JP2012204864A - オーディオミキシングシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】ミキシングシステムにおいて、入出力装置のポートのオーディオ信号をモニタでき、且つ、そのパラメータも調整できる。
【解決手段】ミキシングシステムは、ミキサ本体のオペレータの操作に基づいて、入出力装置の入力ポートから入力し、入力パラメータで特性を制御した音響信号を、ミキサ本体でオーディオ信号処理して、入出力装置の出力ポート80から出力パラメータで特性を制御して、出力する。入出力装置は、スタッフが操作するスタッフ操作部と、スタッフ操作に応じて入パラメータ及び出力パラメータを制御するパラメータ制御部と、スタッフ操作に応じて選択されたポートにて特性が制御された音響信号を出力するモニタ出力部82を備え、モニタ出力部が、オペレータの操作とは無関係に、スタッフに選択されたポートの音響信号を出力する。
【選択図】図7

Description

本発明は、オーディオネットワークにより接続されたミキシングエンジンと複数の入出力装置と、該ミキシングエンジン及び該入出力装置を制御する制御装置とからなるオーディオミキシングシステムに関し、詳しくは該システムにおいてオーディオ信号をモニタする機能に関する。
従来、デジタルオーディオミキサにおいて、任意のオーディオ信号(音響信号)をモニタ(検聴)する機能には、モニタ機能とCUE機能(キュー機能)との2種類の機能があった。モニタ機能は、オペレータがモニタソースとして選択したオーディオ信号をモニタ出力部から出力する機能である。また、CUE機能は、オペレータがCUE機能の対象に指定した1つの信号処理チャンネルのオーディオ信号をモニタ出力部から出力する機能である。或るチャンネルがCUE機能の対象に指定されたとき、モニタセレクタで選択中のオーディオ信号に代えて一時的に当該チャンネルのオーディオ信号がモニタ出力部から出力され、オペレータは当該CUE対象のチャンネルのオーディオ信号をチェックできた(下記非特許文献1及び下記特許文献1を参照)。
従来のモニタ機能及びCUE機能では、外部からミキサにオーディオ信号を入力する入力ポートのオーディオ信号を直接的にモニタの対象として選択できなかった。入力ポートのオーディオ信号をモニタしたい場合には、当該入力ポートを任意のチャンネルに接続し、そのチャンネルをCUE機能の対象に指定することで、その入力ポートのオーディオ信号を間接的にモニタしていた。また、出力ポートに関しても、出力ポートのオーディオ信号を直接的にモニタの対象とすることはできず、モニタしたい出力ポートに接続されているチャンネルをCUE機能の対象に指定すること、或いは、その出力ポート以外の全ての出力ポートをミュートすることで、当該出力ポートのオーディオ信号を間接的にモニタしていた。
ところで、従来のデジタルオーディオミキサには、オペレータの操作に応じた制御機能と、オーディオ信号処理機能と、オーディオ信号の入出力機能とを、それぞれ個別のハードウェア装置であるミキシングコンソールと、ミキシングエンジンと、入出力装置に分散して構成し、コンソールからエンジン及び入出力装置の動作をリモート制御するオーディオミキシングシステムがあった。
このタイプのミキシングシステムに搭載されたモニタ機能及びCUE機能においても、上記のデジタルオーディオミキサと同様に、入力ポート及び出力ポートのオーディオ信号を直接的にモニタすることはできなかった(下記非特許文献2、あるいは、下記特許文献2を参照)。
更に、従来のオーディオミキシングシステムには、ミキシングコンソールとミキシングエンジンと入出力装置をオーディオネットワークにより接続して構成されたネットワーク型のオーディオミキシングシステムがあった。ネットワーク型のオーディオミキシングシステムに搭載されたモニタ機能及びCUE機能においてもまた、入力ポート及び出力ポートのオーディオ信号を直接的にモニタすることはできなかった(例えば、下記特許文献3を参照)。
特許第4211746号公報 特許第3925110号公報 特開2010‐226537号公報
"Digital mixing console M7CL Version3(取扱説明書)"、[online]、2005年作成、ヤマハ株式会社[平成22年11月8日検索]、インターネット〈URL:http://www2.yamaha.co.jp/manual/pdf/pa/japan/mixers/m7clv3_ja_om_g0.pdf ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(パンフレット)"、[online]、2005年11月作成、ヤマハ株式会社、[平成22年11月8日検索]、インターネット〈URL:http://proaudio.yamaha.co.jp/downloads/brochures/mixers/pm1dv2_brochure_ja.pdf〉
コンソール、エンジン及び入出力装置からなるオーディオミキシングシステムは、システムを構成する各装置を相互に離れた場所に設置できるという利点がある。例えば、コンサートホール等の会場において、客席後方のミキシングブース内にコンソールを設置し、ステージ上(マイクやレコーダ等のオーディオ信号の入力源又は出力先となる機材の近傍)に入出力装置を設置できる。
このようにオーディオミキシングシステムを構成する各装置を相互に離れた場所に設置する状況では、オペレータがコンソールを操作してミキシングシステムの制御を行い、該オペレータとは別の人員たるスタッフが入出力装置に対する機材の接続や入出力装置に対する各種操作を行うのが、一般的である。
かかるオーディオミキシングシステムにおいて、例えば、或る出し物に関してミキシングシステムを操業中に、その時点で未使用の入出力装置を使って、別の出し物に関する設定(例えば機材の接続や入力レベルの調整など)を行うことができると都合がよく、そのような設定を行うにあたり当該未使用の入出力装置のオーディオ信号をスタッフがモニタできることが望ましい。
しかし、従来のミキシングシステムでは、前述の通り、そもそも、入力ポート及び出力ポートのオーディオ信号を直接的にモニタ対象に指定できなかった。また、間接的な方法で入力ポート及び出力ポートのオーディオ信号をモニタするにせよ、コンソールのオペレータのみがモニタできる構成であったため、入出力装置のスタッフは、その入出力装置で入出力するオーディオ信号をモニタできなかった。このため、従来のミキシングシステムでは、例えば、或る出し物に関してミキシングシステムを操業中に、スタッフが、未使用の入出力装置を使って、別の出し物に関するオーディオ信号をモニタしたり、そのオーディオ信号の入力レベル等のパラメータを調整したりすることはできなかった。
この発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、制御装置のオペレータの操作に関係なく、入出力装置の入力ポートに入力されているオーディオ信号をモニタでき、必要に応じて、そのオーディオ信号のレベル調整を行えるようにしたミキシングシステムを提供することを目的とする。
この発明は、音響信号を入出力するための複数の入出力装置と、音響信号に対するミキシング処理を行うためのミキシングエンジンと、前記入出力装置及び前記エンジンを制御する制御装置からなり、該入出力装置及び該エンジンが互いにオーディオネットワークにより接続されたオーディオミキシングシステムにおいて、前記入出力装置が、それぞれ、外部から音響信号を入力し、入力パラメータに応じて前記音響信号の特性を制御する複数の入力ポートと、前記入力ポートに入力された音響信号を前記オーディオネットワークを介して前記ミキシングエンジンに送信する第1送信部と、前記ミキシングエンジンから出力された複数の音響信号を前記オーディオネットワークを介して受信する第1受信部と、それぞれ、前記第1受信部で受信した音響信号を、出力パラメータに応じて前記音響信号の特性を制御して出力する複数の出力ポートと、前記入パラメータ及び前記出力パラメータを調整するパラメータ制御操作、及び、1つの前記入力ポート又は前記出力ポートを選択するポート選択操作を受け付けるスタッフ操作部と、前記スタッフ操作部での前記パラメータ制御操作に応じて前記入パラメータ及び出力パラメータを制御するパラメータ制御部と、前記スタッフ操作部での前記ポート選択操作に応じて、1つの前記入力ポート又は前記出力ポートを選択して、前記選択された入力ポート又は出力ポートにて音特性が制御された音響信号を出力するモニタ出力部を備えており、前記ミキシングエンジンが、前記入出力装置の前記第1受信部から前記オーディオネットワークを介して送信された複数の音響信号を、受信パラメータに応じて選択的に受信する第2受信部と、入力パッチパラメータに応じて、前記第2受信部により受信した各音響信号をそれぞれ1つの入力チャンネルに供給する入力パッチと、それぞれ、入力チャンネルパラメータに応じて、前記入力パッチにより供給された音響信号の特性を制御して1又は複数のバスに選択的に出力する複数の入力チャンネルと、それぞれ、1又は複数の前記入力チャンネルから供給された音響信号を混合して、1つの音響信号を出力する複数のバスと、それぞれ、出力チャンネルパラメータに応じて、対応する混合バスから供給された音響信号の制御して出力パッチに出力する複数の出力チャンネルと、出力パッチパラメータに応じて、前記複数の出力チャンネルから出力された音響信号を送信部に供給する出力パッチと、送信パラメータに応じて、前記出力パッチから供給された音響信号を、前記オーディオネットワークを介して複数の前記入出力装置に送信する第2送信部と、モニタパラメータに応じて、何れか1の前記入力チャンネルの音響信号を選択して、選択された音響信号を出力するモニタ出力部を備え、前記制御装置が、前記入出力装置及び前記ミキシングエンジンに対するデバイス制御操作を受け付けるオペレータ操作部と、前記デバイス制御操作に応じて、前記入出力装置の前記各パラメータと前記ミキシングエンジンの前記各パラメータを制御するデバイス制御部を備えており、前記入出力装置の前記モニタ出力部が、前記制御装置の前記オペレータ操作部の制御操作とは無関係に、当該入出力装置の前記スタッフ操作部のポート選択操作によって選択された音響信号を出力することを特徴とするオーディオミキシングシステムである。
