JP2016056692A - スクラムジェットエンジン用燃焼装置及びスクラムジェットエンジン - Google Patents

スクラムジェットエンジン用燃焼装置及びスクラムジェットエンジン Download PDF

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裕美 石本
Yumi Ishimoto
裕美 石本
秀昭 小林
Hideaki Kobayashi
秀昭 小林
琢 工藤
Taku Kudo
琢 工藤
晃弘 早川
Akihiro Hayakawa
晃弘 早川
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Abstract

【課題】スクラムジェットエンジンにおいて、燃焼を効果的に促進させ安定した燃焼場を実現できる技術を提供する。
【解決手段】燃焼室10(燃焼試験区10a)は、下面に燃料噴射壁20が設置される。燃料噴射壁20は、保炎器として機能するキャビティー22を備える。燃料噴射壁20の上方には、所定距離離間させて、衝撃波発生装置40が設置される。衝撃波発生装置40は、偏角6度の衝撃波発生板42を備える。衝撃波発生板42は断面楔状に形成されている。衝撃波発生板42の上流側先端部で発生した衝撃波(斜め衝撃波)は、図示で右斜め下方向に向かい、燃料噴射壁20のキャビティー22より下流側の上面21の領域A1に達するように調整されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、スクラムジェットエンジン用燃焼装置及びスクラムジェットエンジンに関する。
次世代の極超音速飛翔体の推進システムとして、スクラムジェット(SCRAMJET)エンジンの研究開発が世界各国で進められている。スクラムジェットエンジンは、超音速燃焼を行うことにより極超音速域においても高い比推力を得ることができ、次世代の推進システムとして大きな期待を集めている。しかし、一般に、超音速流中では燃料と空気の混合時間が短く、安定した燃焼を実現するのは極めて困難という課題がある。そこで、スクラムジェットエンジン内で安定した燃焼を実現する各種の技術が提案されている。
例えば、スクラムジェットエンジンにおいて、広い作動範囲で保炎の確実性を向上を図った技術がある(例えば、特許文献1参照。)。具体的には、特許文献1に開示の技術は、空気取入口から取り入れた空気が供給される中央空洞部に空気の流れ方向に移動可能な保炎用のキャビティーを設けると共に、燃料供給部をキャビティーの移動に伴って移動するようになっている。
また、スクラムジェットエンジンにおける超音速気流内の燃料混合促進させ燃料の混合をより速やかにより効率よく実現する技術も提案されている(例えば特許文献2参照。)。具体的には、特許文献2に開示の技術は、キャビティーの開口面を多孔壁にし、その多孔壁部分の流れ方向の概ね中央付近に燃料噴射口を設けた構成になっている。そして、燃料噴射口から噴射される燃料によって斜め上方前方に向けて発生する衝撃波(へさき衝撃波)の前後の圧力差を利用することで、超音速気流とキャビティー間で多孔壁を通じて流れを発生させ、混合処理効率のよい亜音速状態で混合を行い混合した燃料を超音速気流に戻している。
また、スクラムジェットエンジンは広範囲の条件での作動を要求されるため、エンジン内の流れ場は急激に変化する状況が発生することが知られている。特に、燃焼器内に生じる斜め衝撃波の強度や位置の変化が流れ場に影響を及ぼし、燃焼場が大幅に変動することが予想され、衝撃波と燃焼場の干渉現象に関する研究が進められている。例えば、入射衝撃波を伴うキャビティー噴流場の火炎観測および非燃焼数値計算を行い、衝撃波をキャビティー保炎器下流に入射することによって、衝撃波下流において火炎発光の低下することを示した技術がある(例えば、非特許文献1参照)。この非特許文献1に開示の技術では、数値計算結果から、入射衝撃波下流で主流流線の屈曲および噴流層厚さの減少が見られ、衝撃波入射により壁面冷却や主流の取り込みによる冷却が促進され消炎に至ると示している。
