JP2015198793A - ピンチ具 - Google Patents

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Abstract

【課題】組立工程における手作業の簡素化とコストダウンを図ると共に、自動化における大量生産を可能にするピンチ具の提供を図る。【解決手段】形状を同じくして一体成形される一対の合成樹脂製の挟持片20と、該一対の挟持片同士を外側方向から押圧して挟持する金属製のバネ体33の2つの部品で構成されるピンチ具10であって、挟持片同士が連結部24によって連結された状態において、バネ体の開口部34を先頭にして把持部21の内側方向から挟持片のスリット溝31へバネ体を挿通することで、前記バネ体の先端部があご部25の山形状に膨出して傾斜するガイド摺動部27のスロープ部28に沿って押し込まれ、最終的に該スロープ部の最奥部にある落とし込み穴29にバネ体の先端部が落とし込まれて組み合わされる手段を採る。【選択図】図1

Description

本発明は、一体成形される合成樹脂製の挟持片に形状の異なる金属製のバネ体を嵌め込むことによって、金属アネルギーや錆汚れの洗濯物への付着を防ぐと共に、組立工程における手作業の簡素化とコストダウンを図り、さらに自動化における大量生産を可能にするピンチ具に関する。
従来の洗濯用のピンチ具の多くは、バネ体がピンチ具の外形輪郭から突出して組み込まれていることから、長年に亘って使用され続けると金属製バネの表面腐食による錆汚れの洗濯物への付着や、使用者の皮膚に直接触れることによって金属アネルギーなどのアネルギー症状を発症させる危険性があると共に、実用新案登録第3069716号公報(特許文献2)の図2で示されるように、その手作業による組立作業が極めて複雑であることから、組立工程における手作業の簡素化とコストダウンを図り、さらに自動化における大量生産を可能にすることができなかった。
そのような状況下において製造されるピンチ具の生産体制は、商品価格自体が低価格であることから、刑務所内の刑務作業や身体障害者施設の労務作業といった特殊環境の職場であったり、低賃金の開発途上国などで生産されているのが実情であり、今後ともバネ体をピンチ具の外形輪郭から突出しない構造と、組立作業の簡素化と、自動化による量産化が求められるものではあるが、従来のピンチ具の構造の複雑さが起因して、それらの要求が未だに達成されていないのが現状である。
上記の問題点を有する洗濯ピンチについては、従来より多くの提案がなされている。例えば、現在一般的に普及している形状を有する「洗濯ピンチ」(特許文献1参照)が提案され、公知技術となっている。
上記における「洗濯ピンチ」の提案は、「組立て易く、外れにくい構造のバネと本体を持ったプラスチックまたは、金属製のクリップ」(特許文献2参照)で示される組立方法においては専用工具を必要とし、且つその組立手段が極めて複雑であると同時に、バネ体がピンチ具の外形輪郭から突出した状態で組み込まれていることから、金属製バネの表面腐食による錆汚れの洗濯物への付着や、使用者の皮膚に直接触れることによって金属アネルギーなどのアネルギー症状を発症させる危険性があると共に、バネ体を挟持片の後方から嵌め込むことができる構造を採用していないため組立工程における自動化が図れない問題があった。
上記の問題点とされる組立工程における手作業の簡素化ならびに自動化を図ろうとする「物干し用ピンチ」(特許文献3参照)や、「洗濯ばさみ」(特許文献4参照)が提案なされ、公知技術となっている。
しかしながら、かかる「物干し用ピンチ」や「洗濯ばさみ」の提案は、バネ体を挟持片の後方から挿入することによって、組立工程における手作業の簡素化ならびに自動化を可能にすることができるものではあるが、バネ体がピンチ具の外形輪郭から突出した状態で組み立てられていることから、金属製バネの表面腐食による錆汚れの洗濯物への付着や、使用者の皮膚に直接触れることによって金属アネルギーなどのアネルギー症状を発症させる問題点を解決することができなかった。
さらに、上記の問題点とされる組立工程における手作業の簡素化を図るべき、一体成形される合成樹脂製の挟持片とバネ体とで構成される「保持装置」(特許文献5参照)が提案され、公知技術となっている。
しかしながら、かかる「保持装置」の提案は、バネ体が合成樹脂製の挟持片と同一素材で形成されていることから、弾性挟持力が弱い上、挟持力が経時的に持続されない問題があった。
また、組立工程における手作業の簡素化を図るべき、一体成形される合成樹脂製の挟持片と金属製のバネ体とで構成される「組み立ての簡素化を図った洗濯挟み」(特許文献6参照)や「クリップ」(特許文献7参照)が提案され、公知技術となっている。
しかしながら、かかる「組み立ての簡素化を図った洗濯挟み」や「クリップ」の提案は、挟持片に装着されるバネ体の取り付け手段が、組立工数を著しく増大させると共に、その取り付け手段が自動化を可能とするものではなく、さらにその取り付け状態が不安定なものであることから、組立工程における手作業の簡素化が図れない問題があった。
本出願人は、以上のような金属アネルギーなどのアネルギー症状を発症させる危険性のある問題点や、組立工程における手作業の簡素化や自動化することができない問題点に着目し、かかる問題点を簡単な構造と手段で一挙に解決することができないものかとの着想の下、一体成形される合成樹脂製の挟持片に形状の異なる金属製のバネ体を嵌め込むことによって、金属アネルギーや錆汚れの洗濯物への付着を防ぐと共に、組立工程における手作業の簡素化とコストダウンを図り、さらに自動化における大量生産を可能にすることができる洗濯用のピンチ具を開発し、本発明における「ピンチ具」の提案に至るものである。
特開2001-224896号公報 実用新案登録第3069716号公報 特開平7-222895号公報 実公平6-16626号公報 特表2001-512040号公報 特開2006-34902号公報 実開平5-74489号公報
本発明は上記問題点に鑑み、一体成形される合成樹脂製の挟持片に形状の異なる金属製のバネ体を嵌め込むことによって、金属アネルギーや錆汚れの洗濯物への付着を防ぐと共に、組立工程における手作業の簡素化とコストダウンを図り、さらに自動化における大量生産を可能にするピンチ具の提供を図ることを課題とする。
本発明のピンチ具は、上記課題を解決するためになされるもので、一体成形される合成樹脂製の挟持片と、該挟持片を外側方向から挟持する金属製のバネ体の2つの部品で構成されるピンチ具であって、挟持片は、前方に位置する挟持部と、中央に位置する回動支点部と、後方に位置する把持部と、で形成されると共に、該挟持部と回動支点部の間に位置するあご部から把持部にかけてバネ体が挿通するスリット溝を形成して成り、挟持部は、物品を平面的に挟持する挟持面を形成して成り、回動支点部は、厚み方向の中央に設けられるスリット溝の両側に双設されると共に、該回動支点部の後方に挟持片同士を連結させる連結部を形成して成り、あご部は、内側方向には挟持部の逃げ空間を形成し、外側方向にはスリット溝の底面を成すガイド摺動部を形成し、該ガイド摺動部は先端部に向かって外側へ山形状に膨出して傾斜するスロープ部と、その最奥部に落とし込み穴を形成して成り、把持部は後端部が外側方向に向かって拡開する握り手状に形成して成り、バネ体は、棒状または板状のバネ部材を一部が開口する開口部を形成して内側方向に付勢する形状に成形すると共に、該開口部の両端を内側方向に折り返した手段を採る。
また本発明のピンチ具は、バネ体が挿通される挿通スリット穴を挟持片のあご部から把持部の間に形成した手段を採る。
