JP2015196642A - 歯磨組成物 - Google Patents

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【課題】本発明の目的は、アラントイン及びその誘導体の安定性及び使用性を両立することのできる歯磨組成物を提供することにある。【解決手段】本発明は、成分(A):アラントイン及び/又はその誘導体、成分(B):クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、及びフィチン酸からなる群より選ばれる1種又は2種以上の有機酸、成分(C):グリセリン、並びに成分(D):水分を含み、歯磨組成物の全量に対する、成分(C)の含有量が30質量%〜60質量%、成分(D)の含有量が20質量%〜50質量%である歯磨組成物を提供する。前記歯磨組成物は、成分(E):無水ケイ酸及びリン酸水素カルシウムからなる群より選ばれる1種又は2種以上の研磨剤を更に含有していてもよい。【選択図】なし

Description

本発明は、歯磨組成物に関する。
従来より、アラントイン及びその誘導体は、細胞の機能を活性化するとともに抗炎症効果や抗潰瘍作用を有する有用な有効成分であることが知られている。
一方で、アラントイン及びその誘導体は加水分解しやすい性質を有しているが故に、その安定性は極めて悪い。そのため、各分野において種々の検討がなされている。
例えば、特許文献1には、アラントインを含有する水性製剤において、有機酸又は無機酸、アミノ酸、これらのアルカリ金属塩又はこれらの2以上の組み合わせが、アラントインを安定に水性基材に配合せしめることが記載されている。特許文献2には、アラントインを含む液体口腔用組成物において、クエン酸とクエン酸塩、クエン酸とアルカリ剤、又はクエン酸塩と酸との組み合わせが、高温保温時のアラントイン加水分解抑制効果を有することが記載されている。特許文献3には、アラントインを含有する透明液体口腔用組成物において、乳酸を配合することによりアラントインの安定性を保持するpH領域内にpHを維持することができることが記載されている。
歯刷子等のアプリケーターに乗せて口腔清掃を行う用途で用いられる歯磨剤には、適度な粘性を要し曳糸性を抑制すると共に、ペーストの固化を抑制し分散性を保持することが求められる。このような使用性を保持するため、従来より歯磨剤には、ソルビット等の粘稠剤が配合されてきた。
特開昭63−159317号公報 特開2010−143889号公報 特開2013−1651号公報
しかしながら、歯磨剤に水性製剤及び液剤と同様にアラントイン又はその誘導体を配合すると、アラントイン又はその誘導体の安定性が十分ではないという問題があった。特許文献1〜3のように酸を配合して歯磨剤のpHを調整したとしても、アラントイン又はその誘導体の安定性は十分に改善されず、その原因は不明であった。
本発明の目的は、アラントイン及びその誘導体の安定性を保つことができ、使用感も損なわれない歯磨組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた。その過程で、アラントイン又はその誘導体の安定性低下には、従来知見であるpHだけでなく、水分量及び粘稠剤としてのソルビットがかかわっていることを見出した。
そこで本発明者らは、アラントイン又はその誘導体と特定の有機酸を含有する歯磨剤において、粘稠剤としてグリセリンを特定量含むこと、更に水分量を特定することで、上記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
本発明は、下記[1]及び[2]を提供する。
[1]成分(A):アラントイン及び/又はその誘導体、成分(B):クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、及びフィチン酸からなる群より選ばれる1種又は2種以上の有機酸、及び成分(C):グリセリン、並びに成分(D):水分を含み、歯磨組成物の全量に対する、成分(C)の含有量が30質量%〜60質量%、成分(D)の含有量が20質量%〜50質量%である、歯磨組成物。
[2]成分(E):無水ケイ酸及びリン酸水素カルシウムからなる群より選ばれる1種又は2種以上の研磨剤を更に含有する、上記[1]に記載の歯磨組成物。
本発明によれば、アラントイン及び/又はその誘導体を安定して含有するとともに、使用性が良好な歯磨組成物を提供することができる。
本発明の歯磨組成物は、成分(A)〜(D)を含有し、更に成分(E)を含有してもよい。各成分について以下順次説明する。
[成分(A)]
成分(A)は、アラントイン及び/又はその誘導体である。
アラントインの誘導体としては、例えば、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントインジヒドロキシアルミニウムが挙げられる。
アラントイン及びその誘導体は、公知のスキームに従って合成されたものでもよいし、市販品でもよい。