本発明に係る音響システムの一実施形態として、前記入力パッチによりいずれかの前記入力チャンネルに接続されている前記入力ポートの前記入力パラメータ、及び、前記出力パッチによりいずれかの前記出力チャンネルに接続されている前記出力ポートの前記出力パラメータの少なくとも一方について、前記パラメータ制御部は、前記パラメータ制御操作に応じた制御を行わないよう構成できる。
また、本発明に係る音響システムの一実施形態として、前記制御装置のオペレータ操作部が、オペレータによる前記デバイス制御操作を受け付けるものであり、前記入出力装置のスタッフ操作部が、前記オペレータとは別のスタッフによる前記パラメータ制御操作及び前記ポート選択操作を受け付ける。
この発明によれば、制御装置のオペレータ操作部でのデバイス制御操作に関係なく、入出力装置の各入力ポートに入力している音響信号及び各出力ポートから出力している音響信号を、当該入出力装置のモニタ出力部を使ってチェックでき、且つ、必要に応じてその入力ポート又は出力ポートのパラメータを、その入出力装置のスタッフ操作部を使って調整できるようになるという優れた効果を奏する。よって、例えば、オペレータが制御装置を使って或る出し物のためのミキシングシステムを操業中に、スタッフが未使用の入出力装置を使って、別の出し物に関するオーディオ信号をモニタしたり、そのオーディオ信号の入力レベル等のパラメータを調整したりできるようになる。
また、入力チャンネルに接続されている入力ポートの入力パラメータ、及び、出力チャンネルに接続されている出力ポートの出力パラメータの少なくとも一方について、スタッフによるパラメータ制御操作に応じた制御を行わないよう構成することにより、入力チャンネルに接続されている入力ポート、又は、出力チャンネルに接続されている出力ポートが、制御装置のオペレータによる制御のみを受けるようになるため、オーディオミキシングシステムで使用中の入力ポート又は出力ポートのパラメータがスタッフ操作部にて誤操作されることを防ぐことができる。
本発明のミキシングシステムの構成例を示すブロック図。 ミキサ本体(コンソール及びエンジン)のハードウェア構成を説明するブロック図。 I/O装置のハードウェア構成を説明するブロック図。 (a)は図1に示すミキシングシステムのネットワークを伝送される伝送フレームの構成例を示す図、(b)は該伝送フレームの伝送路を説明する図、(c)は該伝送フレームの音響信号記憶領域において各装置に伝送チャンネルを割り当てた状態を説明する図。 図1のミキシングシステムにおけるオーディオ信号処理の流れを説明するブロック図。 I/O装置におけるオーディオ信号処理の流れを説明するブロック図。 I/O装置が有する簡易ユーザインターフェースの構成例。 ミキサ本体のメモリとI/O装置のメモリのそれぞれに設けられたカレントメモリと、シーンメモリの構成例を説明する図。 ミキサ本体が操作子の操作に応じて実行する処理を示すフローチャート。 I/O装置がミキサ本体から変更指示を受信したときに実行する処理を説明するフローチャート。 I/O装置が操作子の操作に応じて実行する処理を説明するフローチャート。
以下に、本発明のミキシングシステムの一実施形態を、添付図面を参照して、説明する。
図1は、本発明のミキシングシステムの全体構成を説明するブロック図である。図1において、ミキシングシステム1は、ミキサ本体2(「Console&Engine」)と、複数の入出力装置3〜6(図では4つの「I/O」、以下「I/O装置」とも表記する)を、オーディオネットワークにより接続して構成したネットワーク型のミキシングシステムであり、ミキサ本体2とI/O装置3〜6が協働してオーディオ信号処理(ミキシング処理等)を実行する。なお、図1に示すミキシングシステムの構成例は一例であって、各装置の数及び当該システムを構成する装置の種類等は、この限りではない。
ミキサ本体2は、オペレータの操作を受け付けるミキシングコンソール(制御装置)と、オーディオ信号処理(ミキシング処理)を行うミキシングエンジンが一体となった装置であり、オペレータの操作(コンソール操作)に応じてミキシングシステム1全体の動作の制御(すなわち当該ミキサ本体2の動作の制御、及び、I/O装置3〜6の動作のリモート制御)を行う。
この実施例では、ミキサ本体2をミキシングシステム1の制御装置として用いるシステム構成例を説明する。この明細書において「オペレータ」とは、ミキシングシステム1の制御装置(すなわちミキサ本体2)を操作する者である。また、この明細書において「チャンネル」という文言を「ch」とも表記する。
第1I/O装置3(♯1I/O)、第2I/O装置4(♯2I/O)、第3I/O装置5(♯3I/O)、第4I/O装置6(♯4I/O)は、ミキシングシステム1に対するオーディオ信号の入力、或いは、ミキシングシステム1からのオーディオ信号の出力を行う装置である。この明細書では、I/O装置3〜6が有するユーザインターフェースを用いた各種操作やI/O装置3〜6に対する機材の接続作業等を行う者を、ミキサ本体2を操作するオペレータとは区別して「スタッフ」と称する。
また、ミキサ本体2及びI/O装置3〜6のいずれの装置にもパーソナルコンピュータ7(PC)を接続できる。図1の例では第3I/O装置5にPC7を接続している。PC7は、当該ミキシングシステム1をリモート制御するためのアプリケーションプログラムを実行することで、ミキサ本体2と同様な、ミキシングシステム1の制御装置として機能できる。PC7を制御装置として用いる場合は、オペレータはPC7のユーザインターフェースを用いてミキシングシステム1の動作を制御(すなわちミキサ本体2及びI/O装置3〜6の動作のリモート制御)を行う。PC7は、当該PC7が接続された装置2〜6を介して、ミキシングシステム1内の他の装置と通信する。
図2は、図1に示すミキサ本体2の電気的ハードウェア構成を説明するブロック図である。ミキサ本体2は、CPU10(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含むメモリ11(ROM/RAM)、オーディオインターフェース12(AIO。以下「オーディオI/O」とも表記する)、オーディオネットワークインターフェース13(ANIO。以下「オーディオネットワークI/O」とも表記する)、PCインターフェース14(PCIO。以下「PC_I/O」とも表記する)、表示部15(P表示)、パネル操作子16(P操作子)、電動フェーダ17(電動F)及び信号処理部18(DSP。以下「DSP部」とも表記する)を含み、各部がCPUバス19を介して接続される。また、オーディオI/O12とオーディオネットワークI/O13及びDSP部18は、オーディオバス20を介して接続される。
CPU10は、メモリ11に記憶された制御プログラムを実行して、メモリ11に記憶された各種パラメータに基づいてミキサ本体2の動作を制御する。メモリ11には、ミキシングシステム1の制御装置として動作するために必要な制御プログラムが記憶されると共に、DSP部18が実行するマイクロプログラムが記憶される。また、メモリ11は、ネットワーク経由の通信に必要な各種データや、当該ミキシングシステム1の全装置の動作を制御するために必要なカレントデータや、後述のシーン機能に用いる複数のシーンデータ等を記憶する。
表示部15、パネル操作子16及び電動フェーダ17は、ミキサ本体2の操作パネルに設けられたユーザインターフェースである。表示部15は、例えば液晶ディスプレイ等の表示器で構成され、CPU10からCPUバス19を介して与えられた表示制御信号に基づき各種情報を表示する。パネル操作子16は操作パネルに設けられた種々の操作子である。電動フェーダ17は、ツマミ部を直線的にスライド操作する操作子であり、オペレータが手動操作でき、且つ、CPU10から与えられる駆動制御信号に基づいてツマミ部の操作位置が自動制御される。ミキサ本体2のオペレータは、表示部15、パネル操作子16及び電動フェーダ17を用いて、ミキサ本体2におけるミキシングエンンジン機能(オーディオ信号処理)に対する制御や、各I/O装置3〜6に対するリモート制御を含むミキシングシステム1全体の動作の制御するコンソール操作(デバイス制御操作)を行う。すなわち、表示部15、パネル操作子16及び電動フェーダ17がオペレータ操作部に相当する。
オーディオI/O12は、複数チャンネル分のオーディオ信号(音響信号)の入出力部であり、アナログオーディオ信号やデジタルオーディオ信号を外部機器から入力する複数の入力ポート、アナログオーディオ信号やデジタルオーディオ信号を外部機器へ出力する複数の出力ポートを含む。
オーディオネットワークI/O13は、ミキサ本体2をオーディオネットワークに接続するインターフェースであり、後述する伝送フレームを用いて複数のオーディオ信号及び制御データを通信するために必要な能力を有する。オーディオネットワークI/O13は、例えばイーサネット(登録商標)規格に準拠するインターフェースなど、どのような端子形状及び通信方式でデータ通信を行うインターフェースで構成されてもよい。この実施例では、オーディオネットワークI/O13が、送信インターフェースと受信インターフェースの組を2組具備するものとする。オーディオネットワークI/O13を示すブロックに添えられた4つの矢印は伝送フレームの送受信を示す。
PC_I/O14は、ミキサ本体2にPC7を接続するインターフェースであり、例えばUSB(Universal Serial Bus)端子やイーサネット(登録商標)規格に準拠するインターフェースなどで構成される。
DSP部18は、CPU10から与えられた制御データに基づきマイクロプログラムを実行し、メモリ11のカレントメモリに記憶されたカレントデータ(パラメータの値)に基づいて、複数チャンネルのデジタルオーディオ信号(波形データ)に対して、サンプリング周期毎に、デジタル信号処理を行う。DSP部18は、1つのDSP(Digital Signal Processor)で構成してもよいし、バスで相互接続された複数のDSPで構成し、複数のDSPで信号処理を分散処理するようにしてもよい。
