JP2688003B2 - ラムジェット - Google Patents

ラムジェット

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JP2688003B2
JP2688003B2 JP31159489A JP31159489A JP2688003B2 JP 2688003 B2 JP2688003 B2 JP 2688003B2 JP 31159489 A JP31159489 A JP 31159489A JP 31159489 A JP31159489 A JP 31159489A JP 2688003 B2 JP2688003 B2 JP 2688003B2
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JP
Japan
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combustion
propellant
ramjet
combustion chamber
combustible gas
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浪之介 久保田
実 光野
一郎 那賀川
卓雄 桑原
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 【発明の目的】
(産業上の利用分野) この発明は、ブースタ推進薬の主燃焼室での燃焼と、
サステーナ推進薬の燃焼により生じた可燃ガスと外部よ
り導入した空気との前記主燃焼室での燃焼とによって推
力を得る構造としたラムジェット(ラムロケットと称す
ることもある。)の改良に関するものである。 (従来の技術) 従来、この種のラムジェットとしては、例えば、第5
図に示すような構造をもつものがある。 第5図に示すラムジェット51は、ブースタ推進薬52を
装填した主燃焼室53を有し、この主燃焼室53の後端部に
はブースタノズル54とラムジェットノズル55とが分離継
手56を介して同心状に設けてあり、ブースタノズル54に
はブースタ推進薬用点火装置57が設けてある。 また、主燃焼室53の前部側の外周には円周方向の複数
個所に空気取入口58をそなえ、前記空気取入口58を閉塞
するポートカバー59をポートカバー解除機構60によって
解除できるようになっている。 さらに、主燃焼室53の前端側には燃料を過剰に配合し
たサステーナ推進薬61を装填した可燃ガス発生室62が設
けてあり、この可燃ガス発生室62と主燃焼室53とは可燃
ガスノズル63を介して連通しており、可燃ガス発生室62
で発生した可燃ガスに点火するための可燃ガス用点火装
置64が設けてあると共に、可燃ガスの流量制御機構65が
設けてある。 このような構造をもつラムジェット51において、ブー
スタ推進薬用点火装置57に点火することによって主燃焼
室53内でブースタ推進薬52が燃焼し、この燃焼ガスがブ
ースタノズル54より噴出することによって推力を得るこ
とにより発進しそして加速する。 続いて、ブースタ推進薬52の燃焼末期に分離継手56の
部分でブースタノズル54が分離すると共にポートカバー
解除機構60によって空気取入口58のポートカバー59が開
放され、可燃ガスノズル63より噴出した可燃ガスと前記
空気取入口58より導入した空気との混合ガスに可燃ガス
用点火装置64により点火し、燃焼ガスをラムジェットノ
ズル55より噴出させて推力を得るものとなっている。 なお、この種のラムジェットに関しては、例えば、
「増補版 航空宇宙工学便覧」 社団法人 日本航空宇
宙学会編 昭和58年4月25日 増補版発行の第655頁〜
第656頁に若干の説明がある。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来のラムジェット51にあ
っては、可燃ガスノズル63より噴出した可燃ガスと空気
取入口58より導入した空気との混合ガスの主燃焼室53内
での燃焼は、燃焼の初期には可燃ガス用点火装置64によ
り点火して行っているが、初期点火ののちは混合ガスが
もつ自からの燃焼エネルギーのみによって二次燃焼を持
続させるものとなっていたため、とくに高高度飛翔を設
計基準とした場合に、主燃焼室53内での混合ガス流速が
大きくかつ圧力が低いため、二次燃焼が持続しないこと
もありうるという課題を有していた。 (発明の目的) この発明は、このような従来の課題にかんがみてなさ
れたもので、ブースタ推進薬の主燃焼室での燃焼と、サ
ステーナ推進薬の燃焼により生じた可燃ガスと外部より
導入した空気との混合ガスの前記主燃焼室での二次燃焼
とによって推力を得るラムジェットにおいて、前記サス
テーナ推進薬の燃焼により生じた可燃ガスと外部より導
