JP6310293B2 - 燃焼器、ジェットエンジン、飛しょう体及びジェットエンジンの動作方法 - Google Patents

燃焼器、ジェットエンジン、飛しょう体及びジェットエンジンの動作方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃焼器、ジェットエンジン、飛しょう体及びジェットエンジンの動作方法に関する。
音速より速く飛しょうする機体のジェットエンジンとして、ターボジェットエンジン(ターボファンエンジン等を含む)、ラムジェットエンジン、スクラムジェットエンジンが知られている。これらは空気を取り入れて作動するジェットエンジンであり、特にラムジェットエンジン、スクラムジェットエンジンでは取り入れた空気の速度は飛しょう速度に強く依存する。
図1は、従来のジェットエンジンの構成を模式的に示す概略断面図である。ジェットエンジンは、機体110と、機体110の下方に気体の流通可能な空間150を形成するように設けられたカウル140とを備えている。機体110の前方の下方部分とカウル140の前方部分とは、空間150へ空気を導入するインレット111を構成している。また、インレット111の前方には、インレットカバーが分離可能に設けられている。インレットカバーは、エンジン始動時までインレット111の前方に装着される。そして、インレットカバーは、エンジン始動時までの間、機体の空力抵抗の低減、及び、エンジンへの異物混入防止に利用される。機体110の中間の下方部分とカウル140の中間部分とは、燃料と空気とを混合し燃焼させる燃焼器112を構成している。機体110の後方の下方部分とカウル140の後方部分とは、燃焼ガスを膨張させて放出するノズル113を構成している。前記燃焼器112は、燃料噴射器120と、点火器121と、点火器作動器122と、点火器制御器123とを備えている。燃料噴射器120は、機体110の下方部分の燃焼器112に対応する部分に設けられている。燃料噴射器120は、空間150へ向けて燃料を噴射する。点火器121は、燃料と空気との混合気に点火するための火炎を空間150に向けて放射する。点火器作動器122は、電気エネルギー又は熱エネルギー等により点火器121を始動させる。点火器制御器123は、点火器作動器122を始動させるための信号等を生成する。
図1のジェットエンジンの作動手順は、以下のとおりである。第1に、飛しょう体が所望の速度に達した後、インレットカバーがインレット111から分離される。第2に、点火器制御器123が、点火器作動器122を始動させるための信号等を生成し、当該信号等が、点火器作動器122に伝達される。第3に、伝達された信号等に基づいて、点火器作動器122が始動し、電気エネルギー又は熱エネルギー等を生成する。当該電気エネルギー又は熱エネルギー等により、前記点火器121は始動する。始動した点火器121は、火炎を空間150に向けて放射する。当該火炎の放射に前後するタイミングで、燃料噴射器120は、空間150に向けて燃料を噴射する。当該噴射された燃料は、前記火炎により着火して燃焼する。燃料噴射器120から燃料を継続的に噴射することにより、前記燃焼は継続する。燃焼により生成された燃焼ガスは、ノズル113から放出される。放出される燃焼ガスにより、機体110は、推力を得て飛しょうする。
関連する技術として、特公平6−60597号公報に、スクラムジェット燃焼器の点火、保炎法が開示されている。当該公報には、点火器について記載されているが、当該点火器の具体的な作動手順については不明である。
特公平6−60597号公報
従来のジェットエンジンの作動方式では、点火器に加え点火器制御器及び点火器作動器といった追加の装置を設ける必要があり、機体の質量増加及び設計の複雑化につながる問題がある。また、点火器制御器から点火器作動器に連なるケーブル部は、エンジンにおいて脆弱な部分となることから、その周囲を補強する必要があり、機体の質量増加及び設計の複雑化につながる問題がある。さらに、前記ケーブル部を挿通させる通路等が、リーク通路となり得ることから、エンジンの気密性確保のための対策を施す必要があり、機体の質量増加及び設計の複雑化につながる問題がある。
したがって、本発明の目的は、機体の質量を低減し、及び、機体の設計を簡素化することのできる燃焼器、ジェットエンジン、飛しょう体及びジェットエンジンの作動方法を提供することにある。
この発明のこれらの目的とそれ以外の目的と利益とは以下の説明と添付図面とによって容易に確認することができる。
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
