JP2015192803A - X線コンピュータ断層撮影装置 - Google Patents

X線コンピュータ断層撮影装置 Download PDF

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Abstract

【課題】結露を軽減しつつ低温環境下で検出器を動作。【解決手段】X線源15は、X線を発生する。X線検出器171は、X線源15からのX線を検出する。筐体51は、X線検出器171を収容する。ファン73は、筐体51に設けられ、筐体51の開口61から吸入された空気を筐体51の他の開口61に向けて送風する。冷却器65は、二つの開口61の間に設けられ、筐体51内の空気を冷却する。吸湿体69は、筐体51に設けられ、開口61から吸入された空気に含まれる水分を吸収する。【選択図】 図3

Description

本発明の実施形態は、X線コンピュータ断層撮影装置に関する。
フォトンカウンティング型の検出器を装備するX線コンピュータ断層撮影装置の開発が進められている。積分型の検出器と異なり、フォトンカウンティング型の検出器は、被検体を透過したX線に由来する光子を個々に計数する。従って、フォトンカウンティング型の検出器を装備するX線コンピュータ断層撮影装置は、SN比(Signal per Noise)の高いCT画像を再構成することができる。
フォトンカウンティング型の検出器の一つとして、シリコンフォトマルチプライヤー(SiPM:Silicon Photo-Multiplier)がある。SiPMは、ゲインが温度依存性を有するため、適切な温度制御と補正とを要求する。また、温度が低いほどSiPM自体のノイズが低減される。しかしながら、SiPM等の検出器は回転する架台の内部に搭載されるため、撮像中には回転による遠心力が加重される。そのため、検出器を収容する筐体に複雑な排熱機器を実装することは難しい。また、検出器を短時間で熱的に安定させることは難しいため、X線コンピュータ断層撮影装置の通電時に常に撮像できるように検出器を常時熱的に安定させる必要がある。また、室温以下に検出器を冷却した場合、検出器や周囲の機器に結露が生じてしまう。結露の発生を防止するために除湿が必要であるが、架台内のスペースは限られている。
特開2001−245878号公報 特開2010−162127号公報 特開2010−187811号公報 特開2001−309912号公報 特開2001−215281号公報 特開2007−220087号公報 特開2012−386号公報 特開2013−39362号公報
実施形態の目的は、結露を軽減しつつ低温環境下で検出器を動作可能なX線コンピュータ断層撮影装置を提供することにある。
本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、X線を発生するX線源と、前記X線源からのX線を検出するX線検出器と、前記X線検出器を収容する筐体と、前記筐体に設けられ、前記筐体の第1の開口から吸入された空気を前記筐体の第2の開口に向けて送風するファンと、前記第1の開口と前記第2の開口との間に設けられ、前記筐体内の空気を冷却する冷却器と、前記筐体に設けられ、前記第1の開口から吸入された空気に含まれる水分を吸収する吸湿体と、を具備する。
本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の構成を示す図 図1の架台の構造を模式的に示す図 図1のフォトンカウンティングCT検出器の内部構造を模式的に示す図 図3のフォトンカウンティングCT検出器の筐体内の流路の向き示す図 図3のフォトンカウンティングCT検出器の他の筐体内の流路の向きを示す図 図3のフォトンカウンティングCT検出器の空調部の機能ブロックを示す図 図6の演算処理回路による露点の算出を説明するための図 図6の演算処理回路による吸湿能力の評価方法を説明するための図 図3に関し、第1の開口から第2の開口への空気の流れを示す図 図3に関し、第2の開口から第1の開口への空気の流れを示す図 変形例1に係るフォトンカウンティングCT検出器の内部構造を模式的に示す図 図11の除湿用ハニカムロータの斜視図 変形例2に係るフォトンカウンティングCT検出器の筐体内の流路を示す図
以下、図面を参照しながら本実施形態に係わるX線コンピュータ断層撮影装置を説明する。本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、積分型の検出器を搭載するタイプにも、フォトンカウンティング型の検出器を装備するタイプにも適用可能である。しかしながら、以下の説明を具体的に行うため、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置として、フォトンカウンティング型の検出器を装備するタイプを例に挙げて説明する。以下、フォトンカウンティング型の検出器を装備するX線コンピュータ断層撮影装置をフォトンカウンティングCT装置と呼ぶことにする。
図1は、本実施形態に係るフォトンカウンティングCT装置の構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るフォトンカウンティングCT装置は、架台10とコンソール30とを備えている。
図2は、架台10の構造を模式的に示す図である。図2に示すように、架台10は、床面に設置された固定部11を有している。固定部11は、円筒形状を有する回転フレーム13を回転軸Z回りに回転可能に支持している。回転フレーム13には回転軸Zを挟んで対向するようにX線源15とフォトンカウンティングCT検出器17とが取り付けられている。回転フレーム13の開口(bore)にはFOV(field of view)が設定される。回転フレーム13の開口内には天板19が挿入される。天板19には被検体Sが載置される。天板19は、天板支持機構21により移動自在に支持されている。天板支持機構21は、寝台駆動部25からの動力を受けて天板19を移動する。寝台駆動部25は、コンソール30内の撮像制御部37からの制御に従って天板19を移動させるための動力を発生する。天板19は、被検体Sの撮像部位がFOV内に含まれるように天板19が位置決めされる。回転フレーム13は、回転駆動部23からの動力を受けて回転軸Z回りに一定の角速度で回転する。回転駆動部23は、撮像制御部37からの制御に従って回転フレーム13を回転させるための動力を発生する。
