JP2015182296A - 空気入りタイヤ製造用の剛性中子装置、及び、空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤ製造用の剛性中子装置、及び、空気入りタイヤの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】生タイヤを均一に加硫する。
【解決手段】タイヤ周方向に複数個のセグメント6を並べて円環状とされる中子本体2と、中子本体2を加熱するための温度調節手段3とを含む空気入りタイヤ製造用の剛性中子装置1である。セグメント6は、第1セグメント6Aと、第1セグメント6Aとは温度上昇特性が異なる第2セグメント6Bとを含む。しかも、各セグメント6A、6Bの内部には、熱媒45が出入りするチャンバー15、16が設けられている。温度調節手段3は、第1セグメント6Aのチャンバー15に第1熱媒45aを供給する第1温度調節手段51と、第2セグメント6Bのチャンバー16に第1熱媒45aとは独立して温度制御が可能な第2熱媒45bを供給する第2温度調節手段52とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤを製造するための剛性中子装置及び空気入りタイヤの製造方法に関する。
近年、均一性に優れた空気入りタイヤを製造するための装置として、剛性中子装置が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。剛性中子装置は、タイヤ周方向に複数個のセグメントを並べた円環状の中子本体を具えている。この中子本体の外側には、各種の未加硫のゴム部材が貼り付けられて生タイヤが成形される。生タイヤは、中子本体とともに、例えば、金型に投入されて加硫される。加硫が終わると、タイヤの中で中子本体が分解され、セグメントが一つずつ取り出される。
特開2013−6367号公報
剛性中子装置は、生タイヤを内側から加熱するために、中子本体を加熱するための温度調節装置を具えている。従来の温度調節装置は、各セグメントの内部に設けられたチャンバーに、高温流体等の熱媒を供給し、各セグメントを加熱している。
ところで、中子本体を構成する各セグメントは、加熱時、その体積やチャンバーの容積の差に基づいて、温度上昇特性がそれぞれ異なる。例えば、体積が大きなセグメントは、相対的なものとして、緩やかな温度上昇傾向を示す。一方、体積が小さいセグメントは、相対的なものとして、急激な温度上昇傾向を示す。
しかしながら、従来の温度調節装置は、各セグメントに、同一温度の熱媒を供給するものであるため、各セグメントの温度が均一化せず、ひいては、生タイヤを均一に加硫することが難しいという問題があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、生タイヤを均一に加硫することが可能な空気入りタイヤ製造用の剛性中子装置及び空気入りタイヤの製造方法を提供することを主たる目的としている。
本発明は、タイヤ周方向に複数個のセグメントを並べて円環状とされる中子本体と、前記中子本体を加熱するための温度調節手段とを含む空気入りタイヤ製造用の剛性中子装置であって、前記セグメントは、第1セグメントと、前記第1セグメントとは温度上昇特性が異なる第2セグメントとを含み、しかも、前記各セグメントの内部には、熱媒が出入りするチャンバーが設けられており、前記温度調節手段は、前記第1セグメントの前記チャンバーに第1熱媒を供給する第1温度調節手段と、前記第2セグメントの前記チャンバーに前記第1熱媒とは独立して温度制御が可能な第2熱媒を供給する第2温度調節手段とを含むことを特徴とする。
本発明に係る前記剛性中子装置において、前記第2温度調節手段は、前記第1セグメントと前記第2セグメントとの温度差が、予め定められた範囲内となるように前記第2熱媒の温度を調節するのが望ましい。
本発明に係る前記剛性中子装置において、前記セグメントは、複数個の前記第1セグメントと、複数個の第2セグメントとを含み、前記第1温度調節手段は、前記各第1セグメントに同一温度の前記第1熱媒を供給し、前記第2温度調節手段は、前記各第2セグメントに同一温度の前記第2熱媒を供給する。
本発明に係る前記剛性中子装置において、前記第1セグメントの形状は、前記第2セグメントの形状と異なり、前記第1セグメントの前記チャンバーは、前記第2セグメントの前記チャンバーと実質的に同一形状であるのが望ましい。
本発明は、温度上昇特性が異なる第1セグメントと第2セグメントとをタイヤ周方向に並べて円環状とされる中子本体を用いて空気入りタイヤを製造するための方法であって、前記中子本体の外側に生タイヤを形成する工程と、前記生タイヤを前記中子本体とともに加硫する加硫工程とを含み、前記加硫工程は、前記第1セグメントに第1熱媒を供給して前記第1セグメントを加熱する第1工程と、前記第2セグメントに前記第1熱媒とは独立して温度制御された第2熱媒を供給する第2工程とを含むことを特徴とする。
本発明に係る前記空気入りタイヤの製造方法において、前記第2工程は、前記第1セグメントと前記第2セグメントとの温度差が、予め定められた範囲内となるように前記第2熱媒の温度を調節するのが望ましい。
