JP5902531B2 - 回転伝達装置の製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、回転の伝達と遮断の切換えを行なうことができるようにした回転伝達装置の製造方法に関する。
入力軸から出力軸への回転の伝達と遮断とを行う回転伝達装置として、2方向クラッチを有し、その2方向クラッチの係合および解除を電磁クラッチにより制御するようにしたものが従来から知られている。
特許文献1に記載された回転伝達装置においては、外輪とその内側に組み込まれたカムリングとの間に制御保持器と回転保持器とを、各保持器に形成された柱部が周方向で交互に配置されるよう組込み、隣接する柱部間に形成されたポケット内に対向一対のローラを組込み、その一対のローラをその対向部間に組み込まれた弾性部材で離反する方向に付勢して、外輪の内周に形成された円筒面とカムリングの外周に形成されたカム面に係合する位置にスタンバイさせ、上記カムリングの一方向への回転により一方のローラを円筒面およびカム面に係合させ、カムリングの回転を外輪に伝達するようにしている。
また、カムリングに接続された入力軸上に電磁クラッチを設け、その電磁クラッチにより制御保持器を軸方向に移動させ、その制御保持器のフランジ部と回転保持器のフランジ部の対向面間に設けられたトルクカムの作用によりポケットの周方向幅が小さくなる方向に制御保持器と回転保持器とを相対回転させて、各保持器の柱部で一対のローラを係合解除位置まで移動させ、カムリングから外輪への回転伝達を遮断するようにしている。
上記回転伝達装置においては、電磁クラッチにより制御保持器のフランジ部が回転保持器のフランジ部から離反する方向に制御保持器を移動させると、対向一対のローラ間に組み込まれた弾性部材の押圧作用により制御保持器と回転保持器とがポケットの周方向幅が大きくなる方向に相対回転して対向一対のローラが円筒面およびカム面に直ちに係合するため、回転方向ガタがきわめて小さく、応答性に優れているという特徴を有している。
特開2009−293679号公報
ところで、上記特許文献1に記載された回転伝達装置においては、回転保持器および制御保持器のそれぞれを削り出しによって形成するようにしているため、製作に手間がかかってコストも高く、そのコストを低減する上においても改善すべき点が残されていた。
また、外輪内に制御保持器と回転保持器の全体を収容する構成であるため、軸方向長さの長い外輪を必要として重量も重くなり、その軽量化を図る上において改善すべき点が残されている。
この発明の課題は、入力軸から出力軸への回転の伝達と遮断を行なう2方向クラッチを有し、その2方向クラッチの係合および解除を電磁クラッチにより制御するようにした回転伝達装置のコストの低減を図ることである。
上記の課題を解決するため、この発明においては、入力軸から、その入力軸と同軸上に配置された出力軸への回転の伝達と遮断とを行なう2方向クラッチおよびその2方向クラッチの係合および解除を制御する電磁クラッチを有し、前記2方向クラッチが、前記出力軸の軸端部に設けられた外輪の内周に円筒面を形成し、前記入力軸の軸端部に設けられたカムリングの外周に前記円筒面との間で周方向の両端が狭小のくさび型空間を形成する複数のカム面を設け、その複数のカム面と円筒面間に形成されたくさび空間のそれぞれに対向一対のローラと、その対向一対のローラを離反する方向に付勢する弾性部材とを組込み、前記対向一対のローラのそれぞれを保持器で保持し、その保持器が、制御保持器と回転保持器とからなり、その両保持器が、環状のフランジの外周部に前記カム面と同数の柱部が周方向に間隔をおいて形成された構成とされ、その両保持器は、フランジが軸方向で対向し、柱部が周方向に交互に配置される組み合わせとされて、隣接する柱部間に前記対向一対のローラおよび弾性部材が収容されるポケットが形成され、
前記電磁クラッチが、入力軸の軸方向に移動自在に支持されたアーマチュアと、そのアーマチュアと軸方向で対向するロータと、そのロータと軸方向で対向し、通電によってロータにアーマチュアを吸着させる電磁石とからなり、前記電磁石への通電により制御保持器を制御して一対のローラを係合解除させるようにした回転伝達装置において、前記回転保持器をプレス成形品とした構成を採用したのである。
上記のように、回転保持器をプレス成形品とすることによってコストの低減を図ることができる。
