JP2015194194A - 回転伝達装置 - Google Patents

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直嗣 北山
Naotsugu KITAYAMA
直嗣 北山
真理名 福成
Marina FUKUNARI
真理名 福成
齋藤 隆英
Takahide Saito
隆英 齋藤
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Abstract

【課題】回転の伝達と遮断とを行う2方向クラッチを電磁クラッチで制御する回転伝達装置において、マニュアル操作により入力軸を回転させて2方向クラッチを係合させる際に空転感覚が感じとられることのないようにする。【解決手段】入力軸1と出力軸2の相互間で回転の伝達と遮断とを行なう2方向クラッチ10を出力軸の軸端部に設けた外輪11の内周と入力軸の軸端部に設けた内輪13の外周間に、制御保持器16Aの複数の柱部22と回転保持器16Bの複数の柱部26が周方向に交互に配置し、隣接する柱部間に形成されたポケット27内に外輪の内周と内輪の外周に対して係合可能な一対のローラ15と、一対のローラを離反する方向に付勢する弾性部材20とを組込む。2方向クラッチの係合と解除を制御する電磁クラッチ50のコア53bに軸受支持筒57を設け、軸受支持筒内に摩擦部材60を組込み、摩擦部材を入力軸に摩擦接触させて回転抵抗を付与する。【選択図】図1

Description

この発明は、入力軸と出力軸間の相互において回転の伝達と遮断の切換えに用いられる回転伝達装置に関する。
入力軸から出力軸への回転の伝達と遮断とを行う回転伝達装置として、2方向クラッチを有し、その2方向クラッチの係合および解除を電磁クラッチにより制御するようにしたものが従来から知られている。
特許文献1に記載された回転伝達装置においては、外輪とその内側に組み込まれた内輪との間に制御保持器と回転保持器とを、各保持器に設けられた柱部が周方向で交互に配置されるよう組込み、隣接する柱部間に形成されたポケット内に対向一対のローラを組込み、その一対のローラを、その対向部間に組み込まれた弾性部材で離反する方向に付勢して、係合待機位置にスタンバイさせ、上記内輪の一方向への回転により一方のローラを円筒面およびカム面に係合させ、内輪の回転を外輪に伝達するようにしている。
また、内輪が設けられた入力軸上に電磁クラッチを設け、その電磁クラッチの電磁石に対する通電により制御保持器を軸方向に移動させ、その移動に連動して制御保持器のフランジと回転保持器のフランジの対向面間に設けられた運動変換機構としてのトルクカムの作用によりポケットの周方向幅が小さくなる方向に制御保持器と回転保持器を相対回転させ、各保持器の柱部で一対のローラを係合解除位置まで移動させて、内輪から外輪への回転伝達を遮断するようにしている。
上記回転伝達装置においては、電磁クラッチの電磁コイルに対する通電を解除すると、対向一対のローラ間に組み込まれた弾性部材の押圧作用によりローラが係合待機位置に向けて移動し、制御保持器と回転保持器がポケットの周方向幅が大きくなる方向に相対回転する。
このとき、一対のローラのそれぞれが外輪の円筒面および内輪のカム面に係合する位置まで移動すると、入力軸の回転により一対のローラのそれぞれがさらに強固に噛み込む係合状態になり、電磁コイルに対する通電時にローラを係合解除させることができなくなる可能性がある。
そのような不都合の発生を防止するため、弾性部材の押圧作用によって一対のローラを離反する方向に移動させ、回転保持器に対して相対回転しつつ軸方向に移動する制御保持器を外輪の開口端面に当接させ、その当接部の摩擦作用により制御保持器を停止状態に保持して、対向一対のローラのそれぞれを円筒面およびカム面との間に微小な間隙が形成される係合待機位置にスタンバイさせ、入力軸の一方向への回転によって、一方のローラのみを係合させるようにしている。
特開2012−149746号公報
ところで、上記特許文献1に記載された従来の回転伝達装置においては、一対のローラが係合待機位置にスタンバイされる状態で、それぞれのローラと円筒面およびカム面間に間隙が形成されるため、その間隙が回転方向ガタとなり、マニュアル操作により入力軸を回転操作してローラを係合させる際、上記回転方向ガタに相当する分、空転感覚が感じとられることになって不安感を与えることになる。