本発明の1つの観点において、燃焼器は、インレット(6)から取り込まれた空気を用いて燃料を燃焼する燃焼器(7)であって、前記空気と前記燃料との混合気に着火するための点火器(61)を備え、前記点火器(61)は、前記インレット(6)から取り込まれた前記空気の圧縮により生じる熱および圧力により自動的に発火して作動するように構成されている。
上記燃焼器において、前記インレット(6)から取り込まれた空気を局所的にせき止める淀み点形成器(65)を備えていてもよい。また、前記点火器(61)は、前記淀み点形成器(65)によってせき止められた空気の圧縮により生じる熱および圧力により自動的に発火して作動するように構成されていてもよい。
上記燃焼器において、前記淀み点形成器(65)は、前記点火器(61)の作動後に、熱および圧力により自動的に消失するように構成されていてもよい。
上記燃焼器において、前記点火器(61)は、固体燃料と、前記インレット(6)から取り込まれた前記空気の圧縮により生じる熱および圧力により爆発する点火用爆薬(66)とを備えていてもよい。また、前記固体燃料は、前記点火用爆薬(66)の爆発により、自動的に発火して作動するように構成されていてもよい。
上記燃焼器において、前記点火器(61)は、前記インレット(6)から取り込まれた空気の流れ方向に間隔(67)をあけて複数設けられていてもよい。また、前記間隔(67)は、間隔の一方側の点火器(61)の火炎が、間隔の他方側の点火器(61)に伝播しない距離に設定されていてもよい。
本発明の他の1つの観点において、ジェットエンジン(2)は、燃焼器(7)と、前記燃焼器(7)の前方に配置されたインレット(6)と、前記燃焼器(7)の後方に配置されたノズル(8)とを備えている。燃焼器(7)は、上記段落に記載されているもののいずれかである。
上記ジェットエンジンにおいて、前記インレット(6)の前方にインレットカバー(9)を備えていてもよい。また、前記インレットカバー(9)が前記インレット(6)から分離されるまでは、前記空気の圧縮が抑制され、前記インレットカバー(9)が前記インレット(6)から分離されると、前記点火器(61)は、前記空気の圧縮により生じる熱および圧力により自動的に発火して作動するように構成されていてもよい。
上記ジェットエンジンにおいて、前記ノズル(8)の後方にノズルカバー(10)を備えていてもよい。また、前記ノズルカバー(10)が前記ノズル(8)から分離されるまでは、前記空気の圧縮が抑制され、前記ノズルカバー(10)が前記ノズル(8)から分離されると、前記点火器(61)は、前記空気の圧縮により生じる熱および圧力により自動的に発火して作動するように構成されていてもよい。
本発明の更に他の1つの観点において、飛しょう体(1)は、ジェットエンジン(2)と、前記ジェットエンジン(2)とは別に設けられ、前記ジェットエンジン(2)の作動前に作動して前記飛しょう体(1)に推力を付与する推進装置(5)とを備えていてもよい。ジェットエンジン(2)は、上記段落に記載されているもののいずれかである。
本発明の更に他の1つの観点において、ジェットエンジンの動作方法は、空気を取り込むインレット(6)と、前記空気を用いて燃料を燃焼させ燃焼ガスを生成する燃焼器(7)と、前記燃焼ガスを前記ジェットエンジン(2)の後方から送出するノズル(8)とを具備するジェットエンジンの動作方法である。ここで、前記燃焼器(7)は、前記空気と前記燃料との混合気に着火するための点火器(61)を備えている。また、ジェットエンジンの動作方法は、前記インレット(6)から空気を取り込み、取り込まれた前記空気の圧縮により生じる熱および圧力により、前記点火器(61)を自動的に発火させて作動させる工程と、前記点火器(61)の発火により生じる火炎を、前記空気と前記燃料との混合気に向けて放射し、前記火炎により前記混合気を燃焼させて前記ジェットエンジン(2)を始動させる工程とを備えている。
上記ジェットエンジンの動作方法において、前記ジェットエンジン(2)は、前記インレット(6)の前方に配置されたインレットカバー(9)を備えていてもよい。また、前記インレット(6)の前方に配置されたインレットカバー(9)を前記インレット(6)から分離する工程を備えていてもよい。さらに、前記点火器(61)を自動的に発火させて作動させる工程は、前記インレットカバー(9)の分離により、前記インレット(6)から空気を取り込み、取り込まれた前記空気の圧縮により生じる熱および圧力により、前記点火器(61)を自動的に発火させて作動させる工程であってもよい。
