JP2015183748A - 電動アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量・コンパクト化を図りつつ、低コスト化を図ると共に、連結部材との係合部の摩耗を抑制し、スムーズな作動ができる電動アクチュエータを提供する。【解決手段】先端部が二股状のヨーク部15を有する連結アーム9を備え、この連結アーム9がボールねじ7のナット5に係合され、電動モータ3の回転運動がナット5を介して連結アーム9の揺動運動に変換される電動アクチュエータ1において、ナット5の外周面に対向して一対の平坦面5bが形成され、これら平坦面5bに円柱状の凸部11が形成されると共に、ヨーク部15がナット5の平坦面5bを挟持した状態で連結アーム9がナット5に装着され、凸部11に転がり軸受からなるガイドローラ16が嵌着されると共に、連結アーム9のヨーク部15にU字状の凹所9cが形成され、これら凹所9cとナット5の凸部11がガイドローラ16を介して係合されている。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車両の駆動部に使用される電動アクチュエータ、詳しくは、電動モータの回転をボールねじ機構を介して直線運動に変換して用いる電動アクチュエータに関するものである。
自動車等の車両の各種駆動部に使用される電動アクチュエータにおいて、電動モータの回転運動を軸方向の直線運動に変換する機構として、台形ねじあるいはラックアンドピニオン等の歯車機構が一般的に使用されている。これらの変換機構は、滑り接触部を伴うため動力損失が大きく、電動モータの大型化や消費電力の増大を余儀なくされている。そのため、より効率的なアクチュエータとしてボールねじ機構が採用されるようになってきた。
この電動アクチュエータは、自動車のトランスミッションのクラッチ機構等に使用されるものであり、図5に示すように、回転駆動源であるモータ(図示せず)により回転駆動されるボールねじ軸に螺合されたボールねじナット50に、リンク機構を構成するアーム51が連結され、アーム51の他端は出力軸である出力シャフト52に連結されており、出力シャフト52には出力レバー(図示せず)が取り付けられている。ハウジングに取り付けられたモータにより回転駆動されるボールねじ軸の上下軸端は、ハウジングに固定された軸受により回転自在に支持されている。
アーム51は、中空円筒形である第1アーム53と円柱形である第2アーム54と、すべり軸受であるメタル(図示せず)により構成されているので、軸方向に伸縮可能であると共に、軸周りに回転可能な構造になっている。そして、ボールねじナット50の外径にボールねじ軸と直交する中心軸を持つ凸部55を設け、この凸部55と第1アーム53に取り付けられたすべり軸受であるメタル56により、アーム51はボールねじナット50に対して回転自在に連結されている。なお、メタル56は、プレート58およびプレート58を第1アーム53に固定するねじ59により、第1アーム53に保持されている。また、出力シャフト52に貫通穴を設け、この穴を通してピン57を第1アーム53に固定しているので、第2アーム54はピン57を軸心として回転自在に連結されている。
ボールねじ軸はモータにより回転駆動され、この回転運動に伴ってボールねじナット50がボールねじ軸上を直線運動する。ボールねじナット50に設けられた凸部55は第1アーム53を回転可能に支持しており、ボールねじナット50と出力シャフト52を連結するアーム51は軸方向に伸縮可能であるので、ボールねじナット50が直線運動すると、出力シャフト52が回転し、この出力シャフト52上に設けられた出力レバーを揺動運動させる。この出力レバーにクラッチ機構を接続することによりアクチュエータの動作を行う。
このように、アーム51が軸方向に伸縮可能かつアーム51の周りに回転可能な構造により、ボールねじナット50と出力シャフト52の位置ずれを吸収可能であり、アーム51の傾斜およびボールねじナット50の凸部55軸受の精度の影響を受けず、特別なバランス調整の必要もなく、ボールねじ軸の軸心とボールねじナット50の直線性が確保されるので、ボールねじを高効率に作動させることができる。
また、リンク機構の直線および回転運動部分にメタル56による軸受で構成することにより、動力伝達ロスを最小にしたことにより、小型で高出力なアクチュエータを提供できる(例えば、特許文献1参照。)。