この発明の課題は、入力軸から出力軸への回転の伝達と遮断とを行う2方向クラッチを電磁クラッチによって制御する回転伝達装置において、マニュアル操作により入力軸を回転させて2方向クラッチを係合させる際に、空転感覚が感じとられることのないようにすることである。
上記の課題を解決するため、この発明においては、入力軸と、その入力軸と同軸上に配置された出力軸の相互間において回転の伝達と遮断とを行なう2方向クラッチおよび前記入力軸上に設けられて2方向クラッチの係合および解除を制御する電磁クラッチを有し、前記2方向クラッチが、前記出力軸の軸端部に設けられた外輪の内周と前記入力軸の軸端部に設けられた内輪の外周間に、制御保持器に設けられた複数の柱部および回転保持器に設けられた複数の柱部が周方向に交互に配置されるよう組込み、隣接する柱部間に形成されたポケット内に前記外輪の内周および内輪の外周に対して係合可能な一対の係合子と、その一対の係合子を離反する方向に付勢する弾性部材とを組込んだ構成とされ、前記電磁クラッチが、前記制御保持器に連結されたアーマチュアと、そのアーマチュアと軸方向で対向するロータと、そのロータと軸方向で対向し、通電によりロータにアーマチュアを吸着させる静止支持された電磁石とからなり、前記制御保持器の前記ロータに向けての直線運動を、その制御保持器と回転保持器がポケットの周方向幅を小さくする方向の相対的な回転運動に変換する運動変換機構を設け、前記電磁石に対する通電の解除時に、前記弾性部材の復元弾性により制御保持器を外輪の開口端面に衝突する位置まで移動させて前記一対の係合子を係合待機位置にスタンバイさせるようにした回転伝達装置において、前記入力軸の空転時における周囲の静止部材と入力軸の対向部間に、摩擦接触によって入力軸に回転抵抗を付与する摩擦部材を組み込んだ構成を採用したのである。
上記のように、入力軸の空転時における周囲の静止部材と入力軸の対向部間に、摩擦接触によって入力軸に回転抵抗を付与する摩擦部材を組み込むことによって、入力軸が外輪に対して相対回転する空転時に常に入力軸に適度の回転トルクを付与することができる。
このため、マニュアル操作により入力軸を回転させて係合待機位置にスタンバイされた一対の係合子のいずれかを係合位置に変位させる入力軸の空回転時に空転感覚が感じとられるというようなことはない。
ここで、摩擦部材は、電磁石の電磁コイル支持用コアに設けられた軸受支持筒の内径面と入力軸の外径面間に組み込むようにしてもよく、あるいは、入力軸と外輪の軸方向の対向面間に組み込むようにしてもよい。
また、摩擦部材は、樹脂からなるものであってもよく、ゴムからなるものであってもよい。
この発明においては、上記のように、入力軸の空転時における周囲の静止部材と入力軸との間に摩擦部材を組み込んで入力軸に適度の回転トルクを付与するようにしたので、マニュアル操作により入力軸を回転させて係合子を係合待機位置から係合位置に変位させる入力軸の空回転時に空転感覚が感じとられるというようなことはなくなり、不安感を与えることなく回転操作することができる。
この発明に係る回転伝達装置の実施の形態を示す縦断面図 図1のII−II線に沿った断面図 (a)は図2の一部を拡大して示す断面図、(b)は(a)に示されるローラの係合解除状態を示す断面図 図1のIV−IV線に沿った断面図 図4のV−V線に沿った断面図 図1のVI−VI線に沿った断面図 (a)は図6のVII−VII線に沿った断面図、(b)は作動状態を示す断面図 図1に示す電磁クラッチ部の一部を拡大して示す断面図 入力軸と外輪の軸方向の対向面間に摩擦部材を組み込んだ状態を示す断面図
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る回転伝達装置の実施の形態を示す。図示のように、回転伝達装置は、入力軸1と、その入力軸1と同軸上に配置された出力軸2と、その両軸の軸端部を覆うハウジング3と、そのハウジング3内に組み込まれて入力軸1から出力軸2への回転の伝達と遮断とを行なう2方向クラッチ10およびその2方向クラッチ10の係合、解除を制御する電磁クラッチ50とからなる。
