JP6854182B2 - 口腔用組成物 - Google Patents

口腔用組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP6854182B2
JP6854182B2 JP2017088803A JP2017088803A JP6854182B2 JP 6854182 B2 JP6854182 B2 JP 6854182B2 JP 2017088803 A JP2017088803 A JP 2017088803A JP 2017088803 A JP2017088803 A JP 2017088803A JP 6854182 B2 JP6854182 B2 JP 6854182B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
oral composition
sodium
mass
examples
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017088803A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018184379A (ja
Inventor
高橋 雅人
雅人 高橋
麻里 今崎
麻里 今崎
三四郎 成松
三四郎 成松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP2017088803A priority Critical patent/JP6854182B2/ja
Publication of JP2018184379A publication Critical patent/JP2018184379A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6854182B2 publication Critical patent/JP6854182B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

本発明は、口腔用組成物に関する。
近年、ストレス、加齢、薬物の副作用等に伴う唾液分泌の現象等により、ドライマウス症候群が増加している。ドライマウス症候群の改善技術として、例えば、口腔内の乾燥を抑制する口腔用組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ピロリドンカルボン酸又はその塩は、一般的に、皮膚化粧品において使用される保湿成分である。ピロリドンカルボン酸は、皮膚の抽出物の一つであり、皮膚を保湿する効果があることで知られている。しかしながら、ピロリドンカルボン酸又はその塩単独での口腔内における保湿効果は決して高いものではない。
特許文献2には、口腔内の湿潤効果がある水溶性高分子を含むことで、口腔用組成物における湿潤効果、及びその持続性を向上させることが開示されている。
特表2010−519279号公報 特開2014−189524号公報
しかしながら、口腔用組成物において、水溶性高分子が限定されることは望ましくない。そのため、口腔内の湿潤効果及びその持続性を向上するための異なる解決手段が期待されている。
本発明の課題は、口腔内の湿潤効果及び水分量を向上し、さらにはそれらの持続性に優れる口腔用組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、ピロリドンカルボン酸及び/又はその塩と、硫酸ナトリウムを含む口腔用組成物を用いることにより、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明者らは、下記の〔1〕〜〔3〕を提供する。
〔1〕(A)成分:ピロリドンカルボン酸及び/又はその塩(以下、単に「(A)成分」ともいう)と、(B)成分:硫酸ナトリウム(以下、単に「(B)成分」ともいう)と、を含有する口腔用組成物。
〔2〕前記(A)成分の含有量が0.1〜10質量%である、上記〔1〕に記載の口腔用組成物。
〔3〕前記(B)成分の含有量が0.05〜3質量%である、上記〔1〕又は〔2〕に記載の口腔用組成物。
本発明によれば、口腔内の湿潤効果及び水分量を向上し、さらにはそれらの持続性に優れる口腔用組成物を提供することができる。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。なお、本発明において、口腔用組成物中の各成分の含有量は、組成物を調製する際の各成分の仕込み量を基準とする。
[1.口腔用組成物]
本発明の口腔用組成物は、(A)成分と、(B)成分と、を含有するものである。(A)成分に、皮膚を保湿する効果があることは知られている。しかしながら、例えば、ドライマウス症候群の改善技術として、(A)成分を口腔内に用いる場合、保湿効果とその持続性が十分ではないことは上記した通りである。
本発明者等は(A)成分を含有する口腔用組成物に対して、保湿効果とその持続性を向上することを目的として鋭意検討している中、(B)成分を併用すると目的を達成できることを見出した。なお、(B)成分を含有する口腔用組成物には、口腔内における保湿効果とその持続性を向上する作用がなかった。
従って、本発明の口腔用組成物は、単独では全く効果を奏しない(B)成分を(A)成分と組み合わせることで、保湿効果とその持続性の向上という課題を達成し得ることを見出し完成するに至ったものである。
[1−1.(A)成分]
