JP6442319B2 - 真空包装機 - Google Patents

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Description

本発明は、チャンバ内を真空ポンプにより脱気して負圧化して、包装袋内を脱気した状態で真空包装する真空包装機に関し、特に常温より高い温度の被包装物を包装袋内に真空包装することを可能とした真空包装機に関する。
下記の特許文献1及び2には食材、調理物等の被包装物を収納した包装袋を真空包装する真空包装機が開示されている。この真空包装機は、食材、調理物等の被包装物を収納した包装袋を収容するチャンバと、チャンバ内の前部にて包装袋の開口部周縁を上下から狭持して閉じる上下のブロック体と、上下のブロック体に設けられて包装袋の開口部周縁を熱溶着するヒータと、チャンバ内を脱気して負圧化させる油回転真空ポンプとを備えている。
特許文献1の真空包装機は、主として常温以下の被包装物を包装袋内に真空包装することを目的としたものであり、この真空包装機の作動を制御する制御装置には種々の条件にて包装袋を真空包装する包装プログラムが記憶されている。この真空包装機のハウジングの前面には操作パネルが設けられている。操作パネルには上記の包装プログラムを実行する操作スイッチと、チャンバ内の真空度及び選択した各種包装プログラムを表示する表示パネルが設けられている。
また、スープ、シチュー等のように油分を含む液状の被包装物を成分が均一に複数の包装袋に収納(分注)するときには、被包装物を油分が凝固することのない常温よりも高い温度のまま(温かいまま)複数の包装袋に分けて収納する必要がある。常温以下の被包装物を包装袋内に真空包装することを主とした目的とした特許文献1の真空包装機で、常温より高い温度の被包装物を収納した包装袋を真空包装すると、包装袋内の液体が沸騰してチャンバ内に吹きこぼれやすい課題があった。このため、特許文献2の真空包装機は常温より高い温度の被包装物を収納した包装袋を真空包装することを可能としたものであり、特許文献2にはこの真空包装機での常温より高い温度の被包装物を包装袋内に真空包装するときの包装プログラムが記載されている。
特許文献2の真空包装機により常温より高い温度の被包装物を包装袋内に真空包装するときは、予め被包装物の温度を計測し、被包装物の温度に基づいたチャンバ内の目標圧力を設定しておく。チャンバ内に被包装物を収納した包装袋を収容して、チャンバの蓋を閉じてから、油回転真空ポンプによってチャンバ内の減圧を開始する。チャンバ内にて被包装物の沸騰する圧力より高い圧力(第1設定圧P1)を検知すると、チャンバ内の減圧速度を低下させた状態で引き続き減圧し、被包装物の沸騰する圧力(第2設定圧P2)を検知すると、下側のブロック体を上昇させて包装袋の開口部周縁を上下のブロック体で狭持させ、包装袋の開口部周縁を閉じる。第2設定圧P2まで減圧させたチャンバ内では、包装袋内の液体が気化して発生する水蒸気によって包装袋が膨張するが、包装袋内の被包装物は包装袋の開口部周縁が上下のブロック体によって閉じられているので吹きこぼれない。さらに、チャンバ内にて第2設定圧よりもさらに低い圧力(第3設定圧)を検知すると、チャンバ内の減圧を停止させ、下側のブロック体を下動させて包装袋の開口部を開放して、包装袋内の気体を排出させる。包装袋内の気体を排出させると、下側のブロック体を上昇させて再び包装袋の開口部周縁を狭持して閉じ、ヒータに通電して包装袋の開口部周縁を密封する。その後、下側のブロック体を下動させて包装袋を狭持した状態を解除するとともに、チャンバ内を大気圧に戻して、包装袋の真空包装を終了する。
特開2015−009823号公報 特開2013−203402号公報
特許文献1には真空包装機の操作パネルについて詳述されていない点もあるが、操作パネルにはチャンバが気密状態であることを検知するための「真空停止」操作キーが設けられており、包装袋を真空包装する包装プログラムを実行しているときに、「真空停止」操作キーを押動したときには、真空ポンプによるチャンバ内の脱気を所定時間の停止を伴うように包装プログラムを一時中断し、表示パネルに表示されている真空計の検出真空度が減少しないことに基づいて、チャンバが気密状態であることを検知可能としている。特許文献1の真空包装機のように、常温以下の被包装物を包装袋内に真空包装している途中に、真空ポンプによるチャンバ内の脱気を所定時間の停止を伴うように包装プログラムを一時中断しても、包装袋から被包装物が吹き出すおそれがない。特許文献1のようにチャンバが気密状態であることを検知可能とした真空包装機を、特許文献2の真空包装機のように、被包装物が常温より高い温度であるときに適した包装プログラムを実行可能としたときには、以下のような問題が発生するおそれがある。すなわち、常温より高い温度の被包装物は負圧化させたチャンバ内で沸騰しやすくなっており、上下のブロック体を上下動させて包装袋の開口部周縁を開放しているタイミングで、上述したように包装プログラムを一時中断したときには、包装袋の開口部から被包装物が吹き出すおそれがあった。本発明は、真空包装機でチャンバが気密状態であることを検知するときに包装袋の開口部から被包装物が吹き出さないようにすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、被包装物を収納した包装袋を収容するチャンバと、チャンバ内にて上下の少なくとも一方が上下動可能に支持され、包装袋の開口部周縁を上下から狭持して閉じる上下のブロック体と、上下のブロック体の少なくとも一方に設けられて包装袋の開口部周縁を加熱溶着するヒータと、チャンバ内を脱気して負圧化させる真空ポンプと、チャンバ内の真空度を検出する真空計と、包装袋をチャンバ内に収容して、真空ポンプの作動によってチャンバ内を負圧化させることで包装袋内の気体を脱気して、上下のブロック体により狭持した包装袋の開口部周縁をヒータによって加熱溶着して封止する包装プログラムと、包装プログラムを実行しているときに、真空ポンプによるチャンバ内の脱気の中止を伴うように包装プログラムを一時的に中断したときにチャンバ内が気密状態であることを検知する気密検知手段を備えた真空包装機であって、包装プログラムは、真空ポンプの作動によってチャンバ内を負圧化させることによってチャンバ内に収容した包装袋内の気体を排出させてから、包装袋の開口部周縁を上下のブロック体により狭持して閉じ、ヒータの作動によって包装袋の開口部周縁を加熱溶着により封止する、被包装物が常温以下であるときに適した第1モードの包装プログラムと、真空ポンプの作動によってチャンバ内を負圧化させ、負圧状態のチャンバ内にて包装袋の開口部周縁を上下のブロック体を上下動させることで閉止した状態から開放した状態にして包装袋内の気体を排出させる袋内排気制御を1回以上実行後に、包装袋の開口部周縁を上下のブロック体により狭持して閉じ、ヒータの作動によって包装袋の開口部周縁を加熱溶着により封止する、被包装物が常温より高い温度であるときに適した第2モードの包装プログラムとを有し、気密検知手段は、第1モードの包装プログラムを実行しているときにのみ実行可能とし、第2モードの包装プログラムを実行しているときには実行できないように制御したことを特徴とする真空包装機を提供するものである。
上記のように構成した真空包装機においては、気密検知手段は、第1モードの包装プログラムを実行しているときにのみ実行可能とし、第2モードの包装プログラムを実行しているときには実行できないように制御したので、第2モードの包装プログラムで、特に、袋内排気制御を実行しているときに包装プログラムが中断されないため、開放している包装袋から被包装物が吹きこぼれるような事態が生じないようになった。
本発明の真空包装機をチャンバカバーを開放した状態により示す斜視図である。 本発明の真空包装機の各種部品を示す概略図である。 操作パネルを示す図である。 制御装置を示すブロック図である。 第1モードの包装プログラムのフローチャートである。 第2モードの袋内排気制御回数固定の包装プログラムのフローチャートである。 第2モードの袋内排気制御回数可変の包装プログラムのフローチャートである。 包装プログラムの実行要求を待機しているときのフローチャートである。
以下に、本発明の真空包装機の一実施形態を添付図面を参照して説明する。本発明の真空包装機は食材、調理物等の被包装物を包装袋に真空包装するものであり、常温より高い温度(温かいまたは熱い)の被包装物を包装袋内に真空包装することも可能としたものである。
図1及び図2に示したように、真空包装機10は、ハウジング11の上部に包装袋を収容するチャンバ12と、チャンバ12内の前部にて包装袋の開口部周縁を密封する加熱封止装置20と、ハウジング11の下部にてチャンバ12内を脱気して負圧化させる真空ポンプ30とを備えている。