X線源15は、高電圧発生部27に接続されている。高電圧発生部27は、撮像制御部37による制御に従いX線源15に高電圧を印加し、フィラメント電流を供給する。
フォトンカウンティングCT検出器17は、X線源15から発生されたX線をフォトン単位で検出する。具体的には、フォトンカウンティングCT検出器17は、X線検出器171と信号処理回路173とを有する。X線検出器171は、X線源15から発生されたX線光子を検出する。X線検出器171は、例えば、複数の光電変換素子を有する。各光電変換素子は、シンチレータと光センサとを有する。シンチレータは、入射X線光子を受けてシンチレーション光子を発生する。発生されるシンチレーション光子の個数は、入射X線光子のエネルギーに依存する。光センサとしては、シリコンフォトマルチプライヤー(SiPM:silicon photomultipliers)が適用される。SiPMは、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の技術により、シリコン上に2次元的に配列された高感度且つ高速応答性を有する光電子増倍デバイスである。各光センサは、入射X線光子のエネルギーに応じた波高値又は電荷量を有する電気信号を出力する。なお、本実施形態に係る光センサは、SiPMに限定されず、入射X線光子のエネルギーに応じた波高値を出力可能な如何なるセンサにも適用可能である。また、本実施形態に係る光電変換素子は、シンチレータと光センサとを備える間接変換型の素子に限定されず、X線光子を直接的に電気信号に変換する直接変換型の素子でも良い。
信号処理回路173は、X線検出器171からの電気信号に基づいて、X線検出器171により検出されたX線光子のカウント数を表現する計数データを、複数のエネルギー帯域の各々について収集する。
また、本実施形態に係るフォトンカウンティングCT検出器17は、空調部175を有する。空調部175は、フォトンカウンティングCT検出器17の筐体内において結露の発生を軽減しつつ、X線検出器171と信号処理回路173とを低温環境下で動作するための強制空冷機構を装備している。空調部175の詳細については後述する。
コンソール30は、前処理部31、投影データ記憶部33、画像再構成部35、撮像制御部37、表示部39、入力部41、主記憶部43、及びシステム制御部45を備える。
前処理部31は、架台10から伝送された複数のエネルギー帯域の各々に関する計数データに前処理を施し、複数のエネルギー帯域の各々に関する投影データを発生する。
投影データ記憶部33は、複数のエネルギー帯域の各々に関する投影データを記憶する記憶装置である。
画像再構成部35は、複数のエネルギー帯域のうちの画像化対象のエネルギー帯域に関するCT画像を再構成する。CT画像は、画像化対象のエネルギー帯域に属するK吸収端を有する特性X線を発生可能な物質に関するCT値の空間分布を示す画像である。画像化対象のエネルギー帯域は、例えば、入力部41を介して操作者により指定されると良い。画像再構成アルゴリズムとしては、FBP(filtered back projection)法やCBP(convolution back projection)法等の解析学的画像再構成法や、ML−EM(maximum likelihood expectation maximization)法やOS−EM(ordered subset expectation maximization)法等の統計学的画像再構成法等の既存の画像再構成アルゴリズムが用いられれば良い。
撮像制御部37は、架台10に搭載された各種機器の制御を統括する。具体的には、撮像制御部37は、高電圧発生部27、信号処理回路173、回転駆動部23、及び寝台駆動部25を制御する。具体的には、回転駆動部23は、撮像制御部37による制御に従う一定の角速度で回転フレーム13を回転する。寝台駆動部25は、撮像制御部37による制御に従って、天板19をスライドするために天板支持機構21を駆動する。高電圧発生部27は、撮像制御部37による制御に従って、設定管電圧値に対応する高電圧をX線源15に印加し、フィラメント電流をX線源15に供給する。信号処理回路173は、撮像制御部37による制御に従って、X線曝射タイミングに同期して計数データを複数のエネルギー帯域の各々についてビュー毎に収集する。
表示部39は、CT画像等の種々の情報を表示機器に表示する。表示機器としては、例えば、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等が適宜利用可能である。
入力部41は、入力機器によるユーザからの各種指令や情報入力を受け付ける。入力機器としては、キーボードやマウス、各種スイッチ等が利用可能である。
主記憶部43は、種々の情報を記憶するHDD(hard disk drive)やSSD(solid state drive)等の記憶装置である。例えば、主記憶部43は、本実施形態に係るフォトンカウンティングCTの撮像プログラム等を記憶する。
システム制御部45は、本実施形態に係るフォトンカウンティングCT装置の中枢として機能する。システム制御部45は、本実施形態に係る撮像プログラムを主記憶部43から読み出し、当該撮像プログラムに従って各種構成要素を制御する。これにより、フォトンカウンティングCT撮像が行われる。
以下、本実施形態に係るフォトンカウンティングCT検出器17を詳細に説明する。
図3は、フォトンカウンティングCT検出器17の内部構造を模式的に示す図である。図3に示すように、フォトンカウンティングCT検出器17は、筐体51を有している。筐体51は、断熱材により形成されており断熱構造を有する。筐体51が断熱構造を有することにより、筐体51を一定温度に保つことができる。筐体51は、X線検出器171やコリメータ53等のX線検出系の機器を有している。
