JP2015187678A - 光学デバイスおよび画像表示装置 - Google Patents

光学デバイスおよび画像表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015187678A
JP2015187678A JP2014065412A JP2014065412A JP2015187678A JP 2015187678 A JP2015187678 A JP 2015187678A JP 2014065412 A JP2014065412 A JP 2014065412A JP 2014065412 A JP2014065412 A JP 2014065412A JP 2015187678 A JP2015187678 A JP 2015187678A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
optical member
light
frame body
optical device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014065412A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6349851B2 (ja
Inventor
真希子 日野
Makiko Hino
真希子 日野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2014065412A priority Critical patent/JP6349851B2/ja
Priority to CN201510132118.4A priority patent/CN104950434A/zh
Priority to US14/668,115 priority patent/US9519134B2/en
Publication of JP2015187678A publication Critical patent/JP2015187678A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6349851B2 publication Critical patent/JP6349851B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • G02B26/0875Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light by means of one or more refracting elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • G02B26/0816Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light by means of one or more reflecting elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • G02B26/0816Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light by means of one or more reflecting elements
    • G02B26/0833Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light by means of one or more reflecting elements the reflecting element being a micromechanical device, e.g. a MEMS mirror, DMD
    • G02B26/085Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light by means of one or more reflecting elements the reflecting element being a micromechanical device, e.g. a MEMS mirror, DMD the reflecting means being moved or deformed by electromagnetic means
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • G02B26/10Scanning systems
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • G02B26/10Scanning systems
    • G02B26/105Scanning systems with one or more pivoting mirrors or galvano-mirrors
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N9/00Details of colour television systems
    • H04N9/12Picture reproducers
    • H04N9/31Projection devices for colour picture display, e.g. using electronic spatial light modulators [ESLM]
    • H04N9/3129Projection devices for colour picture display, e.g. using electronic spatial light modulators [ESLM] scanning a light beam on the display screen
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N9/00Details of colour television systems
    • H04N9/12Picture reproducers
    • H04N9/31Projection devices for colour picture display, e.g. using electronic spatial light modulators [ESLM]
    • H04N9/3179Video signal processing therefor
    • H04N9/3188Scale or resolution adjustment

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)
  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)

Abstract

【課題】簡単な構成で、光学部材の回転以外の不要な振動の発生を抑制し得る光学デバイス、および、かかる光学デバイスを備え、画質の高い表示が可能な画像表示装置を提供すること。【解決手段】光路偏向素子2(光学デバイス)は、光が入射する光学部材202と、光学部材202よりも弾性が大きい弾性材料で構成された枠体部204と、枠体部204を揺動可能に支持し、前記弾性材料で構成された軸部と、軸部を支持する支持部208と、光学部材202の板面に設けられた第1規制部材231と、光学部材202と離間して設けられ、枠体部204の揺動によって第1規制部材231と接触する第2規制部材232と、を有することを特徴とする。かかる光路偏向素子2は、光学部材202を揺動させることにより、光学部材202を透過する光を選択的に偏向させることができる。【選択図】図6