オーディオバス20は、オーディオI/O12、オーディオネットワークI/O13及びDSP部18の間で、複数チャンネルのデジタルオーディオ信号(波形データ)を、サンプリング周期毎に、1サンプルずつ時分割伝送するローカルバスである。オーディオI/O12、オーディオネットワークI/O13及びDSP部18は、ワードクロックを用いた周知の技術により、波形データを処理するタイミングを同期する。具体的には、いずれか1つがワードクロックマスタとなり該マスタ以外はスレーブとなり、スレーブはマスタが発生するワードクロックに同期したタイミングでワードクロックを生成し、該ワードクロックに基づくサンプリング周期のタイミングで波形データを処理する。
図3は、I/O装置の電気的ハードウェア構成を説明するブロック図である。I/O装置は、CPU21、メモリ(ROM/RAM)22、オーディオI/O23、オーディオネットワークI/O24、PC_I/O25及び、簡易オペレータインターフェース(簡易UI)26を含み、各部がCPUバス27を介して接続される。また、オーディオI/O23とオーディオネットワークI/O24はオーディオバス28を介して接続される。
CPU21は、メモリ22に記憶された制御プログラムを実行してI/O装置の動作を制御する。メモリ22には、ネットワーク経由の通信及びリモート制御を受けるために必要な各種データや、I/O装置の動作を制御するカレントデータや、後述のシーン機能に用いるシーンデータ等が記憶される。
オーディオI/O23は、ミキサ本体2のオーディオI/O12と同様な複数チャンネル分のオーディオ信号の入出力部であり、オーディオカードを装着する複数のカードスロットと、モニタ用出力ポートから構成される。モニタ用出力ポートは、当該I/O装置で入出力するオーディオ信号をスタッフがモニタ(検聴)するために用いるポートであって、DA(デジタル・アナログ)変換部と、モニタ出力端子(例えばヘッドフォン端子)を含む。本明細書では、I/O装置のモニタ用出力ポートを用いたモニタ機能を、ミキサ本体2でオペレータが行うメインのモニタ機能と区別して、「ローカルモニタ」機能と呼ぶ。
カードスロットに装着されるオーディオカードには、アナログオーディオ信号入力用のアナログ入力カード、アナログオーディオ信号出力用のアナログ出力カード、或いは、デジタルオーディオ信号入出力用のデジタル入出力カードがある。
アナログ入力カードはアナログオーディオ信号用の複数の入力ポートを備える。アナログオーディオ信号用の各入力ポートは、それぞれ、外部からアナログオーディオ信号を入力するアナログ入力端子と、AD(アナログ・デジタル)変換部と、入力パラメータに基づいてオーディオ信号の特性を調整するパラメータ制御部を含む。
アナログ出力カードはアナログオーディオ信号用の複数の出力ポートを備える。各出力ポートは、それぞれ、DA(デジタル・アナログ)変換部と、外部からアナログオーディオ信号を出力するアナログ出力端子と、出力パラメータに基づいてオーディオ信号の特性を調整するパラメータ制御部を含む。
また、デジタル入出力カードは、デジタルオーディオ信号用の複数の入力ポート及び複数の出力ポートを備え、外部のデジタル音響機器との間で複数のデジタルオーディオ信号を入出力するデジタル入出力端子と、デジタルオーディオ信号のフォーマット変換(DD変換(デジタル・デジタル変換))部と、入力パラメータ又は出力パラメータに基づいてオーディオ信号の特性を調整するパラメータ制御部を含む。
オーディオI/O23がカードスロットにオーディオカードを装着する構成であるため、各I/O装置3〜6におけるポート構成(装置に搭載されるポートの種類(アナログ入力ポート、アナログ出力ポート又はデジタル入出力ポート)や、ポート数等)は、カードスロットに装着されるオーディオカードの数及び種類に応じて決まる。
オーディオネットワークI/O24は、前述したミキサ本体2のオーディオネットワークI/O13と同様な、当該I/O装置をオーディオネットワークに接続するインターフェースである。また、PC_I/O25は、前述したミキサ本体2のPC_I/O14と同様な、当該I/O装置にPC7を接続するインターフェースである。
簡易UI26は当該I/O装置においてスタッフの操作を受け付けるスタッフ操作部である。スタッフは簡易UI26を用いてパラメータ制御操作及びポート選択操作を行う。
図4は、簡易UI26の操作パネル構成例を示す。簡易UI26は、表示部30と、カーソルキー31と、回転型操作子32を備える。表示部30は、当該I/O装置のオーディオI/O23に備わる複数のポートのうち、スタッフにより選択された1つのポートを特定する情報を表示する。表示部30に表示中の入力ポート又は出力ポートが、当該I/O装置におけるローカルモニタ機能の対象となる。
表示部30に表示されるポートを特定する情報は、例えば、スロット番号とポート番号と、当該ポートが入力ポート及び出力ポートのいずれであるかを示す情報とである。スロット番号は当該I/O装置のオーディオI/O23に備わる複数のカードスロットのそれぞれに固有の番号であり、ポート番号は1つのオーディオカードに備わる複数のポートのそれぞれに固有の番号である。
スタッフは、カーソルキー31及び回転型操作子32を用いたポート選択操作により、表示部30に表示されたスロット番号又はポート番号を選択し、選択したスロット番号又はポート番号の値を変更することで、表示部30に表示する1つの入力ポート又は出力ポートを選択できる。当該I/O装置のCPU21は、スタッフのポート選択操作により選択された入力ポート又は出力ポートを特定し、その入力ポート又は出力ポートの情報を、表示部30に表示する。なお、スタッフにより新たに選択されたスロット番号及びポート番号に対応するポートが存在しない場合、その旨を表示部30に表示する。カーソルキー31及び回転型操作子32がスタッフ操作部に該当する。
表示部30には、また、現在表示中の入力ポート又は出力ポートのパラメータ(入力ポートパラメータ又は出力ポートパラメータ)の値と、ローカルモニタ機能によりスタッフがオーディオ信号をモニタするときの音量レベル(ローカルモニタレベル)の値も表示できる。スタッフは、カーソルキー31及び回転型操作子32を用いたパラメータ制御操作により、これらパラメータの値を調整できる。
なお、簡易UI26は、図4に示す構成に限定されず、少なくとも、ローカルモニタ機能の対象となるポートの選択操作と、ポート毎のパラメータの値の調整ができれば、どのような構成でもよい。
ミキシングシステム1の各装置2〜6は、オーディオネットワークにより互いに接続され、図1において破線で示すように伝送フレーム8を循環させるリング状の伝送路を形成する。この実施例では、オーディオネットワークI/O13,24が2組の送受信インターフェースを有する構成であるため、伝送フレーム8の伝送路を2重化できる。
オーディオネットワークは、例えば特開2008‐99264号公報に開示された周知の伝送方式により、デジタルオーディオ信号(波形データ)及びリモート制御用の制御データを含む各種データを「伝送フレーム」単位で伝送するネットワークであり。オーディオ信号及びリモート制御用の制御データを含む各種データを、伝送フレーム8の形式で伝送する。
図5(a)は、伝送フレーム8のデータ構成例を示す。図5(a)において、図面左側が伝送フレーム8の伝送方向の前方となる。伝送フレーム8は、プリアンブル40、管理データ(CD)領域41、複数チャンネルのオーディオ信号を記憶可能な音響信号領域42、イーサネット(登録商標)データ(ethernet)領域43、ITP領域44、メータ領域45、ネットワーク構成データ(NC)領域46、及び、フレームチェックシークエンス(FCS)領域47から構成される。
プリアンブル40には、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.3で規定されるプリアンブル、SFD(Start Frame Delimiter)、宛先アドレス、送信元アドレス、及び当該伝送フレームの長さ(データサイズ)等が含まれる。また、管理データ領域41には、当該伝送フレームに含まれるデータを管理するために、ネットワークに接続された各装置が利用するデータ(伝送フレームの番号やサンプル)の遅れ値などが含まれる。
音響信号領域42は、オーディオ信号を伝送するために使用される領域であって、所定の複数の伝送チャンネル(例えば256ch)を有し、複数の伝送chに所定のサンプリング周波数でサンプリングされた複数chのデジタルオーディオ信号(波形データ)を格納できる。1つの伝送フレーム8の1つの伝送chに、1chの波形データが1サンプルずつ格納される。
イーサネット(登録商標)領域43には、ミキサ本体2(制御装置)におけるオペレータ操作に応じたリモート制御用の制御データ等が含まれる。ITP領域44はネットワーク通信用の各種データを記憶する。メータ領域45はレベル表示メータ用のデータを記憶する。ネットワーク構成データ領域46はミキシングシステム1のネットワーク構成を示すデータを格納する。また、フレームチェックシークエンス領域47は、IEEE802.3で規定される、フレームのエラーを検出するデータを格納する。
図5(b)は図1に対応するミキシングシステム1の構成であり、(c)は音響信号領域42の伝送chに対する装置の割り当て例を示す。図5(b)及び(c)において、装置と伝送chの対応付けを説明する便宜上、符号3の第1I/O装置をアルファベット文字「A」、符号2のミキサ本体をアルファベット文字「B」、符号6の第4I/O装置をアルファベット文字「C」、符号4の第2I/O装置をアルファベット文字「D」、また、符号5の第3I/O装置をアルファベット文字「E」でそれぞれ表す。
