JP2015188203A - 音響システムおよび音響信号処理装置 - Google Patents

音響システムおよび音響信号処理装置 Download PDF

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智礼 林
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Abstract

【課題】 複数のI/O機器で構成した場合であっても、モニタしたいDAWのトラックの音響信号を、任意のI/O機器の任意の出力ポートから出力する。【解決手段】 モニタしたいトラック(Tr1)と、該トラック(Tr1)の音響信号を出力するトラック(Tr9)とを選択した際に、第1パッチ部21および第2パッチ部33とを参照することにより、トラック(Tr1)に対応する入力ポートと、トラック(Tr9)に対応する出力ポートとを特定して、モニタバスの内の選択されたモニタバスにアサインする。そして、特定された出力ポートからトラック(Tr9)からの音響信号のアサインを外す。これにより、モニタしたいトラック(Tr1)の音響信号を、指定したI/O機器の特定された出力ポートからダイレクトアウトすることができるようになる。【選択図】 図1

Description

この発明は、音響信号処理装置におけるモニタしたい音響信号を、任意のI/O機器の任意の出力ポートからダイレクトアウトすることができる音響システムおよび音響信号処理装置に関する。
従来、音響信号を扱う音響システムの一種として、I/O機器とミキサとをオーディオネットワークで接続した音響システムが知られている(特許文献1参照)。I/O機器は音響信号の入力および出力を行い、ミキサではI/O機器の入力ポートに入力された音響信号を受け取りミキシング処理などの音響信号処理を行って、I/O機器の出力ポートから出力する。ところで、DAW(Digital Audio Workstation )はミキシングなどの音響信号処理を行うことができ、DAW用のアプリケーションソフトウェアがインストールされたパーソナルコンピュータ(以下、「PC」という)により実現される。このため、ミキサに替えてDAWとすることにより、簡易に構成できる音響システムとすることができる。この音響システムでは、DAWが起動されたPCが音響信号処理装置として動作して、音響信号に所定の音響信号処理が行われる。I/O機器とDAWとの間の音響信号のやりとりはオーディオネットワークを介して行われる。例えば、複数のマイクロホンや電気・電子楽器などから出力されるボーカル音や演奏音などの音響信号が、I/O機器の入力ポートに入力される。入力ポートに入力された複数の音響信号は、オーディオネットワークを介してDAWに送られる。DAWは、トラックにおいて送られた音響信号に音響信号処理を行い、この音響信号処理を施した音響信号のミキシングをバスにおいて実行する。ミキシングなどの音響信号処理された音響信号は、DAWからオーディオネットワークを介してI/O機器に送られる。DAWから送られた音響信号は、スピーカなどが接続されているI/O機器の出力ポートから出力される。
ところで、I/O機器に接続される楽器やボーカルの演奏者の位置に応じて配置されたマイクロホンや電気楽器あるいは電子楽器等の各種楽器が演奏者の近傍に配置されており、演奏者はミキシングされた演奏音や自分の演奏音を、マイクロホンが配置された位置でモニタしながら演奏を行っている。モニタ信号はI/O機器の出力ポートから出力されて、演奏者の位置に対応して置かれたスピーカやヘッドホンなどのモニタ機器から演奏者が聴取することができる。
特開2012−204864号公報
従来の音響システムにおいて、モニタしたい音響信号はDAWのトラックの音響信号が対象とされ、モニタしたいトラックを演奏者やDAWを操作するオペレータが指定すると共に、指定されたトラックの音響信号をオーディオネットワークを介してI/O機器に送るトラックも指定して、DAWからI/O機器に送られたモニタしたいトラックの音響信号を、I/O機器の指定した出力ポートから出力する。指定する出力ポートはモニタしたい演奏者に対応するモニタ機器に接続されている出力ポートが望まれ、出力ポートから出力される音響信号を演奏者はモニタすることができる。しかしながら、指定しようとするI/O機器の出力ポートに既にDAWのいずれかのトラックがアサインされている場合、音響システムでは、その出力ポートにはモニタしたい音響信号をアサインすることができず、演奏者は他のアサイン可能な出力ポートを指定して、その代替の出力ポートにモニタ機器の接続替えを行わなければならないと云う問題点があった。
また、音響システムにおいては、モニタしたいトラックの音響信号は、I/O機器の入力ポートに入力された音響信号であることから、モニタしたいトラックに対応するI/O機器の入力ポートの音響信号を、モニタ機器が接続されている出力ポートに直接出力(ダイレクトアウト)することが可能である。しかしながら、指定しようとするI/O機器の出力ポートに既にDAWのいずれかのトラックがアサインされていた場合、そのアサインを外して、その出力ポートにモニタしたい音響信号をアサインする操作が必要になり、その設定操作が煩雑になるという問題点があった。