Description

本発明は、光学デバイスおよび画像表示装置に関するものである。
2次元配列の画素を有する画像形成素子において、画素ごとに光の波長や強度等を制御することにより、画像を生成し、これをレンズ等の光学系で拡大して表示する画像表示装置として、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイ等が用いられている。画像形成素子としては、液晶素子や有機EL素子等が用いられており、これらの素子については、年々、解像度の向上が図られている。
現在、画像表示装置の市場では、いわゆるフルハイビジョンと呼ばれる解像度を有する商品が普及しているが、今後、例えば4K、8K(スーパーハイビジョン)と呼ばれるさらに高い解像度を有する商品に移行するものと予測されている。
このような高解像度の表示を実現する方法の1つに、画像形成素子によって生成された画像の投射位置をシフトさせる画素シフターを用いる方法がある。画素シフターとしては、光学要素での屈折(光変調)を利用して光路をシフトさせるものがある。この光学要素は、軸を中心にして回転し得るように構成されており、光学要素の回転によって透過光が屈折し、それによって光路をシフトさせることができる。また、この際、回転量に応じてシフト量を調整することができる。
このような光学要素の回転によって光路をシフトさせる画素シフターにおいて、光路をシフトさせるための光学要素の回転以外の不要な振動成分(例えば、回転が停止する時や回転方向が変わる時に発生する残留振動等)があると、光路が安定せず、表示された画像の品質を低下させてしまう。
特許文献1には、光学要素の回転によって光路をシフトさせる光路制御装置(画素シフター)において、光学要素の回転以外の振動を抑制することが開示されている。しかし、特許文献1に記載されている光路制御装置は、回転の駆動制御によって不要な振動を抑制しているため、制御回路が複雑になるという問題がある。
特開2011−158589号公報
本発明の目的は、簡単な構成で、光学部材の回転以外の不要な振動の発生を抑制し得る光学デバイス、および、かかる光学デバイスを備え、画質の高い表示が可能な画像表示装置を提供することにある。
このような目的は、下記の適用例により達成される。
本発明の光学デバイスは、板状体で構成され、光が入射する光学部材と、
前記光学部材の側面を囲って設けられ、前記光学部材よりも弾性が大きい弾性材料で構成された枠体部と、
前記光学部材および前記枠体部を揺動可能に支持し、前記弾性材料で構成された軸部と、
前記軸部を支持する支持部と、
前記光学部材の板面に設けられた第1規制部材と、
前記光学部材と離間して設けられ、前記光学部材および前記枠体部の揺動によって前記第1規制部材と接触する第2規制部材と、
を有することを特徴とする。
これにより、第1規制部材と第2規制部材との接触により、光学部材に発生した振動を減衰させることができるので、簡単な構成で、光学部材の回転以外の不要な振動の発生を抑制し得る光学デバイスが得られる。
本発明の光学デバイスでは、前記第1規制部材は、前記板面に対して垂直な方向から見たとき、前記光学部材と前記枠体部の双方と重なる位置に設けられていることが好ましい。
第1規制部材と第2規制部材との接触により、光学部材と枠体部の両方に発生した振動を減衰させることができ、より確実に光学部材における不要振動の発生を抑制することができる。
本発明の光学デバイスでは、前記弾性材料は、樹脂を主成分とする材料であることが好ましい。
これにより、弾性材料の弾性を、光学部材の構成材料よりも十分に大きくすることができるので、光学部材が姿勢を変更する際、枠体部にて発生する応力が光学部材の不要な振動に繋がることを抑制することができる。
本発明の光学デイバスでは、前記第1規制部材と前記第2規制部材との間に生じる磁力によって、前記光学部材および前記枠体部の揺動を誘起することが好ましい。
これにより、第1規制部材および第2規制部材は、光学部材および枠体部を駆動する機能を併せ持つものとなるので、光学デバイスの部品点数を削減することができ、光学デバイスの構造の簡素化を図ることができる。その結果、光学デバイスの製造容易性を高めるとともに、低コスト化を図ることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記第1規制部材は、永久磁石を備えており、前記第2規制部材は、電磁石を備えていることが好ましい。
これにより、永久磁石と電磁石との間に発生する磁気的相互作用によって、光学部材および枠体部に揺動を誘起することができる。
本発明の光学デバイスは、板状体で構成され、光が入射する光学部材と、
前記光学部材の側面を囲って設けられ、前記光学部材よりも弾性が大きい弾性材料で構成された枠体部と、
前記光学部材および前記枠体部を揺動可能に支持し、前記弾性材料で構成された軸部と、
前記軸部を支持する支持部と、
前記光学部材と離間して設けられ、前記光学部材および前記枠体部の揺動によって前記光学部材と接触する規制部材と、
を有することを特徴とする。
これにより、規制部材と光学部材との接触により、光学部材に発生した振動を減衰させることができるので、簡単な構成で、光学部材の回転以外の不要な振動の発生を抑制し得る光学デバイスが得られる。
本発明の光学デバイスでは、前記規制部材は、前記光学部材および前記枠体部の揺動によって、前記枠体部と接触することが好ましい。
これにより、接触の衝撃が光学部材に直接伝搬し難くなるので、光学部材に発生する不要振動をより確実に抑え込むことができる。
本発明の光学デバイスでは、前記光学部材は、光を透過することが好ましい。
これにより、光学部材に入射する光の入射角度が目的とする角度になるように光学部材の姿勢を変化させることにより、透過光の偏向方向や偏向量を制御することができる。
本発明の光学デイバスでは、前記光学部材は、光を反射することが好ましい。
これにより、光学部材に入射する光の入射角度が目的とする角度になるように光学部材の姿勢を変化させることにより、反射光の偏向方向や偏向量を制御することができる。
本発明の画像表示装置は、本発明の光学デバイスを備えることを特徴とする。
これにより、光学デバイスにおいて第1規制部材と第2規制部材とが接触し、光学部材に発生した振動を減衰させることができるので、簡単な構成にもかかわらず、光学部材における不要振動の発生を抑制することができる。その結果、光学デバイスによる画像のずらし量が一意に決まり易くなる。
本発明の画像表示装置では、前記光学デバイスで前記光学デバイスから射出される光の光路の位置を変更させることにより、前記光の照射によって表示される画素の位置をずらすように構成されていることが好ましい。
これにより、光学デバイスによる画像のずらし量が一意に決まり易くなり、例えば表示される画像の高解像度化が図られ、かつ、光学デバイスの不要振動に伴う画像の精細度の低下が抑えられた画像表示装置が得られる。
本発明の画像表示装置では、前記光学デバイスは、前記光を走査して画像を形成することが好ましい。
これにより、光学デバイスによって走査される光の走査位置を厳密に制御することができるので、優れた描画特性を有する画像表示装置が得られる。
本発明の画像表示装置の第1実施形態を適用したプロジェクターの光学的な構成を示す図である。 図1に示すプロジェクターの電気的な構成を示すブロック図である。 図1に示す光路偏向素子(本発明の光学デバイスの第1実施形態)の構成を示す斜視図である。 図3に示す光路偏向素子の平面図である。 図5(a)は、図4のA−A線断面図であり、図5(b)は、図4のB−B線断面図である。 図4のC−C線断面図である。 図5および図6に示す光路偏向素子の作動の様子を示す図である。 図1に示す光路偏向素子(本発明の光学デバイスの第1実施形態)の他の構成例を示す断面図である。 図7に示す光路偏向素子が光を偏向させる原理を説明するための図である。 図7に示す光路偏向素子が光を偏向させる原理を説明するための図である。 本発明の光学デバイスの第2実施形態を適用した光路偏向素子の構成を示す断面図である。 本発明の光学デバイスの第3実施形態を適用した光路偏向素子の構成を示す斜視図である。 図12に示す光路偏向素子の平面図である。 図14(a)は、図13のD−D線断面図であり、図14(b)は、図13のE−E線断面図である。 図14に示す光路偏向素子の作動の様子を示す図である。 本発明の光学デバイスの第4実施形態を適用した光路偏向素子が光を偏向させる原理を説明するための図である。 本発明の画像表示装置の第5実施形態を適用したプロジェクターの光学的な構成を示す図である。 本発明の画像表示装置の第6実施形態を適用したヘッドマウントディスプレイを示す斜視図である。
以下、光学デバイスおよび画像表示装置について、添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
≪第1実施形態≫
(プロジェクター)
まず、本発明の光学デバイスの第1実施形態を適用した光路偏向素子、および、本発明の画像表示装置の第1実施形態を適用したプロジェクターについて説明する。
図1は、本発明の画像表示装置の第1実施形態を適用したプロジェクターの光学的な構成を示す図であり、図2は、図1に示すプロジェクターの電気的な構成を示すブロック図であり、図3は、図1に示す光路偏向素子(本発明の光学デバイスの第1実施形態)の構成を示す斜視図であり、図4は、図3に示す光路偏向素子の平面図であり、図5(a)は、図4のA−A線断面図であり、図5(b)は、図4のB−B線断面図であり、図6は、図4のC−C線断面図であり、図7は、図5および図6に示す光路偏向素子の作動の様子を示す図であり、図8は、図1に示す光路偏向素子(本発明の光学デバイスの第1実施形態)の他の構成例を示す断面図であり、図9および図10は、それぞれ図7に示す光路偏向素子が光を偏向させる原理を説明するための図である。なお、本明細書では、説明の便宜上、図5〜9中の上方を「上」、下方を「下」として説明する。
図1に示すプロジェクター1は、液晶表示素子に表示された画像を拡大投射する投射方式のプロジェクターである。
本実施形態に係るプロジェクター1は、図1に示すように、光源102と、3枚のミラー104a、104b、104cと、2枚のダイクロイックミラー106a、106bと、3枚の液晶表示素子108R、108G、108Bと、ダイクロイックプリズム110と、光路偏向素子2と、投射レンズ系112と、リレーレンズ114と、を備えている。以下、各部の構成について詳述する。
まず、プロジェクター1の光学的な構成について説明する。
光源102としては、例えば、ハロゲンランプ、水銀ランプ、発光ダイオード(LED)等が挙げられる。また、この光源102としては、白色光が出射するものが用いられる。
3枚のミラー104a、104b、104cは、それぞれ反射によりプロジェクター1内における光路を変換する機能を有する。
一方、2枚のダイクロイックミラー106a、106bは、それぞれ光源102から出射した白色光をR(赤)、G(緑)、B(青)の3原色に分離し、互いに異なる液晶表示素子108R、108G、108Bにそれぞれ分離した光を導く機能を有する。
例えば、ダイクロイックミラー106aは、白色光のうち、Rの波長域の光を透過し、G、Bの波長域の光を反射する機能を有する。これに対し、ダイクロイックミラー106bは、ダイクロイックミラー106aで反射したG、Bの波長域の光のうち、Bの波長域の光を透過し、Gの波長域の光を反射する機能を有する。