(A)成分は、ピロリドンカルボン酸及び/又はその塩である。ピロリドンカルボン酸の構造式を下記式(1)に示す。
Figure 0006854182
ピロリドンカルボン酸は、海草・小麦粉、サトウキビから抽出されたグルタミン酸を脱水することで生成され、上記式(1)で表される構造を有する。そこに、ナトリウムイオンを結合させたものをPCAソーダという。PCAソーダになることで酸化安定性が向上し、安定性が高くなる。また、皮膚角質層の水分保持物質であるNMF(天然保湿因子)の構成要素でもある。
ピロリドンカルボン酸塩は、上記式(1)の塩であり、例えば、酸付加塩、塩基付加塩及びアミノ酸塩が挙げられる。その具体例として、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩;クエン酸塩、シュウ酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、パラトルエンスルホン酸塩等の有機酸塩;ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、銅塩、亜鉛塩、アルミニウム塩、アンモニウム塩等の無機塩基塩;トリエチルアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩、ピリジニウム塩、ジイソプロピルアンモニウム塩等の有機塩基塩;リシン塩、アルギニン塩、ヒスチジン塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩等のアミノ酸塩が挙げられる。これらの塩の中でも水溶性の塩が好ましく、酸付加塩、塩基付加塩がより好ましく、アルカリ金属塩が更に好ましく、ナトリウム塩やカリウム塩が最も好ましい。
ピロリドンカルボン酸又はその塩としては、公知のスキームに従って合成したものを使用してもよく、市販品を用いてもよい。ピロリドンカルボン酸の市販品としては、味の素ヘルシーサプライ社製の「AJIDEW A−100(登録商標)」、ピロリドンカルボン酸の塩として、例えば、ピロリドンカルボン酸ナトリウムの市販品としては、味の素ヘルシーサプライ社製の「AJIDEW−N−50、PCAソーダ(AI=50%水溶液)」等が挙げられる。
本発明の口腔用組成物における(A)成分の含有量は特に制限されないが、口腔内の湿潤効果を向上させる観点から、その下限は、口腔用組成物全体に対して0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上が更に好ましい。また、その上限も特に制限はないが、多量に配合しても湿潤効果の向上への寄与は限定的であり、分散性不良に帰着することから、口腔用組成物全体に対して、10質量%以下が好ましく、7.5質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい。
[1−2.(B)成分]
(B)成分は、硫酸ナトリウムである。硫酸ナトリウムは、水和物であってもよく、無水和物であってもよい。硫酸ナトリウムとしては、例えば、富田製薬社製の無水硫酸ナトリウム等の市販品を使用することができる。
本発明の口腔用組成物における(B)成分の含有量は特に制限されないが、その下限は、口腔内の湿潤効果を向上させる観点から、口腔用組成物全体に対して0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましい。また、その上限も特に制限はないが、多量に配合しても湿潤効果の向上への寄与は限定的であり、液分離に帰着することから、口腔用組成物全体に対して、3質量%以下が好ましい。
本発明の口腔用組成物における(A)成分と(B)成分の比率((A)/(B))は特に制限されないが、0.1〜60であることが好ましく、0.5〜30であることがより好ましく、1〜30であることがさらに好ましい。
[1−3.添加成分]
本発明の口腔用組成物には、上記各成分に加えて、本発明の効果を損なわない範囲において、口腔用組成物に使用し得る公知の添加成分を含有してもよい。かかる添加成分としては、例えば、研磨剤、粘結剤、粘稠剤、界面活性剤、甘味剤、防腐剤、香料、酸味料、滑沢剤、着色剤、光沢剤、流動化剤、結合剤、崩壊剤、薬用成分、pH調整剤、溶剤、賦形剤が挙げられる。これらは、口腔用組成物の剤型に応じて適宜選択し得る。以下に添加成分の具体例を示すが、本発明の口腔用組成物に配合可能な成分はこれらに制限されるものではない。
研磨剤としては、例えば、無水ケイ酸(以下、研磨剤としての無水ケイ酸を「研磨性シリカ」又は「無水ケイ酸(研磨性)」ともいう)、結晶性シリカ、非晶性シリカ、シリカゲル、アルミノシリケート等のシリカ系研磨剤、ゼオライト、リン酸水素カルシウム無水和物、リン酸水素カルシウム2水和物、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム、第3リン酸カルシウム、ハイドロキシアパタイト、第4リン酸カルシウム、合成樹脂系研磨剤が挙げられる。
研磨性シリカの吸液量は、通常、0.5〜2.0mL/gであり、好ましくは0.7〜1.5mL/gである。
なお、吸液量は、以下の方法により測定した値である。即ち、試料1gをガラス板上に量りとり、ビュレットを用いて42.5質量%グリセリン水溶液を滴下しながらヘラで液が均一になるように混合する。試料が1つの塊となり、ヘラでガラス板よりきれいにはがれるようになったときを終点とし、試料1.0gに対して要したグリセリン水溶液量を吸液量(mL/g)として表す。