そこで、本発明は、簡易な設定操作を行うだけで、モニタしたいDAWのトラックの音響信号を、任意のI/O機器の任意の出力ポートから出力することができる音響システムおよび音響信号処理装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の音響システムは、複数のポートからなる第1入出力ポートをそれぞれ備える複数台のI/O機器と、複数のポートからなる第2入出力ポートと、複数のトラックとを少なくとも備える音響信号処理装置と、該音響信号処理装置と複数台の前記I/O機器とを接続するオーディオネットワークと、前記第1入出力ポートの任意のポートと前記第2入出力ポートの任意のポートとを、前記オーディオネットワーク上において論理的に接続する第1パッチ部と、前記音響信号処理装置内において、前記第2入出力ポートの任意のポートと任意の前記トラックとを論理的に接続する第2パッチ部と、複数台の前記I/O機器における前記第1入出力ポートの間を結ぶ複数のモニタバスとを備え、前記トラックの内のモニタしたいトラックAと、該トラックAの音響信号を出力する前記トラックの内のトラックBとを選択した際に、前記第1パッチ部および前記第2パッチ部との接続情報を参照することにより、前記トラックAに対応する前記第1入出力ポートの内の入力ポートと、前記トラックBに対応する前記第1入出力ポートの内の出力ポートとを特定して、前記モニタバスの内の選択されたモニタバスに、特定された入力ポートと特定された出力ポートとをアサインし、前記特定された出力ポートから前記トラックBからの音響信号のアサインを外すことを最も主要な特徴としている。
本発明の音響システムでは、モニタしたいトラックAと、該トラックAの音響信号を出力するトラックBとを選択した際に、第1パッチ部および第2パッチ部とを参照することにより、トラックAに対応する入力ポートと、トラックBに対応する出力ポートとを特定して、モニタバスの内の選択されたモニタバスにアサインし、特定された出力ポートからトラックBからの音響信号のアサインを外すようにしたので、接続替えをすることなくモニタしたいトラックの音響信号を、指定したI/O機器の指定したポートから出力することができるようになる。また、特定された入力ポートおよび出力ポートがモニタバスにアサインされることから、モニタしたいトラックに対応するI/O機器の入力ポートの音響信号を、モニタ機器が接続されている出力ポートにダイレクトアウトすることができるようになる。
本発明の実施例の音響システムの構成を示すブロック図である。 本発明にかかる音響システムにおけるI/O機器の入力ポートの構成例を示す図である。 本発明にかかる音響システムにおけるI/O機器の出力ポートの構成例を示す図である。 本発明にかかる音響システムにおけるUIの画面を示す図である。 本発明にかかる音響システムで実行されるダイレクトモニタ処理のフローチャートである。
本発明の実施例の音響システムの構成を示すブロック図を図1に示す。
図1に示す音響システム1は、第1I/O機器10と第2I/O機器13との2台のI/O機器と、DAW(Digital Audio Workstation )30とがオーディオネットワーク20で接続されて構成されている。図示する例では、第1I/O機器10は、ポート数がそれぞれ4ポートからなる入力ポート11と出力ポート12とからなる第1入出力ポートを備え、第2I/O機器13も、それぞれ4ポートからなる入力ポート14と出力ポート15とからなる第1入出力ポートを備えている。第1I/O機器10と第2I/O機器13との入力ポート11,14には、複数のマイクロホンや電気・電子楽器などから出力されるボーカル音や演奏音などの音響信号を入力することができる。これらの入力ポート11,14に入力された音響信号はオーディオネットワーク20を介してDAW30に入力され、DAW30において入力された音響信号に音響信号処理が施される。音響信号処理が施された音響信号は、DAW30から出力されオーディオネットワーク20を介して第1I/O機器10あるいは第2I/O機器13に送られ、第1I/O機器10と第2I/O機器13との出力ポート12,15から出力することができる。これらの出力ポートにはアンプやヘッドフォン等の機器が接続されており、DAW30が出力した音響信号や後述するダイレクトアウトした音響信号を接続した機器から出力する。以下の説明では、入力ポート番号Nの入力ポートをInN、出力ポート番号Nの出力ポートをOutNとして表すものとする(ただし、Nは1以上の正の整数)。
DAW30は、本発明の実施例の音響信号処理装置であり、DAW用のアプリケーションソフトウェアがインストールされたパーソナルコンピュータ(以下、「PC」という)により実現され、当該PCでDAWソフトウェアが起動されることにより、このPCがDAW30として動作するようになる。DAW30が起動されたPCは本発明にかかる音響信号処理装置として動作し、音響信号の録音/再生、編集、ミキシングなどの一連の処理を実行することができるようになる。DAW30は、In1〜In10,・・・の複数のポートを備える入力ポート31と、Out1〜Out10,・・・の複数のポートを備える出力ポート32とからなる第2入出力ポート(I/O Port)を備え、入力ポート31の内の入力ポートと、第1I/O機器10あるいは第2I/O機器13の入力ポート11,14がオーディオネットワーク20を介して接続され、出力ポート32の内の出力ポートと、第1I/O機器10あるいは第2I/O機器13の出力ポート12,15がオーディオネットワーク20を介して接続される。このI/O機器の入出力ポートとDAWの入出力ポートとの間の接続は、論理的な接続であり、接続されるポート間のアサインは、第1パッチ部21により行われる。
図示する例では、第1パッチ部21において、DAW30のIn1〜In4の入力ポート31が第1I/O機器10のIn1〜In4の入力ポート11にそれぞれアサインされ、DAW30のIn5〜In8の入力ポート31が第2I/O機器13の入力ポート14のIn1〜In4にそれぞれにアサインされる。また、第1パッチ部21では、DAW30の出力ポート32のOut1〜Out4が第1I/O機器10の出力ポート12のOut1〜Out4にそれぞれアサインされ、DAW30の出力ポート32のOut5〜Out8が第2I/O機器13の出力ポート15のOut1〜Out4にそれぞれアサインされる。これにより、DAW30の入力ポート31のIn1〜In4に第1I/O機器10の入力ポート11のIn1〜In4に入力された音響信号がそれぞれ入力され、DAW30の入力ポート31のIn5〜In8に第2I/O機器13の入力ポート14のIn1〜In4に入力された音響信号がそれぞれ入力される。また、第1I/O機器10の出力ポート12のOut1〜Out4からDAW30のOut1〜Out4の出力ポート32から出力される音響信号処理が施された音響信号がそれぞれ出力され、第2I/O機器13の出力ポート15のOut1〜Out4からDAW30の出力ポート32のOut5〜Out8から出力される音響信号処理が施された音響信号がそれぞれ出力される。