成分(A)としては、アラントイン、アラントインの誘導体から選ばれる1種又は2種以上を選択し、使用することができる。
本発明の歯磨組成物における成分(A)の含有量は、歯磨組成物全量に対して0.03質量%以上であることが好ましい。これにより、歯周病疾患抑制効果が十分に発現され得る。
成分(A)の含有量の上限に特に制限はないが、歯磨組成物全量に対して0.5質量%以下であることが好ましい。これにより、渋みの発生を抑制することができる。
成分(A)の含有量は、歯磨組成物全量に対して0.03質量%〜0.5質量%であることが好ましい。
なお、本発明において、歯磨組成物中の各成分の含有量は、特に断らない限り、組成物を製造する際の各成分の仕込み量を基準とするものである。
[成分(B)]
本発明において成分(B)は、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、及びフィチン酸からなる群より選ばれる1種又は2種以上の有機酸である。
成分(B)は、少なくともクエン酸を含むことが好ましい。成分(B)中のクエン酸比率は、20〜100質量%であることが好ましく、50〜100質量%であることがより好ましく、クエン酸単独であることが更に好ましい。これにより、口腔組成物が良好な味を呈することができる。
本発明の歯磨組成物における成分(B)の含有量は、歯磨組成物全量に対して、0.1質量%以上であることが好ましく、0.3質量%以上であることがより好ましい。これにより、十分な成分(A)安定化効果を得ることができる。
成分(B)の含有量の上限に特に制限はないが、歯磨組成物全量に対して、3質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましい。これにより、酸味を抑制し、良好な使用性を発揮することができる。
歯磨組成物における成分(B)の含有量は、歯磨組成物全量に対して、好ましくは0.1質量%〜3質量%であり、より好ましくは0.3質量%〜2質量%である。
また、成分(B)に加え、当該有機酸の金属塩を組み合わせて含有することが好ましい。各酸の金属塩は、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩が好ましく、クエン酸とクエン酸ナトリウムとの組み合わせであることがより好ましい。成分(B)と当該有機酸の金属塩の合計含有量は歯磨組成物全量に対して、成分(A)安定化効果及び酸味の点から0.1質量%〜6質量%が好ましく、0.2質量%〜5質量%であることがより好ましく、0.3質量%〜3質量%が更に好ましい。
[成分(B)/成分(A)]
成分(A)の含有量に対する成分(B)の含有量の比率(以下、成分(B)/成分(A)と略記する。)は、1〜50であることが好ましく、2〜30であることがより好ましい。これにより、十分な成分(A)安定化効果と、酸味を抑制した良好な使用性の両立が可能となる。
[成分(C)]
成分(C)は、グリセリンである。
本発明の歯磨組成物における成分(C)の含有量は、歯磨組成物全量に対して、30質量%以上であり、通常は34質量%以上であり、40質量%以上であることが好ましい。これにより、十分な成分(A)安定化効果を得ることができる。
成分(C)の含有量の上限は、歯磨組成物全量に対して、60質量%以下であり、55質量%以下であることが好ましく、51質量%以下であることがより好ましい。これにより、曳糸性を抑制でき、口腔内分散性を発揮することができる。
成分(C)の含有量は、歯磨組成物全量に対して、30質量%〜60質量%であり、好ましくは34質量%〜55質量%であり、より好ましくは40質量%〜51質量%である。
[成分(C)/成分(A)]
成分(A)の含有量に対する成分(C)の含有量の比率(以下、成分(C)/成分(A)と略記する。)は、50〜8000であることが好ましく、100〜5000であることがより好ましい。これにより、十分な成分(A)安定化効果を得ることができる。
[成分(D)]
成分(D)は、水である。
本発明の歯磨組成物における成分(D)の含有量は、歯磨組成物全量に対して、20質量%以上であり、25質量%以上であることが好ましい。これにより、曳糸性を抑制でき、口腔内分散性を発揮することができる。
成分(D)の含有量の上限は、歯磨組成物全量に対して、50質量%以下であり、45質量以下%であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましい。これにより、十分な成分(A)安定化効果を得ることができる。
成分(D)の含有量は、歯磨組成物全量に対して、20質量%〜50質量%であり、好ましくは25質量%〜45質量%であり、より好ましくは25質量%〜40質量%である。
なお、前記成分(D)の含有量は、歯磨組成物における総水分量を意味する。
[成分(E)]
成分(E)は、無水ケイ酸及びリン酸水素カルシウムからなる群より選ばれる1種又は2種以上の研磨剤である。なお、以降、研磨剤としての無水ケイ酸を「研磨性シリカ」と称する。
