JP3032377B2 - ラムジェットエンジンの点火手段 - Google Patents
ラムジェットエンジンの点火手段Info
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- JP3032377B2 JP3032377B2 JP4145797A JP14579792A JP3032377B2 JP 3032377 B2 JP3032377 B2 JP 3032377B2 JP 4145797 A JP4145797 A JP 4145797A JP 14579792 A JP14579792 A JP 14579792A JP 3032377 B2 JP3032377 B2 JP 3032377B2
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- solid propellant
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ラムジェットエンジン
の点火手段に係り、特に燃焼室にブースタロケット用の
固体推進薬を装填し、このブースタロケットの作動によ
りラム圧を得るようにした、一体型のラムジェットエン
ジンにおける点火手段に関する。
の点火手段に係り、特に燃焼室にブースタロケット用の
固体推進薬を装填し、このブースタロケットの作動によ
りラム圧を得るようにした、一体型のラムジェットエン
ジンにおける点火手段に関する。
【0002】
【従来の技術】ラムジェットエンジンは、燃焼に必要な
空気をエンジンの前進運動によって高速で吸い込んで単
純な筒内で圧縮し、圧縮された空気中に燃料を噴射し点
火して燃焼させ、燃焼ガスを直接噴射し、その反動力で
推進力を得るものである。飛行速度が大きくなると、エ
ンジンに流入する空気の動圧で空気が圧縮される(ラム
効果)。このときの圧力をラム圧という。しかし、始動
時にはラム圧がないので、ラム圧に達するまで飛行速度
を補助用のエンジン、例えば固体ロケットエンジンによ
り得ている。
空気をエンジンの前進運動によって高速で吸い込んで単
純な筒内で圧縮し、圧縮された空気中に燃料を噴射し点
火して燃焼させ、燃焼ガスを直接噴射し、その反動力で
推進力を得るものである。飛行速度が大きくなると、エ
ンジンに流入する空気の動圧で空気が圧縮される(ラム
効果)。このときの圧力をラム圧という。しかし、始動
時にはラム圧がないので、ラム圧に達するまで飛行速度
を補助用のエンジン、例えば固体ロケットエンジンによ
り得ている。
【0003】この固体ロケットエンジンの燃焼室と、ラ
ムジェットエンジンの燃焼室を共用するインテグラル
(一体型)ラムジェットエンジンが企画されている。こ
れを図5に概略断面図で示す。このインテグラルラムジ
ェットエンジンは、ブースタロケットエンジン用の固体
推進薬56と、共用の燃焼室57と、噴出ノズル58
と、固体推進薬56の点火装置59とを含んでいる。図
7は図5のA−A線断面図である。
ムジェットエンジンの燃焼室を共用するインテグラル
(一体型)ラムジェットエンジンが企画されている。こ
れを図5に概略断面図で示す。このインテグラルラムジ
ェットエンジンは、ブースタロケットエンジン用の固体
推進薬56と、共用の燃焼室57と、噴出ノズル58
と、固体推進薬56の点火装置59とを含んでいる。図
7は図5のA−A線断面図である。
【0004】点火装置59が作動すると、燃焼室57内
の固体推進薬56が燃焼し、高温・高圧の燃焼ガスを発
生する。この燃焼ガスがノズル58から高速で噴出し、
その反動で推力が得られる。
の固体推進薬56が燃焼し、高温・高圧の燃焼ガスを発
生する。この燃焼ガスがノズル58から高速で噴出し、
その反動で推力が得られる。
【0005】図6は、固体推進薬56の燃焼が終了し、
ラムジェットエンジンが作動するときの様子を示す。こ
のとき、ポートカバー54が取外され、空気取入口51
から空気が燃焼室57前部のディフューザ50内に導入
される。十分に加速された空気の動圧により空気が圧縮
され、この圧縮空気に燃料噴霧ノズル53から液体燃料
を噴射し、点火装置55で点火して燃焼させ、燃焼ガス
を直接噴射し、その反動力で推進力を得るようになって