なお、I/O機器の各入力ポートおよび出力ポートは、上述のとおりマイクロホンやヘッドホン等の外部機器を接続するための物理的なプラグと、各ポートとオーディオネットワーク20(第1パッチ部21)とを接続するための論路的なプラグとで構成されているが、以下特に断らない限り、第1入出力ポートは後者の論理的なプラグを指す。
図1に示す第1パッチ部21における接続態様は一例であって、他の接続態様で第1I/O機器10と第2I/O機器13との第1入出力ポートのそれぞれを、DAW30の第2入出力ポートのそれぞれにアサインしてもよい。この第1パッチ部21における第1入出力ポートのどのポートを第2入出力ポートのどのポートにアサインするかの設定は、DAW30が起動しているPCのオペレーションシステム(OS)に用意されているネットワーク管理のプログラムに用意されたユーザインタフェース(UI)を利用して、DAW30において行うことができる。設定された第1パッチ部21の第1パッチ情報はDAW30に用意された記憶領域に記憶される。
また、オーディオネットワーク20は、複数の音響信号や、機器のコントロール信号を同時に扱えるネットワークとされており、どのようなフォーマットのネットワークでもよいが、例えば、イーサネット(登録商標)対応のネットワークとされている。第1I/O機器10と第2I/O機器13およびDAW30はオーディオネットワーク20の環境に対応する機器とされ、オーディオネットワーク20にスター接続やディジーチェーン接続される。上述したとおり、I/O機器とDAW30との接続は論理的な接続であるが、これはオーディオネットワーク20における伝送路や伝送チャネル等に基づくルーティングにより実現される。例えば、オーディオネットワーク20が16系統の伝送チャネルを有している場合、第1伝送チャネルの送信元を第1I/O機器10のIn1の入力ポート11とし、DAW30のIn1の入力ポート31が同伝送チャネルを受信するように設定し、あるいは第13伝送チャネルの送信元をDAW30のOut5の出力ポート32とし、第2I/O機器13のOut1の出力ポート15が同伝送チャネルを受信するように設定する。なお、オーディオネットワーク20はこの例に限らず、複数系統の音響信号を任意の送信元から任意の送信先へ伝送できるものであれば何でもよい。
さらに、DAW30では、入力ポート31からの音響信号が入力されるトラックあるいは、バス35からのミキシングされた音響信号が入力されるトラックからなるトラック34を備えている。各トラックにおいては、それぞれ入力された音響信号に所定の音響信号処理を施すことができる。以下の説明では、トラック番号MのトラックをTrMとして表す(ただし、Mは1以上の正の整数)。トラック34には、Tr1〜Tr10,・・・の複数のトラックが用意されている。入力ポート31および出力ポート32からなる第2入出力ポートの内の任意のポートをトラック34の内の任意のトラックにそれぞれ接続することができる。この接続は上記DAW用のアプリケーションソフトウェアにより実現される論理的な接続とされ、接続されるポートとトラック間のアサインは第2パッチ部33により行われる。図示する例では、第2パッチ部33において、入力ポート31のIn1がトラック34のTr1にアサインされ、入力ポート31のIn2がトラック34のTr5にアサインされ、入力ポート31のIn4がトラック34のTr3にアサインされ、入力ポート31のIn5がトラック34のTr2にアサインされ、入力ポート31のIn7がトラック34のTr6にアサインされ、入力ポート31のIn8がトラック34のTr10にアサインされている。また、出力ポート32のOut1がトラック34のTr8にアサインされ、出力ポート32のOut5がトラック34のTr9にアサインされ、出力ポート32のOut7がトラック34のTr7にアサインされている。
入力ポート31と出力ポート32からなる第2出力ポートのどのポートをトラック34の内のどのトラックにアサインするかの設定は、DAW30において行われ、設定された第2パッチ部33の第2パッチ情報は、DAW30に用意された記憶領域に記憶される。なお、図1に示す第2パッチ部33における接続態様は一例であって、他の接続態様で入力ポート31および出力ポート32からなる第2入出力ポートの任意のポートをトラック34の内の任意のトラックのそれぞれにアサインしてもよい。
図1に示す第1パッチ部21および第2パッチ部33の上記した接続態様では、トラック34のTr1には、DAW30の入力ポート31のIn1を介して第1I/O機器10の入力ポート11のIn1に入力された音響信号が入力され、トラック34のTr2には、DAW30の入力ポート31のIn5を介して第2I/O機器13の入力ポート14のIn1に入力された音響信号が入力され、トラック34のTr3には、DAW30の入力ポート31のIn4を介して第1I/O機器10の入力ポート11のIn4に入力された音響信号が入力され、トラック34のTr5には、DAW30の入力ポート31のIn2を介して第1I/O機器10の入力ポート11のIn2に入力された音響信号が入力され、トラック34のTr6には、DAW30の入力ポート31のIn7を介して第2I/O機器13の入力ポート14のIn3に入力された音響信号が入力され、トラック34のTr10には、DAW30の入力ポート31のIn8を介して第2I/O機器13の入力ポート14のIn4に入力された音響信号が入力される。また、トラック34のTr7から出力されるDAW30で音響信号処理された音響信号は、DAW30の出力ポート32のOut7を介して第2I/O機器13の出力ポート15のOut3から出力され、トラック34のTr8から出力されるDAW30で音響信号処理された音響信号は、DAW30の出力ポート32のOut1を介して第1I/O機器10の出力ポート12のOut1からが出力され、トラック34のTr9から出力されるDAW30で音響信号処理された音響信号は、DAW30の出力ポート32のOut5を介して第2I/O機器13の出力ポート15のOut1からが出力される。