ハウジング3は円筒状をなし、その一端部には小径の軸受筒4が設けられ、その軸受筒4内に組み込まれた軸受5によって出力軸2が回転自在に支持されている。また、軸受筒4内には皿ばねからなる弾性部材6が組み込まれ、その弾性部材6は2方向クラッチ10および電磁クラッチ50をハウジング3の開口端部の内周に取り付けられた止め輪からなる抜止めリング7に向けて付勢している。
さらに、軸受筒4の開口端部内にはオイルシール8が組み込まれて端部開口が密閉されている。
図1および図2に示すように、2方向クラッチ10は、出力軸2の軸端部に設けられた外輪11の内周に円筒面12を設け、入力軸1の軸端部に設けられた内輪13の外周に複数のカム面14を周方向に等間隔に形成し、その複数のカム面14のそれぞれと円筒面12間に一対の係合子としてのローラ15と弾性部材20とを組込み、そのローラ15を保持器16で保持し、上記内輪13の一方向への回転により一対のローラ15の一方を円筒面12およびカム面14に係合させて内輪13の回転を外輪11に伝達し、また、内輪13の他方向への回転時に他方のローラ15を円筒面12およびカム面14に係合させて内輪13の回転を外輪11に伝達するようにしている。
ここで、外輪11の閉塞端部の内面側には小径の凹部17が形成され、その凹部17内に組み込まれた軸受18によって内輪13の端部が回転自在に支持されている。
内輪13は入力軸1の軸端部に一体化されているが、内輪13を入力軸1に対して別体とし、セレーション嵌合により入力軸1に回り止めしてもよい。
図3(a)に示すように、内輪13の外周に形成されたカム面14は、相反する方向に傾斜する一対の傾斜面14a、14bから形成されて外輪11の円筒面12との間に周方向の両端が狭小のくさび形空間を形成しており、上記一対の傾斜面14a、14b間には内輪13の接線方向に向く平坦な弾性部材支持面19が設けられ、その弾性部材支持面19によって弾性部材20が支持されている。
弾性部材20はコイルばねからなる。この弾性部材20は一対のローラ15間に配置される組込みとされ、その弾性部材20により一対のローラ15は離反する方向に付勢されて、図2および図3(a)に示すように、円筒面12およびカム面14に直ちに係合する係合待機位置にスタンバイされる。
ここで、一対のローラ15が係合待機位置にスタンバイされるとき、一対のローラ15のそれぞれと外輪11の円筒面12および内輪13のカム面14間に微小な間隙が設けられる。ローラ15が係合待機位置に位置する状態から入力軸1が回転すると、図3(a)の鎖線で示すように、ローラ15が外輪11の円筒面12および内輪13のカム面14に係合し、上記係合待機位置から係合位置に至るまでの入力軸1の回転角αが回転方向ガタであり、入力軸1が空回転する。
図1および図2に示すように、保持器16は、制御保持器16Aと、回転保持器16Bとからなる。図1および図6に示すように、制御保持器16Aは、環状のフランジ21の片面外周部にカム面14と同数の柱部22を周方向に等間隔に設け、その隣接する柱部22間に円弧状の長孔23を形成し、外周には柱部22と反対向きに筒部24を設けた構成とされている。
一方、回転保持器16Bは、環状のフランジ25の外周にカム面14と同数の柱部26を周方向に等間隔に設けた構成とされている。
制御保持器16Aと回転保持器16Bは、制御保持器16Aの長孔23内に回転保持器16Bの柱部26が挿入されて、その柱部22、26が周方向に交互に並ぶ組み合わせとされる。そして、その組み合わせ状態で柱部22、26の先端部が外輪11と内輪13間に配置され、制御保持器16Aのフランジ21および回転保持器16Bのフランジ25が入力軸1の外周に嵌合された支持リング28と外輪11の開口端面間に位置する組込みとされている。
上記のような保持器16A、16Bの組込みによって、図2および図3(a)に示すように、制御保持器16Aの柱部22と回転保持器16Bの柱部26間にポケット27が形成される。ポケット27は内輪13のカム面14と径方向で対向し、各ポケット27内に対向一対の係合子としてのローラ15および弾性部材20が組込まれている。
図1に示すように、制御保持器16Aのフランジ21は、入力軸1の外周に形成されたスライド案内面29に沿ってスライド自在に支持されている。一方、回転保持器16Bは、フランジ25と入力軸1に嵌合された上述の支持リング28間に組み込まれたスラスト軸受30によって回転自在に支持されている。