いる。
ラムジェットエンジンが作動するときの様子を示す。こ
のとき、ポートカバー54が取外され、空気取入口51
から空気が燃焼室57前部のディフューザ50内に導入
される。十分に加速された空気の動圧により空気が圧縮
され、この圧縮空気に燃料噴霧ノズル53から液体燃料
を噴射し、点火装置55で点火して燃焼させ、燃焼ガス
を直接噴射し、その反動力で推進力を得るようになって
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方式の問題
点は、ラムジェット用液体燃料の確実な着火並びに着火
のタイミングが極めて難しいことにある。すなわち、固
体推進薬56の燃焼後は、推力がゼロとなるために飛行
体の速度が急激に減少する。飛行速度が低下すると、ラ
ム圧不足からラムジェットエンジンの作動が不可能とな
る。一方、固体推進薬が燃焼しているときの燃焼室内の
圧力は、10メガパスカル以上と高く、一方ラムジェッ
トエンジンの安定燃焼圧力は、数百キロパスカルと低い
ので、ポートカバー54は、固体推進薬の燃焼後でない
と外すことはできない。すなわち、液体燃料の着火の時
点は、固体推進薬の燃焼終了後で、かつ燃焼室内の圧力
低下後に速やかに行なわれなければならない。この固体
燃料の燃焼終了と、液体燃料の着火のタイミングは極め
て微妙であり、またこのための複雑な機械的及び電気的
点火手段を必要とする。従って、従来の一体型ラムジェ
ットエンジンは、この微妙なタイミングと複雑な点火手
段の上に成立っていた。そのために、ラムジェットエン
ジンの確実かつ簡素な点火手段が要請されている。
点は、ラムジェット用液体燃料の確実な着火並びに着火
のタイミングが極めて難しいことにある。すなわち、固
体推進薬56の燃焼後は、推力がゼロとなるために飛行
体の速度が急激に減少する。飛行速度が低下すると、ラ
ム圧不足からラムジェットエンジンの作動が不可能とな
る。一方、固体推進薬が燃焼しているときの燃焼室内の
圧力は、10メガパスカル以上と高く、一方ラムジェッ
トエンジンの安定燃焼圧力は、数百キロパスカルと低い
ので、ポートカバー54は、固体推進薬の燃焼後でない
と外すことはできない。すなわち、液体燃料の着火の時
点は、固体推進薬の燃焼終了後で、かつ燃焼室内の圧力
低下後に速やかに行なわれなければならない。この固体
燃料の燃焼終了と、液体燃料の着火のタイミングは極め
て微妙であり、またこのための複雑な機械的及び電気的
点火手段を必要とする。従って、従来の一体型ラムジェ
ットエンジンは、この微妙なタイミングと複雑な点火手
段の上に成立っていた。そのために、ラムジェットエン
ジンの確実かつ簡素な点火手段が要請されている。
【0007】よって、本発明は、上記従来技術の有する
問題点を解消する新規なラムジェットエンジンの点火手
段を提供することを目的とする。
問題点を解消する新規なラムジェットエンジンの点火手
段を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のラムジェットエ
ンジンの点火手段は、燃焼室にブースタロケット用の固
体推進薬を装填しこのブースタロケットの作動によりラ
ム圧を得るようにした一体型ラムジェットエンジンにお
いて、前記固体推進薬の燃焼終期部に、ラムジェット用
燃料の点火手段を配設し、該点火手段は、硼素、アルミ
ニウム、マグネシウム、マグナリウム、鉄、硅素、ジル
コニウムを燃料とし、過塩素酸塩、塩素酸塩、硝酸塩、
金属酸化物、弗素系高分子を酸化剤とした発熱剤である
ことを特徴とする。
ンジンの点火手段は、燃焼室にブースタロケット用の固
体推進薬を装填しこのブースタロケットの作動によりラ
ム圧を得るようにした一体型ラムジェットエンジンにお
いて、前記固体推進薬の燃焼終期部に、ラムジェット用
燃料の点火手段を配設し、該点火手段は、硼素、アルミ
ニウム、マグネシウム、マグナリウム、鉄、硅素、ジル
コニウムを燃料とし、過塩素酸塩、塩素酸塩、硝酸塩、
金属酸化物、弗素系高分子を酸化剤とした発熱剤である
ことを特徴とする。
【0009】本発明は、複雑な点火手段を用いることな
く、簡素な構成でラムジェットエンジンの確実な点火が
得られることを主眼とする。