このように、第1パッチ部21の第1パッチ情報および第2パッチ部33の第2パッチ情報を参照することにより、トラック34の各トラックが、第1I/O機器10および第2I/O機器13の入力ポート11,14および出力ポート12,15からなる第1入出力ポートにどのように対応付けられているかを知ることができる。
なお、DAW30においては、ミキシング用の複数本のバス35が設けられており、このバス35において、トラック34からバス35に送られた音響信号を複数通りにミキシングすることができる。バス35でミキシングされた音響信号は、ユーザ(オペレータ)が任意に選択できるトラック34の内の出力先のトラックに出力され、当該トラックにアサインされた出力ポート32からオーディオネットワーク20を介して、I/O機器10,13に送られるようになる。また、トラック34の各トラックにおいては、音響信号の周波数特性、音量、定位などの音響信号処理を行うことができる。
本発明の実施例の音響システム1においては、DAW30のモニタしたいトラックに対応するI/O機器の入力ポートの音響信号を、モニタ機器が接続されているI/O機器の出力ポートにダイレクトアウトすることができ、ダイレクトアウトされた音響信号をモニタ機器により演奏者はモニタ(以下、「ダイレクトモニタ」という)することができる。詳細に説明すると、トラック34の任意のトラックにI/O機器から入力している音響信号をモニタすることが指示された際(モニタがオンされた際)に、第1I/O機器10の入力ポート11および第2I/O機器13の入力ポート14の任意のポートに入力された音響信号を、第1I/O機器10の出力ポート12および第2I/O機器13の出力ポート15の任意の出力ポートからダイレクトアウトできるようにダイレクトモニタ用の複数本のモニタバス16が設けられている。このモニタバス16は、オーディオネットワーク20のリソースの一部を使用して実現することができる。具体的には、特定の複数のチャンネルを確保してモニタバス16として使用すれば良い。このモニタバス16を利用することにより、トラック34の内のモニタしたい任意のトラックに入力している音響信号をI/O機器においてダイレクトモニタすることができる。ダイレクトモニタする場合は、モニタしたいトラックAを指定すると共に、出力ポート12,15の内のモニタする音響信号を出力したい出力ポートに対応するトラック34の内の特定のトラックBを指定する。例えば、トラック34の内のTr1をモニタしたいトラックとして指定すると共に、モニタ信号を出力するトラックとしてTr9を指定すると、Tr1に入力された音響信号が、第1I/O機器10の入力ポート11および第2I/O機器13の入力ポート14の内のいずれの入力ポートに入力されているかを、第1パッチ部21の第1パッチ情報および第2パッチ部33の第2パッチ情報を参照して第1I/O機器10の入力ポート11の内のIn1と特定し、DAW30は、Tr1に対応する第1I/O機器10のIn1を任意に選択されたモニタバス16の1本にアサインするよう設定指示(あるいはコマンド出力)を第1I/O機器10に対して行う。そして、Tr9から出力される音響信号が第1I/O機器10の出力ポート12および第2I/O機器13の出力ポート15の内のいずれの出力ポートに出力されているかを、第1パッチ部21の第1パッチ情報および第2パッチ部33の第2パッチ情報を参照して第2I/O機器13の出力ポート15の内のOut1と特定し、DAW30は、Tr9に対応する第2I/O機器13のOut1をモニタバス16の内の前記選択したモニタバスにアサインするよう設定指示(あるいはコマンド出力)を第2I/O機器13に対して行う。これにより、Tr1に対応する第1I/O機器10の入力ポート11の内のIn1に入力された音響信号が、DAW30やオーディオネットワーク20を介すことなく、Tr9に対応していた第2I/O機器13の出力ポート15の内のOut1から出力されることになり、I/O機器側においてダイレクトモニタされるようになる。この場合、Tr9からの音響信号は、Tr9の出口、Tr9がアサインされている出力ポート32のOut5、第2I/O機器13の出力ポート15の内のOut1のいずれかにおいて止められて(あるいは信号レベルがゼロとされて)、出力ポート15のOut1からは出力されない。
このような、ダイレクトアウトのための接続を行うことにより、オーディオネットワーク20およびDAW30を介していない音響信号がI/O機器の出力ポートから出力されることから、時間遅れのない音響信号をダイレクトモニタすることができる。また、任意の入力ポートと任意の出力ポートをモニタバスにアサインすることができるので、複数のI/O機器をまたいでもダイレクトアウトすることができる。
第1I/O機器10および第2I/O機器13の入力ポート11,14の構成例を図2に示す。図2では入力ポート11のIn1の1つの入力ポートの構成のみを示しているが、全ての入力ポートは同じ構成とされている。
図2に示すように、入力ポート11のIn1に入力された音響信号はオーディオネットワーク20に出力される。そして、In1の入力ポートはモニタバス16のそれぞれにスイッチを介して接続されるが、図2に示すようにモニタバス16が「1」〜「3」の3本とされている場合は、3本のモニタバス16のそれぞれにスイッチSWa,SWb,SWcを介して接続される。モニタがオフされている通常時においては、スイッチSWa,SWb,SWcは全てオフされているが、モニタがオンされた際には、例えば、モニタしたいトラックの音響信号が入力ポート11のIn1からの音響信号とされ、ダイレクトアウト用に選択されたモニタバスが「1」のモニタバス16とされている場合は、入力ポート11のIn1に入力された音響信号を「1」のモニタバス16にアサインするために、スイッチSWaがオンされて入力ポート11のIn1に入力された音響信号が、「1」のモニタバス16に出力される。
