以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。本発明の一実施形態である乾燥機は、排水処理汚泥、動植物性残渣、食品残渣もしくは泥状廃棄物等の再資源化や処分等、または加工食品や樹脂製品等の製造において生ずる、汚泥等の被乾燥物、あるいは、樹脂などの化成品、医農薬品、食品などを乾燥処理するものである。
図1は、本発明の一実施形態に相当する乾燥機の一例を模式的に示す図である。図1では、後述する本体シェルの、図1における正面側部分を省略し、本体シェルの内部の様子を示している。
図1に示すように、乾燥機1は、本体シェル2と、この本体シェル2内に配置された多管式加熱管3を備えている。本体シェル2は、不図示の機枠等によって水平方向に延在した状態で支持されている。
本体シェル2には、投入口21と、排出口22と、キャリアエア口23と、排気口24が設けられている。投入口21は、汚泥等の被乾燥物R(図3参照)を投入する口であり、図1に示す本体シェル2における左側寄りであって、例えば、本体シェル2の上端部分に設けられている。排出口22は、図1に示す本体シェル2における右側寄りであって、本体シェル2の側面に設けられている(図3(b)参照)。図1では、本体シェル2の、図1における正面側部分を省略しているため、排出口22を一点鎖線で示している。排出口22は、投入口21から投入された被乾燥物Rが、本体シェル2内に滞留している間に、後述する乾燥処理が施されることによって含水率が低下し、乾燥物となって排出される口である。排出口22には、高さ調整自在な堰部材221が設けられており、この堰部材221の高さを調整することによって排出口22の開口部分における下端位置の高さを調整することができる。この調整によって、本体シェル2内に滞留する被乾燥物Rの量を調整することができる。また、本体シェル2の、排出口22が設けられた部分には、シュート222が配置されている。なお、堰部材221とシュート222も、本体シェル2における、図1では省略した正面側部分に設けられるため、図1では、一点鎖線で示している。
投入口21から投入された被乾燥物Rは、図1に示す本体シェル2内を左側から右側に移動し、やがて乾燥物となって排出口22から排出される。以下、図1に示す本体シェル2における、左側を投入口側と称することがあり、右側を排出口側と称することがある。なお、本体シェル2は、投入口側から排出口側に向けてやや下方に傾斜する方向に延在した状態で機枠等に設置してもよい。
キャリアエア口23は、不図示のヒータ等によって例えば110℃程度に加熱されたキャリアエアを、本体シェル2内に導入する口である。排気口24は、被乾燥物Rから蒸発した蒸気を、キャリアエア口23から導入されたキャリアエアとともに本体シェル2外に排出する口である。排気口24に接続される排気経路には、不図示の集塵装置、不図示の排気ファンが備えられており、排気口24から排出された、蒸気とキャリアエアは、不図示の集塵装置等に送られ、微粉の除去等の所定の処理が行われた後、排気ファンから屋外などに排気される。
多管式加熱管3は、本体シェル2内に配置され、本体シェル2が延在する方向に沿った中心軸周りに回転するものである。なお、中心軸とは、回転動作の中心となる中心軸線を意味している。中心軸の両端部分それぞれには、中空軸31が設けられている。具体的にはこの中空軸31が不図示の回転軸受に軸支されている。この中心軸を基準にすると、投入口21は、中心軸の一端側に設けられ、排出口22は、中心軸の他端側に設けられている。以下、中心軸が延在する方向を、中心軸方向と称することがある。多管式加熱管3は、投入口側の端部部分に配置された円盤状の投入側ヘッダ32と、排出口側の端部部分に配置された円盤状の排出側ヘッダ33と、これら投入側ヘッダ32と排出側ヘッダ33との間であって、投入口側にやや寄った位置に配置された円盤状の中間ヘッダ34を備えている。
投入側ヘッダ32と中間ヘッダ34との間には、中心軸方向に沿って延在した投入側加熱管35が複数設けられている。これら複数の投入側加熱管35それぞれは、その投入口側の端部が投入側ヘッダ32に接続され、その排出口側の端部が中間ヘッダ34に接続されている。また、中間ヘッダ34と排出側ヘッダ33との間には、中心軸方向に沿って延在した排出側加熱管36が複数設けられている。これら複数の排出側加熱管36それぞれは、その投入口側の端部が中間ヘッダ34に接続され、その排出口側の端部が排出側ヘッダ33に接続されている。これら投入側加熱管35および排出側加熱管36の配置についての説明は後述する。多管式加熱管3は、不図示のモータ等によって中心軸周りに回転させられるものである。
