JP2015183680A - 燃焼器、ジェットエンジン、飛しょう体及びジェットエンジンの動作方法 - Google Patents

燃焼器、ジェットエンジン、飛しょう体及びジェットエンジンの動作方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エンジン性能の向上、エンジン設計の簡素化、安定的な着火、保炎及び点火器の小型化に寄与する燃焼器、ジェットエンジン、飛しょう体及びジェットエンジンの作動方法を提供する。
【解決手段】ジェットエンジンの燃焼器7は、燃料噴射器62と、空気と燃料との混合気に着火するための点火器61と、保炎部66、66’とを備えている。点火器61は、保炎部66、66’内に配置される。点火器61作動後に、点火器61は消失し、消失後の空間が保炎空間67、67’として機能する。
【選択図】図10

Description

本発明は、燃焼器、ジェットエンジン、飛しょう体及びジェットエンジンの動作方法に関する。
音速より速く飛しょうする機体のジェットエンジンとして、ターボジェットエンジン(ターボファンエンジン等を含む)、ラムジェットエンジン、スクラムジェットエンジンが知られている。これらは空気を取り入れて作動するジェットエンジンであり、特にラムジェットエンジン、スクラムジェットエンジンでは取り入れた空気の速度は飛しょう速度に強く依存する。
図1、図2は、ジェットエンジンの燃焼器の構成を模式的に示す概略断面図である。前記燃焼器は、燃料噴射器と、点火器とを備えている。燃料噴射器は、前記燃焼器の壁に設けられている。燃料噴射器は、空間150へ向けて燃料を噴射する。点火器は、火炎を空間150に向けて放射する(図1)。点火器により生成された火炎は、主流空気と前記燃料との混合気を着火させる。着火により生成された炎は、保炎器まで伝播し、保炎器において炎は保炎される。保炎器で保炎された炎は、主流空気と前記燃料との混合気を燃焼させる(図2)。そして、燃焼ガスは、燃焼器後方のノズルから排出され、ジェットエンジンは推力を得る。
前記混合気への着火方法としては、燃焼器の壁面に設けられた深い凹部等に小型の固体ロケットモータ点火器を設置し、点火器から発生する火炎を用いて混合気を着火させる方法が知られている(図1)。着火に際しては、点火器から発生する火炎を空間150に向けて勢い良く放射し、かつ固体燃料の充填率を高めるために、点火器が設置される凹部は、深さの深い形状が採用される。一般的には、前記凹部の前記主流空気の流れ方向に沿った最長長さをl、前記凹部の最大深さをdとしたとき、前記長さlと前記深さdとは、l<dを満たすように構成される。
点火器により生成された火炎は、混合気を燃焼させることで、矢印160に沿って伝播する。そして、伝播した炎は、保炎器内で保炎される。
そして、保炎メカニズムとしては、燃焼器の壁面に設けられた浅い凹部等により、混合気の低速領域を形成し、当該低速領域を用いて保炎する方法が知られている(図2)。一般的には、前記凹部の前記主流空気の流れ方向に沿った最長長さをL、前記凹部の最大深さをDとしたとき、前記長さLと前記深さDとは、L>Dを満たすように構成される。
関連する技術として、特公平6−60597号公報に、スクラムジェット燃焼器の点火、保炎法が開示されている。
特公平6−60597号公報
第1に、従来のジェットエンジンの作動方式では、点火器設置用の凹部と、保炎器用の凹部とが別々に設けられているために、これらの設置スペースの確保という問題がある。第2に、点火器設置用の凹部近傍と、保炎器用の凹部との両方に、燃焼に適した空気/燃料比の混合気を送り込む必要があるため、エンジンの設計が複雑化するとの問題がある。第3に、従来のジェットエンジンの作動方式では、点火器により生成された火炎を、保炎器用の凹部まで、伝播させる必要がある。そして、炎を伝播させることに伴い、着火および保炎が不安定化するとの問題がある。このため、伝播中に炎が失火しないようにするために、点火器の出力を大きく必要があり、点火器が大型化するとの問題がある。第4に、点火器作動後に、点火器が消失することにより生成される空洞(点火器が設置されていた凹部)が、空気力学的な観点からみて、有害形状になるとの問題がある。例えば、当該空洞の存在により、流体流れに擾乱が生じ、又は、衝撃波が発生し、その結果、エンジン性能は低下する。