ここで、回転保持器を、柱部と同数の突出片部を外周に有する環状のプレス成形されたフランジ部と、そのフランジ部に対して別にプレス成形された複数の柱部との2部品として、その複数の柱部のそれぞれを複数の突出片部のそれぞれに接合一体化することによって、回転保持器を簡単に製作することができる。
フランジ部と柱部の接合一体化には、溶接する方法、拡散接合する方法、接着する方法を採用することができる。
この発明に係る回転伝達装置において、制御保持器を、フランジ部の外周部に複数の柱部が設けられた保持器本体部の外周に電磁クラッチのアーマチュアに接続される筒部を設けた構成とし、その保持器本体部と筒部とを別部品として、保持器本体部をプレス成形により形成し、その保持器本体部を筒部内に嵌合して接合一体化することにより、回転伝達装置のコストをより低減することができる。
また、制御保持器を、フランジ部の外周部に複数の柱部を一体に設けた構成としてプレス成形により形成し、上記フランジ部をアーマチュアに設けられた連結筒内に嵌合して接合一体化することによって、上記と同様に、回転伝達装置のコストをより低減することができる。
この場合、柱部をフランジ部に対して別体とし、その柱部とフランジ部を拡散接合により一体化することによって、制御保持器を簡単に製作することができる。
さらに、制御保持器および回転保持器を、柱部が外輪とカムリング間に配置され、軸方向で対向するフランジ部が外輪とアーマチュア間に配置される組込みとすることによって、制御保持器および回転保持器の全体を外輪内に収容する組込みとする場合に比較して外輪の軸方向長さのコンパクト化を図ることができる。
この発明においては、上記のように、回転保持器をプレスの成形品としたことにより、その回転保持器を簡単に製作することができ、コストの低減を図ることができる。
この発明に係る回転伝達装置の実施の形態を示す縦断面図 図1の2方向クラッチ部を拡大して示す断面図 (a)は、図1のIII−III線に沿った断面図、(b)は、ローラの係合状態を示す断面図 図1のIV−IV線に沿った断面図 図4のV−V線に沿った断面図 図1のVI−VI線に沿った断面図 (c)は、図6のVII−VII線に沿った断面図、(d)は、作動状態を示す断面図 制御保持器の分解斜視図 (e)および(f)は、制御保持器の保持器本体部の制作状態を段階的に示す図 回転保持器を示す斜視図 回転保持器の他の例を示す一部分解斜視図 制御保持器の他の例を示す断面図
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る回転伝達装置の実施の形態を示す。図示のように、回転伝達装置は、入力軸Sと、その入力軸Sと同軸上に配置された出力軸Sと、その両軸の軸端部を覆うハウジング1と、そのハウジング1内に組み込まれて入力軸Sから出力軸Sへの回転の伝達と遮断とを行なう2方向クラッチ10およびその2方向クラッチ10の係合、解除を制御する電磁クラッチ50とからなる。
ハウジング1は円筒状をなし、その一端部には小径の軸受筒2が設けられ、他端部内周には電磁クラッチ50を抜止めする止め輪3が取付けられている。
図1および図2に示すように、2方向クラッチ10は、出力軸Sの軸端部に設けられた外輪11の内周に円筒面12を設け、入力軸Sの軸端部に設けられたカムリング13の外周に複数のカム面14を周方向に形成し、その複数のカム面14のそれぞれと円筒面12間に一対のローラ15と弾性部材21とを組込み、そのローラ15を保持器16で保持し、上記カムリング13の一方向への回転により一対のローラ15の一方を円筒面12およびカム面14に係合させてカムリング13の回転を外輪11に伝達し、また、カムリング13の他方向への回転時に他方のローラ15を円筒面12およびカム面14に係合させてカムリング13の回転を外輪11に伝達するようにしている。
ここで、外輪11の閉塞端部の内面側には小径の凹部18が形成され、その凹部18内に組み込まれた軸受19によって入力軸Sの軸端部が回転自在に支持されている。
カムリング13は入力軸Sに一体に形成されている。そのカムリング13の外周に形成されたカム面14は、図3に示すように、相反する方向に傾斜する一対の傾斜面14a、14bから形成されて外輪11の円筒面12との間に周方向の両端が狭小のくさび形空間を形成しており、上記一対の傾斜面14a、14b間にはカムリング13の接線方向に向く平坦なばね支持面20が設けられ、そのばね支持面20によって弾性部材21が支持されている。