研磨性シリカの吸液量は、通常0.5mL/g〜2.0mL/gであり、好ましくは0.7mL/g〜1.5mL/gである。これにより、十分な研磨効果を発揮することができる。
本発明において吸液量は、以下の方法により測定した値である。即ち、試料1gをガラス板上に量りとり、ビュレットを用いて42.5質量%グリセリン水溶液を滴下しながらヘラで液が均一になるように混合する。試料が1つの塊となり、ヘラでガラス板よりきれいにはがれるようになったときを終点とし、試料1.0gに対して要したグリセリン水溶液量を吸液量(mL/g)として表す。
成分(E)は、無水ケイ酸、リン酸水素カルシウム、及びこれらの組み合わせのいずれであってもよいが、無水ケイ酸又はリン酸水素カルシウムであることが好ましく、無水ケイ酸であることがより好ましい。これにより、十分な成分(A)安定化効果を得ることができる。
本発明の歯磨組成物が成分(E)を含む場合、成分(E)の含有量は、歯磨組成物全量に対して5質量%以上であることが好ましい。これにより、ステイン等の着色物に対する清掃力が顕著に良好となり得る。
成分(E)の含有量の上限に特に制限はないが、歯磨組成物全量に対して、30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましい。これにより、十分な成分(A)安定化効果を得ることができる。
成分(E)の含有量は、歯磨組成物全量に対して、好ましくは5質量%〜30質量%であり、より好ましくは5質量%〜20質量%である。
本発明の歯磨組成物の剤形は特に限定されず、ペースト状、液状等が例示される。前記剤形に調製された歯磨組成物は、練歯磨、液状歯磨、ジェル状歯磨等の各種歯磨製品とすることができる。本発明の好ましい製品形態は、練歯磨である。
本発明の歯磨組成物は、上記各成分に加えて、本発明の効果を損なわない範囲において、歯磨組成物に使用し得る公知の添加成分(薬理学的に許容される担体)を含有していてもよい。かかる添加成分としては、例えば、成分(E)以外の研磨剤、粘結剤、粘稠剤(湿潤剤)、界面活性剤、甘味剤、防腐剤、香料、着色剤、薬用成分、pH調整剤、溶剤が挙げられ、剤型に応じて適宜選択し得る。以下に添加成分の具体例を示すが、本発明の歯磨組成物が含有してもよい成分は、これらに制限されるものではない。
成分(E)以外の研磨剤(他の研磨剤)としては、例えば、ゼオライト、ピロリン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、ハイドロキシアパタイト、炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム等の無機研磨剤、結晶セルロース等の合成樹脂系研磨剤等が挙げられる。
他の研磨剤は、1種単独で、又は、2種以上を組み合わせて使用することができる。他の研磨剤を用いる場合、その含有量は、歯磨組成物全量に対して30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましい。総研磨剤量(成分(E)を含む総量)中の他の研磨剤の割合は、0〜30質量%であることが好ましい。また、炭酸カルシウムは用いないことが好ましい。
研磨剤の総含有量(成分(E)を含む総量)は、歯磨組成物全量に対して5質量%〜30質量%であることが好ましく、5質量%〜20質量%であることがより好ましい。
粘結剤としては、有機系粘結剤、無機系粘結剤が例示され、これらから選ばれる1種であってもよいし、2種以上の組み合わせであってもよい。
有機系粘結剤としては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、カラギーナン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、アルギン酸プロピレングリコールエステル、プルラン、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等が挙げられる。無機系粘結剤としては増粘性無水ケイ酸、ベントナイト等が挙げられ、増粘性無水ケイ酸が好ましい。なお、増粘性無水ケイ酸の吸液量は、1.5mL/g以上であることが好ましく、1.5mL/g〜3mL/gであることがより好ましい。
有機系粘結剤は、1種であってもよいし、2種以上の組み合わせであってもよい。無機系粘結剤は、1種であってもよいし、2種以上の組み合わせであってもよい。粘結剤は、有機系粘結剤及び無機系粘結剤の組み合わせであることが好ましい。
有機系粘結剤を用いる場合、その含有量は、通常、歯磨組成物全量に対して0.5質量%〜3質量%である。無機系粘結剤を用いる場合、その含有量は、1〜10質量%であることが好ましく、1〜7質量%であることがより好ましく、2〜6質量%であることが更に好ましい。これにより、十分な成分(A)安定化効果を得ることができ、口腔内分散性を発揮することができる。