X線検出器171は、複数のシンチレータ55を有する。複数のシンチレータ55は2次元状に配列されている。各シンチレータ55は、入射X線光子を受けてシンチレーション光子を発生する。複数のシンチレータ55の裏面側にはSiPM57が接続されている。SiPM57は、複数のAPDアレイ(図示せず)を有する。各APDアレイは、1の読み出しチャンネルを成す。各APDアレイは、二次元状に配列された複数のAPD(avalanche photo-diode)セル(図示せず)を有する。シンチレータ55により発生された複数のシンチレーション光子は、APDセルにより受光される。各APDセルは、一個以上のシンチレーション光子に感応して電子雪崩を起こし(発火し)、シンチレーション光子の個数に依存しない既定の波高値又は電荷量の電気信号を発生する。複数のAPDセルからの電気信号はAPDアレイ(チャンネル)単位で単一の電気信号に統合され、電子回路基板59に供給される。各チャンネルからの電気信号は、入射X線光子のエネルギーに応じた波高値又は電荷量を有する。X線検出器171のX線入射面の前方にはコリメータ53が設けられる。コリメータ53は、X線源15からのX線の入射方向を制限するための複数の孔が形成された金属構造物である。
図3に示すように筐体51には、第1の開口61−1と第2の開口61−2とが形成されている。第1の開口61−1と第2の開口61−2との各々は、筐体51の外部の空気を内部に吸入するための吸気口と、筐体51の内部の空気を外部に排出するための排気口とを兼ねる。筐体51の内部の空間のうちのX線検出器171やコリメータ53等のX線検出系の機器が占めない空間は、空気の流路63として機能する。流路63には、冷却器65、放熱器67、吸湿体69、加熱器71、ファン(fan)73、温度計測器75、及び湿度計測器77等の空調系の機器が設けられている。
図3に示すように、SiPM57の裏面側には冷却器65が設けられている。より詳細には、冷却器65の冷却面がSiPM57に向かい合うように冷却器65が配置される。冷却器65は冷却面がSiPM57に接触されても良い。冷却器65は、周囲のSiPM57や空気を冷却する。冷却器65としては、例えば、ペルチェ素子等の温度制御可能な電子的冷却器が用いられる。冷却器65の放熱面は放熱器67に接触されている。放熱器67は、冷却器65が発生する熱を拡散する。放熱器67としては、例えば、ヒートシンク(Heat Sink)等の放熱板が用いられる。放熱器67は、冷却器65への接触面以外の面の一部が流路63に露出するように設けられる。放熱器67や冷却器65は、流路63を流れる空気により空冷される。
開口61には吸湿体69が設けられる。吸湿体69は、除湿剤により形成される。除湿剤は、表面に多数の細孔を有する物質であり、細孔内に空気中の水分を吸着する特性を有する。除湿剤としては、例えば、シリカゲルやゼオライトが用いられると良い。より詳細には、第1の開口61−1には第1の吸湿体69−1が設けられ、第2の開口61−2には第2の吸湿体69−2が設けられる。各吸湿体69は、各開口61から吸入された空気に含まれる水分を確実に吸着するため、各開口61を覆うように設けられる。
吸湿体69の筐体内部側には加熱器71が設けられる。加熱器71は、吸湿体69を加熱する。吸湿体69が加熱されることにより、吸湿体69に吸着された水分が蒸発する。加熱器71としては、例えば、ハロゲンヒータ等の電気を用いたヒータが用いられると良い。各加熱器71は、各開口61から筐体51の内部への空気又は各開口61から筐体51の外部への空気の流れを阻害することのないように設けられる。より詳細には、第1の吸湿体69−1の内部側には加熱器71−1が設けられ、第2の吸湿体69−2の内部側には加熱器71−2が設けられる。
加熱器71の筐体内部側にはファン73が設けられる。ファン73は、送風のための複数の羽根を有する回転器具である。より詳細には、加熱器71−1の筐体内部側にはファン73−1が設けられ、加熱器71−2の筐体内部側にはファン73−2が設けられる。ファン73−1とファン73−2とは、第1の開口61−1から第2の開口61−2へ、又は、第2の開口61−2から第1の開口61−1に向けて空気を送風する。例えば、ファン73−1とファン73−2とが順方向に回転することにより、第1の開口61−1から空気が筐体内に吸入され、吸入された空気が第2の開口61−2に向けて送風され、第2の開口61−2から筐体外に排出される。また、ファン73−1とファン73−2とが逆方向に回転することにより、第2の開口61−2から空気が筐体内に吸入され、吸入された空気が第1の開口61−1に向けて送風され、第1の開口61−1から筐体外に排出される。
図3に示すように、筐体51の内部には様々な箇所に温度計測器75と湿度計測器77とが設けられている。温度計測器75としては、例えば、温度の変化に伴う電気抵抗の変化を利用する電気抵抗温度計が用いられると良い。湿度計測器77としては、例えば、湿度の変化に伴う電気抵抗の変化を利用する電気抵抗湿度計が用いられると良い。例えば、第1の開口61−1側に温度計測器75−1と湿度計測器77−1とが設けられている。温度計測器75−1は、第1の開口61−1から吸入され吸湿体69−1により水分が吸着された空気の温度を繰り返し計測する。湿度計測器77−1は、第1の開口61−1から吸入され吸湿体69−1により水分が吸着された空気の湿度を繰り返し計測する。また、第2の開口61−2側にも温度計測器75−2と湿度計測器77−2とが設けられている。温度計測器75−2は、第2の開口61−2から吸入され吸湿体69−2により水分が吸着された空気の温度を繰り返し計測する。湿度計測器77−2は、第2の開口61−2から吸入され吸湿体69−2により水分が吸着された空気の湿度を繰り返し計測する。また、冷却器65の近傍、あるいは、放熱器67の近傍にも温度計測器75−3と湿度計測器77−3とが設けられている。温度計測器75−3は、冷却器65から発生された熱により温められた空気又は放熱器67により温められた空気の温度を繰り返し計測する。湿度計測器77−3は、冷却器65から発生された熱により温められた空気又は放熱器67により温められた空気の温度を繰り返し計測する。