なお、ダイクロイックミラー106a、106bによる反射等により、Bの波長域の光の光路長は、他の光の光路長に比べて長くなる。そこで、Bの波長域の光路の途中にリレーレンズ114を設けることにより、光路長のずれを補正している。
液晶表示素子108R、108G、108Bは、それぞれ空間光変調器として用いられる。これらの液晶表示素子108R、108G、108Bは、それぞれR、G、Bの原色に対応する透過型の空間光変調器であり、例えば縦1080行、横1920列のマトリクス状に配列した画素を備えている。各画素では、入射光に対する透過光の光量が調整され、各液晶表示素子108R、108G、108Bにおいて全画素の光量分布が協調制御される。
また、液晶表示素子108R、108G、108Bには、各画素に対応して走査線およびデータ線が設けられている(図示せず)。さらに、走査線とデータ線とが交差する位置に対応して画素電極とこれに対向して配置された共通電極との間には液晶が配置されている(図示せず)。
これらに加え、各液晶表示素子108R、108G、108Bには、図示しない偏光板が設けられている。そして、走査線の選択によってデータ線の電圧が画素電極に印加されると、液晶分子が配向し、透過光を偏光させる。このような液晶分子による偏光と偏光板の配置とを適宜設定することにより、画素ごとに透過光の光量を調整することができる。
液晶表示素子108R、108G、108Bによってそれぞれ空間的に変調された光は、ダイクロイックプリズム110に対し3方向から入射する。入射した光のうち、R、Bの波長域の光は、90°屈折して出射する。一方、Gの波長域の光は、直進して出射する。その結果、ダイクロイックプリズム110から出射する光は、R、G、Bの各原色からなる画像が合成されたフルカラーの画像を含むものとなり、これが光路偏向素子2に入射する。
光路偏向素子2については、後に詳述するが、光学部材を有しており、この光学部材に入射させた光を偏向(シフト)させるか否かを適宜選択することが可能である。
このような偏向を受けた光は、光路偏向素子2を出射した投射レンズ系112に入射する。
投射レンズ系112は、複数のレンズが組み合わされた複合レンズ系である。この投射レンズ系112において合成された画像が拡大され、スクリーン8に投射される。
次に、プロジェクター1の電気的な構成について説明する。
本実施形態に係るプロジェクター1は、前述した光路偏向素子2や各液晶表示素子108R、108G、108Bに加え、制御回路120と画像信号処理回路122とを備えている。
制御回路120は、液晶表示素子108R、108G、108Bに対するデータ信号の書き込み動作、光路偏向素子2における光路偏向動作、画像信号処理回路122におけるデータ信号の発生動作等を制御する。
画像信号処理回路122は、図示しない外部装置から供給される画像信号Vidを、R(赤)、G(緑)、B(青)の3原色ごとに分離するとともに、それぞれの液晶表示素子108R、108G、108Bの動作に適したデータ信号Rv、Gv、Bvに変換する機能を有する。変換されたデータ信号Rv、Gv、Bvは、それぞれ液晶表示素子108R、108G、108Bに供給され、それに基づいて液晶表示素子108R、108G、108Bが動作する。
(光路偏向素子)
光路偏向素子2は、図3に示すように、光を偏向させる光学部材202と、光学部材202の側面を囲う枠体部204と、空隙部206を介して枠体部204から離間し、枠体部204の側面を囲う枠状の支持部208と、枠体部204と支持部208とを連結するように設けられた軸部210と、を備えている。このうち、光学部材202は、軸部210を揺動軸として揺動されることにより、その姿勢が変化するように構成されている。そして、光学部材202の姿勢が変化するとともに、光学部材202を透過した光の出射方向を変化させる(光路の位置を変化させる)ことができる。これにより、ダイクロイックプリズム110で合成されたフルカラーの画像を、任意の方向に偏向させる(ずらす)ことができる。
なお、以下の説明では、上述した光学部材202、枠体部204、支持部208および軸部210を、まとめて機能部200という。
また、光路偏向素子2は、図3に示すように、光学部材202を揺動させるように駆動する一対の駆動部220を備えている。この駆動部220によって生じる駆動力により、光学部材202が揺動する。
一方、光路偏向素子2は、図5において機能部200の下方に設けられているベース240と、機能部200とベース240との間に設けられたスペーサー250と、を備えている。
また、光路偏向素子2は、図5(a)に示すように、光学部材202の板面に少なくとも設けられた第1規制部材231と、第1規制部材231から離間して配置された第2規制部材232と、を備えている。このうち、第1規制部材231は、光学部材202および枠体部204の揺動によって第2規制部材232に接触するように構成されている。このような第1規制部材231と第2規制部材232との接触により、光学部材202では、揺動に伴って発生した不要振動を抑え込むことができる。その結果、不要振動の発生が抑制または不要振動が減衰し、光学部材202を透過した光の出射方向を安定させることができる。そして、スクリーン8に投射される画像の品質が低下するのを抑制することができる。
以下、光路偏向素子2の各部の構成について詳述する。
((機能部))
まず、機能部200の各部について説明する。
本実施形態に係る光学部材202は、光透過性を有する板状体で構成されている。光学部材202に入射した光は、その入射角度に応じて、光学部材202を直進しつつ透過したり、あるいは、屈折しつつ透過する(空間変調する)。したがって、目的とする入射角度になるように光学部材202の姿勢を変化させることによって、透過光の偏向方向や偏向量を制御することができる。
かかる光学部材202の構成材料としては、例えば、水晶、サファイアのような各種結晶材料、ホウケイ酸ガラス、石英ガラスのような各種ガラス材料、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂のような各種樹脂材料等が挙げられる。これらの中でも、無機系材料が好ましく用いられる。無機系材料によれば、光学部材202の弾性が小さくなり、換言すれば剛性が大きくなり、光学部材202において偏向される画像の偏向ムラが抑制される。
また、本実施形態に係る光学部材202は、図4に示すように、矩形状(長方形)をなしている。光学部材202の平面視における大きさは、ダイクロイックプリズム110から出射する光線を透過させ得るように適宜設定される。なお、図4では、光学部材202の長軸と平行な方向をX軸方向とし、短軸と平行な方向をY軸方向とする。
この光学部材202の側面を囲うように枠体部204が設けられている。枠体部204は、光学部材202の構成材料よりも弾性が大きい弾性材料で構成されている。このような材料で構成されることにより、枠体部204は、揺動に伴って発生する応力が光学部材202自体の不要な振動に繋がるのを、最小限に抑えることができる。すなわち、弾性を有する枠体部204が光学部材202の側面を囲っていることにより、光学部材202の姿勢を変更する際、光学部材202に生じる応力を小さく抑え、応力分布に伴って光学部材202に発生する不要な振動を小さく抑えることができる。その結果、光学部材202によって偏向される画像が、意図しない方向に偏向されてしまうのを防止することができる。
また、枠体部204の外側には、空隙部206を介して、枠体部204の側面を囲うように枠状の支持部208が設けられている。そして、枠体部204と支持部208との間は、2本の軸部210を介して接続されている。
支持部208をスペーサー250に対して固定することにより、枠体部204は、2本の軸部210のみを介して支持部208に支持されることとなる。これにより、枠体部204および光学部材202は、軸部210を通る直線を揺動軸として揺動可能になる。
これらの枠体部204、支持部208および軸部210は、それぞれ別体のものが接着されることで形成されていてもよいが、好ましくは一体に形成されている。これにより、枠体部204と軸部210との接続部や支持部208と軸部210との接続部の耐衝撃性や長期耐久性が高くなる。
また、軸部210の構成材料には、前述した枠体部204を構成する弾性材料と同じ材料が用いられる。
さらに、支持部208の構成材料は、特に限定されず、樹脂材料以外の材料であってもよいが、好ましくは樹脂材料とされる。そして、枠体部204や軸部210と一体に形成されている場合には、前述した枠体部204を構成する弾性材料と同じ材料が用いられる。
このような弾性材料としては、光学部材202の構成材料よりも弾性が大きい材料であれば、特に限定されないが、樹脂を主成分とする材料が好ましく用いられる。樹脂を含む材料であれば、光学部材202の構成材料よりも十分に弾性を大きくすることができるので、枠体部204がもたらす上述したような効果がより顕著になる。
かかる樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコーン、ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンスルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、フッ素樹脂等が挙げられ、これらのうちの少なくとも1種を含むものが用いられる。
なお、材料の弾性の大小は、例えば引張弾性率の大小や引張降伏応力または引張強さの大小によって規定することができる。すなわち、上記弾性材料は、例えば光学部材202の構成材料よりも引張弾性率が小さい材料、あるいは、光学部材202の構成材料よりも引張降伏応力または引張強さが大きい材料であればよい。
具体的には、上記弾性材料の引張弾性率は、光学部材202の構成材料の引張弾性率の0.1%以上10%以下程度であるのが好ましく、0.5%以上3%以下程度であるのがより好ましい。光学部材202の構成材料の引張弾性率に対する弾性材料の引張弾性率の比率を前記範囲内に設定することで、光学部材202の変形を抑制しつつ、軸部210に十分な揺動域が確保される。すなわち、光学部材202において偏向される画像の偏向ムラを抑えつつ、偏向方向や偏向量の幅をより広げることができる。また、その際、弾性材料の劣化を十分に抑えることができるので、揺動に伴って軸部210や枠体部204の機械的特性が変化するのを抑制し、光路偏向素子2の光学特性の長期的な信頼性を確保することができる。
また、上記弾性材料の引張降伏応力は、光学部材202の構成材料の引張強さの101%以上500%以下程度であるのが好ましく、105%以上400%以下程度であるのがより好ましい。光学部材202の構成材料の引張強さに対する弾性材料の引張降伏応力の比率を前記範囲内に設定することで、弾性材料の弾性変形可能な範囲が十分に広くなるので、軸部210に十分な揺動域が確保されることとなる。その結果、揺動幅が大きい場合であっても、応力集中に伴う弾性材料の劣化を十分に抑えることができる。
