JP2012013007A - 超音速燃焼器 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭化水素系燃料を主燃料として用いても、主燃料の着火及び保炎を確実に行うができる超音速燃焼器を提供する。
【解決手段】空気が超音速で流れる空気流路15を備えた超音速燃焼器13において、空気流路15の途中に空気流路15の底面15aを窪ませて形成された保炎用キャビティ16と、保炎用キャビティ16内に着火燃料を噴射する着火燃料噴射器17と、着火燃料噴射器17から噴射された着火燃料を着火するスパークプラグ18と、保炎用キャビティ16の上流側で、空気流路15内に主燃料(炭化水素系燃料)を噴射する主燃料噴射器21とを備え構成とする。また、着火燃料噴射器17に代えて、個体燃料を保炎用キャビティ16に設置してもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は極超音速で飛行する飛翔体の外気吸入式航空エンジンに設けられる超音速燃焼器に関する。
極超音速(例えば、Ma>3)で飛行する飛翔体の外気吸入式航空エンジンに装備される燃焼器として、現在、超音速燃焼器(スクラムジェットエンジン)が開発されている。具体例として、図10(a)には超音速燃焼器を備えた航空エンジンを搭載している飛翔体を例示し、図10(b)には前記航空エンジンの概要を例示する。図10(a)に示すように、極超音速で飛行する飛翔体1の下面には、外気吸入式航空エンジン2が取り付けられている。
図10(b)に示すように、航空エンジン2は、上流側から下流側に向かって順に外気導入部(インレット部)3と、超音速燃焼器(スクラムジェットエンジン)4と、拡大ノズル部(ディフューザ部)5とを備えている。なお、図示例の航空エンジン1にはインレットボディ7が設けられており、インレットボディ7の両側に空気流路6が形成されている。
この航空エンジン2は、酸化剤としての外気(空気)が上流の外気導入部3から超音速燃焼器3へと導入され、この導入された空気の流速が超音速燃焼器4における空気流路6で超音速(Ma>1)となり、この超音速の空気流れの中で燃料に着火(超音速燃焼)することによって燃焼ガスを発生し、この燃焼ガスが下流の拡大ノズル部5で膨張して排気されることにより、推力を発生させる。
なお、航空エンジンの超音速燃焼器が開示されている先行技術文献としては、次のものがある。
特開平8−219408号公報 特開平6−060597号公報 特開2009−036197号公報
しかしながら、超音速燃焼器における超音速燃焼は、上記の如く超音速の空気流れの中で燃料に着火するものであることから、上流域に対する熱伝導や熱対流の影響が小さいため、燃料の着火や保炎に高度な技術を必要とする。
この対策としては着火性に優れている水素などの燃料を超音速燃焼器に用いて燃焼を持続させる方法もあるが、この方法では燃料タンクの容量や重量及び燃焼器コストの増大を招くため、超音速燃焼器が製品として非現実的なものとなる。
これに対して灯油、メタン、エチレンなどの炭化水素系燃料を超音速燃焼器に用いることができれば、燃料タンクの容量や重量及びコストを低減することができるため、超音速燃焼器が製品として現実的なものとなる。しかし、超音速燃焼の場合、例えば超音速燃焼器を図11に例示するような構造にしたとしても、炭化水素系燃料だけでは着火や保炎が困難である。
図11は航空エンジンの縦断面(図10(b)のA−A線矢視断面に相当する図)である。図11に示す超音速燃焼2では、空気流路6の途中で空気流路6の底面6aを窪ませることにより、本発明(詳細後述)と同様の保炎用キャビティ8が形成されており、この保炎用キャビティ8の底面8aに燃料噴射器9とイグナイタのスパークプラグ10とが設置されている。従って、燃料噴射器9から保炎用キャビティ7内に燃料が噴射され、この噴射された燃料にスパークプラグ9で着火する。しかし、空気流路6における空気の流れが超音速(Ma>1)であるため、燃料噴射器9から噴射される燃料が水素燃料などに比べて着火性の悪い炭化水素系燃料である場合には、着火及び保炎が困難である。
従って本発明は上記の事情に鑑み、炭化水素系燃料を主燃料として用いても、主燃料の着火及び保炎を確実に行うができる超音速燃焼器を提供することを課題とする。
上記課題を解決する第1発明の超音速燃焼器は、空気が超音速で流れる空気流路を備えた超音速燃焼器において、
前記空気流路の途中に前記空気流路の底面を窪ませて形成された保炎用キャビティと、
前記保炎用キャビティ内に着火燃料を噴射する着火燃料噴射手段と、
前記着火燃料噴射手段から噴射された着火燃料を着火する着火燃料着火手段と、
前記保炎用キャビティの上流側で、前記空気流路内に前記主燃料を噴射する主燃料噴射手段とを備えたことを特徴する。
また、第2発明の超音速燃焼器は、空気が超音速で流れる空気流路を備えた超音速燃焼器において、
前記空気流路の途中に前記空気流路の底面を窪ませて形成された保炎用キャビティと、
前記保炎用キャビティ内に着火燃料として少なくとも1つ設けられた固体燃料と、
前記固体燃料を着火する着火燃料着火手段と、
前記保炎用キャビティの上流側で、前記空気流路内に前記主燃料を噴射する主燃料噴射手段とを備えたことを特徴する。
また、第3発明の超音速燃焼器は、第1又は第2発明の超音速燃焼器において、
前記保炎用キャビティの下流側端面が、前記空気流路の空気流通方向に対して傾斜していることを特徴とする。
また、第4発明の超音速燃焼器は、第1発明の超音速燃焼器において、
前記着火燃料噴射手段が、前記保炎用キャビティに設けられた少なくとも1つの着火燃料噴射器であることを特徴とする。
また、第5発明の超音速燃焼器は、第4発明の超音速燃焼器において、
前記着火燃料噴射器が、前記保炎用キャビティの底面に複数配置されていることを特徴とする。
また、第6発明の超音速燃焼器は、第4発明の超音速燃焼器において、