上記ジェットエンジンの動作方法において、前記ジェットエンジン(2)は、前記ノズル(8)の後方に配置されたノズルカバー(10)を備えていてもよい。また、前記ノズル(8)の後方に配置されたノズルカバー(10)を前記ノズル(8)から分離する工程を備えていてもよい。さらに、前記点火器(61)を自動的に発火させて作動させる工程は、前記ノズルカバー(10)の分離により、前記インレット(6)から空気を取り込み、取り込まれた前記空気の圧縮により生じる熱および圧力により、前記点火器(61)を自動的に発火させて作動させる工程であってもよい。
本発明により、機体の質量を低減し、及び、機体の設計を簡素化することのできる燃焼器、ジェットエンジン、飛しょう体及びジェットエンジンの作動方法が提供される。
図1は、従来のジェットエンジンの構成を模式的に示す概略断面図である。 図2は、実施の形態に係る飛しょう体の構成の一例を示す斜視図である。 図3は、第1の実施形態のジェットエンジンの構成を模式的に示す概略断面図であり、エンジン及び点火器の始動前の状態を示す図である。 図4は、第1の実施形態のジェットエンジンの構成を模式的に示す概略断面図であり、エンジン及び点火器の始動時の状態を示す図である。 図5Aは、マッハ数と高度と全温との関係を示す表である。 図5Bは、マッハ数と高度と全圧との関係を示す表である。 図5Cは、マッハ数と高度と全温との関係を示すグラフである。 図5Dは、マッハ数と高度と全圧との関係を示すグラフである。 図6は、第1の実施形態の変形例のジェットエンジンの構成を模式的に示す概略断面図であり、エンジン及び点火器の始動時の状態を示す図である。 図7は、第2の実施形態のジェットエンジンの燃焼器7の構成を模式的に示す概略断面図であり、エンジン及び点火器の始動前の状態を示す図である。 図8は、第2の実施形態のジェットエンジンの燃焼器7の構成を模式的に示す概略断面図であり、エンジン及び点火器の始動時の状態を示す図である。 図9は、第3の実施形態のジェットエンジンの燃焼器7の構成を模式的に示す概略断面図であり、エンジン及び点火器の始動前の状態を示す図である。 図10は、第3の実施形態のジェットエンジンの燃焼器7の構成を模式的に示す概略断面図であり、エンジン及び点火器の始動時の状態を示す図である。 図11は、第4の実施形態のジェットエンジンの燃焼器7の構成を模式的に示す概略断面図であり、エンジン及び点火器の始動前の状態を示す図である。
以下、本発明の実施の形態に係る燃焼器、ジェットエンジン、飛しょう体及びジェットエンジンの動作方法に関して、添付図面を参照して説明する。ここでは、ジェットエンジンを飛しょう体に適用した例について説明する。
本実施の形態に係る飛しょう体1の構成について説明する。図2は、本実施の形態に係る飛しょう体1の構成の一例を示す斜視図である。飛しょう体1は、ジェットエンジン2と、推進装置5とを具備している。推進装置5は、飛しょう体1を発射装置から飛行させるとき、飛しょう体1を飛しょう開始時の速度から所望の速度まで加速する。ただし、飛しょう開始時の速度は、飛しょう体1が静止している発射装置から発射されるときは、速度ゼロであり、飛しょう体が移動中/飛行中の移動体/飛行体の発射装置から発射されるときは、その移動体/飛行体の移動速度/飛行速度である。推進装置5の具体例としては、ロケットモータを挙げることができる。しかし、推進装置5は、飛しょう体を所望の速度まで加速できるものであれば、どのような装置であっても構わない。例えば、飛しょう体1を、別の第2の飛しょう体に積載して、所望の速度まで加速する場合には、当該第2の飛しょう体が推進装置5となる。
ジェットエンジン2は、飛しょう体1から推進装置5が分離された後、飛しょう体1を更に加速して、目標へ向かって飛しょうさせる。ジェットエンジン2は、機体3とカウル4とを備えている。機体3とカウル4とは、後述されるように、ジェットエンジン2のインレット、燃焼器及びノズルを構成している。ジェットエンジン2は、インレットにて前方から空気を取り入れ、燃焼器にて当該空気と燃料とを混合して燃焼させ、ノズルにてその燃焼ガスを膨張させ、後方へ送出する。それにより、ジェットエンジン2は推進力を得る。なお、図2において、ジェットエンジン2は、機体3の下部とカウル4とで構成されているが、ジェットエンジン2を機体3の下部又は内部に設置される筒状体で構成してもよい。この場合、筒状体の前方部分がインレットを構成し、中央部分が燃焼器を構成し、後方部分がノズルを構成することとなる。
以下、実施形態について、詳細に説明する。
(第1の実施形態)
以下、図2に加え、図3、図4を用いて、第1の実施形態に係るジェットエンジンについて説明する。 図3、図4は、第1の実施形態に係るジェットエンジンの構成の一例を模式的に示す概略断面図である。また、図3は、エンジン及び点火器の始動前の状態を示す図であり、図4は、エンジン及び点火器の始動時の状態を示す図である。