弾性部材21はコイルばねからなる。この弾性部材21は一対のローラ15間に配置される組込みとされ、その弾性部材20で一対のローラ15は離反する方向に付勢されて、円筒面12およびカム面14に係合するスタンバイ位置に配置されている。
保持器16は、制御保持器16Aと、回転保持器16Bとからなる。図2および図8に示すように、制御保持器16Aは、保持器本体部24と、筒部27とからなる。保持器本体部24は、環状のフランジ部25の片面外周部にカム面14と同数の柱部26を周方向に等間隔に設けた構成とされている。一方、筒部27の内周には、柱部26と同数の連結片28が周方向に等間隔に形成されている。
保持器本体部24と筒部27は、その筒部27内に保持器本体部24のフランジ部25側の端部が挿入される組み合わせとされて、フランジ部25が連結片28に衝合され、その衝合部での接合により一体化されて制御保持器16Aとされる。接合に際し、ここでは、溶接する方法を採用しているが、拡散接合してもよく、あるいは、接着してもよい。
制御保持器16Aにおいては、図6に示すように、隣接する柱部26間に筒部27を外壁とする円弧状の長孔29が形成されている。
ここで、保持器本体部24は、削り出しによる形成としてもよいが、コストを低減するため、ここでは、プレス成形により形成している。また、筒部27もプレス成形により形成している。
保持器本体部24のプレス成形に際し、図9(e)に示すように、環状板部25aの外周に複数の柱部形成片26aが形成されたブランク30を鋼板のプレス打抜き加工により形成し、そのブランク30の柱部形成片26aをプレス曲げ加工によって環状板部25aの連設部位から90°折り曲げるようにしている。図9(f)は、曲げ加工されたブランク30を示し、上記柱部形成片26aの曲げ加工後、柱部形成片26aを同図の鎖線イに沿って切断して、周方向の一側面が斜面とされた柱部26を形成している。
なお、柱部26をフランジ部25に対して別体とし、その柱部26とフランジ部25を溶接し、あるいは、拡散接合や接着により一体化してもよい。
一方、回転保持器16Bは、図10に示すように、環状のフランジ部31の外周にカム面14と同数の柱部32を周方向に等間隔に設けた構成とされており、図8に示す保持器本体部24とは、柱部32の長さや斜面の形成部位が相違するのみであってほぼ同様の構成とされている。
回転保持器16Bは、プレス成形により形成されている。そのプレス成形は、図9に示す保持器本体部24のプレス成形と同一であるため、ここでは、図示省略している。
なお、図10のように、環状のフランジ部31をプレスの成形品とし、別体の柱部32を溶接により一体化してもよい。
制御保持器16Aと回転保持器16Bは、制御保持器16Aの長孔29内に回転保持器16Bの柱部32が挿入されて、その柱部26、32が周方向に交互に並ぶ組み合わせとされている。そして、その組み合わせ状態で柱部26、32の先端部が外輪11とカムリング13間に配置され、制御保持器16Aのフランジ部25および回転保持器16Bのフランジ部31が入力軸Sの外周に嵌合された支持リング33と外輪11間に位置する組込みとされている。
上記のような保持器16A、16Bの組込みによって、図3に示すように、制御保持器16Aの柱部26と回転保持器16Bの柱部32間にポケット34が形成され、そのポケット34はカムリング13のカム面14と径方向で対向し、各ポケット34内に対向一対のローラ15および弾性部材21が組込まれている。
図2に示すように、制御保持器16Aのフランジ部25および回転保持器16Bのフランジ部31は入力軸Sの外周に形成されたスライド案内面35に沿ってスライド自在に支持され、上記回転保持器16Bのフランジ部31と入力軸Sの支持リング33間にスラスト軸受36が組み込まれている。
図2、図6および図7に示すように、制御保持器16Aのフランジ部25と回転保持器16Bのフランジ部31間には、運動変換機構としてのトルクカム40が設けられている。トルクカム40は、制御保持器16Aのフランジ部25と回転保持器16Bのフランジ部31の対向面それぞれに周方向の中央部で深く両端に至るに従って次第に浅くなる対向一対のカム溝41、42を設け、一方のカム溝41の一端部と他方のカム溝42の他端部間にボール43を組み込んだ構成としている。
カム溝41、42として、ここでは円弧状の溝を示したが、V溝であってもよい。
