JP6455080B2 - 光学デバイスおよび画像表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光学デバイスおよび画像表示装置に関するものである。
2次元配列の画素を有する画像形成素子において、画素ごとに光の波長や強度等を制御することにより、画像を生成し、これをレンズ等の光学系で拡大して表示する投射型画像表示装置として、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイ等が知られている。画像形成素子としては、液晶素子や有機EL素子等が用いられており、これらの素子については、年々、解像度の向上が図られている。
現在、画像表示装置の市場では、いわゆるフルハイビジョンと呼ばれる解像度を有する商品が普及しているが、今後、例えば4K、8K(スーパーハイビジョン)と呼ばれるさらに高い解像度を有する商品に移行するものと予測されている。
このような高解像度の表示を実現する方法の1つに、画像形成素子によって生成された画像の投射位置をシフトさせる画素ずらし装置(画素シフター)を用いる方法がある。画素ずらし装置としては、光学要素での屈折(光変調)を利用して光路をシフトさせるものが知られている。
例えば、特許文献1には、画像形成装置の投射光を透過させるガラスと、コイルと、コイルに発生する推力により撓み、反力を発生する帯状板ばねと、が取り付けられているフラップを有する揺動駆動装置が開示されている。また、帯状板ばねは、捻り梁部を備え、フラップを揺動可能に支持している。また、捻り梁部は、揺動軸心に対して垂直に形成された撓み梁部に接続されている。このような揺動駆動装置では、コイルに電流を流すと推力が発生し、帯状板ばねのばね反力に抗してガラスが取り付けられているフラップが揺動する。このようにしてガラスを揺動させることにより、ガラスを透過する光の投射位置をシフトさせることができる。
しかしながら、このような揺動駆動装置では、フラップを揺動させるために、平面状に広がって一定の面積を要する帯状板ばねを用いているため、デバイスの占有面積を小さくし難いという問題がある。
特開2009−171784号公報
一方、占有面積を小さくするため、特許文献1に記載の揺動駆動装置において、揺動軸心に対して垂直に形成された撓み梁部を省略することも考えられる。しかしながら、その場合には、捻り梁部のみで揺動させる必要が生じるので、発生する応力を十分小さくしつつ、所定の揺動周波数を得るためには、捻り梁部の長さを十分に長くする必要があり、捻り梁部の長大化を招くこととなる。
本発明の目的は、小型で、かつ発生する応力が小さい光学デバイス、および、かかる光学デバイスを備え、画質の高い表示が可能な画像表示装置を提供することにある。
このような目的は、下記の適用例により達成される。
本発明の光学デバイスは、光が入射する光入射面を有する光学部と、
前記光学部を支持する可動部と、
前記可動部を揺動軸まわりに揺動可能に支持する軸部と、
前記軸部が接続される固定部と、
を備え、
前記固定部において前記光入射面の法線方向に沿って前記揺動軸を通過するように前記固定部を切断したときの切断面の形状は、前記法線方向に沿う長軸を有し、
前記切断面の前記法線方向における長さは、前記軸部の前記法線方向における厚さよりも大きく、
前記固定部は、
前記長軸の方向において一方の端部と他方の端部とを有し、
前記一方の端部と前記軸部とが接続され、
前記他方の端部が固定されていないことによって、前記他方の端部が変位可能であることを特徴とする。
これにより、固定部は、軸部を支持する機能を有するのみでなく、可動部を揺動させる梁としての機能も兼ね備えたものとなるので、小型で、かつ、可動部が揺動するときに発生する応力が小さい光学デバイスが得られる。
本発明の光学デバイスでは、前記可動部に設けられている永久磁石と、前記永久磁石に作用する磁界を発生させるコイルと、を有することが好ましい。
これにより、永久磁石とコイルとの間で磁気的相互作用が生じ、永久磁石に駆動力を発生させることができる。
本発明の光学デバイスでは、さらに、前記固定部を支持する支持部を有し、
前記支持部は、前記他方の端部を除いた位置において前記固定部を支持していることが好ましい。
これにより、自由端になっている部分が支持部に直接支持されることが防止され、この部分を十分な変位量で変位させることが可能になる。その結果、局所的な応力集中を伴うことなく必要な揺動角で可動部を揺動させることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記可動部、前記軸部および前記固定部は、それぞれ前記光学部よりも弾性率が小さいことが好ましい。
これにより、軸部には可捻性(捻ることができる性質)が付与されるとともに、固定部には可撓性(撓むことができる性質)が付与される。また、光学部には、その変形が抑えられるとともに、駆動部による駆動力を可動部全体に的確に伝達する機能が付与される。このため、可動部が揺動するときの変位量が安定し、光学部を透過する光を目的とする方向に偏向させたり、目的とする量だけ偏向させたりすることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記可動部、前記軸部および前記固定部は、それぞれ樹脂材料で構成されていることが好ましい。
これにより、軸部には可捻性(捻ることができる性質)が付与されるとともに、固定部には可撓性(撓むことができる性質)が付与される。また、光学部には、その変形が抑えられるとともに、駆動部による駆動力を可動部全体に的確に伝達する機能が付与される。このため、可動部が揺動するときの変位量が安定し、光学部を透過する光を目的とする方向に偏向させたり、目的とする量だけ偏向させたりすることができる。また、樹脂材料は、比較的弾性が大きいため、揺動に伴って光学部に発生する不要な振動を減衰させることに寄与する。これにより、光学部によって偏向される光が、意図しない方向に偏向されてしまうのを防止することができる。
本発明の光学デバイスでは、前記固定部は、前記軸部が接続されている第1部分と、前記第1部分に隣り合っていて前記軸部が接続されていない第2部分と、を含み、
前記第1部分の厚さは、前記第2部分の厚さより大きいことが好ましい。
これにより、軸部が接続されている部分は、自由端になっている部分であるので、その部分の厚さを大きくすることにより、その部分が変位する際の変位量を相対的に大きく確保することができる。このため、当該部分をより大きく変位させることが可能になり、その分、固定部内に発生する応力の緩和幅をより大きくすることができる。そして、揺動角を十分に大きくすることができる。
本発明の光学デバイスでは、前記光学部は、光を透過することが好ましい。
これにより、光学部に入射する光の入射角度が目的とする角度になるように光学部の姿勢を変化させることにより、透過光の偏向方向や偏向量を制御することができる。
本発明の光学デバイスでは、前記光学部は、光を反射することが好ましい。
これにより、光学部に入射する光の入射角度が目的とする角度になるように光学部の姿勢を変化させることにより、反射光の偏向方向や偏向量を制御することができる。
本発明の光学デバイスでは、前記切断面において、前記固定部の前記揺動軸の延在方向についての長さが、前記他方の端部から前記一方の端部に向かうにつれて徐々に大きくなっていることが好ましい。
本発明の画像表示装置は、本発明の光学デバイスを備えることを特徴とする。
これにより、小型で、かつ信頼性の高い画像表示装置が得られる。
本発明の画像表示装置では、前記光学デバイスにおいて前記光学デバイスから射出される光の光路を変更することにより、前記光の照射によって表示される画素の位置をずらすように構成されていることが好ましい。
これにより、例えば光学部に入射する光で形成される画像の画素数を増やすことなく、投射される画像の高解像度化を図ることができる。
本発明の画像表示装置では、前記光学デバイスは、前記光を走査して画像を形成することが好ましい。
これにより、投射される画像の高解像度化を図ることができる。
本発明の画像表示装置の第1実施形態を適用したプロジェクターの光学的な構成を示す図である。 図1に示すプロジェクターの電気的な構成を示すブロック図である。 図1に示す光路偏向素子(本発明の光学デバイスの第1実施形態)の構成を示す斜視図である。 図3に示す光路偏向素子のうち、機能部および駆動部周辺を拡大して示す斜視図である。 図4に示す機能部の平面図である。 図4に示す機能部の部分拡大斜視図である。 図4に示す機能部を表面側から見たときの部分拡大斜視図である。 図7に揺動軸Aに沿って機能部を切断したときの切断面である。 図4に示す機能部が、揺動軸Aを中心に揺動したときの変位の様子をシミュレーションした図である。 図4に示す機能部が、揺動軸Aを中心に揺動したときの変位の様子をシミュレーションした図である。 図11(a)、(b)に示す駆動部は、第1実施形態に係る駆動部であり、図11(c)〜(h)に示す駆動部は、それぞれ電磁アクチュエーター方式を採用する駆動部の他の構成例である。 図3に示す光路偏向素子が光を偏向させる原理を説明するための図である。 図3に示す光路偏向素子が光を偏向させる原理を説明するための図である。 本発明の光学デバイスの第2実施形態を適用した光路偏向素子が光を偏向させる原理を説明するための図である。 本発明の画像表示装置の第3実施形態を適用したプロジェクターの光学的な構成を示す図である。 本発明の画像表示装置の第4実施形態を適用したヘッドマウントディスプレイを示す斜視図である。
以下、光学デバイスおよび画像表示装置について、添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
≪第1実施形態≫
(プロジェクター)
まず、本発明の光学デバイスの第1実施形態を適用した光路偏向素子、および、本発明の画像表示装置の第1実施形態を適用したプロジェクターについて説明する。
図1は、本発明の画像表示装置の第1実施形態を適用したプロジェクターの光学的な構成を示す図であり、図2は、図1に示すプロジェクターの電気的な構成を示すブロック図であり、図3は、図1に示す光路偏向素子(本発明の光学デバイスの第1実施形態)の構成を示す斜視図であり、図4は、図3に示す光路偏向素子のうち、機能部および駆動部周辺を拡大して示す斜視図であり、図5は、図4に示す機能部の平面図である。なお、以下の説明では、説明の便宜上、光路偏向素子のうち、図5に図示している面、すなわち、駆動部が載置される面を「裏面」とし、その反対側の面を「表面(おもてめん)」とする。また、図5では、駆動部の一部の図示を省略している。
図1に示すプロジェクター1は、液晶表示素子に表示された画像を拡大投射する投射方式のプロジェクターである。
本実施形態に係るプロジェクター1は、図1に示すように、光源102と、3枚のミラー104a、104b、104cと、2枚のダイクロイックミラー106a、106bと、3枚の液晶表示素子108R、108G、108Bと、ダイクロイックプリズム110と、光路偏向素子2と、投射レンズ系112と、リレーレンズ114と、を備えている。以下、各部の構成について詳述する。
まず、プロジェクター1の光学的な構成について説明する。
光源102としては、例えば、ハロゲンランプ、水銀ランプ、発光ダイオード(LED)等が挙げられる。また、この光源102としては、白色光が出射するものが用いられる。
3枚のミラー104a、104b、104cは、それぞれ反射によりプロジェクター1内における光路を変換する機能を有する。
一方、2枚のダイクロイックミラー106a、106bは、それぞれ光源102から出射した白色光をR(赤)、G(緑)、B(青)の3原色に分離し、互いに異なる液晶表示素子108R、108G、108Bにそれぞれ分離した光を導く機能を有する。
例えば、ダイクロイックミラー106aは、白色光のうち、Rの波長域の光を透過し、G、Bの波長域の光を反射する機能を有する。これに対し、ダイクロイックミラー106bは、ダイクロイックミラー106aで反射したG、Bの波長域の光のうち、Bの波長域の光を透過し、Gの波長域の光を反射する機能を有する。
なお、ダイクロイックミラー106a、106bによる反射等により、Bの波長域の光の光路長は、他の光の光路長に比べて長くなる。そこで、Bの波長域の光路の途中にリレーレンズ114を設けることにより、光路長のずれを補正している。
液晶表示素子108R、108G、108Bは、それぞれ空間光変調器として用いられる。これらの液晶表示素子108R、108G、108Bは、それぞれR、G、Bの原色に対応する透過型の空間光変調器であり、例えば縦1080行、横1920列のマトリクス状に配列した画素を備えている。各画素では、入射光に対する透過光の光量が調整され、各液晶表示素子108R、108G、108Bにおいて全画素の光量分布が協調制御される。
また、液晶表示素子108R、108G、108Bには、各画素に対応して走査線およびデータ線が設けられている(図示せず)。さらに、走査線とデータ線とが交差する位置に対応して画素電極とこれに対向して配置された共通電極との間には液晶が配置されている(図示せず)。
これらに加え、各液晶表示素子108R、108G、108Bには、図示しない偏光板が設けられている。そして、走査線の選択によってデータ線の電圧が画素電極に印加されると、液晶分子が配向し、透過光を偏光させる。このような液晶分子による偏光と偏光板の配置とを適宜設定することにより、画素ごとに透過光の光量を調整することができる。
液晶表示素子108R、108G、108Bによってそれぞれ空間的に変調された光は、ダイクロイックプリズム110に対し3方向から入射する。入射した光のうち、R、Bの波長域の光は、90°屈折して出射する。一方、Gの波長域の光は、直進して出射する。その結果、ダイクロイックプリズム110から出射する光は、R、G、Bの各原色からなる画像が合成されたフルカラーの画像を含むものとなり、これが光路偏向素子2に入射する。
光路偏向素子2については、後に詳述するが、光学部材を有しており、この光学部材に入射させた光を偏向(シフト)させるか否かを適宜選択することが可能である。
このような光路偏向素子2を透過した光は、投射レンズ系112に入射する。
投射レンズ系112は、複数のレンズが組み合わされた複合レンズ系である。この投射レンズ系112において合成された画像が拡大され、スクリーン8に投射される。
次に、プロジェクター1の電気的な構成について説明する。
本実施形態に係るプロジェクター1は、前述した光路偏向素子2や各液晶表示素子108R、108G、108Bに加え、制御回路120と画像信号処理回路122とを備えている。
制御回路120は、液晶表示素子108R、108G、108Bに対するデータ信号の書き込み動作、光路偏向素子2における光路偏向動作、画像信号処理回路122におけるデータ信号の発生動作等を制御する。
画像信号処理回路122は、図示しない外部装置から供給される画像信号Vidを、R(赤)、G(緑)、B(青)の3原色ごとに分離するとともに、それぞれの液晶表示素子108R、108G、108Bの動作に適したデータ信号Rv、Gv、Bvに変換する機能を有する。変換されたデータ信号Rv、Gv、Bvは、それぞれ液晶表示素子108R、108G、108Bに供給され、それに基づいて液晶表示素子108R、108G、108Bが動作する。
(光路偏向素子の構造)
光路偏向素子2は、図3〜5に示すように、光を偏向させる光学部202と、光学部202の縁部を支持する枠状の可動部204と、可動部204を揺動可能に支持する軸部206と、軸部206が接続されている固定部208と、を備えている。
このうち、光学部202は、軸部206を揺動軸として揺動されることにより、その姿勢が変化するように構成されている。そして、光学部202の姿勢が変化するとともに、光学部202を透過した光の出射方向を変化させる(光路の位置を変化させる)ことができる。これにより、ダイクロイックプリズム110で合成された画像を任意の方向に偏向させる(ずらす)ことができる。
なお、以下の説明では、上述した光学部202、可動部204、軸部206、および固定部208を、まとめて機能部200という。
また、光路偏向素子2は、さらに、光路偏向素子2の全体を保持するとともに、光路偏向素子2をプロジェクター1の内部に固定するための筐体220と、筐体220と光路偏向素子2との間に介在し、これらを互いに固定する筐体取付部224(支持部)と、を備えている。
また、光路偏向素子2は、図3、4に示すように、光学部202を揺動させるように駆動する駆動部230を備えている。この駆動部230によって生じる駆動力により、光学部202が揺動する。
以下、光路偏向素子2の各部の構成について詳述する。
((機能部))
まず、機能部200の各部について説明する。
本実施形態に係る光学部202は、光透過性を有する板状体で構成されており、板状体の板面(互いに対向する主面)が光入射面として機能する。光学部202の光入射面に入射した光は、その入射角度に応じて、光学部202を直進しつつ透過したり、あるいは、屈折しつつ透過する(空間変調する)。したがって、目的とする入射角度になるように光学部202の姿勢を変化させることによって、透過光の偏向方向や偏向量を制御することができる。
なお、本実施形態では、光学部202の表面が光入射面となり、裏面が光出射面となるが、光の入射方向は特に限定されない。
かかる光学部202の構成材料としては、例えば、水晶、サファイアのような各種結晶材料、ホウケイ酸ガラス(クラウンガラス、白板ガラス、テンパックス(登録商標))、鉛ガラス(フリントガラス)、石英ガラスのような各種ガラス材料、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂のような各種樹脂材料等が挙げられる。これらの中でも、無機系材料が好ましく用いられる。無機系材料によれば、光学部202の弾性率が大きくなり、換言すれば剛性が大きくなり、光学部202において偏向される画像の偏向ムラが抑制される。
また、本実施形態に係る光学部202は、図5に示すように、平面視において矩形状(長方形)をなしている。光学部202の平面視における大きさは、ダイクロイックプリズム110から出射する光線を透過させ得るように適宜設定される。なお、図5およびその他の図では、上下方向をY軸方向とし、左右方向をX軸方向とする。また、X軸を示す矢印の先端側を+(プラス)側といい、基端側を−(マイナス)側という。
この光学部202の縁部を囲うように枠状の可動部204が設けられている。可動部204は、好ましくは光学部202の構成材料よりも弾性率が小さい材料で構成されている。このような材料で構成されることにより、可動部204は、揺動に伴って発生する応力が光学部202自体の不要な振動に繋がるのを、最小限に抑えることができる。すなわち、弾性率が小さい可動部204が光学部202の縁部を囲っていることにより、光学部202の姿勢を変更する際、光学部202に生じる応力を小さく抑え、応力分布に伴って光学部202自体に発生する不要な振動を小さく抑えることができる。その結果、光学部202によって偏向される画像が、意図しない方向に偏向されてしまうのを防止することができる。
可動部204は、X軸方向に沿ってそれぞれ延在している2つの可動部204Xと、Y軸方向に沿ってそれぞれ延在している2つの可動部204Yと、を備えている。したがって、平面視で矩形状をなしている光学部202のうち、X軸方向と平行な縁部は可動部204Xによって支持され、Y軸方向と平行な縁部は可動部204Yによって支持されている。
また、平面視において、各可動部204Yの外側、すなわち、各可動部204Yの光学部202とは反対側には、それぞれ、空隙部205を介して固定部208が設けられている。固定部208は、空隙部205を介して可動部204を囲うように構成された枠状をなしている。
この固定部208は、X軸方向に沿ってそれぞれ延在している2つの固定部208Xと、Y軸方向に沿ってそれぞれ延在している2つの固定部208Yと、を備えている。
そして、各固定部208Xと各固定部208Yとが、それぞれ端部において互いに接続されている。すなわち、各固定部208Xの一端には一方の固定部208Yの端部が接続され、他端には他方の固定部208Yの端部が接続されている。これにより、各固定部208Xおよび各固定部208Yが枠状に連結されることとなる。
また、2つの可動部204Xのうち、光学部202に対して+Y側に位置する可動部204Xは、その+X側の端部とそれに隣り合う固定部208Yとが軸部206を介して接続されている。軸部206は、空隙部205を跨ぐように配置されており、軸部206によって可動部204が固定部208Yに対して支持されることとなる。
一方、2つの可動部204Xのうち、光学部202に対して−Y側に位置する可動部204Xは、その−X側の端部とそれに隣り合う固定部208Yとが軸部206を介して接続されている。この軸部206も、空隙部205を跨ぐように配置されており、軸部206によって可動部204が固定部208Yに対して支持されることとなる。
以上のように、可動部204と固定部208との間は、2つの軸部206を介して連結される。
なお、2つの軸部206は、2つの軸部206が捻じれて可動部204を揺動させるときの揺動軸A上に配置される。すなわち、揺動軸Aは、平面視で矩形状をなす光学部202の外縁に対して(X軸とY軸の双方に対して)斜めになるように設定されている。この揺動軸Aで可動部204を揺動させることにより、光学部202の姿勢を変化させ、光学部202を透過する光の偏向方向や偏向量を制御することができる。
ここで、図6は、図4に示す機能部の部分拡大斜視図である。なお、図6では、駆動部の一部の図示を省略している。
これらの軸部206は、図6に示すように、可動部204Xと固定部208Yとの間を隔てる空隙部205を跨ぐように設けられた部位である。軸部206のうち、空隙部205に臨む側面2061は、図6に示すように曲面で構成されている。これにより、揺動軸Aで可動部204を揺動させたとき、軸部206内において局所的に応力が集中するのを防止することができる。その結果、軸部206の特性が劣化するのを防ぐことができる。
また、可動部204、軸部206および固定部208は、それぞれ別体のものが接着されることにより構成されていてもよいが、好ましくは一体に形成されている。これにより、可動部204と軸部206との接続部や固定部208と軸部206との接続部の耐衝撃性や長期耐久性を高めることができる。
また、可動部204と同様、軸部206および固定部208も、それぞれ光学部202の構成材料より弾性率が小さい材料(以下、省略して「低弾性率材料」ともいう。)で構成されているのが好ましく、具体的には樹脂材料で構成されているのが好ましい。これにより、軸部206には、可捻性(捻ることができる性質)が付与されるとともに、固定部208には、可撓性(撓むことができる性質)が付与される。その結果、揺動軸Aを中心に光学部202および可動部204を十分な揺動角で揺動させることができる。
一方、光学部202には、その変形が抑えられるとともに、駆動部230による駆動力を可動部204全体に的確に伝達する機能が付与される。このため、光学部202および可動部204が揺動するときの変位量が安定し、光学部202を透過する光を目的とする方向に偏向させたり、目的とする量だけ偏向させたりすることができる。
また、低弾性率材料は、特に樹脂材料であるのが好ましい。樹脂材料は、比較的弾性が大きいため、揺動に伴って光学部202に発生する不要な振動を減衰させることに寄与する。すなわち、可動部204を樹脂材料で構成することにより、揺動に伴って発生する応力分布に基づく光学部202の不要な振動を小さく抑えることができる。その結果、光学部202によって偏向される光が、意図しない方向に偏向されてしまうのを防止することができる。
このような樹脂材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコーン、ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンスルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、フッ素樹脂等が挙げられ、これらのうちの少なくとも1種を含むものが用いられる。
なお、低弾性率材料の引張弾性率(ヤング率)は、光学部202の構成材料より弾性率が小さい材料であればよいが、好ましくは所定の範囲内に設定される。
具体的には、低弾性率材料の引張弾性率を1としたとき、光学部202の構成材料の引張弾性率は7以上であるのが好ましく、10以上40以下であるのがより好ましく、26以上31以下であるのがさらに好ましい。引張弾性率の比が前記範囲内になるように低弾性率材料と光学部202の構成材料とを適宜選択することにより、光学部202の揺動容易性と揺動時の変位量の安定性とを両立させることができる。すなわち、低弾性率材料の引張弾性率に対する光学部202の構成材料の引張弾性率の比が前記下限値を下回ると、揺動条件によっては、光学部202の剛性が十分でなくなるため、駆動部230による駆動力が減衰し易くなったり、低弾性率材料の引張弾性率が相対的に大きくなり、軸部206が捻られ難くなって揺動時の変位量が小さくなったりするおそれがある。一方、低弾性率材料の引張弾性率と光学部202の構成材料の引張弾性率との比が前記上限値を上回ると、揺動条件によっては、低弾性率材料の引張弾性率が相対的に小さくなり、軸部206の耐久性が低下するおそれがある。
なお、低弾性率材料の引張弾性率は、例えば、0.1GPa以上10GPa以下程度であるのが好ましく、0.5GPa以上7GPa以下程度であるのがより好ましい。低弾性率材料の引張弾性率を前記範囲内に設定することで、可捻性に優れた軸部206を実現するとともに、重力の影響を抑えつつ光学部202の姿勢を保持し得る一定の剛性を有する可動部204を実現することができる。また、この材料を固定部208に適用したときには、十分な可撓性を付与することができるので、少なくとも厚さ方向において十分に撓むことができ、それによって応力集中を緩和し得る固定部208を実現することができる。
また、光学部202の構成材料の引張弾性率は、例えば、20GPa以上1000GPa以下程度であるのが好ましく、30GPa以上200GPa以下程度であるのがより好ましい。光学部202の構成材料の引張弾性率を前記範囲内に設定することで、光学部202の変形を抑えるとともに、駆動部230による駆動力が可動部204全体に的確に伝達される。このため、光学部202の揺動時の変位量が安定し、光学部202を透過する光を目的とする方向に偏向させたり、目的とする量だけ偏向させたりすることができる。
光学部202によって偏向を受ける画像を構成する画素群は、通常、X軸に平行して配列した画素の列がY軸に沿って並んでできる画素の集合体である。すなわち、この画素群は、XY平面に行列状に配置されている。この画素数は、特に限定されないが、例えばX軸方向に1920列、Y軸方向に1080列とされる。
このように画素が行列状に配置されてなる画像(画素群)は、光学部202を透過する際に偏向を受けるが、上述したように光学部202の揺動軸AがX軸とY軸の双方に対して斜めに傾いていると、画像の偏向方向もX軸とY軸の双方に対して斜め方向に沿うこととなる。これにより、例えばスクリーン8に投射される画像が矩形状である場合、その画像を、縦と横の双方に対して斜めにずらすことができる。その結果、画像の縦と横の解像度を、それぞれ実質的に増やすことができるので、例えば液晶表示素子108R、108G、108Bの画素数を増やすことなく、投射される画像の高解像度化を図ることができる。
また、2本の軸部206は、光学部202の平面視における中心に対して点対称の関係を満足する位置に配置されているのが好ましい。これにより、揺動のバランスが良好になり、光学部202を安定的に揺動させることができるようになるので、画像の偏向挙動も安定することとなる。その結果、解像度の高い画像を安定的に投射することができる。
なお、本実施形態に係る可動部204は、光学部202の縁部全体を囲うように構成されているが、必ずしも全体を囲っている必要はなく、例えば一部が欠損していてもよい。
ここで、図7は、図4に示す機能部を表面側から見たときの部分拡大斜視図である。また、図8は、図7に揺動軸Aに沿って機能部を切断したときの切断面である。なお、以下の説明では、図8中の上下方向(すなわち、光学部202の光入射面の法線方向)の長さのことを「厚さ」ともいう。
図4に示す機能部200を、図4に図示した裏面とは反対側、すなわち表面側から見たとき、固定部208Yのうち、軸部206を支持している部分の表面208aは、図7に示すように、機能部200の中で最も表面側に突出している。一方、本実施形態では、機能部200の裏面は平坦面になっている。このため、固定部208Yのうち、この表面208aに対応する部分は、最も厚さが大きくなっている。したがって、表面208aに対応する固定部208Yの厚さが大きいことにより、可動部204の揺動運動に対する軸部206の固定端として機能しやすくなり、揺動の共振周波数を高く設定することができる。共振周波数が高いと、光路偏向素子2としての応答速度が高くなり、高画質化することができる。
また、固定部208Yの表面のうち、上述した表面208aの固定部208X側に隣り合う表面208bは、表面208aから固定部208Xまでの間で、表面208aから離れるにつれて裏面側に近づくように傾いており、その分、固定部208Yの厚さが徐々に小さくなるように構成されている(図7参照)。
さらに、固定部208Xは、第1部分208Xaと、第1部分208Xaの外側、すなわち第1部分208Xaよりも揺動軸Aから遠い側に位置する第2部分208Xbと、を有している。そして、上述した傾斜している表面208bは、第1部分208Xaの表面に連続している。
一方、固定部208Yの表面のうち、図7に示す固定部208Xとは反対側に隣り合う(図7の表面208aに対して+Y側に隣り合う)表面208cは、表面208aよりも裏面側に位置しており、その分、固定部208Yの厚さが小さくなるように構成されている。なお、表面208aと表面208cとの間には、段差が設けられている。
このように構成されている結果、固定部208Yの厚さは、軸部206を支持している部分の表面208aからY軸方向に沿って(固定部208Yの延伸方向に沿って)離れるにつれて、連続的または段階的に小さくなっている。
ところで、図8は、このような固定部208Yやそれに接続されている軸部206等を、揺動軸A(図7参照)に沿って厚さ方向に切断したときの切断面を示している。
可動部204は、それ自体が揺動するため、その厚さが固定部208Yに比べて小さくなっている。これにより、質量の低減が図られ、より小さな駆動力であっても可動部204を容易に揺動させることができるようになる。
また、軸部206の厚さも、固定部208Yに比べて小さくなっている。これにより、軸部206がより捻られ易くなり、より小さな駆動力であっても十分な揺動変位量を確保することができる。
一方、固定部208Yは、その横断面(延伸方向に直交する面での切断面)が厚さ方向に細長い形状になるよう構成されている。すなわち、固定部208Yの横断面形状は、厚さ方向に長軸を有する細長い形状になっている。そして、固定部208Yのうち、表面側の端部は、図8に示すように、軸部206と接続されている。この部分を「軸部接続部208d」とする。
これに対し、固定部208Yのうちの裏面側の端部は、図8に示すように、軸部206に接続されておらず、自由端になっている。この部分を「自由端部208e」とする。
ここで、駆動部230により、固定部208Yに対して駆動力が付与されると、軸部206が捻られるように揺動するが、軸部206の捻られる角度(揺動角)が大きくなるにつれて、固定部208Yにも駆動力が波及する。前述したように、固定部208Yの厚さは、軸部206の厚さよりも大きくなるように設定され、かつ、固定部208Yの厚さ方向の一部は自由端部208eになっているため、固定部208Yに波及した駆動力は、固定部208Yをその厚さ方向(図8の上下方向)やX軸方向(図8の左右方向)に変位させる。この結果、固定部208Yが変位しない場合に比べて、すなわち、固定部208Yに可撓性が付与されていない場合に比べて、固定部208Y内において局所的な応力の集中が緩和されることとなり、応力集中に伴う機能部200の特性の劣化を抑制することができる。また、本実施形態に係る固定部208Yは、厚さ方向に変位するだけでなく、自由端部208eが図8の左右方向に変位することによっても、応力集中の緩和に寄与する。
加えて、軸部206や固定部208Yにおける応力集中を緩和することによって、機能部200に衝撃が加わったときの耐久性、すなわち耐衝撃性の向上を図ることができる。これは、軸部206や固定部208Yに発生する応力の低減を図った結果、衝撃によって新たに発生する応力を許容し得る幅が広げられるためである。その結果、信頼性の高いプロジェクター1を得ることができる。
さらに、軸部206や固定部208Yにおける応力集中を緩和することによって、機能部200の温度が上昇したときでも、機能部200の駆動特性が低下するのを抑制することができる。これも、軸部206や固定部208Yに発生する応力の低減が図られることにより、温度上昇に伴って発生する熱応力の許容幅が広くなることに起因する効果である。
なお、固定部208Yのうち、軸部206を支持している部分(第1部分)の厚さが、それに隣り合う部分(第2部分)の厚さより大きいことにより、自由端部208eが変位する際の変位量をより大きく確保することができる。すなわち、固定部208Yは、単に軸部206を支持する機能を有するのみでなく、可動部204を揺動させる「梁」としての機能も兼ね備える。このため、自由端部208eをより大きく変位させることができ、その分、固定部208Y内に発生する応力の緩和幅をより大きくすることができる。
また、固定部208Yを、軸部206が捻られることに連動させ、上述したように積極的に変位させることによって、軸部206の揺動角を補うことができる。すなわち、軸部206自体の揺動角を大きくしなくても、固定部208Yが変形することにより、その分、機能部200全体における揺動角を大きくすることができる。
なお、図8では、光学部202の表面の一部を覆うように可動部204が設けられているが、光学部202と可動部204との接続形態は図8に示す形態に限定されず、例えば、光学部202の側面(表面と裏面とを接続する面)と可動部204の側面(表面と裏面とを接続する面)とを突き合わせるような接続形態であってもよい。
ここで、図9および図10は、それぞれ図4に示す機能部が、揺動軸Aを中心に揺動したときの変位の様子をシミュレーションした図である。なお、図9および図10では、揺動における変位量を強調して図示している。また、図9および図10は、図示する際の視点の位置が互いに異なっている。
図9および図10に示すように、光学部202および可動部204は、その形状を維持しながら、軸部206を通過する揺動軸Aを中心にして揺動する。このとき、図9に矢印Bで示しているように、固定部208Yの自由端部208eが、図9の左方に湾曲するように変位している。矢印Cで示している部位も同様に、固定部208Yの自由端部208eが、図9の左方に湾曲するように変位している。
また、矢印Dで示すように、図10には、固定部208Yの自由端部208eが厚さ方向(図10に示す矢印Dの部位では上方)にも変位する様子が示されている。このように自由端部208eが変形することにより、軸部206の揺動角を補うことができる。その結果、前述したように、軸部206が短くて十分な揺動角を確保することが難しい場合であっても、機能部200全体でもって十分な揺動角を確保することができる。
換言すれば、仮に固定部208Yが上述したように変位することができない場合(固定部208Yが全体で固定されている場合等)、軸部206のみで必要な変位量を賄う必要がある。この場合、軸部206内に発生する応力が大きくなり過ぎないようにするためには、軸部206の長さを十分に長くしなければならない。しかしながら、軸部206を長くすると、機能部200の大型化を招き、ひいては、プロジェクター1の大型化を招いてしまうという問題がある。
これに対し、固定部208Yが上述したように変位することができれば、軸部206が短い場合でも、十分な揺動角が確保されることとなる。これにより、応力の増加を抑制しつつ軸部206の短縮化が図られ、ひいては機能部200およびプロジェクター1の小型化が図られる。
なお、固定部208Yのうち、光学部202側に臨む側面208fは、図6、8に示すように、固定部208Yの表面および裏面に対して傾いている。すなわち、固定部208Yの側面208fは、自由端部208e側から軸部接続部208d側に向かうにつれて、X軸方向の長さが徐々に大きくなるように傾斜した傾斜面になっている。このように構成することで、固定部208Yと軸部206との接続部に応力が集中し難くなり、固定部208Yや軸部206の特性の劣化を抑制することができる。
また、軸部206のX軸方向における長さL1は、機能部200の大きさに応じて適宜設定され、特に限定されないが、0.2mm以上5mm以下程度であるのが好ましく、0.5mm以上3mm以下程度であるのがより好ましい。
一方、軸部206の厚さt1も、機能部200の大きさに応じて適宜設定されるが、0.5mm以上7mm以下程度であるのが好ましく、1mm以上5mm以下程度であるのがより好ましい。
さらに、軸部206の長さL1と厚さt1との比L1/t1は、0.2以上3以下程度であるのが好ましく、0.3以上1以下程度であるのがより好ましく、0.4以上0.8以下程度であるのがさらに好ましい。これにより、軸部206の機械的特性が劣化するのを抑制しつつ、可捻性に優れた軸部206が得られる。
また、固定部208Yの側面208fは、軸部206の裏面2062と連続していてもよいが、図6、8に示すように、固定部208Yの側面208fと軸部206の裏面2062との間には、固定部208Yに沿って設けられたステップ208gが設けられているのが好ましい。このようなステップ208gを設けることにより、固定部208Yと軸部206との接続により応力が集中し難くなる。なお、ステップ208gは、固定部208Yの裏面と平行な面であり、かつ、軸部206の裏面2062と同一の面である。
ステップ208gのX軸方向における長さL2は、機能部200の大きさに応じて適宜設定され、特に限定されないが、0.03mm以上2mm以下程度であるのが好ましく、0.1mm以上1mm以下程度であるのがより好ましい。長さL2を前記範囲内に設定することで、固定部208Yと軸部206との接続部に対する応力集中をより緩和することができる。
また、ステップ208gの長さL2と軸部206の長さL1との比L2/L1は、0.05以上0.8以下程度であるのが好ましく、0.1以上0.5以下程度であるのがより好ましい。
また、固定部208Yの裏面のX軸方向における長さL3も、機能部200の大きさに応じて適宜設定され、特に限定されないが、0.3mm以上5mm以下程度であるのが好ましく、0.5mm以上2mm以下程度であるのがより好ましい。
一方、固定部208Yの最大厚さt2も、機能部200の大きさに応じて適宜設定されるが、2mm以上10mm以下程度であるのが好ましく、3mm以上7mm以下程度であるのがより好ましい。
さらに、固定部208Yの長さL3と最大厚さt2との比L3/t2は、0.05以上0.8以下程度であるのが好ましく、0.1以上0.5以下程度であるのがより好ましい。これにより、固定部208Yの自由端部208eには、十分な変位量が付与されることとなる。その結果、固定部208Y内において局所的な応力の集中が特に緩和されるとともに、軸部206の揺動角をより容易に大きくすることができる。
なお、図5に示す機能部200のY軸方向の全長をL4とすると、全長L4は、特に限定されないが、一例として20mm以上150mm以下程度であるのが好ましく、40mm以上90mm以下程度であるのがより好ましい。
また、図5に示す長さL5および長さL6は、それぞれ特に限定されないが、10mm以上80mm以下程度であるのが好ましく、20mm以上65mm以下程度であるのがより好ましい。
また、図5に示す長さL7および長さL8は、それぞれ特に限定されないが、5mm以上70mm以下程度であるのが好ましく、10mm以上60mm以下程度であるのがより好ましい。なお、長さL7と長さL8との比L7/L8は、例えば、液晶表示素子108R、108G、108Bのアスペクト比に応じて適宜設定される。
また、図5に示す長さL9は、特に限定されないが、3mm以上40mm以下程度であるのが好ましく、5mm以上30mm以下程度であるのがより好ましい。
また、図5に示す長さL10は、特に限定されないが、10mm以上80mm以下程度であるのが好ましく、20mm以上60mm以下程度であるのがより好ましい。
また、図7に示す固定部208Yの表面208aとそれに隣り合う表面208cとの段差の高さt3は、特に限定されないが、0.1mm以上2mm以下程度であるのが好ましく、0.2mm以上1mm以下程度であるのがより好ましい。
((筐体))
筐体220は、平板状をなす底部221と、底部221の縁部から立脚する2つの脚部222と、を備えている。
底部221は、平面視で矩形状をなしており、上述した機能部200の表面側に位置している。
脚部222は、底部221の四辺のうち、対向する2辺の縁部からそれぞれ立脚する凸条である。そして、2つの脚部222に挟まれるように機能部200が載置されている。
また、図示しないものの、底部221には貫通孔が形成されており、光学部202を透過する光がこの貫通孔を通過し得るようになっている。これにより、光学部202によって偏向された光の伝搬が底部221によって妨げられるのを防止している。
なお、底部221が透光性を有している場合には、上述した貫通孔は必ずしも必要ない。
筐体220の構成材料は、特に限定されないが、例えば、アルミニウムのような金属材料等が挙げられる。
この筐体220と機能部200とを機械的に接続するのが筐体取付部224(支持部)である。図3に示す筐体取付部224は、平面視で枠状をなす枠体部225と、枠体部225の一部が外側(枠体部225の外側)に向かって延出してなる延出部226と、を備えている。
枠体部225は、その一部が機能部200の固定部208Xと機械的に接続されるように構成されている。一方、延出部226は、前述した筐体220の脚部222と機械的に接続されている。枠体部225と固定部208Xとの間、または、延出部226と脚部222との間に、制振ワッシャー等の制振部材(図示せず)を設けて、それぞれを機械的に接続してもよい。これにより、機能部200の揺動時の振動を筐体220に伝達しにくくすることができる。また、筐体取付部224を設けず、固定部208Xを直接筐体220のいずれかの箇所に機械的に接続してもよい。この場合においても、固定部208Xと筐体220との間に制振部材を設けて機械的に接続してもよい。
このように、機能部200は、固定部208Xにおいて筐体220に固定されることになるため、固定部208Yが直接、筐体220に固定されるのを避けることができる。これにより、固定部208Yを前述したように十分な変位量で変位させることができ、局所的な応力集中を伴うことなく必要な揺動角で光学部202を揺動させることができる。
なお、筐体220に対する機能部200の固定方法は、上述した筐体取付部224を用いた方法に限定されず、例えば、筐体取付部224を省略して機能部200を筐体220に直接固定するようにしてもよい。
また、機能部200と筐体取付部224との接続方法、および、筐体取付部224と筐体220との接続方法は、それぞれ特に限定されないが、例えばネジのような接続具を用いた方法、接着剤や接着テープを用いた方法等が挙げられる。
また、本実施形態に係る固定部208は、枠状をなしているが、このような形状に限定されず、軸部206を支持し得る形状であればいかなる形状であってもよい。
また、光学部202と可動部204との間は、いかなる方法で接着されていてもよいが、例えば接着剤を介して接着されている。接着剤としては、例えば、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、シリコーン系接着剤等が挙げられる。
((駆動部))
次に、駆動部230について説明する。
本実施形態に係る駆動部230は、2つの可動部204Xのうちの一方の裏面に固定された磁石232と、固定部208Xに固定された環状にコイル234と、コイル234と固定部208Xとの間に介在しこれらをコイル234を固定部208Xに対して取り付けるコイル取付部236と、を備えている。
磁石232は、例えば永久磁石で構成される。磁石232を可動部204Xに固定することにより、磁界を発生させることができ、コイル234から発生する磁界との磁気的相互作用によって可動部204Xに駆動力を発生させることができる。
永久磁石としては、例えば、ネオジム(FeNdB)磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石、FeCo系磁石等が挙げられる。
コイル234は、環状をなしており、例えば層状巻線コイル、ボイスコイルで構成される。このコイル234は、空芯であってもよく、任意のコアを含むものであってもよい。
また、コイル234の一方の面が、コイル取付部236に固定されている。これにより、磁石232とコイル234との間で磁気的相互作用が生じ、磁石232に駆動力が発生する。なお、この駆動力によって磁石232を備える可動部204が揺動し得るように、磁石232とコイル234との間には所定の間隙が設けられている。
このような本実施形態に係る駆動部230は、磁石側が揺動する、いわゆるムービングマグネット型の電磁アクチュエーター方式を採用するものであるが、かかる駆動方式は特に限定されず、コイル側が揺動する、いわゆるムービングコイル型の駆動方式を有するものであってもよい。
図11(a)は、可動部204とそれに固定された磁石232とを模式的に示す平面図であり、図11(b)は、図11(a)に示す磁石232とそれに対応するように設けられたコイル234とを模式的に示す側面図である。
図11(b)に示すコイル234に電圧が印加されると、その印加方向と磁石232から発生する磁界の方向とによって、磁石232を図11(b)の上方または下方に駆動する力が発生する。例えば、図11(b)に示すようにN極およびS極を発生させると、コイル234に近づくように磁石232を駆動することができる。
なお、このような図11(a)、(b)に示す駆動部230は、本実施形態に係る駆動部である。また、図11(c)〜(h)に示す駆動部230は、それぞれ電磁アクチュエーター方式を採用する駆動部230の他の構成例である。
図11(a)、(b)に示す駆動部230は、磁石232やコイル234を揺動軸Aに対して非対称に配置し、可動部204にモーメントを付加することによって駆動するタイプの駆動部である(軸非対称・モーメント型)。
一方、図11(c)、(d)に示す駆動部230は、軸非対称・モーメント型というタイプ分けの観点から言えば、図11(a)、(b)に示す駆動部230と同等であるが、可動部204における磁石232の配置が異なっている点で相違している。すなわち、図11(c)、(d)に示す駆動部230では、可動部204のうち、揺動軸Aから最も離れた位置に磁石232が配置されている。これにより、小さな磁力でも可動部204を容易に駆動することができる。
また、図11(e)、(f)に示す駆動部230では、可動部204の面方向と平行に磁力線が放出されるように、モーメント型の駆動部230とは磁石232のN極およびS極の位置を異ならせている。さらに、コイル234についても、その巻き軸が可動部204の面方向と平行になるように、モーメント型の駆動部230とはコイル234の向きを異ならせている。磁石232およびコイル234をこのように配置することによっても、磁石232に対して駆動力を付与することができる(軸非対称・トルク型)。なお、コイル234には、巻き線2341とコア2342とを有するものが好ましく用いられる。
一方、図11(g)、(h)に示す駆動部230では、トルク型というタイプ分けの観点から言えば、図11(e)、(f)に示す駆動部230と同等であるが、可動部204における磁石232の配置が異なっている点で相違している。すなわち、図11(g)、(h)に示す駆動部230では、可動部204のうち、揺動軸Aに対して線対称の関係を満足するように磁石232が配置されている。これにより、駆動の周波数を高め易いという利点がある(軸対称・トルク型)。
なお、駆動部230の駆動方式は、上述した方式に限定されず、圧電駆動方式や、その他の駆動方式であってもよい。
また、駆動部230が設けられる位置や数も、図示のものに限定されず、例えば、1つの可動部204に対して複数の駆動部230を対応させるようにしてもよい。
また、駆動部230のサイズは、特に限定されないが、例えば図5に示す矩形状をなす磁石232の場合、短辺の長さが1mm以上10mm以下程度であるのが好ましく、長辺の長さが5mm以上30mm以下程度であるのが好ましい。
(光路偏向素子の作動)
次に、光路偏向素子2の作動について説明する。なお、光路偏向素子2の作動については、例えば、特開2012−013766号公報等に説明された作動と同様であればよい。
図12および図13は、それぞれ図3に示す光路偏向素子が光を偏向させる原理を説明するための図である。
コイル234に電圧を印加していないとき、光路偏向素子2では、光学部202は揺動しないので、図12に破線で示すように、光学部202に入射された光81の入射角は直角になり、屈折することなく直進する光82となって出射する。
一方、コイル234に所定の電圧を印加すると、光学部202は、例えば図12に実線で示すように傾き、この状態にある光学部202に入射された光81は、光学部202を透過する際に屈折し、光83となって出射する。この光83は、空間上で光82とずれているため、光83で形成される画像は、光82で形成される画像からずれた状態でスクリーン8に投射されることとなる。
図13は、縦4行、横4列の行列状に画素を配置した画像84および画像85を示している。画像84は、図12に示す光82により形成された画素841の集合体であり、一方、画像85は、図12に示す光83により形成された画素851の集合体である。
図13は、光学部202の揺動により、画像84を画像85へとずらした例である。この際のずらし量は、画素841のピッチの半分になっている。この結果、スクリーン8に投射された画像85の画素数は、画像84の画素数の2倍になり、画像の高解像度化が図られることとなる。
また、前述したように、画像85は、画素841の配列方向に対して斜めにずらされている。このため、画像85の画素数は、縦も横も実質的に2倍になっている。
なお、光路偏向素子2による画像のずらし量は、画素のピッチの半分に限定されず、例えば4分の1や8分の1等であってもよい。
≪第2実施形態≫
次に、本発明の光学デバイスの第2実施形態を適用した光路偏向素子について説明する。
図14は、本発明の光学デバイスの第2実施形態を適用した光路偏向素子が光を偏向させる原理を説明するための図である。なお、図14において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態に係る光路偏向素子2は、光学部202において光を偏向させる原理が異なる以外、第1実施形態に係る光路偏向素子2と同様である。
すなわち、本実施形態に係る光学部202は、光反射性を有しており、光透過性を有している第1実施形態とこの点で相違する。
コイル234に電圧を印加していないとき、光路偏向素子2では、光学部202は揺動しないので、図14に破線で示すように、光学部202に入射された光81は、破線で示す光82として反射する。
一方、コイル234に所定の電圧を印加すると、光学部202は、例えば図14に実線で示すように傾く。光学部202が傾くと、光学部202に入射する光81の入射角および出射角も変化するため、光81は実線で示す光83として反射する。したがって、目的とする入射角度になるように光学部202の姿勢を変化させることによって、光83(反射光)の偏向方向や偏向量を制御することができる。この光83は、空間上で光82とずれているため、光83で形成される画像は、光82で形成される画像からずれた状態でスクリーン8に投射されることとなる。その結果、かかる光路偏向素子2を備えるプロジェクターは、第1実施形態に係るプロジェクターと同様の効果を奏するものとなる。
本実施形態に係る光学部202の構成材料は、光反射性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、シリコン、金属のような光沢を有する材料の他、第1実施形態に係る光学部202の構成材料として挙げた材料に反射膜を付けた部材等が挙げられる。
以上のような第2実施形態においても、第1実施形態と同様の作用、効果が得られる。
≪第3実施形態≫
次に、本発明の光学デバイスの第3実施形態を適用した光スキャナー、および、本発明の画像表示装置の第3実施形態を適用したプロジェクターについて説明する。
図15は、本発明の画像表示装置の第3実施形態を適用したプロジェクターの光学的な構成を示す図である。なお、図15において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態に係るプロジェクター9は、光を走査することにより画像を形成する走査方式のプロジェクターであり、本発明の光学デバイスの第3実施形態を適用した光スキャナー94を備えている以外、第1実施形態に係るプロジェクター1と同様である。
すなわち、本実施形態に係るプロジェクター9は、レーザー等の光を出射する光源装置91と、クロスダイクロイックプリズム92と、主走査を担う光スキャナー93と、副走査を担う光スキャナー94(本発明の光学デバイスの第3実施形態)と、固定ミラー95と、を有している。
図15に示す光源装置91は、赤色光を照出する赤色光源装置911と、青色光を照出する青色光源装置912と、緑色光を照出する緑色光源装置913とを備えている。
クロスダイクロイックプリズム92は、4つの直角プリズムを貼り合わせて構成され、赤色光源装置911、青色光源装置912、緑色光源装置913のそれぞれから照出された光を合成する光学素子である。
かかるプロジェクター9では、赤色光源装置911、青色光源装置912および緑色光源装置913のそれぞれから、図示しないホストコンピューターからの画像情報に基づいて光が照出され、この光をクロスダイクロイックプリズム92で合成し、この合成された光が、光スキャナー93、94によって走査され、さらに固定ミラー95によって反射され、スクリーン8上にカラー画像を形成するように構成されている。
ここで、光スキャナー93、94の光走査について具体的に説明する。
まず、クロスダイクロイックプリズム92で合成された光は、光スキャナー93によって横方向に走査される(主走査)。そして、この横方向に走査された光は、光スキャナー94によってさらに縦方向に走査される(副走査)。これにより、2次元カラー画像をスクリーン8上に形成することができる。このような光スキャナー94として本発明の光学デバイスを用いることで、優れた描画特性を発揮することができる。
光スキャナー94では、光学部202において光を反射しつつ光路を偏向させることができる。その結果、高解像度を実現することができる。
ただし、プロジェクター9としては、光スキャナー93、94により光を走査し、対象物に画像を形成するように構成されていれば、これに限定されず、例えば、固定ミラー95を省略してもよい。
また、光スキャナー93にも、本発明の光学デバイスが適用されていてもよい。
以上のような第3実施形態においても、第1、第2実施形態と同様の作用、効果が得られる。
≪第4実施形態≫
次に、本発明の画像表示装置の第4実施形態を適用したヘッドマウントディスプレイについて説明する。
図16は、本発明の画像表示装置の第4実施形態を適用したヘッドマウントディスプレイを示す斜視図である。なお、図16において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図16に示すヘッドマウントディスプレイ300は、眼鏡310と、眼鏡310に搭載された映像出力部90と、を有している。この映像出力部90は、第3実施形態に係るプロジェクター9と同様の構成を有している。そして、映像出力部90により、眼鏡310の本来レンズである部位に設けられた表示部320に、一方の目で視認される所定の画像を表示する。
表示部320は、透明であってもよく、また、不透明であってもよい。表示部320が透明な場合は、現実世界からの情報に映像出力部90からの情報を重ねて使用することができる。
なお、ヘッドマウントディスプレイ300に、2つの映像出力部90を設け、両方の目で視認される画像を、2つの表示部に表示するようにしてもよい。
以上のような第4実施形態においても、第1〜第3実施形態と同様の作用、効果が得られる。
以上、本発明の光学デバイスおよび画像表示装置について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明の光学デバイスおよび画像表示装置では、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができ、また、他の任意の構成を付加することもできる。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、本発明の光学デバイスは、光路偏向素子の他に、例えば光スイッチ、光アッテネーター等にも適用可能である。
また、本発明の画像表示装置は、プロジェクターやヘッドマウントディスプレイ(HMD)の他に、プリンター、ヘッドアップディスプレイ(HUD)等にも適用可能である。
1 プロジェクター
2 光路偏向素子
8 スクリーン
9 プロジェクター
81 光
82 光
83 光
84 画像
85 画像
90 映像出力部
91 光源装置
92 クロスダイクロイックプリズム
93 光スキャナー
94 光スキャナー
95 固定ミラー
102 光源
104a ミラー
104b ミラー
104c ミラー
106a ダイクロイックミラー
106b ダイクロイックミラー
108B 液晶表示素子
108G 液晶表示素子
108R 液晶表示素子
110 ダイクロイックプリズム
112 投射レンズ系
114 リレーレンズ
120 制御回路
122 画像信号処理回路
200 機能部
202 光学部
204 可動部
204X 可動部
204Y 可動部
205 空隙部
206 軸部
208 固定部
208X 固定部
208Xa 第1部分
208Xb 第2部分
208Y 固定部
208a 表面
208b 表面
208c 表面
208d 軸部接続部
208e 自由端部
208f 側面
208g ステップ
220 筐体
221 底部
222 脚部
224 筐体取付部
225 枠体部
226 延出部
230 駆動部
232 磁石
234 コイル
236 コイル取付部
300 ヘッドマウントディスプレイ
310 眼鏡
320 表示部
841 画素
851 画素
911 赤色光源装置
912 青色光源装置
913 緑色光源装置
2061 側面
2062 裏面
2341 巻き線
2342 コア
A 揺動軸
B 矢印
C 矢印
D 矢印
Rv データ信号
Gv データ信号
Bv データ信号
Vid 画像信号

Claims (12)

  1. 光が入射する光入射面を有する光学部と、
    前記光学部を支持する可動部と、
    前記可動部を揺動軸まわりに揺動可能に支持する軸部と、
    前記軸部が接続される固定部と、
    を備え、
    前記固定部において前記光入射面の法線方向に沿って前記揺動軸を通過するように前記固定部を切断したときの切断面の形状は、前記法線方向に沿う長軸を有し、
    前記切断面の前記法線方向における長さは、前記軸部の前記法線方向における厚さよりも大きく、
    前記固定部は、
    前記長軸の方向において一方の端部と他方の端部とを有し、
    前記一方の端部と前記軸部とが接続され、
    前記他方の端部が固定されていないことによって、前記他方の端部が変位可能であることを特徴とする光学デバイス。
  2. 前記可動部に設けられている永久磁石と、前記永久磁石に作用する磁界を発生させるコイルと、を有する請求項1に記載の光学デバイス。
  3. さらに、前記固定部を支持する支持部を有し、
    前記支持部は、前記他方の端部を除いた位置において前記固定部を支持している請求項1または2に記載の光学デバイス。
  4. 前記可動部、前記軸部および前記固定部は、それぞれ前記光学部よりも弾性率が小さい請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光学デバイス。
  5. 前記可動部、前記軸部および前記固定部は、それぞれ樹脂材料で構成されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光学デバイス。
  6. 前記固定部は、前記軸部が接続されている第1部分と、前記第1部分に隣り合っていて前記軸部が接続されていない第2部分と、を含み、
    前記第1部分の厚さは、前記第2部分の厚さより大きい請求項1ないし5のいずれか1項に記載の光学デバイス。
  7. 前記光学部は、光を透過する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の光学デバイス。
  8. 前記光学部は、光を反射する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の光学デバイス。
  9. 前記切断面において、前記固定部の前記揺動軸の延在方向についての長さが、前記他方の端部から前記一方の端部に向かうにつれて徐々に大きくなっている請求項1ないし8のいずれか1項に記載の光学デバイス。
  10. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の光学デバイスを備えることを特徴とする画像表示装置。
  11. 前記光学デバイスにおいて前記光学デバイスから射出される光の光路を変更することにより、前記光の照射によって表示される画素の位置をずらすように構成されている請求項10に記載の画像表示装置。
  12. 前記光学デバイスは、前記光を走査して画像を形成する請求項10に記載の画像表示装置。
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