スラスト軸受30は、回転保持器16Bが電磁クラッチ50側に移動するのを防止する状態で、その回転保持器16Bを回転自在に支持している。
制御保持器16Aのフランジ21と回転保持器16Bのフランジ25間には、制御保持器16Aの軸方向への移動を、その制御保持器16Aと回転保持器16Bの相対的な回転運動に変換する運動変換機構としてのトルクカム40が設けられている。
図6および図7(a)、(b)に示すように、トルクカム40は、制御保持器16Aのフランジ21と回転保持器16Bのフランジ25の対向面それぞれに周方向の中央部で深く両端に至るに従って次第に浅くなる対向一対のカム溝41、42を設け、そのカム溝41の一端部と他方のカム溝42の他端部間にボール43を組み込んだ構成としている。
カム溝41、42として、ここでは断面形状が円弧状の溝を示したが溝断面形状がV型の溝であってもよい。
上記トルクカム40は、制御保持器16Aのフランジ21が回転保持器16Bのフランジ25に接近する方向に制御保持器16Aが軸方向に移動した際に、図7(a)に示すように、ボール43がカム溝41、42の溝深さの最も深い位置に向けて転がり移動し、制御保持器16Aと回転保持器16Bをポケット27の周方向幅が小さくなる方向に相対回転させるようになっている。
図1に示すように、内輪13には、入力軸1に形成されたスライド案内面29側の端部に、そのスライド案内面29とほぼ同径のホルダ嵌合面44が形成され、そのホルダ嵌合面44にローラ15および弾性部材20の軸方向への脱落を防止する環状のばねホルダ45が嵌合されている。
ばねホルダ45は、内輪13の軸方向端面に衝合する状態で軸方向に位置決めされている。図4および図5に示すように、ばねホルダ45の外周には制御保持器16Aの柱部22と回転保持器16Bの柱部26間に配置される複数の制動片46が形成されている。
複数の制動片46は、制御保持器16Aと回転保持器16Bとがポケット27の周方向幅を縮小する方向に相対回転した際に、制御保持器16Aの柱部22および回転保持器16Bの柱部26を両側縁で受け止めて対向一対のローラ15を係合解除する中立位置に保持するようになっている。
ばねホルダ45の外周部には、軸方向に延びて弾性部材20の外側に張り出す保持片47が形成され、その保持片47の内径側に形成された切欠部48に弾性部材20が収容されて対向一対のローラ15間から脱落するのが防止されている。
図1に示すように、電磁クラッチ50は、制御保持器16Aに形成された筒部24の端面と軸方向で対向するアーマチュア51と、そのアーマチュア51と軸方向で対向するロータ52と、そのロータ52と軸方向で対向する電磁石53とを有している。
アーマチュア51は、入力軸1に設けられた前述の支持リング28によって回転自在かつスライド自在に支持されている。アーマチュア51の外周部には連結筒54が設けられ、その連結筒54の内径面に制御保持器16Aの筒部24が圧入されて、制御保持器16Aとアーマチュア51が連結一体化されている。その連結によってアーマチュア51は、支持リング28の外周と入力軸1の外周のスライド案内面29の軸方向の2箇所においてスライド自在の支持とされる。
ここで、支持リング28は、入力軸1のスライド案内面29の軸方向他側に設けられた段部31によって軸方向に位置決めされている。
ロータ52は、外・内周に外筒部52aおよび内筒部52bを有し、その内筒部52bが入力軸1に嵌合されている。また、ロータ52は支持リング28との間に組み込まれたシム56によって軸方向に位置決めされている。
電磁石53は、電磁コイル53aおよびその電磁コイル53aを支持するコア53bを有する。コア53bはロータ52の外筒部52aと内筒部52b間に組み込まれ、端部外周が静止部材としてのハウジング3の内径面で支持されて回り止めされている。
コア53bの外側端面には軸受支持筒57が設けられている。軸受支持筒57はコア53bと一体化され、その内部に入力軸1を回転自在に支持する軸受58が組み込まれている。軸受58は、軸受支持筒57の内周に取り付けた止め輪59によって抜止めされている。
