JP2015191881A - リチウムイオン二次電池用正極材料、リチウムイオン二次電池用正極、リチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用正極材料、リチウムイオン二次電池用正極、リチウムイオン二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】電子導電性、リチウムイオン拡散性を損なうことなく、正極活物質の一次粒子同士、正極活物質の二次粒子同士、および、正極集電体と正極合剤層を強固に結着することができるリチウムイオン二次電池用正極材料、そのリチウムイオン二次電池用正極材料を含有するリチウムイオン二次電池用正極、そのリチウムイオン二次電池用正極を備えたリチウムイオン二次電池を提供する。【解決手段】本発明のリチウムイオン二次電池用正極材料は、正極活物質と、水溶性増粘剤と、結着剤と、導電助剤と、を含み、正極活物質の一次粒子が炭素質被膜によって被覆され、炭素質被膜によって被覆された一次粒子が複数個凝集して二次粒子をなし、正極活物質の平均細孔径は、10nm以上かつ300nm以下であり、水溶性増粘剤は、平均重合度500以上かつ2000以下のカルボキシメチルセルロースを含む。【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用正極材料、リチウムイオン二次電池用正極、リチウムイオン二次電池に関する。
近年、電子機器の小型軽量化が図られ、その駆動用電源として、非水電解質二次電池、特に、リチウムイオン二次電池への期待が高まっている。
さらに、リチウムイオン二次電池の用途は、電力貯蔵用、電気自動車等の電源にまで広がっている。このような大型のリチウムイオン二次電池に対しても、高い安全性や出力特性、耐久性が要求されている。
リチウムイオン二次電池は、正極と負極、これらの電極間に設けられたセパレータとを備えてなるものである。
正極は、一般的に、正極活物質と、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等の結着剤と、炭素等の導電助剤とを、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の有機溶剤に分散させて調製した正極合剤スラリーを集電体に塗布・乾燥し、プレス加工等により形成される。
しかし、有機溶剤系の正極合剤スラリーを用いる場合、この正極合剤スラリーは、可燃性であるため、製造設備を防爆構造にする必要があるばかりでなく、環境負荷への配慮から溶剤回収設備が必須であるため、製造コストが高価になる。そのため、正極合剤スラリーには、環境への負荷が小さく、低コスト化が容易であることから、分散媒として水を用いることが望まれている。
リチウムイオン二次電池の正極材料に使用される電極活物質としては、一般的に、LiCoO、LiNiO、LiMnO、あるいは、これらの複合酸化物が用いられるが、これらの電極活物質は、安全性や資源面、コスト等の問題がある。
また、LiCoO等の電極活物質は、水に対して不安定であり、この電極活物質と水が反応することにより生成したアルカリ性成分等により集電体が腐食し、電池性能が低下する問題がある。そこで、電極活物質として、水に対して比較的安定なオリビン構造を有するLiFePO等のリチウム含有金属リン酸化合物の開発が進められている。
オリビン構造を有するリチウム含有金属リン酸化合物は、LiCoO等に比べてリチウムイオンの拡散速度が遅く、また、電子伝導性が劣っている。そのため、このリチウム含有金属リン酸化合物は、微細化することで反応面積を大きくするとともに、その一次粒子表面に炭素質被膜を形成することで導電性を向上させていることが知られている。
しかし、微細化されたリチウム含有金属リン酸化合物を正極合剤スラリーに適用すると、リチウム含有金属リン酸化合物の比表面積が大きいために結着剤が不足し、集電体に対する結着性が低下する問題や、結着性を補うために多量の結着剤を用いることで、正極合剤層に含まれる正極活物質量(リチウム含有金属リン酸化合物量)が減少してしまう問題や、多量の結着剤により、電子伝導性が阻害されるおそれがある。
そこで、微細化されたリチウム含有金属リン酸化合物の一次粒子を凝集させた二次粒子を造粒することで比表面積を抑え、結着剤量を低減することが提案されている。しかしながら、造粒された二次粒子の細孔内に結着剤が浸透することにより、二次粒子同士、あるいは、集電体と正極合剤層を結着する結着剤が不足したり、二次粒子の細孔を塞ぐことによりリチウムイオンの拡散が阻害されたりする問題がある。
このような問題を解決するために、正極合剤スラリーを構成する正極活物質、水溶性増粘剤等を所定の配合比率に調製し、正極合剤層の塗膜密度を規定することで二次粒子の崩壊を抑制し、結着性と電子伝導性を両立させる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、水溶液粘度の異なる2種類の水溶性増粘剤を用いることにより、正極合剤層の結着性を向上させる技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2011−044320号公報 国際公開第2008/123143号
一般的に、炭素質被膜を形成したLiFePO等のリチウム含有金属リン酸化合物一次粒子同士の結着力は、LiCoO等のリチウム含有金属酸化物に比べて弱く、容易にリチウム含有金属リン酸化合物二次粒子が崩壊して、リチウム含有金属リン酸化合物一次粒子同士の結合が断たれてしまう問題がある。
特許文献1では、正極活物質二次粒子同士の結着性を改善できるが、正極活物質一次粒子同士の結着性は不十分であり、電極形成時のプレス等によって正極活物質二次粒子が崩壊することにより、内部抵抗の増大や正極合剤層の機械的強度が低下するおそれがある。
また、特許文献2のように、2種類の水溶性増粘剤を使用することにより、集電体に対する正極合剤層の結着性を改善できるが、正極活物質一次粒子同士の結着性が弱いため、内部抵抗の増大や電子伝導性が低下するおそれがある。