上記トルクカム40は、制御保持器16Aのフランジ部25が回転保持器16Bのフランジ部31に接近する方向に制御保持器16Aが軸方向に移動した際に、図7(c)に示すように、ボール43がカム溝41、42の溝深さの最も深い位置に向けて転がり移動し、制御保持器16Aと回転保持器16Bをポケット34の周方向幅が小さくなる方向に相対回転させるようになっている。
図4および図5に示すように、カムリング13の他側面には円筒面45が形成されている。円筒面45はスライド案内面35より大径とされ、その円筒面45に環状の保持プレート46が嵌合されてカムリング13に固定されている。保持プレート46の外周面には制御保持器16Aの柱部26と回転保持器16Bの柱部32間の各ポケット34内に配置される複数の回り止め片47が形成されている。
複数の回り止め片47は、制御保持器16Aと回転保持器16Bとがポケット34の周方向幅を縮小する方向に相対回転した際に、制御保持器16Aの柱部26および回転保持器16Bの柱部32を両側縁で受け止めて対向一対のローラ15を中立位置に保持するようになっている。
保持プレート46の外周部には複数の弾性部材21のそれぞれ外径側に張り出すばね押えアーム48が設けられ、そのばね押えアーム48によって弾性部材21は一対のローラ15間より外径側に逃げ出るのが防止されている。
図1に示すように、電磁クラッチ50は、制御保持器16Aに形成された筒部27の端面と軸方向で対向するアーマチュア51と、そのアーマチュア51と軸方向で対向するロータ52と、そのロータ52と軸方向で対向する電磁石53とを有している。
図2に示すように、アーマチュア51は、支持リング33の外周に嵌合されて回転自在に、かつ、スライド自在に支持され、そのアーマチュア51の外周部に設けられた連結筒55の内径面に制御保持器16Aの筒部27が圧入されて制御保持器16Aとアーマチュア51が連結一体化されている。その連結によってアーマチュア51は、支持リング33の円筒状外径面54と入力軸Sの外周のスライド案内面35の軸方向の2箇所においてスライド自在の支持とされている。
ここで、支持リング33は、入力軸Sのスライド案内面35の軸方向他側に形成された段部34によって軸方向に位置決めされている。
ロータ52は、入力軸Sに嵌合され、上記支持リング33との間に組み込まれたシム56によって軸方向に位置決めされ、かつ、入力軸Sに対して回り止めされている。
図1に示すように、電磁石53は、電磁コイル53aと、その電磁コイル53aを支持するコア53bとからなり、上記コア53bはハウジング1の他端開口内に嵌合され、ハウジング1の他端部開口内に取付けた止め輪3によって抜止めされている。また、コア53bは入力軸Sに嵌合された軸受57を介して入力軸Sと相対的に回転自在とされている。
実施の形態で示す回転伝達装置は上記の構造からなり、図3(b)は、2方向クラッチ10のローラ15が円筒面12およびカム面14に係合している状態を示す。その2方向クラッチ10の係合状態で、電磁クラッチ50の電磁コイル53aに通電すると、アーマチュア51に吸引力が作用し、アーマチュア51が軸方向に移動してロータ52に吸着される。
ここで、アーマチュア51は制御保持器16Aに連結一体化されているため、アーマチュア51の軸方向への移動に伴って制御保持器16Aは、そのフランジ部25が回転保持器16Bのフランジ部31に接近する方向に移動する。
このとき、図7(d)に示すボール43が図7(c)に示すように、カム溝41、42の溝深さの最も深い位置に向けて転がり移動し、制御保持器16Aと回転保持器16Bはポケット31の周方向幅が小さくなる方向に相対回転し、図3(b)に示す対向一対のローラ15が制御保持器16Aの柱部26と回転保持器16Bの柱部32で押されて互いに接近する方向に移動する。
このため、ローラ15は、図3(a)に示すように、円筒面12およびカム面14に対して係合解除する中立位置に変位し、2方向クラッチ10は係合解除状態とされる。
2方向クラッチ10の係合解除状態において、入力軸Sに回転トルクを入力してカムリング13を一方向に回転すると、保持プレート46に形成された回り止め片47が制御保持器16Aの柱部26と回転保持器16Bの柱部32の一方を押圧するため、カムリング13と共に制御保持器16Aおよび回転保持器16Bが回転する。このとき、対向一対のローラ15は係合解除された中立位置に保持されているため、カムリング13の回転は外輪11に伝達されず、カムリング13はフリー回転する。