また本発明のピンチ具は、挟持片の挟持部と回動支点部の間を無垢状に形成すると共に、該回動支点部から把持部にかけてバネ体が挿通される挿通長穴を形成し、バネ体の先端部が落とし込まれる落とし込み溝を挟持片の挟持部の外側に形成した手段を採る。
本発明のピンチ具によれば、一体成形される合成樹脂製の挟持片に形状の異なる金属製のバネ体を嵌め込むことによって、組立工程における手作業の簡素化とコストダウンを図り、さらにバネ体を挟持片の後方から嵌め込むことができる構造を採用していることによって自動化における大量生産を可能にするといった優れた効果を奏する。
また本発明のピンチ具によれば、厚み方向の中央に設けられるスリット溝の両側に連結部が双設されていることによって、挟持片同士を組み合わせる必要がなくなることから、組立工程における手作業の簡素化ならびに自動化ラインの組立工程の工数削減が図られ、さらにバネ体が回動支点部と連結部を跨ぐことなくそのままスルーして嵌め込まれることによって、ピンチ具全体のコンパクト化が図られるといった優れた効果を奏する。
また本発明のピンチ具によれば、回動支点部の後方に設けられる連結部によって上方の挟持片と下方の挟持片が一体化されることにより、後工程における組立工程の工数削減が図られると共に、使用時においては、回動支点部の凹凸突起溝によって回動動作がスムーズに行えるといった優れた効果を奏する。
また本発明のピンチ具によれば、バネ体をピンチ具の外形輪郭内に設けることによって、金属製バネの表面腐食による錆汚れの洗濯物への付着を防ぐと共に、使用者の皮膚に直接触れることを完全に回避できるため、金属アネルギーなどのアネルギー症状を防ぐことができるといった優れた効果を奏する。
また本発明のピンチ具によれば、バネ体がピンチ具の外形輪郭内に設けられることによって、ピンチ具自体のコンパクト化が図れると同時に、布団干し用ピンチや物干し竿用ピンチ、角型ハンガーピンチなど、家庭用や工業用のピンチ具として利用できるといった優れた効果を奏する。
また本発明のピンチ具によれば、バネ体がピンチ具の外形輪郭から突出しない機能的なユニバーサルデザインを施すことができるといった優れた効果を奏する。
また本発明のピンチ具によれば、従来のリング状のバネ体を挟持片の後方から嵌め込むことができる構造を採用していることによって自動化による大量生産を可能にすると共に、射出成形加工によって形成される連結部を有することで挟持片同士を組み合わせる必要がなくなることから、低コストのピンチ具の製造ができるといった優れた効果を奏する。
また本発明のピンチ具によれば、従来のリング状のバネ体と、一体成形される挟持片の連結部を利用することで、挟持片同士を組み合わせる必要がなくなることから、従来の組立工程を大きく変更することなく最小限の設備投資で低コストのピンチ具の製造ができるといった優れた効果を奏する。
本発明の請求項1記載のピンチ具を示す説明図である。(実施例1) 本発明の請求項1記載のピンチ具の別の実施形態を示す説明図である。 本発明の請求項2記載のピンチ具を示す説明図である。(実施例2) 本発明の請求項3記載のピンチ具を示す説明図である。(実施例3)
本発明のピンチ具10は、一体成形される合成樹脂製の挟持片20と、該挟持片20を外側方向から挟持する金属製のバネ体33の2つの部品で構成されるピンチ具であって、挟持片20は、前方に位置する挟持部21と、中央に位置する回動支点部23と、後方に位置する把持部30と、で形成すると共に、該挟持部21と回動支点部23の間に位置するあご部25から把持部30にかけてバネ体33が挿通するスリット溝31を形成し、さらに該回動支点部23の後方に挟持片20同士を連結させる連結部24を形成して、金属アネルギーや錆汚れの洗濯物への付着を防ぐと共に、組立作業の簡素化とコストダウンを図り、さらに自動化における大量生産を可能にするもので、特に回動支点部23の後方に連結部24を設けて挟持片20同士を一体成形することによって、組立工程における手作業の簡素化が図られる構造としたことを最大の特徴とするものである。以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本発明におけるピンチ具10は、以下に述べる実施例に特に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、すなわち同一の作用効果を発揮できる形状及び寸法ならびに材質の範囲内で適宜変更することができる。
図1は、本発明の請求項1記載のピンチ具を示す説明図である。
図1(a)は、射出成形機によって成形加工された状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
本発明のピンチ具10は、一体成形される合成樹脂製の挟持片20と、該挟持片20を外側方向から挟持する金属製のバネ体33の2つの部品で構成されるピンチ具であって、挟持片20は、前方に位置する挟持部21と、中央に位置する回動支点部23と、後方に位置する把持部30と、で形成されると共に、該挟持部21と回動支点部23の間に位置するあご部25から把持部30にかけてバネ体33が挿通するスリット溝31を形成し、回動支点部23の後方に挟持片20同士を連結させる連結部24を形成して成る。
挟持片20は、一体成形される合成樹脂素材で形成され、前方に位置する挟持部21と、中央に位置する回動支点部23と、該挟持部21と回動支点部23の間に位置するあご部25と、後方に位置する把持部30とで形成される。また射出成形によって形成される連結部24が回動支点部23の後方に設けられることにより挟持片20同士を組み合わせる必要がなくなることから、組立工程における手作業の簡素化ならびに自動化ラインの組立工程の工数削減が図られる。
挟持部21は、その先端部には物品を平面的に挟持する挟持面22を形成して成るもので、その具体的な形状は、平面状であれば特に限定はなく、山形状のギザギザ溝、筋溝、ローレット状の滑り止めなどが施される仕様とすることができる。
回動支点部23は、挟持片20の略中央に位置し、厚み方向の中央に設けられるスリット溝31の両側に双設されると共に、該回動支点部23の後方に挟持片20同士を連結させる連結部24を形成する。形状的には図示されるよ凹凸突起溝の外に、半円形の凹凸嵌め合い突起溝などで形成することもできる。
連結部24は、挟持片20の略中央に位置し、厚み方向の中央に設けられるスリット溝31の両側に双設される回動支点部23の後方に設けられ、上方の挟持片20と下方の挟持片20を帯状に一体成形して連結している。射出成形工程を終了してから組立工程までの間、上方の挟持片20と下方の挟持片20の互いの位置関係を保つことを主目的として設けられることで挟持片20同士を組み合わせる必要がなくなることから、組立工程における手作業の簡素化ならびに自動化ラインの組立工程の工数削減が図られる。また折り畳み機能や切り離し機能を持たせるために折り目や破断スリットを設けても良い。さらにバネ体33によって挟持片20同士が組み合わされた後は、その役割が終了することから材質的な強度ならびに耐久性は特に必要とされない。
あご部25は、内側方向には挟持部21の逃げ空間26を形成し、外側方向にはスリット溝31の底面を成すガイド摺動部27を形成し、該ガイド摺動部27は先端部に向かって外側へ山形状に膨出して傾斜するスロープ部28と、その最奥部に落とし込み穴29を設けて形成される。