このように、炭素質被膜を形成した正極活物質一次粒子を造粒してなる正極活物質二次粒子を正極合剤層に用いた電極において、少ない結着剤量で、プレス等による正極活物質二次粒子崩壊時の電子伝導性の確保と、正極活物質同士および集電体に対する正極合剤層の結着性を両立させることが課題となっている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、電子導電性、リチウムイオン拡散性を損なうことなく、正極活物質の一次粒子同士、正極活物質の二次粒子同士、および、正極集電体と正極合剤層を強固に結着することができるリチウムイオン二次電池用正極材料、そのリチウムイオン二次電池用正極材料を含有するリチウムイオン二次電池用正極、そのリチウムイオン二次電池用正極を備えたリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、所定の平均細孔径を有する正極活物質と、所定の平均重合度を有する水溶性増粘剤とを組み合わせ、正極活物質の細孔内に水溶性増粘剤の一部を浸透させることにより、電子導電性、リチウムイオン拡散性を損なうことなく、正極活物質の一次粒子同士、正極活物質の二次粒子同士、および、集電体と正極合剤層を強固に結着することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のリチウムイオン二次電池用正極材料は、正極活物質と、水溶性増粘剤と、結着剤と、導電助剤と、を含むリチウムイオン二次電池用正極材料であって、前記正極活物質の一次粒子が炭素質被膜によって被覆され、該炭素質被膜によって被覆された一次粒子が複数個凝集して二次粒子をなし、前記正極活物質の平均細孔径は、10nm以上かつ300nm以下であり、前記水溶性増粘剤は、平均重合度500以上かつ2000以下のカルボキシメチルセルロースを含むことを特徴とする。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極は、正極集電体と、該正極集電体上に形成された正極合剤層と、を備えたリチウムイオン二次電池用正極であって、前記正極合剤層は、本発明のリチウムイオン二次電池用正極材料を含有することを特徴とする。
本発明のリチウムイオン二次電池は、本発明のリチウムイオン二次電池用正極を備えたことを特徴とする。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極材料によれば、平均細孔径が10nm以上かつ300nm以下の正極活物質と、平均重合度が500以上かつ2000以下の水溶性増粘剤とを組み合わせたので、電子導電性、リチウムイオン拡散性を損なうことなく、正極活物質の一次粒子同士、正極活物質の二次粒子同士、および、集電体と正極合剤層を強固に結着することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極によれば、本発明のリチウムイオン二次電池用正極材料を含有しているので、高容量かつ高エネルギー密度であるリチウムイオン二次電池用正極を得ることができる。
本発明のリチウムイオン二次電池によれば、本発明のリチウムイオン二次電池用正極を備えているので、高容量のリチウムイオン二次電池を得ることができる。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極材料、リチウムイオン二次電池用正極、リチウムイオン二次電池の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
[リチウムイオン二次電池用正極材料]
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料は、正極活物質と、水溶性増粘剤と、結着剤と、導電助剤と、を含むリチウムイオン二次電池用正極材料であって、正極活物質の一次粒子が炭素質被膜によって被覆され、炭素質被膜によって被覆された一次粒子が複数個凝集して二次粒子をなし、正極活物質の平均細孔径は、10nm以上かつ300nm以下であり、水溶性増粘剤は、平均重合度500以上かつ2000以下のカルボキシメチルセルロースを含むものである。
「正極活物質」
正極活物質としては、オリビン構造を有するリチウム含有金属リン酸化合物が好ましく、オリビン構造を有するリチウム含有金属リン酸化合物としては、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、チタン酸リチウム、および、Feを含むLiPO(但し、AはCo、Mn、Ni、Fe、Cu、Crの群から選択される1種または2種以上、DはMg、Ca、S、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Ge、Sc、Y、希土類元素の群から選択される1種または2種以上、0<x≦2、0<y≦1、0≦z≦1.5)の群から選択される1種を主成分とすることが好ましい。
Aについては、Co、Mn、Niが、Dは、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zn、Alが、高い放電電位等の点から好ましい。
ここで、希土類元素とは、ランタン系列であるLa、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luの15元素のことである。
また、LiPOは、LiPOであることが好ましく、LiMnPOであることがより好ましい。
本実施形態における正極活物質は、一次粒子が炭素質被膜によって被覆され、その炭素質被膜によって被覆された一次粒子が複数個凝集して二次粒子をなしている。
ここで、「炭素質被膜で被覆されている、正極活物質の一次粒子が複数個凝集した二次粒子」とは、複数個の正極活物質の一次粒子のそれぞれを被覆する炭素質被膜同士が接触している状態、および、複数個の正極活物質の一次粒子が接触(凝集)してなる二次粒子全体が炭素質被膜で被覆されている状態の双方を意味するが、複数個の正極活物質の一次粒子のそれぞれを被覆する炭素質被膜同士が接触している状態がより好ましい。
接触した状態は特に限定されないが、正極活物質の一次粒子同士または炭素質被膜同士の接触面積が小さく、さらに、接触部分が断面積の小さい頸部状となって強固に接続された状態の二次粒子を形成することが好ましい。すなわち、接触面積が小さくなることで、二次粒子内に空隙が形成されるためリチウムイオンの拡散性がより容易になるため好ましい。また、接触部分が断面積の小さい頸部状となることで、二次粒子内部にチャネル状(網目状)の空隙が三次元に広がった構造となるのでより好ましい。
本明細書中における細孔とは、凝集した二次粒子同士の間に生じた細孔を意味する。
正極材料の平均細孔径は、10nm以上かつ300nm以下であることが好ましく、より好ましくは100nm以上かつ230nm以下であり、さらに好ましくは120nm以上かつ200nm以下である。