ここで、制御保持器16Aと回転保持器16Bがポケット34の周方向幅を小さくなる方向に相対回転すると、制御保持器16Aの柱部26と回転保持器16Bの柱部32が保持プレート46の回り止め片47の両側縁に当接して相対回転量が規制される。
このため、弾性部材21は必要以上に収縮することはなくなり、伸長と収縮が繰り返し行われても疲労によって破損するようなことはない。
カムリング13のフリー回転状態において、電磁コイル53aに対する通電を解除すると、アーマチュア51は吸着が解除されて回転自在となる。その吸着解除により、弾性部材21の押圧によって制御保持器16Aと回転保持器16Bがポケット34の周方向幅が大きくなる方向に相対回転し、対向一対のローラ15のそれぞれが、図3(b)に示すように、円筒面12およびカム面14に係合するスタンバイ状態とされ、その対向一対のローラ15の一方を介してカムリング13と外輪11の相互間で一方向の回転トルクが伝達される。
ここで、入力軸Sを停止して、その入力軸Sの回転方向を切換えると、他方のローラ15を介してカムリング13の回転が外輪11に伝達される。
このように、電磁コイル53aに対する通電の遮断により、制御保持器16Aと回転保持器16Bがポケット34の周方向幅が大きくなる方向に相対回転して、対向一対のローラ15のそれぞれが円筒面12およびカム面14に直ちに噛み込むスタンバイ状態とされるため、回転方向ガタは小さく、カムリング13の回転を外輪11に直ちに伝達することができる。
また、カムリング13から外輪11への回転トルクの伝達は、カム面19と同数のローラ15を介して行われるため、カムリング13から外輪11に大きな回転トルクを伝達することができる。
なお、制御保持器16Aと回転保持器16Bがポケット34の周方向幅が大きくなる方向に相対回転すると、ボール43は対向一対のカム溝41、42の浅溝部に向けて転がり移動して、図7(b)に示す状態となる。
図1に示す実施の形態では、制御保持器16Aおよび回転保持器16Bを、その柱部26、32が外輪11とカムリング13間に位置し、軸方向で対向するフランジ部25、31が外輪11とアーマチュア51間に配置される組込みとしているため、外輪11の軸方向長さのコンパクト化と軽量化とを図ることができる。
また、アーマチュア51に設けた連結筒55と制御保持器16Aのフランジ部外周部に形成された筒部27とを圧入による嵌合として一体化し、そのアーマチュア51の内径面を入力軸Sに嵌合された支持リング33の円筒状外径面54でスライド自在に支持し、かつ、制御保持器16Aのフランジ部25の内径面を入力軸Sの外周に形成されたスライド案内面35で移動自在に支持することによって、アーマチュア51をロータ52に対して常に平行状態に保持することができ、電磁石53への通電によってアーマチュア51をロータ52に確実に磁気吸引することができる。このため、ローラ15の係合および係合解除を精度よく行うことができる。
実施の形態で示すように、制御保持器16Aの保持器本体部24や回転保持器16をプレス成形品とすることによって、制御保持器16Aの保持器本体部24や回転保持器16を削り出しによって形成する場合に比較して製作が容易であり、コストの低減を図ることができる。
図11は、回転保持器16Bの他の例を示す。この例における回転保持器16Bは、プレス成形された環状のフランジ部60の外周に複数の突出片部61を等間隔に設け、その複数の突出片部61のそれぞれに切欠部62を形成し、その切欠部62のそれぞれにプレス成形された柱部63の一方の端部を嵌合して拡散接合により一体化している。
上記のように、回転保持器16Bを、複数の突出片部61を外周に有するプレス成形されたフランジ部60と、そのフランジ部60に対して別にプレス成形された複数の柱部63との2部品として、その複数の柱部63のそれぞれを複数の突出片部61のそれぞれに接合一体化することによって、回転保持器16Bを簡単に製作することができる。
なお、制御保持器16Aにおいても上記同様に、プレス成形された保持器本体部のフランジ部と、別にプレス成形された複数の柱部との2部品として、その複数の柱部を複数の突出片部に接合一体化してもよい。