特開2012−207610号公報 特開2002−54504号公報
岩村 佳茂、北原 優、石本 裕美、工藤 琢、小林 秀昭、「超音速流におけるキャビティー下流の燃焼領域に及ぼす入射衝撃波の影響」、第50回燃焼シンポジウム、2012年、p.50−51。
ところで、スクラムジェットエンジンについては、上述のように、実用化に向けて各種の技術が提案されているが、火炎安定範囲を広げたキャビティーによる保炎メカニズムの研究において、燃焼場と衝撃波との干渉については、未知の部分が大きく新たな技術が必要とされていた。
本発明は、以上のような状況に鑑みなされたものであって、上記課題を解決する技術を提供することにある。
本発明に係るスクラムジェットエンジン用燃焼装置は、超音速気流の流路を形成する壁面に設けられたキャビティーと、前記キャビティーに設けられた噴射口から燃料を噴射する燃料供給部と、前記キャビティーが形成される壁面に向けて、前記流路内にあって前記流路上流側から下流側へ入射する斜め衝撃波を発生させる衝撃波発生装置と、を備える。
また、前記衝撃波発生装置は、前記流路の壁面にあって、前記斜め衝撃波を発生させてもよい。
また、前記燃料供給部は、予燃焼室を備え、前記噴射口から前記予燃焼室で発生した予燃焼ガスを噴射してもよい。
また、前記衝撃波発生装置は、偏角6°の衝撃波発生板を備えてもよい。
また、前記衝撃波発生装置は、前記衝撃波の特性を変更可能であってもよい。
本発明に係るスクラムジェットエンジンは、上記のスクラムジェットエンジン用燃焼装置を備える。
本発明によれば、スクラムジェットエンジンにおいて、燃焼を効果的に促進させ安定した燃焼場を実現できる技術を提供できる。
実施形態に係る、スクラムジェットエンジンの燃焼実験装置の概要を示す図である。 実施形態に係る、燃焼室(燃焼試験区)の概要を示す図である。 実施形態に係る、キャビティーを備える燃料噴射壁を示す図である。 実施形態に係る、燃料噴射壁の座標系の設定を説明する図である。 実施形態に係る、OH−PLIF計測装置の概要を示す図である。 実施形態に係る、当量比4.3の予燃焼ガスを噴射した場合の各衝撃波入射位置における火炎発光およびシュリーレン像を示す図である。 実施形態に係る、当量比3.6の予燃焼ガスを噴射した場合の各衝撃波入射位置における火炎発光およびシュリーレン像を示す図である。 実施形態に係る、当量比2.6の予燃焼ガスを噴射した場合の各衝撃波入射位置における火炎発光およびシュリーレン像を示す図である。 実施形態に係る、OH蛍光強度の分布を示す瞬時OHーPLIF画像を示す図である。 実施形態に係る、OH蛍光強度の分布を時間平均化して示すOHーPLIF積算画像を示す図である。 実施形態に係る、燃焼場のHモル分率分布の二次元燃焼計算結果を示す図である。 実施形態に係る、燃焼完了度ηcを示す図である。 実施形態に係る、燃焼場のx方向の速度分布の二次元燃焼計算結果を示す図である。 実施形態に係る、燃焼場のx方向の乱流エネルギー分布の二次元燃焼計算結果を示す図である。
本実施の形態(以下、単に実施形態という)を、図面を参照して説明する。本実施形態では、超音速流中でキャビティーを保炎器として用いた場合において、入射衝撃波がキャビティー下流の火炎構造に及ぼす影響を実験および数値計算の両面から明らかにすることで、衝撃波を用いて燃焼促進を実現する技術について説明する。
図1は、本実施形態に係る燃焼実験装置1の概略構成を示す図である。この燃焼実験装置1は、東北大学流体科学研究所の超音速燃焼風洞試験設備によるものである。燃焼実験装置1の風洞はブローダウン方式である。すなわち、燃焼実験装置1は、上流側から高圧タンク2、蓄熱型熱交換器3、整流管4、ラバールノズル5、燃焼室10(燃焼試験区10a)、ディフューザー6及び静音装置7を備えている。