く、簡素な構成でラムジェットエンジンの確実な点火が
得られることを主眼とする。
【0010】そのために、本点火手段においては、共用
の燃焼室にブースタロケット用の燃料、すなわち固体推
進薬が装填されることを利用して、この固体推進薬の燃
焼終期部に点火手段を配設したものである。この点火手
段は、所定の組成成分を燃料とし、また所定の組成成分
を酸化剤とした発熱剤からなる。この発熱剤を固体推進
薬内に、又は固体推進薬に接して配設することができ
る。
の燃焼室にブースタロケット用の燃料、すなわち固体推
進薬が装填されることを利用して、この固体推進薬の燃
焼終期部に点火手段を配設したものである。この点火手
段は、所定の組成成分を燃料とし、また所定の組成成分
を酸化剤とした発熱剤からなる。この発熱剤を固体推進
薬内に、又は固体推進薬に接して配設することができ
る。
【0011】発熱剤が大量のガスを発生する場合には、
燃焼室内の圧力が低下せず、従ってラムジェットエンジ
ンの正常な作動圧以下にならない。その結果、固体推進
薬からラムジェット用燃料への燃焼移行がスムーズに行
なえない。従って、本発熱剤は、ガスの発生が少なく、
かつ発熱量の大きな金属の酸化反応を利用している。こ
のガス発生量は、アルミニュウム粉末と酸化鉄の如く、
殆どゼロに近いものもあり、組成により発生ガス量と発
熱量を調整することができる。
燃焼室内の圧力が低下せず、従ってラムジェットエンジ
ンの正常な作動圧以下にならない。その結果、固体推進
薬からラムジェット用燃料への燃焼移行がスムーズに行
なえない。従って、本発熱剤は、ガスの発生が少なく、
かつ発熱量の大きな金属の酸化反応を利用している。こ
のガス発生量は、アルミニュウム粉末と酸化鉄の如く、
殆どゼロに近いものもあり、組成により発生ガス量と発
熱量を調整することができる。
【0012】固体推進薬の燃焼が進行し、この燃焼が終
期部に移行すると、終期部に当接する発熱剤の領域で燃
焼が始る。固体推進薬の燃焼が終了して発熱剤の表面は
露出しており、この自由表面は3000゜C以上の高い
温度で発熱・燃焼している。この発熱剤の燃焼速度は、
例えば1〜5ミリメートル/秒であり、1〜10秒間燃
焼することができる。従って、ポートカバーを外した時
点で既に、点火手段としての発熱剤はラムジェット用燃
料の点火の用意ができており、噴霧ノズルから噴射され
たラムジェット用燃料は、空気取入口から導入された空
気と混合された後、この発熱剤に接触し、ラムジェット
エンジンの確実な始動が開始される。
期部に移行すると、終期部に当接する発熱剤の領域で燃
焼が始る。固体推進薬の燃焼が終了して発熱剤の表面は
露出しており、この自由表面は3000゜C以上の高い
温度で発熱・燃焼している。この発熱剤の燃焼速度は、
例えば1〜5ミリメートル/秒であり、1〜10秒間燃
焼することができる。従って、ポートカバーを外した時
点で既に、点火手段としての発熱剤はラムジェット用燃
料の点火の用意ができており、噴霧ノズルから噴射され
たラムジェット用燃料は、空気取入口から導入された空
気と混合された後、この発熱剤に接触し、ラムジェット
エンジンの確実な始動が開始される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明
する。
する。
【0014】図1は、本点火手段を備えるインテグラル
(一体型)ラムジェットエンジンの概略断面図であり、
図2は図1のB−B線断面図を示す。このラムジェット
エンジンは、空気取入口1と、ラムジェット用液体燃料
タンク2と、液体燃料噴霧ノズル3と、ポートカバー4
と、ブースタロケット用固体推進薬6と、燃焼室7と、
噴出ノズル8と、そして固体推進薬の点火装置9を有し
ている。この構造は、図5に示す従来の構造と比べて、
点火装置55の代りに点火手段、すなわち発熱剤10を
備える点が異なっている。
(一体型)ラムジェットエンジンの概略断面図であり、
図2は図1のB−B線断面図を示す。このラムジェット
エンジンは、空気取入口1と、ラムジェット用液体燃料
タンク2と、液体燃料噴霧ノズル3と、ポートカバー4
と、ブースタロケット用固体推進薬6と、燃焼室7と、
噴出ノズル8と、そして固体推進薬の点火装置9を有し
