JP6249171B2 - 小便器 - Google Patents
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Description
このように構成された本発明においては、ボウル面の吐水装置が設けられている上方領域は、ボウル面の上端から下方に向かうにつれてボウル面の左右方向の幅が小さくなるような凹曲面により形成され、上記凹曲面の接線の垂線が前記小便器本体の前方に向かう方向に延び、従来のボウル面の側面部が設けられていないので、従来に比べて使用者がボウル面に近い位置まで近づきやすくすることができる。従って、使用者の尿が床に垂れて床を汚す汚垂れを生じさせにくくなり、使用者が不快な思いをすることを防ぐことができる。
また、ボウル面の吐水装置が設けられている上方領域は、ボウル面の上端から下方に向かうにつれてボウル面の左右方向の幅が小さくなるような凹曲面により形成され、凹曲面の接線の垂線が小便器本体の前方に向かう方向に延びるため、吐水により洗えない部分を生じていた従来のボウル面の側面部が設けられていないので、ボウル面の清掃性を向上させることができる。
また、左右方向に連続した凹曲面を有する上方領域により、吐水装置からボウル面の左右方向に広がるように吐水される洗浄水が、ボウル面の外部へ飛び出すことを防止することができる。
このように構成された本発明においては、左右方向の斜め上方まで広がるように吐水された洗浄水が、下方に向けて後方に向かって傾斜するボウル面の上方領域に沿って流下するので、左右方向の斜め上方へ向かう洗浄水の勢いを弱めて、洗浄水の左右方向の広がりを抑制することができ、洗浄水がボウル面の外部へ飛び出すことを防止することができる。
したがって、ボウル面を広範囲にわたって洗浄することができると共に、洗浄水の飛び出しを防止できる。
このように構成された本発明においては、ボウル面の上方領域は、ボウル面の上端から下方に向けて徐々に後退して形成されると共に、連続的に曲率半径が小さくなるように形成されているので、下方に向かうにつれて徐々にボウル面の左右方向の幅が小さくなり、従来に比べて使用者がボウル面に近い位置に近づきやすくなり、使用者の尿が床に垂れて床を汚す汚垂れを生じさせにくくなり、使用者が不快な思いをすることを防ぐことができる。
また、ボウル面の上方領域は、ボウル面の上端から下方に向けて徐々に後退して形成されると共に、連続的に曲率半径が小さくなるように形成されているので、使用者の局部を、周囲の他人からより見えにくくすることができる。
このように構成された本発明においては、使用者の尿が当たりやすいボウル面の下方において、ボウル面の外部への尿跳ねをより確実に防止することができる。
また、ボウル面の左右両端部が前方に突出するように形成されているので、使用者の局部を、周囲の他人から見えにくく遮蔽することができる。
このように構成された本発明においては、ボウル面の上方領域は、ボウル面の上端から少なくとも200mmの範囲に形成されるので、特に使用者の局部を把持する手や腕が、従来のようにボウル面の側面部に接触することがないため、従来に比べて使用者がボウル面の上方領域に近い位置に近づきやすくなっている。
このように構成された本発明においては、ボウル面の上方領域は、水平断面において、左右両端近傍の接線の前方側が外側に開くように形成されているので、使用者が、自身の体の前側をボウル面の左右両端に接触することなく、ボウル面の上方領域に近づけやすくなっている。
第1開閉弁22は、制御ユニット32の制御信号により第1給水管16の流路を開閉する電磁弁である。第1開閉弁22は、給水の供給及び停止を行うことができる他の流路開閉装置により構成されてもよい。
第2開閉弁26は、制御ユニット32の制御信号により第2給水管18の流路を開閉する電磁弁である。第2開閉弁26は、給水の供給及び停止を行うことができる他の流路開閉装置により構成されてもよい。
しかしながら、本実施形態においては、変形例として、自動便器洗浄ユニット4は、上述した第1開閉弁22及び第2開閉弁26に代えて、主給水管14と第1給水管16及び第2給水管18との分岐箇所に3方切換弁等の切換弁を設けるようにしてもよい。具体的には、主給水管14と第1給水管16及び第2給水管18との分岐箇所に設けられた切換弁を、制御ユニット32によって制御することにより、第1給水管16並びに第1供給通路38への洗浄水の供給開始及び停止、第2給水管18並びに第2供給通路40への洗浄水の供給開始及び停止、をそれぞれ独立して制御することができる。他の変形例として、自動便器洗浄ユニット4は、上述した第1開閉弁22及び第2開閉弁26に代えて、第1給水管16並びに第1供給通路38への洗浄水の供給開始及び停止、第2給水管18並びに第2供給通路40への洗浄水の供給開始及び停止、をそれぞれ独立して制御することができる他の弁構造及びこれらの組合せ構造を有していてもよい。