研磨剤は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。研磨剤を含有する場合、その含有量は、歯磨剤においては組成物全体の2〜40質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。洗口剤においては、組成物全体の10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。
粘結剤としては、有機系粘結剤、無機系粘結剤が例示される。なお、粘結剤は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
有機系粘結剤としては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、カラギーナン、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、アルギン酸プロピレングリコールエステル、プルラン、ゼラチン、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマーが挙げられる。
無機系粘結剤としては、例えば、無水ケイ酸(以下、粘結剤としての無水ケイ酸を「増粘性シリカ」又は「無水ケイ酸(増粘性)」ともいう)、ベントナイトが挙げられる。中でも、増粘性シリカが好ましい。
増粘性シリカの吸液量は、2.1mL/g以上が好ましく、2.1〜5mL/gであることがより好ましい。
有機系粘結剤、無機粘結剤は、各々、1種であってもよいし、2種以上の組み合わせであってもよい。粘結剤は、有機系粘結剤及び無機系粘結剤の組み合わせであってもよい。
有機系粘結剤を用いる場合、その含有量は、通常、口腔用組成物全体に対して0.5〜3質量%である。無機系粘結剤を用いる場合、その含有量は、1〜10質量%が好ましく、1〜7質量%がより好ましく、2〜6質量%が更に好ましい。
粘稠剤(湿潤剤)としては、例えば、ソルビトール(ソルビット)、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
粘稠剤は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。口腔用組成物が粘稠剤を含有する場合、その含有量は、本発明の効果を妨げない範囲で定めることができ、口腔用組成物全体に対して、通常、1〜60質量%である。
界面活性剤としては、例えば、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤等を用いることができる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、N−アシルアミノ酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、グリセリン脂肪酸エステルの硫酸塩が挙げられる。これらのうち、汎用性の点で、N−アシルアミノ酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等が好ましく、発泡性及び耐硬水性の点で、ラウロイルサルコシンナトリウム、アルキル鎖の炭素鎖長として炭素原子数が10〜16のα−オレフィンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等がより好ましい。
ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキロールアミド、グリセリン脂肪酸エステルが挙げられる。これらのうち、汎用性の点で、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキロールアミド、ソルビタン脂肪酸エステル等が好適に用いられる。ポリオキシエチレンアルキルエーテルは、アルキル鎖の炭素鎖長が、炭素原子数で14〜18であることが好ましい。ポリオキシエチレンアルキルエーテルは、エチレンオキサイド平均付加モル数が15〜30であることが好ましい。ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油は、エチレンオキサイド平均付加モル数(平均付加EO)が20〜100であることが好ましい。アルキロールアミドは、アルキル鎖の炭素鎖長が炭素原子数12〜14であることが好ましい。ソルビタン脂肪酸エステルは、脂肪酸の炭素原子数が12〜18であることが好ましい。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは、脂肪酸の炭素原子数が16〜18であることが好ましい。また、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは、エチレンオキサイド平均付加モル数が10〜40であることが好ましい。
両性界面活性剤としては、例えば、アルキルベタイン系界面活性剤、アミンオキサイド系界面活性剤、イミダゾリニウムベタイン系界面活性剤が挙げられる。両性界面活性剤の具体例としては、ヤシ油脂肪酸アミドアルキルベタインが挙げられ、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインが好ましい。
界面活性剤は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。口腔用組成物が界面活性剤を含有する場合、その含有量は、口腔用組成物全体に対して、通常、10質量%以下であり、0.01〜5質量%が好ましい。