ている。この構造は、図5に示す従来の構造と比べて、
点火装置55の代りに点火手段、すなわち発熱剤10を
備える点が異なっている。
【0015】固体推進薬として、例えば過塩素酸アンモ
ニウム又は硝酸アンモニウムを酸化剤とし、ポリウレタ
ン又はポリブタジエンゴムを燃料とし、必要に応じてア
ルミニウム粉末を発熱剤としたコンポジット推進薬6が
用いられる。あるいはニトログリセリンとニトロセルロ
ース系のダブルベース推進薬に必要に応じてニトラミン
を加えた推進薬を用いることもできる。この固体推進薬
6は、点火装置9により着火される。点火装置9には、
硼素、硝石系、又はマグネシウム、テフロン系の火薬が
用いられ、この火薬は点火信号により発火する。
ニウム又は硝酸アンモニウムを酸化剤とし、ポリウレタ
ン又はポリブタジエンゴムを燃料とし、必要に応じてア
ルミニウム粉末を発熱剤としたコンポジット推進薬6が
用いられる。あるいはニトログリセリンとニトロセルロ
ース系のダブルベース推進薬に必要に応じてニトラミン
を加えた推進薬を用いることもできる。この固体推進薬
6は、点火装置9により着火される。点火装置9には、
硼素、硝石系、又はマグネシウム、テフロン系の火薬が
用いられ、この火薬は点火信号により発火する。
【0016】発熱剤10は、硼素、アルミニウム、マグ
ネシウム、アルミニウムマグネシウム合金、鉄、硅素、
ジルコニウム等の金属粉を燃料とし、過塩素酸塩、塩素
酸塩、硝酸塩、金属酸化物、弗素系高分子等を酸化剤と
したものからなる。この発熱剤10(10a、10b)
は、固体推進薬6の燃焼終期部に配設され、発熱剤10
aが固体推進薬6内に、また発熱剤10bが固体推進薬
6に当接してそれぞれ配設されている。発熱剤10a
は、図2に示すように、固体推進薬6の厚さがほぼ均一
になるように、固体推進薬6の半径方向厚さが最大とな
る部分に配設されている。また、この発熱剤10aの一
方の端面11は、液体燃料噴霧ノズル3の近傍に位置し
ている。発熱剤10bは、固体推進薬6における噴霧ノ
ズル側の端面12に当接して配設されている。固体推進
薬6と発熱剤10は互に面接触しているため、固体推進
薬6の燃焼がその燃焼終期部に進行後、スムーズに発熱
剤の燃焼へ移行することができる。
ネシウム、アルミニウムマグネシウム合金、鉄、硅素、
ジルコニウム等の金属粉を燃料とし、過塩素酸塩、塩素
酸塩、硝酸塩、金属酸化物、弗素系高分子等を酸化剤と
したものからなる。この発熱剤10(10a、10b)
は、固体推進薬6の燃焼終期部に配設され、発熱剤10
aが固体推進薬6内に、また発熱剤10bが固体推進薬
6に当接してそれぞれ配設されている。発熱剤10a
は、図2に示すように、固体推進薬6の厚さがほぼ均一
になるように、固体推進薬6の半径方向厚さが最大とな
る部分に配設されている。また、この発熱剤10aの一
方の端面11は、液体燃料噴霧ノズル3の近傍に位置し
ている。発熱剤10bは、固体推進薬6における噴霧ノ
ズル側の端面12に当接して配設されている。固体推進
薬6と発熱剤10は互に面接触しているため、固体推進
薬6の燃焼がその燃焼終期部に進行後、スムーズに発熱
剤の燃焼へ移行することができる。
【0017】点火装置9の作動により、固体推進薬6は
燃焼室7に対面する領域から燃焼が始り、高温・高圧の
燃焼ガスを発生する。この燃焼ガスが噴出ノズル8から
高速で噴出し、その反動で推力が得られる。固体推進薬
6の燃焼は、その終期部に移行し、これに当接する発熱
剤10に点火する。発熱剤10はこれにより着火して所
定時間燃焼を継続する。図3は、固体推進薬の燃焼が終
了し、ラムジェットエンジンが作動した直後の様子を示
す概略断面図である。図4は、図3のC−C線断面図を
示す。このとき、発熱剤10aの表面13が燃焼室7を
取囲み、また発熱剤10bの端面14が燃焼室7の前面
に対面している。発熱剤10の表面は、3000゜C以
上の温度で発熱燃焼している。
燃焼室7に対面する領域から燃焼が始り、高温・高圧の
燃焼ガスを発生する。この燃焼ガスが噴出ノズル8から
高速で噴出し、その反動で推力が得られる。固体推進薬
6の燃焼は、その終期部に移行し、これに当接する発熱
剤10に点火する。発熱剤10はこれにより着火して所