ここで、正極活物質の平均細孔径を上記の範囲に限定した理由は、上記の範囲とすることにより、二次粒子がプレス圧によって圧縮されて細孔が狭まった場合においても、電解質が十分に拡散できる細孔を維持することができるからである。また、平均細孔径を上記の範囲では、一部の水溶性増粘剤が細孔内に侵入し易く、後述するように、二次粒子を構成する炭素被覆された一次粒子の表面に結着剤が結着することにより、圧縮により一次粒子間を結合する炭素質材料中に亀裂が入った場合においても、一次粒子同士が離間して離れ離れになるのを阻止し、強固に結着させ続けることができ、その結果、電極の電子電導性が良好に維持されるので好ましい。
なお、正極活物質の平均細孔径が10nm未満では、二次粒子がプレス圧によって圧縮されて細孔が狭まった場合に、細孔径が小さくなり過ぎてしまい、その結果、電解質の拡散を阻害するおそれがあるので好ましくない。一方、正極活物質の平均細孔径が300nmを超えると、リチウムイオン二次電池用正極材料からなる正極合剤層中の空隙密度が大きくなり過ぎてしまい、その結果、正極合剤層の密度が低下してしまい、所望の電子伝導性が得られなくなるので好ましくない。
なお、正極活物質の細孔径は、水銀ポロシメーターを用いて測定することができ、この細孔径分布から、正極活物質の平均細孔径を求めることができる。
正極活物質がFeを含むLiPOである場合、FeはP1molに対して、0.03mol以上かつ0.09mol以下含有されていることが好ましく、より好ましくは0.04mol以上かつ0.08mol以下含有され、さらに好ましくは0.05mol以上かつ0.07mol以下含有される。
Feが正極活物質中に上記範囲で含有されることにより、LiPOの高容量かつ高エネルギーの特性を阻害せず、かつ、LiPOの一次粒子の表面に電子伝導性を確保するために必要な炭素質被膜が効率的に被覆される。
なお、LiPOに対するFeの含有量は、例えば、誘導結合高周波プラズマ分光分析(Inductively Coupled Plasma spectrometry:ICP分光分析)で測定される。
正極活物質の一次粒子の粒子径(一次粒子径)は、0.03μm以上かつ0.5μm以下であることが好ましい。また、正極活物質の二次粒子の粒子径(二次粒子径)は、0.5μm以上かつ100μm以下であることが好ましい。
正極活物質の二次粒子径が0.5μm未満であると、二次粒子の粒子径が小さすぎるために舞い易くなり、ペースト状の正極材料を作製する際に取り扱いが困難になるからである。一方、正極活物質の二次粒子径が100μmを超えると、リチウムイオン二次電池用正極を作製した際に、乾燥後の正極の膜厚を超える大きさの凝集粒子が存在する可能性が高くなり、したがって、正極の膜厚の均一性を保持することができなくなるからである。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料における正極活物質の二次粒子の含有率は、この二次粒子を中実とした場合の体積密度を100体積%とした場合、50体積%以上かつ80体積%以下であることが好ましく、より好ましくは55体積%以上かつ75体積%以下である。
二次粒子は、正極活物質の一次粒子と炭素前駆体と溶媒とを混合したスラリーを、スプレードライヤー等の造粒機を用いて造粒し、得られた造粒体を窒素(N)やアルゴン(Ar)等の不活性ガス中で焼成することにより得られる。ここで、リチウムイオン二次電池用正極材料における正極活物質の二次粒子の含有率を50体積%以上かつ80体積%以下とすることにより、焼成時に炭素前駆体が分解して発生する炭素質ガスが正極活物質の二次粒子の内部に留まり、正極活物質の一次粒子の表面における炭素質被膜の形成が容易に進み、得られた炭素質被膜の膜厚が均一になり易くなる。また、正極活物質の一次粒子間を炭素質被膜で結合することにより、電子伝導性に優れた正極材料となる。
リチウムイオン二次電池用正極材料における正極活物質の二次粒子の含有率が50体積%未満では、二次粒子内部の空隙における炭素質ガスの濃度が低くなりすぎてしまい、二次粒子の中心部における炭素質被膜の膜厚が薄くなり、電子伝導性が低下するので好ましくない。一方、リチウムイオン二次電池用正極材料における正極活物質の二次粒子の含有率が80体積%を超えると、二次粒子内部の密度が高くなり過ぎて、二次粒子内部の空隙が小さくなってしまい、その結果、二次粒子内部に有機化合物の炭化の際に生成するタール状物質が閉じ込められてしまうおそれがあるので、好ましくない。
炭素質被膜で被覆されている正極活物質では、正極活物質の一次粒子表面の80%以上を炭素質被膜にて被覆されていることが好ましく、90%以上を炭素質被膜にて被覆されていることがより好ましい。
炭素質被膜の被覆率は、透過電子顕微鏡(TEM)、エネルギー分散型X線分光器(EDX)を用いて測定することができる。
ここで、炭素質被膜の被覆率が80%未満では、炭素質被膜の被覆効果が不十分となることがある。そのため、そのような電極材料を用いて作製されたリチウムイオン電池では、プラトー電位の低下等により電力容量が低下するため好ましくない。
炭素質被膜の厚みは、0.1nm以上かつ20nm以下であることが好ましい。
炭素質被膜の厚みを上記の範囲とした理由は、厚みが0.1nm未満であると、炭素質被膜の厚みが薄すぎるために所望の抵抗値を有する膜を形成することができなくなり、その結果、導電性が低下し、電極材料としての導電性を確保することができなくなるからである。一方、炭素質被膜の厚みが20nmを超えると、電池活性、例えば、電極材料の単位質量あたりの電池容量が低下するからである。
炭素質被膜中の炭素量は、正極活物質の一次粒子100質量部に対して0.5質量部以上かつ5質量部以下であることが好ましく、より好ましくは1質量部以上かつ2質量部以下である。
ここで、炭素質被膜中の炭素量を上記の範囲に限定した理由は、炭素量が0.5質量部未満では、電池を形成した場合に高速充放電レートにおける放電容量が低くなり、充分な充放電レート性能を実現することが困難となるからである。一方、炭素量が5質量部を超えると、炭素量が多すぎて、正極活物質の一次粒子の単位質量あたりのリチウムイオン電池の電池容量が必要以上に低下するからである。
正極活物質の一次粒子の形状は特に限定されないが、球状、特に真球状の粒子からなる電極材料を生成し易いことから、その形状も球状であることが好ましい。
ここで、球状が好ましい理由としては、炭素質被膜で被覆されている、正極活物質の一次粒子とバインダー樹脂(結着剤)と溶媒とを混合してリチウムイオン二次電池用正極材料を調製する際の溶媒量を低減させることができるとともに、このリチウムイオン二次電池用正極材料の集電体への塗工も容易となるからである。また、形状が球状であれば、正極活物質の一次粒子の表面積が最小となり、ひいては、添加するバインダー樹脂(結着剤)の混合量を最小限にすることができ、得られる正電極の内部抵抗を小さくすることができるからである。