前記着火燃料噴射器が、前記保炎用キャビティの底面の中央部よりも上流側に設置されていることを特徴とする。
また、第7発明の超音速燃焼器は、第4発明の超音速燃焼器において、
前記着火燃料噴射器が、前記保炎用キャビティの上流側端面に設置されていることを特徴とする。
また、第8発明の超音速燃焼器は、第4発明の超音速燃焼器において、
前記着火燃料噴射器が、前記保炎用キャビティの上流側端面と、前記保炎用キャビティの底面とに設置されていることを特徴とする。
また、第9発明の超音速燃焼器は、第4発明の超音速燃焼器において、
前記保炎用キャビティの底面に形成された凹部を有し、
前記着火燃料噴射器が、前記保炎用キャビティの底面と前記凹部の底面とに設置されていることを特徴とする。
また、第10発明の超音速燃焼器は、第4発明の超音速燃焼器において、
前記着火燃料噴射器が、前記保炎用キャビティの底面に複数設置されており、
これら複数の着火燃料噴射器のうちの一部の着火燃料噴射器の噴射圧とその他の着火燃料噴射器の噴射圧とを異なる圧力に調整する噴射圧調整手段を備えたことを特徴とする。
第1発明の超音速燃焼器によれば、空気が超音速で流れる空気流路を備えた超音速燃焼器において、前記空気流路の途中に前記空気流路の底面を窪ませて形成された保炎用キャビティと、前記保炎用キャビティ内に着火燃料を噴射する着火燃料噴射手段と、前記着火燃料噴射手段から噴射された着火燃料を着火する着火燃料着火手段と、前記保炎用キャビティの上流側で、前記空気流路内に前記主燃料を噴射する主燃料噴射手段とを備えたことを特徴としているため、保炎用キャビティで着火燃料を燃焼させた後に主燃料を噴射させれば、空気流路の空気流れとともに下流側に流れる主燃料に対して保炎用キャビティの開口部で着火燃料の発熱量が供給(伝達)されることになり、また、主燃料の一部が保炎用キャビティ内に滞留し易い。このため、保炎用キャビティで燃焼している着火燃料の発熱量が主燃料へ供給(伝達)され易く、着火燃料燃焼から主燃料燃焼へスムーズに移行させることが可能である。従って、炭化水素系燃料を主燃料として用いても、着火及び保炎を確実に行うことができるため、着火燃料(水素+酸素など)に要するタンクの容量や重量及びコストを低減することができる。
第2発明の超音速燃焼器によれば、空気が超音速で流れる空気流路を備えた超音速燃焼器において、前記空気流路の途中に前記空気流路の底面を窪ませて形成された保炎用キャビティと、前記保炎用キャビティ内に着火燃料として少なくとも1つ設けられた固体燃料と、前記固体燃料を着火する着火燃料着火手段と、前記保炎用キャビティの上流側で、前記空気流路内に前記主燃料を噴射する主燃料噴射手段とを備えたことを特徴しているため、保炎用キャビティで固体燃料(着火燃料)を燃焼させた後に主燃料を噴射させれば、空気流路の空気流れとともに下流側に流れる主燃料に対して保炎用キャビティの開口部で固体燃料(着火燃料)の発熱量が供給(伝達)されることになり、また、主燃料の一部が保炎用キャビティ内に滞留し易い。このため、保炎用キャビティで燃焼している固体燃料(着火燃料)の発熱量が主燃料へ供給(伝達)され易く、固体燃料(着火燃料)による燃焼から主燃料による燃焼へスムーズに移行させることが可能である。従って、炭化水素系燃料を主燃料として用いても、着火及び保炎を確実に行うことができるため、着火燃料(水素+酸素など)に要するタンクの容量や重量及びコストを低減することができる。
第3発明の超音速燃焼器によれば、第1又は第2発明の超音速燃焼器において、前記保炎用キャビティの下流側端面が、前記空気流路の空気流通方向に対して傾斜していることを特徴としているため、主燃料の一部が保炎用キャビティ内により滞留し易くなる。このため、より確実に着火燃料から主燃料へ発熱量の供給(伝達)を行うことができる。
第4発明の超音速燃焼器によれば、第1発明の超音速燃焼器において、前記着火燃料噴射手段が、前記保炎用キャビティに設けられた少なくとも1つの着火燃料噴射器であることを特徴としているため、上記第1の発明と同様の効果を得ることができる。
第5発明の超音速燃焼器によれば、第4発明の超音速燃焼器において、前記着火燃料噴射器が、前記保炎用キャビティの底面に複数配置されていることを特徴としているため、保炎用キャビティにおける着火燃料の噴射領域が広がり、着火燃料の燃焼領域も広がる。このため、より確実に着火燃料から主燃料へ発熱量の供給(伝達)を行うことができる。
第6発明の超音速燃焼器によれば、第4発明の超音速燃焼器において、前記着火燃料噴射器が、前記保炎用キャビティの底面の中央部よりも上流側に設置されていることを特徴としているため、噴射された着火燃料(着火燃料の燃焼領域)が保炎用キャビティの上流から下流へ保炎用キャビティ全体に亘って流れる。このため、保炎用キャビティ内の伝熱面積が大きくなって保炎用キャビティの壁面温度が全体的に上がり、その結果として、より確実に主燃料燃焼への移行及び保炎を行なうことが可能になる。
第7発明の超音速燃焼器によれば、第4発明の超音速燃焼器において、前記着火燃料噴射器が、前記保炎用キャビティの上流側端面に設置されていることを特徴としているため、噴射された着火燃料(着火燃料の燃焼領域)が保炎用キャビティの上流から下流へ保炎用キャビティ全体に亘って流れる。このため、保炎用キャビティ内の伝熱面積が大きくなって保炎用キャビティの壁面温度が全体的に上がり、その結果として、より確実に主燃料燃焼への移行及び保炎を行なうことが可能になる。
第8発明の超音速燃焼器によれば、第4発明の超音速燃焼器において、前記着火燃料噴射器が、前記保炎用キャビティの上流側端面と、前記保炎用キャビティの底面とに設置されていることを特徴としているため、保炎用キャビティ内の伝熱面積がより大きくなって、より確実に保炎用キャビティの壁面温度が全体的に上がり、その結果として、より確実に主燃料燃焼への移行及び保炎を行なうことが可能になる。