また、第1I/O機器10および第2I/O機器13の出力ポート12,15の構成例を図3(a)(b)に示す。図3(a)(b)では出力ポート12のOut1の1つの出力ポートの構成のみを示しているが、全ての出力ポートは同じ構成とされる。
図3(a)に示す構成例では、オーディオネットワーク20からのラインが切換スイッチSWdの接点「1」に接続され、3本のモニタバス16のそれぞれが切換スイッチSWdの接点「2」「3」「4」にそれぞれ接続されている。切換スイッチSWdは、オーディオネットワーク20からの入力と、複数本のモニタバス16からの入力を択一的に切り替えるスイッチであり、切換スイッチSWdにより択一的に選択された入力が出力ポート12のOut1から出力される。モニタがオフされている通常時においては、切換スイッチSWdが接点「1」に切り替えられており、オーディオネットワーク20から入力された音響信号が出力ポート12のOut1に出力される。なお、オーディオネットワーク20から入力される音響信号は、出力ポート12のOut1に対応しているDAW30のトラック(図1に示す場合はTr8)からの音響信号である。
また、モニタがオンされた場合に、例えば、「1」のモニタバス16に出力ポート12のOut1がアサインされた場合は、切換スイッチSWdが接点「2」に切り替えられて出力ポート12のOut1から「1」のモニタバス16からの音響信号がダイレクトアウトされて、ダイレクトモニタされるようになる。この際に、出力ポート12のOut1に対応しているDAW30のトラックから出力される音響信号は、切替スイッチSWdにより止められ出力ポート12のOut1からは出力されない。このように、図3(a)に示す構成例では、モニタ信号を出力するI/O機器の出力ポートに対応しているDAW30のトラックからの音響信号は、モニタがオンされた際に、それまではアサインされていたI/O機器の出力ポートへのアサインが外されて、モニタ信号がダイレクトアウトされる当該出力ポートからは出力されないようになる。
また、図3(b)に示す構成例では、オーディオネットワーク20からの音響信号と、複数本のモニタバス16からの音響信号が混合回路(Mix)17に入力されて混合され、Mix17からの音響信号が出力ポート12のOut1から出力される。Mix17では、オーディオネットワーク20から入力される音響信号とモニタバス16の「1」〜「3」から入力される音響信号との混合比が調整されて混合される。モニタがオフされている通常時においては、オーディオネットワーク20から入力された音響信号のレベルは「1(減衰量0dB)」とされるが、モニタバス16から入力される各音響信号のレベルは「0(減衰量−∞dB)」とされて、Mix17からはオーディオネットワーク20から入力された音響信号のみが出力されて、出力ポート12のOut1から出力される。なお、オーディオネットワーク20から入力される音響信号は、出力ポート12のOut1に対応しているDAW30のトラックからの音響信号である。
そして、モニタがオンされた場合に、例えば、「1」のモニタバス16に出力ポート12のOut1がアサインされた場合は、「1」のモニタバス16から入力された音響信号のレベルが「1(減衰量0dB)」とされ、オーディオネットワーク20から入力された音響信号および「2」「3」のモニタバス16から入力される音響信号のレベルは「0(減衰量−∞dB)」とされて、Mix17からは「1」のモニタバス16から入力された音響信号のみが出力され、出力ポート12のOut1からダイレクトアウトされる。
図3(b)に示す構成例においても、モニタ信号を出力するI/O機器の出力ポートに対応しているDAW30のトラックからの音響信号は、モニタがオンされた際に、それまではアサインされていたI/O機器の出力ポートへのアサインが外されて、モニタ信号がダイレクトアウトされる当該出力ポートからは出力されないようになる。
なお、図3(b)に示す構成例では、Mix17に入力される音響信号の混合比を任意の混合比として出力することもできる。例えば、モニタがオンされた際に、「1」のモニタバス16に出力ポート12のOut1がアサインされた場合は、「1」のモニタバス16からの音響信号とオーディオネットワーク20からの音響信号とをMix17においてあらかじめ設定した任意の混合比で混合し、出力ポート12のOut1から出力する。これにより、モニタバス16からの音響信号とオーディオネットワーク20からの音響信号とが共に出力されるようになる。これにより、ユーザがモニタしたいトラックの音響信号に加えて、DAW30のトラックからの音響信号もモニタしたい場合に、モニタバス16に出力された音響信号とオーディオネットワーク20からの音響信号とを、ユーザがモニタすることができるようになる。この場合、DAW30のトラックからの音響信号は伴奏音などとされる。
ダイレクトモニタの設定を行うユーザインタフェース(UI)の画面の一例を図4に示す。
図4に示すUI40の画面は、DAW30が起動しているPCのディスプレイに表示される。このUI40では、モニタしたいトラック(Source Track)を指定するモニタトラック指定欄41と、モニタ信号を出力するトラック(Destination Track)を指定する宛先トラック指定欄42と、ダイレクトモニタする際のモニタバス(Direct Monitor Bus)を指定するバス指定欄43とが画面の左側に3段に表示されている。モニタトラック指定欄41では、右端の「▽」にカーソルを合わせてポインティングデバイスをクリックする等の操作指示により表示されたトラックのドロップダウンリストから、トラック34の内のモニタしたいトラックのトラック番号を指定する。ドロップダウンリストには、第1I/O機器10の入力ポート11および第2I/O機器13の入力ポート14からの音響信号が入力されるトラックのトラック番号だけが第1パッチ情報および第2パッチ情報を参照することにより指定可能に表示され、図4に示す例では、モニタしたいトラックがTr1と指定されている。宛先トラック指定欄42では、「▽」をクリックすることにより表示された指定可能なトラックのドロップダウンリストから、トラック34の内のモニタ信号を出力するトラックのトラック番号を指定する。ドロップダウンリストには、第1I/O機器10の出力ポート12および第2I/O機器13の出力ポート15へ音響信号が出力されるトラックのトラック番号だけが第1パッチ情報および第2パッチ情報を参照することにより指定可能に表示され、図4に示す例では、モニタ信号を出力するトラックがTr9と指定されている。バス指定欄43では、「▽」をクリックすることにより表示された指定可能なモニタバス16のドロップダウンリストから、ダイレクトアウトするモニタバスのバス番号を指定する。ドロップダウンリストには、モニタバス16のバス番号が表示され、図4に示す例では、「3」のモニタバスが指定されている。