さらに、正極活物質の一次粒子の形状を球状、特に真球状とすることで最密充填し易くなるので、単位体積あたりのリチウムイオン二次電池用正極材料の充填量が多くなり、その結果、電極密度を高くすることができ、リチウムイオン電池の高容量化を図ることができるので、好ましい。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料における正極活物質の含有率は、正極活物質と水溶性増粘剤と結着剤と導電助剤の合計質量を100質量%とした場合に、85質量%以上かつ99質量%以下含有されるのが好ましく、90質量%以上かつ98質量%以下含有されるのがより好ましい。
上記の範囲で正極活物質が含有されることにより、電池特性に優れた電極を得ることができる。
「水溶性増粘剤」
水溶性増粘剤としては、特に限定されないが、例えば、ゼラチン、カゼイン、コラーゲン、ヒアルロン酸、アルブミン、デンプン等の天然の水溶性高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等の半合成高分子、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボマー(カルボキシビニルポリマー)、ポリアクリル酸塩、ポリエチレンオキシド等の合成高分子等が用いられる。
これらの水溶性増粘剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を同時に用いてもよい。
これらの水溶性増粘剤の中でも、正極材料の細孔に一部侵入しやすい点から、平均重合度500以上かつ2000以下のカルボキシメチルセルロースが好ましい。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料における水溶性増粘剤の含有率は、正極活物質と水溶性増粘剤と結着剤と導電助剤の合計質量を100質量%とした場合に、0.1質量%以上かつ5質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上かつ3質量%以下がより好ましい。
リチウムイオン二次電池用正極材料における水溶性増粘剤の含有率が0.1質量%未満であると、正極材料における混合安定性が低下するため好ましくない。一方、リチウムイオン二次電池用正極材料における水溶性増粘剤の含有率が5質量%を超えると、相対的に正極活物質の含有量が少なくなり、電池特性が低下するため好ましくない。
「結着剤」
結着剤としては、水系で使用できれば特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、酢酸ビニル共重合体や、スチレン・ブタジエン系ラテックス、アクリル系ラテックス、アクリロニトリル・ブタジエン系ラテックス、フッ素系ラテックス、シリコン系ラテックス等の群から選択される1種または2種以上が挙げられる。これらの中でも、ラテックス系の材料を用いるのが、混合安定性の点で好ましい。
結着剤は、正極活物質と水溶性増粘剤と結着剤と導電助剤の合計質量を100質量%とした場合に、0.5質量%以上かつ10質量%以下含有されるのが好ましく、1質量%以上かつ7質量%以下含有されるのがより好ましい。
ここで、結着剤の含有量を上記の範囲とした理由は、結着剤の含有量が0.5質量%未満では、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料を用いて正極合剤層を形成した場合に、正極合剤層と集電体の結着性が十分ではなく、正極合剤層の圧延形成時等において正極合剤層の割れや脱落が生じる場合があり好ましくないからである。
また、電池の充放電過程において正極合剤層が集電体から剥離し、電池容量や充放電レートが低下する場合があるため好ましくないからである。
一方、結着剤の含有量が10質量%を超えると、リチウムイオン二次電池用正極材料の内部抵抗が増大し、高速充放電レートにおける電池容量が低下する場合があるため好ましくないからである。
「導電助剤」
導電助剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、気相成長炭素繊維(VGCF)、カーボンナノチューブ等の繊維状炭素の群から選択される1種または2種以上を用いることができる。
導電助剤は、正極活物質と水溶性増粘剤と結着剤と導電助剤の合計質量を100質量%とした場合に、0.1質量%以上かつ7質量%以下含有されるのが好ましく、0.2質量%以上かつ5質量%以下含有されるのがより好ましい。
ここで、導電助剤の含有量を上記の範囲とした理由は、導電助剤の含有量が0.1質量%未満では、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料を用いて正極合剤層を形成した場合に、電子伝導性が十分ではなく、電池容量や充放電レートが低下するので好ましくないからである。一方、導電助剤の含有量が7質量%を超えると、正極合剤層中に占める電極材料が相対的に減少し、単位体積あたりのリチウムイオン電池の電池容量が低下するので好ましくないからである。
「溶媒」
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料では、集電体等の被塗布物に対して塗布し易くするために、溶媒を適宜添加してもよい。
主溶媒は水であるが、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料の特性を失わない範囲内で、アルコール類やグリコール類、エーテル類等の水系溶媒が含有されていてもよい。
溶媒は、正極活物質と水溶性増粘剤と結着剤と導電助剤と溶媒の合計質量を100質量%とした場合に、30質量%以上かつ70質量%以下含有されるのが好ましく、40質量%以上かつ60質量%以下含有されるのがより好ましい。
上記の範囲で溶媒が含有されることにより、電極形成に優れ、かつ電池特性に優れた、電極形成用のペーストを得ることができる。
[リチウムイオン二次電池用正極材料の製造方法]
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料の製造方法は、特に限定されないが、例えば、LiPO粒子と、LiFePO前駆体粒子と、有機化合物とを混合して分散処理して分散体を作製する工程と、この分散体を乾燥して乾燥体とする工程と、この乾燥体を非酸化性雰囲気下で焼成し、LiPO粒子(一次粒子)を複数個凝集した凝集粒子(二次粒子)を形成する工程と、凝集粒子、水溶性増粘剤、結着剤および導電助剤を混合する工程と、を有する方法が挙げられる。
