JP2015202812A - 貨物自動車用荷台支持脚およびこれを備える貨物自動車 - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、荷台を自車両の後方に地上まで略水平に降ろしたときには、地上と荷台との間に荷台支持脚を格納しなければならない。また、荷台後端部の荷台接地ローラが接地後には、片持ち状態は解消されるので、荷台支持脚による支持は不要である。そのため、この種の貨物自動車用荷台支持脚は、折畳み機構を有している。
そして、リンク機構は、支持脚フレームを連接節とする四節リンクを構成するとともに、リンク機構を構成するリンクのうち、自車両前側の支持脚リンクが、その途中部分から折り畳める二分割構造とされており、起伏切換機構は、荷台がシャシフレーム上の格納位置にあっては、支持脚ローラが地面から離隔した格納姿勢となる位置に支持脚フレームを位置させるので、自車両が走行状態のときには、走行の妨げにならない位置に支持脚ローラを格納して走行することができる。
さらに、起伏切換機構は、荷台のスライド移動時であって荷台後部の荷台接地ローラが接地状態となったときは、支持脚リンクを折り畳ませてリンク機構全体が支持脚ローラとともに地面から離隔する方向に畳み込まれた倒伏姿勢とするので、荷台を自車両の後方に地上まで略水平に降ろしたときには、地上と荷台との間に荷台支持脚を格納することができる。
ここで、本発明の一態様に係る貨物自動車用荷台支持脚において、前記起伏切換機構は、前記リンク機構と自車両のシャシフレーム側とを繋ぐ連結ロッドを有し、該連結ロッドが、前記荷台のスライド移動の作用によって前記リンク機構の姿勢を変えさせることは好ましい。また、前記リンク機構の後方端部にバンパが付設されていることは好ましい。
図1に示すように、この車両運搬車1は、そのシャシフレーム2上に荷台3を備えている。荷台3の前部には、いわゆる鳥居5が一体に設けられ、また、荷台3の後部には、後煽り4が装備されている。後煽り4は、自車両前後方向に回動可能に取付けられており、同図に示す垂直な閉じ位置、および後方に回動して車両を乗り入れるときのスロープとなる開き位置(図9(e)参照)のそれぞれに位置可能になっている。そして、この車両運搬車1は、上記荷台3とシャシフレーム2との間に荷台昇降装置10を装備している。また、荷台3の後部下側には、可倒式の荷台支持脚60が装備されている。荷台支持脚60の後方端部にはランプ等の保安部品やバンパ100が付設されている。
図2に示すように、荷台3は、その車両幅方向両側に、荷台縦根太6をそれぞれ有する。荷台縦根太6は、溝形鋼状の長尺の部材であり、溝形鋼の凹溝側を幅方向での内側に向けて対向配置されている。荷台3の後端下部には、荷台接地ローラ50が設けられている。荷台接地ローラ50は、荷台3が自車両の後方に降ろされたときに地上GLに当接してスライド移動方向(自車両の前後方向でもある)への移動を補助する。シャシフレーム2の後端には、荷台受けローラ54が付設されている。荷台受けローラ54は、スライド移動される荷台3を下方から支持する。
上記格納位置Kにおいて、前側ローラ21は、ガイドレール11の前方傾斜部12に位置し、後側ローラ22はガイドレール11の水平部14に位置している。そのため、格納位置Kにあっては、移動フレーム20がシャシフレーム2上で略水平となり、荷台3の姿勢も水平に支持される。そして、荷台3の移動時は、荷台前側ローラ52が移動フレームレール24に案内され、後方に移動する。その後、上述したガイドレール11の各傾斜部等12、14、16および18の形状に倣って前側ローラ21および後側ローラ22がスライド移動する。これにより、荷台昇降装置10は、移動フレーム20上の荷台3を自車両の後方に降ろす上で必要な高さまで下げるように移動および傾斜させつつ支持して、荷台3を地上にほぼ水平状態に降ろすことができるようになっている。
この荷台支持脚60は、図3および図4〜図8に示すように、一対のベースフレーム80を有し、この一対のベースフレーム80は荷台3側に配置される。一対のベースフレーム80は、車両幅方向に離間して車両前後方向に沿って設けられている。各ベースフレーム80は、車両前後方向に離間した一対のガイドローラ82、84を、それぞれの車両幅方向の外側面側に有する。各ベースフレーム80は、4つのガイドローラ82、84が、上記荷台縦根太6の凹溝に案内されるように内嵌され、これにより、一対のガイドローラ82、84介して荷台3側に支持されている。そして、これら4つのガイドローラ82、84の転動により、荷台3のスライド移動とは相対的にスライド移動するようになっている。
この車両運搬車1が走行状態のときには、図1に示すように、荷台3は、シャシフレーム2上に格納された格納位置Kにある。荷台3が格納位置Kのときは、荷台支持脚60の本体フレーム86は、図10(a)に示すように、荷台3に対して下方に直角に張り出した格納姿勢Rとなる。このとき、左右一対の縦フレーム88は、荷台3が格納位置Kのときに、起伏外ロッド92とは直交方向に且つ車両下方に向けて垂直に張り出すように車両幅方向に離間して取り付けられている。そのため、この荷台支持脚60によれば、格納姿勢Rにあっては、図5に側面図を示すように、左右の起伏外ロッド92が水平方向を向いて一直線状にシャシフレーム2と連結するように構成されているので、起伏外ロッド92が後方からの突入による力に抗するようにシャシフレーム2側に力を逃がすようにバンパ100を支持することができる。