第9発明の超音速燃焼器によれば、第4発明の超音速燃焼器において、前記保炎用キャビティの底面に形成された凹部を有し、前記着火燃料噴射器が、前記保炎用キャビティの底面と前記凹部の底面とに設置されていることを特徴としているため、着火燃料の噴射圧(つまり、噴射圧により決定される噴射流速)が同じであっても、保炎用キャビティの底面に設置された着火燃料噴射器と凹部の底面に設置された着火燃料噴射器とでは、噴射する着火燃料の貫通高さに差が生じる。このため、着火燃料の噴射領域にバラエティを持たせることができ、その結果として、より確実に主燃料燃焼への移行及び保炎を行なうことが可能になる。即ち、着火燃料の貫通高さが大き過ぎると主燃料の流れを突き抜けて保炎できない場合があり、貫通高さが低いと主燃料の流れに達せず着火できない場合があるが、着火燃料の貫通力(噴射流速)にバラエティを持たせておけば、より確実に保炎することが可能になる。
第10発明の超音速燃焼器によれば、第4発明の超音速燃焼器において、前記着火燃料噴射器が、前記保炎用キャビティの底面に複数設置されており、これら複数の着火燃料噴射器のうちの一部の着火燃料噴射器の噴射圧とその他の着火燃料噴射器の噴射圧とを異なる圧力に調整する噴射圧調整手段を備えたことを特徴としているため、着火燃料の貫通力(噴射流速)にバラエティを持たせることができ、その結果として、より確実に主燃料燃焼への移行及び保炎を行なうことが可能になる。即ち、着火燃料の貫通力(噴射流速)が大き過ぎると主燃料の流れを突き抜けて保炎できない場合があり、貫通力が低いと主燃料の流れに達せず着火できない場合があるが、着火燃料の貫通力(噴射流速)にバラエティを持たせておけば、より確実に保炎することが可能になる。
(a)は本発明の実施の形態例1に係る超音速燃焼器を備えた航空エンジンの縦断面図、(b)は前記超音速燃焼器を拡大して示す縦断面図、(c)は前記超音速燃焼器を拡大して示す平面図((b)のB−B線矢視図)である。 (a)は本発明の実施の形態例2に係る超音速燃焼器の縦断面、(b)は前記超音速燃焼器の平面図((a)のC−C線矢視図)である。 (a)は本発明の実施の形態例3に係る超音速燃焼器の縦断面、(b)は前記超音速燃焼器の平面図((a)のD−D線矢視図)である。 (a)は本発明の実施の形態例4に係る超音速燃焼器の縦断面、(b)は前記超音速燃焼器の平面図((a)のE−E線矢視図)である。 (a)は本発明の実施の形態例5に係る超音速燃焼器の縦断面、(b)は前記超音速燃焼器の平面図((a)のF−F線矢視図)である。 (a)は本発明の実施の形態例6に係る超音速燃焼器の縦断面、(b)は前記超音速燃焼器の平面図((a)のG−G線矢視図)である。 (a)は本発明の実施の形態例7に係る超音速燃焼器の縦断面、(b)は前記超音速燃焼器の横断面図((a)のH−H線矢視図)、(c)は前記超音速燃焼器の平面図((a)のI−I線矢視図)である。 (a)は本発明の実施の形態例8に係る超音速燃焼器の縦断面、(b)は前記超音速燃焼器の横断面図((a)のJ−J線矢視図)、(c)は前記超音速燃焼器の平面図((a)のK−K線矢視図)である。 横断面形状が円弧状の超音速燃焼器の例を示す斜視図、(b)は前記超音速燃焼器の縦断面図、(c)は前記超音速燃焼器の横断面図((a)のL−L線矢視図)である。 (a)は超音速燃焼器を備えた航空エンジンを搭載している飛翔体の斜視図、(b)は前記航空エンジンの概要図である。 超音速燃焼器に保炎用キャビティを設けた例を示す航空エンジンの縦断面(図10(b)のA−A線矢視に相当する図)である。
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて詳細に説明する。
<実施の形態例1>
図1(a)〜図1(c)に基づき、本発明の実施の形態例1に係る超音速燃焼器について説明する。
図1(a)に示すように、極超音速で飛行する飛翔体に搭載される外気吸入式航空エンジン11は、上流側から下流側に向かって順に外気導入部(インレット部)12と、本発明の実施の形態例1に係る超音速燃焼器(スクラムジェットエンジン)13と、拡大ノズル部(ディフューザ部)14とを備えている。従って、航空エンジン11では、酸化剤としての空気(外気)が上流の外気導入部12から超音速燃焼器13へと導入され、この導入された空気の流速が超音速燃焼器13の空気流路15でマッハ数Maが1よりも大きい(例えば1〜3)の超音速となり、この超音速の空気流れの中で燃料に着火(超音速燃焼)することによって燃焼ガスを発生し、この燃焼ガスが下流の拡大ノズル部14で膨張して排気されることにより、推力を得る。
そして、図1(a)〜図1(c)に示すように、超音速燃焼器13には、空気流路15の途中で空気流路15の底面15aを窪ませることにより、保炎用キャビティ16が形成されている。図示例の保炎用キャビティ16は底面16aなどの壁面の横断面形状が矩形状のものである。底面16aは空気流路15の幅方向全体に亘って設けられ、空気流路15の空気流通方向(図10の左右方向:以下、単に空気流通方向と称する)に沿って延びた平面である。また、保炎用キャビティ16の上流側端面16bは空気流通方向の上流側(以下、単に上流側と称する)に位置し、空気流路15の幅方向全体に亘って設けられ、空気流通方向と直交する方向に延びた平面である。一方、保炎用キャビティ16の下流側端面16cは空気流通方向の下流側(以下、単に下流側と称する)に位置し、空気流路15の幅方向全体に亘って設けられ、空気流通方向に対して傾斜した平面である。
保炎用キャビティ16の底面16aには着火燃料噴射手段としての着火燃料噴射器17と、着火燃料着火手段としてのイグナイタのスパークプラグ18とが設置されている。着火燃料噴射器17は底面16aの中央部に配置され、スパークプラグ18は着火燃料噴射器17の噴射口17aの近傍に配置されている。