制御ユニット32は、人体検知センサ30の使用者の有無の検知結果を受けて、第2開閉弁26を開閉させる制御を行う他、予め設定された所定時間、例えば2時間等の時間が経過するごとに、制御ユニット32から操作信号が発信され、この操作信号により、第1開閉弁22を開状態とする制御を行う。これにより、洗浄水が、第1給水管16からスプレッダ28に供給され、小便器1のボウル面8が洗浄され、排出口10の下流側に配置された排水トラップ(図示せず)及び排水管路(図示せず)内の雑菌の繁殖を抑制し、尿石等の付着を抑制する設備保護洗浄を行えるようになっている。
図6等に示すように、この自動便器洗浄ユニット4において、スプレッダ28が、小便器本体2の正面部8aの収納室6の前面7に取り付けられている。
スプレッダ28は、洗浄水をボウル面8のほぼ中央領域に向けて吐水する第1吐水口部34と、第1吐水口部34よりも後方側に配置され、洗浄水をボウル面8のほぼ中央領域より広範囲の左右領域に広がるように吐水する第2吐水口部36と、第1吐水口部34に洗浄水を供給する第1供給通路38と、第2吐水口部36に洗浄水を供給する第2供給通路40と、を備えている。
第1吐水口部34は、鉛直下方から左右対称におよそ40°の位置に第1吐水口上壁34aが形成されている。従って、左右の第1吐水口上壁34aの間の角度A1は約80°に形成されている。左右の第1吐水口上壁34aの間の角度A1は、例えば、50°〜120°の範囲、好ましくは60°〜90°の範囲に形成されている。第1吐水口上壁34aは、第1吐水口部34の開口通路34dの上端を形成するので、第1吐水口部34から吐水される洗浄水が左右の第1吐水口上壁34aに沿って吐水され、第1吐水口部34から吐水される洗浄水の広がりの上縁を規制している。また、第1吐水口上壁34aは、水平より下方向きに延びているので、第1吐水口部34から流出する洗浄水の単位面積あたりの瞬間流量が増大される場合にも、洗浄水の左右方向への広がりを抑制することができる。
第2吐水口部36は、左右の第2吐水口上壁36aの間において、共通の第2吐水口前壁36bと第2吐水口後壁36cとの間のスプレッダ28の下部において概ね扇形の第2開口通路36dを形成している。
第2吐水口部36は、左右の第2吐水口上壁36aの間の領域にわたって拡散するように洗浄水を吐水することができ、左右斜め上方から左右方向の左右両端近傍まで広がる水幕を形成することができる。
図11は図2のXI-XI線に沿って見た断面図であり、図12は図2のXII-XII線に沿って見た断面図であり、図13は図2のXIII-XIII線に沿って見た断面図であり、図14は図2のXIV-XIV線に沿って見た断面図である。
また、完全な面一である必要はなく、例えば、小さな段差があってもよく、収納室6の前面からボウル面8へと流れる洗浄水が剥離することがなければ良い。
ボウル面8のシングルR領域8gよりさらに下方の領域は、2種類の曲率半径Rを有する円弧の組み合わせ、又は円弧と直線との組み合わせによる複合的な形状部分である複合R領域8hを形成している。
図12に示すように、ボウル面8は、シングルR領域8gにおける、ボウル面8の上端8dからの距離L2(L2=300mm)の位置において、平面視で、曲率半径R1よりも小さな曲率半径である曲率半径R2(R2=200mm)による単一の曲率半径の円弧により形成される正面部8aにより形成されている。
シングルR領域8gにおける正面部8aの曲率半径は、例えば、200〜500mmの範囲、好ましくは200〜400mmの範囲に設定されるようになっている。このような範囲とすることで、使用者の局部を把持する手や腕が、ボウル面に接触することを抑制できるため、使用者が用足し時に小便器に近づきやすくなり、結果として尿垂れにより床を汚してしまうという事態の発生を抑制することができる。
ボウル面8は、さらに下部の複合R領域8hにおいては、左側端部8bと右側端部8cとが前方に延び、中央部8eが後方側に後退し、例えば、ボウル面8の上端8dからの距離L4(L4=500mm)の位置においては、平面視で、使用者に向かう方向に開くような円弧形状部分8i(正面部8a)とその両側で使用者に向かって突出する直線部分8j(側面部8k)とにより形成されている。
ボウル面8は、上端8dからの距離L4の位置より下方の領域においては、正面部8aと使用者に向かって突出する側面部8kとを有している。
また、ボウル面8の正面部8aは、ボウル面8の上端8dから下方に向けて後方に向かって傾斜して形成されている。従って、その正面部8aの中央部8eは、上端8dから下方に向けて徐々に後退するように奥側に形成されている。