投入側ヘッダ32と排出側ヘッダ33には、中心軸の回転方向に所定の間隔をあけて、例えば等辺山形鋼、すなわちアングル37が複数架け渡されている。これらアングル37それぞれには、中心軸方向に所定の間隔をあけて、鋼板のリフタ371が複数設けられ、中間ヘッダ34の外周部分にも複数のリフタ371が位置している。さらに、中間ヘッダ34の外周部分には、複数のリフタ371の間に第2リフタ372が設けられている。リフタ371および第2リフタ372は、多管式加熱管3が中心軸周りに回転すると、本体シェル2内に滞留する被乾燥物Rを掻き上げるものである。中間ヘッダ34の外周部分には、リフタ371に加え第2リフタ372も設けられている。このため、本体シェル2内が中間ヘッダ34によって中心軸方向に仕切られていても、リフタ371および第2リフタ372によって被乾燥物Rが掻き上げられることで被乾燥物Rの中間ヘッダ34での滞留を防止することができる。
多管式加熱管3には、その投入口側から、例えば150℃程度の飽和蒸気が供給され、この飽和蒸気が投入側加熱管35および排出側加熱管36にも供給されることによって、投入側加熱管35および排出側加熱管36が加熱される。
図2は、図1に示す多管式加熱管の断面を模式的に示す図である。なお、図2では、図面を簡略化するため、アングル37、リフタ371および第2リフタ372は省略している。
図2に示すように、投入側ヘッダ32、排出側ヘッダ33および中間ヘッダ34は、いずれも中空なものである。前述したように、複数の投入側加熱管35それぞれは、その投入口側の端部が投入側ヘッダ32に接続され、その排出口側の端部が中間ヘッダ34に接続されている。これによって、投入側ヘッダ32内と中間ヘッダ34内とが投入側加熱管35を介してつながっている。また、複数の排出側加熱管36それぞれは、その投入口側の端部が中間ヘッダ34に接続され、その排出口側の端部が排出側ヘッダ33に接続されている。これによって、中間ヘッダ34内と排出側ヘッダ33とが投入側加熱管35を介してつながっている。また、排出側ヘッダ33には、サイフォン式の排水装置331が設けられている。
投入側ヘッダ32に飽和蒸気を供給すると、この飽和蒸気は、投入側ヘッダ32から複数の投入側加熱管35を通って、中間ヘッダ34内に入り、さらに中間ヘッダ34から複数の排出側加熱管36を通って排出側ヘッダ33に達する。これによって、各投入側加熱管35および各排出側加熱管36は、中心軸方向において略一定の温度に加熱された状態が保たれる。投入側加熱管35内で飽和蒸気が凝縮して生じたドレンは、排出口側に向って流れ中間ヘッダ34内の底に溜まる。中間ヘッダ34内に溜まったドレンの量が増えていくと、やがて排出側加熱管36を通って排出口側に向って流れ排出側ヘッダ33内の底に溜まる。また、排出側加熱管36内で飽和蒸気が凝縮して生じたドレンも、排出口側に向って流れ排出側ヘッダ33内の底に溜まる。排出側ヘッダ33内に溜まったドレンは、排水装置331によって多管式加熱管3から排出される。
次いで、投入側加熱管35および排出側加熱管36の配置について説明する。
図3(a)は、図1に示す乾燥機のA−A断面図であり、図3(b)は、図1に示す乾燥機のB−B断面図である。図3(a)では、複数の投入側加熱管35が配置され投入口21が設けられた部分の断面を示し、図3(b)では、複数の排出側加熱管36が配置され排出口22が設けられた部分の断面を示している。
図3(a)および同図(b)に示すように、本体シェル2は、略楕円形の横断面を有する中空部材である。また、太い曲線の矢印で示すように、多管式加熱管3は、中心軸周りに時計回りに回転するものである。すなわち、時計回りの方向が、中心軸の回転方向になる。以下、中心軸の回転方向になる時計回りの方向を、単に回転方向と称することがある。
図3(a)に示すように、本体シェル2内における、投入口21が設けられた部分には、複数の投入側加熱管35が配置されている。これら複数の投入側加熱管35は、中心軸に対して同心円上に複数列にわたって配置されたものである。また、本実施形態では、中心軸の位置にも1本の投入側加熱管35が配置されている。図3(a)では、中心軸に対する複数の同心円を一点鎖線で示している。以下、複数の投入側加熱管35のうち、最外周の列を形成する複数の投入側加熱管それぞれを投入側外周加熱管351と称し、これら複数の投入側外周加熱管351よりも中心軸側に配置された複数の投入側加熱管それぞれを投入側内側加熱管352と称して区別することがある。さらに、複数の投入側内側加熱管352のうち、中心軸から遠い同心円上の列に配置された複数の投入側内側加熱管それぞれを投入側内側第1加熱管352aと称し、中心軸から近い同心円上の列に配置された複数の投入側内側加熱管それぞれを投入側内側第2加熱管352bと称し、中心軸の位置に配置された投入側内側加熱管を投入側内側中心加熱管352cと称して区別することがある。なお、中心軸の位置に配置された投入側内側中心加熱管352cは省略してもよい。