図1に示したように、チャンバ12は上面が開口した浅い皿形をしたチャンバベース13と、チャンバベース13の上面開口を開閉自在に塞ぐ耐圧性のアクリル板よりなるチャンバカバー14とから構成される耐圧密閉容器である。チャンバカバー14の後端部はハウジング11の後端部に水平軸線回りに回動可能に支持されており、チャンバカバー14の前端側はチャンバベース13の上側で上下に移動可能となっている。また、ハウジング11の後部にばね部材(図示省略)が設けられており、チャンバカバー14はばね部材によって前端側が上側に移動するように(チャンバカバー14が開放されるように)付勢されている。チャンバカバー14の下面の周部にはシール部材としてゴム製のパッキン15が設けられており、パッキン15はチャンバベース13とチャンバカバー14との間を気密にシールしている。ハウジング11の前部にはチャンバカバー14を閉じた状態に維持するフック16が設けられており、フック16はチャンバカバー14が開かないように一時的に保持する。フック16は、真空包装機10を使用しないときに、チャンバカバー14がチャンバベース13を開放しないように使用される。
ハウジング11の後側上部にはチャンバベース13の後側にリードスイッチ等の近接スイッチ17が設けられており、チャンバカバー14の後部には近接スイッチ17の被検知部材となる磁石18が設けられている。チャンバカバー14がチャンバベース13の上面開口を塞いで閉じたときには、近接スイッチ17は磁石18が接近したことでオン信号を出力し、チャンバカバー14が開いたときには、近接スイッチ17は磁石18が離間したことでオフ信号を出力する。
図1及び図2に示したように、チャンバ12の前部には加熱封止装置20が設けられている。加熱封止装置20はチャンバ12内に収容した熱溶着可能な包装袋の先端開口部周縁を加熱溶着して密封するものである。なお、包装袋は内側に融点の低い材質を採用した二層構造の熱可塑性樹脂製フィルムを用いたものである。加熱封止装置20は包装袋の先端開口部周縁を狭圧して保持(狭持)する細長い形状をした下側及び上側ブロック体21,22とを備え、下側及び上側ブロック体21,22はチャンバ12の前部にて左右方向に延びている。下側ブロック体21はアルミニウム製の角パイプ部材よりなり、チャンバベース13の前部に着脱可能かつ上下に移動可能に設けられている。下側ブロック体21の上面にはニクロム素材よりなる帯板状のヒータ23が設けられている。上側ブロック体22は弾性変形可能なシリコン製であり、下側ブロック体21の上側に対向する位置にて、チャンバカバー14の下面前部に設けられている。なお、ヒータ23を下側ブロック体21に設けたが、本発明はこれに限られるものでなく、ヒータ23を上側ブロック体22または、上下のブロック体21,22に設けたものであってもよい。
図2に示したように、チャンバベース13の前部には下側ブロック体21を上下に昇降させる左右一対の昇降機構24(図2では一方のみを示す)が設けられている。昇降機構24はチャンバベース13の前部の底壁を貫通する左右一対の支持軸25を備えている。これら支持軸25はチャンバベース13の前部にて下側ブロック体21を上下動可能に支持するものである。これら支持軸25は先端部が下側ブロック体21の下部に挿入されており、支持軸25は上下方向の中間部がチャンバベース13の下面前部に設けた左右一対の昇降シリンダ26により上下に移動可能に支持されている。支持軸25の中間部には昇降シリンダ26内にて鍔部26aが設けられており、鍔部26aは昇降シリンダ26内を上部空間26bと下部空間26cとに気密に区画している。昇降シリンダ26の上部空間26bには支持軸25の外周にばね26dが介装されており、ばね26dは鍔部26aを介して支持軸25を下方に付勢している。
図2に示したように、ハウジング11内には真空ポンプ30とチャンバ12とを接続する吸引管(吸引経路)31が設けられている。真空ポンプ30は油循環式の真空ポンプ(油回転真空ポンプ)であり、油によりロータ、ステータ、翼板等の部品の間の気密及び無効空間の減少を図る容積位相式の真空ポンプである。吸引管31には真空弁32が設けられており、真空弁32を開放することによってチャンバ12内の気体が真空ポンプ30に通過可能となっている。吸引管31にはチャンバ12と真空弁32との間に外気を導入する外気導入管33が接続されている。外気導入管33は第1管部33aと、第1管部33aから分岐した第2管部33bとからなり、第1及び第2管部33a,33bにはこれらを開閉する第1及び第2外気導入弁34,35が設けられている。第1外気導入弁34は第2外気導入弁35より弁口径が大きく形成されており、第1外気導入弁34を開放したときにはチャンバ12内に速く外気が導入され、第2外気導入弁35を開放したときには、チャンバ12内にゆっくりと外気が導入される。
吸引管31には外気導入管33の第1管部33aを介して圧力検出管36が接続されており、圧力検出管36にはチャンバ12の圧力を検出する真空計37が設けられている。チャンバ12内を真空ポンプ30により脱気していないときには、真空計37により検出されるチャンバ12内の圧力は大気圧と同じ101kPa(abs)であり、このときの真空度は0%である。チャンバ12内を真空ポンプ30により脱気して負圧化させ、真空計37により検出されるチャンバ内の圧力が0kPa(abs)であるときには、真空度は100%である。なお、真空計37によって直接検出されるのはチャンバ12内の圧力であるが、以後の説明では、真空計37によって検出された圧力をチャンバ12内の真空度Pに置き換えて説明をする。
吸引管31には真空ポンプ30と真空弁32との間から分岐したシリンダ管38が昇降シリンダ26の上部空間26bに接続されており、シリンダ管38には三方弁39が設けられている。三方弁39の2つのポートはシリンダ管38の真空ポンプ30側と昇降シリンダ26側に接続され、三方弁39の残る1つのポートは外気側に開放されている。また、吸引管31には真空ポンプ30と真空弁32との間から分岐したシリンダ管38を介して暖機用管40が接続されており、暖機用管40にはこれを開閉する暖機用弁41が介装されている。
図1及び図2に示したように、真空包装機10はチャンバ12内に収容した包装袋の膨らみを検知する膨らみ検知手段42を備えている。膨らみ検知手段42はチャンバカバー14の下面前部に水平軸線回りに回動可能に支持された検知プレート(検知部材)43を備えており、検知プレート43はブロック体21,22の長手方向(左右方向)に延びる帯板形状をしている。検知プレート43はブロック体21,22より後側にてチャンバ12内に収容した包装袋の上側に配置され、検知プレート43の後端部が上下動可能となるように、検知プレート43の前端部がチャンバカバー14の下面に支持されている。検知プレート43の長手方向の端部となる左端部には後端部に磁石44が設けられており、磁石44は検知プレート43の後端部の上下方向の位置を検出させることを目的としたものである。チャンバ12内に収容した包装袋が膨らんでない状態では、検知プレート43の後端部の磁石44はチャンバ12内の上下方向の下部に位置し、包装袋が膨らんだ状態では、検知プレート43の後端部の磁石44はチャンバ12内の上部に位置する。
ハウジング11の左側部には検知プレート43(の後端部の磁石44)の上下方向の位置を検出するリードスイッチ等の近接スイッチよりなる位置検出センサ45が設けられており、位置検出センサ45は検知プレート43の上下方向の位置検出をすることによって、包装袋の膨らみを検知するものである。位置検出センサ45は第1位置検出センサ45aと第2位置検出センサ45bとを有している。第1位置検出センサ45aはハウジング11の左側部にてチャンバ12の外側の下部に位置し、検知プレート43の後端部の磁石44が最も下側に位置したときと対向する位置に設けられている。第2位置検出センサ45bはハウジング11の左側部にてチャンバ12の外側の上下方向の中間部に位置し、検知プレート43の後端部の磁石44が上側に上昇してチャンバ12の上下方向の中間部より少し上側に位置したときと対向する位置に設けられている。
チャンバ12内の包装袋が膨らんでいない状態では、検知プレート43の後端部の磁石44はチャンバ12内の下部にて第1位置検出センサ45aと対向する位置にあり(以後、単に検知プレート43が下位置にあるとも記載する)、第1位置検出センサ45aによるオン信号の出力によって包装袋が膨らんでないことを検知可能とする。チャンバ12内の包装袋が膨らみだした状態では、検知プレート43の後端部の磁石44はチャンバ12内の上下方向の中間部にて第2位置検出センサ45bと対向する位置にあり(以後、単に検知プレート43が中位置にあるとも記載する)、第1位置検出センサ45aによるオフ信号の出力によって包装袋が膨らんでいることを検知可能とする。チャンバ12内の包装袋がさらに膨らんだ状態では、検知プレート43の後端部の磁石44はチャンバ12内の上部にて第1及び2位置検出センサ45a,45bと対向しない位置にあり(以後、単に検知プレート43が上位置にあるとも記載する)、第1及び2位置検出センサ45a,45bのオフ信号の出力によって包装袋がさらに膨らんだことを検知可能とする。