着火燃料噴射器17は、図示しない水素タンク(水素が貯留されているタンク)と酸素タンク(液体酸素が貯留されているタンク)から着火燃料としての水素と酸素がそれぞれ供給され、この着火燃料(水素+酸素)を噴射口17aから保炎用キャビティ16内へ噴射する。図示例では、着火燃料噴射器17のノズル17bが空気流通方向に対して法線方向(空気流通方向と直交する方向)に向けられているため、着火燃料噴射器17による着火燃料の噴射方向も前記法線方向である。なお、着火燃料の噴射方向は、必ずしも前記法線方向に限定するものではなく、例えば空気流通方向に対して斜め方向に噴射してもよい。
着火燃料噴射器17から噴射された着火燃料は、図中にドットで表したように空気流路15内の空気流れの影響で空気流通方向の下流側へと流れていく。そして、このときにイグナイタの給電装置(図示省略)からスパークプラグ18へ給電してスパークプラグ18をスパークさせることにより、着火燃料噴射器17から噴射された着火燃料が着火される。
一方、保炎用キャビティ16の上流側には、主燃料噴射手段としての主燃料噴射器21が設置されている。主燃料噴射器21は保炎用キャビティ16の上流側近傍で空気流路15の底面15aに設けられている。また、主燃料噴射器21は複数(図示例では3つ)設けられており、噴射口21aが空気流路15の幅方向に一列に配置されている。そして、主燃料噴射器21は、図示しない主燃料タンク(主燃料である炭化水素系燃料が貯留されているタンク)から主燃料(炭化水素系燃料)が供給され、この主燃料を噴射口21aから空気流路15内へ噴射する。図示例では、主燃料噴射器21のノズル21bが空気流通方向に対して下流側へ斜め方向に向けられているため、主燃料噴射器21による主燃料の噴射方向も前記斜め方向である。
なお、主燃料の噴射方向は、必ずしも前記斜め方向に限定するものではなく、空気流通方向に対して法線方向(空気流通方向と直交する方向)でもよい。主燃料(炭化水素系燃料)としては、灯油、メタン、エチレンなどを用いる。
主燃料噴射器21から噴射された主燃料は、図中にドットで表したように空気流路15内を空気とともに空気流通方向の下流側へと流れていく。そして、このときに空気流路15に開口した保炎用キャビティ16の開口部16fにおいて、保炎用キャビティ16で燃焼している着火燃料の発熱量が主燃料に供給(伝達)されることにより、主燃料が着火される。その後、着火燃料噴射器17からの着火燃料の噴射は停止して、主燃料噴射器21からの主燃料の噴射のみを継続することにより、主燃料のみの着火及び保炎が行なわれる。図1(a)及び図1(b)において点線で囲んだ領域が、着火燃料や主燃料の燃焼状態が保持される保炎域20である。
更に詳述すると、主燃料噴射器21の設置位置(主燃料の噴射位置)の下流側に保炎用キャビティ16が設けられているため、空気流路15内を空気とともに下流側に流れる主燃料に対し、保炎用キャビティ16の開口部16fにおいて、保炎用キャビティ16で先に燃焼させた着火燃料の発熱量が供給(伝達)されることになり、また、主燃料の一部が保炎用キャビティ16内に停滞し易くなっている。従って、着火燃料から主燃料へ発熱量が供給(伝達)され易いため、着火燃料燃焼から主燃料燃焼への移行がスムーズに行なわれる。
なお、保炎用キャビティ17の開口部16fの開口面積A1と、着火燃料噴射器17の噴射口17aの断面積(開口面積)A0との関係は、例えば(1)式のような関係とする。また、着火燃料から主燃料へ供給(伝達)される着火燃料の発熱量(熱流速)qは、例えば(2)式とする。
Figure 2012013007
以上のように、本実施の形態例1の超音速燃焼器13によれば、空気流路15の途中に空気流路15の底面15aを窪ませて形成された保炎用キャビティ16と、保炎用キャビティ16内に着火燃料を噴射する着火燃料噴射器17(着火燃料噴射手段)と、着火燃料噴射器17から噴射された着火燃料を着火するスパークプラグ18(着火燃料着火手段)と、保炎用キャビティ16の上流側で、空気流路15内に主燃料(炭化水素系燃料)を噴射する主燃料噴射器21(主燃料噴射手段)とを備えたことを特徴としているため、保炎用キャビティ16で着火燃料を燃焼させた後に主燃料を噴射させれば、空気流路15の空気流れとともに下流側に流れる主燃料に対して保炎用キャビティ16の開口部16fで着火燃料の発熱量が供給(伝達)されることになり、また、主燃料の一部が保炎用キャビティ16内に停滞し易い。このため、保炎用キャビティ16で燃焼している着火燃料の発熱量が主燃料へ供給(伝達)され易く、着火燃料燃焼から主燃料燃焼(定常燃焼)へスムーズに移行させることが可能である。従って、炭化水素系燃料を主燃料として用いても、着火及び保炎を確実に行うができるため、着火燃料(水素+酸素)に要するタンクの容量や重量及びコストを低減することができる。
また、保炎用キャビティ16の下流側端面16cが、空気流通方向に対して傾斜していることを特徴としているため、主燃料の一部が保炎用キャビティ16内により停滞し易くなる。このため、より確実に着火燃料から主燃料へ発熱量の供給(伝達)を行うことができる。
<実施の形態例2>
図2(a)及び図2(b)に基づき、本発明の実施の形態例2に係る超音速燃焼器について説明する。なお、上記実施の形態例1の超音速燃焼器13(図1(a)〜図1(c))と同様の部分には同一の符号を付し、重複する詳細な説明は省略する。
図2(a)及び図2(b)に示すように、本実施の形態例2の超音速燃焼器31では、保炎用キャビティ16の底面16aに着火燃料噴射器17とイグナイタのスパークプラグ18とが、それぞれ複数(図示例では3つ)設置されている。複数の着火燃料噴射器17は、噴射口17aが底面16aの幅方向に一列に配置されている。複数のスパークプラグ18は、複数の着火燃料噴射器17の噴射口17aの近傍にそれぞれ配置されている。
また、図示例では、主燃料噴射器21が5つ設置されており、これらの主燃料噴射器21の噴射口21aは空気流路15の底面15aの幅方向に一列に配置されている。
本超音速燃焼器31のその他の構成については、上記実施の形態例1の着火燃料噴射器13と同様である。