したがって、本発明の目的は、点火器作動後に、点火器が消失することにより生成される空洞を保炎器(保炎空間)として活用することで、エンジン性能の向上及びエンジン設計の簡素化に寄与する燃焼器、ジェットエンジン、飛しょう体及びジェットエンジンの作動方法を提供することにある。また、着火から保炎までに火炎の伝播を不要とすることで、安定的な着火、保炎及び点火器の小型化に寄与する燃焼器、ジェットエンジン、飛しょう体及びジェットエンジンの作動方法を提供することにある。
この発明のこれらの目的とそれ以外の目的と利益とは以下の説明と添付図面とによって容易に確認することができる。
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
本発明の1つの観点において、燃焼器は、インレット(6)から取り込まれた空気を用いて燃料を燃焼する燃焼器(7)である。また、前記燃料を噴射する噴射器(62)と、前記燃焼器(7)の壁面に設けられた保炎部(66、66’)であって、前記噴射器(62)から噴射された前記燃料の燃焼に用いる炎を維持するための保炎部(66、66’)と、前記空気と前記燃料との混合気に着火するための点火器(61)と、を備える。さらに、前記点火器(61)は、前記保炎部(66、66’)内に設置され、消失により前記保炎部(66、66’)内に保炎空間(67、67’)を形成するように構成されている。
上記燃焼器において、前記点火器(61)は、燃焼により消失して前記保炎部(66、66’)内に保炎空間(67、67’)を形成するように構成された固体ロケットモータであってもよい。
上記燃焼器において、前記燃焼器(7)の壁面に設けられた保炎部(66、66’)は、前記燃焼器の壁面に設けられた保炎用凹部(66)であってもよい。
上記燃焼器において、前記保炎用凹部(66)の前記取り込まれた空気の主流方向に沿った最長長さをL、前記凹部の最大深さをDとしたとき、前記長さLと前記深さDとは、L>Dを満たすように設定されていてもよい。
上記燃焼器において、前記点火器(61)は、前記保炎用凹部(66)の全体に設置されていてもよい。
上記燃焼器において、前記点火器(61)は、前記保炎用凹部(66)の一部に設置されており、前記保炎用凹部(66)のうち前記点火器(61)が設置されていない部分が存在していてもよい。
上記燃焼器において、前記点火器(61)の周囲の少なくとも一部は、前記燃焼器(7)の壁面とは異なるバリア材(68)で覆われていてもよい。
上記燃焼器において、前記点火器(61)と前記燃焼器(7)の壁面との間に前記バリア材(68)の一部が挿入されていてもよい。
上記燃焼器において、前記点火器は、前記インレットから取り込まれた前記空気の圧縮により生じる熱および圧力により自動的に発火して作動するように構成されていてもよい。
本発明の他の1つの観点において、ジェットエンジン(2)は、燃焼器(7)と、前記燃焼器(7)の前方に配置されたインレット(6)と、前記燃焼器(7)の後方に配置されたノズル(8)とを備える。燃焼器(7)は、上記段落に記載されているもののいずれかである。
本発明の更に他の1つの観点において、飛しょう体(1)は、ジェットエンジン(2)と、前記ジェットエンジン(2)とは別に設けられ、前記ジェットエンジン(2)の作動前に作動して前記飛しょう体(1)に推力を付与する推力付与装置(5)とを備える。
本発明の更に他の1つの観点において、ジェットエンジンの動作方法は、空気を取り込むインレット(6)と、前記空気を用いて燃料を燃焼させ燃焼ガスを生成する燃焼器(7)と、前記燃焼ガスを前記ジェットエンジン(2)の後方から送出するノズル(8)とを具備するジェットエンジン(2)の動作方法である。ここで、前記燃焼器(7)は、前記燃料を噴射する噴射器(62)と、前記燃焼器(7)の壁面に設けられた保炎部(66、66’)であって、前記噴射器(62)から噴射された前記燃料の燃焼に用いる炎を維持するための保炎部(66、66’)と、前記保炎部(66、66’)内に設置された点火器(61)であって、前記空気と前記燃料との混合気に着火するための点火器(61)とを備える。また、ジェットエンジンの動作方法は、前記インレット(6)から空気を取り込む工程と、前記点火器(61)により前記空気と前記燃料との混合気に着火する工程と、前記点火器(61)の作動後に、前記点火器(61)が消失することにより形成された保炎空間(67、67’)を用いて、前記燃料の燃焼に用いる炎を保炎する工程と、保炎された前記炎を用いて、前記空気と前記燃料との混合気を燃焼させ、燃焼により生成された燃焼ガスを前記ノズル(8)から送出する工程とを備える。