甘味剤としては、例えば、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、ネオヘスペリジンヒドロカルコン、グリチルリチン、ペリラルチン、p−メトキシシンナミックアルデヒド、ソーマチン、パラチノース、マルチトール、キシリトール、アラビトール等が挙げられる。
甘味剤は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。甘味剤を用いる場合、含有量は本発明の効果を損なわない範囲で適宜定めることができる。
防腐剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステル、エチレンジアミン四酢酸塩、塩化ベンザルコニウム等が挙げられる。
防腐剤は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。防腐剤を用いる場合、含有量は本発明の効果を損なわない範囲で適宜定めることができる。
香料としては、例えば、天然香料、合成香料(単品香料)、調合香料(油脂香料(油性香料)、粉末香料等)が挙げられる。香料は、前記香料のうち、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
天然香料としては、例えば、マスティック油、パセリ油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、メントール油、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、コリアンダー油、オレンジ油、マンダリン油、ライム油、ラベンダー油、ローレル油、カモミール油、カルダモン油、キャラウェイ油、ベイ油、レモングラス油、パインニードル油、ネロリ油、ローズ油、ジャスミン油、イリスコンクリート、ペパーミントアブソリュート、ローズアブソリュート、オレンジフラワー、シトラス油、ミックスフルーツ油、ストロベリー油、シナモン油、クローブ油、グレープ油、タイム油、セージ油、ハッカ油、ローズマリー油、マジョラム油、オリガナム油、グレープフルーツ油、スウィーティー油、柚子油、マンゴーアブソリュート、オレンジフラワーアブソリュート、トウガラシ抽出物、ジンジャーオレオレジン、ペッパーオレオレジン、カプシカムオレオレジン等が挙げられる。
単品香料としては、例えば、カルボン、アネトール、サリチル酸メチル、シンナムアルデヒド、リナロール、リナリルアセテート、リモネン、メントン、メンチルアセテート、ピネン、オクチルアルデヒド、シトラール、プレゴン、カルビールアセテート、アニスアルデヒド、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、メチルアンスラニレート、エチルメチルアンスラニレート、バニリン、ウンデカラクトン(γ−ウンデカラクトン、δ−ウンデカラクトン等)、ヘキサナール(トランス−2−ヘキセナール等)、エチノンアルコール、プロピルアルコール、ブタノール、イソアミルアルコール、ヘキセノール(シス−3−ヘキセノール等)、ジメチルサルフェイド、シクロテン、フルフラール、トリメチルピラジン、エチルラクテート、エチルリオアセテート、シネオール(1,8−シネオール等)、メンソフラン、リナロールオキサイド、バニリルブチルエーテル、イソプレゴール、フラネオール、エチルシクロペンテノロン、2−メチルブチリックアシッド、プロピオニックアシッド、デカラクトン(γ−デカラクトン、δ−デカラクトン等)、ノナラクトン(γ−ノナラクトン、δ−ノナラクトン等)、ヘキサラクトン(γ−ヘキサラクトン、δ−ヘキサラクトン等)、イソアミルアセテート、ベンズアルデヒド、ヘキシルアセテート、エチル−2−メチルブチレート、ベンジルアルコール、α−テルピネオール、フェニルエチルグリシデート、フェニルエチルアルコール、アリルヘキサノエート、メチルシンナメート、エチルβ−メチルチオプロピオネート、シス−6−ノネノール、キャロン、メチルジャスモネートが挙げられる。
単品香料は冷感剤であってもよい。冷感剤としては、メントール、N−エチル−p−メンタン−3−カルボキシアミド、N−(エトキシカルボニルメチル)−3−p−メンタンカルボキシアミド、N,2,3−トリメチル−2−イソプロピルブタンアミド、3−(L−メトキシ)プロパン−1,2−ジオール、乳酸メンチル(メンチルラクテート)、コハク酸モノメンチル、メントングリセリンアセタール、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール、メントングリセリンエーテル、スピラントール、モノメンチルサクシネート等が例示される。
調合香料とは、単品香料及び/又は天然香料を調合して作られる香料である。例えば、メントールミクロン、ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、ヨーグルトフレーバー、フルーツミックスフレーバー、ハーブミントフレーバーが挙げられる。
香料の形態は限定されず、精油、抽出物、固形物、及びこれらのいずれかを噴霧乾燥した粉体のいずれでも構わない。口腔用組成物が香料素材を含有する場合、その含有量は、口腔用組成物全体に対して0.000001〜1質量%が好ましい。また、上記香料素材を使用した賦香用香料を含有する場合、その含有量は、口腔用組成物全体に対して0.1〜2.0質量%が好ましい。