図3に示したように、ハウジング11の前面には操作パネル50が設けられており、操作パネル50には各種操作キー51(51a〜51d)と、表示パネル52(52a〜52c)とが設けられている。「運転」操作キー51aは後述する各種操作キー51b〜51dを操作可能な状態にするものであり、「運転」操作キー51aを押動すると各種操作キー51b〜51dが操作可能な状態となる。
ダイレクト操作キー51b(51b1〜51b4)は後述する制御装置60のROM(記憶部)に記憶されている各種包装プログラムを直接選択するものであり、この実施形態の真空包装機10は操作パネル50に4つ(複数)のダイレクト操作キー51bを備えている。この実施形態では、「ホットパック」が付されたダイレクト操作キー(第2操作キー)51b1には常温より高い被包装物を真空包装するのに適した包装プログラム(第2モードの包装プログラム)が割り当てられており、「1」〜「3」が付されたダイレクト操作キー(第1操作キー)51b2〜51b4には常温以下の被包装物を真空包装するのに適した包装プログラム(第1モードの包装プログラム)が割り当てられている。
変更操作キー(第3操作キー)51cはダイレクト操作キー51bにより選択した包装プログラムを他の包装プログラムに選択するものである。この実施形態では操作パネル50には「∧」及び「∨」が付された2つの変更操作キー51cが設けられており、「∧」または「∨」が付された変更操作キー51cを押動操作すると、制御装置60のROM(記憶部)に順番に記憶されている包装プログラムを順送りまたは逆送りに変更操作することができる。
中止操作キー51dはチャンバ12が気密状態に保たれていることを確認するためのものである。第1モードの包装プログラムを実行しているときに、中止操作キー51dを一例として3秒以上で押動操作したときには、真空弁32を閉止してチャンバ12内の脱気を中止するともに実行している第1モードの包装プログラムを一時的に中断して、チャンバ12内の気密状態が保たれているかを確認することができるようにしている。水抜き操作キー51eは真空ポンプ30を水抜き運転させる操作キーである。なお、水抜き運転をさせるときには、チャンバ12内を脱気させるように真空ポンプ30を作動させている。この水抜き運転では、真空計37により検出されるチャンバ12の真空度に基づいて、真空ポンプ30の油に混入した水が除去されたか否かが判断されている。
表示パネル52はダイレクト操作キー51b及び変更操作キー51cにより選択した包装プログラムを表示するプログラム表示部52aと、真空計37により検出されたチャンバ12内の真空度を表示する真空度表示部52bと、包装プログラムが終了するまでの残り時間を表示する時間表示部52cとを備えている。プログラム表示部52aに第1モードの包装プログラムを表示するときには制御条件の異なる各種第1モードの包装プログラムが割り当てられた「1」〜「10」までプログラムナンバーが表示され、プログラム表示部52aに第2モードの包装プログラムを表示するときには制御条件の異なる各種第2モードの包装プログラムが割り当てられた「H1」〜「H2」までのプログラムナンバーが表示される。
真空包装機10は制御装置60を備えており、図4に示したように、この制御装置60は近接スイッチ17と、ヒータ23と、真空ポンプ30と、真空弁32と、第1及び第2外気導入弁34,35と、真空計37と、三方弁39と、暖機用弁41と、第1及び第2位置検出センサ45a,45bと、操作パネル50とに接続されている。制御装置60はマイクロコンピュータ(図示省略)を有しており、マイクロコンピュータは、バスを介してそれぞれ接続されたCPU、RAM、ROM及びタイマ(いずれも図示省略)を備えている。制御装置60は、ROMにチャンバ12内の被包装物を真空包装するための各種包装プログラムを備えており、ハウジング11の前面に設けた操作パネル50を操作して各種包装プログラムを実行させたときには、真空計37及び位置検出センサ45a,45b等の検出に基づいてヒータ23と、真空ポンプ30と、真空弁32と、第1及び第2外気導入弁34,35と、三方弁39との作動を制御し、チャンバ12内の被包装物を真空包装する。
制御装置60のROMに記憶されている包装プログラムは、被包装物が常温以下であるときに適した第1モードの10個(複数)の包装プログラムと、被包装物が常温より高い温度であるときに適した第2モードの2個(複数)の包装プログラムとを備えている。第1モードの包装プログラムは被包装物に応じて真空度、第1及び第2外気導入弁34,35の開放の仕方等を変更した10種類の包装プログラムを有している。また、第2モードの包装プログラムは、包装袋内の空気を排気する袋内排気制御を1回以上の所定回数として5回で固定した袋内排気制御回数固定の包装プログラムと、袋内脱気検知プログラム(袋内脱気検知手段)による包装袋内の脱気完了検知に基づいて袋内排気制御の実行回数を可変とした袋内排気制御回数可変の包装プログラムとを有している。
制御装置60のROMに記憶された第1モードの10種類(複数)の包装プログラムは「1」〜「10」のプログラムナンバーが付されている。ダイレクト操作キー51b2〜51b4により第1モードの包装プログラムの1つを選択して、変更操作キー51cを操作したときには、選択された第1モードの包装プログラムを、第2モードの包装プログラムが選択されることなく、第1モードの他の包装プログラムのみを選択可能となるように、第1モードの包装プログラムが制御装置60のROMに記憶されている。
具体的には、ダイレクト操作キー51b2により「1」のプログラムナンバーが付された第1モードの包装プログラムを選択したときに、「∨」が付された変更操作キー51cを操作したときには、「2」のプログラムナンバーが付された第1モードの包装プログラムが選択される。引き続き、「∨」が付された2つの変更操作キー51cを複数回押動すると、「3」、「4」・・・「10」、「1」、「2」・・・と、第1モードの包装プログラムだけが選択されるようになっている。同様に、ダイレクト操作キー51b2により「1」のプログラムナンバーが付された第1モードの包装プログラムを選択したときに、「∧」が付された変更操作キー51cを複数回押動すると、「10」、「9」、「8」・・・「2」、「1」、「10」、「9」・・・と、第1モードの包装プログラムだけが選択されるようになっている。
また、制御装置60のROMに記憶された第2モードの2種類の包装プログラムは「H1」〜「H2」のプログラムナンバーが付されており、ダイレクト操作キー51b1により第2モードの包装プログラムの1つを選択して、変更操作キー51cを操作したときには、選択された第2モードの包装プログラムを、第1モードの包装プログラムが選択されることなく、第2モードの他の包装プログラムのみを選択可能となるように、第2モードの包装プログラムが制御装置60のROMに記憶されている。
具体的には、ダイレクト操作キー51b1により「H1」のプログラムナンバーが付された第2モードの包装プログラムを選択したときに、「∨」が付された変更操作キー51cを操作したときには、「H2」のプログラムナンバーが付された第2モードの包装プログラムが選択される。引き続き、「∨」が付された2つの変更操作キー51cを複数回押動すると、「H1」、「H2」・・・と、第2モードの包装プログラムだけが選択されるようになっている。同様に、ダイレクト操作キー51b1により「H1」のプログラムナンバーが付された第2モードの包装プログラムを選択したときに、「∧」が付された変更操作キー51cを複数回押動すると、「H2」、「H1」・・・と、第2モードの包装プログラムだけが選択されるようになっている。
真空包装機10の第1及び第2モードの包装プログラムを図5〜図7に示したフローチャートにより説明する。第1モードの包装プログラムは上述したように、包装袋内に収納した被包装物が常温以下であるときに適した包装プログラムであり、包装袋内に収容した被包装物に応じて真空度等の種々の条件が異なる10種類の包装プログラムを有している。第1モードの10種類の包装プログラムは概ね真空度等の条件が若干異なるだけであるので、第1モードの10種類の包装プログラムの中から1例を説明する。