本発明により、エンジン性能の向上、エンジン設計の簡素化、安定的な着火、保炎及び点火器の小型化に寄与する燃焼器、ジェットエンジン、飛しょう体及びジェットエンジンの作動方法を提供できる。
図1は、従来のジェットエンジンの燃焼器の構成を模式的に示す概略断面図であり、点火器作動時の状態を示す図である。 図2は、従来のジェットエンジンの燃焼器の構成を模式的に示す概略断面図であり、点火器作動後、及び、保炎時の状態を示す図である。 図3は、実施の形態に係る飛しょう体の構成の一例を示す斜視図である。 図4は、実施の形態のジェットエンジンの構成を模式的に示す概略断面図である。 図5は、第1の実施形態のジェットエンジンの燃焼器の構成を模式的に示す概略断面図であり、点火器作動時の状態を示す図である。 図6は、第1の実施形態のジェットエンジンの燃焼器の構成を模式的に示す概略断面図であり、点火器作動後、及び、保炎時の状態を示す図である。 図7は、第1の実施形態のジェットエンジンにおいて、保炎用凹部66の位置、形状の一例を示す斜視図である。なお、機体3は、主流空気の流路を構成する下壁の一部のみを記載している。 図8は、第1の実施形態の変形例のジェットエンジンの燃焼器の構成を模式的に示す概略断面図であり、点火器作動時の状態を示す図である。 図9は、第1の実施形態の変形例のジェットエンジンの燃焼器の構成を模式的に示す概略断面図であり、点火器作動後、及び、保炎時の状態を示す図である。 図10は、第2の実施形態のジェットエンジンの燃焼器の構成を模式的に示す概略断面図であり、点火器作動時、及び、保炎時の状態を示す図である。 図11は、第2の実施形態のジェットエンジンの燃焼器の構成を模式的に示す概略断面図であり、点火器作動後、及び、保炎時の状態を示す図である。 図12は、第3の実施形態のジェットエンジンの燃焼器の構成を模式的に示す概略断面図であり、点火器作動時、及び、保炎時の状態を示す図である。 図13は、第3の実施形態のジェットエンジンの燃焼器の構成を模式的に示す概略断面図であり、点火器作動後、及び、保炎時の状態を示す図である。 図14は、第4の実施形態のジェットエンジンの燃焼器の構成を模式的に示す概略断面図であり、点火器作動時、及び、保炎時の状態を示す図である。 図15は、第5の実施形態のジェットエンジンの燃焼器の構成を模式的に示す概略断面図であり、点火器作動時、及び、保炎時の状態を示す図である。
以下、本発明の実施の形態に係る燃焼器、ジェットエンジン、飛しょう体及びジェットエンジンの動作方法に関して、添付図面を参照して説明する。ここでは、ジェットエンジンを飛しょう体に適用した例について説明する。
本実施の形態に係る飛しょう体1の構成について説明する。図3は、本実施の形態に係る飛しょう体1の構成の一例を示す斜視図である。飛しょう体1は、ジェットエンジン2と、推進装置5とを具備している。推進装置5は、飛しょう体1を発射装置から飛行させるとき、飛しょう体1を飛しょう開始時の速度から所望の速度まで加速する。ただし、飛しょう開始時の速度は、飛しょう体1が静止している発射装置から発射されるときは、速度ゼロであり、飛しょう体が移動中/飛行中の移動体/飛行体の発射装置から発射されるときは、その移動体/飛行体の移動速度/飛行速度である。推進装置5の具体例としては、ロケットモータを挙げることができる。しかし、推進装置5は、飛しょう体を所望の速度まで加速できるものであれば、どのような装置であっても構わない。例えば、飛しょう体1を、別の第2の飛しょう体に積載して、所望の速度まで加速する場合には、当該第2の飛しょう体が推進装置5となる。
ジェットエンジン2は、飛しょう体1から推進装置5が分離された後、飛しょう体1を更に加速して、目標へ向かって飛しょうさせる。ジェットエンジン2は、機体3とカウル4とを備えている。機体3とカウル4とは、後述されるように、ジェットエンジン2のインレット、燃焼器及びノズルを構成している。ジェットエンジン2は、インレットにて前方から空気を取り入れ、燃焼器にてその空気と燃料とを混合し、燃焼させ、ノズルにてその燃焼ガスを膨張させ、後方へ送出する。それにより、ジェットエンジン2は推進力を得る。なお、図3において、ジェットエンジン2は、機体3の下部とカウル4とで構成されているが、ジェットエンジン2を機体3の下部又は内部に設置される筒状体で構成してもよい。この場合、筒状体の前方部分がインレットを構成し、中央部分が燃焼器を構成し、後方部分がノズルを構成することとなる。