一方、この種のアーム51の円滑な動作を確保しつつ、ボールねじナット50の凸部55に装着されたメタル56の摩耗を抑える構造が提案されている。このボールねじ機構は、図6に示すように、外周にねじ溝63aが形成されたねじ軸63と、このねじ軸63を包囲するように配置され、内周にねじ溝(図示せず)が形成された円筒状のナット60と、両ねじ溝間に転動自在に配置された複数のボール(図示せず)からなり、ナット60の外周に循環部材となるチューブ64が取り付けられている。
ハウジングHの円筒孔Haと同軸にねじ軸63が配置されている。円筒孔Haに対して軸受65により回転自在に支持されたねじ軸63の一端はモータ(図示せず)にカップリングCを介して連結され、ハウジングHの円筒孔Haに対して軸線方向に移動不可かつ回転可能に支持されている。また、ナット60には連結部材61が取り付けられている。この連結部材61は、ナット60の軸線に直交する方向に延在する円管状の本体61aと、本体61aの両端から延在する一対のアーム61bと、アーム61bの先端にそれぞれ取り付けられ、互いに対向配置された球面座61c(図7参照)とからなる。本体61aは、例えば、図示しない可変動弁機構の駆動軸S等に連結されている。
図7に示すように、各球面座61cは、その対向面に球面61dを形成している。一対の球面座61cに対向して、ナット60の外周面には、一対の球面60aが形成されている。そして、球面61d、60aの間には、球体62が配置されている。ここで、球面61d、60aの半径をRとし、球体62の直径をDとした時に、0<R−D/2≦0.02mmが成立するようになっている。このすきまを利用して、球面61d、60aと球体62との間に潤滑剤の薄膜を介在させることで、両者の摺動時の摩耗を低減している。
また、連結部材61の球面61dとナット60の球面60aとに挟持され、それらに係合する球体62が向けられているので、連結部材61からナット60に押圧力が付与された場合に、球面61d、60aと球体62との間に面接触が生じて面圧が低減され、連結部材61やナット60の摩耗を回避することができる(例えば、特許文献2参照。)。
特開2011−112193号公報 特開2006−183699号公報
こうした従来のボールねじ機構では、連結部材61の球面61dとナット60の球面60aとに球体62が挟持されているので、面接触によって面圧が低減され、連結部材61やナット60の摩耗を回避することができる特徴を備えている。然しながら、このような構造は複雑であり、製造および組立工数が煩雑となってコストアップの要因となるだけでなく、球面61d、60aと球体62との間のすきまに摩耗粉等の異物が噛み込んで偏摩耗が生じたり、スムーズな揺動運動が阻害されたりする恐れがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、こうした従来の課題を解消し、軽量・コンパクト化を図りつつ、低コスト化を図ると共に、連結部材との係合部の摩耗を抑制し、スムーズな作動ができる電動アクチュエータを提供することを目的とする。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、ハウジングに取り付けられた電動モータと、この電動モータの主軸に結合され、外周に螺旋状のねじ溝が形成され、前記ハウジングに対して回転自在に、かつ軸方向移動不可に支持されたねじ軸、およびこのねじ軸に多数のボールを介して外挿され、内周に前記ねじ軸のねじ溝に対応する螺旋状のねじ溝が形成され、回転不可に、かつ軸方向移動自在に支持されたナットからなるボールねじと、先端部が二股状に形成されたヨーク部を有する連結アームと、を備え、この連結アームが前記ナットに係合され、前記電動モータの回転運動が前記ナットを介して前記連結アームの軸方向運動または揺動運動に変換される電動アクチュエータにおいて、前記ナットの外周面に一対の円柱状の凸部が対向配置され、これら凸部に転がり軸受からなるガイドローラが嵌着されると共に、前記連結アームのヨーク部にU字状の凹所が形成され、これら凹所と前記ナットの凸部が前記ガイドローラを介して係合されている。