また、本実施形態に係る2本の軸部210は、それぞれ、光学部材202の2つの長辺のうち、互いに異なる長辺に対応する位置に設けられている。そして、2本の軸部210は、それぞれ、その軸線が図4に示すX軸とY軸の双方に対して斜めになるように構成されている。すなわち、枠体部204や光学部材202が揺動する揺動軸は、図4のX軸とY軸の双方に対して斜めに傾いている。
光学部材202によって偏向を受ける画像を構成する画素群は、通常、X軸に平行して配列した画素の列がY軸に沿って並んでできる画素の集合体である。すなわち、この画素群は、XY平面に行列状に配置されている。この画素数は、特に限定されないが、例えばX軸方向に1920列、Y軸方向に1080列とされる。
このように画素が行列状に配置されてなる画像(画素群)は、光学部材202を透過する際に偏向を受けるが、上述したように光学部材202の揺動軸がX軸とY軸の双方に対して斜めに傾いていると、画像の偏向方向もX軸とY軸の双方に対して斜め方向に沿うこととなる。これにより、例えばスクリーン8に投射される画像が矩形状である場合、その画像を、縦と横の双方に対して斜めにずらすことができる。その結果、画像の縦と横の解像度を、それぞれ実質的に増やすことができ、投射される画像の高解像度化を図ることができる。
なお、2本の軸部210は、その軸線が、互いに同一の直線状に位置するように配置されている。この直線が光学部材202の揺動軸となる。
また、2本の軸部210は、光学部材202の平面視における中心に対して点対称の関係を満足する位置に配置されているのが好ましい。これにより、揺動のバランスが良好になり、光学部材202を安定的に揺動させることができるようになり、画像の偏向挙動も安定することとなる。その結果、解像度の高い画像を安定的に投射することができる。
なお、本実施形態に係る枠体部204は、光学部材202の側面全体を囲うように構成されているが、必ずしも全体を囲っている必要はなく、例えば一部が欠損していてもよい。
また、本実施形態に係る支持部208は、枠状をなしているが、このような形状に限定されず、軸部210を保持し得る形状であればいかなる形状であってもよい。
なお、光学部材202と枠体部204との間は、いかなる方法で接着されていてもよいが、例えば接着剤を介して接着されている。接着剤としては、例えば、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、シリコーン系接着剤等が挙げられる。
((駆動部))
次に、駆動部220について説明する。
本実施形態に係る駆動部220は、枠体部204を厚さ方向に貫通する貫通孔221と、貫通孔221を囲うように枠体部204上に載置された環状のコイル222と、ベース240の上面に載置され、貫通孔221内に挿通されているコア223と、コア223に隣接して設けられた磁石224と、を備えている。
貫通孔221は、枠体部204の短辺に対応する位置に形成された細長い開口を有する孔であり、その長軸が枠体部204の短辺と平行になるように形成されている。貫通孔221の開口は、図4では矩形状(長方形)をなしているが、特に限定されるものではない。ただし、貫通孔221には、コア223が挿通され、その際、貫通孔221の内面とコア223の外面とが接触しないことが好ましい。したがって、貫通孔221とコア223との間には、光学部材202が揺動する過程で常に隙間が生じるようになっていることが望まれる。
コイル222は、枠体部204の上面に接着されている。このコイル222は、環状をなしており、本実施形態では、その環の内側と貫通孔221の開口とがほぼ一致するように構成されている。
また、コイル222は、図示しない電圧印加手段に接続されている。この電圧印加手段によってコイル222に電圧が印加されると、コイル222付近に磁界が発生する。一方、コア223には、隣接して磁石224が配置されている。
コア223は、部分的に折り曲げられた板状の磁心である。かかるコア223は、図6に示すように、ベース240の上面から立設する2本の脚部2231、2232と、2本の脚部2231、2232の端部同士を繋ぐ桁部2233とに分けられる。このうち、脚部2231は、貫通孔221を挿通するように配置されている。一方、脚部2232は、枠状の支持部208の外側に配置されている。そして、磁石224は、この脚部2232に隣接して配置されている。すなわち、コア223は、枠状をなす支持部208の短辺部分を跨ぐように設けられている。
このようなコア223は、例えば、純鉄、ソフトフェライト、パーマロイ等の軟磁性材料で構成される。
コイル222に電圧が印加されると、その印加方向と磁石224から発生する磁界の方向とによって、コイル222には、それを図6の上方または下方に駆動する磁力が発生する。この磁力によって枠体部204および光学部材202を上方または下方に駆動することができる。
磁石224は、例えば永久磁石で構成される。脚部2232に隣接して磁石224を配置することにより、コア223に磁界が発生し、この磁界に応じてコイル222に駆動力が発生することとなる。
永久磁石としては、例えば、ネオジウム磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石等が挙げられる。
なお、上述した磁力を用いた駆動部220は、本発明に係る駆動部の一例であり、駆動部220は、枠体部204および光学部材202を駆動する他の手段で代替可能である。他の手段としては、例えば、圧電駆動等が挙げられる。
また、駆動部220が設けられる位置や数も、図示のものに限定されない。
((ベース))
次に、ベース240について説明する。
ベース240は、板状をなしており、機能部200を支持するとともに、光路偏向素子2の機械的強度を確保する。
本実施形態に係るベース240は、平面視で機能部200より一回り大きい矩形状をなしており、縁部が機能部200の外縁からはみ出すように構成されている。このはみ出した部分には、前述したコア223の脚部2232が設けられている。
ベース240の構成材料としては、例えばガラス、シリコン、金属、セラミックスのような無機材料、樹脂のような有機材料等が挙げられる。
また、ベース240には、光学部材202の位置に対応して、厚さ方向に貫通する貫通孔241が形成されている。この貫通孔241を設けることにより、光路偏向素子2において画像を透過させることができる。
なお、ベース240の形状は、機能部200を支持し得る形状であれば、図示したものに限定されない。
((スペーサー))
次に、スペーサー250について説明する。
スペーサー250は、機能部200とベース240との間に介挿されている。かかるスペーサー250は、枠状をなしており、その内壁とベース240の上面と機能部200の下面とによって空間251が画成されている。この空間251は、枠体部204および光学部材202の揺動を許容するための空間である。
本実施形態では、スペーサー250は、機能部200と同一形状かつ同一寸法となっている。なお、このようなスペーサー250の形状は、枠体部204等の揺動を許容する空間を形成し得る形状であれば、特に限定されず、例えば枠状をなしていなくてもよいし、機能部200と同一寸法かつ同一形状でなくてもよい。
スペーサー250の構成材料としては、例えばガラス、シリコン、金属、セラミックスのような無機材料、樹脂のような有機材料等が挙げられる。
((規制部材))
次に、第1規制部材231および第2規制部材232について説明する。
第1規制部材231は、図6に示すように、光学部材202の下面に設けられている。そして、第1規制部材231は、光学部材202や枠体部204の下面から突出している。
光路偏向素子2は、2つの第1規制部材231を備えている。一方の第1規制部材231は、図4に示すように、矩形状をなす光学部材202の四隅のうち、2本の軸部210を通過する直線から最も遠い位置にある隅に配置されている。また、他方の第1規制部材231は、一方の第1規制部材231が配置されている隅の反対、すなわち、2本の軸部210を通過する直線を挟んで反対にある隅に配置されている。さらに換言すれば、2つの第1規制部材231は、前記直線に対して互いに等しい距離に配置されている。これにより、光学部材202の揺動のさらなる安定化を図ることができる。
第2規制部材232は、ベース240の上面の一部で構成されている。図6に示す光路偏向素子2は、光学部材202等が揺動していない状態を示しているが、この状態において第2規制部材232は、第1規制部材231の直下に位置している。
第1規制部材231は、前述したように、光学部材202等の下面から突出しているため、光学部材202等が揺動したとき、光学部材202等に先立って第1規制部材231が第2規制部材232に接触する。これにより、揺動に伴って光学部材202に生じる不要な振動を小さく抑えることができる。また、第1規制部材231の揺動角がそれ以上大きくなることが規制される。その結果、光学部材202がベース240に接触してしまい、挙動が不安定になるのを防止するとともに、揺動角が大きくなり過ぎることによる弾性材料の特性の劣化等を抑制することができる。
ここで、本実施形態では、光路偏向素子2をその板面(上面)に対して垂直な方向から平面視したとき、第1規制部材231は、光学部材202と枠体部204との境界部に設けられている。すなわち、第1規制部材231は、光学部材202と枠体部204の双方と重なる位置に設けられている。第1規制部材231をこのように配置することで、光学部材202の発生する不要な振動をより確実に抑制することができる。
光学部材202と枠体部204とは別体であるため、第1規制部材231が光学部材202上のみに設けられる場合には、第1規制部材231が第2規制部材232に接触した時に枠体部204に直接的な振動を抑制する力が作用しないため、振動を抑制しきれないおそれがある。本実施形態のように、光学部材202と枠体部204の両方にまたがって、第1規制部材231が設けられるため、光学部材202だけでなく枠体部204にも直接的に振動を抑制する力を作用させることができる。従って、光学部材202に発生する不要な振動をより確実に抑制することができる。
また、光学部材202と枠体部204にまたがって第1規制部材231が設けられているため、第1規制部材231が第2規制部材232に接触した際の衝撃により、光学部材202と枠体部204の接続部分における破損(剥がれ)を抑制することができる。
そして、本発明では、単に第1規制部材231と第2規制部材232とを設けることによって、上述したような効果が得られるので、構成が簡単であるにもかかわらず、偏向特性が安定した光路偏向素子2が得られるという点でも有用である。
また、この効果は、前述したように、枠体部204の構成材料として、光学部材202よりも弾性が大きい弾性材料を用いたことに起因していると考えられる。そして、枠体部204の構成材料として弾性材料を用いることにより、光学部材202の不要振動を吸収するとともに、第1規制部材231と第2規制部材232とが接触したときの衝撃を光学部材202に伝搬させ難くなると考えられる。その結果、前記衝撃に伴って光学部材202に意図しない振動が誘起されるのを抑制するという効果も期待される。
なお、第1規制部材231は、平面視において光学部材202と枠体部204の双方と重なっているとき、その重なり方は特に限定されない。例えば、第1規制部材231が光学部材202側に偏っていてもよく、反対に、枠体部204側に偏っていてもよい。