図4は、実施の形態のジェットエンジンの構成を模式的に示す概略断面図である。ジェットエンジン2は、機体3と、機体3の下方に気体の流通可能な空間50を形成するように設けられたカウル4とを備えている。機体3の前方の下方部分とカウル4の前方部分とは、空間50へ空気を導入するインレット6を構成している。また、インレット6の前方には、インレットカバー9が分離可能に設けられている。インレットカバー9は、エンジン始動時までインレット6の前方に装着される。そして、インレットカバー9は、エンジン始動時までの間、機体の空力抵抗の低減、及び、エンジンへの異物混入防止に利用される。機体3の中間の下方部分とカウル4の中間部分とは、燃料と空気とを混合し燃焼させる燃焼器7を構成している。機体3の後方の下方部分とカウル4の後方部分とは、燃焼ガスを膨張させて放出するノズル8を構成している。また、燃焼器7は、点火器61と、燃料噴射器62と、保炎用凹部66とを備えている。
以下、実施形態について、詳細に説明する。
(第1の実施形態)
以下、図5、図6を用いて、第1の実施形態に係るジェットエンジンの燃焼器について説明する。図5は、第1の実施形態のジェットエンジンの燃焼器の構成を模式的に示す概略断面図であり、点火器作動時の状態を示す図である。また、図6は、第1の実施形態のジェットエンジンの燃焼器の構成を模式的に示す概略断面図であり、点火器作動後、及び、保炎時の状態を示す図である。
図5及び図6は、図4における燃焼器7の部分を拡大した図である。なお、図5及び図6は、図4に対して、天地を逆転して記載している。すなわち、図4の上側が、図5及び図6における下側であり、図4の下側が、図5及び図6における上側である。以下において、便宜的に、図5及び図6の上側を上方、図5及び図6の下側を下方、図5及び図6の左側を上流側、図5及び図6の右側を下流側と呼ぶこととする。
燃焼器7は、点火器61と、燃料噴射器62と、保炎用凹部66とを備えている。燃料噴射器62は、機体3の壁部であって、燃焼器7の壁部に設けられている。燃料噴射器62は、機体3に格納された燃料を空間50へ向けて噴射する。点火器61は、例えば、固体ロケットモータ(固体RM)である。本明細書において、固体ロケットモータは、固体燃料を燃焼させて、火炎を放射する装置と定義される。なお、固体ロケットモータの材料としては、例えば、(1)ニトロセルロース+ニトログリセリン(火炎温度:1700度〜3150度、燃焼速度:0.6〜2.3cm/s)、(2)AN/CO(火炎温度:1800度、燃焼速度:0.1〜0.4cm/s)、(3)AP/CO/Al(火炎温度:2800度〜3600度、燃焼速度:0.8〜1.4cm/s)等を挙げることができる。点火器61は、火炎71を空間50に向けて放射する。点火器61は、点火器作動器63が生成する電気エネルギー又は熱エネルギー等によって始動する。また、点火器作動器63は、点火器制御器64からの作動信号等がケーブル65等を介して伝達されることに応じて、始動する。
ここで、点火器61について更に説明する。点火器61は、燃焼器7の壁面に設けられた保炎部、例えば、保炎用凹部66に設置されている。点火器61は、作動することにより消失する。例えば、点火器61として、固体ロケットモータを採用した場合には、固体ロケットモータを構成する固体燃料が燃焼することで、固体ロケットモータは消失する。そして、図6に示されるように、消失により形成された空間が保炎空間67として機能する。
他方、点火器61は、作動することにより、火炎71を空間50に向けて放射する。主流空気と燃料噴射器62からの燃料との混合気は、前記火炎71により燃焼して、炎72を形成する。炎72は、点火器61の消失により形成された空間にも形成される。当該空間、すなわち、保炎空間67は、低速の混合気流の存在する領域であるため、当該空間内、すなわち、保炎空間67内で形成された炎72は、保炎される。