酸味料としては、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸等の有機酸が挙げられる。酸味料を含有する場合、含有量は組成物全体に対して、0.001〜5質量%が好ましい。
滑沢剤としては、グリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
着色剤としては、例えば、ベニバナ赤色素、クチナシ黄色素、クチナシ青色素、シソ色素、紅麹色素、赤キャベツ色素、ニンジン色素、ハイビスカス色素、カカオ色素、スピルリナ青色素、タマリンド色素等の天然色素や、赤色3号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等の法定色素、リボフラビン、銅クロロフィリンナトリウム、二酸化チタン等が挙げられる。
口腔用組成物が着色剤を含有する場合、その含有量は、口腔用組成物全体に対して0.00001〜3質量%が好ましい。
光沢剤としては、例えば、シェラック、カルナウバロウ、キャンデリラロウなどのワックス類、ステアリン酸カルシウムが挙げられる。
口腔用組成物が光沢剤を含有する場合、その含有量は、口腔用組成物全体に対して0.01〜5質量%が好ましい。
流動化剤としては、微粒子二酸化ケイ素等が挙げられる。
口腔用組成物が流動化剤を含有する場合、その含有量は、口腔用組成物全体に対して0.01〜5質量%が好ましい。
結合剤としては、例えば、プルラン、ゼラチン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カラヤガムが挙げられる。
結合剤を含有する場合、含有量は製剤により異なり一律に規定することはできない。例えばフィルムの場合には、通常、組成物全体に対し0.01〜90質量%が好ましい。フィルム以外の場合には、通常、組成物全体に対して0.01〜10質量%が好ましい。
崩壊剤としては、アルファー化デンプン、アルギン酸ナトリウム、クロスポピドン、クロスカルメロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等が挙げられる。崩壊剤は錠菓において含有されることが多い。また錠菓において含有される結合剤の例としては、前記のうち、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、カラヤガム等が挙げられる。錠菓において崩壊剤及び/又は結合剤を含有する場合、それぞれの含有量は、組成物全体に対して0.1〜10質量%が好ましい。
薬用成分としては、例えば以下の成分が挙げられる:クロロヘキシジン、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、塩化セチルピリジニウム、グルコン酸亜鉛、クエン酸亜鉛等の殺菌又は抗菌剤;縮合リン酸塩、エタンヒドロキシジホスフォネート等の歯石予防剤;トラネキサム酸、グリチルリチン酸2カリウム塩、ε−アミノカプロン酸、オウバクエキス等の抗炎症剤;ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド等のコーティング剤;アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、ビタミンC、塩化リゾチーム、グリチルレチン酸及びその塩類、塩化ナトリウム、アラントイン等の収斂剤;塩化ストロンチウム等の知覚過敏抑制剤;フッ化ナトリウム、ヘキサフルオロケイ酸及びその塩等の歯質強化剤;ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム等のステイン除去剤;ムタナーゼ等の酵素剤等が挙げられる。
薬用成分は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。薬用成分を使用する場合の含有量は、それぞれの薬用成分について薬剤学的に許容できる範囲で適宜設定することができる。
本発明の口腔用組成物のpH(20℃)は、通常、6〜10であり、好ましくは6〜9である。pH調整剤としては、例えば、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸、クエン酸、リン酸、リンゴ酸、グルコン酸、マレイン酸、コハク酸、グルタミン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム等の酸やアルカリ、緩衝剤が挙げられる。pH調整剤を含有する場合、その含有量は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜定めることができる。
溶剤としては、例えば、水や、エタノール、プロパノール等の炭素原子数3以下の低級アルコールが挙げられる。溶剤は、液体系の口腔用組成物には通常含有される。口腔用組成物が溶剤として水を含有する場合、その含有量は、口腔用組成物全体に対して20〜95質量%が好ましい。口腔用組成物が溶剤として低級アルコールを含有する場合、その含有量は、口腔用組成物全体に対して1〜20質量%が好ましい。
賦形剤としては、例えば、水飴、ブドウ糖、果糖、転化糖、デキストリン、オリゴ糖が挙げられる。口腔用組成物が食品製剤である場合、通常、賦形剤を含有する。賦形剤を含有する場合、その含有量は本発明の効果を損なわない範囲で適宜定めることができる。
[1−4.形状、剤形]