LiPO粒子は特に限定されないが、例えば、Li源、A源、D源、およびPO源を、これらのモル比がx:y:z:1となるように水に投入し、撹拌してLiPOの前駆体溶液とし、この前駆体溶液を耐圧容器に入れ、高温、高圧下、例えば、120℃以上かつ250℃以下、0.2MPa以上にて、1時間以上かつ24時間以下、水熱処理を行うことにより得られた粒子が好ましい。
この場合、水熱処理時の温度、圧力及び時間を調整することにより、LiPO粒子の粒子径を所望の大きさに制御することが可能である。
この場合、Li源としては、例えば、水酸化リチウム(LiOH)、炭酸リチウム(LiCO)、塩化リチウム(LiCl)、リン酸リチウム(LiPO)等のリチウム無機酸塩、酢酸リチウム(LiCHCOO)、蓚酸リチウム((COOLi))等のリチウム有機酸塩、の群から選択された1種または2種以上が好適に用いられる。
これらの中でも、塩化リチウムと酢酸リチウムは、均一な溶液相が得られやすいため好ましい。
ここで、A源としては、コバルト化合物からなるCo源、マンガン化合物からなるMn源、ニッケル化合物からなるNi源、銅化合物からなるCu源、クロム化合物からなるCr源の群から選択される1種または2種が好ましい。
Co源としてはCo塩が好ましく、例えば、塩化コバルト(II)(CoCl)、硫酸コバルト(II)(CoSO)、硝酸コバルト(II)(Co(NO)、酢酸コバルト(II)(Co(CHCOO))及びこれらの水和物の中から選択された1種または2種以上が好適に用いられる。
Mn源としては、Mn塩が好ましく、例えば、塩化マンガン(II)(MnCl)、硫酸マンガン(II)(MnSO)、硝酸マンガン(II)(Mn(NO)、酢酸マンガン(II)(Mn(CHCOO))及びこれらの水和物の中から選択された1種または2種以上が好適に用いられる。これらの中でも、硫酸マンガンは、均一な溶液相が得られやすいため好ましい。
Ni源としてはNi塩が好ましく、例えば、塩化ニッケル(II)(NiCl)、硫酸ニッケル(II)(NiSO)、硝酸ニッケル(II)(Ni(NO)、酢酸ニッケル(II)(Ni(CHCOO))及びこれらの水和物の中から選択された1種または2種以上が好ましい。
PO源としては、例えば、オルトリン酸(HPO)、メタリン酸(HPO)等のリン酸、リン酸二水素アンモニウム(NHPO)、リン酸水素二アンモニウム((NHHPO)、リン酸アンモニウム((NHPO)、リン酸リチウム(LiPO)、リン酸水素二リチウム(LiHPO)、リン酸二水素リチウム(LiHPO)及びこれらの水和物の中から選択される1種または2種以上が好ましい。
特に、オルトリン酸は、均一な溶液相を形成しやすいので好ましい。
LiFePO前駆体粒子とは、Li源、Fe源、PO源及び水が含有された混合液が、LiFePO粒子にはならない低い温度で熱処理された状態を意味する。
このようなLiFePO前駆体粒子は、Li源、Fe源、およびPO源を、これらのモル比が1:1:1となるように水に投入し、撹拌してLiFePO粒子の前駆体溶液とし、この前駆体溶液を60℃以上かつ90℃以下で、1時間以上かつ24時間以下、加熱処理されることにより得られる。
このようなLiFePO前駆体粒子を作製する理由は、次に述べる通りである。
熱処理を行わない状態でLiPO粒子と混合してしまうと、Li源、Fe源、PO源が、粒子表面に均一に存在するため、炭素質被膜が均一に形成されやすくなってしまうからである。
一方で、LiFePO粒子が形成されるほどの高温で熱処理すると、LiFePO粒子の状態では、LiPO粒子にFeが付着しづらくなるため、所望量のFeをLiPO粒子の表面に存在させることができなくなるからである。
Li源、PO源は上記と全く一緒であるので説明を省略する。
Fe源としては、例えば、塩化鉄(II)(FeCl)、硫酸鉄(II)(FeSO)、酢酸鉄(II)(Fe(CHCOO))等の鉄化合物またはその水和物や、硝酸鉄(III)(Fe(NO)、塩化鉄(III)(FeCl)、クエン酸鉄(III)(FeC)等の3価の鉄化合物や、リン酸鉄リチウム等を用いることができる。
有機化合物としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、セルロース、デンプン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリルアミド、ポリ酢酸ビニル、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、マルトース、スクロース、ラクトース、グリコーゲン、ペクチン、アルギン酸、グルコマンナン、キチン、ヒアルロン酸、コンドロイチン、アガロース、ポリエーテル、多価アルコール等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリグリセリン、グリセリン等が挙げられる。
LiPO粒子とLiFePO前駆体粒子は、LiPO1molに対して、Feが0.01mol以上かつ0.1mol以下になるように混合すればよい。
有機化合物は、有機化合物中の炭素が、LiPO粒子100質量部に対して0.5質量部以上かつ5質量部以下となるように混合すればよい。
次いで、得られた混合液を分散して分散体とする。
分散方法は特に限定されないが、LiPO粒子の凝集状態をほぐして、LiFePO前駆体粒子が、LiPO粒子個々の表面に散在して付着しやすくなる程度の分散エネルギーを付与できる装置を用いるのが好ましい。このような分散装置としては、例えば、ボールミル、サンドミル、プラネタリー(遊星式)ミキサー等が挙げられる。
次いで、上記の分散体を乾燥して乾燥体とする。
本工程では、分散体から溶媒(水)を散逸させることができれば乾燥方法は特に限定されない。
なお、凝集粒子を作製する場合には、噴霧分解法を用いて乾燥すればよい。例えば、分散体を100℃以上かつ300℃以下の高温雰囲気中に噴霧し、乾燥させ、粒子状乾燥体または造粒状乾燥体とする方法が挙げられる。
次いで、上記乾燥体を、非酸化性雰囲気下、700℃以上かつ1000℃以下、好ましくは800℃以上かつ900℃以下の範囲内の温度にて焼成する。
この非酸化性雰囲気としては、窒素(N)、アルゴン(Ar)等の不活性雰囲気が好ましく、より酸化を抑えたい場合には水素(H)等の還元性ガスを含む還元性雰囲気が好ましい。
ここで、乾燥体の焼成温度を700℃以上かつ1000℃以下とした理由は、焼成温度が700℃未満では、乾燥体に含まれる有機化合物の分解・反応が充分に進行せず、有機化合物の炭化が不充分なものとなり、生成する分解・反応物が高抵抗の有機物分解物となるので好ましくないからである。一方、焼成温度が1000℃を超えると、乾燥体を構成する成分、例えば、リチウム(Li)が蒸発して組成にずれが生じるだけでなく、この乾燥体にて粒成長が促進し、高速充放電レートにおける放電容量が低くなり、充分な充放電レート性能を実現することが困難となるので好ましくないからである。