ミキシングシステム1のいずれか1つの装置がオーディオネットワークのマスタノードとなる。マスタノードは、所定のサンプリング周波数の1サンプリング周期毎に伝送フレーム8を作成し、伝送路の下流へ転送する。マスタノード以外の装置は全てスレーブノードとなり、伝送路の上流から転送された伝送フレーム8を受信しつつ、その伝送フレーム8を先頭側から順次、の下流へ転送する転送処理を行う。図5(b)において、ブロック4内の文字「(M)」は当該I/O装置4がマスタノードであることを示し、また、ブロック2,3内の文字列「(LB)」は、それぞれ当該I/O装置がループバック(LB)、すなわち伝送フレーム8の伝送路の折り返し端であることを示す。
マスタノード(I/O装置4(「D」))で作成された伝送フレームは、1サンプリング周期毎に、各装置2〜6の間を、D→E→D→C→B→A→B→C→Dの順に循環する。1つの伝送フレームのサイズを、サンプリング周期や、オーディオネットワークの通信速度(伝送帯域幅)等の条件に基づき適切に設定することで、伝送フレーム8は、1サンプリング周期内に、システム1内の全装置2〜6間を1巡しうる。伝送フレーム8が、1サンプリング周期毎に、装置2〜6の間を循環することにより、所定の複数の伝送チャンネル(例えば256チャンネル)分の波形データを含む各種データを、各装置2〜6の間で略リアルタイムで伝送することができる。
各装置2〜6のオーディオネットワークI/O13、24は、伝送フレーム8を通過させつつ、その伝送フレーム8に対して、波形データやリモート制御用の制御データ等の読み書きを行う。
すなわち、各装置2〜6のオーディオネットワークI/O13、24は、伝送フレーム8の音響信号領域42以下のデータを読み書きすべき領域が到達し始めたら、その伝送フレーム8について波形データ等の読み出し及び書き込みを開始し、波形データ等の読み出し及び書き込みに並行して、その伝送フレーム8を順次、下流の装置へ転送する。マスタノードは、ネットワークを一巡した伝送フレーム8の終端まで受信してから、次の伝送フレーム8の作成及び送信を開始するのが好ましい。ネットワーク上のいずれの装置から伝送フレーム8に書き込まれたデータであっても、その伝送フレーム8が当該データを書き込んだ装置に戻ってくるまでには、ネットワーク上の全ての装置を通過するので、いずれの装置によって書き込まれたデータであっても全ての装置に伝送される。なお、ループバック以外の装置は、伝送フレーム8を往路と復路の2度通過させることになるが、波形データ等の読み出し及び書き込みを行うのは、例えば伝送フレーム8を最初に通過させるときなど、いずれか1度の機会のみでよい。
図5(c)において、アルファベット文字A,B,C及びDが示された各区間は、そのアルファベット文字に対応する装置2〜6に割り当てられた伝送chを表している。各区間の大きさは伝送ch数を表す。
各装置2〜6は、例えばその装置がオーディオネットワークに参加したときに、その装置で必要な数の伝送chを確保する。「その装置で必要な数」とは、その装置からオーディオネットワーク上に送信するオーディオ信号の数(例えば或るI/O装置のオーディオI/O23が有する入力ポート数)に対応する数である。各装置2〜6は、マスタノードの管理の下、いずれの装置にも割り当てられていない伝送ch(空きch)の中から、その装置で必要な数の伝送chを確保する。オーディオネットワークに参加している装置であっても、波形データの書き込みを行わない装置には伝送chを割り当てない。例えば図5(c)では、第3I/O装置5(アルファベット文字「E」)には伝送chを割り当てていない。
各装置2〜6のオーディオネットワークI/O13,24は、伝送フレーム8を通過させつつ、その装置に割り当てられた各伝送chに1つずつ波形データを書き込む。伝送chに対する波形データの書き込みは、その伝送chを確保した装置のみが排他的に行う。例えば第1I/O装置3(図5(b)において「A」)は、音響信号領域42中の区間Aに属する複数の伝送chに対して波形データを書き込むことができ、他の装置は区間Aに属するいずれの伝送chに対しても波形データを書き込むことはできない。
また、各装置2〜6のオーディオネットワークI/O13,24は、伝送フレーム8を通過させつつ伝送chから波形データを読み出す。例えば、第1I/O装置3(図5(b)において「A」)から送信された或る波形データを、ミキサ本体2(図5(b)において「B」)で受信する場合には、ミキサ本体2は、音響信号領域42中の区間Aに該当する1つの伝送chから波形データを読み出す。
オーディオネットワークのマスタノードは、また、ミキシングシステム1内の各装置2〜6において波形データを処理するサンプリング周期のタイミングを同期させるワードクロックのワードクロックマスタである。スレーブノードは、1つの伝送フレーム8の受信を開始したタイミングに同期して、波形データを処理するサンプリング周期を規定する信号であるワードクロックを発生することで、波形データの処理タイミングを、マスタノードにおけるサンプリング周期(ワードクロック)のタイミングに同期させる。
なお、音響信号領域42における伝送ch数は、音響信号領域42のサイズ及び波形データのビット数に応じて決定される有限の複数である。音響信号領域42のサイズが同じ場合、波形データのビット数を少なくすれば、オーディオ信号の精度は落ちることになるが、伝送チャンネル数はより多く用意できる。また、本実施例に示すミキシングシステムに適用するネットワーク経由の伝送フレームの伝送方式は、例えば特開2008‐99264号公報に開示された技術により行うことができる。当該文献に開示された伝送フレームのサイズやネットワークの仕様等の各種技術的事項は、本実施例にも適用可能であるより、前記文献に開示された内容の全体が盛り込まれたものとする。
図6は、図1に示すミキシングシステム1においてミキサ本体2及びI/O装置3〜6が協働して実現するオーディオ信号処理(ミキシング処理)の構成を説明するブロック図である。図6において、オーディオネットワーク50経由のオーディオ信号の流れを点線矢印で示し、各装置2〜6内のオーディオバス20,28におけるオーディオ信号の流れを実線矢印で示した。また、1つの装置内の信号処理構成要素を装置毎に破線で囲んだ。また、信号処理構成要素を示す各ブロック内に記載した名称(文字列)に下線を付けたものは、ミキサ本体2におけるオペレータの操作(コンソール操作)に応じて、パラメータの値が制御される。なお、以下の説明で「パッチ」とは、オーディオ信号の供給元に供給先を割り当てる(接続する)ことである。
第1I/O装置3(♯1I/O)、第2I/O装置4(♯2I/O)及び第4I/O装置6(♯4I/O)はオーディオ信号の入力装置として機能する。入力ポート51、52及び53には、例えばマイク、電子楽器、或いは、音楽再生装置等のアナログオーディオ信号の入力源となる機材が接続される。
I/O装置3、4及び6は、それぞれ、外部から各入力ポート51、52及び53に入力されたオーディオ信号(波形データ)をパッチ54,55及び56により1つの伝送chに供給して、伝送chに供給された波形データを、図示外のオーディオネットワークI/O24により、オーディオネットワーク50経由でミキサ本体2に送信する。I/O装置の信号処理構成の詳細は図7を参照して後述する。
ミキサ本体2のCPU10は、メモリ11に記憶された受信パラメータに応じて、図示外のオーディオネットワークI/O13に、当該ミキサ本体2で受信すべき伝送ch毎に受信ポートを設定し、設定した受信ポートから当該ミキサ本体2で受信すべきオーディオ信号(波形データ)、つまりI/O装置3、4及び6からミキサ本体2に送信されたオーディオ信号を、選択的に受信する。このオーディオネットワークI/O13の動作が第2受信部に該当する。入力パッチ57は、メモリ11に記憶された入力パッチパラメータに応じて、前記受信ポートから受信している波形データをそれぞれ、入力チャンネル部58の1つの入力chに供給する。また、入力パッチ57は、メモリ11に記憶された入力パッチパラメータに応じて、ミキサ本体2のローカルの入力ポート63(Ai(lo))に入力されたオーディオ信号(波形データ)を1つの入力chに供給できる。ローカルの入力ポート63は、図2のオーディオI/O12に複数備わる入力ポートに相当する。
入力チャンネル部58、混合バス59、CUEバス60及び出力チャンネル部61は、DSP18(図2参照)が実行するマイクロプログラムにより実現される。
入力ch部58は、複数の入力chを有し、メモリ11に記憶された入力チャンネルパラメータに応じて、各入力ch毎に、入力された波形データに対して、レベル調整、イコライジング、エフェクト付与等の信号処理を行い、該処理済みの波形データを混合バス59に出力する。混合バス59は、複数のバスラインからなり、各バスライン毎に、1又は複数の入力ch58から供給された波形データを混合して、混合した結果を出力ch部61へ出力する。出力ch部61は、各バスラインに対応する複数の出力chを有しており、メモリ11に記憶された出力チャンネルパラメータに応じて、混合バス59から出力された波形データに対して、出力ch毎に、レベル調整、イコライジング、エフェクト付与等の信号処理を行う。
出力パッチ62は、メモリ11に記憶された出力パッチパラメータに応じて、各出力ch61の出力する波形データをそれぞれ、図示外のオーディオネットワークI/O13に設定された送信ポートに供給する。ミキサ本体2のCPU10は、メモリ11に記憶された送信パラメータに応じて、オーディオネットワークI/O13に当該ミキサ本体2にて確保した伝送ch毎に送信ポートを設定して、出力パッチ62により各送信ポートに供給された波形データを、サンプリング周期毎に、オーディオネットワーク50に送信する。このオーディオネットワークI/O13の動作が第2送信部に該当する。また、ミキサ本体2はまたローカルの出力ポート64(Ao(lo))を有しており、メモリ11に記憶された出力パッチパラメータに応じて、出力パッチ62により出力ch61の波形データをローカルの出力ポート64に供給することもできる。ローカルの出力ポート64は図2のオーディオネットワークI/O13に複数備わる出力ポートに相当する。
