JP2015190246A - 小便器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、洗浄水によりボウル部8を洗浄する小便器1であって、小便を受けるボウル部8と、ボウル部8内の上方領域に設けられてボウル部8へ洗浄水を吐水する吐水装置28と、を有し、吐水装置28は、洗浄水をボウル部8のほぼ中央領域に向けて吐水する第1吐水口部34と、洗浄水をボウル部8のほぼ中央領域より広範囲の左右領域に広がるように吐水する第2吐水口部36と、を備え、第2吐水口部36から吐水される洗浄水の瞬間流量が、第1吐水口部34から吐水される洗浄水の瞬間流量よりも低く設定されていることを特徴としている。
【選択図】図9
Description
その一方で、吐水装置に、小便器のボウル面を広範囲に亘って洗浄できる性能が求められている。
このような要請に基づき、従来のコンパクトな吐水装置を用いて、ボウル面の広範囲に高い瞬間流量で吐水するとき、吐水された洗浄水の一部がボウル面の外へ飛び出すという問題が生じている。
さらに、ボウル部の左右両端に設けられた従来の側壁を設けていない小便器、すなわち、ボウル部の正面が連続した曲面により形成されているような小便器において、吐水装置がボウル面の広範囲に高い瞬間流量で吐水するときには、さらに、吐水された洗浄水の一部がボウル面の外へ飛び出しやすくなるという問題が生じている。
このように構成された本発明においては、第1吐水口部が比較的高い瞬間流量の洗浄水をボウル部のほぼ中央領域に向けて吐水する。これにより、吐水された洗浄水が、ボウル部の外部へ飛び出すことを防止することができると共に、小便器の排水配管の尿の排出及び陰毛等の異物を除去することができ、小便器の排水配管の設備保護洗浄をすることができる。また、第2吐水口部が比較的低い瞬間流量の洗浄水をボウル部のほぼ中央領域より広範囲の左右領域に広がるように吐水する。従って、吐水された洗浄水が、ボウル部の外部へ飛び出すことを防止することができると共に、ボウル部の中央領域より広範囲の左右領域まで広範囲にわたって洗浄することができる。従って、小便器を効果的に洗浄することができる。
このように構成された本発明においては、第2吐水口部の少なくとも一部が第1吐水口部と前後方向で重なるように配置されているので、第1吐水口部と第2吐水口部とを有する吐水装置をコンパクトに形成することができると共に、吐水装置の前方から見て、第1吐水口部から洗浄水が吐水される領域と、第2吐水口部から洗浄水が吐水される領域との間に、洗浄水が吐水されない隙間領域が生じることを防ぐことができる。従って、ボウル部において洗浄が行われない部分を生じにくくすることができ、ボウル部が洗浄不良となることを防ぐことができる。
このように構成された本発明においては、洗浄水が、第2吐水口部から、左右の上壁に沿って上方向きに吐水されるため、吐水装置の左右の斜め上方の領域までボウル部を広範囲にわたって洗浄することができる。
このように構成された本発明においては、共通の主流路から供給される洗浄水の瞬間流量に対し、比較的簡易な構造で、第2供給通路の洗浄水の瞬間流量を、第1供給通路の洗浄水の瞬間流量よりも低く調整することができ、第2吐水口部から吐水される洗浄水の瞬間流量を、第1吐水口部から吐水される洗浄水の瞬間流量よりも低く設定することができる。
このように構成された本発明においては、第2吐水口部から吐水された洗浄水が、第1吐水口部の吐水範囲を全て含むように、ボウル部全体を広範囲にわたって洗浄することができる。
このように構成された本発明においては、制御部は、使用者が小便器を使用したときに洗浄水を第2吐水口部から吐水させることができ、ボウル部の中央領域より広範囲の左右領域まで広範囲にわたって洗浄することができる。また、制御部は、使用者が小便器を使用したときとは別に、所定時間が経過する毎に洗浄水を第1吐水口部から吐水させることができ、小便器の排水配管の尿の排出及び陰毛等の異物を除去することができ、小便器の排水配管の設備保護洗浄をすることができる。