図3(a)の直線の矢印で示すように、投入口21から投入された被乾燥物Rは、複数の投入側加熱管35に接触しながら落下し、本体シェル2内に滞留した状態になる。本実施形態では、本体シェル2内に、一般的な充填率である50%程度の被乾燥物Rが滞留している状態を実線で示している。本体シェル2内に滞留している被乾燥物Rは、多管式加熱管3が回転することによって、アングル37に取り付けられたリフタ371に掻き上げられる。このリフタ371による掻き上げが繰り返されることによって、本体シェル2内に滞留している被乾燥物Rは、図3(a)では右側から左側に向けて徐々に高くなる状態で堆積している。また、図3(a)では、本体シェル2内において、投入口21から被乾燥物Rが投入される領域をクロスハッチングで示している。以下、このクロスハッチングで示した領域を投入領域F1と称する。投入領域F1は、投入口21を本体シェル2内から臨む領域である。すなわち、投入口21は、本体シェル2内の投入領域F1につながった口である。
複数の投入側外周加熱管351それぞれは、中心軸が回転することで投入領域F1を回転方向に通過するものである。また、複数の投入側外周加熱管351は、隣合う投入側外周加熱管351どうしが、第1の間隔S1をあけて配置されたものである。この第1の間隔は、隣合う投入側外周加熱管351どうしの最短の間隔をいう。以下、隣合う加熱管どうしの間隔とは、同じ列内で隣合う加熱管どうしの最短の間隔をいうものとする。この第1の間隔S1は、投入口21から投入されたばかりの含水率が高い状態の被乾燥物Rであっても、投入側外周加熱管351どうしの間にブリッジが生じにくい間隔に設定されている。複数の投入側内側第1加熱管352aは、隣合う投入側内側第1加熱管352aどうしが、間隔S2をあけて配置されたものである。この間隔S2は、第1の間隔S1よりもやや狭い間隔である。投入口21から投入された被乾燥物R、あるいはリフタ371によって掻き上げられた被乾燥物Rは、その一部が投入側外周加熱管351に接触した後に中心軸側に入り込む。これにより、被乾燥物Rは、投入側外周加熱管351に接触する前の状態と比べて含水率が下がり、投入側内側第1加熱管352aにおいてブリッジがやや生じにくくなった状態で投入側内側第1加熱管352aに接触する場合が多い。このため、複数の投入側内側第1加熱管352aの間隔S2を第1の間隔S1よりやや狭くすることで、投入側加熱管35の伝熱総面積を増やしている。さらに、複数の投入側内側第2加熱管352bは、隣合う投入側内側第2加熱管352bどうしが、間隔S2よりもやや狭い間隔S3をあけて配置されたものである。被乾燥物Rは、その一部が投入側外周加熱管351および投入側内側第1加熱管352aに接触した後に中心軸側に入り込む。これにより、被乾燥物Rは、投入側内側第1加熱管352aに接触する前の状態と比べてさらに含水率が下がり、投入側内側第2加熱管352bにおいてブリッジが生じにくくなった状態で投入側内側第2加熱管352bに接触する場合が多い。このため、複数の投入側内側第2加熱管352bの間隔S3を間隔S2よりやや狭くすることで、さらに投入側加熱管35の伝熱総面積を増やしている。すなわち、多管式加熱管3は、複数の投入側加熱管35が、中心軸に近い列ほど間隔が狭くなるように配置されたものである。ここで、投入側加熱管35が配置される各同心円間の間隔、すなわち各同心円間における中心軸方向の間隔は、適宜に設定されるものであるが、好ましくは、例えば、投入側外周加熱管351が配置される同心円と、投入側内側第1加熱管352aが配置される同心円との中心軸方向の間隔は、最も近接する投入側外周加熱管351と投入側内側第1加熱管352aの間隔が、外側に位置する投入側外周加熱管351における第1の間隔S1と同程度になる様にするのがよい。
図3(b)に示すように、本体シェル2内における、排出口22が設けられた部分には、複数の排出側加熱管36が配置されている。これら複数の排出側加熱管36は、中心軸に対して同心円上に複数列にわたって配置されたものであり、複数の排出側加熱管36それぞれは、投入側加熱管35よりも径が小さいものである。また、本実施形態では、中心軸の位置にも1本の排出側加熱管36が配置されている。図3(b)でも、中心軸に対する複数の同心円を一点鎖線で示している。以下、複数の排出側加熱管36のうち、最外周の列を形成する複数の排出側加熱管それぞれを排出側外周加熱管361と称し、これら複数の排出側外周加熱管361よりも中心軸側に配置された複数の排出側加熱管それぞれを排出側内側加熱管362と称して区別することがある。さらに、複数の排出側内側加熱管362のうち、中心軸から最も遠い同心円上に配置された複数の排出側内側加熱管それぞれを排出側内側第1加熱管362aと称し、中心軸から最も近い同心円上に配置された複数の排出側内側加熱管それぞれを排出側内側第3加熱管362cと称し、排出側内側第1加熱管362aと排出側内側第3加熱管362cとに挟まれた同心円上に配置された複数の排出側内側加熱管それぞれを排出側内側第2加熱管362bと称し、中心軸の位置に配置された排出側内側加熱管を排出側内側中心加熱管362dと称して区別することがある。なお、中心軸の位置に配置された排出側内側中心加熱管362dは省略してもよい。