スロープ部28は、あご部25の底面に先端部に向かって山形状に膨出して傾斜する形状で形成されるもので、先端部に向かって外側へ傾斜していることによって、バネ体33の開口部34がやや拡開した状態で組み込まれるため、常時挟持片20を内側方向に付勢している状態で組み合わされる。また、スロープ部28が山形状に膨出して傾斜していることによって、バネ体33の開口部34の先端部が落とし込み穴29から外れ落ちることを防止する形状に形成される。
把持部30は、後端部に吊フックが挿通される吊持穴を穿設すると共に、該後端部が外側方向に向かって拡開する形状に形成される。吊フックが挿通される吊持穴が設けられることによって、ピンチ具10自体を物干し竿やハンガーに自在に吊るすことができるため、洗濯物の形状や種類に合わせて使い分けることができる。
スリット溝31は、あご部25から把持部30にかけてバネ体33が挿通されるスリット状の溝であって、挟持片20の厚み方向の中心位置に設けられる。さらに該バネ体33が外形輪郭内に組み込まれることによって、挟持片20同士が内側方向に付勢した状態で組み合わされる形状に形成される。
また、図1(a),(b),(c)では外側方向が閉塞する形状において作図しているが、内側から外側に挿通可能な挿通スリット穴32とすることもできる。
バネ体33は、金属製の棒状または板状のバネ部材を一部が開口する開口部34を形成して内側方向に付勢する形状に成形すると共に、該開口部34の両端を内側方向に折り返した状態に形成して成る。またバネ体33を挟持片20の後方から嵌め込むことができる構造を採用していることで自動化による大量生産を可能にしている。
なお、バネ体33の形状は、円形や楕円形の外に角形などバネ部材を内側方向に付勢すると共に、外形輪郭内に位置して組み込まれる形状であれば、特にその形状を限定するものではない。
開口部34は、バネ体33の一部を開口して形成されるものであって、その両端はU字状に折り返されている。両端を折り返すことによって該先端部が丸みを帯びた状態となり、挿入時において山形状に膨出して傾斜するスロープ部28に引っ掛かることなくスムーズに押し込むことができると共に、スロープ部28の最奥部にある落とし込み穴29に落とし込んだ状態から外れ落ちることを防止する形状となっている。
図1(b)は、挟持片20にバネ体33を装着した状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
一体成形される合成樹脂製の挟持片20の厚み方向の中央に設けられるスリット溝31の両側に挟持片20同士を連結する連結部24を形成していることで、バネ体33は回動支点部23と連結部24を跨ぐことなくそのままスルーして嵌め込むことができる。
図1(c)は、挟持片20にバネ体33を装着して開放した状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
一体成形される合成樹脂製の挟持片20を回動支点部23と連結部24を跨ぐことなくそのままスルーして金属製のバネ体33を嵌め込むことによって、バネ体33がピンチ具10の外形輪郭外に突出しない構造で組み込むことができる。
本発明のピンチ具10の製造過程を簡単に説明すると、
(1)挟持片20同士が連結部24で連結した状態で射出成形される。
上下の挟持片20が射出成形機で同時加工されるため、挟持片20が単体で射出成形加工される場合と比べて加工工数の差は殆どない。
(2)挟持片20同士の回動支点部23を組み合わせた状態にしてバネ体33を挟持片20の後方から嵌め込む。
この時点で挟持片20同士を連結する連結部24の役割は終了する。
以上で構成される本発明における請求項1のピンチ具10は、一体成形される合成樹脂製の挟持片20に形状の異なる金属製のバネ体33を嵌め込むことによって、組立工程における手作業の簡素化とコストダウンが図られ、さらにバネ体33を挟持片20の後方から嵌め込むことができる構造を採用していることよって、自動化における大量生産を可能にすると共に、回動支点部23の後方の両側に連結部24が設けられることにより挟持片20同士を組み合わせる必要がなくなることから、組立工程における手作業の簡素化ならびに自動化ラインの組立工程の工数削減が図られる。また、バネ体33が回動支点部23と連結部24を跨ぐことなくそのままスルーして嵌め込まれることによって、ピンチ具10全体のコンパクト化が図れる。さらに、バネ体33をピンチ具10の外形輪郭内に設けることによって、金属製バネの表面腐食による錆汚れの洗濯物への付着を防ぐと共に、使用者の皮膚に直接触れることを完全に回避できる上、金属アネルギーなどのアネルギー症状を防止することができるといった優れた効果が得られる。
図2は、本発明の請求項1記載のピンチ具の別の実施形態を示す説明図である。
図2(a)は、射出成形機によって成形加工された状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
図2(b)は、挟持片20に角形のバネ体33を装着した状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
図2(c)は、挟持片20に角形のバネ体33を装着して開放した状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
角形のバネ体33の一部が挟持片20の把持部30の可動範囲内に突出した状態で使用されるもので、図示では角形のバネ体33を表示しているが、上記把持部30の可動範囲内に突出した状態で使用されるものであれば特にその形状を特定するものではない。
組立方法としては、角形のバネ体33が、挟持片20の厚み方向の中央に設けられるスリット溝31の両側に双設される回動支点部23と連結部24を跨いだ状態で挿入される。
以上で構成される本発明における請求項1のピンチ具10の別の実施形態は、角形のバネ体33の突出した状態が把持部30の可動範囲内に収まっていることによって、ピンチ具10自体のコンパクト化が図れると同時に、洗濯物ならびに使用者の皮膚に直接接触することを回避することができる。また射出成形加工によって形成される連結部24が設けられることにより挟持片20同士を組み合わせる必要がなくなることから、組立工程における手作業の簡素化ならびに自動化ラインの工数削減が図られるといった優れた効果が得られる。
図3は、本発明の請求項2記載のピンチ具を示す説明図である。
図3(a)は、射出成形機によって成形加工された状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
本発明のピンチ具10は、バネ体33が挿通される挿通スリット穴32が、挟持片20のあご部25から把持部30の間に形成される。
連結部24は、挟持片20の略中央に位置し、厚み方向の中央に設けられる挿通スリット穴32をはさんだ両側に双設される回動支点部23の後方に設けられ、上方の挟持片20と下方の挟持片20を一体成形して連結し、互いの位置関係を維持する目的で設けられる。射出成形工程を終了してから組立工程までの間、上方の挟持片20と下方の挟持片20の互いの位置関係を保つことにより挟持片20同士を組み合わせる必要がなくなることから、組立工程における手作業の簡素化ならびに自動化ラインの組立工程の工数削減が図られる。また折り畳み機能や切り離し機能を持たせるために折り目や破断スリットを設けても良い。さらにバネ体33によって挟持片20同士が組み合わされた後は、その役割が終了することから材質的な強度ならびに耐久性は特に必要とされない。
挿通スリット穴32は、あご部25から把持部30にかけてバネ体33が挿通されるスリット状の貫通穴であって、挟持片20の厚み方向の中心位置に設けられる。