定時間燃焼を継続する。図3は、固体推進薬の燃焼が終
了し、ラムジェットエンジンが作動した直後の様子を示
す概略断面図である。図4は、図3のC−C線断面図を
示す。このとき、発熱剤10aの表面13が燃焼室7を
取囲み、また発熱剤10bの端面14が燃焼室7の前面
に対面している。発熱剤10の表面は、3000゜C以
上の温度で発熱燃焼している。
【0018】固体推進薬の燃焼が終了し、かつその燃焼
により発生した燃焼室内圧力が低下後、離脱信号でポー
トカバー4が取外され、空気取入口1から燃焼室7内に
空気が導入される。この空気は、噴霧ノズル3から噴出
された霧状の石油系液体燃料11と混合され、この混合
気は発熱剤10と接触し、安定な燃焼を開始する。
により発生した燃焼室内圧力が低下後、離脱信号でポー
トカバー4が取外され、空気取入口1から燃焼室7内に
空気が導入される。この空気は、噴霧ノズル3から噴出
された霧状の石油系液体燃料11と混合され、この混合
気は発熱剤10と接触し、安定な燃焼を開始する。
【0019】
【発明の効果】本発明においては、ブースタロケット用
固体推進薬の燃焼終期部に点火手段、すなわち発熱剤が
配設される。従って本発明によれば、固体推進薬の一部
分が発熱剤で置き換えられ、点火は固体推進薬の燃焼か
ら移行されるので、電気的、また機械的な複雑な点火装
置を必要とせず、簡易、軽量、かつ安価な点火装置が実
現できる。また、この発熱剤は、固体推進薬の燃焼が終
了した時点で既に発熱燃焼しているので、空気取入れ口
ポートカバーを取外すことによりラムジェットエンジン
を確実に始動することができる。
固体推進薬の燃焼終期部に点火手段、すなわち発熱剤が
配設される。従って本発明によれば、固体推進薬の一部
分が発熱剤で置き換えられ、点火は固体推進薬の燃焼か
ら移行されるので、電気的、また機械的な複雑な点火装
置を必要とせず、簡易、軽量、かつ安価な点火装置が実
現できる。また、この発熱剤は、固体推進薬の燃焼が終
了した時点で既に発熱燃焼しているので、空気取入れ口
ポートカバーを取外すことによりラムジェットエンジン
を確実に始動することができる。
【図1】本点火手段を備えるインテグラルラムジェット
エンジンの概略断面図。
エンジンの概略断面図。
【図2】図1のB−B線断面図。
【図3】固体推進薬の燃焼が終了しラムジェットエンジ
ンが作動した直後の様子を示す本インテグラルラムジェ
ットエンジンの概略断面図。
ンが作動した直後の様子を示す本インテグラルラムジェ
ットエンジンの概略断面図。
【図4】図3のC−C線断面図。
【図5】従来のインテグラルラムジェットエンジンの概
略断面図。
略断面図。
【図6】固体推進薬の燃焼が終了しラムジェットエンジ
ンが作動するときの様子を示す従来のインテグラルラム
ジェットエンジンの概略断面図。
ンが作動するときの様子を示す従来のインテグラルラム
ジェットエンジンの概略断面図。
【図7】図5のA−A線断面図。
1 空気取入口 2 ラムジェット用液体燃料タンク 3 液体燃料噴霧ノズル 4 ポートカバー 6 ブースタロケット用固体推進薬 7 燃焼室 8 噴出ノズル 9 点火装置 10 発熱剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−33456(JP,A) 特開 平3−172563(JP,A) 特開 平4−214953(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02K 7/18 F02K 9/74 F02K 9/95
Claims (1)
- 【請求項1】燃焼室にブースタロケット用の固体推進薬
を装填しこのブースタロケットの作動によりラム圧を得
るようにした一体型ラムジェットエンジンにおいて、前
記固体推進薬の燃焼終期部に、ラムジェット用燃料の点
火手段を配設し、該点火手段は、硼素、アルミニウム、
マグネシウム、マグナリウム、鉄、硅素及びジルコニウ
ムからなる群から選択される1種以上を燃料とし、過塩
素酸塩、塩素酸塩、硝酸塩、金属酸化物及び弗素系高分
子からなる群から選択される1種以上を酸化剤とした発
熱剤である、ことを特徴とするラムジェットエンジンの