UI40の画面の右側の上部にはモード(Mode)を選択するモード選択欄44が表示され、モード選択欄44では「Select」と「Mix」のいずれかを指定することができ、「Select」を指定するとモニタトラック指定欄41で指定されたトラックの音響信号のみがモニタ信号とされて、宛先トラック指定欄42で指定されたトラックに対応する出力ポートからダイレクトアウトされる。また、「Mix」を指定するとモニタトラック指定欄41で指定されたトラックの音響信号と、宛先トラック指定欄42で指定されたトラックにアサインされていた音響信号とが混合されて、当該トラックに対応する出力ポートから出力される。この場合は、出力ポートは図3(b)に示す構成とされて、「Select」と「Mix」のいずれか指定されたモードに対応する混合比をMix17に設定するようにする。この混合比は図示しない設定画面などで設定できるようにしてもよいし、あらかじめ設定・記憶された混合比を用いてもよい。
また、モード選択欄44の下にはモニタのオンを指示するオンボタン45と、モニタのオフを指示するオフボタン46とが表示されており、オンボタン45をクリックするとモニタトラック指定欄41ないしモード選択欄44の指定に対応するダイレクトモニタ処理が実行され、オフボタン46をクリックすると、ダイレクトモニタが停止される。
次に、本発明にかかる音響システムで実行される上記ダイレクトモニタ処理のフローチャートを図5に示し、フローチャートを説明する。
DAW30が起動しているPCのディスプレイにUI40の画面を表示する操作が行われ、表示されたUI40においてオンボタン45が操作された時にダイレクトモニタ処理が起動され、ステップS10にてモニタしたいトラック(Track-In)が選択される。選択されるトラックはUI40においてモニタトラック指定欄41で指定されたトラックとされる。次いで、ステップS11にてTrack-Inの音響信号を出力するトラック(Track-Out)が選択される。選択されるトラックはUI40において宛先トラック指定欄42で指定されたトラックとされる。Track-InとTrack-Outとが選択されるとステップS12にて、第1パッチ部21の第1パッチ情報および第2パッチ部33の第2パッチ情報が参照されて、Track-Inのトラックに入力される音響信号が、第1I/O機器10の入力ポート11および第2I/O機器13の入力ポート14の内のいずれの入力ポートに入力されているかが特定される(Port-In)と共に、Track-Outのトラックから出力される音響信号が、第1I/O機器10の出力ポート12および第2I/O機器13の出力ポート15の内のいずれの出力ポートに出力されているかが特定される(Port-Out)。
Port-InとPort-Outとが特定されるとステップS13にて、特定されたPort-InとPort-Outとが同じI/O機器内の入力ポートと出力ポートであるか否かが判断される。本実施形態では、特定されたPort-InとPort-Outとが、第1I/O機器10の入力ポート11と出力ポート12である場合、または、第2I/O機器13の入力ポート14と出力ポート15である場合は、ステップS13で同じI/O機器と判断されてステップS16に分岐する。ステップS16では、特定されたPort-InからPort-Outに接続して(DAW30から当該ポートを備えたI/O機器に接続を切りかえる指示あるいはコマンドを出力して)、Port-Inに入力された音響信号をPort-Outから出力してダイレクトモニタ処理は終了する。なお、特定されたPort-InからPort-Outに接続する際、UI40のモード選択欄44で選択された態様にて、オーディオネットワーク20からの音響信号が遮断あるいはミキシングされる。また、特定されたPort-Inが第1I/O機器10の入力ポート11であり、Port-Outが第2I/O機器13の出力ポート15である場合、あるいは、Port-Inが第2I/O機器13の入力ポート14であり、Port-Outが第1I/O機器10の出力ポート12である場合は、ステップS13で別のI/O機器と判断されてステップS14に進む。ステップS14では、Port-Inから入力された音響信号をUI40においてバス指定欄43で指定されたモニタバスにアサインする(DAW30からPort-Inを備えたI/O機器に接続を切りかえる指示あるいはコマンドを出力する)。そして、ステップS14でアサインされたモニタバスからの音響信号をステップS15にてPort-Outにアサインする(DAW30からPort-Outを備えたI/O機器に接続を切りかえる指示あるいはコマンドを出力する)ことにより、1のI/O機器のPort-Inに入力された音響信号を他のI/O機器のPort-Outから出力してダイレクトモニタ処理は終了する。この場合も、特定されたPort-InからPort-Outに接続する際、UI40のモード選択欄44で選択された態様にて、オーディオネットワーク20からの音響信号が遮断あるいはミキシングされる。
これにより、Port-Inから入力された音響信号がPort-Outからダイレクトアウトされて、時間遅れのない音響信号をダイレクトモニタすることができるようになる。