高圧タンク2に貯められた空気が蓄熱型熱交換器3で昇温され、整流管4及びラバールノズル5を通過することで、燃焼室10の燃焼試験区10aに超音速気流が主流空気として供給される。燃焼試験区10aを流れた主流空気と噴射ガスは、ディフューザー6及び静音装置7を通過し共に大気中に放出される。
蓄熱型熱交換器3は、供給する主流空気の全温を最大870Kまで昇温することができる。ラバールノズル5は、出口直径135mmの超音速ノズルとして機能し、蓄熱型熱交換器3によって高温高圧となった空気を膨張させることで超音速流を得て、その超音速流を主流空気として燃焼室10に供給する。
図2は、燃焼室10の燃焼試験区10aの概要を示す図である。燃焼室10の燃焼試験区10aは、セミフリージェット方式である。具体的には、燃焼試験区10aの下面に燃料噴射壁20が設置される。燃料噴射壁20は、保炎器として機能するキャビティー22を備える。燃料噴射壁20の下には予燃焼室30が設けられている。ここでは、予燃焼室30の容量は、0.24リットルである。
燃料噴射壁20の上方には、所定距離離間させて、衝撃波発生装置40が設置されている。衝撃波発生装置40は、偏角6度の衝撃波発生板42を備える。衝撃波発生板42は断面楔状に形成されている。衝撃波発生板42の上流側先端部で発生した衝撃波(斜め衝撃波)は、図示で右斜め下方向に向かい、燃料噴射壁20のキャビティー22より下流側の上面21の領域A1に達するように調整されている。
燃焼試験区10aの上下左右の4面には、直径150mmの観測窓を有しており、光学計測が可能となっている。
図3は、キャビティー22を備える燃料噴射壁20の概略構成を示す図であり、図3(a)は平面図、図3(b)が図3(a)のA−A’断面図である。図4は、座標系の設定を説明するための燃料噴射壁20の図であって、図3(b)に対応する図である。
燃料噴射壁20の上面21には、キャビティー22が設けられている。燃料噴射壁20の上面21の形状は、上面の主流方向長さX1=221mm、幅Y1=70mmであり、高さZ1=20mmである。キャビティー22の形状は、主流方向長さX2=42.3mm、幅Y2=30mm、高さZ2=10mmであって、キャビティーの下流側の側壁(下流側傾斜面24)には30度の傾斜角が設定されている。
底面23と下流側傾斜面24の境界部分には、幅方向中央に燃料噴射口26が形成されている。燃料噴射口26は、噴射口は主流方向長さX4=0.5mm、幅Y3=20mmの長方形スロットで、縮流を防ぐために上流側がノズル形状となっている。
燃料噴射壁20の燃焼試験区10aへの設置においては、図4に示すように、燃料噴射壁20は主流の振動(擾乱)によって境界層剥離が生じないように2度傾け、下流側が高くなるように設置されている。
衝撃波発生板42は、断面楔型形状であって、二つのアームを介して燃焼試験区10a上の取り付け板に固定されている。この衝撃波発生板42は、転向角6度の斜め衝撃波を発生させることができる。なお、アームの取り付け位置は可変であり、取り付け板への固定位置を調整することによって衝撃波発生板42を主流方向に移動させ、斜め衝撃波の入射位置を変更することができる。
本実験における主流条件は、マッハ数2.5、全圧0.5MPa、全温533〜693Kとした。噴流は予燃焼ガスである。この予燃焼ガスは、燃料に水素を使用しており当量比2.6〜4.3となっている。噴流(予燃焼ガス)は、全圧0.5MPaで音速噴射とした。
本実験では、図4に示すように、キャビティー22のキャビティー前縁(上流側縁)を原点として座標系を設定し、壁面に沿った方向をx軸(x座標)、壁面に垂直な方向をy軸(y座標)とした。さらに衝撃波を入射する場合には、壁面上における衝撃波入射位置のx座標をxとした。