このように、ハウジングに取り付けられた電動モータと、この電動モータの主軸に結合され、外周に螺旋状のねじ溝が形成され、ハウジングに対して回転自在に、かつ軸方向移動不可に支持されたねじ軸、およびこのねじ軸に多数のボールを介して外挿され、内周にねじ軸のねじ溝に対応する螺旋状のねじ溝が形成され、回転不可に、かつ軸方向移動自在に支持されたナットからなるボールねじと、先端部が二股状に形成されたヨーク部を有する連結アームと、を備え、この連結アームがナットに係合され、電動モータの回転運動がナットを介して連結アームの軸方向運動または揺動運動に変換される電動アクチュエータにおいて、ナットの外周面に一対の円柱状の凸部が対向配置され、これら凸部に転がり軸受からなるガイドローラが嵌着されると共に、連結アームのヨーク部にU字状の凹所が形成され、これら凹所とナットの凸部がガイドローラを介して係合されているので、係合部となる凹所とナットの凸部の接触範囲を広く確保することができ、例えば、連結アームが揺動運動する場合、この揺動角を大きく設定することができると共に、その接触部が一定の範囲ではなく常時変化し、係合部の摩耗を抑制することができ、従来に比べ、スムーズな揺動運動ができる電動アクチュエータを提供することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記ナットの外周面に対向して一対の平坦面が形成され、これら平坦面に前記凸部が形成されると共に、前記連結アームのヨーク部が前記ナットの平坦面を挟持した状態で当該連結アームが前記ナットに装着されていれば、連結アームのヨーク部とナットの平坦面との面接触により、ナットに作用するモーメント荷重を支持しつつナットを回転不可、かつ軸方向移動自在に構成することができると共に、連結アームの凹所とガイドローラとの係合によってナットの軸方向の動きに対して連結アームをガタなく追従させることができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記ねじ軸と前記電動モータの主軸がセレーションを介して同軸状にトルク伝達可能に、かつ軸方向着脱可能に結合されていれば、電動モータの主軸とねじ軸との芯合わせが容易となると共に、このねじ軸を、反電動モータ側の単一の転がり軸受で片持ち支持することができ、組立性を向上させることができると共に、部品点数を削減して軽量・コンパクト化を図ることができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記ガイドローラの外輪の外周面に合成ゴムからなる弾性部材が一体に接合されていれば、衝撃荷重がガイドローラに生じても、この弾性部材により緩和して耐久性を向上させると共に、連結アームの凹所との接触部となる外周面の摩擦係数が大きくなり、積極的にガイドローラを転がり運動させることができ、係合部の摩耗を抑制することができる。
また、請求項5に記載の発明のように、前記ガイドローラの外輪の外周面に高摩擦係数を有する表面処理が施されていれば、連結アームの凹所との接触部となる外周面の摩擦係数が大きくなり、積極的にガイドローラを転がり運動させることができ、係合部の摩耗を抑制することができる。
また、請求項6に記載の発明のように、前記表面処理がリン酸塩皮膜処理であれば、ガイドローラの発錆を防止することができ、耐久性を向上させることができる。
また、請求項7に記載の発明のように、前記ガイドローラが密封型の転がり軸受で構成されていれば、軸受内部に封入された潤滑グリースの外部への漏洩と、外部から摩耗粉等が軸受内部に侵入するのを防止することができ、従来のように摩耗粉等の異物が噛み込んで偏摩耗が生じたり、スムーズな作動が阻害されたりするのを防止することができる。
本発明に係る電動アクチュエータは、ハウジングに取り付けられた電動モータと、この電動モータの主軸に結合され、外周に螺旋状のねじ溝が形成され、前記ハウジングに対して回転自在に、かつ軸方向移動不可に支持されたねじ軸、およびこのねじ軸に多数のボールを介して外挿され、内周に前記ねじ軸のねじ溝に対応する螺旋状のねじ溝が形成され、回転不可に、かつ軸方向移動自在に支持されたナットからなるボールねじと、先端部が二股状に形成されたヨーク部を有する連結アームと、を備え、この連結アームが前記ナットに係合され、前記電動モータの回転運動が前記ナットを介して前記連結アームの軸方向運動または揺動運動に変換される電動アクチュエータにおいて、前記ナットの外周面に一対の円柱状の凸部が対向配置され、これら凸部に転がり軸受からなるガイドローラが嵌着されると共に、前記連結アームのヨーク部にU字状の凹所が形成され、これら凹所と前記ナットの凸部が前記ガイドローラを介して係合されているので、係合部となる凹所とナットの凸部の接触範囲を広く確保することができ、例えば、連結アームが揺動運動する場合、この揺動角を大きく設定することができると共に、その接触部が一定の範囲ではなく常時変化し、係合部の摩耗を抑制することができ、従来に比べ、スムーズな揺動運動ができる電動アクチュエータを提供することができる。