主給水管14から分岐される第1給水管16と、主給水管14から分岐される第2給水管18と、第1給水管16に設けられる第1流量調整装置20と、第1給水管16に取り付けられ給水の供給及び停止を行う第1開閉弁22と、第2給水管18に設けられる第2流量調整装置24と、第2給水管18に取り付けられ給水の供給及び停止を行う第2開閉弁26と、第1給水管16及び第2給水管18の先端に取り付けられた吐水部であるスプレッダ28と、使用者の有無を検知する人体検知センサ30と、人体検知センサ30からの検知信号及び所定の制御プログラム等に基づいて第1開閉弁22、第2開閉弁26等を制御することができる制御ユニット32と、を備えている。
第1開閉弁22は、制御ユニット32の制御信号により第1給水管16の流路を開閉する電磁弁である。第1開閉弁22は、給水の供給及び停止を行うことができる他の流路開閉装置により構成されてもよい。
第2開閉弁26は、制御ユニット32の制御信号により第2給水管18の流路を開閉する電磁弁である。第2開閉弁26は、給水の供給及び停止を行うことができる他の流路開閉装置により構成されてもよい。
しかしながら、本実施形態においては、変形例として、自動便器洗浄ユニット4は、上述した第1開閉弁22及び第2開閉弁26に代えて、主給水管14と第1給水管16及び第2給水管18との分岐箇所に3方切換弁等の切換弁を設けるようにしてもよい。具体的には、主給水管14と第1給水管16及び第2給水管18との分岐箇所に設けられた切換弁を、制御ユニット32によって制御することにより、第1給水管16並びに第1供給通路38への洗浄水の供給開始及び停止、第2給水管18並びに第2供給通路40への洗浄水の供給開始及び停止、をそれぞれ独立して制御することができる。他の変形例として、自動便器洗浄ユニット4は、上述した第1開閉弁22及び第2開閉弁26に代えて、第1給水管16並びに第1供給通路38への洗浄水の供給開始及び停止、第2給水管18並びに第2供給通路40への洗浄水の供給開始及び停止、をそれぞれ独立して制御することができる他の弁構造及びこれらの組合せ構造を有していてもよい。
制御ユニット32は、人体検知センサ30の使用者の有無の検知結果を受けて、第2開閉弁26を開閉させる制御を行う他、予め設定された所定時間、例えば2時間等の時間が経過するごとに、制御ユニット32から操作信号が発信され、この操作信号により、第1開閉弁22を開状態とする制御を行う。これにより、洗浄水が、第1給水管16からスプレッダ28に供給され、小便器1のボウル面8が洗浄され、排出口10の下流側に配置された排水トラップ(図示せず)及び排水管路(図示せず)内の雑菌の繁殖を抑制し、尿石等の付着を抑制する設備保護洗浄を行えるようになっている。
ボウル面8は、さらに下部の複合R領域においては、左側端部8bと右側端部8cとが前方に延び、中央部8eが後方側に後退し、例えば、ボウル面8の上端8dからの距離L4(L4=500mm)の位置においては、平面視で、使用者に向かう方向に開くような円弧形状部分8g(正面部8a)とその両側に延びる直線部分8h(側面部)とにより形成されている。
また、ボウル面8は、ボウル面8の上端8dから下方に向けて後方に向かって傾斜して形成されている。従って、その正面部8aの中央部8eは、上端8dから下方に向けて徐々に後退するように奥側に形成されている。また、スプレッダ28が中央部8eにやや後方側に配置されているので、使用者が正面部8aに近づきやすくなっている。
図6は本発明の実施形態による小便器のスプレッダを示す斜視図であり、図7は本発明の実施形態による小便器のスプレッダをボウル面に取付けた状態を側方から示す概略図であり、図8は本発明の実施形態による小便器のスプレッダをボウル面に取付けた状態を上方から示す概略図であり、図9は図8のIX-IX線に沿って見た断面図であり、図10は本発明の実施形態による小便器の自動便器洗浄ユニットの流路の構成を示す概略図であり、図11は図7のXI-XI線に沿って見た断面図であり、図12は図7のXII-XII線に沿って見た断面図である。
図7等に示すように、この自動便器洗浄ユニット4において、スプレッダ28が、小便器本体2の正面部8aの収納室6の前面7に取り付けられている。