具体的には、第1規制部材231が光学部材202と重なっている面積と、第1規制部材231が枠体部204と重なっている面積との比は、1:9以上9:1以下程度であるのが好ましく、2:8以上8:2以下程度であるのがより好ましい。これにより、上述した効果がより顕著なものとなる。
かかる第1規制部材231の構成材料としては、例えば、ガラス、シリコン、金属、セラミックスのような無機材料、樹脂のような有機材料等が挙げられる。
第1規制部材231の構成材料は、前記弾性材料よりも弾性が小さい材料であってもよい。これにより、光学部材202の不要振動を第2規制部材232側に発散させ易くなるとともに、第1規制部材231と第2規制部材232とが接触したことによる衝撃を、光学部材202の不要振動の抑制に、より転化させ易くなる。その結果、光学部材202の不要振動を特に抑制することができる。
なお、第1規制部材231の構成材料の引張弾性率は、前記弾性材料よりも引張弾性率が大きい材料、あるいは、光学部材202の構成材料よりも引張降伏応力または引張強さが小さい材料であればよい。
具体的には、第1規制部材231の構成材料の引張弾性率は、前記弾性材料の引張弾性率の101%以上1000%以下程度であるのが好ましく、110%以上800%以下程度であるのがより好ましい。弾性材料の引張弾性率に対する第1規制部材231の構成材料の引張弾性率の比率を前記範囲内に設定することで、第1規制部材231と第2規制部材232とが接触したとき、その衝撃が光学部材202の振動に転化するのをより高度に抑制することができる。
また、第1規制部材231の構成材料の引張降伏応力または引張強さは、前記弾性材料の引張降伏応力の1%以上95%以下程度であってもよく、10%以上90%以下程度であってもよい。
図8は、図1に示す光路偏向素子(本発明の光学デバイスの第1実施形態)の他の構成例を示す断面図である。なお、図8に示す光路偏向素子2は、第1規制部材231の構成が異なる以外、図3〜7に示す光路偏向素子2と同様である。
図8に示す第1規制部材231の構成材料は、枠体部204を構成する前記弾性材料と同じ材料である。そして、枠体部204と第1規制部材231とが一体的に構成されている。これにより、第1規制部材231は、光学部材202を保持する保持部材としても機能することができる。また、光路偏向素子2の構造の簡素化を図ることができる。
なお、第1規制部材231の構成材料は、特に限定されず、前記弾性材料より弾性が大きい材料であってもよい。
なお、第1規制部材231および第2規制部材232の構成は、上述したものに限定されない。例えば、第1規制部材231の位置は、図4に示す位置に限定されず、それ以外の位置であってもよい。また、第1規制部材231の数は、2つに限定されず、1つまたは3つ以上であってもよい。
さらに、第2規制部材232は、ベース240とは別の部材であってもよい。この場合、第2規制部材232の構成材料は、前記弾性材料よりも弾性が小さい材料であってもよい。なお、第2規制部材232は、第1規制部材231と弾性が異なっているのが好ましい。
また、本実施形態に係る第1規制部材231は、直方体形状を有しているが、かかる形状も特に限定されず、例えば半球状、円柱状、角柱状等であってもよい。
さらに、光学部材202と重なる部分が、できるだけ画像の透過に影響を及ぼさないようにするため、第1規制部材231の一部が欠損していてもよい。
次に、光路偏向素子2の作動について説明する。なお、光路偏向素子2の作動については、例えば、特開2012−013766号公報等に説明された作動と同様であればよい。
コイル222に電圧を印加していないとき、光路偏向素子2では、図5、6に示すように、光学部材202は揺動しないので、図9に破線で示すように、光学部材202に入射された光81は、入射角が直角になるため、屈折することなく直進する光82となって出射する。
一方、コイル222に所定の電圧を印加すると、光学部材202は、図7(a)および図7(b)に示すように、駆動部220の一方がベース240に近づき、駆動部220の他方がベース240から離れるように傾く。換言すれば、各駆動部220がこのような挙動を示すように、各コイル222に印加する電圧の印加方向を設定する。これにより、光学部材202は、図9に実線で示すように傾き、この状態にある光学部材202に入射された光81は、光学部材202を透過する際に屈折し、光83となって出射する。この光83は、空間上で光82とずれているため、光83で形成される画像は、光82で形成される画像からずれた状態でスクリーン8に投射されることとなる。
なお、光路偏向素子2は、2つの駆動部220を備えており、これらはそれぞれ、前述したように枠体部204の短辺に対応して配置されている。したがって、2つの駆動部220が駆動する方向を互いに異ならせることにより、枠体部204および光学部材202は、円滑に揺動することができる。すなわち、ある時間帯では、一方の駆動部220において枠体部204を上方に駆動しているとき、他方の駆動部220では枠体部204を下方に駆動するようにし、別の時間帯では、一方の駆動部220において枠体部204を下方に駆動しているとき、他方の駆動部220では枠体部204を上方に駆動するようにし、さらに別の時間帯では、コイル222に電圧を印加しないで、枠体部204および光学部材202を揺動させないようにすればよい。そして、これらの時間帯を適宜選択するように、コイル222に対する電圧の印加方法を制御することにより、光路偏向素子2の挙動を意図したように制御することができる。
図10は、縦4行、横4列の行列状に画素を配置した画像84および画像85を示している。画像84は、図9に示す光82により形成された画素841の集合体であり、一方、画像85は、図9に示す光83により形成された画素851の集合体である。
図10では、光学部材202の揺動により、画像84を画像85へとずらした例である。この際のずらし量は、画素841のピッチの半分になっている。この結果、スクリーン8に投射された画像85の画素数は、画像84の画素数の2倍になり、画像の高解像度化が図られることとなる。
また、前述したように、画像85は、画素841の配列方向に対して斜めにずらされている。このため、画像85の画素数は、縦も横も実質的に2倍になっている。
なお、図7に示す状態では、第1規制部材231と第2規制部材232とが接触している。このため、両者の位置関係が一意に決まり易くなり、その結果、光学部材202の揺動角も一意に決まり易い。その結果、画像85のずらし量も一意に決まり易くなり、高解像度化が図られた画像85の精細度の低下を抑えることができる。したがって、画像85を形成するように光学部材202が傾いたとき、同時に、第1規制部材231と第2規制部材232とが接触するように、第1規制部材231の厚さや位置を適宜調整するようにすればよい。
そして、第1規制部材231と第2規制部材232とが接触することにより、光学部材202に発生する不要な振動が抑えられるため、この不要振動に伴う画像85の乱れが抑えられ、画像85の精細度の低下を抑えることができる。
なお、光路偏向素子2による画像のずらし量は、画素のピッチの半分に限定されず、例えば4分の1や8分の1等であってもよい。
≪第2実施形態≫
次に、本発明の光学デバイスの第2実施形態を適用した光路偏向素子について説明する。
図11は、本発明の光学デバイスの第2実施形態を適用した光路偏向素子の構成を示す断面図である。なお、各図において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
以下、第2実施形態について説明するが、以下の説明では、第1実施形態と異なる事項を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
第2実施形態は、規制部材の構成が異なる以外、第1実施形態と同様である。
図11に示す光路偏向素子2は、規制部材233を備えている。この規制部材233は、光学部材202および枠体部204の揺動によって光学部材202と接触するように構成されている。このような規制部材233と光学部材202との接触により、光学部材202では、揺動に伴って発生した不要振動を抑え込むことができる。その結果、不要振動の発生が抑制または不要振動が減衰し、光学部材202を透過した光の出射方向を安定させることができる。そして、スクリーン8に投射される画像の品質が低下するのを抑制することができる。
規制部材233の構成材料は、第1実施形態に係る第1規制部材231と同様、枠体部204を構成する前記弾性材料より弾性が小さい材料であってもよく、大きい材料であってもよく、同じ材料であってもよい。
また、規制部材233は、枠体部204と接触するように構成されていてもよく、さらには、光学部材202と枠体部204の双方と接触するように構成されていてもよい。後者の場合、接触の衝撃が光学部材202に直接伝搬し難くなるので、光学部材202に発生する不要振動をより確実に抑え込むことができる。これは、光学部材202と枠体部204とが別体であり、かつ、弾性が互いに異なっていることが起因していると考えられる。
≪第3実施形態≫
次に、本発明の光学デバイスの第3実施形態を適用した光路偏向素子について説明する。
図12は、本発明の光学デバイスの第3実施形態を適用した光路偏向素子の構成を示す斜視図であり、図13は、図12に示す光路偏向素子の平面図であり、図14(a)は、図13のD−D線断面図であり、図14(b)は、図13のE−E線断面図であり、図15は、図14に示す光路偏向素子の作動の様子を示す図である。なお、各図において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態に係る光路偏向素子2は、駆動部220、第1規制部材231および第2規制部材232の構成が異なる以外、前述した第1実施形態に係る光路偏向素子2と同様である。
本実施形態では、第1規制部材231および第2規制部材232が、第1実施形態と同様の機能、すなわち、光学部材202の不要振動を抑制する機能を有する。
加えて、本実施形態に係る第1規制部材231および第2規制部材232は、駆動部220の機能も併せ持っている。これにより、光路偏向素子2の部品点数を削減することができ、光路偏向素子2の構造の簡素化を図ることができる。その結果、光路偏向素子2の製造容易性を高めるとともに、低コスト化を図ることができる。
また、本実施形態に係る第1規制部材231は、永久磁石で構成されている。この第1規制部材231の構成材料は、第1実施形態と同様、前記弾性材料よりも弾性が小さい材料であってもよい。
一方、第2規制部材232は、第1実施形態とは異なり、ベース240と別の部材である。
この第2規制部材232は、ベース240の上面に設けられた環状のコイル225と、その内側に設けられたコア226と、コイル225とコア226との間に設けられたスペーサー227と、を備えている。
コイル225は、図示しない電圧印加手段に接続されている。この電圧印加手段によってコイル225に電圧が印加されると、コイル225付近に磁界が発生する。したがって、コイル225は、電磁石として機能する。また、コア226は、円柱状をなしており、その軸線は、第2規制部材232の軸線と平行になっている。