第1I/O装置3(♯1I/O)、第3I/O装置5(♯2I/O)及び第4I/O装置6(♯4I/O)はオーディオ信号の出力装置として機能する。I/O装置3,5及び6は、それぞれ、図示外のオーディオネットワークI/O24により、ミキサ本体2から送信された波形データを選択的に受信して、受信した各オーディオ信号をパッチ65,66及び67により1つの出力ポート68,69及び70(「Ao(♯1)」)、「Ao(♯3)」、及び「Ao(♯4)」)に供給する。I/O装置3、5及び6の各出力信号がこのミキシングシステム1のメイン出力となる。出力ポート68,69及び70には、アンプ及びスピーカや、エフェクタや、レコーダ等の、アナログオーディオ信号の出力先となる機材が接続される。
ここで、パッチ設定に関して説明する。ミキサ本体2の入力パッチ57及び出力パッチ62、並びに、各I/O装置2〜6内の各パッチ54,55,56,65,66,及び67は、それぞれ、その装置のオーディオバス20,28をCPU10,21の制御に基づいてパッチとして動作させる構成でもよいし、オーディオネットワークI/O13、24内にパッチ用のハードウェアを設ける構成でもよい。
オペレータは、ミキサ本体2においてパッチ設定操作を行い、任意の信号供給元から任意の信号供給先へのパッチ設定(例えば、任意のI/O装置の1つの入力ポート52とミキサ本体2の任意の入力ch58を接続するパッチ設定等)を行うことができる。ミキサ本体2のCPU10は、パッチ設定操作に応じて、各装置2〜6のメモリ11,22にパッチパラメータ(前記入力パッチパラメータ、前記出力パッチパラメータ、前記受信パラメータ、及び前記送信パラメータを含む)を設定して、各装置2〜6のパッチ動作を制御する。全てのパッチ設定の内容は、全ての装置2〜6に通知されるものとする。
図6に戻ると、CUEバス60には、入力ch部58及び出力ch部61の各chのうち、CUEオンオフパラメータがオンに設定されたchのオーディオ信号がミキサ本体2におけるメインのCUE機能の対象(CUE信号)として供給され、供給されたCUE信号をモニタch部72(Mch(ST))へ出力する。CUEオンオフパラメータは、入力ch部58及び出力ch部61の各chのCUE機能(キュー機能)をオン・オフするパラメータである。
モニタミキサ部71(MMix(ST))は、入力パッチ57の出力及び出力ch部61の出力に接続されており、オペレータのモニタ選択操作によってモニタ機能の対象(モニタ信号)に選択された1又は複数のオーディオ信号を、2chステレオ構成のモニタ用オーディオ信号としてモニタch部72へ出力する。ミキサ本体2におけるモニタ機能の対象となるのは、入力パッチ57及び出力ch部61の出力信号、すなわちミキサ本体2に入力されているオーディオ信号である。
モニタch部72は、モニタミキサ部71から出力されたモニタ信号又はCUEバス60から出力されたCUE信号のパラメータ(例えばモニタ出力レベル等)をオペレータの操作により制御して、該制御したモニタ信号又はCUE信号をモニタ出力部73に出力する。モニタch部72は、CUE信号がないとき(いずれのchのCUEオンオフパラメータもオフのとき)はモニタ用オーディオ信号をモニタ出力部73に出力し、他方、CUE信号があるときは(いずれかのchのCUEオンオフパラメータがオンのとき)、モニタミキサ部71からのモニタ用オーディオ信号をオフ又は減衰して、CUE信号をモニタ出力部73に出力する。
また、モニタch部72は、その出力信号(モニタ信号又はCUE信号)を適宜遅延して、当該出力信号(モニタ信号又はCUE信号)と、ミキシングシステム1のメイン出力との間の時間差を補正する処理も行う。
モニタ出力部73は、ミキサ本体2のオーディオI/O12に備わるモニタ出力ポートであり、DA変換部や、モニタ信号又はCUE信号の出力先となる機材が接続される出力端子(ヘッドフォン端子や、モニタスピーカ用端子)を含む。ミキサ本体2のオペレータは、モニタ出力部73から出力されるモニタ信号又はCUE信号を、メイン出力(出力ポート68,69及び70)に係るミキシング処理に影響を与えることなく、モニタできる。
図7は、図6に示すI/O装置3〜6の信号処理構成を詳細に説明するブロック図である。信号処理構成要素を示す各ブロック内に記載した名称(文字列)に下線を付けたものは、ミキサ本体2(制御装置)におけるオペレータの操作に応じてパラメータの値がリモート制御される。なお、図7では、1つのI/O装置が入力ポート74及び出力ポート80の両方を具備する構成を示しているが、1つのI/O装置が入力ポート74又は出力ポート80いずれか一方のみを具備する構成もありうる。
入力ポート74は、図6の入力ポート51、52及び53に対応しており、図3のオーディオI/O23に複数備わる入力ポートに相当する。入力ポート74は、外部からオーディオ信号を入力して、当該I/O装置のメモリ22に記憶された入力パラメータに応じて、入力されたオーディオ信号(波形データ)の音特性を調整する。入力パラメータは、例えば入力されるオーディオ信号の入力レベル調整(ゲイン)や、位相切替等である。この入力パラメータは、当該I/O装置の簡易UI26を用いたスタッフのパラメータ制御操作により調整できるし、また、ミキサ本体2(制御装置)からのリモート制御も受ける。
パッチ75は、図5のパッチ54,55及び56に対応しており、入力ポート74に入力されているオーディオ信号(波形データ)を、オーディオネットワークI/O76(ANet_I/O)の1つの送信ポート77に供給する。オーディオネットワークI/O76は図3のオーディオネットワークI/O24に相当するもので、当該I/O装置のCPU21は、当該I/O装置で確保した各伝送chに対応して送信ポート77を設定する。パッチ75により送信ポート77に供給された波形データは、サンプリング周期毎に、当該送信ポート77に対応する伝送chに載せてオーディオネットワーク50に送信される。送信ポート77が第1送信部として機能する。
I/O装置のCPU21は、また、オーディオネットワークI/O76に対して、当該I/O装置で受信すべき伝送chのそれぞれに対応して受信ポート78を設定する。受信ポート78の設定は、当該I/O装置のいずれか1の出力ポート80にミキサ本体2の出力ch61を接続するパッチ設定が行われたときに行われる。受信ポート78は、対応する伝送chのオーディオ信号(波形データ)を、サンプリング周期毎に、オーディオネットワーク50から受信する。受信ポート78が第1受信部として機能する。パッチ79は、図6のパッチ65,66及び67に対応しており、各受信ポート78において受信した波形データをそれぞれ1つの出力ポート80に供給する。
出力ポート80は、図6の出力ポート68、69及び70に対応しており、図3のオーディオI/O23に複数備わる出力ポートに相当する。出力ポート80は、当該I/O装置のメモリ22に記憶された出力パラメータに応じて、オーディオ信号(波形データ)の特性を調整して、外部へ出力する。出力パラメータは、例えばオーディオ信号の出力レベル調整や、イコライザ等である。出力ポート80の出力パラメータは、当該I/O装置の簡易UI26を用いたスタッフのパラメータ制御操作に応じて制御できるし、また、ミキサ本体2(制御装置)によるリモート制御も受ける。
I/O装置内にパッチ75,79を具備する構成であるため、入力ポート74から送信ポート77(伝送ch)への接続、及び、受信ポート78(伝送ch)から出力ポート80への接続は、オペレータのパッチ設定操作に応じて変更できる。すなわち、パッチ75,79、送信ポート77及び受信ポート78は、ミキサ本体2におけるオペレータのパッチ設定操作に応じたリモート制御を受ける。
なお、I/O装置内にパッチ75,79を設けず、入力ポート74から送信ポート77(伝送ch)への接続、及び、受信ポート78(伝送ch)から出力ポート80への接続を固定にする構成であってもよい。また、入力側のパッチ75又は出力側のパッチ79のいずれか一方のみを設ける構成でもよい。
I/O装置は、モニタポート選択部81(SEL)とローカルモニタ出力部82(MAo)を具備している。モニタポート選択部81は、スタッフのポート選択操作に応じて1つの入力ポート74又は出力ポート80の出力信号を選択して、ローカルモニタ出力部82に供給する。モニタポート選択部81は、そのI/O装置のオーディオバス28を当該選択部として動作させてもよいし、オーディオI/O23内に当該選択部のハードウェアを設ける構成でもよい。当該I/O装置のCPU21は、スタッフのポート選択操作に応じてポート選択パラメータ(1つの入力ポート又は出力ポートを指定するデータ)を当該I/O装置のメモリ22に設定して、モニタポート選択部81の選択動作を制御する。モニタポート選択部81とローカルモニタ出力部82がモニタ出力部に該当する。
スタッフは、前述の通り当該I/O装置の簡易UI26(図4の表示部30、カーソルキー31及び回転型操作子32)を用いたポート選択操作により「スロット番号」と「ポート番号」を指定することで1の入力ポート又は出力ポートを選択できる。スタッフのポート選択操作により1つの入力ポートが選択された場合、モニタポート選択部81は、その入力ポート74に入力され、該入力ポート74で位相や入力レベルが制御されたオーディオ信号を、ローカルモニタ出力部82に供給する。また、スタッフ選択操作により1つの出力ポートが選択された場合、モニタポート選択部81は、その出力ポート80に供給され、該出力ポート80で出力レベルやイコライザ等が制御されたオーディオ信号を、ローカルモニタ出力部82に供給する。
モニタポート選択部81に選択されローカルモニタ出力部82に供給されるオーディオ信号はデジタルオーディオ信号とする。すなわち、モニタポート選択部81は、アナログ入力ポートが選択された場合には、デジタル変換されたデジタルオーディオ信号をローカルモニタ出力部82に供給し、また、アナログ出力ポートが選択された場合には、アナログ変換前のデジタルオーディオ信号をローカルモニタ出力部82に供給する。