ジェットエンジン2は、機体3と、機体3の下方に気体の流通可能な空間50を形成するように設けられたカウル4とを備えている。機体3の前方の下方部分とカウル4の前方部分とは、空間50へ空気を導入するインレット6を構成している。また、インレット6の前方には、インレットカバー9が分離可能に設けられている。機体3の中間の下方部分とカウル4の中間部分とは、燃料と空気とを混合し燃焼させる燃焼器7を構成している。機体3の後方の下方部分とカウル4の後方部分とは、燃焼ガスを膨張させて放出するノズル8を構成している。燃焼器7は、点火器61と燃料噴射器62とを備えている。
燃料噴射器62は、機体3の下方部分の燃焼器7に対応する部分に設けられている。燃料噴射器62は、機体3に格納された燃料を空間50へ向けて噴射する。点火器61は、例えば、固体燃料を燃焼させて火炎を空間50に向けて放射する。点火器61は、後述のとおり、インレット6から取り込まれた空気の圧縮により生じる熱および圧力により自動的に発火して作動する。本実施形態では、点火器が自動発火するものであるため、点火器制御器及び点火器作動器は、設けられていない。
ここで、点火器61について更に説明する。点火器61は、燃焼器7の壁面に設けられた溝63に埋め込まれている。点火器61は、例えば、固体ロケットモータ(固体RM)である。本明細書において、固体ロケットモータは、固体燃料を燃焼させて、火炎を放射する装置と定義される。本実施形態において使用される固体ロケットモータは、図5A、図5Cに示す飛しょうマッハ数及び高度に対応する温度の概ね0.8倍以下で発火する、発火点の低い固体ロケットモータが好ましい。発火点の低い固体ロケットモータとしては、例えば、温度195度で自然発火する材料であるKClO(70重量%)、ラクトース(25重量%)、脂肪族ポリカーボネート(5重量%)を挙げることができる。前記材料については、特表2001−503350号公報に詳述されている。
次に、点火器61の作動原理について更に説明する。飛しょう体1が所望の速度に達した後、インレットカバー9がインレット6から分離されると、空間50内には、高速の空気が流入し、主流空気流を形成する。そして、主流空気は、インレット6から燃焼器7に向かうにつれて、圧縮され、かつ概ね断熱圧縮されるため温度が上昇する。そして、圧縮された主流空気は、燃焼器7の壁面近傍では、摩擦により速度ゼロにまで減速されることにより、運動エネルギーが温度に変換され、その結果、さらに温度が上昇する。このため、燃焼器7の壁面では、温度及び圧力が上昇する。図5A乃至図5Dを参照すると、理論的には、例えば、高度20kmの領域をマッハ3で飛しょう体が飛しょうする場合、燃焼器7の壁面近傍の空気の温度及び圧力は、温度626.8K(353.7度)から壁面及び主流空気への熱伝達による温度低下量を除した値、圧力0.97MPaから圧縮時の圧力損失を除した値となる。燃焼器壁面の溝63に設置された点火器61のうち、空間50に面する部分64(以下、「点火器表面部分64」という。)についても、燃焼器7の壁面と同様に、温度及び圧力が上昇する。点火器表面部分64の温度及び圧力が、点火器61の固体ロケットモータの発火条件を超えて上昇すると、点火器61は自動的に発火し、火炎を空間50に向けて放射する。なお、一般的に、圧力が高いほど、自然発火温度は低くなくことが知られている。よって、大気圧下において、温度195度で自然発火する材料であるKClO(70重量%)、ラクトース(25重量%)、脂肪族ポリカーボネート(5重量%)を固体ロケットモータとして用いた場合、大気圧より高圧な条件下では、当該固体ロケットモータは、195度より低い温度で自然発火することとなる。
続いて、本発明の実施の形態に係る飛しょう体1及びジェットエンジン2の動作方法について説明する。
まず、飛しょう体が所望の速度に達した後、インレットカバー9がインレット6から分離される。そして、空間50内には、高速の空気が流入し、その結果、上述のように、点火器表面部分64の温度及び圧力が上昇する。続いて、点火器表面部分64の温度及び圧力が、点火器61の固体ロケットモータの発火条件を超えて上昇すると、点火器61は自動的に発火し、火炎を空間50に向けて放射する。当該火炎の放射に前後するタイミングで、燃料噴射器62は、空間50に向けて燃料を噴射する。当該噴射された燃料は、前記火炎により着火して燃焼する。燃料噴射器62から燃料を継続的に噴射することにより、前記燃焼は継続する。燃焼により生成された燃焼ガスは、ノズル8から放出される。放出される燃焼ガスにより、前記飛しょう体1は、推力を得て飛しょうする。