以上のように、本実施の形態例2の超音速燃焼器31によれば、着火燃料噴射器17が、保炎用キャビティ16の底面16aの幅方向に複数配置されていることを特徴としているため、保炎用キャビティ16における着火燃料の噴射領域が広がり、着火燃料の燃焼領域も広がる。このため、より確実に着火燃料から主燃料へ発熱量の供給(伝達)を行うことができる。
<実施の形態例3>
図3(a)及び図3(b)に基づき、本発明の実施の形態例3に係る超音速燃焼器について説明する。なお、上記実施の形態例1の超音速燃焼器13(図1(a)〜図1(c))と同様の部分には同一の符号を付し、重複する詳細な説明は省略する。
図3(a)及び図3(b)に示すように、本実施の形態例3の超音速燃焼器41では、着火燃料噴射器17が、保炎用キャビティ16の底面16aの中央部cよりも上流側に配設されている。これに合わせて、イグナイタのスパークプラグ18も、着火燃料噴射器17の噴射口17aの近傍に位置するため、底面16aの中央部cよりも上流側に配設されている。
本超音速燃焼器41のその他の構成については、上記実施の形態例1の着火燃料噴射器13と同様である。なお、ここでは着火燃料噴射器17を1つ設けた例を示しているが、これに限定するものではく、上記実施の形態例2の着火燃料噴射器31と同様に複数の着火燃料噴射器17を底面16aに設けてもよい。
以上のように、本実施の形態例3の超音速燃焼器41によれば、着火燃料噴射器17が、保炎用キャビティ16の底面16aの中央部cよりも上流側に設置されていることを特徴としているため、噴射された着火燃料(着火燃料の燃焼領域)が保炎用キャビティ16の上流から下流へ保炎用キャビティ16全体に亘って流れる。このため、保炎用キャビティ16内の伝熱面積が大きくなって保炎用キャビティ16の壁面(底面16a,上流側端面16b,下流側端面16c等)の温度が全体的に上がり、その結果として、より確実に主燃料燃焼への移行及び保炎を行なうことが可能になる。
<実施の形態例4>
図4(a)及び図4(b)に基づき、本発明の実施の形態例4に係る超音速燃焼器について説明する。なお、上記実施の形態例1の超音速燃焼器13(図1(a)〜図1(c))と同様の部分には同一の符号を付し、重複する詳細な説明は省略する。
図4(a)及び図4(b)に示すように、本実施の形態例4の超音速燃焼器51では、着火燃料噴射器17が、保炎用キャビティ16の上流側端面16bに設置されている。着火燃料噴射器17のノズル17bは空気流通方向に向けられている。従って、着火燃料噴射器17は、着火燃料(水素+酸素)を噴射口17aから空気流通方向に向かって、保炎用キャビティ16内へ噴射する。この着火燃料噴射器17(噴射口17a)の配置に合わせて、イグナイタのスパークプラグ18も、着火燃料噴射器17の噴射口17aの近傍に位置するため、底面16aの上流側端部に配設されている。
なお、ここでは着火燃料噴射器17を1つ設けた例を示しているが、これに限定するものではく、複数の着火燃料噴射器17を上流側端面16bに設けて、上流側端面16bの幅方向に一列に配置してもよい。
本超音速燃焼器51のその他の構成については、上記実施の形態例1の着火燃料噴射器13と同様である。
以上のように、本実施の形態例4の超音速燃焼器51によれば、着火燃料噴射器17が、保炎用キャビティ16の上流側端面16bに設置されていることを特徴としているため、噴射された着火燃料(着火燃料の燃焼領域)が保炎用キャビティ16の上流から下流へ保炎用キャビティ16全体に亘って流れる。このため、保炎用キャビティ16内の伝熱面積が大きくなって保炎用キャビティ16の壁面(底面16a,上流側端面16b,下流側端面16c等)の温度が全体的に上がり、その結果として、より確実に主燃料燃焼への移行及び保炎を行なうことが可能になる。
<実施の形態例5>
図5(a)及び図5(b)に基づき、本発明の実施の形態例5に係る超音速燃焼器について説明する。なお、上記実施の形態例1の超音速燃焼器13(図1(a)〜図1(c))と同様の部分には同一の符号を付し、重複する詳細な説明は省略する。
図5(a)及び図5(b)に示すように、本実施の形態例5の超音速燃焼器61では、保炎用キャビティ16の上流側端面16bが、空気流通方向に対して傾斜している。そして、着火燃料噴射器17は、この傾斜した上流側端面16bに設置されており、ノズル17bが空気流通方向に対して斜めに向けられている。従って、着火燃料噴射器17は、着火燃料(水素+酸素)を噴射口17aから空気流通方向に対して斜めの方向に向かって、保炎用キャビティ16内へ噴射する。この着火燃料噴射器17(噴射口17a)の配置に合わせてイグナイタのスパークプラグ18も、着火燃料噴射器17の噴射口17aの近傍に位置するため、底面16aの上流側の端部に配設されている。
なお、ここでは着火燃料噴射器17を1つ設けた例を示しているが、これに限定するものではく、複数の着火燃料噴射器17を上流側端面16bに設けて、上流側端面16bの幅方向に一列に配置してもよい。
本超音速燃焼器61のその他の構成については、上記実施の形態例1の着火燃料噴射器13と同様である。
以上のように、本実施の形態例5の超音速燃焼器61によれば、着火燃料噴射器17が、保炎用キャビティ16の上流側端面16bに設置されていることを特徴としているため、噴射された着火燃料(着火燃料の燃焼領域)が保炎用キャビティ16の上流から下流へ保炎用キャビティ16全体に亘って流れる。このため、保炎用キャビティ16内の伝熱面積が大きくなって保炎用キャビティ16の壁面(底面16a,上流側端面16b,下流側端面16c等)の温度が全体的に上がり、その結果として、より確実に主燃料燃焼への移行及び保炎を行なうことが可能になる。
<実施の形態例6>
図6(a)及び図6(b)に基づき、本発明の実施の形態例6に係る超音速燃焼器について説明する。なお、上記実施の形態例1の超音速燃焼器13(図1(a)〜図1(c))と同様の部分には同一の符号を付し、重複する詳細な説明は省略する。