図3(b)の細い曲線の矢印で示すように、本体シェル2内に滞留している被乾燥物Rは、堰部材221を乗り越え排出口22から乾燥物として排出される。図3(b)では、本体シェル2内において、排出口22から被乾燥物Rが乾燥物として排出される領域をクロスハッチングで示している。以下、このクロスハッチングで示した領域を排出領域F2と称する。排出領域F2は、排出口22を本体シェル2内から臨む領域である。すなわち、排出口22は、本体シェル2内の排出領域F2につながった口である。
複数の排出側外周加熱管361それぞれは、中心軸が回転することで排出領域F2を回転方向に通過するものである。また、複数の排出側外周加熱管361は、隣合う排出側外周加熱管361どうしが、複数の投入側外周加熱管351における第1の間隔S1よりも狭い第2の間隔S4をあけて配置されたものである。排出領域F2の被乾燥物Rは、含水率が下がりブリッジが生じにくくなった状態になっている。このため、複数の排出側外周加熱管361の第2の間隔S4を狭くすることで、排出側加熱管36の伝熱総面積を増やしている。複数の排出側内側第1加熱管362aは、隣合う排出側内側第1加熱管362aどうしが、間隔S5をあけて配置されたものである。また、複数の排出側内側第2加熱管362bは、隣合う排出側内側第2加熱管362bどうしが、間隔S6をあけて配置されたものである。さらに、複数の排出側内側第3加熱管362cは、隣合う排出側内側第3加熱管362cどうしが、間隔S7をあけて配置されたものである。間隔S5は第2の間隔S4よりも狭く、間隔S6は間隔S5よりも狭く、間隔S7は間隔S6よりも狭い。すなわち、多管式加熱管3は、複数の排出側加熱管36が、中心軸に近い列ほど間隔が狭くなるように配置されたものである。こうすることで、排出側加熱管36の伝熱総面積をより増やすことができる。ここで、排出側加熱管36が配置される各同心円間の間隔、すなわち各同心円間における中心軸方向の間隔は、適宜に設定されるものであるが、好ましくは、例えば、排出側外周加熱管361が配置される同心円と、排出側内側第1加熱管362aが配置される同心円との中心軸方向の間隔は、最も近接する排出側外周加熱管361と排出側内側第1加熱管362aの間隔が、外側に位置する排出側外周加熱管361における第2の間隔S4と同程度になる様にするのがよい。
次に、本実施形態の乾燥機1を用いた乾燥処理について説明する。
まず、排気ファン、集塵装置を起動し、続いて、多管式加熱管3を回転させ、投入側ヘッダ32に、例えば150℃程度の飽和蒸気を供給する。投入側ヘッダ32に供給された飽和蒸気は、複数の投入側加熱管35を通って中間ヘッダ34に入り、中間ヘッダ34から複数の排出側加熱管36にも供給される。これによって各投入側加熱管35および各排出側加熱管36が加熱される。次いで、汚泥等の被乾燥物Rを投入口21から本体シェル2内に投入する。また、例えば110℃程度に加熱されたキャリアエアを、キャリアエア口23から本体シェル内に導入する。
図3(a)に示すように、投入口21から投入された被乾燥物Rは、投入領域F1を落下し、投入側外周加熱管351や投入側内側加熱管352に接触することで受熱しながら本体シェル2内に堆積する。また、多管式加熱管3の回転により、リフタ371に掻き上げられて落下するなどして攪拌され、これによっても投入側外周加熱管351や投入側内側加熱管352に接触することで受熱する。ここで、複数の投入側外周加熱管351の第1の間隔S1は、投入口21から投入されたばかりの含水率が高い状態の被乾燥物Rであっても、投入側外周加熱管351どうしの間にブリッジが生じにくい長さに設定されているため、投入側外周加熱管351どうしの間でブリッジが発生することを抑えることができる。被乾燥物Rは、本体シェル2内に滞留している間に、投入側外周加熱管351や投入側内側加熱管352への接触が繰り返されることによって含水率が低下しながら排出口側に徐々に移動する。なお、本体シェル2内に滞留している被乾燥物Rの移動は、主として投入口21からの被乾燥物Rの投入と排出口22からの乾燥物の排出によるピストン作用によってなされるものである。また、被乾燥物Rから蒸発した蒸気は、キャリアエアとともに排気口24から排出される。