また、図3に示すように、筐体51の内部には複数の電子回路基板59が設けられる。複数の電子回路基板59は、例えば、流路63に配置される。流路63を流れる空気により複数の電子回路基板59は空冷される。電子回路基板59には信号処理回路173が実装されている。また、各電子回路基板59には、後述する空調部175の演算処理回路、温度系駆動回路、及び湿度系駆動回路等の電子回路が実装されている。
なお、本実施形態に係る筐体51は、図4に示すように、空気が回転軸Zに沿う方向(スライス方向)に流れるように流路63が形成されても良いし、図5に示すように、空気が回転フレーム13の回転方向(回転フレーム13の円周方向)に流れるように流路63が形成されても良い。なお、架台10内には筐体51の他にX線源15や高電圧発生部27等の複数の機器が密集して配置されている。従って、図4に示すように空気がスライス方向に流れるように流路63が形成されている場合、図5に示すように空気が回転フレーム13の回転方向に流れるように流路63が形成されている場合に比して、構造的に空気を筐体51から排出し易い。
次に、フォトンカウンティングCT検出器17の筐体51内部の空調について説明する。
図6は、フォトンカウンティングCT検出器17の空調部175の機能ブロックを示す図である。図6に示すように、空調部175は、空調の制御系として、冷却器65、加熱器71、ファン73、温度計測器75、湿度計測器77、温度系駆動回路81、湿度系駆動回路83、演算処理回路85、警告部87を有している。
まずは、温度制御系について説明する。冷却器65は、温度系駆動回路81からの駆動信号に応じて作動する。冷却器65又は放熱器67付近に設置された温度計測器75−3により計測された温度のデータは演算処理回路85に供給される。以下、冷却器65の温度センサにより検知された温度を現在温度と呼ぶことにする。演算処理回路85は、現在温度と予め設定された温度(以下、設定温度と呼ぶ)との差分に基づいて、現在温度が設定温度を保持するような冷却制御量を算出する。温度系駆動回路81は、演算処理回路85からの冷却制御量に応じた駆動信号を冷却器65に印加する。冷却器65は、温度系駆動回路81からの駆動信号に応じた冷却強度で冷却する。このように冷却器65、温度系駆動回路81、及び演算処理回路85は、温度の自動調節機構を構成する。設定温度は、露点に基づく温度に設定される。演算処理回路85は、湿度計測器77により繰り返し計測される湿度に基づいて、筐体51内の露点を繰り返し算出する。より詳細には、露点は、湿度計測器77により計測された湿度を空気曲線に当てはめて算出される。露点の算出に用いられる湿度計測器77は、開口61付近に設置された湿度計測器77−1又は77−2でも良いし、冷却器65又は放熱器67付近に設置された湿度計測器77−3でも良い。
図7は、露点の算出を説明するための図である。図7の縦軸は絶対湿度に設定され、横軸は温度に設定される。絶対湿度は、湿度計測器77により計測される湿度に対応する。演算処理回路85は、複数の相対湿度の各々の空気曲線のデータを記憶する。露点は、図7に示すように、現在の絶対湿度が相対湿度100%の空気曲線に交わる点P1の温度に設定される。このように算出された露点に基づいて設定温度が設定される。設定温度は、露点から所定値だけ大きい値に設定されると良い。所定値は、任意の値に設定可能である。なお、所定値は0であっても良い。
上記の通り、演算処理回路85は、温度計測器75−3により計測された温度と湿度計測器77により計測された湿度とに基づいて、露点に基づく設定温度を下回らないように冷却器65を制御する。具体的には、演算処理回路85は、現在温度と設定温度との差分に基づいて、現在温度が設定温度を保持するような冷却制御量を算出する。温度系駆動回路81は、演算処理回路85からの冷却制御量に応じた駆動信号を冷却器65に印加する。冷却器65は、温度系駆動回路81からの駆動信号に応じた冷却強度で冷却する。これにより、筐体51内の温度を常に露点近傍に保持することができる。従って、X線検出器171を低温環境下で動作させることができ、SiPM57の温度依存性を有するノイズを低減することができる。なお、露点は露点計測器により計測されても良い。
また、演算処理回路85は、現在温度が露点に基づく設定温度を下回るか否かを繰り返し判定する。演算処理回路85は、現在温度が設定温度を下回らないと判定した場合、ON信号を温度系駆動回路81に供給し、現在温度が設定温度を下回ると判定した場合、OFF信号を温度系駆動回路81に供給する。温度系駆動回路81は、演算処理回路85からON信号が供給された場合、冷却器65に冷却を継続させる。温度系駆動回路81は、演算処理回路85からOFF信号が供給された場合、冷却器65に冷却を停止させる。これにより、演算処理回路85は、設定温度を下回った場合に冷却器65を停止させ、結露が発生しそうな状況を即時的に回避することができる。
次に湿度制御系について説明する。加熱器71は、湿度系駆動回路83からの駆動信号に応じて作動する。ファン73は、湿度系駆動回路83からの駆動信号に応じて作動する。湿度系駆動回路83は、演算処理回路85から切替信号が供給された場合、加熱器71の作動と停止とを切り替え、ファン73の回転方向を切り替える。また、湿度系駆動回路83は、加熱器71の加熱量を調節したり、ファン73の回転速度を調節したりすることも可能である。
演算処理回路85は、温度計測器75により繰り返し計測される温度と湿度計測器77により繰り返し計測される湿度とに基づいて、吸湿体69の吸湿能力が許容レベルまで劣化したか否かを繰り返し判定する。吸湿能力の評価に用いる温度計測器75は、上記の温度計測器75−1、温度計測器75−2、温度計測器75−3の何れであっても良い。また、吸湿能力の評価に用いる湿度計測器77は、上記の湿度計測器77−1、湿度計測器77−2、湿度計測器77−3の何れであっても良い。演算処理回路85は、吸湿能力が許容レベルまで劣化したと判定した場合、切替信号を湿度系駆動回路83に供給する。以下、具体的に、演算処理回路85による吸湿能力の評価方法について説明する。