包装プログラムを実行する前は、真空弁32、第2外気導入弁35、暖機用弁41が閉止状態となっており、三方弁39は昇降シリンダ26側と外気側を連通状態(真空ポンプ30側を閉止状態)となっている。食材や調理物等の被包装物を包装袋内に収納し、包装袋の開口部周縁が下側のブロック体21の上側に載るように包装袋をチャンバ12内に収容する。図3に示した操作パネル50のダイレクト操作キー51b2〜51b4の1つを押動操作、または、ダイレクト操作キー51b2〜51b4の1つを押動操作と変更操作キー51cとを操作してプログラム表示部52aに被包装物の真空包装に適した条件の第1モードの包装プログラムを呼び出し、第1モードの包装プログラムの実行を待機させる。
図5に示したように、制御装置60は、ステップ101において、近接スイッチ17からオン信号が入力されたか否かを判定して、チャンバカバー14が閉じられた否かを判定する。チャンバカバー14が閉じられていないときには、近接スイッチ17に磁石18が接近してないため、近接スイッチ17は制御装置60にオフ信号を出力し、制御装置60はステップ101にて「NO」の判定を繰り返し実行して待機する。チャンバカバー14を閉じて近接スイッチ17に磁石18が接近すると、近接スイッチ17は制御装置60にオン信号を出力し、制御装置60は、ステップ101にて「YES」と判定してステップ102に進める。制御装置60は、ステップ102において、真空ポンプ30を作動させ、真空弁32を開放させるとともに第1外気導入弁34を閉止させると、チャンバ12内は真空ポンプ30によって脱気されて負圧化する。
制御装置60は、ステップ103において、真空計37によって検出されるチャンバ12内の真空度Pが選択した第1モードの包装プログラムによって規定した真空度Px以上となったか否かを繰り返し判定する。チャンバ12内の圧力が徐々に低下し、真空計37によって検出されるチャンバ12内の真空度Pが選択した第1モードの包装プログラムによって規定した真空度Px以上となると、制御装置60は、ステップ103において「YES」と判定し、ステップ104に進める。制御装置60は、ステップ104において、真空弁32を閉止させてチャンバ12内の脱気を中止し、ステップ105に進める。
制御装置60は、ステップ105において、三方弁39を昇降シリンダ26側と真空ポンプ30側とを連通状態(外気側を閉止状態)として、昇降シリンダ26の上部空間26bを負圧化して支持軸25を上昇させ、下側ブロック体21を上昇させて上側ブロック体22に押しつけて、包装袋の開口部周縁を下側ブロック体21と上側ブロック体22とにより狭持させる。制御装置60は、封止制御となるステップ106において、ヒータ23に通電させて発熱させると、包装袋の開口部周縁が熱溶着によって閉じられて、包装袋が真空状態で密封される。
制御装置60は、ステップ107において、真空ポンプ30の作動を停止させるとともに、第1外気導入弁34を開放し、三方弁39を昇降シリンダ26側と外気側を連通状態(真空ポンプ30側を閉止状態)とする。チャンバ12内は真空ポンプ30により脱気されずに第1外気導入弁34から導入される外気によって大気圧に戻され、チャンバカバー14は負圧吸引されずにばね部材の付勢力によって開放される。また、三方弁39を昇降シリンダ26側と外気側を連通状態としたことで、昇降シリンダ26の上部空間26bに外気が導入されて負圧状態が解除され、支持軸25はばね26dの付勢力によって下降し、下側ブロック体21は上側ブロック体22から離間し、包装袋の(閉じられた)開口部周縁は上下のブロック体21,22から狭持された状態が解除される。なお、10個(複数の)の第1モードの包装プログラムの制御に応じて、第2外気導入弁35を開放してから第1外気導入弁34を開放する等のように、第1及び第2外気導入弁34,35の開放の制御をすることでチャンバ12内の脱気の解除の制御をするようにしてもよい。また、以後の説明において、下側ブロック体21を上昇または下降させるときの説明では、このステップ105及び107での三方弁39及び昇降シリンダ26の作動と同じであるので、詳細な説明を省略している場合もある。
次に、包装袋内に収納した被包装物が常温より高いときに適した第2モードの包装プログラムについて説明する。上述したように、第2モードの包装プログラムは、包装袋内の空気を排気する袋内排気制御を固定した袋内排気制御回数固定の包装プログラムと、袋内脱気検知プログラム(袋内脱気検知手段)による包装袋内の脱気完了検知に基づいて袋内排気制御の実行回数を可変とした袋内排気制御回数可変の包装プログラムとを有している。第2モードの袋内排気制御回数固定の包装プログラムは、一定回数で確実に包装袋内から気体を排出させることができる被包装物を包装袋に収納したときに実行させるのに適した包装プログラムであり、被包装物の一例としてハンバーグ、ローストビーフまたは汁の少ない煮物等のように液体が少ない被包装物を真空包装するに適した包装プログラムである。第2モードの袋内排気制御回数可変の包装プログラムは、どの程度の気体が含まれているか分かりにくい被包装物を包装袋に収納したときに実行させるのに適した包装プログラムであり、被包装物の一例としてシチューやスープ等のように液体が多い被包装物を真空包装するに適した包装プログラムである。
先ず、第2モードの袋内排気制御回数固定の包装プログラムについて説明する。第2モードの包装プログラムを実行する前は、第1モードの包装プログラムを実行する前と同様に、真空弁32、第2外気導入弁35、暖機用弁41が閉止状態となっており、三方弁39は昇降シリンダ26側と外気側を連通状態(真空ポンプ30側を閉止状態)となっている。食材や調理物等の被包装物を包装袋内に収納し、包装袋の開口部周縁が下側のブロック体21の上側に載るように包装袋をチャンバ12内に収容する。図3に示した操作パネル50のダイレクト操作キー51b1を押動操作してプログラム表示部52aに第2モードの袋内排気制御回数固定の包装プログラムを呼び出し、第2モードの袋内排気制御回数固定の包装プログラムの実行を待機させる。
図6に示したように、制御装置60は、ステップ201において、近接スイッチ17からオン信号が入力されたか否かを判定して、チャンバカバー14が閉じられた否かを判定する。チャンバカバー14が閉じられていないときには、近接スイッチ17に磁石18が接近してないため、近接スイッチ17は制御装置60にオフ信号を出力し、制御装置60はステップ201にて「NO」と繰り返し判定する。制御装置60がステップ201の処理を繰り返し実行しているなかで、チャンバカバー14が閉じられて近接スイッチ17に磁石18が接近すると、近接スイッチ17は制御装置60にオン信号を出力し、制御装置60は、ステップ201にて「YES」と判定してステップ202に進める。
チャンバ12内に収容した包装袋内に過剰な量の被包装物が収容されている場合には、チャンバ12内を脱気して負圧化させる前に検知プレート43が中位置、上位置に位置する場合がある。検知プレート43が中位置または上位置に位置すると、チャンバ12内を脱気して負圧化させたときに、膨らみ検知手段42によって包装袋の膨らみを検知できないおそれがある。このため、制御装置60は、ステップ202において、第1位置検出センサ45aからオン信号が入力されているか否かを判定することで、検知プレート43が下位置にあるか否かを判断する。第1位置検出センサ45aからオン信号が入力されていないと、制御装置60は、ステップ202にて「NO」と判定し、ステップ203において表示パネル52のプログラム表示部52aまたは時間表示部52cにエラーの表示をさせてステップ201に戻す。なお、制御装置60は、ステップ203におけるエラーの表示に代えて、ブザーなどの音によるエラーの報知をするようにしてもよい。これに対し、包装袋内に適切な量の被包装物が収納されている(包装袋内に過剰な量の被包装物が収納されていない)ときには、第1位置検出センサ45aからオン信号が入力されることになり、制御装置60は、ステップ202にて「YES」と判定してステップ204に進める。制御装置60は、ステップ204において、後述する袋内排気制御の実行回数R=0にし、ステップ205から始まるチャンバ内脱気制御に進める。
制御装置60は、ステップ205において、真空ポンプ30を作動させ、真空弁32を開放させ、第1外気導入弁34を閉止させ、これらと同時に三方弁39を昇降シリンダ26側と真空ポンプ30側とを連通状態(外気側を閉止状態)とする。チャンバ12内は真空ポンプ30によって脱気されて負圧化される。また、昇降シリンダ26の上部空間26bも負圧化されて支持軸25が上昇し、下側ブロック体21は上昇して上側ブロック体22に押しつけられ、包装袋の開口部周縁は下側ブロック体21と上側ブロック体22とにより狭持されて包装袋の開口部が一時的に閉じられる。