燃焼場および流れ場の撮影火炎領域はデジタルカメラを用いて観測される赤色発光により同定した。また、衝撃波の可視化のため火炎発光とシュリーレン像を同時に撮影した。
図5は、OH−PLIF計測装置の概要を示す。当該計測装置を用いて、火炎構造を詳細に解析するためにOH−PLIF計測を行った。光源にはNd:YAGレーザーを用い、色素レーザーによってOHの励起波長である282.929nmに一致させた。レーザー光はシート状にして試験部上方から入射させた。繰り返し周波数は10Hz、出口での出力は11mJ/pulseである。OHの蛍光はUVレンズを用い1024×1024pixelでゲート幅20nsのICCDカメラで撮影した。また、背景光を除去するためにUVフィルタを用い、入射レーザー光およびレイリー散乱を防ぐためにOHピーク干渉フィルタを使用した。
まず、火炎観測結果について説明する。当量比4.3、3.6及び2.6の予燃焼ガスを噴射した燃焼実験において、(a)衝撃波を入射しない場合、及び(b)x=107.3mm、(c)x=87.3mmにそれぞれ衝撃波を入射した場合の3条件について、火炎発光およびシュリーレン像を同時に撮影した。なお、斜め衝撃波の入射角度は、30〜35°である。
図6は、当量比4.3の予燃焼ガスを噴射した場合の各衝撃波入射位置における火炎発光およびシュリーレン像を示す図であって、図6(a)は衝撃波を入射しない場合、図6(b)はx=107.3mmに衝撃波が入射した場合、図6(c)はx=87.3mmに衝撃波を入射した場合の画像を示す。
図7は、当量比3.6の予燃焼ガスを噴射した場合の各衝撃波入射位置における火炎発光およびシュリーレン像を示す図であって、図7(a)は衝撃波を入射しない場合、図7(b)はx=107.3mmに衝撃波が入射した場合、図7(c)はx=87.3mmに衝撃波を入射した場合の画像を示す。
図8は、当量比2.6の予燃焼ガスを噴射した場合の各衝撃波入射位置における火炎発光およびシュリーレン像を示す図であって、図8(a)は衝撃波を入射しない場合、図8(b)はx=107.3mmに衝撃波が入射した場合、図8(c)はx=87.3mmに衝撃波を入射した場合の画像を示す。
これらの図より、いずれの当量比においても、衝撃波を入射しない場合においては火炎領域が下流まで伸びているのに対し、衝撃波を入射した場合においては入射衝撃波下流で火炎発光が低下しているのが確認できる。また、当量比3.6以上の場合においては、衝撃波入射位置x=107.3mmよりはx=87.3mの条件の方が、より上流で火炎発光が低下しているのが確認できる。さらに、当量比3.6の場合において、最も強い火炎発光が観測された。
つづいてOH−PLIF計測結果について説明する。図9は、最も強い火炎発光が確認された当量比3.6の予燃焼ガスを噴射した燃焼実験において、(a)衝撃波を入射しない場合、及び(b)x=87.3mmに衝撃波を入射した場合について、計測したスロット中心XY平面における瞬時OH−PLIF蛍光画像である。さらに、図10は、OH−PLIF積算画像であって、OH蛍光強度の分布を時間平均化して見るために、40枚のOH−PLIF瞬時画像を積算して示している。なお、本実験では計測範囲に限界があることから、図9では、キャビティーの上流側と下流側で別々に撮影を行い2枚の画像を組み合わせている。
図9に示すように、衝撃波を入射しない場合は、OHの蛍光が下流まで観察されるのに対し、衝撃波を入射した場合には入射衝撃波背後において蛍光が急激に弱まっていることがわかる。また、上流側においては、衝撃波を入射しない場合より衝撃波を入射した場合の方がより広範囲において強い蛍光が観測された。いずれの領域においても、OH蛍光強度の分布形状は時間と共に大きく変動しており、強い非定常性が見られた。