焼成時間は、有機化合物が充分に炭化される時間であればよく、特に制限はないが、0.1時間以上かつ10時間以下とする。
この焼成過程では、鉄は触媒的に作用し、有機化合物は、熱処理の際に分解・反応して炭素を生成し、この炭素はFeがLiPO粒子のFeが存在する表面部分を起点として付着し、炭素質からなる被膜を形成する。これにより、Feを含むLiPO粒子の表面が炭素質被膜により覆われ、炭素質被膜で被覆されている、Feを含むオリビン構造のLiPO粒子、または、このLiPO粒子を複数個凝集した凝集粒子が生成することとなる。
これらの焼成過程では、乾燥体にリチウムが含まれる場合には、焼成時間が長くなるにしたがって、リチウムが炭素質被膜に拡散して炭素質被膜内にリチウムが存在することとなり、炭素質被膜の導電性がより一層向上するので好ましい。
ただし、焼成時間が長くなり過ぎると、異常な粒成長が生じたり、リチウムが一部欠損した粒子または凝集粒子が生成したりする。そのため、この炭素質被膜で被覆されている、Feを含むオリビン構造のLiPO粒子、または、このLiPO粒子を複数個凝集した凝集粒子自体の性能が低下し、その結果、この炭素質被膜で被覆されている、Feを含むオリビン構造のLiPO粒子、または、このLiPO粒子を複数個凝集した凝集粒子を用いた電池特性が低下する原因となるので好ましくない。
以上の方法により、正極活物質のLiPO粒子(一次粒子)を複数個凝集した凝集粒子(二次粒子)を作製することができる。
次いで、上記の凝集粒子と、水溶性増粘剤と、結着剤と、導電助剤と、溶媒とを混合して、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料を得る。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料では、集電体等の被塗布物に対して塗布し易くするために、溶媒を適宜添加してもよい。
主溶媒は水であるが、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料の特性を失わない範囲内で、アルコール類やグリコール類、エーテル類等の水系溶媒が含有されていてもよい。
上記の凝集粒子と、水溶性増粘剤と、結着剤と、導電助剤と、溶媒とを混合する方法としては、これらの成分を均一に混合できる方法であれば特に限定されず、例えば、ボールミル、サンドミル、プラネタリー(遊星式)ミキサー、ペイントシェーカー、ホモジナイザー等の混錬機を用いた方法が挙げられる。
[リチウムイオン二次電池用正極]
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極は、正極集電体と、その正極集電体上に形成された正極合剤層(電極)と、を備え、正極合剤層が、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料を含有するものである。
すなわち、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極は、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料を用いて、正極集電体の一主面に正極合剤層が形成されてなるものである。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極の製造方法は、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料を用いて、正極集電体の一主面に電極を形成できる方法であれば特に限定されない。
例えば、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料を、正極集電体の一主面に塗布して塗膜とし、この塗膜を乾燥し、次いで、加圧圧着することにより、正極集電体の一主面に正極合剤層が形成されたリチウムイオン二次電池用正極を得ることができる。
[リチウムイオン電池]
本実施形態のリチウムイオン二次電池は、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極と、負極と、セパレータと、電解液と、とを備えてなる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池では、負極、電解液、セパレータ等は特に限定されない。
負極としては、例えば、金属Li、炭素材料、Li合金、LiTi12等の負極材料を用いることができる。
また、電解液とセパレータの代わりに、固体電解質を用いても良い。
電解液は、例えば、エチレンカーボネート(EC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)とを、体積比で1:1となるように混合し、得られた混合溶媒に六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を、例えば、濃度1モル/dmとなるように溶解することで作製することができる。
セパレータとしては、例えば、多孔質プロピレンを用いることができる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池では、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極を正極として用いたので、高容量かつ高エネルギー密度である。
以上説明したように、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料によれば、平均細孔径が10nm以上かつ300nm以下の正極活物質と、平均重合度が500以上かつ2000以下の水溶性増粘剤とを組み合わせたので、正極活物質の細孔内に水溶性増粘剤の一部が浸透して、電子導電性、リチウムイオン拡散性を損なうことなく、正極活物質の一次粒子同士、正極活物質の二次粒子同士、および、正極集電体と正極合剤層を強固に結着することができる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極によれば、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料を含有しているので、高容量かつ高エネルギー密度であるリチウムイオン二次電池用正極を提供することができる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池によれば、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極を備えているので、高容量のリチウムイオン二次電池を提供することができる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