続いて、図5〜7を用いて、保炎用凹部66の形状について説明する。図7は、本実施形態のジェットエンジンにおいて、保炎用凹部66の位置、形状の一例を示す斜視図である。なお、機体3は、主流空気の流路を構成する下壁の一部のみを記載している。図7では、保炎用凹部66が、ジェットエンジンのスパン方向(横幅方向)に沿って、燃焼器の全幅にわたって設けられている。そして、保炎用凹部66の形状は、直方体状の凹部である。しかし、保炎用凹部66の形状は、その他の形状であっても良い。また、保炎用凹部66は、燃焼器7の一部の幅にわたって設けられていても良い。保炎用凹部66が燃焼器7の一部の幅にわたって設けられる場合には、保炎用凹部66を、スパン方向に沿って複数設けても良い。なお、空力的観点及び安定的保炎の観点から、保炎用凹部66は浅い凹部であることが好ましい。例えば、保炎用凹部66の空気の主流方向に沿った最長長さをL、前記凹部66の最大深さをDとしたとき、前記長さLと前記深さDとは、L>Dを満たすように設定するのが好ましい。前記長さLと前記深さDとは、10D>L>2Dを満たすように設定するのがより好ましい。
次に、本発明の実施の形態に係る飛しょう体1及びジェットエンジン2の動作方法について説明する。
まず、飛しょう体が所望の速度に達した後、インレットカバー9がインレット6から分離される。そして、空間50内には、高速の空気が流入し、主流空気の流れが形成される。次に、主流空気の流れ、すなわち、空間50内に向けて、燃料噴射器62から燃料が噴射される。主流空気と燃料とは、混合されて、混合気流を形成する。また、燃料の噴射と時を前後して、点火器作動器64からの作動信号が、ケーブル65等を介して、点火器作動器63に伝達される。点火器作動器63は、点火器61を始動させる。点火器61は、作動により、火炎71を空間50に向けて放射する。火炎71は、前記混合気流の混合気を燃焼させて、炎72を形成する。また、点火器61は、作動により消失して、消失空間を形成する。そして、当該消失空間は、前記炎72の保炎空間67として機能する。保炎空間67により、保炎された炎は、混合気流の混合気を継続的に燃焼させる。燃焼により生じた燃焼ガスは、ノズル8から放出される。放出される燃焼ガスにより、前記飛しょう体1は、推力を得て飛しょうする。
本実施の形態に係る燃焼器7では、点火器61の消失後の空間を保炎空間67として使用している。このため、点火器61の設置スペースを別途確保する必要がない。また、保炎用凹部66に対して、燃焼に適した空気/燃料比の混合気を送り込むように設計すれば、当該保炎用凹部66内に位置する点火器61及び保炎空間67に対しても、燃焼に適した空気/燃料比の混合気が送り込まれるため、エンジンの設計が簡素化される。さらに、点火器により生成された火炎を、保炎器用の凹部まで、伝播させる必要がないため、着火および保炎が不安定化することがない。このため、従来では、点火器から発生する火炎を空間に向けて勢い良く放射し、かつ固体燃料の充填率を高めるために、点火器が設置される凹部は、深さの深い形状が採用されていたとの技術常識を覆し、浅い凹部である保炎用凹部に点火器を設置することが可能となる。さらに、点火器作動後に、点火器61が消失することにより生成される空洞(点火器が設置されていた凹部)が、有害形状となることなく、保炎空間67として利用される。
(第1の実施形態の変形例)
第1の実施形態では、保炎部は、保炎用凹部66であった。しかし、保炎部を、図8、図9に示されるように、保炎用段差部66’(上流側の燃焼器壁面よりも下方、すなわち、主流空気から遠ざかる方向に後退した部分)とすることも可能である。この場合、保炎用段差部66’に、点火器61を設置する。そして、点火器61の消失後の空間が、保炎空間67’となる。
第1の実施形態の変形例は、第1の実施形態と同様の効果を奏する。
(第2の実施形態)
以下、図10、図11を用いて、第2の実施形態に係るジェットエンジンの燃焼器について説明する。図10は、第2の実施形態のジェットエンジンの燃焼器の構成を模式的に示す概略断面図であり、点火器作動時、及び、保炎時の状態を示す図である。また、図11は、第2の実施形態のジェットエンジンの燃焼器の構成を模式的に示す概略断面図であり、点火器作動後、及び、保炎時の状態を示す図である。
第2の実施形態において、第1の実施形態と同じ構成要素については、同じ図番を用いている。第2の実施形態は、第1の実施形態と比較して、点火器61が、保炎用凹部66の一部のみに設置されており、点火器61が設置されていない部分が、保炎空間67として機能する点で異なる。
次に、本発明の実施の形態に係る飛しょう体1及びジェットエンジン2の動作方法について説明する。