また、軸受支持筒57の開口端部内には、図8に示すように、摩擦部材60が組み込まれている。摩擦部材60は、その内径面が入力軸1の外径面に弾性接触して入力軸1に回転抵抗を付与している。摩擦部材60は、樹脂からなるものであってもよく、あるは、ゴムからなるものであってもよい。
実施の形態で示す回転伝達装置は上記の構造からなり、図1は、電磁石53の電磁コイル53aに対する通電の遮断状態を示し、アーマチュア51はロータ52から離反する状態にある。また、2方向クラッチ10の対向一対のローラ15は、図2および図3(a)に示すように、外輪11の円筒面12および内輪13のカム面14間に微小な間隙を形成する係合待機位置にスタンバイしている。
2方向クラッチ10のローラ15が係合待機位置にスタンバイされている状態において、入力軸1をマニュアル操作によって一方向に回転すると、入力軸1が図3(a)に示される回転角αに相当する角度だけ回転した際に一対のローラ15の一方が外輪11の円筒面12および内輪13のカム面14に係合し、入力軸1の回転が内輪13および外輪11を介して出力軸2に伝達される。
また、入力軸1を他方向に回転すると、他方のローラ15が外輪11の円筒面12および内輪13のカム面14に係合し、入力軸1の回転が出力軸2に伝達される。
一対のローラ15の一方が係合位置に配置されている状態において、電磁コイル53aに通電すると、アーマチュア51に吸引力が作用し、アーマチュア51が軸方向に移動してロータ52に吸着される。
ここで、アーマチュア51は筒部24に対する連結筒54の圧入によって制御保持器16Aに連結一体化されているため、アーマチュア51の軸方向への移動に伴って制御保持器16Aは、そのフランジ21が回転保持器16Bのフランジ25に接近する方向に移動する。
このとき、図7(b)に示すボール43が図7(a)に示すように、カム溝41、42の溝深さの最も深い位置に向けて転がり移動し、制御保持器16Aと回転保持器16Bはポケット27の周方向幅が小さくなる方向に相対回転し、対向一対のローラ15は制御保持器16Aの柱部22と回転保持器16Bの柱部26で押されて互いに接近する方向に移動する。このため、ローラ15は、図3(b)に示すように、円筒面12およびカム面14に対して係合待機位置から中立位置に変位し、2方向クラッチ10は係合解除状態とされる。
2方向クラッチ10の係合解除状態において、入力軸1に回転トルクを入力して内輪13を一方向に回転すると、入力軸1に圧入されたロータ52も同じく回転し、ロータ52に吸着されたアーマチュア51とアーマチュア51に圧入された制御保持器16Aも回転することになり、トルクカム40を通じて回転保持器16Bも回転する。このとき、対向一対のローラ15は中立位置に保持されているため、入力軸1と共に回転する内輪13の回転は外輪11に伝達されず、入力軸1および内輪13はフリー回転する。
ここで、制御保持器16Aと回転保持器16Bがポケット27の周方向幅を小さくなる方向に相対回転すると、制御保持器16Aの柱部22と回転保持器16Bの柱部26のどちらか一方がばねホルダ45の制動片46の縁に当接し回転方向規制を受け、もう一方がさらにポケット27の周方向幅を小さくする方向に相対回転する。もう一方はロータ52とアーマチュア51が接触するまで軸方向に動いた分だけトルクカム40を通じて回転し、最終的にほぼ中立状態まで回転する。
このため、弾性部材20は必要以上に収縮することはなくなり、伸長と収縮が繰り返し行われても疲労によって破損するようなことはない。
一対のローラ15が中立位置に配置されている状態において、電磁コイル53aに対する通電を解除すると、アーマチュア51は吸着が解除される。その吸着解除により、弾性部材20の押圧によって一対のローラ15が離反する方向に移動すると共に制御保持器16Aと回転保持器16Bがポケット27の周方向幅が大きくなる方向に相対回転する。
そして、対向一対のローラ15のそれぞれが、図2および図3(a)に示すように、円筒面12およびカム面14との間に微小な間隙を形成する係合待機位置まで移動すると、外輪11の開口端面に制御保持器16Aが当接し、一対のローラ15は係合待機位置に停止保持される。
そのため、入力軸1を回転すると、前述のように、一対のローラ15の一方が円筒面12およびカム面14に直ちに係合して入力軸1の回転が出力軸2に伝達され、また、入力軸1の回転方向を切換えると、他方のローラ15を係合して、入力軸1の回転が出力軸2に伝達される。