図3(b)は、挟持片20にバネ体33を装着した状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
組立方法としては、バネ体33が挿通スリット穴32の両側に双設される回動支点部23と連結部24を跨いだ状態で挿入される。なお、バネ体33の形状は、バネ部材を内側方向に付勢する形状であれば、特にその形状を限定するものではない。
図3(c)は、挟持片20にバネ体33を装着して開放した状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
挟持片20が外側方向から略C字状のバネ体33によって挟み込まれることによって、挟持面22の開口距離を大きくとった強力な挟持力で挟持物を挟持することができる。
以上で構成される本発明における請求項2のピンチ具10は、一体成形される合成樹脂製の挟持片20と、リング状のバネ体33を挟持片20の後方から嵌め込むことができる構造を採用していることで自動化による大量生産を可能にすると共に、従来のリング状のバネ体を使用することで射出成形加工によって形成される連結部24が設けられることにより挟持片20同士を組み合わせる必要がなくなることから、低コストのピンチ具の製造ができるといった優れた効果が得られる。
図4は、本発明の請求項3記載のピンチ具を示す説明図である。
図4(a)は、射出成形機によって成形加工された状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
本発明のピンチ具10は、挟持片20の挟持部21と回動支点部23の間を無垢状に形成すると共に、該回動支点部23から把持部30にかけてバネ体33が挿通される挿通長穴36を厚み方向の中央に形成し、該バネ体33の先端部が落とし込まれる落とし込み溝35を挟持片20の挟持部21の外側に形成して成る。
挿通長穴36は、回動支点部23から把持部30にかけてバネ体33が挿通される貫通長穴であって、挟持片20の厚み方向の中心位置に設けられる。
図4(b)は、挟持片20にバネ体33を装着した状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
本発明のピンチ具10は、実用新案登録第3069716号公報(特許文献2)の図2で示されるような組立手順で組み立てられる。また組み立て時においては、挟持片20が一体成形されているためバネ体33を挟持片20の挿通長穴36に容易に通すことができる。
図4(c)は、挟持片20にバネ体33を装着して開放した状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
本発明のピンチ具10は、挟持片20が外側方向から略C字状のバネ体33によって挟み込まれることによって、挟持面22の開口距離を最大限大きくとった強力な挟持力で挟持物を挟持することができる。
以上で構成される本発明における請求項3のピンチ具10は、従来のリング状のバネ体と、一体成形される挟持片20の連結部24を利用することで、挟持片20同士を組み合わせる必要がなくなることから、従来の組立工程を大きく変更することなく最小限の設備投資で低コストのピンチ具の製造ができるといった優れた効果が得られる。
本発明のピンチ具は、挟持片が一体成形され、バネ体がピンチ具の外形輪郭から突出しない形状で形成されることから、布団干し用ピンチ、物干し竿用ピンチ、角型ハンガーピンチ、据え置き型の事務用クリップ、工業用ならびに商業用の留め具など家庭用や工業用のピンチ具として安価、且つ自動化による大量生産を可能にするもので、本発明における「ピンチ具」の産業上の利用可能性は大であると解する。
10 ピンチ具
20 挟持片
21 挟持部
22 挟持面
23 回動支点部
24 連結部
25 あご部
26 逃げ空間
27 ガイド摺動部
28 スロープ部
29 落とし込み穴
30 把持部
31 スリット溝
32 挿通スリット穴
33 バネ体
34 開口部
35 落とし込み溝
36 挿通長穴
本発明は、形状を同じくして一体成形される一対の合成樹脂製の挟持片と、該一対の挟持片同士を外側方向から押圧して挟持する金属製のバネ体の2つの部品で構成されることによって、金属アネルギーや錆汚れの洗濯物への付着を防ぐと共に、組立工程における手作業の簡素化とコストダウンを図り、さらに自動化における大量生産を可能にするピンチ具に関する。
従来の洗濯用のピンチ具の多くは、バネ体がピンチ具の外形輪郭から突出して組み込まれていることから、長年に亘って使用され続けると金属製バネの表面腐食による錆汚れの洗濯物への付着や、使用者の皮膚に直接触れることによって金属アネルギーなどのアネルギー症状を発症させる危険性があると共に、実用新案登録第3069716号公報(特許文献2)の図2で示されるように、その手作業による組立作業が極めて複雑であることから、組立工程における手作業の簡素化とコストダウンを図り、さらに自動化における大量生産を可能にすることができなかった。
そのような状況下において製造されるピンチ具の生産体制は、商品価格自体が低価格であることから、刑務所内の刑務作業や身体障害者施設の労務作業といった特殊環境の職場であったり、低賃金の開発途上国などで生産されているのが実情であり、今後ともバネ体をピンチ具の外形輪郭から突出しない構造と、組立作業の簡素化と、自動化による量産化が求められるものではあるが、従来のピンチ具の構造の複雑さが起因して、それらの要求が未だに達成されていないのが現状である。
上記の問題点を有する洗濯ピンチについては、従来より多くの提案がなされている。例えば、現在一般的に普及している形状を有する「洗濯ピンチ」(特許文献1参照)が提案され、公知技術となっている。
上記における「洗濯ピンチ」の提案は、「組立て易く、外れにくい構造のバネと本体を持ったプラスチックまたは、金属製のクリップ」(特許文献2参照)で示される組立方法においては専用工具を必要とし、且つその組立手段が極めて複雑であると同時に、バネ体がピンチ具の外形輪郭から突出した状態で組み込まれていることから、金属製バネの表面腐食による錆汚れの洗濯物への付着や、使用者の皮膚に直接触れることによって金属アネルギーなどのアネルギー症状を発症させる危険性があると共に、バネ体を挟持片の後方から嵌め込むことができる構造を採用していないため組立工程における自動化が図れない問題があった。
上記の問題点とされる組立工程における手作業の簡素化ならびに自動化を図ろうとする「物干し用ピンチ」(特許文献3参照)や、「洗濯ばさみ」(特許文献4参照)が提案なされ、公知技術となっている。
しかしながら、かかる「物干し用ピンチ」や「洗濯ばさみ」の提案は、バネ体を挟持片の後方から挿入することによって、組立工程における手作業の簡素化ならびに自動化を可能にすることができるものではあるが、バネ体がピンチ具の外形輪郭から突出した状態で組み立てられていることから、金属製バネの表面腐食による錆汚れの洗濯物への付着や、使用者の皮膚に直接触れることによって金属アネルギーなどのアネルギー症状を発症させる問題点を解決することができなかった。
さらに、上記の問題点とされる組立工程における手作業の簡素化を図るべき、一体成形される合成樹脂製の挟持片とバネ体とで構成される「保持装置」(特許文献5参照)が提案され、公知技術となっている。
しかしながら、かかる「保持装置」の提案は、バネ体が合成樹脂製の挟持片と同一素材で形成されていることから、弾性挟持力が弱い上、挟持力が経時的に持続されない問題があった。