点火器61の始動、すなわち、発火のタイミングは、インレットカバー9の分離のタイミングにより制御可能である。典型的には、インレットカバー9の分離から、発火までに要する所要時間は、数ミリ秒から数秒程度である。インレットカバー9の分離は、遠隔操作により行ってもよい。代替的に、飛しょう体1の離陸時等を基準時間として、基準時間からの経過時間をタイマー等で計測し、経過時間が予め設定された時間を超えたら、インレットカバー9が自動的に分離されるようにしてもよい。代替的に、飛しょう体1に、高度計、速度計又はマッハ計を設置し、高度、速度又はマッハ数が予め設定された値を超えたら、インレットカバー9が自動的に分離されるようにしてもよい。例えば、ラムジェットの場合、マッハ数が、1〜5の範囲で予め設定された値を超えた場合、自動的に分離されるようにするのが好適である。
本実施の形態に係る飛しょう体1、ジェットエンジン2及び燃焼器7では、点火器61の始動のために、点火器制御器、点火器作動器、及び、点火器制御器と点火器作動器の間のケーブル等が設けられていない。このため、飛しょう体1、ジェットエンジン2及び燃焼器7の質量を低減し、構造及び設計を簡素化することができる。また、飛しょう体1、ジェットエンジン2及び燃焼器7の製造コストを低減することができる。さらには、質量低減等に伴い、飛しょう体1、ジェットエンジン2の性能が向上する。加えて、タイマー、高度計、速度計又はマッハ計で計測される値に基づいてインレットカバー9の分離のタイミングを制御することで、簡素な構造であるにもかかわらず、点火器61の始動のタイミングを正確に制御することができる。
(第1の実施形態の変形例)
図6は、第1の実施形態の変形例のジェットエンジンの構成を模式的に示す概略断面図であり、エンジン及び点火器の始動時の状態を示す図である。第1の実施形態では、インレットカバー9の分離により、点火器61の始動のタイミングを制御している。しかし、インレットカバー9を設けるのに変えて、ノズル8の後方にノズルカバー10を設け、ノズルカバー10の分離により、点火器61の始動のタイミングを制御することが可能である。すなわち、ノズルカバー10がノズル8に取り付けられている時には、空間50内への空気の流入が抑制される。このため、点火器表面部分64の温度及び圧力が、点火器61の固体ロケットモータの発火条件を超えて上昇することはない。他方、図6に示すように、ノズルカバー10がノズル8から分離されると、空間50内へ高速の空気が流入する。このため、点火器表面部分64の温度及び圧力が、点火器61の固体ロケットモータの発火条件を超えて上昇し、その結果、点火器61が自動的に発火する。なお、ノズルカバー10は、ノズルの流路を実質的に覆うものであれば何でもよく、推進装置5がノズルカバー10を兼用していてもよい。
なお、点火器表面部分64の温度及び圧力が、点火器61の固体ロケットモータの発火条件を超えない状態から、発火条件を超える状態に制御可能なものであれば、インレットカバー又はノズルカバーの分離に限らず、他の機構を採用することも可能である。
第1の実施形態の変形例は、第1の実施形態と同様の効果を奏する。
(第2の実施形態)
以下、図7、図8を用いて、第2の実施形態に係るジェットエンジンについて説明する。図7、図8は、第2の実施形態に係るジェットエンジンの燃焼器7の構成の一例を模式的に示す概略断面図である。また、図7は、エンジン及び点火器の始動前の状態を示す図であり、図8は、エンジン及び点火器の始動時の状態を示す図である。
第2の実施形態において、第1の実施形態と同じ構成要素については、同じ図番を用いている。第2の実施形態は、第1の実施形態と比較して、淀み点形成器65を備える点、及び、点火器61、例えば、固体ロケットモータの発火温度が相対的に高い点で異なる。
淀み点形成器65は、点火器表面部分64の近傍に設けられる。典型的には、例えば、図7、8に示されるように、燃焼器7の壁面のうち、点火器表面部分64の後方に設けられる。淀み点形成器65は、点火器表面部分64に接する状態で、又は、点火器表面部分64から微小距離離間して、点火器表面部分64の後方に設けられるのが好ましい。本実施の形態において、前方、及び、後方の文言は、主流空気の流れに対して上流側、及び、下流側を意味するものとする。