このとき、荷台支持脚60は、図10(b)に示すように、ベースフレーム80全体が荷台3とともに後傾するが、第一の起伏切換機構90により、シャシフレーム2側に連結された起伏ロッド92、94は、基端部が車両側に連結されているので、クロスリンクが折り畳まれる方向に付勢力が作用して、本体フレーム86の下端側を車両前方に引き寄せる。
このとき、荷台支持脚60は、図9(d)に示すように、カム溝73の傾斜形状によってカムローラ68が同図反時計方向に更に押し下げられていく。そのため、上下のリンク64、66相互が更に折り畳まれていく。第二の起伏切換機構71のカムタイミングは、荷台接地ローラ50が地上GLに接地した後のタイミングに合わせて設けられているので、所期の格納動作を確実に開始することができる(図10(e))。本体フレーム86の下端部は、ガイドローラ後84が下方に移動することにより、第一の起伏切換機構90のクロスリンクによって本体フレーム86の下側が時計方向に回転し、車両前方向に引き上げられる。
そして、この荷台支持脚60によれば、第一および第二の起伏切換機構71、90に対して、荷台3のスライド移動および昇降動作が起伏切換のための駆動力として働く。つまり、荷台3が、自車両後方に後退しつつ傾斜を開始すると、第一および第二の起伏切換機構71、90のリンクおよびカムによって、リンク機構70を自動的に所期の姿勢となる方向に回動させて、油圧シリンダ等の専用アクチュエータを用いることなく、所望のタイミングで支持脚本体62を、格納姿勢R〜接地姿勢S〜倒伏姿勢Tに応じた必要な位置に切換えることができる。
2 シャシフレーム
3 荷台
4 後煽り
5 鳥居
6 荷台縦根太
8 ベースフレーム
10 荷台昇降装置
11 ガイドレール
12 前方傾斜部
14 水平部
16 後方第一傾斜部
18 後方第二傾斜部
20 移動フレーム
21 前側ローラ
22 後側ローラ
24 移動フレームレール
30 前方シリンダ
32 ロッド
34 チューブ
36 枢支部
40 後方シリンダ
42 ロッド
44 チューブ
46 枢支部
50 荷台接地ローラ
52 荷台前側ローラ
54 荷台受けローラ
60 荷台支持脚
61 付勢バネ
62 支持脚フレーム
63 支持脚ローラ
64 支持脚上リンク
65 支持脚規制板
66 支持脚下リンク
67 カムリンク(起伏切換機構)
68 カムローラ(起伏切換機構)
69 連結支軸
70 リンク機構
71 起伏切換機構
72 脚部回動用腕
73 カム溝(起伏切換機構)
74 支持脚支持腕
75 支持脚リンク
80 ベースフレーム
82 ガイドローラ前
84 ガイドローラ後
86 本体フレーム
87 横フレーム
88 縦フレーム
90 起伏切換機構
92 起伏外ロッド
93 外ロッド支持腕
94 起伏内ロッド
95 内ロッド支持腕
100 バンパ
K (荷台の)格納位置
N (荷台の)乗込位置
R (荷台支持脚の)格納姿勢
S (荷台支持脚の)接地姿勢
T (荷台支持脚の)倒伏姿勢
Claims (4)
- 自車両のシャシフレーム上に傾動およびスライド移動可能に設けられるとともに地上に降ろされる荷台を備える貨物自動車に用いられ、前記荷台を自車両の後方にスライド移動させるときに地面に接地して前記荷台を支持する荷台支持脚であって、
当該荷台支持脚は、地面に接地する支持脚ローラと、該支持脚ローラを回動可能なように前記荷台の裏面側に設けられて枢支箇所の全てが自車両幅方向を向く軸まわりに連結されたリンク機構と、前記荷台のスライド移動の作用をリンクまたはカムを用いて前記リンク機構を回動させる起伏切換機構とを備え、
前記リンク機構は、前記支持脚ローラを支持する支持脚フレームを連接節とする四節リンクを構成するとともに、前記リンク機構を構成するリンクのうち、自車両前側の支持脚リンクが、その途中部分から折り畳める二分割構造とされており、
前記起伏切換機構は、
前記荷台が前記シャシフレーム上の格納位置にあっては、前記支持脚ローラが地面から離隔した格納姿勢となる位置に前記支持脚フレームを位置させ、
前記荷台のスライド移動時であって荷台が自車両後方で片持ち支持状態のときは、前記支持脚ローラを地面に接地させる接地姿勢となる位置に前記支持脚フレームを位置させ、
前記荷台のスライド移動時であって荷台後部の荷台接地ローラが接地状態となったときは、前記支持脚リンクを折り畳ませて前記リンク機構全体が前記支持脚ローラとともに地面から離隔する方向に畳み込まれた倒伏姿勢とすることを特徴とする貨物自動車用荷台支持脚。 - 前記起伏切換機構は、前記リンク機構と自車両のシャシフレーム側とを繋ぐ連結ロッドを有し、該連結ロッドが、前記荷台のスライド移動の作用によって前記リンク機構の姿勢を変えさせることを特徴とする請求項1に記載の貨物自動車用荷台支持脚。
- 前記起伏切換機構は、前記支持脚リンクに設けられたカムローラと、該カムローラに嵌合するように前記荷台側に設けられたカム溝とを有し、前記カムローラが前記カム溝に対して前記荷台のスライド移動の作用によって嵌合することにより前記支持脚リンクが折り畳まれることを特徴とする請求項1または2に記載の貨物自動車用荷台支持脚。
- 自車両のシャシフレーム上に傾動およびスライド移動可能に設けられるとともに地上に降ろされる荷台と、該荷台を自車両の後方にスライド移動させるときに地面に接地して前記荷台を支持する荷台支持脚とを備える貨物自動車であって、
前記荷台支持脚として、請求項1〜3のいずれか一項に記載の貨物自動車用荷台支持脚を備えていることを特徴とする貨物自動車。
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