また、図10に示すように、積算画像においても、衝撃波を入射しない場合はOHの蛍光が下流まで分布するのに対し、衝撃波を入射した場合には入射衝撃波背後で蛍光強度が低下することが確認できる。さらに、衝撃波を入射することにより、上流でより広範囲において強い蛍光が見られることがわかる。
以上の観測結果から、入射衝撃波の上流においては火炎が強化される一方で、下流においては火炎が消炎していることが確認できる。
以上の実験結果を纏めると次の通りである。
(1)いずれの当量比においても、入射衝撃波下流における火炎発光の低下に伴い火炎領域が縮小していることが確認された。また本実験条件において、当量比3.6以上の場合には、より下流側に衝撃波を入射した方がより上流で火炎発光が低下することがわかった。さらに、当量比3.6において最も強い火炎発光が観測されたことから、当量比3.6の予燃焼ガスを噴射することにより、キャビティー内では主流空気との混合によって水素火炎の最大燃焼速度となる当量比1.8に近い条件となり、燃焼が強化されているものと考えられる。
(2)OH−PLIF画像より、入射衝撃波上流ではOHの蛍光が強い領域が広がる一方で、下流ではOHの蛍光強度が低下することがわかった。したがって、入射衝撃波により消炎あるいは燃焼完了のいずれかが生じているものと考えられる。
(3)入射衝撃波下流で見られる現象に対しては、入射衝撃波による逆圧力勾配に伴って生じる逆流領域、および入射衝撃波上流における低速領域の拡大による気流の滞在時間の増加、さらに乱流エネルギーの増大による混合促進が寄与しているものと推察される。
図11は、燃焼場のHモル分率分布の二次元燃焼計算結果を示す。図11(a)は衝撃波を入射しない場合、図11(b)はx=107.3mmに衝撃波が入射した場合、図11(c)はx=87.3mmに衝撃波を入射した場合の燃焼場のHモル分率分布を示す。
図示のように、キャビティー内でHの消費が進んでおり、さらに衝撃波を入射した場合には、H濃度が高い領域が入射衝撃波の上流まで広がっているが、入射衝撃波下流ではH濃度が下がっていることがわかる。
ここで、燃焼がどの程度進行しているかについて定量的に解析するために、燃焼完了度を次式のように定義した。
は壁面でのx座標であり、N1はxを通り壁面に垂直な平面を単位時間に通過するHOモル数、N2は予燃焼ガス内に含まれ、噴射スロットを単位時間に通過するHOモル数、N3は予燃焼ガス内に含まれ、噴射スロットを単位時間に通過するHモル数を表している。燃焼完了度ηは、予燃焼ガスに含まれる未燃水素がx平面まで移動する間に反応した割合を示す。
図12に衝撃波を入射しない場合および衝撃波入射位置x=107.3mm、x=87.3mmにそれぞれ衝撃波を入射した場合におけるキャビティー後端から壁面後端までのx平面における燃焼完了度ηを示す。
燃焼完了度ηは、衝撃波を入射しない場合に特に小さくなっているが、これは火炎高さが実験結果より低く計算されたことによるものと考えられる。衝撃波を入射した場合には、壁面後端での燃焼完了度がいずれも90%程度となっており、壁面後端では概ね燃焼が完了しているといえる。
さらに、キャビティー後端では衝撃波入射位置x=87.3mmの条件の方が燃焼完了度が高いが、壁面後端では衝撃波入射位置x=107.3mmの条件の方が燃焼完了度ηが高くなっている。これは、衝撃波入射位置x=107.3mmの条件の方がより上流で火炎発光が低下した実験結果と一致している。したがって、本実験条件においてはより下流側に衝撃波を入射した場合に燃焼効率が高くなるという知見が得られた。また、衝撃波入射位置x=87.3mmの条件の場合には、燃焼完了度はx=140mm付近で最大値をとり、その下流では低下していることから、下流においてHOの分解反応が起こっていると考えられる。その原因としては、壁面を断熱境界条件としたことにより、衝撃波入射位置x=87.3mmの条件の場合には壁面後端まで高温領域が広がり、HOの熱分解が促進されたものと考えられる。