図6(a)及び図6(b)に示すように、本実施の形態例6の超音速燃焼器71では、保炎用キャビティ16に複数(図示例では3つ)の着火燃料噴射器17が設置されている。
そして、保炎用キャビティ16の幅方向中央部に位置する(図示例では1つの)着火燃料噴射器17は、上流側端面16bに設置されており、ノズル17bが空気流通方向に向けられている。従って、この幅方向中央部の着火燃料噴射器17は、着火燃料(水素+酸素)を噴射口17aから空気流通方向に向かって、保炎用キャビティ16内へ噴射する。一方、保炎用キャビティ16の幅方向両側部に位置する(図示例では2つの)着火燃料噴射器17は、底面16aに設置されており、底面16aの幅方向に一列に配置されている。この幅方向両側部の着火燃料噴射器17は、上記実施の形態例1の着火燃料噴射器17と同様に着火燃料(水素+酸素)を噴射口17aから空気流通方向(又は空気流通方向に対して斜めの方向)に向かって、保炎用キャビティ16内へ噴射する。
イグナイタのスパークプラグ18も、着火燃料噴射器17の数に合わせて底面16aに複数(図示例では3つ)設けられており、これらのスパークプラグ18がそれぞれ、各着火燃料噴射器17の噴射口17aの近傍に配置されている。
なお、この場合にも、上記実施の形態例5と同様に上流側端面16bを空気流通方向に対して傾斜させ、この傾斜した上流側端面16bに着火燃料噴射器17を設置してもよい。また、底面16aに設けた着火燃料噴射器17については、上記実施の形態例3と同様に底面16aの中央部よりも上流側に配置してもよい。
本超音速燃焼器71のその他の構成については、上記実施の形態例1の着火燃料噴射器13と同様である。
以上のように、本実施の形態例6の超音速燃焼器71によれば、着火燃料噴射器17が、保炎用キャビティ16の上流側端面16bと、保炎用キャビティ16の底面16aとに設置されていることを特徴としているため、保炎用キャビティ16内の伝熱面積がより大きくなって、より確実に保炎用キャビティ16の壁面(底面16a,上流側端面16b,下流側端面16c等)の温度が全体的に上がり、その結果として、より確実に主燃料燃焼への移行及び保炎を行なうことが可能になる。
<実施の形態例7>
図7(a)〜図7(c)に基づき、本発明の実施の形態例7に係る超音速燃焼器について説明する。なお、上記実施の形態例1の超音速燃焼器13(図1(a)〜図1(c))と同様の部分には同一の符号を付し、重複する詳細な説明は省略する。
図7(a)〜図7(c)に示すように、本実施の形態例7の超音速燃焼器81では、保炎用キャビティ16の底面16aに複数(図示例では3つ)の着火燃料噴射器17が設けられ、底面16aの幅方向に一列に配置されている。そして、底面16aの中央部には凹部16gが形成されており、この凹部16gの底面16hに一部の着火燃料噴射器17を設置することによって、着火燃料噴射器17の深さを変えている。
詳述すると、図示例では、底面16aの幅方向中央部に位置する(図示例では1つの)着火燃料噴射器17が、凹部16gの底面16hに設けられている。一方、底面16aの幅方向両側部(図示例では2つの)に位置する着火燃料噴射器17は、保炎用キャビティ16の底面16aに設置されている。従って、前記幅方向中央部の着火燃料噴射器17と前記幅方向両側部の着火燃料噴射器17は、保炎用キャビティ16の深さ方向における噴射口17aの位置(噴射口17aの深さ)が異なっている。
前記幅方向中央部の着火燃料噴射器17は、着火燃料(水素+酸素)を噴射口17aから空気流通方向(又は空気流通方向に対して斜めの方向)に向かって、保炎用キャビティ16内へ噴射する。同様に、前記幅方向両側部の着火燃料噴射器17も、着火燃料(水素+酸素)を噴射口17aから空気流通方向(又は空気流通方向に対して斜めの方向)に向かって、保炎用キャビティ16内へ噴射する。しかし、前記幅方向中央部の着火燃料噴射器17と前記幅方向両側部の着火燃料噴射器17では噴射口17aの深さが異なることから、着火燃料の噴射圧が同じであっても、貫通高さに差が生じる。このため、図中にドットで表したように保炎用キャビティ16内の深さ方向において、それぞれの着火燃料噴射器17から噴射された着火燃料の存在する位置が異なる。
イグナイタのスパークプラグ18も、着火燃料噴射器17の数に合わせて保炎用キャビティ16の底面16aや凹部16gの底面16hに複数(図示例では3つ)設けられており、これらのスパークプラグ18がそれぞれ、各着火燃料噴射器17の噴射口17aの近傍に配置されている。
なお、この場合にも、上記実施の形態例3と同様に前記幅方向中央部及び前記幅方向両側部の着火燃料噴射器17を、底面16aの中央部よりも上流側に配設するようにしてもよい。また、上記実施の形態例6と同様に上流側端面16bに設ける着火燃料噴射器17と、保炎用キャビティ16の底面16aや凹部16gの底面16hに設ける着火燃料噴射器17とを組み合わせてもよい。
本超音速燃焼器81のその他の構成については、上記実施の形態例1の着火燃料噴射器13と同様である。
以上のように、本実施の形態例7の超音速燃焼器81によれば、保炎用キャビティ16の底面16aに形成された凹部16gを有し、着火燃料噴射器17が、保炎用キャビティ16の底面16aと凹部16gの底面16hとに設置されていることを特徴としているため、着火燃料の噴射圧が同じであっても、保炎用キャビティ16の底面16aに設置された着火燃料噴射器17と凹部16gの底面16hに設置された着火燃料噴射器17とでは、噴射する着火燃料の貫通力(噴射流速)に差が生じる。このため、着火燃料の噴射領域にバラエティを持たせることができ、その結果として、より確実に主燃料燃焼への移行及び保炎を行なうことが可能になる。即ち、着火燃料の貫通高さが大き過ぎると主燃料の流れを突き抜けて保炎できない場合があり、貫通高さが低いと主燃料の流れに達せず着火できない場合があるが、着火燃料の貫通力(噴射流速)にバラエティを持たせておけば、より確実に保炎することが可能になる。