まず、飛しょう体が所望の速度に達した後、インレットカバー9がインレット6から分離される。そして、空間50内には、高速の空気が流入し、主流空気の流れが形成される。次に、主流空気の流れ、すなわち、空間50内に向けて、燃料噴射器62から燃料が噴射される。主流空気と燃料とは、混合されて、混合気流を形成する。また、燃料の噴射と時を前後して、点火器作動器64からの作動信号が、ケーブル65等を介して、点火器作動器63に伝達される。点火器作動器63は、点火器61を始動させる。点火器61は、作動により、火炎71を空間50に向けて放射する。点火器61の始動直後の状態において、保炎用凹部66のうち点火器61の設置されていなかった部分が、火炎71に対する保炎空間67として機能する。火炎71は、前記混合気流の混合気を燃焼させて、炎72を形成する。また、点火器61は、作動により消失して、消失空間を形成する。そして、当該消失空間は、保炎用凹部66のうち点火器61の設置されていなかった部分とともに、前記炎72の保炎空間67として機能する。保炎空間67により、保炎された炎は、混合気流の混合気を継続的に燃焼させる。燃焼により生じた燃焼ガスは、ノズル8から放出される。放出される燃焼ガスにより、前記飛しょう体1は、推力を得て飛しょうする。
本実施形態は、第1の実施形態と同様の効果を奏するのに加え、以下の効果も奏する。すなわち、点火器61の始動直後の状態において、保炎用凹部66のうち点火器61の設置されていなかった部分が、火炎71に対する保炎空間67として機能する。このため、火炎71は、仮に火力が弱いものであっても、確実に保炎される。
(第3の実施形態)
以下、図12、図13を用いて、第3の実施形態に係るジェットエンジンの燃焼器について説明する。図12は、第3の実施形態のジェットエンジンの燃焼器の構成を模式的に示す概略断面図であり、点火器作動時、及び、保炎時の状態を示す図である。また、図13は、第3の実施形態のジェットエンジンの燃焼器の構成を模式的に示す概略断面図であり、点火器作動後、及び、保炎時の状態を示す図である。
第3の実施形態において、第2の実施形態と同じ構成要素については、同じ図番を用いている。第3の実施形態は、第2の実施形態と比較して、点火器61が、保炎用凹部66の一部のみに埋め込まれている点では一致する。他方、点火器61が埋め込まれている位置が相違するとともに、第3の実施形態では、点火器61の表面の一部を覆うバリア材68が設けられている点で、両者は異なる。
バリア材68は、バリア材68の材料と点火器61の材料との密着力により、点火器61の表面に保持される。あるいは、代替的に、バリア材68と点火器61の表面との間を、接着剤又はネジ等の接合部材を介して接合しても良い。
第3の実施形態において、点火器61の表面のうち、バリア材68で覆われていない部分は、火炎71が放射される喉部69を構成する。点火器作動器63は、喉部69に隣接して配置される。
次に、本発明の実施の形態に係る飛しょう体1及びジェットエンジン2の動作方法について説明する。
まず、飛しょう体が所望の速度に達した後、インレットカバー9がインレット6から分離される。そして、空間50内には、高速の空気が流入し、主流空気の流れが形成される。次に、主流空気の流れ、すなわち、空間50内に向けて、燃料噴射器62から燃料が噴射される。主流空気と燃料とは、混合されて、混合気流を形成する。また、燃料の噴射と時を前後して、点火器作動器64からの作動信号が、ケーブル65等を介して、点火器作動器63に伝達される。点火器作動器63は、点火器61を始動させる。点火器61は、作動により、火炎71を、空間50又は保炎空間67(保炎用凹部66のうち点火器61の設置されていなかった部分)に向けて放射する。火炎71は、喉部69を介して放射されるため、強力である。加えて、点火器61の始動直後の状態において、保炎用凹部66のうち点火器61の設置されていなかった部分が、火炎71に対する保炎空間67として機能する。火炎71は、前記混合気流の混合気又は保炎空間67内に流入する混合気を燃焼させて、炎72を形成する。また、点火器61は、作動により消失して、消失空間を形成する。そして、当該消失空間は、保炎用凹部66のうち点火器61の設置されていなかった部分とともに、前記炎72の保炎空間67として機能する。保炎空間67により保炎された炎は、混合気流の混合気を継続的に燃焼させる。燃焼により生じた燃焼ガスは、ノズル8から放出される。放出される燃焼ガスにより、前記飛しょう体1は、推力を得て飛しょうする。なお、点火器61の消失により、点火器61に保持されていたバリア材68は、保炎用凹部66を離脱し、燃焼ガスとともにノズル8の後方から放出される。