また、組立工程における手作業の簡素化を図るべき、一体成形される合成樹脂製の挟持片と金属製のバネ体とで構成される「組み立ての簡素化を図った洗濯挟み」(特許文献6参照)や「クリップ」(特許文献7参照)が提案され、公知技術となっている。
しかしながら、かかる「組み立ての簡素化を図った洗濯挟み」や「クリップ」の提案は、挟持片に装着されるバネ体の取り付け手段が、組立工数を著しく増大させると共に、その取り付け手段が自動化を可能とするものではなく、さらにその取り付け状態が不安定なものであることから、組立工程における手作業の簡素化が図れない問題があった。
本出願人は、以上のような金属アネルギーなどのアネルギー症状を発症させる危険性のある問題点や、組立工程における手作業の簡素化や自動化することができない問題点に着目し、かかる問題点を簡単な構造と手段で一挙に解決することができないものかとの着想の下、形状を同じくして一体成形される一対の合成樹脂製の挟持片と、該一対の挟持片同士を外側方向から押圧して挟持する金属製のバネ体の2つの部品で構成されることによって、金属アネルギーや錆汚れの洗濯物への付着を防ぐと共に、組立工程における手作業の簡素化とコストダウンを図り、さらに自動化における大量生産を可能にすることができる洗濯用のピンチ具を開発し、本発明における「ピンチ具」の提案に至るものである。
特開2001-224896号公報 実用新案登録第3069716号公報 特開平7-222895号公報 実公平6-16626号公報 特表2001-512040号公報 特開2006-34902号公報 実開平5-74489号公報
本発明は上記問題点に鑑み、形状を同じくして一体成形される一対の合成樹脂製の挟持片と、該一対の挟持片同士を外側方向から押圧して挟持する金属製のバネ体の2つの部品で構成されることによって、金属アネルギーや錆汚れの洗濯物への付着を防ぐと共に、組立工程における手作業の簡素化とコストダウンを図り、さらに自動化における大量生産を可能にするピンチ具の提供を図ることを課題とする。
本発明のピンチ具は、上記課題を解決するためになされるもので、形状を同じくして一体成形される一対の合成樹脂製の挟持片と、該一対の挟持片同士を外側方向から押圧して挟持する金属製のバネ体の2つの部品で構成されるピンチ具であって、前記挟持片は、前方に位置する挟持部と、中央に位置する回動支点部と、後方に位置する把持部と、該挟持部と回動支点部の間に位置するあご部と、で構成されると共に、該あご部から把持部にかけて前記バネ体が挿通するスリット溝を形成して成り、前記挟持部は、物品を平面的に挟持する挟持面を形成して成り、前記回動支点部は、厚み方向の中心位置に設けられる前記スリット溝の両側に凹凸状に双設されると共に、該スリット溝を挟んだ両側後方に前記挟持片同士を連結する連結部を前記一対の挟持片と共に一体成形して成り、前記あご部は、内側方向には前記挟持部の逃げ空間を形成すると共に、外側方向には前記スリット溝の底面を成すガイド摺動部を形成し、該ガイド摺動部には先端部に向かって外側方向へ山形状に膨出して傾斜するスロープ部と、その最奥部に落とし込み穴を形成して成り、前記把持部は、後端部が外側方向に向かって拡開する握り手状に形成して成り、前記バネ体は、棒状または板状のバネ部材を一部が開口する開口部を形成しつつ内側方向に付勢する形状に成形すると共に、該開口部を成すバネ部材の両先端部が内側方向に折り返えされて成り、前記挟持片同士が連結部によって連結された状態において、前記バネ体の開口部を先頭にして前記把持部の内側方向から前記挟持片のスリット溝へ前記バネ体を挿通することで、前記バネ体の先端部が前記あご部の山形状に膨出して傾斜するガイド摺動部のスロープ部に沿って押し込まれ、最終的に該スロープ部の最奥部にある落とし込み穴に前記バネ体の先端部が落とし込まれて組み合わされる手段を採る。
また本発明のピンチ具は、形状を同じくして一体成形される一対の合成樹脂製の挟持片と、該一対の挟持片同士を外側方向から押圧して挟持する金属製のバネ体の2つの部品で構成されるピンチ具であって、前記挟持片は、前方に位置する挟持部と、中央に位置する回動支点部と、後方に位置する把持部と、該挟持部と回動支点部の間に位置するあご部と、で構成されると共に、該あご部から把持部にかけて前記バネ体が挿通する挿通スリット穴を形成して成り、前記挟持部は、物品を平面的に挟持する挟持面を形成して成り、前記回動支点部は、厚み方向の中心位置に設けられる前記挿通スリット穴の両側に凹凸状に双設されると共に、該挿通スリット穴を挟んだ両側後方に前記挟持片同士を連結する連結部を前記一対の挟持片と共に一体成形して成り、前記あご部は、内側方向には前記挟持部の逃げ空間を形成すると共に、外側方向には前記挿通スリット穴の底面を成すガイド摺動部を形成し、該ガイド摺動部には先端部に向かって外側方向へ山形状に膨出して傾斜するスロープ部と、その最奥部に落とし込み穴を形成して成り、前記把持部は、後端部が外側方向に向かって拡開する握り手状に形成して成り、前記バネ体は、棒状または板状のバネ部材を一部が開口する開口部を形成しつつ内側方向に付勢する形状に成形すると共に、該開口部を成すバネ部材の両先端部が内側方向に折り返えされて成り、前記挟持片同士が連結部によって連結された状態において、前記バネ体の開口部を先頭にして前記把持部の内側方向から前記挟持片の挿通スリット穴へ前記バネ体を挿通することで、前記バネ体の先端部が前記あご部の山形状に膨出して傾斜するガイド摺動部のスロープ部に沿って押し込まれ、最終的に該スロープ部の最奥部にある落とし込み穴に前記バネ体の先端部が落とし込まれて組み合わされる手段を採る。
また本発明のピンチ具は、形状を同じくして一体成形される一対の合成樹脂製の挟持片と、該一対の挟持片同士を外側方向から押圧して挟持する金属製のバネ体の2つの部品で構成されるピンチ具であって、前記挟持片は、前方に位置する挟持部と、中央に位置する回動支点部と、後方に位置する把持部と、該挟持部と回動支点部の間に位置するあご部と、で構成され、前記挟持片の挟持部と回動支点部の間を無垢状に形成すると共に、該回動支点部から把持部にかけて前記バネ体が挿通される挿通長穴を形成して成り、前記挟持部は、物品を平面的に挟持する挟持面を形成すると共に、該挟持部の外側に落とし込み溝を形成して成り、前記回動支点部は、厚み方向の中心位置に設けられる前記挿通長穴の両側に凹凸状に双設されると共に、該挿通長穴を挟んだ両側後方に前記挟持片同士を連結する連結部を前記一対の挟持片と共に一体成形して成り、前記あご部は、内側方向には前記挟持部の逃げ空間を形成して成り、前記把持部は、後端部が外側方向に向かって拡開する握り手状に形成して成り、前記バネ体は、棒状または板状のバネ部材を一部が開口する開口部を形成しつつ内側方向に付勢する形状に成形すると共に、該開口部を成すバネ部材の両先端部が内側方向に折り返えされて成り、前記挟持片同士が連結部によって連結された状態において、前記挟持片の挟持部の外側に形成された落とし込み溝に前記バネ体の先端部が落とし込まれて組み合わされる手段を採る。
本発明のピンチ具によれば、形状を同じくして一体成形される一対の合成樹脂製の挟持片と、該一対の挟持片同士を外側方向から押圧して挟持する金属製のバネ体の2つの部品で構成されることによって、金属アネルギーや錆汚れの洗濯物への付着を防ぐと共に、組立工程における手作業の簡素化とコストダウンを図り、さらにバネ体を挟持片の後方から嵌め込むことができる構造を採用していることによって自動化における大量生産を可能にするといった優れた効果を奏する。