このように、UI40において、オンボタン45が操作されてモニタがオンされると、上記したダイレクトモニタ処理によりモニタトラック指定欄41で指定したモニタしたいトラックAの音響信号が宛先トラック指定欄42で指定したトラックBに対応するI/O機器の出力ポートからダイレクトアウトされるが、この際に、トラックBからの音響信号は止められて、I/O機器の出力ポートから出力されないようになる。この場合、トラックBからの音響信号は、トラックBの出口で止められたり、トラックBにアサインされているDAW30の出力ポート32で止められたり、あるいは、図3(a)(b)で上記説明したようにトラックBに対応するI/O機器の出力ポートで止められたりされる。音響信号を止めるには、その音響信号のポートへのアサインを外すようにすれば良い。
なお、UI40において宛先トラック指定欄42で指定するトラックは、当該トラックに対応しているI/O機器の出力ポートに対象とするユーザがモニタしているモニタ機器が接続されており、当該出力ポートに対応するトラックが指定される。
また、UI40において、オフボタン44が操作されてモニタがオフされると、上記Port-Inのスイッチをオフに切り替えるとともに、Port-Outのスイッチをオーディオネットワーク20に対応する「1」に切り替える(あるいはオーディオネットワーク20からの信号レベル「1(減衰量0dB)」を元に戻し、かつ、モニタバス16からの信号レベルを「0(減衰量−∞dB)」とする)。これにより、Port-Out からは再びDAW30のトラックBが出力した音響信号(図4の例ではTr9)が出力されることになる。
以上説明した本発明にかかる音響システムにおいては、I/O機器は2台とされていたが3台以上のI/O機器とDAWとをオーディオネットワークを介して接続するようにしても、3台以上のI/O機器をまたいでダイレクトアウトすることができる。また、図示したI/O機器の入力ポート数および出力ポート数は一例であって、任意の数の入力ポートおよび出力ポートをI/O機器は備えることができる。また、モニタバス16に接続する入力ポートあるいは出力ポートはそれぞれ複数であってもよい。
本発明の実施例の音響システムは、例えば、コンサート会場や大規模イベントなどのPA(Public Address:パブリック・アドレス)システム、デパート、学校など施設内における構内放送用のシステム、或いは、音楽レコーディングスタジオのレコーディングシステムなど、種々のシーンで利用されるオーディオミキシング用システムとすることができる。
1 音響システム、10 第1I/O機器、11 入力ポート、12 出力ポート、13 第2I/O機器、14 入力ポート、15 出力ポート、16 モニタバス、17 混合回路、20 オーディオネットワーク、21 第1パッチ部、DAW 30、31 入力ポート、32 出力ポート、33 第2パッチ部、34 トラック、35 バス、40 UI、41 モニタトラック指定欄、42 宛先トラック指定欄、43 バス指定欄、44 モード選択欄、45 オンボタン、46 オフボタン、SWa,SWb,SWc スイッチ、SWd 切換スイッチ

Claims (9)

  1. 複数のポートからなる第1入出力ポートをそれぞれ備える複数台のI/O機器と、
    複数のポートからなる第2入出力ポートと、複数のトラックとを少なくとも備える音響信号処理装置と、
    該音響信号処理装置と複数台の前記I/O機器とを接続するオーディオネットワークと、
    前記第1入出力ポートの任意のポートと前記第2入出力ポートの任意のポートとを、前記オーディオネットワーク上において論理的に接続する第1パッチ部と、
    前記音響信号処理装置内において、前記第2入出力ポートの任意のポートと任意の前記トラックとを論理的に接続する第2パッチ部と、
    複数台の前記I/O機器における前記第1入出力ポートの間を結ぶ複数のモニタバスとを備え、
    前記トラックの内のモニタしたいトラックAと、該トラックAの音響信号を出力する前記トラックの内のトラックBとを選択した際に、前記第1パッチ部および前記第2パッチ部との接続情報を参照することにより、前記トラックAに対応する前記第1入出力ポートの内の入力ポートと、前記トラックBに対応する前記第1入出力ポートの内の出力ポートとを特定して、前記モニタバスの内の選択されたモニタバスに、特定された入力ポートと特定された出力ポートとをアサインし、前記特定された出力ポートから前記トラックBからの音響信号のアサインを外すことを特徴とする音響システム。
  2. 複数のポートからなる第1入出力ポートをそれぞれ備える複数台のI/O機器と、
    複数のポートからなる第2入出力ポートと、複数のトラックとを少なくとも備える音響信号処理装置と、
    該音響信号処理装置と複数台の前記I/O機器とを接続するオーディオネットワークと、
    前記第1入出力ポートの任意のポートと前記第2入出力ポートの任意のポートとを、前記オーディオネットワーク上において論理的に接続する第1パッチ部と、
    前記音響信号処理装置内において、前記第2入出力ポートの任意のポートと任意の前記トラックとを論理的に接続する第2パッチ部と、
    複数台の前記I/O機器における前記第1入出力ポートの間を結ぶ複数のモニタバスとを備え、
    前記トラックの内のモニタしたいトラックAと、該トラックAの音響信号を出力する前記トラックの内のトラックBとを選択した際に、前記第1パッチ部および前記第2パッチ部との接続情報を参照することにより、前記トラックAに対応する前記第1入出力ポートの内の入力ポートと、前記トラックBに対応する前記第1入出力ポートの内の出力ポートとを特定して、前記モニタバスの内の選択されたモニタバスに、特定された入力ポートと特定された出力ポートとをアサインし、前記特定された出力ポートにアサインされていた前記トラックBからの音響信号を、前記トラックBから前記特定された出力ポートまでの経路の間において止めることを特徴とする音響システム。