被乾燥物Rが中間ヘッダ34まで移動すると、中間ヘッダ34の外周に位置するリフタ371や中間ヘッダ34に設けられた第2リフタ372によって掻き上げられることで、被乾燥物Rは、中間ヘッダ34で滞留することなく中間ヘッダ34を越えてさらに排出口側に移動する。中間ヘッダ34を越えた被乾燥物Rは、今度は、排出側外周加熱管361や排出側内側加熱管362への接触が繰り返される。複数の排出側外周加熱管361の第2の間隔S4は、複数の投入側外周加熱管351の第1の間隔S1よりも狭く、また、複数の排出側加熱管36は、中心軸に近い列ほど間隔が狭くなるように配置されている。このため、複数の排出側加熱管36は、複数の投入側加熱管35に比べて伝熱総面積が大きい。この結果、被乾燥物Rは、排出側外周加熱管361や排出側内側加熱管362への接触によってより乾燥が促進される。複数の排出側外周加熱管361の第2の間隔S4は、複数の投入側外周加熱管351の第1の間隔S1よりも狭いが、中間ヘッダ34を超えてきた被乾燥物Rは、ある程度含水率が低下しているため、排出側外周加熱管361どうしの間にはブリッジが生じにくい。排出領域F2まで移動してきた被乾燥物Rは、堰部材221を乗り越え、排出口22から乾燥物となって排出される。
次に、図1〜図3に示す乾燥機の変形例について説明する。これより後の説明では、図1〜図3に示す第1実施形態の乾燥機1との相違点を中心に説明し、これまで説明した構成要素の名称と同じ名称の構成要素には、これまで用いた符号を付して説明し、重複する説明は省略することがある。
図4(a)は、図1〜図3に示す乾燥機の第1変形例における、図3(a)に対応した態様を示す図であり、図4(b)は、図1〜図3に示す乾燥機の第1変形例における、図3(b)に対応した態様を示す図である。第1変形例では、主として、投入側加熱管35と排出側加熱管36の配置態様が、図1〜図3に示す乾燥機1と相違する。
図4(a)に示すように、第1変形例における複数の投入側外周加熱管351は、中心軸を中心にした略正六角形上に配置されている。また、複数の投入側内側加熱管352は、これら複数の投入側外周加熱管351の内側に、中心軸を中心にした正六角形上に複数列にわたって配置されている。同図では、投入側内側加熱管352と区別しやすくするために投入側外周加熱管351にハッチングを施している。
複数の投入側外周加熱管351それぞれは、中心軸が回転することで投入領域F1を回転方向に通過するものである。また、複数の投入側外周加熱管351は、隣合う投入側外周加熱管351どうしの間に、第1の間隔S1をあけて配置されたものである。この第1の間隔S1は、投入口21から投入されたばかりの含水率が高い状態の被乾燥物Rであっても、投入側外周加熱管351どうしの間にブリッジが生じにくい間隔に設定されている。
これら投入側加熱管35は、各投入側加熱管35の中心が、正三角形の頂点に位置するように配置されている。同図では、ここでいう正三角形を一点鎖線で示している。これにより、中心軸部分を除き、複数の投入側内側加熱管352は、第1の間隔S1と等しい間隔をあけて配置されている。以下、この第1の間隔S1と等しい間隔を、投入側基準間隔S1’と称する。また、投入側外周加熱管351と投入側内側加熱管352も、投入側基準間隔S1’をあけて配置されている。すなわち、複数の投入側加熱管35は、中心軸部分を除き等しい間隔をあけて配置されたものである。なお、中心軸部分に投入側内側加熱管352を配置し、全ての投入側加熱管35それぞれの間隔が等しくなる態様を採用してもよい。このように、複数の投入側内側加熱管352は、投入側内側加熱管352どうし、および投入側外周加熱管351との間に、第1の間隔S1と等しい投入側基準間隔S1’をあけて配置されたものであるため、投入側外周加熱管351の内側方向においてもブリッジが極めて生じ難い特徴がある。
図4(b)に示すように、第1変形例における複数の排出側外周加熱管361は、中心軸を中心にした略正六角形上に配置されている。また、複数の排出側内側加熱管362は、これら複数の排出側外周加熱管361の内側に、中心軸を中心にした略正六角形上に複数列にわたって配置されている。同図では、排出側内側加熱管362と区別しやすくするために排出側外周加熱管361にハッチングを施している。
複数の排出側外周加熱管361それぞれは、中心軸が回転することで排出領域F2を回転方向に通過するものである。また、複数の排出側外周加熱管361は、隣合う排出側外周加熱管361どうしの間に、第1の間隔S1より狭い第2の間隔S4をあけて配置されたものである。複数の排出側外周加熱管361の第2の間隔S4を狭くすることで、排出側加熱管36の伝熱総面積を増やしている。