スプレッダ28は、洗浄水をボウル面8のほぼ中央領域に向けて吐水する第1吐水口部34と、第1吐水口部34よりも後方側に配置され、洗浄水をボウル面8のほぼ中央領域より広範囲の左右領域に広がるように吐水する第2吐水口部36と、第1吐水口部34に洗浄水を供給する第1供給通路38と、第2吐水口部36に洗浄水を供給する第2供給通路40と、を備えている。
第1吐水口部34は、鉛直下方から左右対称におよそ40°の位置に第1吐水口上壁34aが形成されている。従って、左右の第1吐水口上壁34aの間の角度A1は約80°に形成されている。左右の第1吐水口上壁34aの間の角度A1は、例えば、50°〜120°の範囲、好ましくは60°〜90°の範囲に形成されている。第1吐水口上壁34aは、第1吐水口部34の開口通路34dの上端を形成するので、第1吐水口部34から吐水される洗浄水が左右の第1吐水口上壁34aに沿って吐水され、第1吐水口部34から吐水される洗浄水の広がりの上縁を規制している。また、第1吐水口上壁34aは、水平より下方向きに延びているので、第1吐水口部34から流出する洗浄水の単位面積あたりの瞬間流量が増大される場合にも、洗浄水の左右方向への広がりを抑制することができる。
第1吐水口後壁34cは、その中央上部において第1供給通路38と接続されている。この第1吐水口後壁34cは、扇形に形成され、第1吐水口部34の後面を形成し、第1吐水口前壁34bとの間で、第1供給通路38から供給された洗浄水を、第1吐水口部34の扇形領域に広がるように流すことができるようになっている。第1吐水口後壁34cは、第1吐水口前壁34bと平行に延び、後方に向かって傾斜して形成されている。第1吐水口後壁34cの後方への傾斜角は、第1吐水口後壁34cの近傍のボウル面8の後方への傾斜角よりも大きくされている。よって、第1吐水口部34から収納室6の前面7に向けて洗浄水が吐水されるようになっている。
第2左側吐水口部36lは、その第2左側吐水口部36lの上端を形成する第2吐水口上壁36aと、その第2左側吐水口部36lの下端に延びる第2吐水口垂下壁36eと、その第2左側吐水口部36lの前側の壁面を形成する第2吐水口前壁36bと、その第2左側吐水口部36lの後側の壁面を形成する第2吐水口後壁36cとを備えている。
第2吐水口部36は、第2右側吐水口部36rの第2吐水口上壁36aと、第2左側吐水口部36lの第2吐水口上壁36aとの間において、共通の第2吐水口前壁36bと第2吐水口後壁36cとの間のスプレッダ28の下部において概ね扇形の第2開口通路36dを形成している。
第2吐水口部36は、左右の第2吐水口上壁36aの間の領域にわたって拡散するように洗浄水を吐水することができ、左右斜め上方から左右方向の左右両端近傍まで広がる水幕を形成することができる。
第2吐水口後壁36cは、その中央上部において第2供給通路40と接続されている。この第2吐水口後壁36cは、扇形に形成され、第2右側吐水口部36r及び第2左側吐水口部36lの後面を形成し、第2吐水口前壁36bとの間で、第2供給通路40から供給された洗浄水を、第2吐水口部36の扇形領域に広がるように流すことができるようになっている。第2吐水口後壁36cは、第2吐水口前壁36bと平行に延び、後方に向かって傾斜して形成されている。第2吐水口後壁36cの後方への傾斜角は、第2吐水口後壁36cの近傍のボウル面8の後方への傾斜角よりも大きくされている。よって、第2吐水口部36から収納室6の前面7に向けて洗浄水が吐水されるようになっている。また、第1吐水口前壁34bと、第1吐水口後壁34cと、第2吐水口前壁36bと、第2吐水口後壁36cとは、平行な平面を形成している。
先ず、本発明の実施形態による小便器1による小便洗浄動作の流れのみを説明する。
通常、使用者が小便器1の前に立つと、人体検知センサ30が使用者の存在を検出して検出情報を制御ユニット32に送り、制御ユニット32は使用者の存在を認識する。使用者が小便器1のボウル面8に放尿を終え、放尿を済ませた使用者が小便器1の前から立ち去り、人体検知センサ30が非検出状態となると、制御ユニット32は使用者が小便器1から立ち去ったと判断して、制御ユニット32が小便洗浄を開始する。