また、スプレッダ28が中央部8eにやや後方側に配置されているので、使用者が正面部8aに近づきやすくなっている。
先ず、本発明の実施形態による小便器1による小便洗浄動作の流れを説明する。
通常、使用者が小便器1の前に立つと、人体検知センサ30が使用者の存在を検出して検出情報を制御ユニット32に送り、制御ユニット32は使用者の存在を認識する。使用者が小便器1のボウル面8に放尿を終え、放尿を済ませた使用者が小便器1の前から立ち去り、人体検知センサ30が非検出状態となると、制御ユニット32は使用者が小便器1から立ち去ったと判断して、制御ユニット32が小便洗浄を開始する。
スプレッダ28の第2吐水口部36からの所定の瞬間流量の吐水が一定時間継続されると、制御ユニット32は、第2開閉弁26を閉止して、スプレッダ28からの吐水を終了させ、小便洗浄動作を終了させる。
制御ユニット32は、小便洗浄動作とは別に、設備保護洗浄動作を行う。
制御ユニット32は、前回の設備保護洗浄が行われてから一定の経過時間が経過していること(例えば、前回の設備保護洗浄が行われてから2時間の経過時間が経過していること)の他、小便器1の使用回数が一定期間に一定回数に達していること等の使用条件を満たす場合に、設備保護洗浄動作を開始する。
上述した本実施形態による小便器1によれば、ボウル面8は、スプレッダ28が設けられている上方領域において、使用者に対向する正面部8aのみから形成され、この正面部8aは左右方向に連続した凹曲面で形成され、従来のボウル面の側面部が設けられていないので、従来に比べて使用者がボウル面8に近い位置まで近づきやすくすることができる。従って、使用者の尿が床に垂れて床を汚す汚垂れを生じさせにくくなり、使用者が不快な思いをすることを防ぐことができる。
また、ボウル面8が、スプレッダ28が設けられている上方領域において、使用者に対向する正面部8aのみから形成され、この正面部8aは左右方向に連続した凹曲面で形成され、吐水により洗えない部分を生じていた従来のボウル面の側面部が設けられていないので、ボウル面8の清掃性を向上させることができる。
また、左右方向に連続した凹曲面を有する正面部8aにより、スプレッダ28からボウル面8の左右方向に広がるように吐水される洗浄水が、ボウル面8の外部へ飛び出すことを防止することができる。
また、正面部8aは、ボウル面8の上端8dから下方に向けて徐々に後退して形成されると共に、連続的に曲率半径が小さくなるように形成されているので、使用者の局部を、周囲の他人からより見えにくくすることができる。
また、ボウル面8の左右両端部8b、8cが前方に突出するように形成されているので、使用者の局部を、周囲の他人から見えにくく遮蔽することができる。
8 ボウル面
8a 正面部
8b 左側端部
8c 右側端部
8d 上端
8e 中央部
8f 先端
8g シングルR領域
8h 複合R領域
8i 円弧形状部分
8j 直線部分
8k 側面部
28 スプレッダ
A 洗浄水の流れ
B 洗浄水の流れ
L 接線
L1 距離
L2 距離
L3 距離
L4 距離
R1 曲率半径
R2 曲率半径
Claims (6)
- 洗浄水によりボウル面を洗浄する小便器であって、
小便を受ける上記ボウル面を備える小便器本体と、
上記ボウル面内の上方領域に設けられ、洗浄水を上記ボウル面の左右方向に広がるように吐水する吐水装置と、を有し、
上記ボウル面の上記吐水装置が設けられている上方領域は、上記ボウル面の上端から下方に向かうにつれて上記ボウル面の左右方向の幅が小さくなるような凹曲面により形成され、上記凹曲面の接線の垂線が前記小便器本体の前方に向かう方向に延びることを特徴とする小便器。 - 上記吐水装置は、上記ボウル面の左右方向の斜め上方まで広がるように洗浄水を吐水するよう構成され、
上記ボウル面の上方領域は、上記ボウル面の上端から下方に向けて後方に向かって傾斜して形成されている請求項1に記載の小便器。 - 上記ボウル面の上方領域は、上記ボウル面の上端から下方に向けて徐々に後退して形成されると共に、連続的に曲率半径が小さくなるように形成されている請求項1に記載の小便器。
- ボウル面は、下方に向かうにつれて左右両端部が前方に突出するように形成されている請求項1乃至3の何れか1項に記載の小便器。
- 上記ボウル面の上記上方領域が上記ボウル面の上端から少なくとも200mmの範囲で形成されている請求項1乃至4の何れか1項に記載の小便器。
- 上記ボウル面の上方領域は、水平断面において、左右両端近傍の接線の前方側が外側に開くように形成されている請求項1乃至5の何れか1項に記載の小便器。
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