点火手段。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4145797A JP3032377B2 (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | ラムジェットエンジンの点火手段 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4145797A JP3032377B2 (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | ラムジェットエンジンの点火手段 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05340307A JPH05340307A (ja) | 1993-12-21 |
JP3032377B2 true JP3032377B2 (ja) | 2000-04-17 |
Family
ID=15393377
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4145797A Expired - Fee Related JP3032377B2 (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | ラムジェットエンジンの点火手段 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3032377B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7588705B2 (en) | 2004-12-28 | 2009-09-15 | Nabtesco Corporation | Skin needle manufacturing apparatus and skin needle manufacturing method |
WO2015146356A1 (ja) * | 2014-03-26 | 2015-10-01 | 三菱重工業株式会社 | 燃焼器、ジェットエンジン、飛しょう体及びジェットエンジンの動作方法 |
WO2015146375A1 (ja) * | 2014-03-28 | 2015-10-01 | 三菱重工業株式会社 | ジェットエンジン、飛しょう体及びジェットエンジンの動作方法 |
WO2015146357A1 (ja) * | 2014-03-26 | 2015-10-01 | 三菱重工業株式会社 | 燃焼器、ジェットエンジン、飛しょう体及びジェットエンジンの動作方法 |
KR20190043294A (ko) * | 2017-10-18 | 2019-04-26 | 주식회사 풍산 | 포 발사 적용을 위한 점화보조물질이 도포된 램제트 고체연료 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100465276B1 (ko) * | 2002-02-04 | 2005-01-13 | 국방과학연구소 | 액체 연료용 점화기 |
JP6204250B2 (ja) * | 2014-03-31 | 2017-09-27 | 三菱重工業株式会社 | ジェットエンジン、飛しょう体及びジェットエンジンの動作方法 |
-
1992
- 1992-06-05 JP JP4145797A patent/JP3032377B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7588705B2 (en) | 2004-12-28 | 2009-09-15 | Nabtesco Corporation | Skin needle manufacturing apparatus and skin needle manufacturing method |
WO2015146356A1 (ja) * | 2014-03-26 | 2015-10-01 | 三菱重工業株式会社 | 燃焼器、ジェットエンジン、飛しょう体及びジェットエンジンの動作方法 |
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