「正極活物質の作製」
水2L(リットル)に、4molの酢酸リチウム(LiCHCOO)、2molの硫酸マンガン(II)(FeSO)、2molのリン酸(HPO)を、全体量が4Lになるように混合し、均一なスラリー状の混合物を調製した。
次いで、この混合物を容量8Lの耐圧密閉容器に収容し、120℃にて1時間、水熱合成を行った。
次いで、得られた沈殿物を水洗し、ケーキ状の正極活物質の前駆体を得た。
次いで、この正極活物質の前駆体150g(固形分換算)と、有機化合物としてポリビニルアルコール20gを水200gに溶解したポリビニルアルコール水溶液と、媒体粒子として直径5mmのジルコニアボール500gをボールミルに投入し、スラリー中の正極活物質の前駆体粒子の粒度分布のD90/D10が10となるように、ボールミルの撹拌時間を調整し、分散処理を行い、スラリーを得た。
なお、D90は前駆体粒子の粒度分布の累積体積百分率が90%のときの粒径を意味し、D10は前駆体粒子の粒度分布の累積体積百分率が10%のときの粒径を意味する。
次いで、得られたスラリーを180℃の大気雰囲気中に噴霧し、乾燥して、乾燥体を得た。
次いで、得られた乾燥体を700℃の窒素雰囲気下にて30分間(0.5hr)保持して焼成し、鉄リン酸リチウム(LiFePO)の凝集体を得た。この凝集体を実施例1の正極活物質とした。
「リチウムイオン二次電池用正極材料」
得られた正極活物質89質量部に対して、アセチレンブラック(導電助剤)5質量部を加え、プラネタリーミキサーを用いて均一に混合した。
正極活物質とアセチレンブラックの混合粉末に、水溶性増粘剤として、予め純水に溶解させた平均重合度1200のカルボキシメチルセルロース(CMC)2質量部(固形分換算)を加え、プラネタリーミキサーを用いて均一に混合した。
正極活物質とアセチレンブラックとカルボキシメチルセルロースの混合物に、結着剤として、水系スチレン−ブタジエンゴム(SBR)ラテックス4質量部(固形分換算)を加え、さらに、スラリー全体の固形分量が35質量%となるように純水を加え、プラネタリーミキサーを用いて均一に混合し、リチウムイオン二次電池用正極材料(正極合剤スラリー)を調製した。
「リチウムイオン二次電池用正極」
次いで、このリチウムイオン二次電池用正極材料を、厚み15μmのアルミニウム箔(集電体)の表面に塗布し、その塗布膜を120℃にて10時間減圧乾燥し、アルミニウム箔の表面に正極合剤層を形成した。その後、200kgf/cmの圧力にて加圧し、所定の大きさに打ち抜き加工して、実施例1のリチウムイオン二次電池用正極を作製した。
「リチウムイオン二次電池」
このリチウムイオン二次電池用正極と、リチウム金属からなる負極とを、ステンレス製の収納容器内に、多孔質ポリプロピレンからなるセパレータを介して配置した。
一方、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを体積比で1:1となるように混合し、得られた混合溶媒に電解質として六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を濃度1mol/Lとなるように溶解させて、電解液を作製した。
次いで、この電解液を上記の収納容器内に投入して、上記の正極、負極およびセパレータを電解液に十分に浸漬し、この収納容器をガスケット付きの封口体にて密閉し、実施例1のリチウムイオン二次電池を作製した。
(正極活物質の評価)
(1)平均細孔径
水銀ポロシメーターを用いて、凝集体の細孔分布の平均値を測定した。この凝集体の細孔分布の平均値を、平均細孔径とした。
評価結果を表1に示す。
(リチウムイオン二次電池用正極の評価)
(1)結着性
リチウムイオン二次電池用正極を金属板上に両面テープにて固定し、90°剥離試験機(テスター産業社製)により、正極の密着性評価を行った。
ここでは、剥離試験後にアルミニウム箔上に正極合剤層が残存していたものを「○」、アルミニウム箔上に正極合剤層が残存していなかったものを「×」とした。
評価結果を表1に示す。
(リチウムイオン二次電池の評価)
(1)初期放電容量
室温(25℃)にて、カットオフ電圧を2.0V〜4.2Vとし、0.1Cで充電を行い(10時間充電)、0.1Cで放電し(10時間放電)、初期放電容量を測定した。
評価結果を表1に示す。
(2)負荷特性(放電容量比)
初期容量測定後、室温(25℃)にて、カットオフ電圧を2.0V〜4.2Vとし、0.2Cで充電を行い(5時間充電)、3Cで放電し(20分間放電)、放電容量を測定した。
初期放電容量(0.1Cの放電容量)と3Cの放電容量との比を負荷特性とし、下記の式(1)により負荷特性(放電容量比)を算出した。
放電容量比(%)=(3C放電容量/0.1C放電容量)×100 (1)
評価結果を表1に示す。
(3)サイクル特性
室温(25℃)にて、カットオフ電圧を2.0V〜4.2Vとし、1Cでの充電(1時間充電)と3Cで放電(1時間放電)を100回繰り返し、1回目の放電容量と100回目の放電容量との比をサイクル特性(放電容量維持率)とし、下記の式(2)によりサイクル特性(放電容量維持率)を算出した。
放電容量維持率(%)=(100回目の放電容量/1回目の放電容量)×100 (2)
評価結果を表1に示す。
[実施例2]
リチウムイオン二次電池用正極材料に含まれる水溶性増粘剤として、平均重合度600のカルボキシメチルセルロース(CMC)を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例2のリチウムイオン二次電池用正極とリチウムイオン二次電池を作製した。
得られたリチウムイオン二次電池用正極とリチウムイオン二次電池について、実施例1と同様にして、各種の評価を行った。
評価結果を表1に示す。
[実施例3]
リチウムイオン二次電池用正極材料に含まれる水溶性増粘剤として、平均重合度1700のカルボキシメチルセルロース(CMC)を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例3のリチウムイオン二次電池用正極とリチウムイオン二次電池を作製した。
得られたリチウムイオン二次電池用正極とリチウムイオン二次電池について、実施例1と同様にして、各種の評価を行った。
評価結果を表1に示す。
[実施例4]