粘稠剤(湿潤剤)としては、例えば、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、エリスリトール等の糖アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の多価アルコールが挙げられる。粘稠剤は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。成分(A)の安定性の観点から、ソルビトールは用いないことが好ましい。粘稠剤を用いる場合、その総含有量(成分(C)との合計)は、本発明の効果を妨げない範囲で定めることができ、歯磨組成物全量に対して、通常、30〜70質量%である。
界面活性剤としては、例えば、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤等を用いることができる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、N−アシルアミノ酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、グリセリン脂肪酸エステルの硫酸塩などが挙げられる。これらのうち、汎用性の点で、N−アシルアミノ酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩などが好ましく、味及び発泡性の点で、ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、ラウロイルグルタミン酸ナトリウムなどがより好ましい。
ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、グリセリン脂肪酸エステルなどが挙げられる。これらのうち、汎用性の点で、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、脂肪酸アルキロールアミド、ソルビタン脂肪酸エステルなどが好適に用いられる。ポリオキシエチレンアルキルエーテルは、アルキル鎖の炭素鎖長が、炭素数で12〜18であることが好ましい。ポリオキシエチレンアルキルエーテルは、エチレンオキサイド平均付加モル数が3〜30であることが好ましい。ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油は、エチレンオキサイド平均付加モル数(平均付加EO)が20〜100であることが好ましい。脂肪酸アルキロールアミドは、アルキル鎖の炭素鎖長が炭素数12〜14であることが好ましい。ソルビタン脂肪酸エステルは、脂肪酸の炭素数が12〜18であることが好ましい。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは、脂肪酸の炭素数が16〜18であることが好ましい。また、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは、エチレンオキサイド平均付加モル数が10〜40であることが好ましい。
両性界面活性剤としては、例えば、アルキルベタイン系界面活性剤、アミンオキサイド系界面活性剤、イミダゾリニウムベタイン系界面活性剤が挙げられる。両性界面活性剤の具体例としては、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインやヤシ油脂肪酸アミドアルキルベタインが挙げられ、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインが好ましい。
界面活性剤は、1種単独でもよいし2種以上の組み合わせでもよい。歯磨組成物が界面活性剤を含有する場合、その含有量は、歯磨組成物全量に対して0.01質量%〜10質量%であることが好ましい。
甘味剤としては、例えば、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、グリチルリチン、ソーマチン、パラチノース、マルチトール、キシリトール、アラビトール等が挙げられる。甘味剤は、1種単独でもよいし、2種以上の組み合わせであってもよい。甘味剤を用いる場合、含有量は本発明の効果を損なわない範囲で適宜定めることができる。
防腐剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステル、エチレンジアミン四酢酸塩、塩化ベンザルコニウム等が挙げられる。防腐剤は、1種単独であってもよいし、2種以上の組み合わせであってもよい。防腐剤を用いる場合、その含有量は本発明の効果を損なわない範囲で適宜定めることができる。
香料としては、口腔用製剤に使用可能な通常の香料成分を、単独で、または複数組み合わせた香料組成物として、使用することができる。香料の含有量は、歯磨組成物全量に対して0.00001質量%〜3質量%であることが好ましい。