これら各排出側加熱管36は、各排出側加熱管36の中心が、正三角形の頂点に位置するように配置されている。同図では、ここでいう正三角形を一点鎖線で示している。これにより、中心軸部分を除き、複数の排出側内側加熱管362は、第2の間隔S4と等しい間隔をあけて配置されている。以下、この第2の間隔S4と等しい間隔を、排出側基準間隔S4’と称する。また、排出側外周加熱管361と排出側内側加熱管362も、排出側基準間隔S4’をあけて配置されている。すなわち、複数の排出側加熱管36は、中心軸部分を除き等しい間隔をあけて配置されたものである。なお、中心軸部分に排出側内側加熱管362を配置し、全ての排出側加熱管36それぞれの間隔が等しくなる態様を採用してもよい。このように、複数の排出側内側加熱管362は、排出側内側加熱管362どうし、および排出側外周加熱管361との間に、第2の間隔S4と等しい排出側基準間隔S4’をあけて配置されたものであるため、排出側外周加熱管361の内側方向においてもブリッジが極めて生じ難い特徴がある。
図5(a)は、図1〜図3に示す乾燥機の第2変形例における、図3(a)に対応した態様を示す図であり、図5(b)は、図1〜図3に示す乾燥機の第2変形例における、図3(b)に対応した態様を示す図である。第2変形例では、主として、投入側外周加熱管351および排出側外周加熱管361の配置態様が、図4に示す第1変形例と相違する。
図5(a)に示すように、第2変形例における複数の投入側外周加熱管351は、中心軸を中心にした略正六角形上に配置されているが、その略正六角形における頂点の位置には投入側外周加熱管351が配置されていない点が第1変形例と相違する。
また、図5(b)に示すように、第2変形例における複数の排出側外周加熱管361は、中心軸を中心にした略正六角形上に配置されているが、その略正六角形における頂点の位置には排出側外周加熱管361が配置されていない点が第1変形例と相違する。
これらのため、略正六角形の頂点の部分において、投入側外周加熱管351または排出側外周加熱管361どうしの間に、第1の間隔S1または第2の間隔S2よりも広い間隔が生じているが、このように一部であれば、投入側外周加熱管35または排出側加熱管36の伝熱総面積を確保する点において支障は生じない。
これらのように、投入側ヘッダ32、排出側ヘッダ33および中間ヘッダ34の面積と、配置する投入側加熱管35や排出側加熱管36の本数の関係等によっては、略正六角形の頂点の部分において、投入側外周加熱管351や排出側外周加熱管361を設けない態様を採用することができる。
ここで、図1〜図3に示す乾燥機1において、複数の投入側内側加熱管352や複数の排出側内側加熱管362の、全部あるいは一部を、第2変形例や第3変形例の、投入側内側加熱管352や排出側内側加熱管362と置き換えてもよい。また、逆に、第2変形例や第3変形例において、複数の投入側内側加熱管352や複数の排出側内側加熱管362の、全部あるいは一部を、図1〜図3に示す乾燥機1の、投入側内側加熱管352や排出側内側加熱管362と置き換えてもよい。
図6(a)は、図1〜図3に示す乾燥機の第3変形例における、図1に対応した態様を示す図である。第3変形例では、主として、回転軸方向に間隔をあけて2つの中間ヘッダを設けている点が、図1〜図3に示す乾燥機1と相違する。
図6(a)に示すように、第3変形例の乾燥機1における多管式加熱管3は、回転軸方向に間隔をあけて2つの中間ヘッダを備えており、投入口側に投入側中間ヘッダ341が設けられ、排出口側に排出側中間ヘッダ342が設けられている。複数の投入側加熱管35それぞれは、図1に示す投入側加熱管35と比べて回転軸方向の長さが短いものであり、その排出口側の端部が投入側中間ヘッダ341に接続されている。また、複数の排出側加熱管36それぞれも、図1に示す排出側加熱管36と比べて回転軸方向の長さが短いものであり、その投入口側の端部が排出側中間ヘッダ342に接続されている。さらに、第3変形例の多管式加熱管3には、複数の中間加熱管38が設けられている。これら複数の中間加熱管38は、隣合う中間加熱管38どうしがに間隔をあけて配置されたものである。また、複数の中間加熱管38それぞれは、投入側加熱管35よりも小径(外形の直径が小さい管)であって排出側加熱管36よりも大径(外形の直径が大きな管)なものであり、その投入口側の端部が投入側中間ヘッダ341に接続され、その排出口側の端部が排出側中間ヘッダ342に接続されている。複数の中間加熱管38は、複数の投入側加熱管35および複数の排出側加熱管36と同様に、中心軸に対して同心円上に複数列にわたって配置されるとともに、中心軸に近い列ほど間隔が狭くなるように配置されている。