図8は、演算処理回路85による吸湿能力の評価方法を説明するための図である。図8の(a)は、湿度の時間変化曲線を示すグラフであり、図8の(b)は、温度の時間変化曲線を示すグラフである。演算処理回路85は、湿度計測器77により繰り返し計測される湿度と温度計測器75により繰り返し計測される温度とをモニタリングし、吸湿能力が許容レベルを下回ったか否かを判定する。吸湿体69の吸湿能力が良好な場合、吸湿体69が水分を吸着できるので、湿度計測器77により計測される湿度が一定範囲内で推移していると推定される。しかしながら、吸湿体69が水分を吸着し続けた場合、吸湿体69が飽和してしまう。この場合、温度計測器75により計測される温度が一定範囲内で推移しているにも関わらず、湿度計測器77により計測される湿度が上昇すると推定される。すなわち、温度計測器75により計測される温度が一定範囲内で推移しているにも関わらず、湿度計測器77により計測される湿度が上昇している場合、吸湿能力が許容レベルを下回ったと推定される。
図8に示すように、本実施形態に係る演算処理回路85は、温度計測器75により計測された温度(以下、現在温度と呼ぶ)が上限TUと下限TLとの間で推移している場合において、湿度計測器77により繰り返し計測される湿度(以下、現在湿度と呼ぶ)が閾値T1を上回るか否かを繰り返し判定する。例えば、演算処理回路85は、最新の一定時間において現在温度が継続して上限TUと下限TLとの間の値である場合、現在温度が一定範囲内で推移していると判定する。上限TUは冷却器65の設定温度より大きく、SiPM65等の温度依存性のノイズが許容範囲に収まる上限値に設定されると良い。下限TLは、設定温度に設定されると良い。なお、上限TUと下限TLとの各々は上記の値に限定されず、任意の値に設定可能である。現在温度が一定範囲内で推移している場合、演算処理回路85は、現在湿度をモニタリングし、現在湿度が閾値T1を上回るか否かを判定する。演算処理回路85は、現在湿度が閾値T1を上回らないと判定した場合、切替信号を出力せず、現在湿度が閾値T1を上回ると判定した場合、切替信号を出力する。
なお、吸湿能力の評価方法は上記の例のみに限定されない。例えば、演算処理回路85は、現在湿度のみに基づいて吸湿能力が許容レベルより劣化しているか否かを判定しても良い。具体的には、演算処理回路85は、温度計測器75から繰り返し供給される現在湿度をモニタリングし、現在湿度が閾値T1を上回るか否かを判定する。そして演算処理回路85は、現在湿度が閾値T1を上回らないと判定した場合、切替信号を出力せず、現在湿度が閾値T1を上回ると判定した場合、切替信号を出力すると良い。あるいは、演算処理回路85は、前回の切替信号の出力時刻から一定時間が経過した場合、切替信号を出力しても良い。
演算処理回路85から切替信号が供給された場合、湿度系駆動回路83は、空気の流れを切り替えるためにファン73の回転方向を切り替える。図9と図10とは空気の流れの切替を説明するための図である。図9は、図3の縦断面図に関し、第1の開口61−1から第2の開口61−2への空気の流れを示す図であり、図10は、図3の縦断面図に関し、第2の開口61−2から第1の開口61−1への空気の流れを示す図である。
図9に示すように、第1の開口61−1から第2の開口61−2に空気を流すため、湿度系駆動回路83は、第1の開口61−1側に設けられた第1のファン73−1と第2の開口61−2側に設けられた第2のファン73−2とを、例えば、順方向に回転する。この場合、第1の開口61−1は吸気口として機能し、第2の開口61−2が排気口として機能する。湿度系駆動回路83は、筐体51内に吸入される空気の加熱を防ぐため、吸気口61−1側に設けられた第1の加熱器71−1を停止する。湿度系駆動回路83は、排気口61−1側に設けられた第2の吸湿体69−2の除湿性能を回復するため、排気口61−1側に設けられた第2の加熱器71−2を作動する。第2の加熱器71−2は、第2の吸湿体69−2を加熱して水分を蒸発させる。水分が蒸発することにより第2の吸湿体69−2の除湿性能が回復する。
筐体51の外部の空気は、吸気口61−1から吸入され、第1の吸湿体69−1により除湿される。除湿された空気は、筐体51の内部の流路63を流れる。流路63を流れる空気は、冷却器65や放熱器67、電子回路基板59等の熱源を空冷する。そして流路63を流れる空気は、排気口61−2側に設けられた回復中の吸湿体69−2により再び除湿され、第2のファン73−2により排気口61−2から筐体51の外部に排出される。筐体51の外部には、乾燥された空気が排出されるので、架台10内での結露や他の機器への湿気の影響を抑制することができる。
図10に示すように、第2の開口61−2から第1の開口61−1に空気を流すため、湿度系駆動回路83は、第1のファン73−1と第2のファン73−2とを、例えば、逆方向に回転する。この場合、第2の開口61−2は吸気口として機能し、第1の開口61−1が排気口として機能する。湿度系駆動回路83は、筐体51内に吸入される空気の加熱を防ぐため、吸気口61−2側に設けられた加熱器71−2を停止する。湿度系駆動回路83は、排気口61−2側に設けられた吸湿体69−1の吸湿能力を回復するため、排気口61−2側に設けられた加熱器71−1を作動する。加熱器71−1は、吸湿体69−1を加熱して水分を蒸発させる。水分が蒸発することにより吸湿体69−1の吸湿能力が回復する。
吸気口61から排気口61に空気を流す場合、吸気口61側の加熱器71が停止しているため、吸気口61側の吸湿体69は、時間の経過とともに吸湿能力を徐々に劣化させる。飽和した吸湿体69は空気を除湿することができず、筐体51を流れる空気の湿気は上昇する。このため、演算処理回路85は、上記の通り、湿度計測器77から繰り返し供給される湿度と温度計測器75から繰り返し供給される温度とをモニタリングし、吸湿体69の吸湿能力が許容レベルまで劣化することを検出し、切替信号を湿度系駆動回路83に供給する。切替信号が供給された場合、湿度系駆動回路83は、ファン73の回転方向を反転させることにより空気の流れを反転させる。また、ファン73の回転方向の反転に同期して湿度系駆動回路83は、回転方向反転前の吸気口61側の加熱器71をOFFからONに切り替え、回転方向反転前の排気口61側の加熱器71をONからOFFに切り替える。そして、再び、演算処理回路85は、上記の通り、湿度計測器77から繰り返し供給される湿度と温度計測器75から繰り返し供給される温度とをモニタリングする。なお、演算処理回路85は、吸湿体69の吸湿能力の回復と筐体51内の温度とをバランスさせるため、切替時刻からの時間経過に伴い加熱器71の加熱量を変化させても良い。例えば、切替時刻の直後には加熱量を大きくして吸湿体69の乾燥を早め、一定時刻が経過した後、加熱量が弱められると良い。