ローカルモニタ出力部82は、当該I/O装置のオーディオI/O23に備わるモニタ出力ポートに相当しており、モニタポート選択部81から供給されたデジタルオーディオ信号を当該I/O装置のメモリ22に記憶されたローカルモニタレベルパラメータに応じてレベル制御して、アナログオーディオ信号に変換して出力する。
モニタポート選択部81及びローカルモニタ出力部82のパラメータ、すなわちローカルモニタ機能は、入力ポート74の入力パラメータ及び入力ポート74の出力パラメータとは違い、当該I/O装置の簡易UI26を用いたスタッフの操作によってのみパラメータが変更されるローカル機能であり、ミキサ本体2からのリモート制御を受けない。
I/O装置のローカル機能としてローカルモニタ(モニタポート選択部81及びローカルモニタ出力部82)を有しているので、I/O装置のスタッフは、制御装置におけるオペレータの操作とは無関係に、そのI/O装置が有する複数の入力ポート又は複数の出力ポートの1つをローカルモニタ出力部82にてモニタ(検聴)し、且つ、当該I/O装置の簡易UI26を使って当該モニタ中のオーディオ信号のパラメータ(入力パラメータ又は出力パラメータ)を調整できる。
図8は、ミキサ本体2のメモリ11に設けられたカレントメモリ83とシーンメモリ84、及び、I/O装置(図の例では第2I/O装置4)のメモリ22に設けられたカレントメモリ85とシーンメモリ86の構成例を示す。
ミキサ本体2のカレントメモリ83には、ミキシングシステム1の全装置の動作を制御するために必要なカレントデータが記憶されている。このカレントデータには、大別してリコール範囲内のカレントデータCDallとリコール範囲外のカレントデータCDαがある。リコール範囲内のカレントデータCDallは、シーンリコールに際してリコールされる。リコール範囲外のカレントデータCDαはシーンリコールに際してリコールされない。
リコール範囲内のカレントデータCDallには、当該ミキサ本体2のカレントデータCDceと、4つのI/O装置3〜6のカレントデータCDio1、CDio2、CDio3、及びCDio4が含まれる。ミキサ本体2のカレントデータCDceは、当該ミキサ本体2が実行するオーディオ信号処理(図6参照)を制御するマスタパラメータ(図8において当該ブロック内に添え字「M」を記す)であって、例えば各入力ch58の入力chパラメータや、各出力ch61の出力chパラメータを含む。
カレントデータCDall中のカレントデータCDio1、CDio2、CDio3、及びCDio4は、それぞれ対応するI/O装置3〜6内のカレントメモリ中のマスタパラメータを、当該ミキサ本体2からリモート制御するためのスレーブパラメータ(図8において当該ブロック内に添え字「S」を記す)である。ミキサ本体2のカレントメモリ83に各I/O装置のカレントデータCDio1、CDio2、CDio3、及びCDio4のスレーブパラメータがあるので、オペレータは、ミキサ本体2(制御装置)にてこれらパラメータの値を変更できるし、また、表示部15にて、これらパラメータの値を見ることもできる。
カレントメモリ83のリコール範囲外のカレントデータCDαは、当該ミキサ本体2の動作制御に関するマスタパラメータであって、例えばミキサ本体2の操作パネルに呼び出すチャンネル群を選択する選択レイヤパラメータ、表示部15に表示する画面を選択する画面選択パラメータ、或いはセレクテッドch機能の対象となるchを選択する選択chパラメータ等の操作パネルの作業環境に関するパラメータや、モニタミキサ部71のモニタ選択パラメータや、ch毎のCUEオンオフパラメータ等のモニタ機能に関するパラメータなどである。
リコール範囲外のカレントデータCDαには、また、OLE(operator lock enable)パラメータのマスタパラメータが含まれる。OLEパラメータは、各I/O装置3〜6の簡易UI26を用いたスタッフのパラメータ制御操作を、必要に応じてロックする機能をオン・オフするパラメータである。ミキサ本体2のオペレータは、ミキサ本体2からOLEパラメータの値(有効「OLE=1」及び無効「OLE=0」のいずれか)を設定できる。
I/O装置のカレントメモリ85(図では1例として第2I/O装置4のカレントメモリ85)には、当該I/O装置の動作を制御するカレントデータとしてリコール範囲内のカレントデータCDio2とリコール範囲外のカレントデータCDβが記憶されている。
リコール範囲内のカレントデータCDio2は、当該I/O装置の動作を制御するマスタパラメータのうち、入力ポート74の入力パラメータと、出力ポート80の出力パラメータを含む。カレントメモリ85中のカレントデータCDio2(マスタパラメータ)は、ミキサ本体2のカレントメモリ83のカレントデータCDall中のカレントデータCDio2(スレーブパラメータ)に対応している。I/O装置4とミキサ本体2がオンライン状態のとき、カレントメモリ83中のカレントデータCDio2(スレーブパラメータ)は、I/O装置4のカレントメモリ85中のカレントデータCDio2(マスタパラメータ)に従う。
リコール範囲外のカレントデータCDβには、当該I/O装置の動作を制御するマスタパラメータのうち、ローカルモニタ機能のパラメータ、すなわちモニタポート選択部81のポート選択パラメータ及びローカルモニタ出力部82のローカルモニタレベルパラメータが含まれる。リコール範囲外のカレントデータCDβに含まれるローカルモニタ機能のパラメータは、ミキサ本体2のカレントメモリ83に対応するスレーブデータがないので、オペレータは、ミキサ本体2(制御装置)にて、ローカルモニタ機能のパラメータをリモート制御することもできないし、表示部15にて見ることもできない。
I/O装置4のカレントメモリ85中のリコール範囲外のカレントデータCDβには、更に、OLEパラメータのスレーブパラメータが含まれる。OLEパラメータのスレーブパラメータは、ミキサ本体2のカレントメモリ83中のOLEパラメータのマスタパラメータに対応しており、I/O装置4とミキサ本体2がオンライン状態のとき、I/O装置4のカレントメモリ85中のOLEパラメータ(スレーブパラメータ)は、ミキサ本体2のカレントメモリ83中のOLEパラメータ(マスタパラメータ)に従う。
なお、他のI/O装置3、5及び6のメモリ22に設けられた各カレントメモリの構成は、いずれも第2I/O装置4のカレントメモリ85と同様に、そのI/O装置の動作を制御するマスタパラメータを記憶するもので、リコール範囲内のカレントデータとリコール範囲外のカレントデータとを含む。
シーンメモリ84,86は、シーン機能に利用するシーンデータを記憶する。シーン機能は、従来から知られる通り、ミキシングシステムの或る動作状態(複数のパラメータの設定)をシーンストア指示に応じてシーンデータとして保存しておき、保存されたシーンデータをシーンリコール指示に応じて一括して再現する機能である。
ミキサ本体2のシーンメモリ84は、ミキサ本体2のオペレータがシーンストア指示(store)したときの、カレントメモリ83中のリコール範囲内のカレントデータCDallを、1つのシーンデータとする複数n個のシーンデータSDall(1)〜SDall(n)を、記憶している。例えば或るシーンデータSDall(3)には、ミキサ本体2のシーンデータSDce(3)と、4つのI/O装置3〜6のシーンデータSDio1(3)、SDio2(3)、SDio3(3)、及びSDio4(3)が含まれる。
ミキサ本体2のオペレータがn個のシーンのうち1つを指定してシーンリコール指示(Recall)したとき、当該指定されたシーンに対応するシーンデータ(シーンデータSDall(1)〜SDall(n)のうちの1つ)がシーンメモリ84から読み出されて、カレントメモリ83のリコール範囲内のカレントデータCDallに上書きされる。
I/O装置(図では第2I/O装置4)のシーンメモリ86は、ミキサ本体2のオペレータがシーンストア指示(store)したときの、カレントメモリ85のリコール範囲内のカレントデータCDio2を1つのシーンデータとする複数n個のシーンデータSDio2(1)〜SDio2(n)を、記憶している。
また、ミキサ本体2のオペレータがn個のシーンのうち1つを指定してシーンリコール指示(Recall)したとき、当該指定されたシーンに対応するシーンデータ(シーンデータSDio2(1)〜SDio2(n)のうちの1つ)がシーンメモリ86から読み出されて、カレントメモリ85のリコール範囲内のカレントデータCDio2に上書きされる。
なお、各I/O装置3〜6におけるシーンストア・リコールの動作は、そのI/O装置がオンライン状態の場合にのみ行われる。
シーンリコールに際して、リコール範囲内のカレントデータ群のうち、所望のパラメータ(カレントデータ)をリコール対象から外すリコールセーフ機能が従来からある。例えば、I/O装置の入力ポートの入力レベルをリコールセーフ対象に設定してシーンリコールすれば、個々のI/O装置においてスタッフが調整した入力レベルを、シーンリコール後も使用できる。反対に、I/O装置の入力ポートの入力レベルをリコールセーフ対象に設定せずに、シーンリコールすれば、各入力ポートには、当該リコールしたシーンデータに含まれる入力レベルが設定され、スタッフにより調整されたパラメータは無視される。各パラメータをリコールセーフ対象にするかどうかは、オペレータが判断すればよい。
ミキサ本体2と各I/O装置3〜6がオンライン(OnLine)状態のとき、ミキサ本体2のオペレータ操作に応じて各I/O装置3〜6をリモート制御できる。各装置2〜6のオンライン/オフライン状態の切り替えは、ミキサ本体2(制御装置)にてオペレータが制御できる。オンラインを開始するにあたり、ミキサ本体2のカレントメモリ83のカレントデータCDall中の各I/O装置のカレントデータ(スレーブパラメータ)と、それぞれ対応するI/O装置のカレントデータ(マスタパラメータ)を一致させる。このとき、ミキサ本体2のスレーブパラメータに各I/O装置のマスタパラメータをコピーしてもよいし、又は、各I/O装置のマスタパラメータにミキサ本体2のスレーブパラメータをコピーしてもよい。