図8では、制御保持器16Aを、保持器本体部24と筒部27とで形成したが、図12に示すように、保持器本体部24のみとし、その保持器本体部24をアーマチュア51に設けられた連結筒55内に嵌合して、接合一体化してもよい。その一体化に際し、溶接や拡散接合する方法を採用することができる。
図12に示すように、制御保持器16Aを保持器本体部24のみとして、図8に示す制御保持器16Aの筒部27を省略することによって、制御保持器16Aの構成の簡素化を図り、コストをより低減することができる。
なお、図では省略したが、制御保持器16Aの保持器本体部24も、図11に示す回転保持器16Bと同様に、プレス成形された環状のフランジ部の外周に複数の突出片部を等間隔に設け、その複数の突出片部のそれぞれに切欠部を形成し、その切欠部のそれぞれにプレス成形された柱部の一方の端部を嵌合して拡散接合により一体化してもよい。
入力軸
出力軸
10 2方向クラッチ
11 外輪
12 円筒面
13 カムリング
14 カム面
15 ローラ
16A 制御保持器
16B 回転保持器
21 弾性部材
24 保持器本体部
25 フランジ部
26 柱部
27 筒部
31 フランジ部
32 柱部
34 ポケット
40 トルクカム
50 電磁クラッチ
51 アーマチュア
52 ロータ
53 電磁石
55 連結筒
60 フランジ部
61 突出片部
63 柱部

Claims (7)

  1. 入力軸から、その入力軸と同軸上に配置された出力軸への回転の伝達と遮断とを行なう2方向クラッチおよびその2方向クラッチの係合および解除を制御する電磁クラッチを有し、
    前記2方向クラッチが、前記出力軸の軸端部に設けられた外輪の内周に円筒面を形成し、前記入力軸の軸端部に設けられたカムリングの外周に前記円筒面との間で周方向の両端が狭小のくさび型空間を形成する複数のカム面を設け、その複数のカム面と円筒面間に形成されたくさび空間のそれぞれに対向一対のローラと、その対向一対のローラを離反する方向に付勢する弾性部材とを組込み、前記対向一対のローラのそれぞれを保持器で保持し、その保持器が、制御保持器と回転保持器とからなり、その両保持器が、環状のフランジの外周部に前記カム面と同数の柱部が周方向に間隔をおいて形成された構成とされ、その両保持器は、フランジが軸方向で対向し、柱部が周方向に交互に配置される組み合わせとされて、隣接する柱部間に前記対向一対のローラおよび弾性部材が収容されるポケットが形成され、
    前記電磁クラッチが、入力軸の軸方向に移動自在に支持されたアーマチュアと、そのアーマチュアと軸方向で対向するロータと、そのロータと軸方向で対向し、通電によってロータにアーマチュアを吸着させる電磁石とからなり、前記電磁石への通電により制御保持器を制御して一対のローラを係合解除させるようにした回転伝達装置の製造方法において、
    前記回転保持器が、柱部と同数の突出片部を外周に有する環状のプレス成形されたフランジ部と、そのフランジ部に対して別にプレス成形された複数の柱部とからなり、前記複数の柱部のそれぞれを前記複数の突出片部のそれぞれに接合一体化したことを特徴とする回転伝達装置の製造方法
  2. 前記フランジ部と柱部の接合一体化が、溶接、拡散接合、接着の一種からなる請求項に記載の回転伝達装置の製造方法
  3. 前記制御保持器が、フランジ部の外周部に複数の柱部が設けられた保持器本体部と、その保持器本体部の外周に設けられて前記アーマチュアに接続される筒部とからなり、前記保持器本体部をプレス成形品とし、その前記保持器本体部を筒部内に嵌合して接合一体化した請求項1又は2に記載の回転伝達装置の製造方法
  4. 前記筒部と保持器本体部との接合一体化が、溶接、拡散接合、接着の一種からなる請求項に記載の回転伝達装置の製造方法
  5. 前記制御保持器が、フランジ部の外周部に複数の柱部を一体に設けた構成としてプレス成形により形成し、前記フランジ部を前記アーマチュアに設けられた連結筒内に嵌合して接合一体化した請求項1又は2に記載の回転伝達装置の製造方法
  6. 前記柱部がフランジ部に対して別体とされ、その柱部とフランジ部が拡散接合により一体化された請求項に記載の回転伝達装置の製造方法
  7. 前記制御保持器および回転保持器を、その柱部が外輪とカムリング間に配置され、フランジ部が外輪とアーマチュア間に配置される組込みとした請求項1乃至のいずれか1項に記載の回転伝達装置の製造方法
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