本実施形態は、第2の実施形態と同様の効果を奏するのに加え、以下の効果も奏する。第1に、点火器61の火炎が、喉部69を介して放射されるため、強力である。すなわち、点火器の火炎放出部が狭くなることにより固体ロケットモータ等の点火器の燃焼圧が上昇し、燃焼速度が増加し、火炎が強力化する。第2に、保炎空間67等に集中して火炎を噴射することができるため、混合気への着火特性が向上する。
(第4の実施形態)
以下、図14を用いて、第4の実施形態に係るジェットエンジンの燃焼器について説明する。図14は、第4の実施形態のジェットエンジンの燃焼器の構成を模式的に示す概略断面図であり、点火器作動時、及び、保炎時の状態を示す図である。
第4の実施形態において、第3の実施形態と同じ構成要素については、同じ図番を用いている。第4の実施形態は、第3の実施形態と比較して、点火器61の表面の一部を覆うバリア材68が設けられている点で一致する。他方、第4の実施形態では、前記バリア材68の一部が、点火器61と燃焼器7の壁面との間に挿入されて、点火器61と燃焼器7の壁面との間で保持されている点で、両者は異なる。
本実施形態は、第3の実施形態と同様の効果を奏するのに加え、以下の効果も奏する。すなわち、バリア材68の一部が、点火器61と燃焼器7の壁面との間に挿入されているため、点火器61の消失までは、バリア材68が、確実に保持される。
(第5の実施形態)
以下、図15を用いて、第5の実施形態に係るジェットエンジンの燃焼器について説明する。図15は、第5の実施形態のジェットエンジンの燃焼器の構成を模式的に示す概略断面図であり、点火器作動時、及び、保炎時の状態を示す図である。
第5の実施形態において、第2の実施形態と同じ構成要素については、同じ図番を用いている。第5の実施形態は、第2の実施形態と比較して、保炎用凹部66内において、複数の点火器61が、離間して配置されている点で異なる。
本実施形態は、第2の実施形態と同様の効果を奏するのに加え、以下の効果も奏する。すなわち、保炎用凹部66内において、複数の点火器61が、離間して配置されているため、複数の点火器61が同時に、保炎用凹部66内で広範囲に燃焼するため、混合気への着火がより確実となる。
本実施の形態はジェットエンジンを飛しょう体に適用した例示ついて説明しているが、当該飛しょう体には、航空機又はロケット等も包含される。
本発明は上記各実施形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。例えば、点火器61の作動を、点火器作動器63、点火器制御器64、ケーブル65等を設けることなく行うことも可能である。一例として、インレットカバー9をインレット6から分離した後に、インレット6から取り込まれた空気の圧縮により生じる熱および圧力により、点火器61が自動的に発火して作動するようにしてもよい。さらに、図4には、インレットカバー9が記載されているが、インレットカバー9を設けることは、必須ではなく、インレットカバー9の代わりに、ノズル8の後方にノズルカバーを設けても良い。あるいは、インレットカバー9もノズルカバーも設けないようにして、ジェットエンジンの構成を簡素化してもよい。また、上記各実施形態では、点火器61として、固体ロケットモータを採用しているが、代替的に、点火器61として、スパークプラグ、レーザ点火器等を採用してもよい。この場合には、点火器61を保炎部(保炎用凹部66又は保炎用段差部66’等)に対して離脱可能に設けるとよい。そして、作動後の点火器61を、保炎部から離脱させることで、点火器61離脱後(消失後)の空間を保炎空間として用いることができる。なお、離脱後の点火器61は、燃焼ガスとともにノズル8の後方から放出されるようにするとよい。離脱させるメカニズムとしては、例えば、点火器61の作動に伴う熱を利用して、点火器61と保炎部との連結を切り離すようにするとよい。
また、各実施形態の構成を組み合わせることも当然に可能である。例えば、第1の実施形態において、第3の実施形態のバリア材68を設ける構成を組み合わせること等が可能である。
1 :飛しょう体
2 :ジェットエンジン
3 :機体
4 :カウル
5 :推進装置
6 :インレット
7 :燃焼器
8 :ノズル
9 :インレットカバー
50 :空間
61 :点火器
62 :燃料噴射器
63 :点火器作動器