ステップ205の処理によって、チャンバ12内の包装袋の開口部を一時的に閉じた状態で、チャンバ12内を脱気して負圧化させると、制御装置60は、ステップ206において、第1位置検出センサ45aからオフ信号の入力、または、第1及び第2位置検出センサ45a,45bからオフ信号の入力の有無に基づいて、検知プレート43が中位置または上位置となる、すなわち、包装袋が膨張したか否かを判定する。検知プレート43を中位置または上位置まで押し上げるまで包装袋が膨張するまでは、制御装置60はステップ206にて「NO」の判定を繰り返し実行する。チャンバ12内の負圧化によって包装袋が検知プレート43を中位置または上位置まで押し上げて、制御装置60に第1位置検出センサ45aからオフ信号の入力、または、第1及び第2位置検出センサ45a,45bからオフ信号の入力があると、制御装置60はステップ206にて「YES」と判定してステップ207に進める。
制御装置60は、ステップ207において、真空弁32を閉止してチャンバ12内の脱気を一時的に中断するとともに、真空計37により検出された真空度PをRAMに記憶させる。次に、制御装置60は、ステップ208において、これから説明する袋内排気制御を5回以上実行しているか否かを判定する。袋内排気制御を5回以上実行していなければ、制御装置60は「NO」と判定してステップ209から始まる袋内排気制御を実行させる。
制御装置60は、ステップ209において、三方弁39を昇降シリンダ26側と外気側を連通状態(真空ポンプ30側を閉止状態)とすることで、下側ブロック体21を下降させる。下側ブロック体21を下降させることで、包装袋の開口部が開放され、包装袋内に充満していた気体がチャンバ12内に排出される。制御装置60は、ステップ210において、真空弁32を追加時間だけ開放させ、包装袋の開口部から内部の気体をさらに排出させ、ステップ211において、5秒間待機する。このステップ210における真空弁32の追加時間での開放は、0秒、すなわち、真空弁32を開放しない場合も含んで被包装物に適した脱気時間を設定可能としている。すなわち、被包装物が包装袋から吹きこぼれやすい液体を多く含むものであれば、真空弁32の追加時間での開放時間を0秒または1〜2秒程度の極めて短い時間に設定するのが好ましく、被包装物が包装袋から吹きこぼれにくい液体が少ないものであれば、真空弁32の追加時間での開放時間を3〜5秒程度の短い時間に設定するのが好ましい。次に、制御装置60は、ステップ212において、袋内排気制御の実行回数R=R+1として実行回数Rに1を加算してステップ213に進める。
制御装置60は、ステップ213において、チャンバ12内に一時的に吸気するようにチャンバ内吸気制御を実行する。このチャンバ内吸気制御は、包装袋内にて被包装物が沸騰した状態であると、以後の処理にて包装袋の膨らみを検知することができなくなるのを防ぐためのものであり、チャンバ12内に外気を導入して真空度を低下させるものである。制御装置60は、このチャンバ内吸気制御を実行するステップ213において、ステップ207にて検出した真空度Pより低い所定の第1真空度として、真空度Pから10%(10%は一例であり、これに限られるものでない)減じた値まで第2外気導入弁35を開放して、チャンバ12内に外気を導入する。
また、チャンバ内吸気制御を実行するステップ213において、第1真空度が下限値(例えば30%)以下であるときには、第2外気導入弁35を下限値まで開放させてチャンバ12内に外気を導入するように制御する。第1真空度に下限値を設定したのは、例えば、包装プログラムを実行中にチャンバカバー14が負圧吸引されずに開放されるのを防ぐことを目的としたためである。
制御装置60は、ステップ214において、真空弁32を開放して、ステップ207のタイミングで検出してRAMに記憶させた真空度Pまでチャンバ12内を脱気する。ステップ207のタイミングで検出した真空度Pは包装袋内の被包装物が吹きこぼれることのない程度に包装袋を膨らますまでの真空度であるので、包装袋を開放した状態でステップ207にて検出した真空度Pまでチャンバ12内を脱気しても、包装袋内の被包装物が吹きこぼれることがない。なお、ステップ214において、ステップ207のタイミングで検出してRAMに記憶させた真空度Pまでチャンバ12内を脱気させたが、これに限られるものでなく、ステップ207のタイミングで検出してRAMに記憶させた真空度Pより所定値として例えば5%の真空度を減じた真空度P−5%までチャンバ12内を脱気させてもよい。この場合には、チャンバ12内が上述した真空度Pより低い真空度P−5%までしか減圧されないので、包装袋内の被包装物の急な吹きこぼれを確実に生じさせないようにすることができる。
ステップ214の処理後に、制御装置60は、ステップ205に戻して、下側ブロック体21を上昇させて上側ブロック体22に押しつけ、包装袋の開口部周縁を下側ブロック体21と上側ブロック体22とにより狭持させて包装袋の開口部を再び一時的に閉じる。なお、ステップ214の処理後に真空ポンプ30は作動中であり、真空弁32は開放され、第1外気導入弁34は閉止された状態であるので、ステップ205に戻したときにも真空ポンプ30は継続して作動し、真空弁32は開放され、第1外気導入弁34は閉止された状態を維持する。ステップ214からステップ205に戻した後で、制御装置60は、ステップ210〜215の袋内排気制御の実行回数が5回以上となるように、ステップ205〜215の処理を繰り返し実行する。
袋内排気制御を5回実行したときに、制御装置60は、ステップ208にて「YES」と判定してステップ215に進める。制御装置60は、最後の袋内排気制御としてステップ215にて下側ブロック体21を下降させ、ステップ216にて5秒間待機させることで、包装袋内に残る気体を排出させる。制御装置60は、ステップ217において、下側ブロック体21を上側ブロック体22に押しつけられるまで上昇させ、包装袋の開口部周縁を下側ブロック体21と上側ブロック体22とにより狭持させて包装袋の開口部を閉じる。制御装置60は、封止制御となるステップ218において、ヒータ23に通電させて包装袋の開口部周縁を加熱溶着によって封止して包装袋を密封する。制御装置60は、ステップ219において、真空ポンプ30の作動を停止させるとともに、第1外気導入弁34を開放することでチャンバ12内の負圧状態を解消させるとともに、下側ブロック体21を下降させて、第2モードの袋内排気制御回数固定の包装プログラムを終了する。
次に、第2モードの袋内排気制御回数可変の包装プログラムについて説明する。第2モードの包装プログラムを実行する前は、第1モードの包装プログラムを実行する前と同様に、真空弁32、第2外気導入弁35、暖機用弁41が閉止状態となっており、三方弁39は昇降シリンダ26側と外気側を連通状態(真空ポンプ30側を閉止状態)となっている。食材や調理物等の被包装物を包装袋内に収納し、包装袋の開口部周縁が下側のブロック体21の上側に載るように包装袋をチャンバ12内に収容する。図3に示した操作パネル50のダイレクト操作キー51b1と変更操作キー51cとを押動操作してプログラム表示部52aに第2モードの袋内排気制御回数可変の包装プログラムを呼び出し、第2モードの袋内排気制御回数可変の包装プログラムの実行を待機させる。
制御装置60は、ステップ301において、近接スイッチ17からオン信号が入力されたか否かを判定して、チャンバカバー14が閉じられた否かを判定する。チャンバカバー14が閉じられていないときには、近接スイッチ17に磁石18が接近してないため、近接スイッチ17は制御装置60にオフ信号を出力し、制御装置60はステップ301にて「NO」と繰り返し判定する。制御装置60がステップ301の処理を繰り返し実行しているなかで、チャンバカバー14が閉じられて近接スイッチ17に磁石18が接近すると、近接スイッチ17は制御装置60にオン信号を出力し、制御装置60は、ステップ301にて「YES」と判定してステップ302に進める。
チャンバ12内に収容した包装袋内に過剰な量の被包装物が収容されている場合には、チャンバ12内を脱気して負圧化させる前に検知プレート43が中位置、上位置に位置する場合がある。検知プレート43が中位置または上位置に位置すると、チャンバ12内を脱気して負圧化させたときに、膨らみ検知手段42によって包装袋の膨らみを検知できないおそれがある。このため、制御装置60は、ステップ302において、第1位置検出センサ45aからオン信号が入力されているか否かを判定することで、検知プレート43が下位置にあるか否かを判断する。第1位置検出センサ45aからオン信号が入力されていないと、制御装置60は、ステップ302にて「NO」と判定し、ステップ303において表示パネル52のプログラム表示部52aまたは時間表示部52cにエラーの表示をさせる。制御装置60は、ステップ303の処理の後、ステップ301に戻す。なお、制御装置60は、ステップ303におけるエラーの表示に代えて、ブザーなどの音によるエラーの報知をするようにしてもよい。これに対し、包装袋内に適切な量の被包装物が収納されている(包装袋内に過剰な量の被包装物が収納されていない)ときには、第1位置検出センサ45aからオン信号が入力されることになり、制御装置60は、ステップ302にて「YES」と判定してステップ304から始まるチャンバ内脱気制御に進める。