複数の中間加熱管38のうち、最外周の同心円上に配置された複数の中間加熱管38における間隔は、複数の投入側加熱管35における第1の間隔S1(図3(a)参照)よりも狭く、複数の排出側加熱管36における第2の間隔S4(図3(b)参照)よりも広く設定されている。これによって、本体シェル2内を、投入口側から排出口側に向けて徐々に含水率が低下しながら移動していく被乾燥物Rに対してブリッジの発生を抑制しながら、伝熱総面積を確保する調整を、より細かく設定することが可能になる。なお、第3変形例の乾燥機1では、多管式加熱管3に2つの中間ヘッダを設けたが、中間ヘッダを3つ以上設ける態様としてもよい。また、図3(a)および同図(b)に示す乾燥機1で述べた、加熱管の各種の配列と同様に、中間加熱管38の加熱管の配列についても同様な配列が可能である。さらに、投入側加熱管35、排出側加熱管36および中間加熱管38について、第2変形例や第3変形例で述べた、加熱管の各種の配列を採用してもよい。
図6(b)は、図1〜図3に示す乾燥機の第4変形例における、図1に対応した態様を示す図である。第4変形例では、主として、小径の中間ヘッダを複数設けている点が、図1〜図3に示す乾燥機1と相違する。なお、図6(b)では、図面を簡略化するため、アングル37およびリフタ371は省略している。
図6(b)に示すように、第4変形例の乾燥機1における多管式加熱管3は、図1に示す多管式加熱管3における中間ヘッダ34と比べてかなり小径な小型中間ヘッダ343を複数備えている。これら複数の小型中間ヘッダ343は、回転軸方向と直交する方向において互いに間隔をあけて配置されている。また、複数の小型中間ヘッダ343は、回転軸方向における位置を異ならせて配置している。本変形例では、複数の小型中間ヘッダ343の回転軸方向における位置を2箇所にしているが、3箇所以上に異ならせてもよい。複数の小型中間ヘッダ343それぞれには、1本の投入側加熱管35の排出口側の端部が接続されるとともに、複数本の排出側加熱管36の投入口側の端部が接続されている。複数の投入側加熱管35は、中心軸に対して同心円上に複数列にわたって配置されるとともに、隣合う投入側加熱管35どうしが、間隔をあけて配置されている。なお、第4変形例においても、複数の投入側加熱管35は、中心軸に近い列ほど間隔が狭くなるように配置してもよい。各小型中間ヘッダ343に接続された複数の排出側加熱管36は、小型中間ヘッダ343の排出口側において周状に間隔をあけて配置されている。
最外周の同心円上に配置された複数の投入側加熱管35は、中心軸が回転することで投入領域(図3(a)参照)を回転方向に通過するものであり、隣合う投入側加熱管35が、第1の間隔をあけて配置されている。複数の排出側加熱管36における最外周に位置する排出側加熱管36は、中心軸が回転することで排出領域(図3(b)参照)を回転方向に通過するものであり、隣合う排出側加熱管36が、第1の間隔よりも狭い第2の間隔をあけて配置されている。
本変形例によれば、複数の小型中間ヘッダ343それぞれの回転軸方向における位置を異ならせることで、投入側加熱管35および排出側加熱管36の回転軸方向における長さを変えることができる。これによって、ブリッジの発生を抑制しながら伝熱総面積を確保する調整を、より細かく設定することが可能になる。
以上説明した乾燥機1によれば、乾燥機1を大型にすることなく、ブリッジの発生の抑制と必要な伝熱総面積の確保とをバランスよく調整することが可能になる。
次に、本発明の他の実施形態である乾燥機について説明する。
図7(a)は、本発明の乾燥機の第2実施形態における、図1に対応した態様を示す図であり、図7(b)は、本発明の乾燥機の第3実施形態における、図1に対応した態様を示す図である。第2実施形態および第3実施形態では、主として、中間ヘッダを設けていない点が、図1〜図3に示す第1実施形態の乾燥機1と相違する。なお、図7(a)および同図(b)でも、図面を簡略化するため、アングル37およびリフタ371は省略している。
図7(a)に示すように、第2実施形態の乾燥機1における多管式加熱管3では、複数の投入側加熱管35が、複数の排出側加熱管36とそれぞれ接続部39を介して接続されている。投入側加熱管35の軸心と、排出側加熱管36の軸心は、直線状に一致している。複数の投入側加熱管35および複数の排出側加熱管36は、隣合う、複数の投入側加熱管35および複数の排出側加熱管36が、間隔をあけた状態で中心軸に対して同心円上に複数列にわたって配置されるとともに、中心軸に近い列ほど間隔が狭くなるように配置されている。また、複数の排出側加熱管36それぞれは、複数の投入側加熱管35それぞれよりも大径なものである。これによって、複数の排出側加熱管36のうち、最外周の同心円上に配置された複数の排出側加熱管36の第2の間隔は、複数の投入側加熱管35のうち、最外周の同心円上に配置された複数の投入側加熱管35の第1の間隔よりも狭く設定されている。なお、第2実施形態では、複数の投入側加熱管35それぞれの回転軸方向における長さ、および複数の排出側加熱管36それぞれの回転軸方向における長さを同一にしているが、これらの長さを異ならせてもよい。