入した空気との混合ガスの前記主燃焼室での二次燃焼を
良好に持続して行わせることが可能であり、とくに高高
度飛翔を設計基準とするラムジェットにも十分対応する
ことが可能であるラムジェットを提供することを目的と
している。
【発明の構成】
(課題を解決するための手段) この発明は、ブースタ推進薬の主燃焼室での燃焼と、
サステーナ推進薬の燃焼により生じた可燃ガスと外部よ
り導入した空気との前記主燃焼室での燃焼とによって推
力を得るラムジェットにおいて、前記主燃焼室に、高温
ガス発生用の燃焼遅れ部を設けた構成としたことを特徴
としており、このようなラムジェットの構成を前述した
従来の課題を解決するための手段としている。 この発明に係わるラムジェットにおいて、推力を得る
ための燃料となるブースタ推進薬およびサステーナ推進
薬の原料構成はとくに限定されない。 また、ブースタ推進薬の主燃焼室での燃焼がまず先に
行われ、次いでサステーナ推進薬の燃焼により生じた可
燃ガスと外部より導入した空気との混合ガスの前記主燃
焼室での燃焼が行われる場合を含むほか、ブースタ推進
薬の主燃焼室での燃焼と、サステーナ推進薬の燃焼によ
り生じた可燃ガスと外部より導入した空気との混合ガス
の前記主燃焼室での燃焼とがほぼ同時点火により行われ
る場合であっても、ブースタ推進薬の焼尽時間がサステ
ーナ推進薬の焼尽時間に比べてかなり短いので、ラムジ
ェットとしての推力形態を得ることはもちろん可能であ
り、このような場合もこの発明に当然含まれる。 また、ブースタ推進薬の前方にサステーナ推進薬を配
置するという前後関係をもつ構造のほか、ブースタ推進
薬を装填した主燃焼室の内部にサステーナ推進薬を装填
した可燃ガス発生室を設けるという全長の短縮化をはか
った構造のものとすることも可能であり、この発明に係
わるラムジェットにおいては種々の構造をもつものに適
用されうる。 そして、この発明に係るラムジェットにおいては、そ
の主燃焼室に、高温ガス発生用の燃焼遅れ部を設けてお
り、ブースタ推進薬の燃焼末期以後にあっても前記燃焼
遅れ部において燃焼が継続しているものとしているの
で、従来のように初期点火以後は自からの燃焼エネルギ
ーのみによって可燃ガスと空気との混合ガスの燃焼を持
続させるようにしている場合に比べて、この発明では可
燃ガスと空気との混合ガスの燃焼は良好に持続されるも
のとなる。 そこで、このような高温ガス発生用の燃焼遅れ部を設
けるに際しては、例えば、ブースタ推進薬の一部、とく
にサステーナ推進薬の噴射ノズル部分に近いブースタ推
進薬の前端部分に、同一推進薬組成で厚肉状とした燃焼
遅れ部を設けるようにしてもよく、また燃焼速度の遅い
推進薬配合とした燃焼遅れ部を設けるようにしてもよ
く、両方を採用したものとすることもでき、低燃焼速度
推進薬として、例えば、ポリブタジエン12重量%/過塩
素酸アンモニウム70重量%/Al18重量%の配合組成をも
つものや、ポリブタジエン20重量%/過塩素酸アンモニ
ウム30重量%/Mg−Al合金50重量%の配合組成をもつも
のなどが使用されうる。 (発明の作用) この発明に係わるラムジェットにおいては、その主燃
焼室に、高温ガス発生用の燃焼遅れ部を設けた構成とし
ているので、ブースタ推進薬の焼尽後も燃焼遅れ部から
高温ガスが発生しているので、サステーナ推進薬の燃焼
により生じた可燃ガスと外部より導入した空気との混合
ガスの燃焼は前記高温ガスの存在によって良好に持続さ
れることとなり、高高度飛翔を設計基準とした場合のよ
うに主燃焼室内でのガス流速が大きく圧力が低いときで
も混合ガスの燃焼の吹き消えなどの不具合は生じず主燃
焼室での二次燃焼が良好に持続されるようになる。 (実施例) 第1図はこの発明に係わるラムジェットの一実施例を
示し、このラムジェット1は、ブースタ推進薬2を装填
した主燃焼室3を有し、この主燃焼室3の後端部にはブ
ースタノズル4とラムジェットノズル5とが分離継手6
を介して同心状に設けてあり、ブースタノズル4には、
ブースタ推進薬用点火装置7が設けてある。 そして、主燃焼室3に装填したブースタ推進薬2のう
ち、前端部におけるブースタ推進薬2の内部には、低燃
焼速度材料よりなる高温ガス発生用の燃焼遅れ部8を設
けている。 また、主燃焼室3の前部側の外周には円周方向の複数
個所に空気取入口11をそなえ、前記空気取入口11を閉塞
するポートカバー12をポートカバー解除機構13によって
解除できるようになっている。 さらに、主燃焼室3の前端側には燃料を過剰に配合し
たサステーナ推進薬15を装填した可燃ガス発生室16が設
けてあり、この可燃ガス発生室16と主燃焼室3とは可燃
ガスノズル17を介して連通しており、可燃ガス発生室16
で発生した可燃ガスに点火するための可燃ガス用点火装
置18が設けてあると共に、可燃ガスの流量制御機構19が