リチウムイオン二次電池用正極材料に含まれる正極活物質の前駆体粒子の粒度分布のD90/D10が40となるように、ボールミルの撹拌時間を調整した以外は、実施例1と同様にして、実施例4のリチウムイオン二次電池用正極とリチウムイオン二次電池を作製した。
得られたリチウムイオン二次電池用正極とリチウムイオン二次電池について、実施例1と同様にして、各種の評価を行った。
評価結果を表1に示す。
[実施例5]
リチウムイオン二次電池用正極材料に含まれる水溶性増粘剤として、平均重合度600のカルボキシメチルセルロース(CMC)を用いた以外は、実施例4と同様にして、実施例5のリチウムイオン二次電池用正極とリチウムイオン二次電池を作製した。
得られたリチウムイオン二次電池用正極とリチウムイオン二次電池について、実施例1と同様にして、各種の評価を行った。
評価結果を表1に示す。
[実施例6]
リチウムイオン二次電池用正極材料に含まれる正極活物質の前駆体粒子の粒度分布のD90/D10が3となるように、ボールミルの撹拌時間を調整した以外は、実施例1と同様にして、実施例6のリチウムイオン二次電池用正極とリチウムイオン二次電池を作製した。
得られたリチウムイオン二次電池用正極とリチウムイオン二次電池について、実施例1と同様にして、各種の評価を行った。
評価結果を表1に示す。
[実施例7]
リチウムイオン二次電池用正極材料に含まれる水溶性増粘剤として、平均重合度600のカルボキシメチルセルロース(CMC)を用いた以外は、実施例6と同様にして、実施例7のリチウムイオン二次電池用正極とリチウムイオン二次電池を作製した。
得られたリチウムイオン二次電池用正極とリチウムイオン二次電池について、実施例1と同様にして、各種の評価を行った。
評価結果を表1に示す。
[比較例1]
リチウムイオン二次電池用正極材料に含まれる正極活物質の前駆体粒子の粒度分布のD90/D10が2となるように、ボールミルの撹拌時間を調整した以外は、実施例1と同様にして、比較例1のリチウムイオン二次電池用正極とリチウムイオン二次電池を作製した。
得られたリチウムイオン二次電池用正極とリチウムイオン二次電池について、実施例1と同様にして、各種の評価を行った。
評価結果を表1に示す。
[比較例2]
リチウムイオン二次電池用正極材料に含まれる水溶性増粘剤として、平均重合度300のカルボキシメチルセルロース(CMC)を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例2のリチウムイオン二次電池用正極とリチウムイオン二次電池を作製した。
得られたリチウムイオン二次電池用正極とリチウムイオン二次電池について、実施例1と同様にして、各種の評価を行った。
評価結果を表1に示す。
[比較例3]
リチウムイオン二次電池用正極材料に含まれる正極活物質の前駆体粒子の粒度分布のD90/D10が80となるように、ボールミルの撹拌時間を調整した以外は、実施例1と同様にして、比較例3のリチウムイオン二次電池用正極とリチウムイオン二次電池を作製した。
得られたリチウムイオン二次電池用正極とリチウムイオン二次電池について、実施例1と同様にして、各種の評価を行った。
評価結果を表1に示す。
[比較例4]
リチウムイオン二次電池用正極材料に含まれる水溶性増粘剤として、平均重合度2200のカルボキシメチルセルロース(CMC)を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例4のリチウムイオン二次電池用正極とリチウムイオン二次電池を作製した。
得られたリチウムイオン二次電池用正極とリチウムイオン二次電池について、実施例1と同様にして、各種の評価を行った。
評価結果を表1に示す。
Figure 2015191881
表1の結果から、実施例1〜7と、比較例1〜4とを比較すると、実施例1〜7のリチウムイオン二次電池用正極は、電極層の密着性に優れていることが確認できた。また、実施例1〜7のリチウムイオン二次電池は、初期放電容量、負荷特性、サイクル特性に優れていることが確認できた。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極材料は、平均細孔径が10nm以上かつ300nm以下の正極活物質と、平均重合度が500以上かつ2000以下の水溶性増粘剤とを組み合わせて用いたので、正極活物質の細孔内に水溶性増粘剤の一部が浸透して、電子導電性、リチウムイオン拡散性を損なうことなく、正極活物質の一次粒子同士、正極活物質の二次粒子同士、および、正極集電体と正極合剤層を強固に結着することができるから、より高電圧、高エネルギー密度、高負荷特性及び高速充放電特性が期待される次世代の二次電池に対しても適用することが可能であり、次世代の二次電池の場合、その効果は非常に大きなものである。

Claims (5)

  1. 正極活物質と、水溶性増粘剤と、結着剤と、導電助剤と、を含むリチウムイオン二次電池用正極材料であって、
    前記正極活物質の一次粒子が炭素質被膜によって被覆され、該炭素質被膜によって被覆された一次粒子が複数個凝集して二次粒子をなし、
    前記正極活物質の平均細孔径は、10nm以上かつ300nm以下であり、
    前記水溶性増粘剤は、平均重合度500以上かつ2000以下のカルボキシメチルセルロースを含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極材料。
  2. 前記正極活物質は、オリビン構造を有するリチウム含有金属リン酸化合物であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
  3. 前記一次粒子の粒子径は、0.03μm以上かつ0.5μm以下、前記二次粒子の粒子径は、0.5μm以上かつ100μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料。
  4. 正極集電体と、該正極集電体上に形成された正極合剤層と、を備えたリチウムイオン二次電池用正極であって、
    前記正極合剤層は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用正極材料を含有することを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極。
  5. 請求項4に記載のリチウムイオン二次電池用正極を備えたことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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