図9は、制御装置であるミキサ本体2において、オペレータによるコンソール操作(パネル操作子16、電動フェーダ17、又は表示部15の操作子画像の操作)に応じて、ミキサ本体2のCPU10が実行する処理を示すフローチャートである。ミキサ本体2のCPU10は、1つの操作子の操作に応じて図9の処理を1つ起動する。
ステップS1において、ミキサ本体2のCPU10は、オペレータにより操作された操作子を特定する操作子IDをメモリ11の変数CIDに設定し、且つ、今回の操作により指定された値をメモリ11の変数VALに設定する。ステップS2において、ミキサ本体2のCPU10は、前記ステップS1にて設定した変数CIDに応じて、当該操作された操作子に割り当てられたパラメータを特定して、ミキサ本体2のカレントメモリ83中の該特定したパラメータの値を、前記ステップS1にて設定した変数VALに応じて変更する。ステップS3において、ミキサ本体2のCPU10は、前記ステップS2で変更されたカレントメモリ83に応じて、今回オペレータにより操作された操作子に割り当てられたパラメータに関する各種表示を更新する。前記ステップS2,S3により、オペレータのコンソール操作に応じて直ちに当該ミキサ本体2のカレントメモリ83の内容を変更し、且つ、パラメータの表示を更新するので、ミキシングシステム1内のいずれの装置2〜6のパラメータをオペレータが操作した場合であっても、当該コンソール操作に応じた表示変更のレスポンスが良い。
ステップS4において、ミキサ本体2のCPU10は、今回オペレータにより操作された操作子に割り当てられたパラメータがスレーブパラメータ又はマスタパラメータのいずれであるか(当該パラメータがミキサ本体2のパラメータであるか、又は、I/O置3〜6をリモート制御するパラメータであるか)を調べる。マスタパラメータの場合(ステップS4のNO)、ステップS5において、ミキサ本体2のCPU10は、前記ステップS2で変更した当該パラメータの値でミキサ本体2の動作を制御する。具体的には、ミキサ本体2のCPU10は、更新されたメモリ11のカレントメモリ83に応じて、DSP部18のオーディオ信号処理、表示部15の画面表示、操作子表示(例えば自照式ボタンの点灯・消灯など)、或いは、電動フェーダ17のつまみ部の位置等を制御する。そして、ミキサ本体2のCPU10は、今回の操作子の操作に応じて起動した処理を終了する。
一方、今回オペレータにより操作された操作子に割り当てられたパラメータがスレーブパラメータの場合(ステップS4のYES)、ミキサ本体2のCPU10は、該パラメータに対応するI/O装置(リモート制御すべきI/O装置)を特定して、そのI/O装置がオンライン中かどうか調べる。当該I/O装置オンラインでない場合には(ステップS6のNO)、ミキサ本体2のCPU10は、今回の操作子の操作に応じたI/O装置のリモート制御を行わずに、処理を終了する。
該I/O装置がオンライン状態の場合(ステップS6のYES)、ステップS7において、ミキサ本体2のCPU10は、今回オペレータにより操作された操作子に割り当てられたパラメータの値を前記ステップS1にて設定した変数VALに応じて変更するよう指示する「変更指示」を、オーディオネットワークI/O13により伝送フレーム8のイーサネット(登録商標)領域43に書き込み、当該変更指示を、今回オペレータにより操作された操作子に割り当てられたパラメータに対応するI/O装置に送信する。すなわち、前記ステップS5及び前記ステップS7がデバイス制御部として機能する。
前記変更指示の宛て先であるI/O装置は、オーディオネットワークI/O24により、伝送フレーム8のイーサネット(登録商標)領域43から前記ステップS7でミキサ本体2から送信された変更指示(パラメータの値の制御データ)を読み出して、当該変更指示を受信する。
図10は、前記ステップS7でミキサ本体2から送信された変更指示を受信したときに、I/O装置が実行する処理を示すフローチャートである。ステップS11において、I/O装置のCPU21は、受信した変更指示に応じて、メモリ22のカレントメモリ85のパラメータの値を更新する。これにより、当該I/O装置のカレントメモリ85中の当該パラメータが、ミキサ本体2のオペレータによるコンソール操作に応じてリモート制御される。ここでリモート制御の対象となるのは、例えばI/O装置の入力ポート74の入力パラメータ或いは、出力ポート80の出力パラメータである。
ステップS12において、I/O装置のCPU21は、前記ステップS11で行ったパラメータ変更の結果に応じた「変更通知」(当該パラメータの値の変更結果)を、オーディオネットワークI/O24により、伝送フレーム8のイーサネット(登録商標)領域43に書き込み、当該変更通知をミキサ本体2に対して送信する。
ステップS13において、I/O装置のCPU21は、前記ステップS11で更新された当該パラメータの値に基づいて当該I/O装置の動作を制御して、ミキサ本体2から受信した変更指示に応じて起動した処理を終了する。例えば、I/O装置のCPU21は、ミキサ本体2のリモート制御に応じて、入力ポート74の入力パラメータ(例えば入力レベルや、位相切り替え等)を調整したり、出力ポート80の出力パラメータ(例えば出力レベルや、イコライザ等)を調整したりする。
図9に戻ると、ミキサ本体2のCPU10は、ステップS8において、前記ステップS12でI/O装置から送信された変更通知(該I/O装置におけるパラメータの値の変更結果)を、オーディオネットワークI/O24により伝送フレーム8のイーサネット(登録商標)領域43から読み出して、当該変更通知を受信する。
ステップS9において、ミキサ本体2のCPU10は、前記ステップS8で受信した変更通知に応じて、ミキサ本体2のカレントメモリ83の当該パラメータの値を更新し、また、ステップS10において、前記ステップS9において更新されたカレントメモリ83に応じて、変更通知を受けたパラメータbに関する表示部15の表示を更新して、処理を終了する。前記ステップS8,9により、ミキサ本体2のカレントメモリ83のカレントデータ(スレーブパラメータ)と、そのパラメータの表示が、I/O装置のカレントメモリ85のカレントデータ(マスタパラメータ)に従って更新される。オンライン状態では、原則的に、当該ステップS8のパラメータ更新では、先行するステップS2にて既に更新されたパラメータの値と同じ値が、上書きされるはずである。
図11は、各I/O装置でスタッフが簡易UI26を用いて操作を行ったときに、そのI/O装置のCPU21が実行する処理例を説明するフローチャートである。ステップS14において、I/O装置のCPU21は、スタッフに操作された操作子を特定する操作子IDをメモリ22の変数CIDに設定し、且つ、今回の操作により指定された値をメモリ22の変数VALに設定する。
ステップS15において、I/O装置のCPU21は、前記ステップS14にて設定した変数CIDに基づいて、当該操作された操作子に割り当てられたパラメータを特定して、特定されたパラメータがリモート制御の対象か否かを調べる。本実施例では、リモート制御の対象となるパラメータは、入力ポート74の入力パラメータと出力ポート80の出力パラメータである。リモート制御の対象とならないI/O装置のパラメータは、ローカルモニタ機能のパラメータ、すなわちモニタポート選択部81のポート選択パラメータ及びローカルモニタ出力部82のローカルモニタレベルパラメータである。
スタッフに操作された操作子に割り当てられたパラメータがリモート制御の対象でない場合(ステップS15のNO)、ステップS16において、I/O装置のCPU21は、当該I/O装置のメモリ22のカレントメモリ85中の前記特定したパラメータ(当該操作された操作子に割り当てられたパラメータ)の値を、前記ステップS14にて設定した変数VALに応じて変更する。ステップS17において、I/O装置のCPU21は、前記ステップS16の変更に応じて、当該パラメータに関する表示部30の表示(例えばポートの情報(スロット番号、ポート番号)や、ローカルモニタレベル)を更新する。そして、ステップS18において、I/O装置のCPU21は、前記ステップS16で更新されたカレントメモリ85に応じて当該I/O装置の動作を制御する。例えば、I/O装置のCPU21は、モニタポート選択部81に対するモニタ対象のポート選択や、モニタ出力部82に対するローカルモニタレベルの調整を行う。ステップS18がスタッフ操作部での前記パラメータ制御操作に応じて前記入パラメータ及び出力パラメータを制御するパラメータ制御部として機能する。
ステップS19において、I/O装置のCPU21は、ミキサ本体2(制御装置)がオンライン状態かどうかチェックする。ミキサ本体2(制御装置)がオンラインの場合(ステップS19のYES)、I/O装置のCPU21は、ステップS20において、スタッフの操作に応じたカレントデータ(マスタパラメータ)の変更結果を、ミキサ本体2に送信する。ミキサ本体2はI/O装置から変更通知を受信し、該受信した変更通知に基づいて前記ステップS8〜S10と同様の処理を行うことにより、自身のカレントメモリ83の当該パラメータ(スレーブパラメータ)を、I/O装置のカレントメモリ85中のマスタパラメータに従って更新し、且つ、当該パラメータの表示を更新する。ミキサ本体2(制御装置)がオフラインの場合(ステップS19のNO)、I/O装置のCPU21は、今回のスタッフ操作に応じたマスタパラメータの変更をミキサ本体2に通知せずに、処理を終了する。
スタッフに操作された操作子に割り当てられたパラメータがリモート制御の対象の場合(ステップS15のYES)、I/O装置のCPU21は、ステップS21において、自身のカレントメモリ85のカレントデータCDβに含まれるOLEパラメータの値が有効か無効かを調べる。
OLEパラメータが有効(OLE=1)の場合(ステップS21のYES)、ステップS22において、I/O装置のCPU21は、スタッフに操作された操作子に割り当てられたパラメータがパッチされた入力ポート74の入力パラメータ又はパッチされた出力ポート80の出力パラメータであるかどうか調べる。パッチされた入力ポート74とはミキサ本体2の何れかの入力ch58に接続されている入力ポートであり、また、パッチされた出力ポート80とはミキサ本体2の何れかの出力ch61に接続されている出力ポートである。