設けてある。 このような構造をもつラムジェット1において、ブー
スタ推進薬用点火装置7に点火することによって、主燃
焼室3内でブースタ推進薬2が燃焼し、この燃焼ガスが
ブースタノズル4より噴出することによってラムジェッ
ト本体が発進しそして加速する。 続いて、ブースタ推進薬2の燃焼末期において分離継
手6の部分でブースタノズル4が分離すると共に、ポー
トカバー解除機構13によって空気取入口11のポートカバ
ー12が開放され、第4図に示すように、時間T1において
前記可燃ガスノズル17より可燃ガスが噴出すると共にこ
の噴出した可燃ガスと前記空気取入口11より導入した空
気との混合ガスに可燃ガス用点火装置18により点火し
て、二次燃焼させ、この燃焼ガスをラムジェットノズル
5より噴出させて推力を得るものとなっている。 このとき、第2図に示すように、主燃焼室3の前端部
分には低燃焼速度材料よりなる高温ガス発生用の燃焼遅
れ部8が残っており、この燃焼遅れ部8において燃焼が
継続していて第4図に示す時間T2までは依然として高温
ガスが発生しているので、前記可燃ガスと空気との混合
ガスに対して可燃ガス用点火装置18による初期点火を行
ったあともこの混合ガスはそれ自体の燃焼エネルギーだ
けでなく前記高温ガスによっても燃焼が良好に継続され
るものとなり、高高度飛翔を設計基準とした場合のよう
に主燃焼室3内のガス流速が大きくかつ圧力が低いとき
であっても混合ガスの二次燃焼を良好に持続させること
ができるものとなる。 第3図はこの発明の他の実施例を示しており、主燃焼
室3に装填したブースタ推進薬2において、主燃焼室3
の前端部におけるブースタ推進薬2の肉厚を大きくした
場合を示し、ブースタ推進薬用点火装置7によってブー
スタ推進薬2を燃焼してラムジェット1の発進・加速を
行い、ブースタ推進薬2の燃焼末期には第3図に示すよ
うに主燃焼室3の前端部分で燃焼遅れ部8がいまだ燃焼
を継続している。 したがって、可燃ガス発生室16で発生した可燃ガスと
空気との混合ガスに対して可燃ガス用点火装置18による
初期点火を行ったあともこの混合ガスはそれ自体の燃焼
エネルギーだけでなく前記燃焼遅れ部分から発生する高
温ガスによっても燃焼が良好に持続されるものとなる。
【発明の効果】
この発明は、ブースタ推進薬の主燃焼室での燃焼と、
サステーナ推進薬の燃焼により生じた可燃ガスと外部よ
り導入した空気との前記主燃焼室での燃焼とによって推
力を得るラムジェットにおいて、前記主燃焼室に、高温
ガス発生用の燃焼遅れ部を設けた構成としたから、サス
テーナ推進薬の燃焼により生じた可燃ガスと外部より導
入した空気との混合ガスの前記主燃焼室での二次燃焼を
良好に持続して行わせることが可能であり、とくに高高
度飛翔を設計基準とするラムジェットにも十分対応する
ことが可能であるという著しく優れた効果がもたらされ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例によるラムジェットのブー
スタ推進薬点火用の状態を示す断面説明図、第2図は第
1図のラムジェットのブースタ推進薬燃焼末期の状態を
示す断面説明図、第3図はこの発明の他の実施例による
ラムジェットのブースタ推進薬燃焼末期の状態を示す断
面説明図、第4図はブースタ推進薬の燃焼末期における
タイムチャート、第5図は従来のラムジェットの断面説
明図である。 1……ラムジェット、2……ブースタ推進薬、3……主
燃焼室、8……燃焼遅れ部、11……空気取入口、15……
サステーナ推進薬。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 那賀川 一郎 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 桑原 卓雄 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブースタ推進薬の主燃焼室での燃焼と、サ
    ステーナ推進薬の燃焼により生じた可燃ガスと外部より
    導入した空気との前記主燃焼室での燃焼とによって推力
    を得るラムジェットにおいて、前記主燃焼室に、高温ガ
    ス発生用の燃焼遅れ部を設けたことを特徴とするラムジ
    ェット。
JP31159489A 1989-11-30 1989-11-30 ラムジェット Expired - Lifetime JP2688003B2 (ja)

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JPH03172563A JPH03172563A (ja) 1991-07-25
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