本実施形態における点火器61の作動原理について説明する。インレットカバー9の分離、ノズルカバー10の分離等を契機として、主流空気が空間50に流入する。主流空気の一部は、淀み点形成器65にせき止められて、せき止められた空気の温度及び圧力は大幅に上昇する。その結果、点火器表面部分64の温度及び圧力が、点火器61の固体ロケットモータの発火条件を超えて上昇すると、点火器61は自動的に発火し、火炎を空間50に向けて放射する。ここで、淀み点形成器65でせき止められる空気と、壁面及び淀み点形成器65の近傍を流れる空気との熱伝達は、第1の実施形態において、点火器表面部分64で速度ゼロとなる空気と、点火器表面部分64の近傍を流れる空気との熱伝達よりも少量である。また淀み点形成器65でせき止められる空気の圧力損失は、第1の実施形態において、点火器表面部分64で速度ゼロとなる空気の圧力損失よりも少量である。このため、淀み点形成器65の前方の領域の温度及び圧力の上昇は、第1の実施形態における点火器表面部分64の温度及び圧力の上昇よりも大きい。したがって、本実施形態において使用される固体ロケットモータは、第1の実施形態において使用される固体ロケットモータと比較して、発火温度の高いものを使用することができる。例えば、本実施形態では、図5A、図5Cに示す飛しょうマッハ数及び高度に対応する温度以下で発火する、発火点の高い固体ロケットモータが使用される。発火点の高い固体ロケットモータとしては、例えば、温度400度で発火するAP/CO/Alを挙げることができる。
なお、淀み点形成器65は、主流空気に対して流体抵抗となるため、エンジン2の性能を低下させる要因となる。このため、淀み点形成器65は、点火器61の作動後に、熱および圧力により自動的に消失(溶解あるいは燃焼等)する部材で構成することが好ましい。例えば、淀み点形成器は、シリカ/フェノール等のアブレーション材、アルミニウム等の金属、又は、火薬で構成することができる。また、淀み点形成器65は、点火器61の後方に、点火器61と同一スパン(幅方向長さ)にわたって形成されてもよいし、点火器61よりも短いスパン(幅方向長さ)にわたって形成されてもよい。後者の場合、淀み点形成器65は、点火器61のスパンに沿って、複数形成されてもよい。
本実施形態は、第1の実施形態と同様の効果を奏するのに加え、以下の効果も奏する。第1に、本実施形態における固体ロケットモータの材料は、第1の実施形態と比較して、発火温度の高い材料であるため、固体ロケットモータが、予期せぬ時に自然発火してしまうリスクを軽減することができる。また、発火点の高い固体ロケットモータは、発火点の低い固体ロケットモータより単位面積・単位質量当たりの発生エネルギーの高いものが存在するため、空気と燃料との混合気に対する着火性能向上及び点火器の小型化が可能になる。加えて、淀み点形成器65を設けて、淀み点形成器65の前方の領域の温度及び圧力を大幅に上昇させることにより、点火器61の発火がより確実となる。さらに、淀み点形成器65を、点火器61の始動後に、熱および圧力により自動的に消失する部材で構成することにより、ジェットエンジン2の性能が低下することがない。
(第3の実施形態)
以下、図9、図10を用いて、本実施の形態に係るジェットエンジンについて説明する。図9、図10は、第3の実施形態に係るジェットエンジンの燃焼器7の構成の一例を模式的に示す概略断面図である。また、図9は、エンジン及び点火器の始動前の状態を示す図であり、図10は、エンジン及び点火器の始動時の状態を示す図である。
第3の実施形態において、第1の実施形態と同じ構成要素については、同じ図番を用いている。第3の実施形態は、第1の実施形態と比較して、点火器61が点火用爆薬66を備える点、及び、点火器61、例えば、固体ロケットモータの発火温度が相対的に高い点で異なる。
点火用爆薬66は、点火器表面部分64又は点火器表面部分64の近傍に設けられる。典型的には、例えば、図9、10に示されるように、点火器表面部分64に設けられる。
本実施形態における点火器61の作動原理について説明する。インレットカバー9の分離、ノズルカバー10の分離等を契機として、主流空気が空間50に流入する。第1の実施形態と同様に、主流空気は圧縮される。そして、圧縮空気の温度及び圧力上昇に伴い、点火器表面部分64の温度及び圧力は上昇する。点火器表面部分64の温度及び圧力が上昇し、点火器表面部分64又は点火器表面部分64の近傍に設けられた点火用爆薬66の温度及び圧力が点火用爆薬66の発火点を超えると、点火用爆薬66は爆発する。そして、点火用爆薬66の爆発に伴い、点火器61は自動的に発火し、火炎を空間50に向けて放射する。第3の実施形態では、点火用爆薬66を用いて点火器61である固体ロケットモータを発火させるため、本実施形態において使用される固体ロケットモータは、第1の実施形態において使用される固体ロケットモータと比較して、発火温度の高いものを使用することができる。例えば、本実施形態では、温度400度で発火する、発火点の高い固体ロケットモータが使用される。発火点の高い固体ロケットモータとしては、例えば、温度400度で発火するAP/CO/Alを挙げることができる。