また本発明のピンチ具によれば、厚み方向の中心位置に設けられる挿通スリット穴の両側に凹凸状に双設されると共に、該挿通スリット穴を挟んだ両側後方に挟持片同士を連結する連結部を一対の挟持片と共に一体成形することによって、挟持片同士を組み合わせる必要がなくなることから、組立工程における手作業の簡素化ならびに自動化ラインの組立工程の工数削減が図られ、さらにバネ体が回動支点部と連結部を跨ぐことなくそのままスルーして嵌め込まれることによって、ピンチ具全体のコンパクト化が図られるといった優れた効果を奏する。
また本発明のピンチ具によれば、挿通スリット穴を挟んだ両側後方に挟持片同士を連結する連結部を一対の挟持片と共に一体成形することにより、後工程における組立工程の工数削減が図られると共に、使用時においては、回動支点部の凹凸突起溝によって回動動作がスムーズに行えるといった優れた効果を奏する。
また本発明のピンチ具によれば、バネ体をピンチ具の外形輪郭内に設けることによって、金属製バネの表面腐食による錆汚れの洗濯物への付着を防ぐと共に、使用者の皮膚に直接触れることを完全に回避できるため、金属アネルギーなどのアネルギー症状を防ぐことができるといった優れた効果を奏する。
また本発明のピンチ具によれば、バネ体がピンチ具の外形輪郭内に設けられることによって、ピンチ具自体のコンパクト化が図れると同時に、布団干し用ピンチや物干し竿用ピンチ、角型ハンガーピンチなど、家庭用や工業用のピンチ具として利用できるといった優れた効果を奏する。
また本発明のピンチ具によれば、バネ体がピンチ具の外形輪郭から突出しない機能的なユニバーサルデザインを施すことができるといった優れた効果を奏する。
また本発明のピンチ具によれば、従来のリング状のバネ体を挟持片の後方から嵌め込むことができる構造を採用していることによって自動化による大量生産を可能にすると共に、射出成形加工によって形成される連結部を有することで一対の挟持片同士を組み合わせる必要がなくなることから、低コストのピンチ具の製造ができるといった優れた効果を奏する。
また本発明のピンチ具によれば、従来のリング状のバネ体と、一体成形される挟持片の連結部を利用することで、一対の挟持片同士を組み合わせる必要がなくなることから、従来の組立工程を大きく変更することなく最小限の設備投資で低コストのピンチ具の製造ができるといった優れた効果を奏する。
本発明の請求項1記載のピンチ具を示す説明図である。(実施例1) 本発明の請求項1記載のピンチ具の別の実施形態を示す説明図である。 本発明の請求項2記載のピンチ具を示す説明図である。(実施例2) 本発明の請求項3記載のピンチ具を示す説明図である。(実施例3)
本発明のピンチ具10は、形状を同じくして一体成形される一対の合成樹脂製の挟持片20と、該一対の挟持片20同士を外側方向から押圧して挟持する金属製のバネ体33の2つの部品で構成されるピンチ具10であって、挟持片20は、前方に位置する挟持部21と、中央に位置する回動支点部23と、後方に位置する把持部30と、該挟持部21と回動支点部23の間に位置するあご部25と、で構成されると共に、該あご部25から把持部30にかけてバネ体33が挿通するスリット溝31を形成して成り、挟持部21は、物品を平面的に挟持する挟持面22を形成して成り、回動支点部23は、厚み方向の中心位置に設けられるスリット溝31の両側に凹凸状に双設されると共に、該スリット溝31を挟んだ両側後方に一対の挟持片20同士を連結する連結部24を一対の挟持片20と共に一体成形して、金属アネルギーや錆汚れの洗濯物への付着を防ぐと共に、組立作業の簡素化とコストダウンを図り、さらに自動化における大量生産を可能にするもので、特に回動支点部23の後方に連結部24を設けて一対の挟持片20同士を一体成形することによって、組立工程における手作業の簡素化が図られる構造としたことを最大の特徴とするものである。以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本発明におけるピンチ具10は、以下に述べる実施例に特に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、すなわち同一の作用効果を発揮できる形状及び寸法ならびに材質の範囲内で適宜変更することができる。
図1は、本発明の請求項1記載のピンチ具を示す説明図である。
図1(a)は、射出成形機によって成形加工された状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
本発明のピンチ具10は、形状を同じくして一体成形される一対の合成樹脂製の挟持片20と、該一対の挟持片20同士を外側方向から押圧して挟持する金属製のバネ体33の2つの部品で構成されるピンチ具10であって、挟持片20は、前方に位置する挟持部21と、中央に位置する回動支点部23と、後方に位置する把持部30と、該挟持部21と回動支点部23の間に位置するあご部25と、で構成されると共に、該あご部25から把持部30にかけてバネ体33が挿通するスリット溝31を形成して成り、挟持部21は、物品を平面的に挟持する挟持面22を形成して成り、回動支点部23は、厚み方向の中心位置に設けられるスリット溝31の両側に凹凸状に双設されると共に、該スリット溝31を挟んだ両側後方に一対の挟持片20同士を連結する連結部24を一対の挟持片20と共に一体成形して成る。
挟持片20は、前方に位置する挟持部21と、中央に位置する回動支点部23と、後方に位置する把持部30と、該挟持部21と回動支点部23の間に位置するあご部25と、で構成されると共に、該あご部25から把持部30にかけてバネ体33が挿通するスリット溝31とで形成される。また射出成形によって形成される連結部24が回動支点部23の後方に設けられることにより一対の挟持片20同士を組み合わせる必要がなくなることから、組立工程における手作業の簡素化ならびに自動化ラインの組立工程の工数削減が図られる。
挟持部21は、その先端部には物品を平面的に挟持する挟持面22を形成して成るもので、その具体的な形状は、平面状であれば特に限定はなく、山形状のギザギザ溝、筋溝、ローレット状の滑り止めなどが施される仕様とすることができる。
回動支点部23は、挟持片20の略中央に位置し、厚み方向の中心位置に設けられるスリット溝31の両側に凹凸状に双設されると共に、該スリット溝31を挟んだ両側後方に一対の挟持片20同士を連結する連結部24を一対の挟持片20と共に一体成形して形成される。形状的には図示される凹凸状の突起溝の外に、半円形の凹凸嵌め合い突起溝などで形成することもできる。
連結部24は、挟持片20の略中央に位置し、厚み方向の中心位置に設けられるスリット溝31を挟んだ両側後方に一対の挟持片20同士を帯状に一体成形して連結している。射出成形工程を終了してから組立工程までの間、上方の挟持片20と下方の挟持片20の互いの位置関係を保つことを主目的として設けられることで一対の挟持片20同士を組み合わせる必要がなくなることから、組立工程における手作業の簡素化ならびに自動化ラインの組立工程の工数削減が図られる。また折り畳み機能や切り離し機能を持たせるために折り目や破断スリットを設けても良い。さらにバネ体33によって一対の挟持片20同士が組み合わされた後は、その役割が終了することから材質的な強度ならびに耐久性は特に必要とされない。
あご部25は、内側方向には挟持部21の逃げ空間26を形成し、外側方向にはスリット溝31の底面を成すガイド摺動部27を形成し、該ガイド摺動部27は先端部に向かって外側へ山形状に膨出して傾斜するスロープ部28と、その最奥部に落とし込み穴29を設けて形成される。