図13は燃焼場のx方向の速度分布の二次元燃焼計算結果を示し、図13(a)は衝撃波を入射しない場合、図13(b)はx=107.3mmに衝撃波が入射した場合、図13(c)はx=87.3mmに衝撃波を入射した場合の速度分布を示す。ここでは、流線を併せて示している。図14は燃焼場のx方向の乱流エネルギー分布の二次元燃焼計算結果を示し、図14(a)は衝撃波を入射しない場合、図14(b)はx=107.3mmに衝撃波が入射した場合、図14(c)はx=87.3mmに衝撃波を入射した場合の乱流エネルギー分布を示す。
図13に示すように、衝撃波を入射した場合にはキャビティーから衝撃波入射位置付近まで低速領域が広がっている。また、図14に示すように、衝撃波を入射した場合にはキャビティーの下流で乱流エネルギーが増大していることが確認できる。これらから、衝撃波を入射した場合には、入射衝撃波付近まで低速領域が広がることにより気流の滞在時間が増加し、さらに乱流エネルギーの増大により混合が促進されていると考えられる。このような流れ場の変化により、実験において入射衝撃波上流でOHの強い蛍光が見られたものと考えられる。
また、入射衝撃波下流でH濃度の減少が確認され、衝撃波を入射することにより燃焼完了度が壁面後端で90%程度となることがわかった。したがって、入射衝撃波下流で概ね燃焼が完了しているものと考えられる。さらに、本実験条件においてはより下流側に衝撃波を入射することにより、燃焼効率が向上することが確認された。この計算結果は、より下流側に衝撃波を入射した方がより上流で火炎発光が低下するという実験結果と一致している。
さらに、入射衝撃波に伴う低速領域の拡大により気流の滞在時間が増加するとともに、乱流エネルギーの増大により混合が促進され、これらが反応促進に寄与し、入射衝撃波下流で概ね燃焼が完了しているものと考えられる。また、より下流側に衝撃波を入射することにより燃焼効率が向上する原因としては、低速領域がより下流まで広がった結果、気流の滞在時間が増加し反応が促進されたためであると推察される。したがって、より下流側に衝撃波を入射した方がより上流で概ね燃焼が完了するため、火炎発光が低下したものと考えられる。
以上、本実施形態によると、超音速流中でキャビティー付き燃料噴射壁を用いて保炎を実現し、かつキャビティー下流に衝撃波を入射した場合の火炎構造の変化を実験的に観測した。さらに、キャビティー周りの流れ場および燃焼反応を考慮した数値計算を行い、入射衝撃波が火炎構造に及ぼす影響について解析を行った。これらの結果より以下の知見を得た。
(1)超音速流中においてキャビティーを用いた燃焼実験を行い、火炎発光およびシュリーレン像を撮影した。入射衝撃波により火炎領域の縮小が確認され、当量比3.6以上の場合には、より下流側に衝撃波を入射した方がより上流で火炎発光が低下することがわかった。また、当量比3.6において最も強い火炎発光が観測された。
(2)OH−PLIF計測を実施し、入射衝撃波下流でOHの蛍光強度が低下するとともに、上流側では衝撃波入射によりOHの蛍光が強い領域が広がることがわかった。
これは、入射衝撃波の下流における火炎領域の縮小とともに、入射衝撃波の上流における燃焼強化を示しているといえる。
(3)二次元定常燃焼数値計算の結果から燃焼完了度を示した。衝撃波を入射することにより燃焼完了度が壁面後端で90%程度となっており、入射衝撃波下流で概ね燃焼が完了しているものと考えられる。さらに、本実験条件においては、より下流側に衝撃波を入射することにより燃焼効率が高くなるという知見が得られ、より下流側に衝撃波を入射した方がより上流で火炎発光が低下するという実験結果と一致した。