本実施形態は、第1の実施形態と同様の効果を奏するのに加え、以下の効果も奏する。第1に、本実施形態では、点火用爆薬66を用いて点火器61である固体ロケットモータを発火させるため、点火器61の発火がより確実となる。また、発火点の高い固体ロケットモータは、発火点の低い固体ロケットモータより単位面積・単位質量当たりの発生エネルギーの高いものが存在するため、空気と燃料との混合気に対する着火性能向上及び点火器の小型化が可能になる。
(第4の実施形態)
以下、図11を用いて、本実施の形態に係るジェットエンジンについて説明する。図11は、第4の実施形態に係るジェットエンジンの燃焼器7の構成の一例を模式的に示す概略断面図である。また、図11は、エンジン及び点火器の始動前の状態を示す図である。
第4の実施形態において、第1の実施形態と同じ構成要素については、同じ図番を用いている。第4の実施形態は、第1の実施形態と比較して、点火器61が、エンジンの前後方向に沿って、複数箇所(図11では2箇所)に設けられている点で異なる。複数の点火器61間の間隔67は、一方の点火器61が作動したときの火炎の放射が、他方の点火器61に伝播しない距離に設定されている。このため、一方の点火器61が、予期せぬ時に自然発火してしまった場合でも、他方の点火器61は、非作動状態に維持される。このため、一方の点火器61が予期せぬ発火等により使用不能となった場合でも、他方の点火器61を用いることにより、ジェットエンジン始動のタイミングを制御することが可能となる。
本実施形態は、第1の実施形態と同様の効果を奏するのに加え、以下の効果も奏する。すなわち、一方の点火器61が使用不能となった場合でも、他方の点火器61を用いることにより、ジェットエンジン始動のタイミングを制御することが可能となるため、ジェットエンジン作動の信頼性が向上する。
本実施の形態はジェットエンジンを飛しょう体に適用した例について説明しているが、当該飛しょう体には、航空機又はロケット等も包含される。
本発明は上記各実施形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態は適宜変形又は変更され得ることは明らかである。例えば、図3〜図4、図6〜図11には、保炎器が記載されていない。しかし、点火器61の近傍に保炎器を設け、当該保炎器によって、燃料と空気との混合気を継続的に燃焼させるための炎を保炎するようにしてもよい。また、各実施形態の構成を組み合わせることも当然に可能である。例えば、第2の実施形態の淀み点形成器65を設ける構成と、第4の実施形態の点火器61を複数設ける構成を組み合わせること等が可能である。
1 :飛しょう体
2 :ジェットエンジン
3 :機体
4 :カウル
5 :推進装置
6 :インレット
7 :燃焼器
8 :ノズル
9 :インレットカバー
10 :ノズルカバー
50 :空間
61 :点火器
62 :燃料噴射器
63 :溝
64 :点火器表面部分
65 :淀み点形成器
66 :点火用爆薬
67 :間隔
110 :機体
111 :インレット
112 :燃焼器
113 :ノズル
120 :燃料噴射器
121 :点火器
122 :点火器作動器
123 :点火器制御器
140 :カウル
150 :空間

Claims (14)

  1. インレットから取り込まれた空気を用いて燃料を燃焼する燃焼器であって、
    前記空気と前記燃料との混合気に着火するための点火器と、
    前記インレットから取り込まれた空気を局所的にせき止める淀み点形成器とを備え、
    前記点火器は、前記インレットから取り込まれた前記空気の圧縮により生じる熱および圧力により自動的に発火する固体燃料または点火用爆薬を含み、
    前記点火器は、前記淀み点形成器によってせき止められた空気の圧縮により生じる熱および圧力により自動的に発火して作動するように構成されている
    燃焼器。
  2. 請求項1に記載の燃焼器において、
    前記淀み点形成器は、前記点火器よりも後方に設けられている
    燃焼器。
  3. 請求項1又は2に記載の燃焼器において、
    前記淀み点形成器は、前記点火器の作動後に、前記空気の圧縮により生じる熱および圧力により自動的に消失するように構成されている
    燃焼器。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の燃焼器において、
    前記点火器は、前記固体燃料と、前記インレットから取り込まれた前記空気の圧縮により生じる熱および圧力により爆発する前記点火用爆薬とを備え、
    前記固体燃料は、前記点火用爆薬の爆発により、自動的に発火して作動するように構成されている
    燃焼器。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の燃焼器において、