スロープ部28は、あご部25の底面に先端部に向かって山形状に膨出して傾斜する形状で形成されるもので、先端部に向かって外側へ傾斜していることによって、バネ体33の開口部34がやや拡開した状態で組み込まれるため、常時挟持片20を内側方向に付勢している状態で組み合わされる。また、スロープ部28が山形状に膨出して傾斜していることによって、バネ体33の開口部34の先端部が落とし込み穴29から外れ落ちることを防止する形状に形成される。
把持部30は、後端部に吊フックが挿通される吊持穴を穿設すると共に、該後端部が外側方向に向かって拡開する形状に形成される。吊フックが挿通される吊持穴が設けられることによって、ピンチ具10自体を物干し竿やハンガーに自在に吊るすことができるため、洗濯物の形状や種類に合わせて使い分けることができる。
スリット溝31は、あご部25から把持部30にかけてバネ体33が挿通されるスリット状の溝であって、挟持片20の厚み方向の中心位置に設けられる。さらに該バネ体33が外形輪郭内に組み込まれることによって、一対の挟持片20同士が内側方向に付勢した状態で組み合わされる形状に形成される。
また、図1(a),(b),(c)では外側方向が閉塞する形状において作図しているが、内側から外側に挿通可能な挿通スリット穴32とすることもできる。
バネ体33は、金属製の棒状または板状のバネ部材を一部が開口する開口部34を形成して内側方向に付勢する形状に成形すると共に、該開口部34の両端を内側方向に折り返した状態に形成して成る。またバネ体33を挟持片20の後方から嵌め込むことができる構造を採用していることで自動化による大量生産を可能にしている。
なお、バネ体33の形状は、円形や楕円形の外に角形などバネ部材を内側方向に付勢すると共に、外形輪郭内に位置して組み込まれる形状であれば、特にその形状を限定するものではない。
開口部34は、バネ体33の一部を開口して形成されるものであって、その両端はU字状に折り返されている。両端を折り返すことによって該先端部が丸みを帯びた状態となり、挿入時において山形状に膨出して傾斜するスロープ部28に引っ掛かることなくスムーズに押し込むことができると共に、スロープ部28の最奥部にある落とし込み穴29に落とし込んだ状態から外れ落ちることを防止する形状となっている。
図1(b)は、挟持片20にバネ体33を装着した状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
形状を同じくして一体成形される一対の合成樹脂製の挟持片20の厚み方向の中央に設けられるスリット溝31の両側に一対の挟持片20同士を連結する連結部24を形成していることで、バネ体33は回動支点部23と連結部24を跨ぐことなくそのままスルーして嵌め込むことができる。
図1(c)は、挟持片20にバネ体33を装着して開放した状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
形状を同じくして一体成形される一対の合成樹脂製の挟持片20の回動支点部23と連結部24を跨ぐことなくそのままスルーして金属製のバネ体33を嵌め込むことによって、バネ体33がピンチ具10の外形輪郭外に突出しない構造で組み込むことができる。
本発明のピンチ具10の製造過程を簡単に説明すると、
(1)一対の挟持片20同士が連結部24で連結した状態で射出成形される。
上下の挟持片20が射出成形機で同時加工されるため、挟持片20が単体で射出成形加工される場合と比べて加工工数の差は殆どない。
(2)一対の挟持片20同士の回動支点部23を組み合わせた状態にしてバネ体33を挟持片20の後方から嵌め込む。
この時点で一対の挟持片20同士を連結する連結部24の役割は終了する。
以上で構成される本発明における請求項1のピンチ具10は、 形状を同じくして一体成形される一対の合成樹脂製の挟持片20に形状の異なる金属製のバネ体33を嵌め込むことによって、組立工程における手作業の簡素化とコストダウンが図られ、さらにバネ体33を挟持片20の後方から嵌め込むことができる構造を採用していることよって、自動化における大量生産を可能にすると共に、回動支点部23の後方の両側に連結部24が設けられることにより一対の挟持片20同士を組み合わせる必要がなくなることから、組立工程における手作業の簡素化ならびに自動化ラインの組立工程の工数削減が図られる。また、バネ体33が回動支点部23と連結部24を跨ぐことなくそのままスルーして嵌め込まれることによって、ピンチ具10全体のコンパクト化が図れる。さらに、バネ体33をピンチ具10の外形輪郭内に設けることによって、金属製バネの表面腐食による錆汚れの洗濯物への付着を防ぐと共に、使用者の皮膚に直接触れることを完全に回避できる上、金属アネルギーなどのアネルギー症状を防止することができるといった優れた効果が得られる。
図2は、本発明の請求項1記載のピンチ具の別の実施形態を示す説明図である。
図2(a)は、射出成形機によって成形加工された状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
図2(b)は、挟持片20に角形のバネ体33を装着した状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
図2(c)は、挟持片20に角形のバネ体33を装着して開放した状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
角形のバネ体33の一部が挟持片20の把持部30の可動範囲内に突出した状態で使用されるもので、図示では角形のバネ体33を表示しているが、上記把持部30の可動範囲内に突出した状態で使用されるものであれば特にその形状を特定するものではない。
組立方法としては、角形のバネ体33が、挟持片20の厚み方向の中央に設けられるスリット溝31の両側に双設される回動支点部23と連結部24を跨いだ状態で挿入される。
以上で構成される本発明における請求項1のピンチ具10の別の実施形態は、角形のバネ体33の突出した状態が把持部30の可動範囲内に収まっていることによって、ピンチ具10自体のコンパクト化が図れると同時に、洗濯物ならびに使用者の皮膚に直接接触することを回避することができる。また射出成形加工によって形成される連結部24が設けられることにより一対の挟持片20同士を組み合わせる必要がなくなることから、組立工程における手作業の簡素化ならびに自動化ラインの工数削減が図られるといった優れた効果が得られる。
図3は、本発明の請求項2記載のピンチ具を示す説明図である。
図3(a)は、射出成形機によって成形加工された状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
本発明のピンチ具10は、形状を同じくして一体成形される一対の合成樹脂製の挟持片20と、該一対の挟持片20同士を外側方向から押圧して挟持する金属製のバネ体33の2つの部品で構成されるピンチ具10であって、挟持片20は、前方に位置する挟持部21と、中央に位置する回動支点部23と、後方に位置する把持部30と、該挟持部21と回動支点部23の間に位置するあご部25と、で構成されると共に、該あご部25から把持部30にかけてバネ体33が挿通する挿通スリット穴32を形成して成り、挟持部21は、物品を平面的に挟持する挟持面を形成して成り、回動支点部23は、厚み方向の中心位置に設けられる挿通スリット穴32の両側に凹凸状に双設されると共に、該挿通スリット穴32を挟んだ両側後方に一対の挟持片20同士を連結する連結部24を一対の挟持片20と共に一体成形して成る。