上記の通り演算処理回路85は、吸湿体69の吸湿能力が許容レベルを下回った場合に空気の流れを反転し、吸気口側に設置された吸湿体69に除湿を担わせ、排気口側に設置された吸湿体69を加熱して吸湿能力を回復させることができる。従って永続的に除湿を行うことができる。
また、演算処理回路85は、湿度計測器77により計測される湿度に基づいて、吸湿体69の吸湿能力の経年劣化を推定しても良い。吸湿体69が経年劣化に伴い吸湿能力が劣化している場合、ファン73により空気の流れを切り替えたときであっても、筐体51内の湿度がすぐに閾値T1を上回ってしまう。従って演算処理回路85は、空気の流れの切り替え時刻(すなわち、ファン73の回転方向を切り替えた時刻)から湿度が閾値T1を超えるまでの時間を計測し、計測された時間が所定値(以下、経年劣化閾値と呼ぶ)を下回った場合、警告部87に警告信号を供給する。経年劣化閾値は、経験又は実験による任意の値に設定可能である。警告信号が供給された場合、警告部87は、警告を発する。例えば、警告部87は、表示機器に警告メッセージを表示したり、スピーカに警告音を出力させたりする。警告を受けたユーザは、吸湿体69が経年劣化して吸湿能力が回復しないことを知ることができる。これによりユーザは、吸湿体69の交換の時期を知ることができる。
以上でフォトンカウンティングCT検出器17の筐体51内部の空調についての説明を終了する。
上記の説明の通り、本実施形態に係るフォトンカウンティングCT装置は、X線源15、X線検出器171、筐体51、ファン73、冷却器65、及び吸湿体69を有する。X線源15は、X線を発生する。X線検出器171は、X線源15からのX線を検出する。筐体51は、X線検出器171を収容する。ファン73は、筐体51に設けられ、筐体51の開口61から吸入された空気を筐体51の他の開口61に向けて送風する。冷却器65は、二つの開口61の間に設けられ、筐体51内の空気を冷却する。吸湿体69は、筐体51に設けられ、開口61から吸入された空気に含まれる水分を吸収する。
上記の構成により、本実施形態に係るフォトンカウンティングCT装置は、筐体内51に吸入された空気を吸湿体69により除湿し、除湿された空気を冷却器65で冷却し、この除湿され冷却された空気でX線検出器151等の熱源を空冷することができる。
かくして、本実施形態によれば、結露を軽減しつつ低温環境下でフォトンカウンティングCT検出器17を動作することが可能となる。
なお、上記の説明において加熱器71とファン73とは別体であるとした。しかしながら、本実施形態はこれに限定されない。例えば、加熱器71とファン73とは、扇風機型ハロゲンヒータのように一体化されても良い。
(変形例1)
上記の実施形態に係るフォトンカウンティングCT装置は、空気の除湿に並行して吸湿能力を回復するため、空気の流れを切り替えるものとした。しかしながら、本実施形態はこれに限定されない。変形例1に係るフォトンカウンティングCT装置は、空気の流れを切り替えることなく、吸湿能力の回復と空気の除湿とを並列的に実行可能な構造を有する。以下、変形例1に係るフォトンカウンティングCT装置について説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態と略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、必要な場合にのみ重複説明する。
図11は、変形例に係るフォトンカウンティングCT検出器17の内部構造を模式的に示す図である。図11に示すように、筐体51内の一端側に開口61が設けられている。開口61には除湿用ハニカムロータ93が設けられている。筐体51内の流路63は、下部側(回転フレーム13側)の流路63−1と上部側の流路63−2とに、壁(以下、仕切り壁と呼ぶ)91により区画されている。開口61のうちの、流路63−1に連絡する部分は吸気口61−3として機能し、流路63−2に連絡する部分は排気口61−4として機能する。ここで、流路63−1を吸気側流路63−1と呼び、流路63−2を排気側流路63−2と呼ぶことにする。吸気側流路63−1から排気側流路63−2に空気が流通可能に、筐体51内の吸気口61−3及び排気口61−4とは反対側において空気の流通口63−3が設けられている。
図12は、除湿用ハニカムロータ93の斜視図である。図12に示すように、除湿用ハニカムロータ93は、吸湿体95を回転可能に支持する、加熱器97を有する除湿装置である。除湿用ハニカムロータ93は、吸湿体95を低速で回転軸R1回りに回転する。除湿用ハニカムロータ93は、吸湿体95が開口61、すなわち、吸気口61−3と排気口61−4とを覆うように位置決めされる。吸湿体95の回転軸R1は、仕切り壁91上に位置決めされる。また、吸湿体95の上半分側に加熱器97が設けられている。加熱器97の位置は固定されている。加熱器97は、吸湿体95うちの加熱器97に近接している部分に吸着された水分を蒸発し、当該部分の吸湿能力を回復させる。吸湿体95が回転しているので加熱器97は、吸湿体95全体の吸湿能力を回復させることができる。
吸気側流路63−1において除湿用ハニカムロータ93の裏面側にはファン73−3が設けられ、排気側流路63−4において除湿用ハニカムロータ93の裏面側にはファン73−4が設けられている。吸気側流路63−1の外壁には冷却面が吸気側流路63−1に向けて冷却器99が設けられている。冷却器99は吸気側流路63−1を流れる空気を冷却する。冷却器99の裏面には、放熱面を筐体51外に向けて放熱器101が設けられている。放熱器101は冷却器99により発生された熱を筐体51外に拡散する。筐体51外(架台筐体内)には放熱器101を空冷するためのファン103が設けられている。