さらに、スペーサー227は、ベース240の上面に配置されており、この上面と直交する軸線を有する円筒状をなしている。
コイル225に電圧が印加されると、その印加方向と第1規制部材231の永久磁石から発生する磁界の方向とによって、第1規制部材231には、それを図14の上方または下方に駆動する磁力が作用する。すなわち、第1規制部材231が備える永久磁石と、第2規制部材232が備える電磁石との間に、磁気的相互作用が生じる。この磁気的相互作用によって、第1規制部材231が設けられた部分の枠体部204および光学部材202を上方または下方に駆動する(揺動を誘起する)ことができる。
そして、2つの第1規制部材231には、互いに異なる方向に駆動されるような磁力が発生するように、各コイル225に印加される電圧の印加方法または第1規制部材231の永久磁石の配置が適宜設定される。
さらに、本実施形態に係るスペーサー227は、非磁性材料で構成されている。このため、コイル225で発生した磁力線は、スペーサー227を貫通し、コア226を磁化することができる。加えて、スペーサー227がほとんど磁化しないので、スペーサー227と第1規制部材231との間には、磁気的な相互作用がほとんど生じない。このため、コイル225から発生する磁界によって第1規制部材231の永久磁石に磁力を作用させた際、スペーサー227に残留する磁気が第1規制部材231の駆動を妨げることが抑制される。その結果、コイル225に電圧を印加することで、光学部材202を意図したように駆動することができる。
上述した非磁性材料としては、例えば、ガラス、シリコン、セラミックス、樹脂等が挙げられる。なお、この非磁性材料は、前記弾性材料よりも弾性が小さい材料であるのが好ましい。これにより、光学部材202が揺動したことに伴って光学部材202に発生する不要な振動を、より確実に抑制することができる。
また、スペーサー227の軸線方向の長さは、コア226の軸線方向の長さより長く、かつ、コイル225の厚さより長いことが好ましい。これにより、光学部材202が揺動したとき、第1規制部材231は、図15に示すように、スペーサー227(第2規制部材232)と接触する一方、コア226やコイル225との接触が防止される。このため、第1規制部材231の永久磁石と、コア226やコイル225とが接触することによる不具合、例えば永久磁石とコア226との間に強い磁気的引力が発生し、光学部材202を意図したように駆動することができなくなるといった不具合が生じるのを抑制することができる。
以上のような第3実施形態においても、第1実施形態と同様の作用、効果が得られる。
なお、本実施形態に係る駆動部220の構成は、上記のものに限定されない。例えば、第1規制部材231が電磁石を備えており、第2規制部材232が永久磁石を備えていてもよい。また、第1規制部材231と第2規制部材232の双方が電磁石を備えていてもよい。
≪第4実施形態≫
次に、本発明の光学デバイスの第4実施形態を適用した光路偏向素子について説明する。
図16は、本発明の光学デバイスの第4実施形態を適用した光路偏向素子が光を偏向させる原理を説明するための図である。なお、図16において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態に係る光路偏向素子2は、光学部材202において光を偏向させる原理が異なる以外、第1〜3実施形態に係る光路偏向素子2と同様である。
すなわち、本実施形態に係る光学部材202は、光反射性を有しており、光透過性を有している第1〜3実施形態とこの点で相違する。
コイル222に電圧を印加していないとき、光路偏向素子2では、光学部材202は揺動しないので、図16に破線で示すように、光学部材202に入射された光81は、破線で示す光82として反射する(空間変調する)。
一方、コイル222に所定の電圧を印加すると、光学部材202は、図16に実線で示すように傾く。換言すれば、各駆動部220がこのような挙動を示すように、各コイル222に印加する電圧の印加方向を設定する。光学部材202が傾くと、光学部材202に入射する光81の入射角も変化するため、光81は実線で示す光83として反射する。したがって、目的とする入射角度になるように光学部材202の姿勢を変化させることによって、光83(反射光)の偏向方向や偏向量を制御することができる。この光83は、空間上で光82とずれているため、光83で形成される画像は、光82で形成される画像からずれた状態でスクリーン8に投射されることとなる。その結果、かかる光路偏向素子2を備えるプロジェクターは、第1、第2実施形態に係るプロジェクターと同様の効果を奏するものとなる。
本実施形態に係る光学部材202の構成材料は、光反射性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、シリコン、金属のような光沢を有する材料の他、第1実施形態に係る光学部材202の構成材料として挙げた材料に反射膜を付けた部材等が挙げられる。
以上のような第4実施形態においても、第1〜3実施形態と同様の作用、効果が得られる。
≪第5実施形態≫
次に、本発明の光学デバイスの第5実施形態を適用した光スキャナー、および、本発明の画像表示装置の第5実施形態を適用したプロジェクターについて説明する。
図17は、本発明の画像表示装置の第5実施形態を適用したプロジェクターの光学的な構成を示す図である。なお、図17において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態に係るプロジェクター9は、光を走査することにより画像を形成する走査方式のプロジェクターであり、本発明の光学デバイスの第5実施形態を適用した光スキャナー94を備えている以外、第1実施形態に係るプロジェクター1と同様である。
すなわち、本実施形態に係るプロジェクター9は、レーザー等の光を出射する光源装置91と、クロスダイクロイックプリズム92と、主走査を担う光スキャナー93と、副走査を担う光スキャナー94(本発明の光学デバイスの第5実施形態)と、固定ミラー95と、を有している。
図17に示す光源装置91は、赤色光を照出する赤色光源装置911と、青色光を照出する青色光源装置912と、緑色光を照出する緑色光源装置913とを備えている。
クロスダイクロイックプリズム92は、4つの直角プリズムを貼り合わせて構成され、赤色光源装置911、青色光源装置912、緑色光源装置913のそれぞれから照出された光を合成する光学素子である。
かかるプロジェクター9では、赤色光源装置911、青色光源装置912および緑色光源装置913のそれぞれから、図示しないホストコンピューターからの画像情報に基づいて光が照出され、この光をクロスダイクロイックプリズム92で合成し、この合成された光が、光スキャナー93、94によって走査され、さらに固定ミラー95によって反射され、スクリーン8上にカラー画像を形成するように構成されている。
ここで、光スキャナー93、94の光走査について具体的に説明する。
まず、クロスダイクロイックプリズム92で合成された光は、光スキャナー93によって横方向に走査される(主走査)。そして、この横方向に走査された光は、光スキャナー94によってさらに縦方向に走査される(副走査)。これにより、2次元カラー画像をスクリーン8上に形成することができる。このような光スキャナー94として本発明の光学デバイスを用いることで、優れた描画特性を発揮することができる。
光スキャナー94では、光学部材202において光を反射しつつ光路を偏向させることができる。前述したように、本発明によれば、光学部材202における不要振動を効果的に抑制することができるので、光スキャナー94によって走査される光の走査位置を厳密に制御することができる。その結果、優れた描画特性を得ることができる。
ただし、プロジェクター9としては、光スキャナー93、94により光を走査し、対象物に画像を形成するように構成されていれば、これに限定されず、例えば、固定ミラー95を省略してもよい。
また、光スキャナー93にも、本発明の光学デバイスが適用されていてもよい。
≪第6実施形態≫
次に、本発明の画像表示装置の第6実施形態を適用したヘッドマウントディスプレイについて説明する。
図18は、本発明の画像表示装置の第6実施形態を適用したヘッドマウントディスプレイを示す斜視図である。なお、図18において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図18に示すヘッドマウントディスプレイ300は、眼鏡310と、眼鏡310に搭載された映像出力部90と、を有している。この映像出力部90は、第5実施形態に係るプロジェクター9と同様の構成を有している。そして、映像出力部90により、眼鏡310の本来レンズである部位に設けられた表示部320に、一方の目で視認される所定の画像を表示する。
表示部320は、透明であってもよく、また、不透明であってもよい。表示部320が透明な場合は、現実世界からの情報に映像出力部90からの情報を重ねて使用することができる。
なお、ヘッドマウントディスプレイ300に、2つの映像出力部90を設け、両方の目で視認される画像を、2つの表示部に表示するようにしてもよい。
以上、本発明の光学デバイスおよび画像表示装置について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明の光学デバイスおよび画像表示装置では、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができ、また、他の任意の構成を付加することもできる。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、本発明の光学デバイスは、光路偏向素子の他に、光スイッチ、光アッテネーター等にも適用可能である。
また、本発明の画像表示装置は、プロジェクターの他に、プリンター、ヘッドアップディスプレイ(HUD)等にも適用可能である。
1 プロジェクター
2 光路偏向素子
8 スクリーン
81 光
82 光
83 光
84 画像
85 画像
90 映像出力部
91 光源装置
92 クロスダイクロイックプリズム
93 光スキャナー
94 光スキャナー
95 固定ミラー
102 光源
104a ミラー
104b ミラー
104c ミラー
106a ダイクロイックミラー
106b ダイクロイックミラー
108R 液晶表示素子
108G 液晶表示素子
108B 液晶表示素子
110 ダイクロイックプリズム
112 投射レンズ系
114 リレーレンズ
120 制御回路
122 画像信号処理回路
200 機能部
202 光学部材
204 枠体部
206 空隙部
208 支持部
210 軸部
220 駆動部
221 貫通孔
222 コイル
223 コア
224 磁石
225 コイル
226 コア
227 スペーサー
231 第1規制部材
232 第2規制部材
233 規制部材
240 ベース
241 貫通孔
250 スペーサー
251 空間
300 ヘッドマウントディスプレイ
310 眼鏡
320 表示部
841 画素
851 画素
911 赤色光源装置
912 青色光源装置
913 緑色光源装置
2231 脚部
2232 脚部
2233 桁部
Rv データ信号
Gv データ信号
Bv データ信号
Vid 画像信号