<実施の形態例8>
図8(a)〜図8(c)に基づき、本発明の実施の形態例8に係る超音速燃焼器について説明する。なお、上記実施の形態例1の超音速燃焼器13(図1(a)〜図1(c))と同様の部分には同一の符号を付し、重複する詳細な説明は省略する。
図8(a)〜図8(c)に示すように、本実施の形態例8の超音速燃焼器81では、保炎用キャビティ16の底面16aに複数(図示例では3つ)の着火燃料噴射器17が設けられ、底面16aの幅方向に一列に配置されている。イグナイタのスパークプラグ18も、着火燃料噴射器17の数に合わせて底面16aに複数(図示例では3つ)設けられており、これらのスパークプラグ18がそれぞれ、各着火燃料噴射器17の噴射口17aの近傍に配置されている。
複数の着火燃料噴射器17は、水素供給ライン92及び水素供給ライン92から分岐した水素供給ライン92a,92b,92cを介して水素タンク(水素が貯留されているタンク)94に接続され、酸素供給ライン93及び酸素供給ライン93から分岐した酸素供給ライン93a,93b,93cを介して酸素タンク(液体酸素が貯留されているタンク)95に接続されている。水素供給ライン92a,92b,92cには、噴射圧調整手段としての圧力調整弁96a,96b,96cがそれぞれ設けられており、酸素供給ライン93a,93b,93cには、噴射圧調整手段としての圧力調整弁97a,97b,97cがそれぞれ設けられている。従って、水素タンク94の水素は圧力調整弁96a,96b,96cで個別に圧力調整されて各着火燃料噴射器17へ供給され、酸素タンク95の酸素は圧力調整弁97a,97b,97cで個別に圧力調整されて各着火燃料噴射器17へ供給される。従って、これらの圧力調整弁96a,96b,96c及び圧力調整弁97a,97b,97cにより、複数の着火燃料噴射器17の噴射圧が個別に調整される。
そして、図示例では、底面16aの幅方向中央部に位置する(図示例では1つの)着火燃料噴射器17に接続されている圧力調整弁96b,97bが、底面16aの幅方向両側部に位置する(図示例では2つの)着火燃料噴射器17に接続されている圧力調整弁96a,96c,97a,97cに比べて、弁開度が絞られている。このため、前記幅方向中央部の着火燃料噴射器17に供給される酸素は前記幅方向両側部の着火燃料噴射器17に供給される酸素よりも減圧され、前記幅方向中央部の着火燃料噴射器17に供給される水素は前記幅方向両側部の着火燃料噴射器17に供給される水素よりも減圧される。
前記幅方向中央部の着火燃料噴射器17は、着火燃料(水素+酸素)を噴射口17aから空気流通方向(又は空気流通方向に対して斜めの方向)に向かって、保炎用キャビティ16内へ噴射する。同様に、前記幅方向両側部の着火燃料噴射器17も、着火燃料(水素+酸素)を噴射口17aから空気流通方向(又は空気流通方向に対して斜めの方向)に向かって、保炎用キャビティ16内へ噴射する。しかし、前記幅方向中央部の着火燃料噴射器17と前記幅方向両側部の着火燃料噴射器17では、圧力調整弁96a,96b,96c,97a,97b,97cによって着火燃料の噴射圧が異なるように調整されているため、貫通力(噴射流速)に差が生じる。このため、図中にドットで表したように保炎用キャビティ16内の深さ方向において、それぞれの着火燃料噴射器17から噴射された着火燃料の存在する位置が異なる。
なお、この場合にも、上記実施の形態例3と同様に前記幅方向中央部及び前記幅方向両側部の着火燃料噴射器17を、底面16aの中央部cよりも上流側に配設するようにしてもよい。また、上記実施の形態例6と同様に上流側端面16bに設ける着火燃料噴射器17と、底面16aに設ける着火燃料噴射器17とを組み合わせてもよい。
本超音速燃焼器91のその他の構成については、上記実施の形態例1の着火燃料噴射器13と同様である。
以上のように、本実施の形態例8の超音速燃焼器91によれば、着火燃料噴射器17が、保炎用キャビティ16の底面16aに複数設置されており、これら複数の着火燃料噴射器17のうちの一部の着火燃料噴射器17の噴射圧とその他の着火燃料噴射器17の噴射圧とを異なる圧力に調整する圧力調整弁96a,96b,96c,97a,97b,97c(噴射圧調整手段)を備えたことを特徴としているため、着火燃料の貫通力(噴射流速)にバラエティを持たせることができ、その結果として、より確実に主燃料燃焼への移行及び保炎を行なうことが可能になる。即ち、着火燃料の貫通力(噴射流速)が大き過ぎると主燃料の流れを突き抜けて保炎できない場合があり、貫通力が低いと主燃料の流れに達せず着火できない場合があるが、着火燃料の貫通力(噴射流速)にバラエティを持たせておけば、より確実に保炎することが可能になる。
なお、本発明の超音速燃焼器は、図10(b)に例示したような2つの空気流路を有する航空エンジンだけでなく、空気流路が1つの航空エンジンや空気流路が3つ以上の航空エンジンなどにも適用することができる。
また、本発明の超音速燃焼器に用いる着火燃料には、水素に限らず、主燃料(炭化水素系燃料)に比べて着火性の良いものを用いればよく、例えばシランなどを用いた着火燃料(シラン+酸素など)でもよい。
更に、本発明の超音速燃焼器に用いる着火燃料としては、気体燃料や液体燃料に限定するものではなく、固体燃料であってもよい。固体燃料も主燃料(炭化水素系燃料)に比べて着火性が良い。この場合、図示は省略するが、固体燃料を、保炎用キャビティ16の底面16aや上流側端面16bに1つ又は複数設ければよい。そして、保炎用キャビティ16に酸素を供給し、固体燃料の近傍に設けたイグナイタのスパークプラグ18で固体燃料に着火すれがよい。
即ち、この場合には保炎用キャビティ16と、保炎用キャビティ16内に着火燃料として少なくとも1つ設けられた固体燃料と、前記固体燃料を着火するスパークプラグ18(着火燃料着火手段)と、保炎用キャビティ16の上流側で、空気流路15内に主燃料(炭化水素系燃料)を噴射する主燃料噴射器21(主燃料噴射手段)とを備えたことを特徴としたものになる。