パッチされたポートのパラメータである場合(ステップS22のYES)、I/O装置のCPU21は、I/O装置のCPU21は、パラメータの変更処理を行わずに処理を終了する。したがって、OLEパラメータが有効のときは、何れかの入力ch58に接続されている入力ポート74の入力パラメータ及び何れかの出力ch61に接続されている出力ポート80の出力パラメータは、当該I/O装置のスタッフの簡易UI26を用いたパラメータ制御操作を受けない。
他方、OLEパラメータが無効(OLE=0)の場合(ステップS21のNO)、或いは、OLEパラメータが有効であってもスッタフに操作されたパラメータがパッチされたポートのパラメータでない場合(ステップS22のNO)には、I/O装置のCPU21は、前述のステップS16〜S20の処理を行い、スタッフによる操作子の操作に応じてカレントメモリ85の当該パラメータを更新する。
以上説明したとおり、この実施例に係るミキシングシステム1によれば、I/O装置3〜6のスタッフは、ミキサ本体2のオペレータの操作に関係なく、そのI/O装置3から6の各入力ポート74に入力しているオーディオ信号及び各出力ポート80から出力している音響信号を、モニタ出力部82を使ってチェックでき、且つ、必要に応じてその入力ポート74又は出力ポート80のパラメータを、スタッフ操作部26を使って調整できるという優れた効果を奏する。よって、例えば、オペレータが制御装置を使って或る出し物のためのミキシングシステムを操業中に、スタッフが未使用の入出力装置を使って、別の出し物に関するオーディオ信号をモニタしたり、そのオーディオ信号の入力レベル等のパラメータを調整したりできるようになる。
また、リモート制御対象の入力ポートの入力パラメータ又は出力ポートの出力パラメータについて、そのポートがミキサ本体2のチャンネルに接続されている場合には、スタッフによるパラメータ制御操作に応じた制御を行わないことにより、入力チャンネルに接続されている入力ポート、又は、出力チャンネルに接続されている出力ポートが、制御装置のオペレータによる制御のみを受けるようになるため、オーディオミキシングシステムで使用中の入力ポート又は出力ポートのパラメータがスタッフ操作部にて誤操作されるのを防ぐことができる。
なお、図11の処理の別構成例として、パラメータがリモート制御対象かどうかの判断(前記ステップS15)、OLEパラメータが有効か無効かの判断(前記ステップS21)、及び、パッチされたポートであるかどうかの判断(前記ステップS22の)の3つの判断のうちのいずれか1つだけを行う構成でもよい。更に別の構成例として、これら3つの判断を任意に組み合わせた構成、具体的には、パラメータがリモート制御対象かどうかの判断とOLEパラメータが有効か無効かの判断を行う構成、又は、パラメータがリモート制御対象かどうかの判断とパッチされたポートであるかどうかの判断を行う構成、又は、前記ステップS21のOLEパラメータが有効か無効かの判断と前記ステップS22のパッチされたポートであるかどうかの判断を行う構成を採用してもよい。
また、上記実施例では、ミキサ本体2を制御装置として用いる例を説明したが、ミキシングシステムの各装置に接続されたPC7を制御装置として用いてもよい。すなわち、制御装置は、ミキシングシステム1内に組み込まれた装置(例えばミキサ本体2)によって構成されていてもよいし、システム1の構成装置2〜6とは独立した装置(PC7)により構成されてもよい。ミキシングシステム1内に組み込まれた装置2〜6によって制御装置を構成する場合、制御装置は、ミキサ本体2に限らず、制御装置に必要な構成要素を有する何れの装置により実現されていてもよい。また、システム内の複数の装置が制御装置として機能しうる構成でもよい。また、独立した装置により制御装置を構成する場合、ネットワークに接続された装置のPCI/Oに接続装置(PC7)を接続する構成に限らず、ネットワークに直接接続されたPCを制御装置として用いる構成であってもよい。
また、上記実施例では、ミキサ本体2がミキシングコンソール(制御装置)の機能とミキシングエンジンの機能を担うミキシングシステム1の構成を説明したが、ミキシングコンソール(制御装置)とミキシングエンジンがそれぞれ独立した装置であるミキシングシステム1の構成であってもよい。
上記実施例のミキシングシステムは、例えば、コンサート会場や大規模イベントなどのPA(Public Address(パブリック・アドレス))システム、デパート、学校など施設内における構内放送用のシステム、或いは、音楽レコーディングスタジオのレコーディングシステムなど、種々のシーンで利用されるオーディオミキシング用システム(音響システム)であってよい。
1 ミキシングシステム、2 ミキサ本体(制御装置)3〜6 I/O装置、7 パーソナルコンピュータ、10,21 CPU、11,22 メモリ、12、23 オーディオI/O、13,24 オーディオネットワークI/O、14,25 PCインタフェース、15 表示部、16 パネル操作子、17 電動フェーダ、18,26,37 CPUバス、19,27,38 オーディオバス、26 簡易UI、30 表示部、31 カーソルキー、32 回転型操作子、51〜53,74 入力ポート、68〜70,80 出力ポート、76 オーディオネットワークI/O、77 送信ポート、78 受信ポート、81 モニタポート選択部、82 ローカルモニタ出力部、83,85 カレントメモリ、84,86 シーンメモリ

Claims (3)

  1. 音響信号を入出力するための複数の入出力装置と、音響信号に対するミキシング処理を行うためのミキシングエンジンと、前記入出力装置及び前記エンジンを制御する制御装置からなり、該入出力装置及び該エンジンが互いにオーディオネットワークにより接続されたオーディオミキシングシステムにおいて、
    前記入出力装置が、
    それぞれ、外部から音響信号を入力し、入力パラメータに応じて前記音響信号の特性を制御する複数の入力ポートと、
    前記入力ポートに入力された音響信号を前記オーディオネットワークを介して前記ミキシングエンジンに送信する第1送信部と、
    前記ミキシングエンジンから出力された複数の音響信号を前記オーディオネットワークを介して受信する第1受信部と、
    それぞれ、前記第1受信部で受信した音響信号を、出力パラメータに応じて前記音響信号の特性を制御して出力する複数の出力ポートと、
    前記入パラメータ及び前記出力パラメータを調整するパラメータ制御操作、及び、1つの前記入力ポート又は前記出力ポートを選択するポート選択操作を受け付けるスタッフ操作部と、
    前記スタッフ操作部での前記パラメータ制御操作に応じて前記入パラメータ及び出力パラメータを制御するパラメータ制御部と、
    前記スタッフ操作部での前記ポート選択操作に応じて、1つの前記入力ポート又は前記出力ポートを選択して、前記選択された入力ポート又は出力ポートにて音特性が制御された音響信号を出力するモニタ出力部を備えており、
    前記ミキシングエンジンが、
    前記入出力装置の前記第1受信部から前記オーディオネットワークを介して送信された複数の音響信号を、受信パラメータに応じて選択的に受信する第2受信部と、
    入力パッチパラメータに応じて、前記第2受信部により受信した各音響信号をそれぞれ1つの入力チャンネルに供給する入力パッチと、
    それぞれ、入力チャンネルパラメータに応じて、前記入力パッチにより供給された音響信号の特性を制御して1又は複数のバスに選択的に出力する複数の入力チャンネルと、
    それぞれ、1又は複数の前記入力チャンネルから供給された音響信号を混合して、1つの音響信号を出力する複数のバスと、
    それぞれ、出力チャンネルパラメータに応じて、対応する混合バスから供給された音響信号の制御して出力パッチに出力する複数の出力チャンネルと、
    出力パッチパラメータに応じて、前記複数の出力チャンネルから出力された音響信号を送信部に供給する出力パッチと、
    送信パラメータに応じて、前記出力パッチから供給された音響信号を、前記オーディオネットワークを介して複数の前記入出力装置に送信する第2送信部と、
    モニタパラメータに応じて、何れか1の前記入力チャンネルの音響信号を選択して、選択された音響信号を出力するモニタ出力部を備え、
    前記制御装置が、
    前記入出力装置及び前記ミキシングエンジンに対するデバイス制御操作を受け付けるオペレータ操作部と、
    前記デバイス制御操作に応じて、前記入出力装置の前記各パラメータと前記ミキシングエンジンの前記各パラメータを制御するデバイス制御部を備えており、
    前記入出力装置の前記モニタ出力部が、前記制御装置の前記オペレータ操作部の制御操作とは無関係に、当該入出力装置の前記スタッフ操作部のポート選択操作によって選択された音響信号を出力することを特徴とするオーディオミキシングシステム。
  2. 前記入力パッチによりいずれかの前記入力チャンネルに接続されている前記入力ポートの前記入力パラメータ、及び、前記出力パッチによりいずれかの前記出力チャンネルに接続されている前記出力ポートの前記出力パラメータの少なくとも一方について、前記パラメータ制御部は、前記パラメータ制御操作に応じた制御を行わないことを特徴とする請求項1に記載のオーディオミキシングシステム。
  3. 前記制御装置のオペレータ操作部が、オペレータによる前記デバイス制御操作を受け付けるものであり、
    前記入出力装置のスタッフ操作部が、前記オペレータとは別のスタッフによる前記パラメータ制御操作及び前記ポート選択操作を受け付けるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のオーディオミキシングシステム。
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