本発明の口腔用組成物の形状、剤形は特に限定されない。例えば、液体系(液体、液状、ペースト状)、固体系(固体、固形状)等の各種形状に調製できる。剤形の例としては、練歯磨剤、液体歯磨剤、液状歯磨剤、粉歯磨剤等の歯磨剤組成物、洗口剤組成物、塗布剤組成物、口腔用パスタ、口中清涼剤組成物、食品形態(チューインガム、錠菓、キャンディ、グミ、フィルム、トローチ等)が挙げられる。
口腔内の湿潤効果をより高く奏することができることから、本発明の口腔用組成物は、歯磨剤組成物又は洗口剤組成物であることが好ましい。本発明の口腔用組成物が歯磨剤組成物である場合、練歯磨剤であることがより好ましい。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。以下の実施例は、本発明を好適に説明するためのものであって、本発明を限定するものではない。
[湿潤効果]
10名の被験者において、歯磨剤組成物を使用して歯磨きを行った際の口腔内の湿潤効果の実感の程度についてアンケートを行った。下記スコア基準に基づいてスコア(1〜4点)をつけて平均点を算出した。算出したスコアの平均値から下記評価基準に基づき口腔内の湿潤効果を評価した。
なお、歯磨きは、各被験者において、歯磨剤組成物約1gを歯ブラシにとり、3分間ブラッシングすることにより実施した。
[スコア基準]
4点:口腔内の潤いを強く感じた
3点:口腔内の潤いを感じた
2点:口腔内の潤いをほとんど感じない
1点:口腔内の潤いを感じない
[評価基準]
A:平均点3.5点以上
B:平均点3.0点以上3.5点未満
C:平均点2.0点以上3.0点未満
D:平均点2.0点未満
[口腔内水分量]
10名の被験者において、歯磨剤組成物を使用して歯磨きを行った際の口腔粘膜の水分量を口腔水分計(ライブ社製「ムーカス」)により測定した。測定は、(1)右頬、(2)左頬の部位について行い、(1)と(2)の部位の平均値を各被験者について算出した。さらに、10名の被験者についての平均値を算出し、当該平均値から下記評価基準に基づき口腔内の水分量を評価した。
なお、歯磨きは、各被験者において、歯磨剤組成物約1gを歯ブラシにとり、3分間ブラッシングすることにより実施した。歯磨きの後、2回ゆすいだ直後に、1回目の測定を実施した(「直後」)。15分間経過の後、2回目の測定を実施した(「15分後」)。
[評価基準]
A:29%以上
B:27%以上29%未満
C:25%以上27%未満
D:25%未満
以下の実施例で用いた歯磨剤組成物の調製に用いた各成分の詳細を記す。
<(A)成分>
ピロリドンカルボン酸ナトリウム(味の素社製、「AJIDEW N―50(登録商標)」)
<(B)成分>
無水硫酸ナトリウム(富田製薬社製)
<任意成分>
プロピレングリコール(粘調剤)(中央化成社製)、70質量%ソルビット液(ソルビトール)(70質量%水溶液品、粘調剤)(ロケット社製)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(粘結剤)、サッカリンナトリウム(甘味剤)、ラウリル硫酸ナトリウム(界面活性剤)、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液(界面活性剤)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(界面活性剤)、無水ケイ酸(研磨性、吸液量1.0mL/g)(多木化学社製)、無水ケイ酸(増粘性、吸液量2.5mL/g)(DSLジャパン社製、商品名「カープレックス」)、酸化チタン(着色剤)、香料(香料)。
なお、任意成分は、医薬部外品原料規格2006に適合したものを用いた。
(実施例1)
精製水中に、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、サッカリンナトリウム、無水ケイ酸(増粘性)及び70質量%ソルビット液を加え、常温で混合溶解してX液を調製した。
別途、プロピレングリコール中に、カルボキシメチルセルロースナトリウムを分散させてY液を調製した。
撹拌中のX液に、Y液及び酸化チタンを加えて撹拌した後、香料、無水ケイ酸(研磨性)、ラウリル硫酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液、及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を加え、更に減圧下で撹拌し、歯磨剤組成物を調製した。なお、製造には、1.5Lニーダー(石山工作所社製)を用いた。調製した歯磨剤組成物を用いて、湿潤効果及び口腔内水分量を調査した。結果を表1に記す。
(実施例2〜10、比較例1〜3)
(A)成分と(B)成分の含有量を表1に記載した数値に変更したこと以外は、実施例1と同様にして歯磨剤組成物を調製した。調製した歯磨剤組成物を用いて、湿潤効果及び口腔内水分量を調査した。結果を表1に記す。
Figure 0006854182
表1から、硫酸ナトリウムを単独で使用した場合、湿潤効果や口腔内水分量を向上させる作用はないことがわかる(比較例1参照)。また、ピロリドンカルボン酸ナトリウムを単独で使用した場合、湿潤効果が僅かに向上し、直後の口腔内水分量の評価は良好であったが、持続性がないことがわかる(比較例2,3参照)。
これに対し、本発明の口腔用組成物に該当する歯磨剤組成物は、湿潤効果が良好又は優れるものであり、口腔内水分量を向上するとともに、その持続性も良好であった(実施例1〜10参照)。即ち、湿潤効果や口腔内水分量を向上させる作用が観測されなかった硫酸ナトリウムが、ピロリンドンカルボン酸ナトリウムとの併用により、湿潤効果を向上するとともに、口腔内水分量の持続性も向上するという予想されない効果が発現した。