従って、着火燃料噴射器17を用いた場合と同様の効果が得られる。即ち、主燃料噴射器21の設置位置(主燃料の噴射位置)の下流側に保炎用キャビティ16が設けられているため、保炎用キャビティ16で固体燃料(着火燃料)を燃焼させた後に主燃料を噴射させれば、空気流路15の空気流れとともに下流側に流れる主燃料に対して保炎用キャビティ16の開口部16fで固体燃料(着火燃料)の発熱量が供給(伝達)されることになり、また、主燃料の一部が保炎用キャビティ内に停滞し易い。このため、保炎用キャビティ16で燃焼している固体燃料(着火燃料)の発熱量が主燃料へ供給(伝達)され易く、固体燃料(着火燃料)による燃焼から主燃料による燃焼へスムーズに移行させることが可能である。従って、炭化水素系燃料を主燃料として用いても、着火及び保炎を確実に行うことができるため、着火燃料(水素+酸素)に要するタンクの容量や重量及びコストを低減することができる。
また、上記実施の形態例1〜8の超音速燃焼器13,31,41,51,61,71,81は空気流路15や保炎用キャビティ16の横断面形状が矩形状であるが、必ずしもこれに限定するものではなく、本発明は、例えば図9(a)〜図9(c)に示すような横断面形状が円弧状の空気流路102を有する超音速燃焼器101にも適当することができる。この場合には空気流路102の底面102aを窪ませることにより、横断面形状が円弧状の保炎用キャビティ103を形成すればよい。そして、この場合にも、上記実施の形態例1〜8と同様に、保炎用キャビティ103の底面103aや上流側端面103bに1つ又は複数の着火燃料噴射器17を設け、保炎用キャビティ103の上流側の空気流路102の底面102aに1つ又は複数の主燃料噴射器21を設ければよい。また、下流側端面103cは空気流路102の空気流通方向に対して傾斜させる。
本発明は極超音速で飛行する飛翔体の外気吸入式航空エンジンに設けられる超音速燃焼器に関するものであり、水素などを着火燃料として用い、炭化水素系燃料を超音速燃焼器の主燃料として用いる場合に適用して有用なものである。
11 航空エンジン
12 外気導入部
13 超音速燃焼器
14 拡大ノズル部
15 空気流路
15a 底面
16 保炎用キャビティ
16a 底面
16b 上流側端面
16c 下流側端面
16f 開口部
16g 凹部
16h 底面
17 着火燃料噴射器
17a 噴射口
17b ノズル
18 スパークプラグ
20 保炎域
21 主燃料噴射器
21a 噴射口
21b ノズル
31,41,51,61,71,81,91 超音速燃焼器
92,92a,92b,92c 水素供給ライン
93,93a,93b,93c 酸素供給ライン
94 水素タンク
95 酸素タンク
96a,96b,96c,97a,97b,97c 圧力調整弁
101 超音速燃焼器
102 空気流路
102a 底面
103 保炎用キャビティ
103a 底面
103b 上流側端面
103c 下流側端面

Claims (10)

  1. 空気が超音速で流れる空気流路を備えた超音速燃焼器において、
    前記空気流路の途中に前記空気流路の底面を窪ませて形成された保炎用キャビティと、
    前記保炎用キャビティ内に着火燃料を噴射する着火燃料噴射手段と、
    前記着火燃料噴射手段から噴射された着火燃料を着火する着火燃料着火手段と、
    前記保炎用キャビティの上流側で、前記空気流路内に前記主燃料を噴射する主燃料噴射手段とを備えたことを特徴する超音速燃焼器。
  2. 空気が超音速で流れる空気流路を備えた超音速燃焼器において、
    前記空気流路の途中に前記空気流路の底面を窪ませて形成された保炎用キャビティと、
    前記保炎用キャビティ内に着火燃料として少なくとも1つ設けられた個体燃料と、
    前記個体燃料を着火する着火燃料着火手段と、
    前記保炎用キャビティの上流側で、前記空気流路内に前記主燃料を噴射する主燃料噴射手段とを備えたことを特徴する超音速燃焼器。
  3. 請求項1又は2に記載の超音速燃焼器において、
    前記保炎用キャビティの下流側端面が、前記空気流路の空気流通方向に対して傾斜していることを特徴とする超音速燃焼器。
  4. 請求項1に記載の超音速燃焼器において、
    前記着火燃料噴射手段が、前記保炎用キャビティに設けられた少なくとも1つの着火燃料噴射器であることを特徴とする超音速燃焼器。
  5. 請求項4に記載の超音速燃焼器において、
    前記着火燃料噴射器が、前記保炎用キャビティの底面に複数配置されていることを特徴とする超音速燃焼器。
  6. 請求項4に記載の超音速燃焼器において、
    前記着火燃料噴射器は、前記保炎用キャビティの底面の中央部よりも上流側に設置されていることを特徴とする超音速燃焼器。
  7. 請求項4に記載の超音速燃焼器において、
    前記着火燃料噴射器が、前記保炎用キャビティの上流側端面に設置されていることを特徴とする超音速燃焼器。
  8. 請求項4に記載の超音速燃焼器において、
    前記着火燃料噴射器が、前記保炎用キャビティの上流側端面と、前記保炎用キャビティの底面とに設置されていることを特徴とする超音速燃焼器。
  9. 請求項4に記載の超音速燃焼器において、
    前記保炎用キャビティの底面に形成された凹部を有し、
    前記着火燃料噴射器が、前記保炎用キャビティの底面と前記凹部の底面とに設置されていることを特徴とする超音速燃焼器。
  10. 請求項4に記載の超音速燃焼器において、
    前記着火燃料噴射器が、前記保炎用キャビティの底面に複数設置されており、
    これら複数の着火燃料噴射器のうちの一部の着火燃料噴射器の噴射圧とその他の着火燃料噴射器の噴射圧とを異なる圧力に調整する噴射圧調整手段を備えたことを特徴とする超音速燃焼器。
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