連結部24は、挟持片20の略中央に位置し、厚み方向の中心位置に設けられる挿通スリット穴32を挟んだ両側後方に一対の挟持片20同士を帯状に一体成形して連結している。射出成形工程を終了してから組立工程までの間、上方の挟持片20と下方の挟持片20の互いの位置関係を保つことを主目的として設けられることで一対の挟持片20同士を組み合わせる必要がなくなることから、組立工程における手作業の簡素化ならびに自動化ラインの組立工程の工数削減が図られる。また折り畳み機能や切り離し機能を持たせるために折り目や破断スリットを設けても良い。さらにバネ体33によって一対の挟持片20同士が組み合わされた後は、その役割が終了することから材質的な強度ならびに耐久性は特に必要とされない。
挿通スリット穴32は、あご部25から把持部30にかけてバネ体33が挿通されるスリット状の貫通穴であって、挟持片20の厚み方向の中心位置に設けられる。
図3(b)は、挟持片20にバネ体33を装着した状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
組立方法としては、バネ体33が挿通スリット穴32の両側に双設される回動支点部23と連結部24を跨いだ状態で挿入される。なお、バネ体33の形状は、バネ部材を内側方向に付勢する形状であれば、特にその形状を限定するものではない。
図3(c)は、挟持片20にバネ体33を装着して開放した状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
挟持片20が外側方向から略C字状のバネ体33によって挟み込まれることによって、挟持面22の開口距離を大きくとった強力な挟持力で挟持物を挟持することができる。
以上で構成される本発明における請求項2のピンチ具10は、形状を同じくして一体成形される一対の合成樹脂製の挟持片20と、リング状のバネ体33を挟持片20の後方から嵌め込むことができる構造を採用していることで自動化による大量生産を可能にすると共に、従来のリング状のバネ体を使用することで射出成形加工によって形成される連結部24が設けられることにより一対の挟持片20同士を組み合わせる必要がなくなることから、低コストのピンチ具の製造ができるといった優れた効果が得られる。
図4は、本発明の請求項3記載のピンチ具を示す説明図である。
図4(a)は、射出成形機によって成形加工された状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
本発明のピンチ具10は、形状を同じくして一体成形される一対の合成樹脂製の挟持片20と、該一対の挟持片20同士を外側方向から押圧して挟持する金属製のバネ体33の2つの部品で構成されるピンチ具であって、挟持片20は、前方に位置する挟持部21と、中央に位置する回動支点部23と、後方に位置する把持部30と、該挟持部21と回動支点部23の間に位置するあご部25と、で構成され、挟持片20の挟持部21と回動支点部23の間を無垢状に形成すると共に、該回動支点部23から把持部30にかけてバネ体33が挿通される挿通長穴36を形成し、該バネ体33の先端部が落とし込まれる落とし込み溝35を挟持片20の挟持部21の外側に形成して成る。
挿通長穴36は、回動支点部23から把持部30にかけてバネ体33が挿通される貫通長穴であって、挟持片20の厚み方向の中心位置に設けられる。
図4(b)は、挟持片20にバネ体33を装着した状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
本発明のピンチ具10は、実用新案登録第3069716号公報(特許文献2)の図2で示されるような組立手順で組み立てられる。また組み立て時においては、一対の挟持片20同士が一体成形されているためバネ体33を挟持片20の挿通長穴36に容易に通すことができる。
図4(c)は、挟持片20にバネ体33を装着して開放した状態を示す説明図である。
左示図はピンチ具10の正面断面図であり、右示図はピンチ具10の把持部30方向から見た側面図である。
本発明のピンチ具10は、挟持片20が外側方向から略C字状のバネ体33によって挟み込まれることによって、挟持面22の開口距離を最大限大きくとった強力な挟持力で挟持物を挟持することができる。
以上で構成される本発明における請求項3のピンチ具10は、従来のリング状のバネ体と、形状を同じくして一体成形される一対の挟持片20の連結部24を利用することで、一対の挟持片20同士を組み合わせる必要がなくなることから、従来の組立工程を大きく変更することなく最小限の設備投資で低コストのピンチ具の製造ができるといった優れた効果が得られる。
本発明のピンチ具は、形状を同じくして一体成形される一対の合成樹脂製の挟持片と、該一対の挟持片同士を外側方向から押圧して挟持する金属製のバネ体の2つの部品で構成されることによって、金属アネルギーや錆汚れの洗濯物への付着を防ぐと共に、組立工程における手作業の簡素化とコストダウンを図り、さらに自動化における大量生産を可能にすることから、布団干し用ピンチ、物干し竿用ピンチ、角型ハンガーピンチ、据え置き型の事務用クリップ、工業用ならびに商業用の留め具など家庭用や工業用のピンチ具として安価、且つ自動化による大量生産を可能にするもので、本発明における「ピンチ具」の産業上の利用可能性は大であると解する。
10 ピンチ具
20 挟持片
21 挟持部
22 挟持面
23 回動支点部
24 連結部
25 あご部
26 逃げ空間
27 ガイド摺動部
28 スロープ部
29 落とし込み穴
30 把持部
31 スリット溝
32 挿通スリット穴
33 バネ体
34 開口部
35 落とし込み溝
36 挿通長穴

Claims (3)

  1. 一体成形される合成樹脂製の挟持片と、該挟持片を外側方向から挟持する金属製のバネ体の2つの部品で構成されるピンチ具であって、
    前記挟持片は、前方に位置する挟持部と、中央に位置する回動支点部と、後方に位置する把持部と、で形成されると共に、該挟持部と回動支点部の間に位置するあご部から把持部にかけて前記バネ体が挿通するスリット溝を形成して成り、
    前記挟持部は、物品を平面的に挟持する挟持面を形成して成り、
    前記回動支点部は、厚み方向の中央に設けられるスリット溝の両側に双設されると共に、該回動支点部の後方に挟持片同士を連結させる連結部を形成して成り、
    前記あご部は、内側方向には前記挟持部の逃げ空間を形成し、外側方向には前記スリット溝の底面を成すガイド摺動部を形成し、該ガイド摺動部は先端部に向かって外側へ山形状に膨出して傾斜するスロープ部と、その最奥部に落とし込み穴を形成して成り、
    前記把持部は後端部が外側方向に向かって拡開する握り手状に形成して成り、
    前記バネ体は、棒状または板状のバネ部材を一部が開口する開口部を形成して内側方向に付勢する形状に成形すると共に、該開口部の両端を内側方向に折り返したことを特徴とするピンチ具。
  2. 前記バネ体が挿通される挿通スリット穴を前記挟持片のあご部から把持部の間に形成したことを特徴とする請求項1記載のピンチ具。
  3. 前記挟持片の挟持部と回動支点部の間を無垢状に形成すると共に、該回動支点部から把持部にかけて前記バネ体が挿通される挿通長穴を形成し、
    前記バネ体の先端部が落とし込まれる落とし込み溝を前記挟持片の挟持部の外側に形成したことを特徴とする請求項1記載のピンチ具。
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