Claims (12)

  1. 板状体で構成され、光が入射する光学部材と、
    前記光学部材の側面を囲って設けられ、前記光学部材よりも弾性が大きい弾性材料で構成された枠体部と、
    前記光学部材および前記枠体部を揺動可能に支持し、前記弾性材料で構成された軸部と、
    前記軸部を支持する支持部と、
    前記光学部材の板面に設けられた第1規制部材と、
    前記光学部材と離間して設けられ、前記光学部材および前記枠体部の揺動によって前記第1規制部材と接触する第2規制部材と、
    を有することを特徴とする光学デバイス。
  2. 前記第1規制部材は、前記板面に対して垂直な方向から見たとき、前記光学部材と前記枠体部の双方と重なる位置に設けられている請求項1に記載の光学デバイス。
  3. 前記弾性材料は、樹脂を主成分とする材料である請求項1または2に記載の光学デバイス。
  4. 前記第1規制部材と前記第2規制部材との間に生じる磁力によって、前記光学部材および前記枠体部の揺動を誘起する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光学デバイス。
  5. 前記第1規制部材は、永久磁石を備えており、前記第2規制部材は、電磁石を備えている請求項4に記載の光学デバイス。
  6. 板状体で構成され、光が入射する光学部材と、
    前記光学部材の側面を囲って設けられ、前記光学部材よりも弾性が大きい弾性材料で構成された枠体部と、
    前記光学部材および前記枠体部を揺動可能に支持し、前記弾性材料で構成された軸部と、
    前記軸部を支持する支持部と、
    前記光学部材と離間して設けられ、前記光学部材および前記枠体部の揺動によって前記光学部材と接触する規制部材と、
    を有することを特徴とする光学デバイス。
  7. 前記規制部材は、前記光学部材および前記枠体部の揺動によって、前記枠体部と接触する請求項6に記載の光学デバイス。
  8. 前記光学部材は、光を透過する請求項1ないし7のいずれか1項に記載の光学デバイス。
  9. 前記光学部材は、光を反射する請求項1ないし7のいずれか1項に記載の光学デバイス。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の光学デバイスを備えることを特徴とする画像表示装置。
  11. 前記光学デバイスで前記光学デバイスから射出される光の光路の位置を変更させることにより、前記光の照射によって表示される画素の位置をずらすように構成されている請求項10に記載の画像表示装置。
  12. 前記光学デバイスは、前記光を走査して画像を形成する請求項10に記載の画像表示装置。
JP2014065412A 2014-03-27 2014-03-27 光学デバイスおよび画像表示装置 Expired - Fee Related JP6349851B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014065412A JP6349851B2 (ja) 2014-03-27 2014-03-27 光学デバイスおよび画像表示装置
CN201510132118.4A CN104950434A (zh) 2014-03-27 2015-03-25 光学器件以及图像显示装置
US14/668,115 US9519134B2 (en) 2014-03-27 2015-03-25 Optical device and image display apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014065412A JP6349851B2 (ja) 2014-03-27 2014-03-27 光学デバイスおよび画像表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015187678A true JP2015187678A (ja) 2015-10-29
JP6349851B2 JP6349851B2 (ja) 2018-07-04