64 :点火器制御器
65 :ケーブル
66 :保炎用凹部
66’ :保炎用段差部
67 :保炎空間
67’ :保炎空間
68 :バリア材
69 :喉部
71 :火炎
72 :炎

Claims (12)

  1. インレットから取り込まれた空気を用いて燃料を燃焼する燃焼器であって、
    前記燃料を噴射する噴射器と、
    前記燃焼器の壁面に設けられた保炎部であって、前記噴射器から噴射された前記燃料の燃焼に用いる炎を維持するための保炎部と、
    前記空気と前記燃料との混合気に着火するための点火器と、
    を備え、
    前記点火器は、前記保炎部内に設置され、消失により前記保炎部内に保炎空間を形成するように構成されている
    燃焼器。
  2. 請求項1に記載の燃焼器において、
    前記点火器は、燃焼により消失して前記保炎部内に保炎空間を形成するように構成された固体ロケットモータである
    燃焼器。
  3. 請求項1に記載の燃焼器において、
    前記燃焼器の壁面に設けられた保炎部は、前記燃焼器の壁面に設けられた保炎用凹部である
    燃焼器。
  4. 請求項3に記載の燃焼器において、
    前記保炎用凹部の前記取り込まれた空気の主流方向に沿った最長長さをL、前記凹部の最大深さをDとしたとき、前記長さLと前記深さDとは、L>Dを満たすように設定されている
    燃焼器。
  5. 請求項3又は4に記載の燃焼器において、
    前記点火器は、前記保炎用凹部の全体に設置されている
    燃焼器。
  6. 請求項3又は4に記載の燃焼器において、
    前記点火器は、前記保炎用凹部の一部に設置されており、前記保炎用凹部のうち前記点火器が設置されていない部分が存在する
    燃焼器。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の燃焼器において、
    前記点火器の周囲の少なくとも一部は、前記燃焼器の壁面とは異なるバリア材で覆われている
    燃焼器。
  8. 請求項7に記載の燃焼器において、
    前記点火器と前記燃焼器の壁面との間に前記バリア材の一部が挿入されている
    燃焼器。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の燃焼器において、
    前記点火器は、前記インレットから取り込まれた前記空気の圧縮により生じる熱および圧力により自動的に発火して作動するように構成されている
    燃焼器。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の燃焼器と、前記燃焼器の前方に配置されたインレットと、前記燃焼器の後方に配置されたノズルとを備える
    ジェットエンジン。
  11. 請求項10に記載のジェットエンジンを備える飛しょう体であって、
    前記ジェットエンジンとは別に設けられ、前記ジェットエンジンの作動前に作動して前記飛しょう体に推力を付与する推力付与装置を備える
    飛しょう体。
  12. ジェットエンジンの動作方法であって、
    ここで、前記ジェットエンジンは、
    空気を取り込むインレットと、
    前記空気を用いて燃料を燃焼させ燃焼ガスを生成する燃焼器と、
    前記燃焼ガスを前記ジェットエンジンの後方から送出するノズルと、
    を備え、
    前記燃焼器は、
    前記燃料を噴射する噴射器と、
    前記燃焼器の壁面に設けられた保炎部であって、前記噴射器から噴射された前記燃料の燃焼に用いる炎を維持するための保炎部と、
    前記保炎部内に設置された点火器であって、前記空気と前記燃料との混合気に着火するための点火器と、
    を備え、
    前記ジェットエンジンの動作方法は、
    前記インレットから空気を取り込む工程と、
    前記点火器により前記空気と前記燃料との混合気に着火する工程と、
    前記点火器の作動後に、前記点火器が消失することにより形成された保炎空間を用いて、前記燃料の燃焼に用いる炎を保炎する工程と、
    保炎された前記炎を用いて、前記空気と前記燃料との混合気を燃焼させ、燃焼により生成された燃焼ガスを前記ノズルから送出する工程と、
    を備える
    ジェットエンジンの動作方法。
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