なお、表1中、各成分の数値(配合量)の記載は質量%を表し、全て純度100%に換算した値である。また、精製水の量(バランス)には、ソルビット等の各成分の持込水分量が含まれている。

Claims (3)

  1. (A)成分:ピロリドンカルボン酸及び/又はその塩と、
    (B)成分:硫酸ナトリウムと、を含有する口腔用組成物。
  2. 前記(A)成分の含有量が0.1〜10質量%である、請求項1に記載の口腔用組成物。
  3. 前記(B)成分の含有量が0.05〜3質量%である、請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
JP2017088803A 2017-04-27 2017-04-27 口腔用組成物 Active JP6854182B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017088803A JP6854182B2 (ja) 2017-04-27 2017-04-27 口腔用組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017088803A JP6854182B2 (ja) 2017-04-27 2017-04-27 口腔用組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018184379A JP2018184379A (ja) 2018-11-22
JP6854182B2 true JP6854182B2 (ja) 2021-04-07

Family

ID=64355492

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017088803A Active JP6854182B2 (ja) 2017-04-27 2017-04-27 口腔用組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6854182B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6075416A (ja) * 1983-10-03 1985-04-27 Lion Corp 口腔用組成物
JP5444854B2 (ja) * 2009-06-01 2014-03-19 ライオン株式会社 歯磨剤組成物
JP6100575B2 (ja) * 2013-03-27 2017-03-22 ライオン株式会社 口腔用組成物
JP6201851B2 (ja) * 2014-03-25 2017-09-27 ライオン株式会社 歯磨組成物
JP2016121089A (ja) * 2014-12-25 2016-07-07 ライオン株式会社 口腔用組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018184379A (ja) 2018-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6602608B2 (ja) 口腔用組成物
JP6100575B2 (ja) 口腔用組成物
JP6425648B2 (ja) 口腔用組成物
JP2016121089A (ja) 口腔用組成物
JP6141722B2 (ja) 口腔用組成物
JP5233399B2 (ja) 口腔スプレー用組成物及び口腔用製剤
JP6425647B2 (ja) 口腔用組成物
JP6193013B2 (ja) 口腔用組成物
JP6092751B2 (ja) 歯磨組成物
CN107613948B (zh) 口腔用组合物
JP6440515B2 (ja) 口腔用組成物
JP6854182B2 (ja) 口腔用組成物
JP6226801B2 (ja) 歯磨組成物
JP6335637B2 (ja) 歯磨組成物
JP6230502B2 (ja) 歯磨組成物
JP7064938B2 (ja) 口腔用組成物
JP6647008B2 (ja) 口腔用組成物
JP7042075B2 (ja) 口腔用組成物
JP7058093B2 (ja) 粘膜刺激・苦味抑制剤及び口腔用組成物
JP2017114837A (ja) 口腔用組成物
JP6440489B2 (ja) 口腔用組成物及び口腔用温感剤
JP7034612B2 (ja) 口腔用組成物
WO2022145166A1 (ja) 口腔用組成物
WO2022075422A1 (ja) 歯磨剤組成物
WO2022145160A1 (ja) 口腔用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200310

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210302

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210315

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6854182

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350