Family

ID=54165214

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014065412A Expired - Fee Related JP6349851B2 (ja) 2014-03-27 2014-03-27 光学デバイスおよび画像表示装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9519134B2 (ja)
JP (1) JP6349851B2 (ja)
CN (1) CN104950434A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10268048B2 (en) 2016-04-15 2019-04-23 Seiko Epson Corporation Projector
US10634903B2 (en) 2016-09-30 2020-04-28 Seiko Epson Corporation Optical device unit and image display apparatus
JP2021124624A (ja) * 2020-02-06 2021-08-30 セイコーエプソン株式会社 プロジェクター
US11262574B2 (en) 2018-12-04 2022-03-01 Seiko Epson Corporation Light path shifting device and image display device
US11448945B2 (en) 2018-11-15 2022-09-20 Seiko Epson Corporation Optical path shifting device and image display device
US11537032B2 (en) 2018-11-15 2022-12-27 Seiko Epson Corporation Optical path shifting device, image display device, and method for controlling optical path shifting device

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106324959B (zh) * 2015-07-01 2018-08-21 中强光电股份有限公司 振荡透镜模块及投影装置
JP2017120314A (ja) * 2015-12-28 2017-07-06 株式会社リコー 画像投射装置、光学エンジン、および画像表示ユニット
JP2017134122A (ja) * 2016-01-25 2017-08-03 株式会社リコー 画像生成装置及び画像投影装置
CN111830766B (zh) * 2019-04-19 2022-03-08 中强光电股份有限公司 光学模块及投影机
JP2020190672A (ja) * 2019-05-23 2020-11-26 セイコーエプソン株式会社 光学デバイス、光学デバイスの制御方法、および画像表示装置
CN111240007A (zh) * 2020-03-24 2020-06-05 宁波大学 光偏转装置、光学扫描系统及方法
CN111474633B (zh) * 2020-05-26 2022-06-03 上海工程技术大学 一种电磁式双反射镜mems光开关
JP7180708B2 (ja) * 2021-03-19 2022-11-30 セイコーエプソン株式会社 プロジェクター
CN112698506B (zh) * 2021-03-22 2021-06-29 深圳市火乐科技发展有限公司 振镜及投影仪
CN114895393B (zh) * 2022-05-23 2023-09-05 无锡泓瑞航天科技有限公司 一种晶圆级金属化光学窗片及其制备方法

Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02242217A (ja) * 1989-02-06 1990-09-26 Rockwell Internatl Corp 一定速度スキャニング装置
JPH10268211A (ja) * 1997-03-21 1998-10-09 Casio Comput Co Ltd 可動板の傾き制御装置およびそれを用いた撮像装置
JPH10304255A (ja) * 1997-04-25 1998-11-13 Sharp Corp 固体撮像装置及びイメージシフト機構
JP2001305598A (ja) * 2000-04-20 2001-10-31 Konica Corp 光学装置、撮像装置及び画像書込装置
US20050264501A1 (en) * 2004-06-01 2005-12-01 Lg Electronics Inc. Display device
JP2008051963A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 Sony Corp 画像投射装置
JP2008203626A (ja) * 2007-02-21 2008-09-04 Seiko Epson Corp 表示装置、投射型表示装置、光路シフト素子の制御回路および光路シフト素子
JP2009042262A (ja) * 2007-08-06 2009-02-26 Seiko Epson Corp 補償素子調整機構及びプロジェクタ
JP2010288435A (ja) * 2009-05-11 2010-12-24 Mitsumi Electric Co Ltd アクチュエータ及びこれを用いた光走査装置
JP2011138048A (ja) * 2009-12-28 2011-07-14 Nikon Corp 空間光変調器、露光装置およびそれらの製造方法
JP2012145905A (ja) * 2010-12-24 2012-08-02 Sanyo Electric Co Ltd ミラーアクチュエータおよびビーム照射装置
WO2013027400A1 (ja) * 2011-08-25 2013-02-28 株式会社ニコン 空間光変調素子の製造方法、空間光変調素子、空間光変調器および露光装置
JP2013250538A (ja) * 2012-06-04 2013-12-12 Seiko Epson Corp 画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4360882B2 (ja) 2003-11-21 2009-11-11 日本信号株式会社 アクチュエータ
JP5040452B2 (ja) 2007-06-07 2012-10-03 セイコーエプソン株式会社 アクチュエータ、光スキャナおよび画像形成装置
JP5287748B2 (ja) 2010-01-29 2013-09-11 三菱電機株式会社 光路制御装置および投射型画像表示装置
JP2011215326A (ja) 2010-03-31 2011-10-27 Brother Industries Ltd 光走査装置及び画像表示装置
JP5538093B2 (ja) 2010-06-29 2014-07-02 日本放送協会 画像表示装置および画像表示方法
JP5842356B2 (ja) * 2011-03-24 2016-01-13 セイコーエプソン株式会社 アクチュエーター、光スキャナーおよび画像形成装置

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02242217A (ja) * 1989-02-06 1990-09-26 Rockwell Internatl Corp 一定速度スキャニング装置
JPH10268211A (ja) * 1997-03-21 1998-10-09 Casio Comput Co Ltd 可動板の傾き制御装置およびそれを用いた撮像装置
JPH10304255A (ja) * 1997-04-25 1998-11-13 Sharp Corp 固体撮像装置及びイメージシフト機構
JP2001305598A (ja) * 2000-04-20 2001-10-31 Konica Corp 光学装置、撮像装置及び画像書込装置
US20050264501A1 (en) * 2004-06-01 2005-12-01 Lg Electronics Inc. Display device
JP2008051963A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 Sony Corp 画像投射装置
JP2008203626A (ja) * 2007-02-21 2008-09-04 Seiko Epson Corp 表示装置、投射型表示装置、光路シフト素子の制御回路および光路シフト素子
JP2009042262A (ja) * 2007-08-06 2009-02-26 Seiko Epson Corp 補償素子調整機構及びプロジェクタ
JP2010288435A (ja) * 2009-05-11 2010-12-24 Mitsumi Electric Co Ltd アクチュエータ及びこれを用いた光走査装置
JP2011138048A (ja) * 2009-12-28 2011-07-14 Nikon Corp 空間光変調器、露光装置およびそれらの製造方法
JP2012145905A (ja) * 2010-12-24 2012-08-02 Sanyo Electric Co Ltd ミラーアクチュエータおよびビーム照射装置
WO2013027400A1 (ja) * 2011-08-25 2013-02-28 株式会社ニコン 空間光変調素子の製造方法、空間光変調素子、空間光変調器および露光装置
JP2013250538A (ja) * 2012-06-04 2013-12-12 Seiko Epson Corp 画像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10268048B2 (en) 2016-04-15 2019-04-23 Seiko Epson Corporation Projector
US10634903B2 (en) 2016-09-30 2020-04-28 Seiko Epson Corporation Optical device unit and image display apparatus
US11448945B2 (en) 2018-11-15 2022-09-20 Seiko Epson Corporation Optical path shifting device and image display device
US11537032B2 (en) 2018-11-15 2022-12-27 Seiko Epson Corporation Optical path shifting device, image display device, and method for controlling optical path shifting device
US11262574B2 (en) 2018-12-04 2022-03-01 Seiko Epson Corporation Light path shifting device and image display device
JP2021124624A (ja) * 2020-02-06 2021-08-30 セイコーエプソン株式会社 プロジェクター
JP7400512B2 (ja) 2020-02-06 2023-12-19 セイコーエプソン株式会社 プロジェクター

Also Published As

Publication number Publication date
CN104950434A (zh) 2015-09-30
US9519134B2 (en) 2016-12-13
US20150277104A1 (en) 2015-10-01
JP6349851B2 (ja) 2018-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6349851B2 (ja) 光学デバイスおよび画像表示装置
JP6451187B2 (ja) 光学デバイスおよび画像表示装置
CN111273434B (zh) 光路移位器件以及图像显示装置
JP6398754B2 (ja) 光学デバイスおよび画像表示装置
JP6455080B2 (ja) 光学デバイスおよび画像表示装置
CN106249400B (zh) 光学器件及图像显示装置
JP6784125B2 (ja) 光学デバイスユニットおよび画像表示装置
JP2017003744A (ja) 光学デバイスおよび画像表示装置
JP6569329B2 (ja) 光学デバイスおよび画像表示装置
US9602790B2 (en) Optical device and image display apparatus
JP2017191274A (ja) プロジェクター
CN105572859B (zh) 光学器件、光学器件的制造方法以及图像显示装置
JP6507550B2 (ja) 光学デバイス、画像表示装置およびプロジェクター
JP2016126103A (ja) 光学デバイス、画像表示装置および光学デバイスの製造方法
CN113495407B (zh) 光学设备和投影仪
CN106842554B (zh) 光学器件以及图像显示装置
JP6597224B2 (ja) 光学デバイスおよび画像表示装置
JP2016071262A (ja) 光学デバイスおよび画像表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20160617

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20160627

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170303

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180305

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180508

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180521

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6349851

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees