JP2015187014A - 真空包装装置、および、真空包装方法 - Google Patents

真空包装装置、および、真空包装方法 Download PDF

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Abstract

【課題】包装袋内の液体が沸騰により気化して発生した気体が真空ポンプ等の脱気装置に吸い込まれることを抑制する真空包装装置、および、真空包装方法を提供する。
【解決手段】被包装物を収納した包装袋Bを収容するチャンバー2と、チャンバー内を減圧して包装袋内の脱気を行う脱気装置3と、包装袋の被包装物投入口Baを閉じる投入口閉成装置5と、被包装物投入口を封止する封止装置と、チャンバー内の包装袋の膨張を検出可能な膨張検出手段50と、制御装置と、を備えた真空包装装置1であって、制御装置は、脱気装置と投入口閉成装置とを制御して、被包装物を収納する包装袋を収容した状態でチャンバー内を、包装袋の被包装物投入口を閉じた状態で減圧して包装体を膨張させ、包装袋が膨張したことを膨張検出手段により検出した場合、閉状態の被包装物投入口を開放し、封止装置を制御して被包装物投入口を封止する。
【選択図】図15

Description

本発明は、被包装物を収納する包装袋を収容した状態でチャンバー内を減圧して包装袋内の脱気を行い、この状態で包装袋の被包装物投入口を閉じ、閉状態の被包装物投入口を封止して、被包装物を真空包装する真空包装装置、および、真空包装方法に関する。
従来、食品などの被包装物を包装する包装方法の一つとして真空包装が知られている。真空包装は、真空包装装置のチャンバー内に被包装物が収納された包装袋を収容し、チャンバー内を減圧して包装袋内を脱気し、この状態で包装袋の被包装物投入口をヒートシールなどにより封止して行われる(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−276788号公報
ところで、真空包装対象である被包装物が常温よりも高温の液体を含んだもの、例えば、スープ、カレー、煮汁を含んだ煮物、加熱された油に漬け込んだ食品などのように、汁気のある温かい料理である場合には、チャンバー内を十分に減圧して包装袋内を気泡が真空包装後に残らないように脱気しようとすると、液体が沸騰して開口状態の包装袋から吹き零れ易くなり、包装袋を汚してしまう虞がある。また、液体が沸騰により気化して発生した気体(例えば、水が沸騰して発生した水蒸気)が真空ポンプ等の脱気装置に吸い込まれ、脱気装置が気体による悪影響(例えば、ポンプ内部の腐食や脱気能力の低下)を受ける虞がある。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、包装袋内の液体が沸騰により気化して発生した気体が真空ポンプ等の脱気装置に吸い込まれることを抑制する真空包装装置、および、真空包装方法を提供しようとするものである。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1に記載のものは、被包装物を収納した包装袋を収容するチャンバーと、該チャンバー内を減圧して包装袋内の脱気を行う脱気装置と、チャンバー内に設けられ、包装袋の被包装物投入口を閉じる投入口閉成装置と、閉状態の被包装物投入口を封止する封止装置と、前記チャンバー内の包装袋の膨張を検出可能な膨張検出手段と、脱気装置と投入口閉成装置と封止装置とを制御する制御装置と、を備えた真空包装装置であって、
前記制御装置は、
前記脱気装置と前記投入口閉成装置とを制御して、被包装物を収納する包装袋を収容した状態でチャンバー内を、前記包装袋の被包装物投入口を閉じた状態で減圧し、
前記減圧により前記包装袋が膨張したことを前記膨張検出手段により検出した場合、閉状態の被包装物投入口を開放し、
前記封止装置を制御して被包装物投入口を封止する制御を行うことを特徴とする真空包装装置である。
請求項2に記載のものは、前記チャンバー内の圧力を検出する気圧検出手段を備え、
前記気圧検出手段により検出された前記被包装物の沸騰時の圧力を前記制御装置に記憶し、
当該記憶された圧力に基づいて、前記脱気装置及び前記投入口閉成装置の制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の真空包装装置である。
請求項3に記載のものは、被包装物を収納した包装袋を載置可能な本体部と、
前記本体部に対して開閉可能に設けられ、前記本体部を上方から閉塞する蓋部と、
前記蓋部が前記本体部を閉塞した状態において、前記本体部に載置された前記包装袋よりも上方に位置する袋当接部と、
当該袋当接部の姿勢の変化により前記包装袋の膨張を検出する膨張検出機構と、
を備えたことを特徴とする真空包装装置である。
請求項4に記載のものは、前記袋当接部は、一端部が前記蓋部に回動可能な状態で軸着され、他端部が自由端として構成され、
前記他端部は、前記包装袋の膨張により、前記本体側に位置する下降姿勢から前記蓋側に位置する上昇姿勢に変換可能であることを特徴とする請求項3に記載の真空包装装置である。
請求項5に記載のものは、前記袋当接部の他端部には、磁性体で構成された検出片を備え、
前記膨張検出機構は、前記検出片の接近により変化する磁界の変化に基づいて前記包装袋の膨張を検出することを特徴とする請求項4に記載の真空包装装置である。
請求項6に記載のものは、前記包装袋の投入口を閉じる投入口閉成装置を備え、
前記蓋部は、前記本体部に対して回動可能に設けられ、
前記袋当接部は、前記蓋部が前記本体部を閉塞した状態において、前記投入口閉成装置よりも前記蓋部の回動中心側に位置したことを特徴とする請求項3から請求項5の何れか一項に記載の真空包装装置である。
請求項7に記載のものは、前記袋当接部は、膨張状態の包装袋の上方に載って自重により前記包装袋を押しつぶすことが可能な平板状に構成されたことを特徴とする請求項3から請求項6の何れか一項に記載の真空包装装置である。
請求項8に記載のものは、被包装物を収納した包装袋を収容するチャンバーと、該チャンバー内を減圧して包装袋内の脱気を行う脱気装置と、チャンバー内に設けられ、包装袋の被包装物投入口を閉じる投入口閉成装置と、閉状態の被包装物投入口を封止する封止装置と、前記チャンバー内の包装袋の膨張を検出可能な膨張検出手段と、脱気装置と投入口閉成装置と封止装置とを制御する制御装置と、を備えた真空包装装置の制御方法であって、
被包装物を収納する包装袋を収容したチャンバー内において、前記包装袋の被包装物投入口を閉じた状態で減圧し、
前記減圧により前記包装袋が膨張したことを前記膨張検出手段により検出した場合、閉状態の被包装物投入口を開放し、
前記封止装置を制御して被包装物投入口を封止することを特徴とする真空包装装置の制御方法である。
本発明によれば、以下のような優れた効果を奏する。
すなわち、包装袋の膨張を膨張検出手段により検出するので、チャンバー内の脱気を停止するタイミングを簡単に把握することができる。したがって、包装袋内の液体が沸騰して気化した気体が脱気装置に吸い込まれてしまう不都合を抑制することができる。
真空包装装置の概略図である。 真空包装装置の制御系統を示すブロック図である。 水蒸気圧表である。 水蒸気圧曲線である。 準備減圧工程においてチャンバー内を第1設定圧まで減圧する真空包装装置の説明図であり、(a)は概略図、(b)はタイミングチャートである。 準備減圧工程においてチャンバー内を第2設定圧まで減圧する真空包装装置の説明図であり、(a)は概略図、(b)はタイミングチャートである。 包装減圧工程における真空包装装置の説明図であり、(a)は概略図、(b)はタイミングチャートである。 閉成解除工程における真空包装装置の説明図であり、(a)は概略図、(b)はタイミングチャートである。 封止工程における真空包装装置の説明図であり、(a)は概略図、(b)はタイミングチャートである。 封止工程終了後の真空包装装置の説明図であり、(a)は概略図、(b)はタイミングチャートである。 温度検出センサを備えた真空包装装置の概略図である。 温度検出センサを備えた真空包装装置の制御系統を示すブロック図である。 温度検出センサと膨張検出手段とを備えた真空包装装置の概略図である。 温度検出センサと膨張検出手段とを備えた真空包装装置の制御系統を示すブロック図である。 温度検出センサと膨張検出手段とを備えた真空包装装置の包装減圧工程における概略図である。 温度検出センサと膨張検出手段とを備えた真空包装装置の閉成解除工程における概略図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
真空包装装置1は、図1および図2に示すように、被包装物を収容した包装袋Bを収納するチャンバー2と、該チャンバー2内を減圧して包装袋B内の脱気を行う脱気装置3と、チャンバー2の内部に設けられ、包装袋Bの被包装物投入口Baを閉じる投入口閉成装置5と、包装袋Bの被包装物投入口Baを封止するシール用ヒーター6(本発明における封止装置に相当)と、脱気装置3と投入口閉成装置5とシール用ヒーター6とを制御する制御装置7と、を備えて構成されている。なお、脱気装置3については、後で詳細に説明する。
チャンバー2は、上面に包装袋Bを載置可能な本体部2aと、該本体部2aを上方から閉塞する蓋部2bとから構成された耐圧容器であり、蓋部2bを上下方向に回動して開閉可能とし、蓋部2bと本体部2aとの当接部分にシール材(図示せず)を設けてチャンバー2内の気密性を維持できるように構成されている。また、本体部2aには吸引口9を穿設して脱気装置3へ接続し、脱気装置3を駆動するとチャンバー2内の空気が吸引口9から吸引されてチャンバー2内が減圧されるように構成されている。
投入口閉成装置5は、本体部2a側に昇降可能な状態で設けられた下側閉成ブロック10と、蓋部2bの下面側に固定された上側閉成ブロック11とを対向する状態で備え、下側閉成ブロック10を閉成用シリンダ12の駆動により昇降可能とし、上側閉成ブロック11と上昇状態の下側閉成ブロック10との間に包装袋Bを挟持して被包装物投入口Baを閉成するように構成されている。また、閉成用シリンダ12と脱気装置3とを投入口閉成駆動流路13により接続し、投入口閉成駆動流路13には、三方弁で構成された投入口閉成用電磁弁14の接続口の1つを接続し、残りの接続口の一方を脱気装置3の一部に接続し、他方を大気中に開放している。そして、投入口閉成用電磁弁14を操作することにより、閉成用シリンダ12と脱気装置3とを連通して閉成用シリンダ12内を脱気装置3により吸気すると、閉成用シリンダ12が下側閉成ブロック10を上昇させて上側閉成ブロック11へ圧接し(図7(a)参照)、閉成用シリンダ12内が大気開放されると、閉成用シリンダ12が下側閉成ブロック10を上側閉成ブロック11から下方へ離間させるように構成されている(図5(a)参照)。さらに、下側閉成ブロック10の上側閉成ブロック11側(上部)および上側閉成ブロック11の下側閉成ブロック10側(下部)にはシール用ヒーター6をそれぞれ備え、上側閉成ブロック11と下側閉成ブロック10との間に包装袋Bを挟持した状態でシール用ヒーター6に通電すると、被包装物投入口Baが閉成した状態で加熱圧着されて封止されるように構成されている。
また、下側閉成ブロック10の袋挟持面(上面)および上側閉成ブロック11の袋挟持面(下面)には、耐熱性および粘着性を有するゲル状シート(例えばシリコンゴム製のシート)で構成された袋貼着部15を備え、該袋貼着部15を包装袋Bの表面へ貼着して、挟持状態の包装袋Bの被包装物投入口Baがずれる不都合、ひいては挟持状態の包装袋Bが上側閉成ブロック11と下側閉成ブロック10との間から抜ける不都合を阻止できるように構成されている。なお、袋貼着部15は、シール用ヒーター6からずれた位置(具体的には、シール用ヒーター6よりも蓋部2bの回動中心側(図1中、右側)にずれた位置)に配置されている。
次に、脱気装置3について説明する。
脱気装置3は、真空ポンプ16と、該真空ポンプ16とチャンバー2との間を接続する減圧調整機構17とを備えて構成されている。減圧調整機構17は、真空ポンプ16とチャンバー2とを連通可能な吸気流路18を備え、吸気流路18の途中には、真空ポンプ16とチャンバー2との連通を許容したり解除したりする真空電磁弁19(流路切替弁の一種)を設けている。また、吸気流路18のうちチャンバー2と真空電磁弁19とに間にはチャンバー側分岐ポート20を設け、真空ポンプ16と真空電磁弁19との間にはポンプ側分岐ポート21を設け、チャンバー側分岐ポート20とポンプ側分岐ポート21との間をバイパス流路22で接続し、バイパス流路22により吸気流路18を迂回して真空ポンプ16とチャンバー2とを連通できるように構成されている。さらに、バイパス流路22の途中には、真空ポンプ16とチャンバー2との連通を許容したり解除したりする真空バイパス電磁弁23(流路切替弁の一種)を設けている。そして、バイパス流路22の流路径や真空バイパス電磁弁23のオリフィス径を吸気流路18の流路径よりも細くしたり、あるいは、バイパス流路22の途中に絞り弁(図示せず)を配置したりするなどして、バイパス流路22の流路抵抗を吸気流路18よりも大きく設定している。
このような構成を備えた減圧調整機構17(脱気装置3)においては、真空電磁弁19と真空バイパス電磁弁23とを操作して真空ポンプ16とチャンバー2との連通状態を切り替えることができるように構成されている。具体的には、真空電磁弁19を開くとともに真空バイパス電磁弁23を閉じると、バイパス流路22を介さずに吸気流路18を介して真空ポンプ16とチャンバー2とを連通する吸気連通状態となり(図5(a)参照)、真空電磁弁19を閉じるとともに真空バイパス電磁弁23を開くと、吸気流路18を介さずにバイパス流路22を介して真空ポンプ16とチャンバー2とを連通するバイパス連通状態となる。そして、真空電磁弁19および真空バイパス電磁弁23を操作して吸気連通状態に切り替え、この状態で真空ポンプ16を駆動してチャンバー2内を減圧すると、チャンバー2内が予め設定された第1減圧速度で減圧される。一方、真空電磁弁19および真空バイパス電磁弁23を操作してバイパス連通状態に切り替え、この状態で真空ポンプ16を駆動してチャンバー2内を減圧すると、チャンバー2内が第1減圧速度よりも遅い第2減圧速度で減圧される。言い換えると、減圧調整機構17は、真空ポンプ16の駆動により減圧されるチャンバー2内の減圧速度を予め設定された第1減圧速度と、該第1減圧速度よりも遅い第2減圧速度とに切り替えることができるように構成されている。
なお、吸気流路18のうちポンプ側分岐ポート21と真空ポンプ16との間に位置する箇所には閉成分岐ポート25を設け、該閉成分岐ポート25に投入口閉成用電磁弁14の接続口の1つを接続している。また、吸気流路18のうちチャンバー側分岐ポート20とチャンバー2との間に位置する箇所には真空開放分岐ポート26を設けて真空開放弁27を接続し、該真空開放弁27を開放してチャンバー2内を減圧状態から大気圧に戻せる(大気開放できる)ように構成されている。
制御装置7は、図2に示すように、真空包装装置1の制御を行うワンチップマイクロコンピュータ30と、各信号の入出力処理を行うインターフェイス回路31等から構成されている。そして、インターフェイス回路31には、真空包装装置1の操作パネル(図示せず)に設けられた電源スイッチ32、圧力や時間の設定スイッチ33等の各種操作スイッチ、チャンバー2内の気圧を検出する気圧検出センサ(圧力センサ)34、蓋部2bの開閉状態を検出する蓋開閉検出センサ35からの信号が入力されている。また、インターフェイス回路31からは、真空ポンプ16、真空電磁弁19、真空バイパス電磁弁23、投入口閉成用電磁弁14、真空開放弁27、シール用ヒーター6、各種報知音を発するブザー36、各種状態を表示する表示器37に制御信号を出力する。そして、真空包装作業におけるチャンバー2内の気圧の目標値(第1設定圧P1(準備設定圧)、該第1設定圧P1よりも低い第2設定圧P2(投入口閉成前設定圧)、該第2設定圧P2よりも低い第3設定圧P3(投入口閉成時設定圧))を作業員が設定スイッチ33を入力操作する等して予め設定し、気圧検出センサ34により検出された気圧が第1設定圧P1、第2設定圧P2、第3設定圧P3に到達したことを契機にして真空包装装置1の動作を制御するように構成されている。
次に、上記した構成からなる真空包装装置1において、常温よりも高温の液体が含まれた被包装物を真空包装する手順について説明する。なお、この実施形態では、被包装物に含まれる液体を、常温よりも高温(例えば80℃)の水とする。さらに、真空包装開始前の状態(常態)では、真空ポンプ16を駆動せず、真空電磁弁19、真空バイパス電磁弁23、投入口閉成用電磁弁14の全接続口を閉状態(N,C)とし、真空開放弁27を開状態(N,O)とする(図5(b)参照)。また、投入口閉成駆動流路13内および閉成用シリンダ12内が減圧されておらず、下側閉成ブロック10が下降した状態とする。そして、真空包装作業におけるチャンバー2内の気圧の目標値(第1設定圧P1、第2設定圧P2、第3設定圧P3)を、被包装物に含まれる液体(水)の温度に基づいて予め設定しておく。具体的には、作業員が設定スイッチ33を入力操作する等して、第2設定圧P2を、被包装物に含まれた高温の水が沸騰する圧力(詳しくは、沸騰し始める圧力)に設定する。例えば、水温が80℃である場合には、第2設定圧P2を47.39kPaに設定する(図3および図4参照)。また、第1設定圧P1を、第2設定圧P2よりも高く(例えば、第2設定圧P2よりも10kPa高く)、被包装物に含まれた高温の水が沸騰しない圧力に設定し、第3設定圧P3を、第2設定圧P2よりも低く(例えば、第2設定圧P2よりも10kPa低く)、被包装物に含まれた高温の水が沸騰する圧力に予め設定しておく。
まず、被包装物を入れた包装袋Bをチャンバー2内にセットするセット工程(準備工程)を行う。セット工程では、蓋部2bを開けた状態で、作業員が包装袋Bを本体部2a上に載せるとともに被包装物投入口Baを下側閉成ブロック10上に載せる。包装袋Bをセットした後、手で蓋部2bを閉じると、蓋開閉検出センサ35が蓋部2bの閉成状態を検出して制御装置7に信号を送る。
制御装置7が蓋部2bの閉成状態の検出信号を受信したならば、準備減圧工程に移行する。準備減圧工程では、制御装置7が準備減圧制御手段として機能してチャンバー2内の減圧操作を制御する。具体的には、図5(a)および(b)に示すように、真空電磁弁19を開くとともに真空バイパス電磁弁23の閉状態を維持して減圧調整機構17を吸気連通状態とし、真空開放弁27を閉じる。また、投入口閉成用電磁弁14のうち大気開放側の接続口および投入口閉成駆動流路13側の接続口を開く一方、閉成分岐ポート25側の接続口の閉状態を維持する。各電磁弁14,19,23、真空開放弁27の操作が終了したならば、真空ポンプ16を駆動してチャンバー2内の減圧を開始し、包装袋B内の脱気を行う。このとき、チャンバー2内の空気が吸気流路18を通って真空ポンプ16へ吸引されるため、チャンバー2内が第1減圧速度で減圧される。そして、気圧検出センサ34によりチャンバー2内の気圧を検出して検出信号を制御装置7へ送信し、チャンバー2内の気圧が予め設定された第1設定圧P1まで減圧したことが制御装置7により判定されたならば、制御装置7は、図6(a)および(b)に示すように、真空ポンプ16の駆動、投入口閉成用電磁弁14の各接続口の開閉状態、真空開放弁27の閉状態をそれぞれ維持し、真空電磁弁19を閉じるとともに真空バイパス電磁弁23を開いて減圧調整機構17をバイパス連通状態に切り替える。すると、チャンバー2内の空気がバイパス流路22を通って真空ポンプ16へ吸引されるため、チャンバー2内が第1減圧速度よりも遅い第2減圧速度で減圧される。したがって、包装袋B内が急激に減圧されて液体が突沸する不都合を避けることができる。
チャンバー2内を第2減圧速度で減圧し続け、チャンバー2内が第1設定圧P1よりも低い第2設定圧P2まで減圧されたことが気圧検出センサ34により検出されたならば、包装減圧工程に移行する。包装減圧工程では、制御装置7が包装減圧制御手段として機能してチャンバー2内の減圧操作および被包装物投入口Baの閉成操作を制御する。具体的には、図7(a)および(b)に示すように、真空ポンプ16の駆動、減圧調整機構17のバイパス連通状態(真空電磁弁19の閉状態および真空バイパス電磁弁23の開状態)、真空開放弁27の閉状態を維持する。また、投入口閉成用電磁弁14のうち大気開放側の接続口を閉じるとともに投入口閉成駆動流路13側の接続口および閉成分岐ポート25側の接続口を開いて、閉成用シリンダ12内を吸気することにより下側閉成ブロック10を上昇させ、上側閉成ブロック11と下側閉成ブロック10との間に包装袋Bを挟持して被包装物投入口Baを閉成する。さらに、第2設定圧P2まで減圧されたチャンバー2内においては、被包装物内の液体(水)が沸騰し始め、液体が気化して発生する気体(水蒸気)により包装袋B内の気圧がチャンバー2内の気圧よりも高くなって包装袋Bが膨らんでくる。このとき、投入口閉成装置5により被包装物投入口Baを閉成しているので、第2設定圧P2を液体が包装袋B内における高温状態で沸騰する圧力に設定したとしても、言い換えると、チャンバー2内を液体が沸騰する圧力まで減圧して包装袋B内を十分に脱気しようとしたとしても、沸騰している液体が包装袋Bから吹き零れる不都合を阻止することができ、被包装物投入口Baが液体で汚れてしまうことを避けることができる。したがって、被包装物に液体が含まれていたとしても、包装袋B内を支障なく十分に脱気することができ、これにより、真空包装後の包装袋B内に気泡が残り難く、良好な真空包装を行うことができる。さらに、液体が沸騰により気化して発生した気体が真空ポンプ16に吸い込まれ難くなり、発生した気体の吸い込みが影響して真空ポンプ16に不具合が生じることを抑制することができる。また、上側閉成ブロック11と下側閉成ブロック10とにそれぞれ設けられた袋貼着部15の間に包装袋Bを貼着状態で挟持しているので、液体の沸騰により包装袋Bが膨張したとしても、被包装物投入口Baがずれることがなく、挟持状態の包装袋Bが上側閉成ブロック11と下側閉成ブロック10との間から抜ける不都合、ひいては被包装物投入口Baが不用意に開放されて液体が吹き零れる不都合を阻止することができる。
被包装物投入口Baを閉成した状態で真空ポンプ16の駆動を継続し、チャンバー2内を第2減圧速度で減圧して被包装物内の液体を沸騰させ続け、チャンバー2内が第3設定圧P3まで減圧されたことが気圧検出センサ34により検出されたならば、閉成解除工程に移行する。閉成解除工程では、制御装置7が閉成解除制御手段として機能して減圧調整機構17の操作および被包装物投入口Baの閉成解除操作(開放操作)を制御する。具体的には、図8(a)および(b)に示すように、真空開放弁27および真空電磁弁19の閉状態を維持するとともに真空バイパス電磁弁23を閉じて、チャンバー2内の脱気を停止(チャンバー2と真空ポンプ16との間の通気を阻止)するとともに第3設定圧P3まで減圧した状態を維持する。そして、次工程のために真空ポンプ16の駆動を維持し、投入口閉成用電磁弁14のうち閉成分岐ポート25側の接続口を閉じるとともに大気開放側の接続口を開いて、閉成用シリンダ12内を大気開放することにより下側閉成ブロック10を下降させて上側閉成ブロック11から離間させ、第3設定圧P3まで減圧したチャンバー2内において膨張状態の包装袋Bの被包装物投入口Baを開放、言い換えると被包装物投入口Baの閉状態を解除する。すると、包装袋B内で発生した気体が被包装物投入口Baからチャンバー2内に放出され、さらに、準備減圧工程および包装減圧工程において包装袋B内から吸引(脱気)しきれなかった残留空気も前記気体とともに包装袋Bの外方へ放出される。このとき、袋貼着部15が包装袋Bの表面に貼着しているので、閉成状態の被包装物投入口Baの内面同士が被包装物に含まれる液体で貼り付いていたとしても、被包装物投入口Baを滞りなく広げて開放することができる。
被包装物投入口Baを開放して前記気体および残留空気を包装袋Bから放出したならば、封止工程に移行する。封止工程では、制御装置7が封止制御手段として機能して被包装物投入口Baの再閉成操作を制御する。具体的には、図9(a)および(b)に示すように、真空開放弁27、真空電磁弁19、真空バイパス電磁弁23の閉状態を維持してチャンバー2内の減圧状態を保つ。また、真空ポンプ16の駆動を維持し、投入口閉成用電磁弁14においては、投入口閉成駆動流路13側の接続口の開状態を維持し、大気開放側の接続口を閉じるとともに閉成分岐ポート25側の接続口を開いて、閉成用シリンダ12内を吸気することにより下側閉成ブロック10を再び上昇させ、上側閉成ブロック11と下側閉成ブロック10との間に包装袋Bを挟持して被包装物投入口Baを再閉成する。被包装物投入口Baを再閉成したならば、この状態でシール用ヒーター6に通電して被包装物投入口Baを閉成状態で加熱してヒートシール(封止)する。
被包装物投入口Baのヒートシールが終了したならば、シール用ヒーター6の通電を停止し、被包装物投入口Baの冷却時間が経過するまで投入口閉成装置5による挟持状態を維持する。そして、冷却時間の経過後、図10(a)および(b)に示すように、投入口閉成用電磁弁14のうち閉成分岐ポート25側の接続口を閉じるとともに大気開放側の接続口を開いて、閉成用シリンダ12内を大気開放することにより下側閉成ブロック10を下降させて上側閉成ブロック11から離間させ、封止状態の包装袋Bの挟持を解除する。さらに、真空開放弁27を開いてチャンバー2内を大気圧へ戻し、真空ポンプ16の駆動を停止した後、ブザー36から報知音を発生させて真空包装の終了を報知する。
なお、真空包装終了直後の包装袋B内に気泡が発生していたとしても、この気泡のほとんどは、残留空気ではなく被包装物に含まれる液体が気化したものである。したがって、被包装物が常温まで冷めれば、気泡が包装袋B内で凝縮して液体に戻る。この結果、液体が含まれた被包装物であったとしても、気泡がほとんどなく良好な真空包装を得ることができる。
このようにして行われる真空包装においては、第2設定圧P2を、被包装物に含まれる液体が包装袋B内に収納された状態における温度で沸騰する圧力に設定しているので、液体が沸騰により気化して発生した気体により包装袋B内の空気を外方へ追い出すことができ、包装袋B内を十分に脱気することができる。したがって、残留空気を含み難い(言い換えると、気泡がほとんどない)良好な真空包装を行うことができる。また、真空包装装置1の減圧調整機構17を吸気流路18とバイパス流路22と真空電磁弁19と真空バイパス電磁弁23とで構成するので、減圧調整機構17を簡単な構成で実現することができる。なお、上記実施形態では、第2設定圧P2を液体が沸騰し始める圧力に設定したが、本発明はこれに限定されない。例えば、液体が沸騰し始める圧力よりも低い圧力を第2設定圧P2としてもよい。
ところで、上記実施形態では、第1〜3設定圧を操作パネル(設定スイッチ33等)の入力操作により設定したが、本発明はこれに限定されない。例えば、真空包装装置1の本運転前(本番の真空包装作業前)に各設定圧のデータ取得のための試運転(サンプリング作業)を実行し、作業員が包装袋B内の液体の状態を監視し、液体が沸騰した時点で作業員が操作パネルを操作すると、沸騰時の圧力が気圧検出センサ34により検出されて第2設定圧P2として記憶されるようにしてもよい。さらに、記憶された第2設定圧P2に予め設定された圧力差を加算したり減算したりして第3設定圧P3および第1設定圧P1を算出して記憶し、記憶された各設定圧の設定を利用して真空包装装置1の本運転を実行するようにしてもよい。
また、チャンバー2に収容された包装袋B内の被包装物の温度を検出可能とし、検出された温度と、制御装置7に予め記憶しておいたデータとを参照して各設定圧を設定してもよい。例えば、図11および図12に示す第2実施形態においては、チャンバー2の蓋部2bには、チャンバー2に収容された包装袋B内の被包装物の温度を非接触で検出可能な温度検出センサ40を備え、該温度検出センサ40により検出された温度の情報を信号として制御装置7のインターフェイス回路31へ送信できるように構成されている。また、制御装置7には、被包装物に含まれる液体(例えば水)の温度と、この温度で液体が沸騰し始める圧力との相関関係を示す沸騰開始圧力テーブルのデータ(例えば、図3に示す水蒸気圧表のデータ)を予め記憶している。
なお、温度検出センサ40の設置箇所は、包装袋B内の被包装物の温度を検出可能であれば、蓋部2bに限定されない。また、第2実施形態では、被包装物が収納された包装袋Bの表面温度を温度検出センサ40により検出し、この検出温度を被包装物の温度として処理を実行するが、勿論、被包装物に温度検出センサを接触させて被包装物の温度を直接検出してもよい。しかしながら、被包装物が食品である場合には、非接触式の温度検出センサを採用することが好適である。
このような構成を備えた真空包装装置1では、セット工程においてチャンバー2内に包装袋Bをセットした後に蓋部2bを閉じ、蓋開閉検出センサ35が蓋部2bの閉成状態を検出して制御装置7に信号を送ると、温度検出センサ40が包装袋B内の被包装物の温度を検出し、検出された温度の情報を制御装置7へ送信する。そして、温度情報を受信した制御装置7が沸騰開始圧力テーブルのデータを参照し、被包装物の検出温度で液体が沸騰し始める圧力を決定して第2設定圧P2とし、さらに、第2設定圧P2に予め設定された圧力差を加算したり減算したりして第3設定圧P3および第1設定圧P1を設定する。また、温度検出センサ40により検出された温度と、制御装置7により設定された各設定圧とを操作パネルの表示器37に表示する。
このようにしてチャンバー2内での被包装物の温度を検出し、この検出温度に基づいて各設定圧を設定すれば、真空包装作業を行う毎に被包装物の温度が異なっていたとしても、被包装物に適した各設定圧、言い換えると被包装物に適した真空包装装置1の動作を設定することができ、液体が吹き零れ難い真空包装作業を行うことができる。
なお、上記第2実施形態においては、制御装置7に沸騰開始圧力テーブルのデータを記憶する代りに、液体が沸騰し始める圧力を液体の温度から算出する演算式を記憶しておき、液体の温度の情報が温度検出センサ40から制御装置7へ入力されると、制御装置7が演算式を用いて圧力を算出して第2設定圧P2を設定するようにしてもよい。また、液体の温度情報に基づいて決定または算出された圧力(液体が沸騰し始める圧力)に予め設定された補正圧力差を加算したり減算したりした数値を第2設定圧P2として設定してもよい。
ところで、上記各実施形態においては、チャンバー2内が予め設定された第3設定圧P3まで減圧されると、チャンバー2内の脱気を停止するように構成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図13に示す第3実施形態では、基本的には第2実施形態と同じであるが、第3設定圧を設定せず、その代わりに包装袋B(詳しくは、内部で液体が沸騰している包装袋B)の膨張状態を検出し、この検出結果に基づいてチャンバー2内の脱気を停止するように構成されている。
具体的に説明すると、図13に示すように、第3実施形態における真空包装装置1のチャンバー2には、包装袋Bの膨張状態を検出可能な膨張検出手段50を備えている。膨張検出手段50は、本体部2a上に載置された包装袋Bよりも上方に位置する平板状の袋当接部51と、該袋当接部51の姿勢の変化により包装袋Bの膨張状態を検出可能な膨張検出センサ52(本発明における膨張検出機構に相当)とを備えて構成されている。そして、袋当接部51の投入口閉成装置5側の端部(図13中、左端部)を上側閉成ブロック11の側部に回動自在な状態で軸着し、蓋部2bの軸着側に位置する自由端部(図13中、右端部)が昇降(上下方向に移動)して、自由端部が蓋部2b側に位置する上昇姿勢(図13中、実線で示す姿勢)と、本体部2a側に位置する下降姿勢(図13中、二点鎖線で示す姿勢)とに変換できるように構成されている。さらに、袋当接部51には、温度検出センサ40を包装袋Bに臨ませる開口部(図示せず)を開設し、温度検出センサ40が誤って袋当接部51の温度を検出することを避けている。
また、袋当接部51の自由端部の上面(蓋部2b側を向いた面)には検出片53を備え、下面には自由端部が本体部2aに当接することを阻止するストッパー54を備えている。そして、チャンバー2のうち検出片53の上方に位置する箇所には、上昇姿勢における袋当接部51の検出片53を検出可能な膨張検出センサ52を備え、該膨張検出センサ52の検出信号を制御装置7のインターフェイス回路31へ送信できるように構成されている(図14参照)。なお、本実施形態では、膨張検出センサ52を磁気センサによって構成するとともに検出片53を磁性体で構成し、検出片53の接近により変化する磁界の強さを膨張検出センサ52で感知することで、袋当接部51の姿勢変化を検出可能としている。
このような構成の膨張検出手段50を備えた真空包装装置1の包装減圧工程では、図15に示すように、第2設定圧P2まで減圧されたチャンバー2内において、被包装物投入口Baを閉成した状態の包装袋B内で、被包装物内の液体(水)が沸騰し始め、液体が気化して発生する気体(水蒸気)により包装袋B内の気圧がチャンバー2内の気圧よりも高くなって包装袋Bが膨らんでくる。そして、包装減圧制御手段として機能している制御装置7の制御に基づいて、被包装物投入口Baを閉成した状態で真空ポンプ16の駆動を継続し、チャンバー2内を第2減圧速度で減圧して被包装物内の液体を沸騰させ続けると、膨張した包装袋Bの上面が袋当接部51に当接する。引き続き真空ポンプ16の駆動を継続して包装袋Bをさらに膨張させると、袋当接部51が包装袋Bに押し上げられて下降姿勢から上昇姿勢に変換し、上昇姿勢における袋当接部51の検出片53が膨張検出センサ52により検出される。
膨張検出センサ52により検出片53を検出した旨の検出信号(言い換えると、包装袋Bの膨張を検出した旨の検出信号)を制御装置7が受信すると、真空包装装置1が閉成解除工程に移行し、制御装置7が閉成解除制御手段として機能する。そして、図16に示すように、チャンバー2内の脱気を停止(チャンバー2と真空ポンプ16との間の通気を阻止)するとともに、下側閉成ブロック10を下降させて上側閉成ブロック11から離間させて膨張状態の包装袋Bの被包装物投入口Baを開放、言い換えると被包装物投入口Baの閉状態を解除する。すると、包装袋B内で発生した気体が被包装物投入口Baからチャンバー2内に放出され、さらに、準備減圧工程および包装減圧工程において包装袋B内から吸引(脱気)しきれなかった残留空気も前記気体とともに包装袋Bの外方へ放出される。また、包装袋Bの膨張により上昇姿勢に変換していた袋当接部51がその自重により下方に移動して下降姿勢に戻り、膨張していた包装袋Bを押し潰す。これにより、包装袋Bの膨張状態を検出する構成を利用して包装袋B内に停留する残気(空気や前記気体)を外方へ追い出すことができ、包装袋B内を十分に脱気することができる。したがって、残留空気を含み難い良好な真空包装を行うことができる。
また、包装袋Bの膨張状態が検出されるとチャンバー2内の脱気が停止されるので、チャンバー2内の脱気を停止するタイミングを包装袋Bの膨張、言い換えると液体の沸騰具合に基づいて簡単に把握することができる。したがって、チャンバー2内を減圧し過ぎる不都合、ひいては包装袋B内の液体が沸騰し過ぎて大量に気化した気体が脱気装置3(詳しくは真空ポンプ16)に吸い込まれてしまう不都合を抑制することができる。
なお、袋当接部51は、上側閉成ブロック11に軸着された平板で構成されることに限定されない。要は、チャンバー2内のうち包装袋Bの上方に昇降自在な状態で配置され、膨張した包装袋Bにより押し上げられ、膨張状態の包装袋Bの上面に載って包装袋Bを押し潰すことができれば、どのような構成でもよい。例えば、チャンバー2内に立設された柱状のスライドガイドに沿って昇降自在な部材で構成してもよいし、あるいは蓋部2bの内側からチェーンや紐等で吊り下げられた部材で構成してもよい。さらに、袋当接部をばね等の付勢部材の付勢力により下方の包装袋B側へ常時付勢し、包装減圧工程においては、膨張する包装袋Bが付勢部材の付勢力に抗して袋当接部を押し上げ、閉成解除工程においては、袋当接部が付勢部材の付勢力により膨張状態の包装袋Bを押し潰すように構成してもよい。また、膨張検出センサ52は、磁気センサで構成されることに限定されず、包装袋Bの膨張に伴う袋当接部51の状態変化を検知可能であればどのようなものでもよい。例えば、マイクロスイッチ等の機械式センサで構成してもよい。
さらに、膨張検出手段は、包装減圧工程における包装袋Bの膨張を検出可能であれば、袋当接部を有する構成に限定されない。例えば、チャンバー2内の包装袋Bを撮影する監視カメラを備え、包装袋Bの膨張状態を予め撮影した画像に基づくデータを制御装置7に記憶しておき、監視カメラで撮影された包装袋Bの画像と前記データとを比較して包装袋Bの膨張状態を検出する手段(画像認識による検出手段)であってもよい。
ところで、上記各実施形態では、チャンバー2内を第1減圧速度で第1設定圧まで減圧した後、第1減圧速度よりも遅い第2減圧速度で減圧したが、本発明はこれに限定されない。第2設定圧(投入口閉成前設定圧)P2に到達する前に液体が突沸するなどの真空包装処理における不都合が生じなければ、チャンバー2内を一定の減圧速度で第2設定圧P2まで減圧してもよい。すなわち、準備減圧工程を行わずに、包装減圧工程、閉成解除工程、封止工程を経て真空包装処理を実行してもよい。
さらに、上記各実施形態では、上側閉成ブロック11と下側閉成ブロック10とにシール用ヒーター6および袋貼着部15をそれぞれ設けて、本発明における投入口閉成装置と封止装置とを一体化したが、本発明はこれに限定されない。要は、被包装物投入口を閉じる投入口閉成装置と、被包装物投入口を封止する封止装置とが真空包装装置に備えられていればよく、例えば、チャンバー2内に投入口閉成装置と封止装置とを別個に備えてもよい。また、吸気流路18とバイパス流路22とを備えて減圧調整機構17を構成したが、本発明はこれに限定されない。要は、真空ポンプの駆動により減圧されるチャンバー内の減圧速度を調整することができれば、どのような構成で減圧調整機構を実現してもよい。さらに、被包装物に含まれる液体として常温よりも高温の水を例示したが、本発明はこれに限定されない。被包装物に含まれる液体は、水以外の成分からなる液体であってもよく、例えば、食品を漬け込む食用油であってもよいし、食品以外の液体(生物標本を浸漬するホルマリン等)であってもよい。さらに、液体の温度は常温以下であってもよい。
また、上記各実施形態における真空包装装置は、作業員による操作パネルの操作により設定を切り替えて、従来の真空包装処理(一定の減圧速度で減圧し、封止前の被包装物投入口の閉成・開放を行わない真空包装処理)を実行できるように構成し、突沸の虞がない液体(例えば常温の液体)を含む被包装物を真空包装する場合には従来の真空包装処理を行えるようにしてもよい。
1 真空包装装置
2 チャンバー
2a 本体部
2b 蓋部
3 脱気装置
5 投入口閉成装置
6 シール用ヒーター
7 制御装置
9 吸引口
10 下側閉成ブロック
11 上側閉成ブロック
12 閉成用シリンダ
13 投入口閉成駆動流路
14 投入口閉成用電磁弁
15 袋貼着部
16 真空ポンプ
17 減圧調整機構
18 吸気流路
19 真空電磁弁
20 チャンバー側分岐ポート
21 ポンプ側分岐ポート
22 真空バイパス流路
23 真空バイパス電磁弁
25 閉成分岐ポート
26 真空開放分岐ポート
27 真空開放弁
30 ワンチップマイクロコンピュータ
31 インターフェイス回路
32 電源スイッチ
33 設定スイッチ
34 気圧検出センサ
35 蓋開閉検出センサ
36 ブザー
37 表示器
40 温度検出センサ
50 膨張検出手段
51 袋当接部
52 膨張検出センサ
53 検出片
54 ストッパー
B 包装袋
Ba 被包装物投入口

Claims (8)

  1. 被包装物を収納した包装袋を収容するチャンバーと、該チャンバー内を減圧して包装袋内の脱気を行う脱気装置と、チャンバー内に設けられ、包装袋の被包装物投入口を閉じる投入口閉成装置と、閉状態の被包装物投入口を封止する封止装置と、前記チャンバー内の包装袋の膨張を検出可能な膨張検出手段と、脱気装置と投入口閉成装置と封止装置とを制御する制御装置と、を備えた真空包装装置であって、
    前記制御装置は、
    前記脱気装置と前記投入口閉成装置とを制御して、被包装物を収納する包装袋を収容した状態でチャンバー内を、前記包装袋の被包装物投入口を閉じた状態で減圧し、
    前記減圧により前記包装袋が膨張したことを前記膨張検出手段により検出した場合、閉状態の被包装物投入口を開放し、
    前記封止装置を制御して被包装物投入口を封止する制御を行うことを特徴とする真空包装装置。
  2. 前記チャンバー内の圧力を検出する気圧検出手段を備え、
    前記気圧検出手段により検出された前記被包装物の沸騰時の圧力を前記制御装置に記憶し、
    当該記憶された圧力に基づいて、前記脱気装置及び前記投入口閉成装置の制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の真空包装装置。
  3. 被包装物を収納した包装袋を載置可能な本体部と、
    前記本体部に対して開閉可能に設けられ、前記本体部を上方から閉塞する蓋部と、
    前記蓋部が前記本体部を閉塞した状態において、前記本体部に載置された前記包装袋よりも上方に位置する袋当接部と、
    当該袋当接部の姿勢の変化により前記包装袋の膨張を検出する膨張検出機構と、
    を備えたことを特徴とする真空包装装置。
  4. 前記袋当接部は、一端部が前記蓋部に回動可能な状態で軸着され、他端部が自由端として構成され、
    前記他端部は、前記包装袋の膨張により、前記本体側に位置する下降姿勢から前記蓋側に位置する上昇姿勢に変換可能であることを特徴とする請求項3に記載の真空包装装置。
  5. 前記袋当接部の他端部には、磁性体で構成された検出片を備え、
    前記膨張検出機構は、前記検出片の接近により変化する磁界の変化に基づいて前記包装袋の膨張を検出することを特徴とする請求項4に記載の真空包装装置。
  6. 前記包装袋の投入口を閉じる投入口閉成装置を備え、
    前記蓋部は、前記本体部に対して回動可能に設けられ、
    前記袋当接部は、前記蓋部が前記本体部を閉塞した状態において、前記投入口閉成装置よりも前記蓋部の回動中心側に位置したことを特徴とする請求項3から請求項5の何れか一項に記載の真空包装装置。
  7. 前記袋当接部は、膨張状態の包装袋の上方に載って自重により前記包装袋を押しつぶすことが可能な平板状に構成されたことを特徴とする請求項3から請求項6の何れか一項に記載の真空包装装置。
  8. 被包装物を収納した包装袋を収容するチャンバーと、該チャンバー内を減圧して包装袋内の脱気を行う脱気装置と、チャンバー内に設けられ、包装袋の被包装物投入口を閉じる投入口閉成装置と、閉状態の被包装物投入口を封止する封止装置と、前記チャンバー内の包装袋の膨張を検出可能な膨張検出手段と、脱気装置と投入口閉成装置と封止装置とを制御する制御装置と、を備えた真空包装装置の制御方法であって、
    被包装物を収納する包装袋を収容したチャンバー内において、前記包装袋の被包装物投入口を閉じた状態で減圧し、
    前記減圧により前記包装袋が膨張したことを前記膨張検出手段により検出した場合、閉状態の被包装物投入口を開放し、
    前記封止装置を制御して被包装物投入口を封止することを特徴とする真空包装装置の制御方法。

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