    前記点火器は、前記インレットから取りこまれた空気に燃料を噴射する燃料噴射器の後方に、前記インレットから取り込まれた空気の流れ方向に間隔をあけて複数設けられ、
    前記間隔は、間隔の一方側の点火器の火炎が、間隔の他方側の点火器に伝播しない距離に設定されている
    燃焼器。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の燃焼器において、
    前記点火器は、燃焼器壁面の溝に設置されている
    燃焼器。
  7. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の燃焼器において、
    前記点火器を作動させる点火器作動器、および、前記点火器作動器を始動させるための信号を生成する点火器制御器は設けられていない
    燃焼器。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の燃焼器と、前記燃焼器の前方に配置されたインレットと、前記燃焼器の後方に配置されたノズルとを備えた
    ジェットエンジン。
  9. 請求項8に記載のジェットエンジンにおいて、
    前記インレットの前方にインレットカバーを備え、
    前記インレットカバーが前記インレットから分離されるまでは、前記空気の圧縮が抑制され、前記インレットカバーが前記インレットから分離されると、前記点火器は、前記空気の圧縮により生じる熱および圧力により自動的に発火して作動するように構成されている
    ジェットエンジン。
  10. 請求項8に記載のジェットエンジンにおいて、
    前記ノズルの後方にノズルカバーを備え、
    前記ノズルカバーが前記ノズルから分離されるまでは、前記空気の圧縮が抑制され、前記ノズルカバーが前記ノズルから分離されると、前記点火器は、前記空気の圧縮により生じる熱および圧力により自動的に発火して作動するように構成されている
    ジェットエンジン。
  11. 請求項8乃至10のいずれか一項に記載のジェットエンジンを備えた飛しょう体であって、
    前記ジェットエンジンとは別に設けられ、前記ジェットエンジンの作動前に作動して前記飛しょう体に推力を付与する推進装置を備えた
    飛しょう体。
  12. ジェットエンジンの動作方法であって、
    ここで、前記ジェットエンジンは、
    空気を取り込むインレットと、
    前記空気を用いて燃料を燃焼させ燃焼ガスを生成する燃焼器と、
    前記燃焼ガスを前記ジェットエンジンの後方から送出するノズルと、
    を備え、
    前記燃焼器は、
    前記空気と前記燃料との混合気に着火するための点火器と、
    前記インレットから取り込まれた空気を局所的にせき止める淀み点形成器とを備え、
    前記ジェットエンジンの動作方法は、
    前記インレットから空気を取り込み、取り込まれた前記空気が前記淀み点形成器によってせき止められ、圧縮されることで生じる熱および圧力により、前記点火器を自動的に発火させて作動させる工程と、
    前記点火器の発火により生じる火炎を、前記空気と前記燃料との混合気に向けて放射し、前記火炎により前記混合気を燃焼させて前記ジェットエンジンを始動させる工程と、
    を備える
    ジェットエンジンの動作方法。
  13. 請求項12に記載のジェットエンジンの動作方法であって、
    前記ジェットエンジンは、前記インレットの前方に配置されたインレットカバーを備え、
    前記ジェットエンジンの動作方法は、
    前記インレットの前方に配置されたインレットカバーを前記インレットから分離する工程を備え、
    前記点火器を自動的に発火させて作動させる工程は、前記インレットカバーの分離により、前記インレットから空気を取り込み、取り込まれた前記空気の圧縮により生じる熱および圧力により、前記点火器を自動的に発火させて作動させる工程である
    ジェットエンジンの動作方法。
  14. 請求項12に記載のジェットエンジンの動作方法であって、
    前記ジェットエンジンは、前記ノズルの後方に配置されたノズルカバーを備え、
    前記ジェットエンジンの動作方法は、
    前記ノズルの後方に配置されたノズルカバーを前記ノズルから分離する工程を備え、
    前記点火器を自動的に発火させて作動させる工程は、前記ノズルカバーの分離により、前記インレットから空気を取り込み、取り込まれた前記空気の圧縮により生じる熱および圧力により、前記点火器を自動的に発火させて作動させる工程である
    ジェットエンジンの動作方法。
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