本発明に係る電動アクチュエータの一実施形態を示す縦断面図である。 (a)は、図1の連結アームを示す正面図、(b)は、(a)の側面図である。 (a)は、図1のナットと連結アームの係合部に用いられる転がり軸受を示す縦断面図、(b)は、(a)の転がり軸受の変形例を示す縦断面図である。 図3(a)の転がり軸受の他の変形例を示す縦断面図である。 従来の電動アクチュエータを示す組込図である。 (a)(b)は、従来のボールねじ機構の一部を切断して見た斜視図である。 図5のナットと連結部材との係合部を示す要部拡大図である。
ハウジングに取り付けられた電動モータと、この電動モータの主軸と同軸状に結合され、外周に螺旋状のねじ溝が形成され、前記ハウジングに対して回転自在に、かつ軸方向移動不可に支持されたねじ軸、およびこのねじ軸に多数のボールを介して外挿され、内周に前記ねじ軸のねじ溝に対応する螺旋状のねじ溝が形成され、回転不可に、かつ軸方向移動自在に支持された円筒状のナットからなるボールねじと、先端部が二股状に形成されたヨーク部を有する連結アームと、を備え、この連結アームが前記ナットに係合され、前記電動モータの回転運動が前記ナットを介して前記連結アームの揺動運動に変換される電動アクチュエータにおいて、前記ナットの外周面に対向して一対の平坦面が形成され、これら平坦面に円柱状の凸部が形成されると共に、前記連結アームのヨーク部が前記ナットの平坦面を挟持した状態で当該連結アームが前記ナットに装着され、前記凸部に転がり軸受からなるガイドローラが嵌着されると共に、前記連結アームのヨーク部にU字状の凹所が形成され、これら凹所と前記ナットの凸部が前記ガイドローラを介して係合されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る電動アクチュエータの一実施形態を示す縦断面図、図2(a)は、図1の連結アームを示す正面図、(b)は、(a)の側面図、図3(a)は、図1のナットと連結アームの係合部に用いられる転がり軸受を示す縦断面図、(b)は、(a)の転がり軸受の変形例を示す縦断面図、図4は、図3(a)の転がり軸受の他の変形例を示す縦断面図である。
この電動アクチュエータ1は、ハウジング2に取り付けられた電動モータ3と、外周面に螺旋状のねじ溝4aが形成されたねじ軸(出力軸)4と、このねじ軸4に外挿され、内周面にねじ溝4aに対応する螺旋状のねじ溝5aが形成されたナット5、および両ねじ溝4a、5a間に転動自在に収容された多数のボール6からなるボールねじ7と、このボールねじ7のねじ軸4と平行に設けられたロッド軸8と、基端部9aがロッド軸8の中間部に固定され、先端部9bがナット5に係合された連結アーム9とを備えている。
ボールねじ7のねじ軸4は、電動モータ3の主軸3aにセレーション4bを介してトルク伝達可能に、かつ軸方向に着脱可能に結合されている。また、ハウジング2には軸受穴2aが形成され、ねじ軸4は、この軸受穴2aに装着された転がり軸受10によって軸方向移動不可に、かつハウジング2に対して回転自在に支承されている。一方、ナット5は冷間鍛造により円筒状に形成され、対向する外周面に一対の平坦面5b、5bが形成され、これら平坦面5b、5bに円柱状の凸部11が形成されている。
ロッド軸8は、ハウジング2に形成された挿通穴2bに内挿され、軸受12、12を介して軸方向移動自在に支持されると共に、その中間部に連結アーム9の基端部9aが固定ねじ13を介して固定されている。このロッド軸8の両端部には、プッシュプルケーブル等に接続されるヨークからなる連結部8a、8bが設けられている。
連結アーム9はフォーク状に形成され、図2(a)に示すように、基端部9aに前述した固定ねじ13が螺着されるねじ孔14が形成されると共に、先端部9bに二股状のヨーク部15が対向して形成され、これらヨーク部15、15がナット5の平坦面5b、5bを挟持した状態で連結アーム9がナット5に装着されている。また、(b)に示すように、連結アーム9のヨーク部15、15にはU字状の凹所9cがそれぞれ形成され、これら凹所9c、9cにナット5の凸部11が、後述するガイドローラ16を介して係合されている。
こうした構成により、ナット5は、回転不可で軸方向移動自在に構成されている。すなわち、図1に示すように、連結アーム9のヨーク部15とナット5の平坦面5bとの面接触により、ナット5に作用するモーメント荷重を支持しつつナット5を回転不可、かつ軸方向移動自在に構成すると共に、連結アーム9の凹所9cとガイドローラ16との係合によってナット5の軸方向の動きに対して連結アーム9をガタなく追従させ、その結果、ロッド軸8は連結アーム9の動きに対応して軸方向に移動することができる。