(4)二次元定常燃焼数値計算により、入射衝撃波に伴う低速領域の拡大および乱流エネルギーの増大が確認された。これらが滞在時間の増加や混合の促進に寄与し、反応が促進されることにより、入射衝撃波下流で概ね燃焼が完了しているものと考えられる。さらに、本実験条件においては、より下流側に衝撃波を入射することにより低速領域がより下流まで広がることがわかった。したがって、より下流側に衝撃波を入射した場合、気流の滞在時間が増加し反応が促進された結果、上流で概ね燃焼が完了したものと推察される。一方で、より上流側に衝撃波を入射した場合には、下流まで燃料が残るため、火炎領域がより下流まで広がったものと考えられる。
以上より、スクラムジェットエンジンの燃焼技術に関して、燃料噴射壁20のキャビティー22の下流側に斜め衝撃波を入射させることで、エンジン内の燃焼促進及び安定化を実現することができる。
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。例えば、燃焼ガスとして、水素を用いているが、当然に他の種類の燃料についても適用することができる。ただし、その場合には、斜め衝撃波の入射位置の最適位置、すなわち衝撃波発生装置40の設置位置等は燃料によって最適条件が存在することは、当業者にとって想定されるものである。即ち、図2で示した衝撃波発生装置40の衝撃波発生板42の主流方向の位置を調整する所定の駆動装置や衝撃波発生板42の偏角を調整する調整装置を有する構成を採用することで斜め衝撃波の入射位置や入射角度等の特性を変更可能である。条件によっては、キャビティー22の前縁部より上流側に斜め衝撃波が入射することも想定されうる。また、衝撃波を発生させる構成として、図2で示した衝撃波発生板42に限る趣旨では無く、斜め衝撃波を発生させて所望の入射位置に衝撃波を到達させることができる構成であればよい。
1 燃焼実験装置
2 高圧タンク
3 蓄熱型熱交換器
4 整流管
5 ラバールノズル
6 ディフューザー
7 静音装置
10 燃焼室
10a 燃焼試験区
12 超音速ノズル
20 燃料噴射壁
21 上面
22 キャビティー
23 底面
24 下流側傾斜面
25 上流側垂直壁面
26 燃料噴射口
30 予燃焼室
40 衝撃波発生装置
42 衝撃波発生板

Claims (6)

  1. 超音速気流の流路を形成する壁面に設けられたキャビティーと、
    前記キャビティーに設けられた噴射口から燃料を噴射する燃料供給部と、
    前記キャビティーが形成される壁面に向けて、前記流路の上流側から下流側へ入射する斜め衝撃波を発生させる衝撃波発生装置と、
    を備えることを特徴とするスクラムジェットエンジン用燃焼装置。
  2. 前記衝撃波発生装置は、前記流路の壁面又は前記流路内にあって、前記斜め衝撃波を発生させることを特徴とする請求項1に記載のスクラムジェットエンジン用燃焼装置。
  3. 前記燃料供給部は、予燃焼室を備え、前記噴射口から前記予燃焼室で発生した予燃焼ガスを噴射することを特徴とする請求項1または2に記載のスクラムジェットエンジン用燃焼装置。
  4. 前記衝撃波発生装置は、偏角6°の衝撃波発生板を備えることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載のスクラムジェットエンジン用燃焼装置。
  5. 前記衝撃波発生装置は、前記衝撃波の特性を変更可能であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のスクラムジェットエンジン用燃焼装置。
  6. 請求項1〜5までのいずれかに記載のスクラムジェットエンジン用燃焼装置を備えることを特徴とするスクラムジェットエンジン。
JP2014181045A 2014-09-05 2014-09-05 スクラムジェットエンジン用燃焼装置及びスクラムジェットエンジン Pending JP2016056692A (ja)

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