以上説明した第2実施形態の乾燥機1によっても、乾燥機1を大型にすることなく、ブリッジの発生の抑制と必要な伝熱総面積の確保とをバランスよく調整することが可能になる。また、投入側加熱管35の回転軸方向における長さおよび排出側加熱管36の回転軸方向における長さを、一本毎に設定することが容易になり、ブリッジの発生を抑制しながら伝熱総面積を確保する調整を、より細かく設定しやすくなる。
図7(b)に示すように、第3実施形態の乾燥機1における多管式加熱管3は、複数の連続加熱管350と、これら連続加熱管350と略同じ径の複数の分岐加熱管360を備えている。これら複数の連続加熱管350それぞれは、その投入口側の端部が投入側ヘッダ32に接続され、その排出口側の端部が排出側ヘッダ33に接続されている。また、複数の連続加熱管350は、隣合う連続加熱管350どうしが、間隔をあけた状態で中心軸に対して同心円上に複数列にわたって配置されたものである。複数の分岐加熱管360それぞれは、連続加熱管350の回転軸方向におけるやや投入口側に寄った部分から分岐し、排出口側に向けて延在して排出側ヘッダ33に接続されている。なお、連続加熱管350から分岐加熱管360が分岐する、回転軸方向における位置は、全て同じであってもよいし全て異ならせてもよいが、本実施形態では、回転軸方向において2箇所の位置から分岐する態様を採用している。分岐加熱管360は、例えば、連続加熱管350の周方向において90度間隔毎に分岐し、1本の連続加熱管350から4本の分岐加熱管360が分岐している。複数の連続加熱管350それぞれは、分岐加熱管360が分岐する部分を境にして、投入口側の投入側加熱管部350aと排出口側の排出側加熱管部350bを有している。第3実施形態においては、投入側加熱管部350aが投入側加熱管に相当し、複数の投入側加熱管部350aのうち、最外周に位置する複数の投入側加熱管部350aが本発明にいう投入側外周加熱管に相当する。また、最外周に位置する複数の投入側加熱管部350aにおける、隣合う投入側加熱管部350aどうしの間隔が、本発明にいう第1の間隔に相当する。さらに、排出側加熱管部350bと分岐加熱管360が排出側加熱管に相当し、複数の分岐加熱管360のうち、最外周に位置する分岐加熱管360が本発明にいう排出側外周加熱管に相当する。また、最外周に位置する複数の分岐加熱管360における、隣合う分岐加熱管360どうしの間隔が、本発明にいう第2の間隔に相当する。第3実施形態においても、最外周に位置する複数の分岐加熱管360は、最外周に位置する複数の投入側加熱管部350aの間隔よりも、狭い間隔をあけて配置されたものである。これによって、投入側加熱管部350aにおけるブリッジの発生を抑えつつ、排出側加熱管部350bと分岐加熱管360によって伝熱総面積を増やすことができる。
以上説明した第3実施形態の乾燥機1によっても、乾燥機1を大型にすることなく、ブリッジの発生の抑制と必要な伝熱総面積の確保とをバランスよく調整することが可能になる。また、各連続加熱管350の回転軸方向における分岐加熱管360が分岐する位置を調整することで、ブリッジの発生を抑制しながら伝熱総面積を確保する調整を、より細かく設定することができる。
本発明は上述の実施の形態に限られることなく特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変更を行うことができる。例えば、上述の実施形態や変形例では、投入側加熱管35、排出側加熱管36、中間加熱管38、連続加熱管350および分岐加熱管360それぞれを、略同じ径にしているが、それぞれ2種類以上あるいは3種類以上に径の大きさを異ならせてもよい。また、本体シェル2に対する投入口21の位置を回転軸方向に移動できる態様、あるいは投入口21を延在方向に所定の間隔をあけて複数設ける態様を採用し、複数の投入側加熱管35に対して被乾燥物Rを投入する、回転軸方向の位置を可変できるようにしてもよい。さらに、本体シェル2の形状は、以上説明した実施形態や変形例のものに限られるものではなく、下側部分が円弧状の断面形状を有するものであれば、その上側部分は適宜の断面形状を採用することができる。
なお、以上説明した実施形態や変形例の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を、他の実施形態や他の変形例に適用してもよい。