本実施形態では、ねじ軸4と主軸3aがセレーション4bを介してトルク伝達可能に、かつ軸方向着脱可能に結合されているので、同軸状に配置された電動モータ3の主軸3aとねじ軸4との芯合わせが容易となると共に、このねじ軸4を、反電動モータ3側に嵌合された単一の転がり軸受10の片持ちで支持することができ、組立性を向上させることができると共に、部品点数を削減して装置の軽量・コンパクト化を図ることができる。
次に、図1を用いて、本発明に係る電動アクチュエータ1の作動を説明する。電動モータ3に通電することにより、例えば、電動モータ3の駆動による主軸3aの正回転によってねじ軸4が正回転し、このねじ軸4の回転によってナット5が図中右方向に直線移動する。この時、ロッド軸8に連結された連結アーム9の先端部9bが、ボールねじ7を構成するナット5に係合されているので、ナット5の直線移動に追従して連結アーム9が右方向へ直線移動し、この連結アーム9の移動に伴ってロッド軸8が右方向に直線移動する。一方、電動モータ3の駆動による主軸3aの逆回転によってナット5が図中左方向に直線移動すると連結アーム9が左方向へ直線移動し、この連結アーム9の移動に伴ってロッド軸8が左方向に直線移動する。
ここで、ナット5の凸部11がガイドローラ16を介して係合されているが、このガイドローラ16は、図3(a)に示すように、深溝玉軸受からなる転がり軸受で構成されている。ガイドローラ16は、内周に外側転走面17aが形成された外輪17と、内周にこの外側転走面17aに対向する内側転走面18aが形成された内輪18と、これら両転走面17a、18a間に保持器19によって転動自在に収容された複数のボール20とを備え、両端部にシールド板21、21が装着されている。そして、内輪18の内径に図示しないナットの凸部が嵌着される。
このように、ガイドローラ16が密封型の深溝玉軸受で構成されているので、軸受内部に封入された潤滑グリースの外部への漏洩と、外部から摩耗粉等が軸受内部に侵入するのを防止することができ、従来のように摩耗粉等の異物が噛み込んで偏摩耗が生じたり、スムーズな作動が阻害されたりすることはなく、また、深溝玉軸受は一般的な転がり軸受として入手性が良く、組立工数が簡素化できるので低コスト化を図ることができる。
また、ガイドローラ16として転がり軸受を使用することにより、例えば、この種の電動アクチュエータが、自動車の自動制御式マニュアルトランスミッションや可変バルブ機構等の駆動部に使用される場合、ナット5に係合された連結アーム9がナット5の軸方向の動きに対して揺動する構造で、連結アーム9のヨーク部15にU字状の凹所9cが形成されているので、係合部となる凹所9cとナット5の凸部11の接触範囲を広く確保することができ、連結アーム9の揺動角を大きく設定することができる。
さらに、転がり軸受からなるガイドローラ16を介してナット5の凸部11が連結アーム9の凹所9cに係合されているので、その接触部が一定の範囲ではなく常時変化する。これにより、係合部の摩耗を抑制することができると共に、従来に比べ、スムーズな揺動運動ができる電動アクチュエータを提供することができる。
図3(b)にガイドローラ16の変形例を示す。このガイドローラ22は、前述したものと基本的には外輪17の外周面の構成が異なるだけで、その他同一部品同一部位あるいは同様の機能を有する部品や部位には同じ符号を付して重複した説明を省略する。
ガイドローラ22は深溝玉軸受からなり、内周に外側転走面17aが形成された外輪17と、内周にこの外側転走面17aに対向する内側転走面18aが形成された内輪18と、これら両転走面17a、18a間に保持器19によって転動自在に収容された複数のボール20と、外輪17の両端部に装着されたシールド板21、21とを備えている。ここで、外輪17の端面から外周面に亙って合成ゴムからなる弾性部材23が加硫接着により一体に接合されている。これにより、衝撃荷重がガイドローラ22に生じても、この弾性部材23により緩和して耐久性を向上させると共に、連結アームの凹所との接触部となる外周面の摩擦係数が大きくなり、積極的にガイドローラ22を転がり運動させることができ、係合部の摩耗を一層抑制することができる。