  3. 前記トラックBから出力される音響信号を止めることを特徴とする請求項2記載の音響システム。
  4. 前記トラックBに論理的に接続されている前記第2入出力ポートの内の出力ポートから出力される音響信号を止めることを特徴とする請求項2記載の音響システム。
  5. 前記特定された出力ポートにおいて前記トラックBからの音響信号を止めることを特徴とする請求項2記載の音響システム。
  6. 複数のポートからなる第1入出力ポートをそれぞれ備える複数台のI/O機器と、
    複数のポートからなる第2入出力ポートと、複数のトラックとを少なくとも備える音響信号処理装置と、
    該音響信号処理装置と複数台の前記I/O機器とを接続するオーディオネットワークと、
    前記第1入出力ポートの任意のポートと前記第2入出力ポートの任意のポートとを、前記オーディオネットワーク上において論理的に接続する第1パッチ部と、
    前記音響信号処理装置内において、前記第2入出力ポートの任意のポートと任意の前記トラックとを論理的に接続する第2パッチ部と、
    複数台の前記I/O機器における前記第1入出力ポートの間を結ぶ複数のモニタバスとを備え、
    前記トラックの内のモニタしたいトラックAと、該トラックAの音響信号を出力する前記トラックの内のトラックBとを選択した際に、前記第1パッチ部および前記第2パッチ部との接続情報を参照することにより、前記トラックAに対応する前記第1入出力ポートの内の入力ポートと、前記トラックBに対応する前記第1入出力ポートの内の出力ポートとを特定して、前記モニタバスの内の選択されたモニタバスに、特定された入力ポートと特定された出力ポートとをアサインし、前記特定された入力ポートからの音響信号と前記トラックBからの音響信号とが所定の混合比で混合されて前記特定された出力ポートから出力されることを特徴とする音響システム。
  7. 複数のポートからなる第1入出力ポートをそれぞれ備える複数台のI/O機器がオーディオネットワークを介して接続されている、複数のポートからなる第2入出力ポートと、複数のトラックとを少なくとも備える音響信号処理装置であって、
    前記第2入出力ポートの任意のポートと任意の前記トラックとを論理的に接続する第2パッチ部を備え、
    前記第1入出力ポートの任意のポートと前記第2入出力ポートの任意のポートとは、前記オーディオネットワーク上において、第1パッチ部により論理的に接続され、複数台の前記I/O機器における前記第1入出力ポートの間は、複数のモニタバスで結ばれており、
    前記トラックの内のモニタしたいトラックAと、該トラックAの音響信号を出力する前記トラックの内のトラックBとを選択した際に、前記第1パッチ部および前記第2パッチ部との接続情報を参照することにより、前記トラックAに対応する前記第1入出力ポートの内の入力ポートと、前記トラックBに対応する前記第1入出力ポートの内の出力ポートとを特定して、前記モニタバスの内の選択されたモニタバスに、特定された入力ポートと特定された出力ポートとをアサインし、前記特定された出力ポートから前記トラックBからの音響信号のアサインを外すことを特徴とする音響信号処理装置。
  8. 複数のポートからなる第1入出力ポートをそれぞれ備える複数台のI/O機器がオーディオネットワークを介して接続されている、複数のポートからなる第2入出力ポートと、複数のトラックとを少なくとも備える音響信号処理装置であって、
    前記第2入出力ポートの任意のポートと任意の前記トラックとを論理的に接続する第2パッチ部を備え、
    前記第1入出力ポートの任意のポートと前記第2入出力ポートの任意のポートとは、前記オーディオネットワーク上において、第1パッチ部により論理的に接続され、複数台の前記I/O機器における前記第1入出力ポートの間は、複数のモニタバスで結ばれており、
    前記トラックの内のモニタしたいトラックAと、該トラックAの音響信号を出力する前記トラックの内のトラックBとを選択した際に、前記第1パッチ部および前記第2パッチ部との接続情報を参照することにより、前記トラックAに対応する前記第1入出力ポートの内の入力ポートと、前記トラックBに対応する前記第1入出力ポートの内の出力ポートとを特定して、前記モニタバスの内の選択されたモニタバスに、特定された入力ポートと特定された出力ポートとをアサインし、前記特定された出力ポートにアサインされていた前記トラックBからの音響信号を、前記トラックBから前記特定された出力ポートまでの経路の間において止めることを特徴とする音響信号処理装置。
  9. 複数のポートからなる第1入出力ポートをそれぞれ備える複数台のI/O機器がオーディオネットワークを介して接続されている、複数のポートからなる第2入出力ポートと、複数のトラックとを少なくとも備える音響信号処理装置であって、
    前記第2入出力ポートの任意のポートと任意の前記トラックとを論理的に接続する第2パッチ部を備え、
    前記第1入出力ポートの任意のポートと前記第2入出力ポートの任意のポートとは、前記オーディオネットワーク上において、第1パッチ部により論理的に接続され、複数台の前記I/O機器における前記第1入出力ポートの間は、複数のモニタバスで結ばれており、
    前記トラックの内のモニタしたいトラックAと、該トラックAの音響信号を出力する前記トラックの内のトラックBとを選択した際に、前記第1パッチ部および前記第2パッチ部との接続情報を参照することにより、前記トラックAに対応する前記第1入出力ポートの内の入力ポートと、前記トラックBに対応する前記第1入出力ポートの内の出力ポートとを特定して、前記モニタバスの内の選択されたモニタバスに、特定された入力ポートと特定された出力ポートとをアサインし、前記特定された入力ポートからの音響信号と前記トラックBからの音響信号とが所定の混合比で混合されて前記特定された出力ポートから出力されることを特徴とする音響信号処理装置。
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