このように、電磁コイル53aに対する通電の遮断により、制御保持器16Aと回転保持器16Bがポケット27の周方向幅が大きくなる方向に相対回転して、対向一対のローラ15のそれぞれが円筒面12およびカム面14との間に微小な間隙を形成する係合待機位置に配置されて、円筒面12およびカム面14に直ちに噛み込むスタンバイ状態とされるため、回転方向ガタは小さく、応答性に優れている。
ここで、係合待機位置に位置する一対のローラ15が係合位置に変位する場合、入力軸1は、図3(a)に示される回転角αに相当する角度分を回転方向ガタとして空転回転し、その回転時にマニュアル操作される入力軸1にトルクが負荷されない状態にあると、上記回転方向ガタに相当する分、空転感覚が感じとられることになって不安感を与えることになる。
しかし、実施の形態においては、図8に示すように、軸受支持筒57内に摩擦部材60を組み込み、その摩擦部材60の内径面を入力軸1の外径面に弾性接触させて入力軸1に適度の回転トルクを付与するようにしているため、空転感覚が感じとられるというようなことはなく、不安感を与えることなく入力軸1を回転操作することができる。
図8では、入力軸1に適度の回転トルクを付与する摩擦部材60を軸受支持筒57内に組み込むようにしたが、摩擦部材60の組み込み位置は図8に限定されるものではない。
ここで、回転伝達装置の装置への組込み状態では、出力軸2に負荷トルクが常に作用する状態にあるため、図9に示すように、入力軸1と外輪11の軸方向の対向端面間に摩擦部材60を組み込んで、入力軸1に適度の回転トルクを付与するようにしてもよい。
1 入力軸
2 出力軸
3 ハウジング
10 2方向クラッチ
11 外輪
13 内輪
15 ローラ(係合子)
16A 制御保持器
16B 回転保持器
20 弾性部材
22 柱部
26 柱部
27 ポケット
40 トルクカム(運動変換機構)
50 電磁クラッチ
51 アーマチュア
52 ロータ
53 電磁石
53a 電磁コイル
53b コア
57 軸受支持筒
60 摩擦部材

Claims (4)

  1. 入力軸と、その入力軸と同軸上に配置された出力軸の相互間において回転の伝達と遮断とを行なう2方向クラッチおよび前記入力軸上に設けられて2方向クラッチの係合および解除を制御する電磁クラッチを有し、
    前記2方向クラッチが、前記出力軸の軸端部に設けられた外輪の内周と前記入力軸の軸端部に設けられた内輪の外周間に、制御保持器に設けられた複数の柱部および回転保持器に設けられた複数の柱部が周方向に交互に配置されるよう組込み、隣接する柱部間に形成されたポケット内に前記外輪の内周および内輪の外周に対して係合可能な一対の係合子と、その一対の係合子を離反する方向に付勢する弾性部材とを組込んだ構成とされ、
    前記電磁クラッチが、前記制御保持器に連結されたアーマチュアと、そのアーマチュアと軸方向で対向するロータと、そのロータと軸方向で対向し、通電によりロータにアーマチュアを吸着させる静止支持された電磁石とからなり、
    前記制御保持器の前記ロータに向けての直線運動を、その制御保持器と回転保持器がポケットの周方向幅を小さくする方向の相対的な回転運動に変換する運動変換機構を設け、
    前記電磁石に対する通電の解除時に、前記弾性部材の復元弾性により制御保持器を外輪の開口端面に衝突する位置まで移動させて前記一対の係合子を係合待機位置にスタンバイさせるようにした回転伝達装置において、
    前記入力軸の空転時における周囲の静止部材と入力軸の対向部間に、摩擦接触によって入力軸に回転抵抗を付与する摩擦部材を組み込んだことを特徴とする回転伝達装置。
  2. 前記摩擦部材が、前記電磁石の電磁コイル支持用コアに設けられた軸受支持筒の内径面と前記入力軸の外径面間に組み込まれた請求項1に記載の回転伝達装置。
  3. 前記摩擦部材が、前記入力軸と前記外輪の軸方向の対向面間に組み込まれた請求項1に記載の回転伝達装置。
  4. 前記摩擦部材が、樹脂またはゴムからなる請求項1乃至3のいずれか1項に記載の回転伝達装置。
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