上記実施形態と同様に筐体51内にはコリメータ53とX線検出器171が設けられている。X線検出器171のSiPM55の裏面側には放熱面を排気側流路63−2に向けて放熱器67が設けられている。放熱器67は、SiPM57から発生された熱を拡散する。また、排気側流路63−2には複数の電子回路基板59が設けられている。また、吸気側流路63−1には温度計測器75−4と湿度計測器77−4とが設けられている。温度計測器75−4は、吸気口61−3により吸入され吸湿体95により除湿された空気の温度を繰り返し計測する。湿度計測器77−4は、吸気口61−3により吸入され吸湿体95により除湿された空気の湿度を繰り返し計測する。また、放熱器67の近傍には温度計測器75−5と湿度計測器77−5とが設けられている。温度計測器75−5は、放熱器67により温められた空気の温度を繰り返し計測する。湿度計測器77−5は、放熱器67により温められた空気の湿度を繰り返し計測する。
吸入口61−3により吸入された空気は、除湿用ハニカムロータ93により除湿され、ファン73−4により筐体51内の吸気側流路63−1に送風される。吸気側流路63−1を流れる空気は冷却器99により冷却され、流通口63−3を介して排気側流路63−2に流れる。排気側流路63−2に流れた空気は放熱器67やX線検出器171、電子回路基板59等を空冷し、排気口61−4に向けて流れる。排気口61−4に向かう空気は、ファン73−4により排気口61−4に向けて送風され、除湿用ハニカムロータ93により除湿され排気口61−4から排気される。
上記のように変形例1に係るフォトンカウンティングCT検出器17の筐体51は、吸入口61−3と排気口61−4とを一方側に集約し、吸入口61−3と排気口61−4とを覆うように除湿用ハニカムロータ93を搭載している。従って、空気の流れを切り替えることなく、空冷と除湿とを永続的に行うことができる。
かくして、変形例1によれば、結露を軽減しつつ低温環境下でフォトンカウンティングCT検出器17を動作することが可能となる。
(変形例2)
上記の実施形態においては筐体51内に一本の流路のみが設けられるとした。しかしながら、本実施形態はこれに限定されない。例えば、図13に示すように、筐体51内に複数の流路63が平行に設けられても良い。図13においては、簡単のため、吸湿体や加熱器等のファン73以外の構成要素の図示を省略している。各流路63の両端には、上記の実施形態と同様に、開口61及びファン73が設けられている。複数の流路63は壁105等により仕切られている。図13に示すように、複数の流路63において空気が互い違いの方向に流れるように、複数のファン73が湿度系駆動回路83により回転される。空気の流れを互い違いにすることにより、筐体51内の温度を空間的に均一にすることができる。なお、筐体51内に複数の流路63が平行に設けられている場合、空気が同一方向に流れるように、複数のファン73が湿度系駆動回路83により回転されても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…架台、11…固定部、13…回転フレーム、15…X線源、17…フォトンカウンティングCT検出器、19…天板、21…天板支持機構、23…回転駆動部、25…寝台駆動部、27…高電圧発生部、30…コンソール、31…前処理部、33…投影データ記憶部、35…画像再構成部、37…撮像制御部、39…表示部、41…入力部、43…主記憶部、45…システム制御部、51…筐体、53…コリメータ、55…シンチレータ、57…SiPM、61…開口、63…流路、65…冷却器、67…放熱器、69…吸湿体、71…加熱器、73…ファン、75…温度計測器、77…湿度計測器、81…温度系駆動回路、83…湿度系駆動回路、85…演算処理回路、171…X線検出器、173…信号処理回路、175…空調部

Claims (20)

  1. X線を発生するX線源と、
    前記X線源からのX線を検出するX線検出器と、
    前記X線検出器を収容する筐体と、
    前記筐体に設けられ、前記筐体の第1の開口から吸入された空気を前記筐体の第2の開口に向けて送風するファンと、
    前記第1の開口と前記第2の開口との間に設けられ、前記筐体内の空気を冷却する冷却器と、
    前記筐体に設けられ、前記第1の開口から吸入された空気に含まれる水分を吸収する吸湿体と、
    を具備するX線コンピュータ断層撮影装置。
  2. 前記ファンを制御する制御部をさらに備え、
    前記ファンは、前記第1の開口側に設けられた第1のファンと、前記第2の開口側に設けられた第2のファンとを有し、
    前記制御部は、前記筐体内の空気の流れを前記第1の開口から前記第2の開口への方向と前記第2の開口から前記第1の開口への方向とで切り替えるために前記第1のファンと前記第2のファンとを制御する、
    請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  3. 前記筐体内の湿度を繰り返し計測する湿度計測器、をさらに備え、
    前記制御部は、前記計測された湿度に基づいて前記筐体内の空気の流れを切り替えるか否かを判定し、前記前記筐体内の空気の流れを切り替えると判定された場合、前記筐体内の空気の流れの切り替えるために前記第1のファンと前記第2のファンとを制御する、
    請求項2記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  4. 前記制御部は、所定の期間が経過する毎に、前記筐体内の空気の流れを切り替えるために前記第1のファンと前記第2のファンとを制御する、請求項2記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  5. 前記吸湿体を加熱する加熱器をさらに備える、請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  6. 前記ファンと前記加熱器とを制御する制御部をさらに備え、