スプレッダ28の第2吐水口部36からの所定の瞬間流量の吐水が一定時間継続されると、制御ユニット32は、第2開閉弁26を閉止して、スプレッダ28からの吐水を終了させ、小便洗浄動作を終了させる。
制御ユニット32は、小便洗浄動作とは別に、設備保護洗浄動作を行う。
制御ユニット32は、前回の設備保護洗浄が行われてから一定の経過時間が経過していること(例えば、前回の設備保護洗浄が行われてから2時間の経過時間が経過していること)の他、小便器1の使用回数が一定期間に一定回数に達していること等の使用条件を満たす場合に、設備保護洗浄動作を開始する。
スプレッダ28の第1吐水口部34からの所定の瞬間流量の吐水が一定時間継続されると、制御ユニット32は、第1開閉弁22を閉止して、スプレッダ28からの吐水を終了させ、設備保護洗浄動作を終了させる。
上述した本実施形態による小便器1によれば、第1吐水口部34が比較的高い瞬間流量の洗浄水をボウル面8のほぼ中央領域に向けて吐水する。これにより、吐水された洗浄水が、ボウル面8の外部へ飛び出すことを防止することができると共に、小便器1の排水配管の尿の排出及び陰毛等の異物を除去することができ、小便器1の排水配管の設備保護洗浄をすることができる。
また、第2吐水口部36が比較的低い瞬間流量の洗浄水をボウル面8のほぼ中央領域より広範囲の左右領域に広がるように吐水する。従って、吐水された洗浄水が、ボウル面8の外部へ飛び出すことを防止することができると共に、ボウル面8の中央領域より広範囲の左右領域まで広範囲にわたって洗浄することができる。
従って、小便器1を効果的に洗浄することができる。
8 ボウル面
8a 正面部
14 主給水管
16 第1給水管
18 第2給水管
20 第1流量調整装置
22 第1開閉弁
24 第2流量調整装置
26 第2開閉弁
28 スプレッダ
32 制御ユニット
34 第1吐水口部
34a 第1吐水口上壁
36 第2吐水口部
36a 第2吐水口上壁
38 第1供給通路
40 第2供給通路
A 洗浄水の流れ
B 洗浄水の流れ
Claims (6)
- 洗浄水によりボウル部を洗浄する小便器であって、
小便を受ける上記ボウル部と、
上記ボウル部内の上方領域に設けられて上記ボウル部へ洗浄水を吐水する吐水装置と、を有し、
上記吐水装置は、
洗浄水を上記ボウル部のほぼ中央領域に向けて吐水する第1吐水口部と、
洗浄水を上記ボウル部のほぼ中央領域より広範囲の左右領域に広がるように吐水する第2吐水口部と、を備え、
上記第2吐水口部から吐水される洗浄水の瞬間流量が、上記第1吐水口部から吐水される洗浄水の瞬間流量よりも低く設定されていることを特徴とする小便器。 - 上記吐水装置の上記第2吐水口部は、上記吐水装置の前方から見て、自身の少なくとも一部が上記第1吐水口部と前後方向で重なるように配置されている請求項1に記載の小便器。
- 上記吐水装置の上記第2吐水口部は、流路を形成する左右の上壁が外側に行くにつれて上方に向かうように形成されている請求項1又は2に記載の小便器。
- さらに、
給水源からの洗浄水を供給する主流路と、
上記主流路に接続され、上記第1吐水口部に洗浄水を供給する第1供給通路と、
上記主流路に接続され、上記第2吐水口部に洗浄水を供給する第2供給通路と、
上記第1供給通路に設けられ、上記第1供給通路の洗浄水の瞬間流量を調整する第1流量調整手段と、
上記第2供給通路に設けられ、上記第1供給通路の洗浄水の瞬間流量よりも低くなるように、上記第2供給通路の洗浄水の瞬間流量を調整する第2流量調整手段と、を備えている請求項1乃至3の何れか1項に記載の小便器。 - 上記吐水装置の上記第2吐水口部の吐水範囲が上記第1吐水口部の吐水範囲よりも広く設定され、且つ、上記第2吐水口部の吐水範囲が上記第1吐水口部の吐水範囲を全て含むように設定されている、請求項1乃至4の何れか1項に記載の小便器。
- さらに、使用者が小便器を使用したときに洗浄水を上記第2吐水口部から吐水させ、使用者が小便器を使用したときとは別に、所定時間が経過する毎に洗浄水を上記第1吐水口から吐水させるように吐水を制御する制御部を備えている、請求項1乃至5の何れか1項に記載の小便器。
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