制御装置60は、ステップ304において、真空ポンプ30を作動させ、真空弁32を開放させ、第1外気導入弁34を閉止させ、これらと同時に三方弁39を昇降シリンダ26側と真空ポンプ30側とを連通状態(外気側を閉止状態)とする。チャンバ12内は真空ポンプ30によって脱気されて負圧化される。また、昇降シリンダ26の上部空間26bも負圧化されて支持軸25が上昇し、下側ブロック体21は上昇して上側ブロック体22に押しつけられ、包装袋の開口部周縁は下側ブロック体21と上側ブロック体22とにより狭持されて包装袋の開口部が一時的に閉じられる。
ステップ304の処理によって、チャンバ12内の包装袋の開口部を一時的に閉じた状態で、チャンバ12内を脱気して負圧化させると、制御装置60は、ステップ305において、第1位置検出センサ45aからのオフ信号の入力の有無に基づいて、検知プレート43が中位置となる、すなわち、包装袋が膨張したか否かを判定する。検知プレート43を中位置まで押し上げるまで包装袋が膨張するまでは、制御装置60はステップ305にて「NO」の判定を繰り返し実行する。チャンバ12内の負圧化によって包装袋が検知プレート43を中位置まで押し上げて、制御装置60に第1位置検出センサ45aからのオフ信号の入力があると、制御装置60はステップ305にて「YES」と判定してステップ306に進める。
制御装置60は、ステップ306において、真空弁32を閉止してチャンバ12内の脱気を一時的に中断するとともに、真空計37により検出された真空度PをRAMに記憶させる。
次に、制御装置60は、ステップ307において、袋内脱気検知プログラム(袋内脱気検知手段)によって包装袋の脱気が完了したか否かを判定する。制御装置60は、ステップ307における脱気検知手段として、ステップ305にて検知プレート43が下位置(包装袋が第1状態)から中位置(包装袋が第2状態)となってステップ306にて真空弁32を閉止してから検知プレート43が所定時間として0.5秒以内に上位置(包装袋が第3状態)になったか否かを判定することで、包装袋内の脱気が完了した否かを判定する。包装袋内が十分に脱気されていないときには、閉じられた包装袋はチャンバ12の負圧化とともに内部の気体が膨張することで膨らんでいき、検知プレート43が中位置となる程度に包装袋が膨らんだときにチャンバ12内の脱気を中断すると、チャンバ12内の圧力は一定に保たれているために、包装袋はこれ以上膨らまなくなり、検知プレート43は上位置まで押し上げられない。これに対し、包装袋内が十分に脱気されているときには、閉じられた包装袋はチャンバ12内の負圧化とともに被包装物に含まれる水分が蒸発した水蒸気によって膨らんでいき、検知プレート43が中位置となる程度に包装袋が膨らんだときにチャンバ12内の脱気を中断しても、被包装物に含まれる水分の蒸発が直ぐに収まらず、包装袋を膨らませ続けて検知プレート43を上位置まで押し上げる。
包装袋内を十分に脱気できてないときには、ステップ305にて検知プレート43が中位置となってステップ306にて真空弁32を閉止してから検知プレート43が所定時間として0.5秒以内に上位置まで押し上げられないので、第2位置検出センサ45bからオン信号が継続して制御装置60に入力されることになり、制御装置60は、ステップ307にて「NO」と判定してステップ308から始まる袋内排気制御を実行させる。なお、袋内排気制御を1回も実行せずに、検知プレート43が0.5秒以内に上位置まで押し上げられる誤検知をすることで、ステップ307にて「YES」と判定されるのを防ぐために、ステップ307の処理の前または後に、袋内排気制御を1回(または2回)以上実行したか否かの判定を加えるようにしてもよい。
制御装置60は、ステップ308において、三方弁39を昇降シリンダ26側と外気側を連通状態(真空ポンプ30側を閉止状態)とすることで、下側ブロック体21を下降させる。下側ブロック体21を下降させることで、包装袋の開口部が開放され、包装袋内に充満していた気体がチャンバ12内に排出される。制御装置60は、ステップ309において、真空弁32を追加時間だけ開放させ、包装袋の開口部から内部の気体をさらに排出させ、ステップ310おいて、5秒間待機する。このステップ309における真空弁32の追加時間での開放は、0秒、すなわち、真空弁32を開放しない場合も含んで被包装物に適した脱気時間を設定可能としている。すなわち、被包装物が包装袋から吹きこぼれやすい液体を多く含むものであれば、真空弁32の追加時間での開放時間を0秒または1〜2秒程度の極めて短い時間に設定するのが好ましく、包装物が包装袋から吹きこぼれにくい液体が少ないものであれば、真空弁32の追加時間での開放時間を3〜5秒程度の短い時間に設定するのが好ましい。
制御装置60は、ステップ311において、チャンバ12内に一時的に吸気するようにチャンバ内吸気制御を実行する。このチャンバ内吸気制御は、包装袋内にて被包装物が沸騰した状態であると、以後の処理にて包装袋の膨らみを検知することができなくなるのを防ぐためのものであり、チャンバ12内に外気を導入して真空度を低下させるものである。制御装置60は、このチャンバ内吸気制御を実行するステップ311において、ステップ306にて検出した真空度Pより低い所定の第1真空度として、真空度Pから10%(10%は一例であり、これに限られるものでない)減じた値まで第2外気導入弁35を開放して、チャンバ12内に外気を導入する。
また、チャンバ内吸気制御を実行するステップ311において、第1真空度が下限値(例えば30%)以下であるときには、第2外気導入弁35を下限値まで開放させてチャンバ12内に外気を導入するように制御する。第1真空度に下限値を設定したのは、例えば、包装プログラムを実行中にチャンバカバー14が負圧吸引されずに開放されるのを防ぐことを目的としたためである。
制御装置60は、ステップ312において、真空弁32を開放して、ステップ306のタイミングで検出してRAMに記憶させた真空度Pまでチャンバ12内を脱気する。ステップ306のタイミングで検出した真空度Pは包装袋内の被包装物が吹きこぼれることのない程度に包装袋を膨らますまでの真空度であるので、包装袋を開放した状態でステップ306にて検出した真空度Pまでチャンバ12内を脱気しても、包装袋内の被包装物が吹きこぼれることがない。なお、ステップ312において、ステップ306のタイミングで検出してRAMに記憶させた真空度Pまでチャンバ12内を脱気したが、これに限られるものでなく、ステップ306のタイミングで検出してRAMに記憶させた真空度Pより所定値として例えば5%の真空度を減じた真空度P−5%までチャンバ12内を脱気させてもよい。この場合には、チャンバ12内が上述した真空度Pより低い真空度P−5%までしか減圧されないので、包装袋内の被包装物の急な吹きこぼれを確実に生じさせないようにすることができる。
ステップ312の処理後に、制御装置60は、ステップ304に戻して、下側ブロック体21を上昇させて上側ブロック体22に押しつけ、包装袋の開口部周縁を下側ブロック体21と上側ブロック体22とにより狭持させて包装袋の開口部を再び一時的に閉じる。なお、ステップ312の処理後に真空ポンプ30は作動中であり、真空弁32は開放され、第1外気導入弁34は閉止された状態であるので、ステップ304に戻したときにも真空ポンプ30は継続して作動し、真空弁32は開放され、第1外気導入弁34は閉止された状態を維持する。ステップ312からステップ304に戻した後で、制御装置60は、ステップ307にて袋内脱気検知プログラムによる包装袋の脱気が完了したか否かを判定し、包装袋の脱気が完了していなければ、ステップ308〜312の袋内排気制御を実行する。
ステップ304〜312の処理を実行しているなかで、包装袋内を十分に脱気できると、ステップ305にて検知プレート43が中位置を検知して直ぐに(0.5秒以内)に上位置まで押し上げられることになる。このとき、第2位置検出センサ45bから入力されているオン信号が0.5秒以内に第1及び第2位置検出センサ45a,45bのオフ信号に変わって制御装置60に入力されることになり、制御装置60は、ステップ307にて「YES」と判定してステップ313に進める。