着色剤としては、例えば、ベニバナ赤色素、クチナシ黄色素、クチナシ青色素、シソ色素、紅麹色素、赤キャベツ色素、ニンジン色素、ハイビスカス色素、カカオ色素、スピルリナ青色素、クマリンド色素等の天然色素や、赤色3号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等の法定色素、リボフラビン、銅クロロフィンナトリウム、酸化チタン、二酸化チタン等が挙げられる。歯磨組成物が着色剤を含有する場合、その含有量は、歯磨組成物全量に対して0.00001質量%〜3質量%であることが好ましい。
薬用成分としては、成分(A)以外の成分、すなわち例えば以下の成分が挙げられる:モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、フッ化第1スズ、フッ化ストロンチウム等のフッ化物;塩酸クロロヘキシジン、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム等の殺菌又は抗菌剤;ピロリン酸ナトリウムやポリリン酸ナトリウム等の縮合リン酸塩、ゼオライト、リン酸一水素ナトリウムやリン酸三ナトリウム等のリン酸塩等の歯石予防剤;トラネキサム酸、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム、β−グリチルレチン酸、ε−アミノカプロン酸、オウバクエキス等の抗炎症剤;塩化ナトリウム等の収斂剤;硝酸カリウム、乳酸アルミニウム、塩化ストロンチウム等の知覚過敏抑制剤;アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、塩酸ピリドキシン、トコフェロール酢酸エステル等のビタミン等が挙げられる。薬用成分は、1種単独でもよいし、2種以上の組み合わせでもよい。薬用成分を使用する場合、その含有量は、それぞれの薬用成分について薬剤学的に許容できる範囲で適宜設定することができる。
溶剤としては、例えば、エタノール、プロパノールなどの炭素原子数3以下の低級アルコール等が挙げられる。歯磨組成物が低級アルコールを含有する場合、その含有量は、歯磨組成物全量に対して1質量%〜20質量%であることが好ましい。
pH調整剤としては、例えば、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、グルコン酸、マレイン酸、コハク酸、グルタミン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム等の酸やアルカリ、緩衝剤が挙げられる。pH調整剤を用いる場合、その含有量は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜定めることができる。
本発明の歯磨組成物のpH(20℃)は、5.0以上が好ましく、5.4以上がより好ましい。これにより歯牙の脱灰が抑制できる。pHの上限は、6.5以下が好ましく、6.0以下がより好ましい。これにより、十分な成分(A)安定化効果を得ることができる。pHは、好ましくは5.0〜6.5であり、より好ましくは5.4〜6.0である。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に示すが、本発明は勿論、かかる実施例に限定されるものではない。なお、以下において、「%」は、別途明示のない限り、「質量%」を意味する。
[実施例及び比較例に使用した主な原料]
<成分(A)>
アラントイン(パーマケムアジア社製)
アラントインクロルヒドロキシアルミニウム(パーマケムアジア社製、商品名「アルクロキサ」)
アラントインジヒドロキシアルミニウム(パーマケムアジア社製、商品名「アルジオキサ」)
<成分(B)>
クエン酸(扶桑化学工業社製、商品名「クエン酸一水和物」)
(比較例)リン酸(関東化学(株)製、商品名「りん酸」)
<成分(C)>
85%グリセリン(ライオンケミカル社製)
<成分(E)>
無水ケイ酸(研磨性、吸液量1.0mL/g)(多木化学社製)
その他の添加成分については、無水ケイ酸(増粘性、吸液量2.5mL/g)(DSLジャパン社製、商品名「カープレックス」)を含め、外原規規格品を用いた。
[実施例1〜16及び比較例1〜7]
上述の成分を用いて、表1〜3に示す配合量に従って下記調製方法により、練歯磨組成物を調製した。なお、表1〜3に示す各成分の配合量は、85%グリセリンを除いて、純分換算した値(AI)である。85%グリセリンについての純分換算した値(AI)も表に示した。各配合量の単位は質量%である。
(練歯磨組成物の調製方法)
(1)精製水中に成分(A)、成分(B)、フッ化ナトリウム、サッカリンナトリウム、無水ケイ酸(増粘性)、クエン酸ナトリウム及び成分(C)を常温で混合溶解させた(混合物X)。
(2)プロピレングリコール中にカルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウムを常温で分散させた(混合物Y)。撹拌中の混合物X中に、酸化チタン及び混合物Yを添加混合して、混合物Zを調製した。
(3)混合物Z中に、香料、ラウリル硫酸ナトリウム及び成分(E)を、ニーダー(宮川商店製)を用いて常温で混合し、減圧(5.3kPa)による脱泡を行い、歯磨組成物を得た。