図4に前述したガイドローラ16の変形例を示す。このガイドローラ24は針状ころ軸受からなる転がり軸受で構成され、鋼板プレス製の外輪25と、保持器26によって外輪25に転動自在に収容された複数の針状ころ27とを備えた、所謂シェル型の針状ころ軸受からなる。ここで、外輪25の外周面にリン酸塩皮膜処理が施されている。この表面処理は、リン酸鉄、リン酸亜鉛、リン酸マンガン等のリン酸塩の溶液を用いて金属の表面に化学的にリン酸塩皮膜を生成させる化成処理で、所謂パーカライジングやパーカー処理とも言われている。こうした高摩擦係数を有する表面処理を外輪25の外周面に形成することにより、発錆を防止して耐久性を向上させると共に、連結アームの凹所との接触部となる外周面の摩擦係数が大きくなり、積極的にガイドローラ24を転がり運動させることができ、係合部の摩耗を一層抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る電動アクチュエータは、自動車等の車両の可変バルブ機構や自動制御式マニュアルトランスミッション等の駆動部に使用される電動アクチュエータとして適用できる。
1 電動アクチュエータ
2 ハウジング
2a 軸受穴
2b 挿通穴
3 電動モータ
3a 主軸
4 ねじ軸
4a、5a ねじ溝
4b セレーション
5 ナット
5b 平坦面
6 ボール
7 ボールねじ
8 ロッド軸
8a、8b 連結部
9 連結アーム
9a 基端部
9b 先端部
9c 凹所
10 転がり軸受
11 凸部
12 軸受
13 固定ねじ
14 ねじ孔
15 ヨーク部
16、22、24 ガイドローラ
17、25 外輪
17a 外側転走面
18 内輪
18a 内側転走面
19、26 保持器
20 ボール
21 シールド板
27 針状ころ
50 ボールねじナット
51 アーム
52 出力シャフト
53 第1アーム
54 第2アーム
55 凸部
56 メタル
57 ピン
58 プレート
59 ねじ
60 ナット
61 連結部材
61a 本体
61b アーム
61c球面座
61d、60a 球面
62 球体
63 ねじ軸
63a ねじ溝
64 チューブ
65 軸受
C カップリング
D 球体の直径
H ハウジング
Ha 円筒孔
R 球面の半径
S 駆動軸

Claims (7)

  1. ハウジングに取り付けられた電動モータと、
    この電動モータの主軸に結合され、外周に螺旋状のねじ溝が形成され、前記ハウジングに対して回転自在に、かつ軸方向移動不可に支持されたねじ軸、およびこのねじ軸に多数のボールを介して外挿され、内周に前記ねじ軸のねじ溝に対応する螺旋状のねじ溝が形成され、回転不可に、かつ軸方向移動自在に支持されたナットからなるボールねじと、
    先端部が二股状に形成されたヨーク部を有する連結アームと、を備え、
    この連結アームが前記ナットに係合され、前記電動モータの回転運動が前記ナットを介して前記連結アームの軸方向運動または揺動運動に変換される電動アクチュエータにおいて、
    前記ナットの外周面に一対の円柱状の凸部が対向配置され、これら凸部に転がり軸受からなるガイドローラが嵌着されると共に、前記連結アームのヨーク部にU字状の凹所が形成され、これら凹所と前記ナットの凸部が前記ガイドローラを介して係合されていることを特徴とする電動アクチュエータ。
  2. 前記ナットの外周面に対向して一対の平坦面が形成され、これら平坦面に前記凸部が形成されると共に、前記連結アームのヨーク部が前記ナットの平坦面を挟持した状態で当該連結アームが前記ナットに装着されている請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  3. 前記ねじ軸と前記電動モータの主軸がセレーションを介して同軸状にトルク伝達可能に、かつ軸方向着脱可能に結合されている請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  4. 前記ガイドローラの外輪の外周面に合成ゴムからなる弾性部材が一体に接合されている請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  5. 前記ガイドローラの外輪の外周面に高摩擦係数を有する表面処理が施されている請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  6. 前記表面処理がリン酸塩皮膜処理である請求項5に記載の電動アクチュエータ。
  7. 前記ガイドローラが密封型の転がり軸受で構成されている請求項1および請求項4、5いずれかに記載の電動アクチュエータ。
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