動頻度を抑制してその寿命を延命できる。冷媒の循環経路が短くなることで、冷媒と一緒に循環する潤滑油がサイクル内に留まることなく円滑に圧縮機に還流する。搬送軌道が複数のネットコンベアで形成された九十九折れの多層状をなすことで、ハウジングの限られた空間内で搬送軌道を長く形成して循環空気による乾燥対象物の乾燥に必要な時間を確保することができる。ネットコンベア上に投下する乾燥対象物を多数の線形状物に形成することで、循環空気に対する乾燥対象物の接触面積を高めて乾燥効率を向上させることができる。乾燥対象物の性状を疎密なものに改質し、乾燥時に乾燥対象物から発生する水蒸気等のガスの脱気を促進して乾燥効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における産業用除湿乾燥機を示す模式図である。
【図2】遠心脱水機で脱水したし尿脱水汚泥の見掛比重と含水率の関係を示すグラフ図である。
【図3】遠心脱水機で脱水したし尿脱水汚泥の含水率の変化の実験結果を示すグラフ図である。
【図4】遠心脱水機で脱水したし尿脱水汚泥の含水率の変化の実験結果を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 乾燥機本体
2 脱水汚泥
3 投入装置
5 空気調和機
8 冷温水供給装置
9 ハウジング
10 空気供給口
11 空気排出口
12 ネットコンベア
13 対象物投入口
14 乾燥物排出口
18 解砕手段
19 調和室
20 冷却除湿コイル
21 再加熱コイル
22 送風機
28 温水蓄槽
29 冷水蓄槽
30 冷凍機
31 凝縮器
32 蒸発器
33 冷凍機本体

Claims (3)

  1. 乾燥機本体と乾燥機本体へ乾燥対象物を投入する投入装置と乾燥機本体へ乾燥用の循環空気を供給する空気調和機と空気調和機に冷水および温水を供給する冷温水供給装置とを有し、乾燥機本体で乾燥対象物を循環空気で乾燥させ、空気調和機で循環空気の湿度および温度を調整するものであって、空気調和機が、内部に循環空気の流れ方向に沿って順次に冷却除湿コイル、再加熱コイルを配置した調和室と、調和室を通過した循環空気を乾燥機本体に供給する送風機を有し、調和室の還気口が還気路を介して乾燥機本体のハウジングの空気排出口に連通し、送風機の送気口が送気路を介して乾燥機本体のハウジングの空気供給口に連通してなり、冷温水供給装置が、温水を貯留して空気調和機の再加熱コイルとの間に温水循環路を形成する温水蓄槽と、冷水を貯留して空気調和機の冷却除湿コイルとの間に冷水循環路を形成する冷水蓄槽と、冷凍機とを有し、冷凍機が温水蓄槽に配置した凝縮器と冷水蓄槽に配置した蒸発器と冷凍機本体に配置した圧縮機および膨張弁とで冷凍サイクルを形成してなることを特徴とする産業用除湿乾燥機。
  2. ハウジングの天井部に循環空気を供給する空気供給口を有し、ハウジングの下部に循環空気を排出する空気排出口を有し、ハウジング内に複数のネットコンベアを多段に配置して乾燥対象物を搬送する搬送軌道を九十九折れの多層状に形成し、搬送軌道の最上層の軌道始端に対向してハウジングの天井部に乾燥対象物を投入する対象物投入口を形成し、搬送軌道の最下層の軌道終端に対向してハウジングの底部に乾燥物を排出する乾燥物排出口を形成し、対象物投入口に投入装置を配置してなり、投入装置が、外周面に多条溝を形成した一対のロールを有し、ロール間に投入する乾燥対象物を面状に延展するとともに多数の線形状物に形成して搬送軌道に投下することを特徴とする請求項1に記載の産業用除湿乾燥機。
  3. 投入装置の前工程として乾燥対象物を解砕する解砕手段を設けたことを特徴とする請求項2に記載の産業用除湿乾燥機。
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