制御装置60は、最後の袋内排気制御としてステップ313にて下側ブロック体21を下降させ、ステップ314にて5秒間待機させることで、包装袋内に残る気体を排出させる。制御装置60は、ステップ315において、下側ブロック体21を上側ブロック体22に押しつけられるまで上昇させ、包装袋の開口部周縁を下側ブロック体21と上側ブロック体22とにより狭持させて包装袋の開口部を閉じる。制御装置60は、封止制御となるステップ316において、ヒータ23に通電して包装袋の開口部周縁を加熱溶着によって封止して包装袋を密封する。制御装置60は、ステップ317において、真空ポンプ30の作動を停止させるとともに、第1外気導入弁34を開放することでチャンバ12内の負圧状態を解消させるとともに、下側ブロック体21を下降させて、第2モードの袋内排気制御回数可変の包装プログラムを終了する。
また、制御装置60は、電源の投入状態にて第1及び第2モードの包装プログラムの実行要求があるのを待機しているときに、気密検知プログラムの実行可否の設定制御及び真空ポンプ30の暖機運転(真空ポンプ30を作動させることで真空ポンプ30の油から水を気化させて取り除く運転である)の実行制御をしている。気密検知プログラムは、真空ポンプ30によるチャンバ12内の脱気の中止を伴うように包装プログラムを一時的に中断して、チャンバ12内が気密状態であることを検知するプログラムである。具体的には、気密検知プログラムは、包装プログラム(第1モードの包装プログラム)を実行しているときに、真空弁32を閉止して真空ポンプ30によるチャンバ12の脱気の中止を伴うように包装プログラムを一時的に中断して、表示パネル52の真空度表示部52bに表示される真空計37によるチャンバ12内の真空度の検出値が低下しないことを目視により確認することで、チャンバ12内が気密状態であることを検知するためのプログラムである。なお、制御装置60に入力される真空計37の検出値に基づいて、制御装置60がチャンバ12内の気密状態が保たれているか否かを判断して報知するようにしてもよいし、チャンバカバー14がチャンバベース13から開放されたことに基づいて、チャンバ12内が気密状態でないことを確認できるようにしてもよい。気密検知プログラムは操作パネル50の中止操作キー51dを3秒以上押動したときに実行されるものである。制御装置60は、第1モードの包装プログラムを実行しているときにのみ気密検知プログラムを実行可能として、第2モードの包装プログラムを実行しているときには気密検知プログラムが実行できないように制御している。
また、真空ポンプ30の暖機運転の実行制御は第2モードの包装プログラムを実行したことに基づき暖機運転を自動的に実行するように制御するものである。第2モードの包装プログラムは常温より高い温度の被包装物を包装袋内に真空包装することを目的としたものであるため、第2モードの包装プログラムの実行時には包装袋内を脱気する過程で被包装物から蒸気(水蒸気)が多く発生することになる。発生した蒸気はチャンバ12内に放出されて、チャンバ12を脱気する真空ポンプ30の油に混入することになる。真空ポンプ30の油に水が混入したときには、真空ポンプ30によってチャンバ12内を適切な圧力まで脱気できない(脱気能力が低下する)ことや、真空ポンプ30の部品が油に含まれる水によって錆付き等の劣化することになる。このため、常温より高い温度の被包装物を包装袋内に真空包装する第2モードの包装プログラムを備えたこの真空包装機10では、真空ポンプ30の油の劣化の解消のために包装プログラムの実行要求が有るのを待機している状態で真空ポンプ30の暖機運転の実行制御を実行している。なお、真空ポンプ30の暖機運転は、水抜き運転のように真空弁32を開放した状態でチャンバ12を脱気させながら真空ポンプ30を作動させるものでなく、暖機用弁41のみを開放した状態で真空ポンプ30を作動させるものである。暖機用弁41を開放させて真空ポンプ30を作動させたときには、真空ポンプ30の油に含まれる水が気化して取り除かれる。なお、暖機運転を実行するときには、暖機用弁41を開放させずに、他の弁として、真空弁32と第1または第2外気導入弁34,35を開放して、真空ポンプ30に外気を取り入れるようにしてもよい。
以下に、包装プログラムの実行要求を待機しているときの気密検知プログラムの実行可否の設定制御及び真空ポンプ30の暖機運転の実行制御をフローチャートを用いて説明する。図8に示したように、制御装置60は電源を投入した後でステップ401から始まる制御プログラムを実行し、ステップ401にて、後述する暖機運転中に第2モードの包装プログラムの実行要求があったときに、暖機運転を中断して第2モードの包装プログラムを実行した回数をカウントするRAMのカウンタ部の回数=0にリセットしてステップ402に進める。
制御装置60は、ステップ402において、包装プログラムの実行要求があったか否かを判定し、包装プログラムの実行要求がなければ「NO」と繰り返し判定する。作業者が操作パネル50の各種操作キー51を操作して包装プログラムを選択してから、チャンバカバー14を閉じて近接スイッチ17からオン信号を出力させることで第1または第2モードの包装プログラムの実行要求を制御装置60に入力させると、制御装置60は、ステップ402にて「YES」と判定してステップ403に進める。制御装置60は、ステップ403において、入力された包装プログラムの実行要求が第2モードの包装プログラムの実行要求であったか否かを判定する。入力された包装プログラムの実行要求が第2モードの包装プログラムの実行要求であれば、制御装置60はステップ403にて「YES」と判定してステップ404に進める。
制御装置60は、ステップ404において、気密検知プログラムを実行不可の状態に設定する。気密検知プログラムを実行不可の状態では、操作パネル50の中止操作キー51dを3秒以上で押動操作しても、包装プログラムは中断されないように設定される。制御装置60は、ステップ404における気密検知プログラムを実行不可の状態で、ステップ405にて実行要求のあった第2モードの包装プログラムを実行する。なお、この第2モードの包装プログラムは前述した図6,7にて示した袋内排気制御回数固定または可変の第2モードの包装プログラムである。第2モードの包装プログラムが終了すると、気密検知プログラムを実行不可の状態を解除してステップ406に進める。制御装置60は、RAMのカウンタ部の回数に基づいて暖機運転時間を決定する。この実施形態では、カウンタ部の回数が0〜10回までは暖機運転時間を2分、11〜20回までは暖機運転時間を3分、21〜30回までは暖機運転時間を4分、31回以上を5分と設定している。なお、カウンタ部の回数を1回毎に5秒ずつ延ばすように設定してもよい。
これに対し、作業者が操作パネル50の各種操作キー51を操作して第1モードの包装プログラムを選択してから、チャンバカバー14を閉じて近接スイッチ17からオン信号を出力させることで第1モードの包装プログラムの実行要求を制御装置60に入力させると、制御装置60は、ステップ402にて「NO」と判定してステップ407に進める。制御装置60は、ステップ407において、実行要求のあった第1モードの包装プログラムを実行する。なお、この第1モードの包装プログラムは前述した図5にて示した第1モードの包装プログラムである。ステップ407で第1モードの包装プログラムを実行するときには、ステップ404のように気密検知プログラムを実行不可の状態に設定されてないため、操作パネル50の中止操作キー51dを3秒以上で押動操作したときには、真空弁32を閉止して真空ポンプ30によるチャンバ12の脱気の中止を伴うように実行中の第1モードの包装プログラムを一時的に中断する。表示パネル52の真空度表示部52bには真空計37によるチャンバ12内の真空度の検出値が表示されており、真空度表示部52bに表示されている真空度が低下しないことを目視により確認することで、チャンバ12内が気密状態であることを確認できる。なお、中止操作キー51dをもう一度3秒以上で押動操作したとき、または、第1モードの包装プログラムを一時的に中断してから所定時間として例えば30秒経過したときには、中断していた第1モードの包装プログラムを再開させる。制御装置60は、ステップ407による第1モードの包装プログラムの実行後にステップ408に進め、ステップ408において、後述するRAMに記憶してある残り暖機運転時間RTを暖機運転時間と決定してステップ409に進める。