調製した練歯磨組成物について、下記手順に従って、口腔内におけるアラントイン分解抑制効果、曳糸性、及び口腔内分散性を評価した。評価結果を表1〜3に示す。
(アラントイン分解抑制効果の評価方法)
50℃で1ヶ月保存後の練歯磨組成物について、下記試験条件に従いHPLCを用いてアラントイン濃度を測定した。各サンプルの製造直後のアラントイン濃度を100%とした際の残存率を算出し、次の基準に従いアラントインの分解抑制効果を判定した。
<試験条件>
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:210nm)
カラム:Inertsil NH2(4.6mmφ×250mm)
カラム温度:35℃
移動相:アセトニトリル/リン酸塩緩衝溶液混液(4:1)
リン酸塩緩衝溶液:リン酸二水素アンモニウム5.75gを水750mLに溶かし、リン酸を加えpH2.5に調整した後、水を加え1,000mLとした。
<使用機器>
ポンプ:日本分光(株) PU−980
試料導入部:協和精密(株) KSP−100X
検出器:日本分光(株) UV−970
カラム恒温槽:(株)センシュー科学 SCC−2100
流量:1mL/min
<判定基準>
◎:95%以上100%以下
○:90%以上95%未満
×:90%未満
(曳糸性の評価方法)
更紙上に垂直になるようにチューブ口元を押し付け、練歯磨組成物を長さ1cm分出した後垂直に上へと引き上げた時の糸を引いた高さを、曳糸性評価として以下の基準で評価した。
<判定基準>
◎:糸の高さが1.0cm未満
○:糸の高さが1.0cm以上2.0cm未満
△:糸の高さが2.0cm以上3.0cm未満
×:糸の高さが3.0cm以上
(口腔内分散性の評価方法)
10名のモニタが、練歯磨組成物を歯ブラシに乗せ、口腔内を洗浄した際の感触を下記評価基準により評価した。10人の評価点の平均を下記判定基準に分類した。
<評価基準>
4点:口腔内で練歯磨組成物が分散する感触を非常に感じる
3点:口腔内で練歯磨組成物が分散する感触を感じる
2点:口腔内で練歯磨組成物が分散する感触をやや感じる
1点:口腔内で練歯磨組成物が分散する感触を感じない
<判定基準>
◎:平均点3.5点以上
○:平均点3.0点以上3.5点未満
△:平均点2.0点以上3.0点未満
×:平均点2.0点未満
Figure 2015196642
Figure 2015196642
Figure 2015196642
表1〜3から、次のことが分かる。実施例1〜16の練歯磨組成物は、アラントイン分解抑制効果、曳糸性及び口腔内分散性のいずれの評価にも優れていた。これに対して、成分(C)の含有量が30質量%未満である比較例1及び4、水分量が50質量%を超える比較例5、成分(B)を含まない比較例6、並びに、成分(B)に代えてリン酸を含む比較例7では、アラントイン分解抑制効果が劣っていた。成分(C)の含有量が60質量%を超える比較例2、及び、水分量が20質量%未満である比較例3では、曳糸性及び口腔内分散性に劣っていた。
これらの結果は、本発明の歯磨組成物は、成分(A)安定化効果を有し、使用性にも優れることを示している。
[実施例17]練歯磨
以下の組成の練歯磨組成物を調製した。
アラントイン 0.1
クエン酸 0.7
85%グリセリン 50
イソプロピルメチルフェノール 0.1
ラウロイルサルコシンナトリウム 0.2
クエン酸ナトリウム 0.6
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0
香料 1.2
ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油 1.8
無水ケイ酸(研磨性) 10
無水ケイ酸(増粘性) 5
ポリアクリル酸ナトリウム 0.5
キサンタンガム 0.9
サッカリンナトリウム 0.2
プロピレングリコール 3.0
パラオキシ安息香酸メチル 0.05
パラオキシ安息香酸ブチル 0.01
酸化チタン 0.1
フッ化ナトリウム 0.21
水 残
計 100.0質量%
総水分量:32質量% pH:5.6
上記の歯磨組成物は、アラントイン分解抑制効果、曳糸性及び口腔内分散性のいずれの評価にも優れていた。

Claims (2)

  1. 成分(A):アラントイン及び/又はその誘導体、
    成分(B):クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、及びフィチン酸からなる群より選ばれる1種又は2種以上の有機酸、
    成分(C):グリセリン、並びに
    成分(D):水分を含有し、
    歯磨組成物の全量に対する、成分(C)の含有量が30質量%〜60質量%、成分(D)の含有量が20質量%〜50質量%である、歯磨組成物。
  2. 成分(E):無水ケイ酸及びリン酸水素カルシウムからなる群より選ばれる1種又は2種以上の研磨剤を更に含有する、請求項1に記載の歯磨組成物。
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