    前記ファンは、前記第1の開口側に設けられた第1のファンと、前記第2の開口側に設けられた第2のファンとを有し、
    前記吸湿体は、前記第1の開口側に設けられた第1の吸湿体と、前記第2の開口側に設けられた第2の吸湿体とを有し、
    前記加熱器は、前記第1の開口側に設けられ前記第1の吸湿体を加熱する第1の加熱器と、前記第2の開口側に設けられ前記第2の吸湿体を加熱する第2の加熱器とを有し、
    前記制御部は、前記第1の開口から前記第2の開口に送風する場合、前記第1の開口から吸入された空気を前記第2の開口から排気させるために前記第1のファンと前記第2のファンとを制御し、前記第2の吸湿体を加熱するために前記第2の加熱器を制御し、前記第2の開口から前記第1の開口に送風する場合、前記第2の開口から吸入された空気を前記第1の開口から排気させるために前記第1のファンと前記第2のファンとを制御し、前記第1の吸湿体を加熱するために前記第1の加熱器を制御する、
    請求項5記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  7. 前記筐体内の湿度を繰り返し計測する湿度計測器をさらに備え、
    前記制御部は、前記計測された湿度に基づいて前記筐体内の空気の流れを切り替えるか否かを判定し、前記前記筐体内の空気の流れを切り替えると判定された場合、前記筐体内の空気の流れの切り替えるために前記第1のファンと前記第2のファンとを制御する、
    請求項6記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  8. 前記筐体内の温度を繰り返し計測する温度計測器をさらに備え、
    前記制御部は、前記計測された温度と前記計測された湿度とに基づいて前記吸湿体の性能が許容レベルを下回るか否かを判定し、前記吸湿体の性能が前記許容レベルを下回ると判定した場合、前記筐体内の空気の流れを切り替える、
    請求項7記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  9. 前記制御部は、前記計測された温度が一定範囲を維持し且つ前記計測された湿度が一定期間に亘り上昇を維持している場合、前記吸湿体の性能が前記許容レベルを下回ると判定する、請求項8記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  10. 警告部をさらに備え、
    前記制御部は、前記計測された湿度に基づいて前記吸湿体の経年劣化に伴う性能の劣化が所定値を下回るか否かを判定し、
    前記警告部は、前記吸湿体の性能が前記所定値を下回ると判定された場合、警告を発する、
    請求項7記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  11. 前記制御部は、所定の期間が経過する毎に、前記筐体内の空気の流れを切り替えるために前記第1のファンと前記第2のファンとを制御する、請求項6記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  12. 前記筐体内の前記第1の開口と前記第2の開口との間を流れる空気に曝され、前記冷却器により発生される熱を拡散する放熱器、をさらに備える請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  13. 前記筐体内の温度を繰り返し計測する温度計測器と、
    前記筐体内の湿度を繰り返し計測する湿度計測器と、
    前記計測された温度と前記計測された湿度とに基づいて前記筐体内の空気が露点を下回らないように前記冷却器を制御する制御部と、
    をさらに備える請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  14. 前記制御部は、計測された湿度と予め記憶された空気曲線とに基づいて前記筐体内の露点を算出する、請求項13記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  15. 前記筐体は、前記第1の開口と前記第2の開口とを接続し、平行に配列された複数の流路を有し、
    前記制御部は、前記複数の流路に互い違いの方向に空気が流れるように、前記ファンを制御する、
    請求項2記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  16. 前記筐体は、前記第1の開口と前記第2の開口とを接続しスライス方向に略平行する流路を有する、請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  17. 前記筐体は、前記第1の開口と前記第2の開口とを接続し、平行に配列された複数の流路を有する、請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  18. 前記筐体は、断熱材により形成される、請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  19. 前記X線検出器を介して前記検出されたX線に応じたデジタルデータを収集する信号処理回路をさらに備え、
    前記筐体は、前記X線検出器と前記信号処理回路とを収容する、
    請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  20. 前記吸湿体を回転可能に支持し、前記吸湿体を加熱する加熱器を有する除湿装置をさらに備え、
    前記第1の開口と前記第2の開口とは前記筐体の一方側に設けられ、
    前記吸湿体が前記第1の開口と前記第2の開口とを覆い、前記吸湿体を加熱するために前記第2の開口側に前記加熱器が配置されるように前記除湿装置が設けられる、
    請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
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