第1または第2モードの包装プログラムの実行後にステップ406またはステップ408にて暖機運転時間が決定されると、制御装置60は、ステップ409において、真空ポンプ30の暖機運転を開始させると同時にタイマによる計時を開始する。暖機運転の開始後、制御装置60は、ステップ410において、タイマによって計時された時間が暖機運転時間を経過した否かを判定する。暖機運転時間が経過してなければ、制御装置60は、ステップ410にて「NO」と判定してステップ411に進める。制御装置60は、ステップ411において、操作パネル50の各種操作キー51から包装プログラムを選択し、チャンバカバー14を閉じて近接スイッチ17からオン信号を出力させることによる包装プログラムの実行要求が入力されたか否かを判定し、包装プログラムの実行要求が入力されてなければ「NO」と判定してステップ410に戻す。暖機運転中にステップ410とステップ411の処理を繰り返し実行しているなかで、包装プログラムの実行要求が入力されると、制御装置60は、ステップ411にて「YES」と判定してステップ412に進める。
制御装置60は、ステップ412において、ステップ411で実行要求のあった包装プログラムが第2モードの包装プログラムか否かを判定し、実行要求のあった包装プログラムが第2モードの包装プログラムであれば「YES」と判定してステップ413に進める。制御装置60は、ステップ413にてRAMのカウンタ部の回数を1回加算して、ステップ415に進めて真空ポンプ30の暖機運転を停止させる。これに対し、ステップ411で実行要求のあった包装プログラムが第1モードの包装プログラムであれば、制御装置60は、ステップ412にて「NO」と判定してステップ414に進める。制御装置60は、ステップ414において、タイマにより計時されている時間から残り暖機運転時間RTをRAMに記憶させ、ステップ415に進めて真空ポンプ30の暖機運転を停止させる。制御装置60は、ステップ415によって真空ポンプ30の暖機運転を停止させた後でステップ403に戻し、ステップ403から始まる上述した処理を再び実行する。
暖機運転時間が経過するまでの間で第2モードの包装プログラムの実行要求があったときには、RAMのカウンタ部の回数を1加算して(ステップ413)、真空ポンプ30の暖機運転を中断し(ステップ415)、第2モードの包装プログラムを実行させる(ステップ405)。第2モードの包装プログラムの実行後の暖機運転時間はRAMのカウンタ部の回数に応じた時間が設定される(ステップ406)。これに対し、暖機運転時間が経過するまでの間で第1モードの包装プログラムの実行要求があったときには、RAMに残り暖機運転時間RTを記憶させ(ステップ414)、真空ポンプ30の暖機運転を中断し(ステップ415)、第1モードの包装プログラムを実行させる(ステップ407)。第1モードの包装プログラムの実行後の暖機運転時間はRAMに記憶された残り暖機運転時間RTが設定される(ステップ408)。
第1または第2モードの包装プログラムの実行要求がなく暖機運転時間が経過したときには、制御装置60は、ステップ410にて「YES」と判定してステップ416に進める。制御装置60は、ステップ416において、RAMのカウンタ部の回数を0に戻すとともに、RAMの残り暖機運転時間RTを0とし、ステップ417にて真空ポンプ30の暖機運転を停止させる。制御装置60は、ステップ417により真空ポンプ30の暖機運転を停止させた後で、再びステップ402に戻して包装プログラムの実行要求があるまで待機させる。
なお、第2モードの包装プログラムを全く実行していないときや、RAMに記憶されている残り暖機運転時間RTが0のときに、第1モードの包装プログラムを実行したときには(ステップ407)、残り暖機運転時間RTが0であるために暖機運転時間も0と設定され(ステップ408)、ステップ409、410,416及び417と経由して実質的に真空ポンプ30の暖機運転を実行しないように制御されている。
このように、真空ポンプ30の油に水が混入しやすい第2モードの包装プログラムの実行に基づいて、真空ポンプ30の暖機運転を実行するように制御しているので、真空ポンプ30の油に混入した水を確実に取り除くことができるようになった。
上記のように構成した真空包装機10においては、操作パネル50の中止操作キー51dを3秒以上で押動操作したときに実行させる気密検知プログラム(気密検知手段)は、第1モードの包装プログラムを実行しているときにのみ実行可能とし、第2モードの包装プログラムを実行しているときには実行できないように制御されている。第2モードの包装プログラムでは、袋内排気制御を実行しているときに、チャンバ12内が負圧状態で、包装袋の開口部を一時的に開放して、包装袋内の気体を排出させている。包装袋内の開口部を開放した状態で、気密検知プログラム(気密検知手段)を実行して、第2モードの包装プログラムを一時的に中断すると、包装袋から沸騰状態の被包装物が吹きこぼれるおそれがある。この真空包装機10では、第2モードの包装プログラムを実行しているときに、操作パネル50の中止操作キー51dを3秒以上で押動操作しても気密検知プログラムが実行されないように制御されているので、開口部を開放した状態の包装袋から沸騰状態の被包装物が吹きこぼれるおそれがない。
上記のように構成した真空包装機10においては、下側のブロック体21を上側のブロック体22に押圧する位置まで上昇させることで、包装袋の開口部周縁を下側と上側のブロック体21,22とにより狭持させたが、本発明はこれに限られるものでなく、上側のブロック体22を下側のブロック体21に押圧する位置まで下降させることで、包装袋の開口部周縁を下側と上側のブロック体21,22とにより狭持させてもよいし、下側のブロック体21を上昇させるとともに上側のブロック体22を下降させることにより、包装袋の開口部周縁を下側と上側のブロック体21,22とにより狭持させてもよい。
上記のように構成した真空包装機10においては、包装袋の膨らみを検知する膨らみ検知手段として、チャンバ12内にはチャンバカバー14の下面に水平軸線回りに回動可能に支持した検知プレート43を設け、包装袋が膨らむことによって持ち上げられる検知プレート43の後端部の磁石44を位置検出センサ45により検出することにより、包装袋の膨らみを検知している。本発明はこれに限られるものでなく、チャンバ12内にはチャンバカバー14の下面に包装袋の上側で上下動可能に支持した棒状部材よりなる検知バーを設け、包装袋の膨らみによって持ち上げられる検知バーの端部に設けた磁石を位置検出センサによって検出することにより、包装袋の膨らみを検知してもよい。また、他の膨らみ検知手段として、チャンバ12内にて膨張前の包装袋の上側で膨張後の包装袋によって遮られる位置を通過する光を発射する発光部と、発光部の光を受光する受光部とを備えた光学式センサを設け、光学式センサの検知結果に基づいて包装袋の膨らみを検知してもよい。
10…真空包装機、12…チャンバ、21,22…ブロック体、23…ヒータ、30…真空ポンプ、60…制御装置。

Claims (1)

  1. 被包装物を収納した包装袋を収容するチャンバと、
    前記チャンバ内にて上下の少なくとも一方が上下動可能に支持され、前記包装袋の開口部周縁を上下から狭持して閉じる上下のブロック体と、
    前記上下のブロック体の少なくとも一方に設けられて前記包装袋の開口部周縁を加熱溶着するヒータと、
    前記チャンバ内を脱気して負圧化させる真空ポンプと、
    前記包装袋を前記チャンバ内に収容して、前記真空ポンプの作動によって前記チャンバ内を負圧化させることで前記包装袋内の気体を脱気して、前記上下のブロック体により狭持した前記包装袋の開口部周縁を前記ヒータによって加熱溶着して封止する包装プログラムと、
    前記包装プログラムを実行しているときに、前記真空ポンプによる前記チャンバ内の脱気の中止を伴うように前記包装プログラムを一時的に中断したときに前記チャンバ内が気密状態であることを検知する気密検知手段を備えた真空包装機であって、
    前記包装プログラムは、前記真空ポンプの作動によって前記チャンバ内を負圧化させることによって前記チャンバ内に収容した前記包装袋内の気体を排出させてから、前記包装袋の開口部周縁を前記上下のブロック体により狭持して閉じ、前記ヒータの作動によって前記包装袋の開口部周縁を加熱溶着により封止する、被包装物が常温以下であるときに適した第1モードの包装プログラムと、前記真空ポンプの作動によって前記チャンバ内を負圧化させ、負圧状態の前記チャンバ内にて前記包装袋の開口部周縁を前記上下のブロック体を上下動させることで閉止した状態から開放した状態にして前記包装袋内の気体を排出させる袋内排気制御を1回以上実行後に、前記包装袋の開口部周縁を前記上下のブロック体により狭持して閉じ、前記ヒータの作動によって前記包装袋の開口部周縁を加熱溶着により封止する、被包装物が常温より高い温度であるときに適した第2モードの包装プログラムとを有し、前記気密検知手段は、前記第1モードの包装プログラムを実行しているときにのみ実行可能とし、前記第2モードの包装プログラムを実行しているときには実行できないように制御したことを特徴とする真空包装機。
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