請求項1記載の空気入りタイヤ製造用の剛性中子装置は、タイヤ周方向に複数個のセグメントを並べて円環状とされる中子本体と、前記中子本体を加熱するための温度調節手段とを含んでいる。セグメントは、第1セグメントと、第1セグメントとは温度上昇特性が異なる第2セグメントとを含んでいる。各セグメントの内部には、熱媒が出入りするチャンバーが設けられている。
温度調節手段は、第1セグメントのチャンバーに第1熱媒を供給する第1温度調節手段と、第2セグメントのチャンバーに第1熱媒とは独立して温度制御が可能な第2熱媒を供給する第2温度調節手段とを含んでいる。
従って、請求項1記載の剛性中子装置は、第1セグメント及び第2セグメントの温度上昇特性に応じて、第1熱媒及び第2熱媒をそれぞれに供給することができる。これは、第1セグメント及び第2セグメントの温度を均一化し、加硫ムラのない空気入りタイヤを製造するのに役立つ。
請求項5記載の空気入りタイヤの製造方法は、温度上昇特性が異なる第1セグメントと第2セグメントとをタイヤ周方向に並べて円環状とされる中子本体が用いられる。請求項5記載の空気入りタイヤの製造方法は、中子本体の外側に生タイヤを形成する工程と、生タイヤを中子本体とともに加硫する加硫工程とを含んでいる。
加硫工程は、第1セグメントに第1熱媒を供給して第1セグメントを加熱する第1工程と、第2セグメントに第1熱媒とは独立して温度制御された第2熱媒を供給する第2工程とを含んでいる。
このような請求項5記載の空気入りタイヤの製造方法は、加硫工程において、第1セグメント及び第2セグメントの温度上昇特性に応じて、第1熱媒又は第2熱媒をそれぞれに供給することができる。これは、第1セグメント及び第2セグメントの温度を均一化し、加硫ムラのない空気入りタイヤを製造するのに役立つ。
本実施形態の剛性中子装置の一例を示す断面図である。 中子本体の分解斜視図である。 中子本体を軸心方向から見た下面図である。 図1の部分拡大図である。 第1熱媒供給手段の説明図である。 第1熱媒排出手段の説明図である。 加硫中の中子本体及び加硫金型を示す断面図である。 (a)は、実施例の熱媒及び第2セグメントの温度と、加硫時間との関係を示すグラフ、(b)は、比較例の熱媒及び第2セグメントの温度と、加硫時間との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態の剛性中子装置の断面図である。本実施形態の剛性中子装置1は、空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)Tの外面を形成する加硫金型42とともに、生タイヤTnを加硫して、均一性に優れたタイヤTを製造するための装置である。
剛性中子装置1は、中子本体2と、中子本体2を加熱するための温度調節手段3とを含んで構成されている。
中子本体2は、タイヤTの内腔面を形成する外表面Sを具えている。外表面Sは、タイヤTの内腔面のうち、トレッド部の内面を形成するトレッド成形面部Sa、及び、サイドウォール部の内面とビード部の内面とを形成するサイド成形面部Sbを含んでいる。この外表面Sは、仕上がりタイヤ(加硫済タイヤ)Tの内面形状にほぼ一致している。この外表面S上に、例えば、トレッドゴムやサイドウォールゴム等の未加硫のゴム部材が貼り付けられることにより、生タイヤTnが成形される。
図2は、中子本体2の分解斜視図である。図3は、中子本体2を軸心方向から見た下面図である。中子本体2は、タイヤ周方向に分割された複数個のセグメント6を含んでいる。従って、中子本体2は、分解可能である。また、中子本体2は、複数個のセグメント6がタイヤ周方向に並べて組立てられることによって、中心孔7を有する円環状に形成される。
中子本体2は、外表面Sのタイヤ半径方向内側からタイヤ軸心方向外側に膨出する膨出部8が形成されている。この膨出部8には、外表面Sに連なり、かつ、タイヤ半径方向内方に向かって、タイヤ軸心方向外側に傾斜するテーパ面8sを有している。
複数個のセグメント6は、第1セグメント6Aと、第2セグメント6Bとからなり、タイヤ周方向に交互に配置されている。
本実施形態の第1セグメント6Aの形状は、第2セグメント6Bの形状と異なっている。第1セグメント6Aは、図2及び図3に示されるように、タイヤ周方向の両端の分割面6a、6aを、タイヤ半径方向の内側に向かって、タイヤ周方向の長さが増す向きに傾斜させている。一方、第2セグメント6Bは、タイヤ周方向の両端の分割面6b、6bを、タイヤ半径方向の内側に向かって、タイヤ周方向の長さが減じる向きに傾斜させている。これにより、中子本体2は、第1セグメント6Aから半径方向内側に順次移動されることにより、加硫後のタイヤT(図1に示す)の内腔から取り出される。本実施形態では、第1セグメント6Aの体積は、第2セグメント6Bの体積よりも小に設定されている。
図2に示されるように、第1セグメント6Aは、タイヤ半径方向外側に配置される外セグメント部11aと、外セグメント部11aの半径方向内側に配置される内セグメント部12aとを含んで構成されている。外セグメント部11a及び内セグメント部12aは、内セグメント部12aの半径方向内面側から挿入されるボルト13(図1に示す)によって一体に連結される。また、外セグメント部11aと内セグメント部12aとの間には、シーリング(図示省略)が設けられている。
第2セグメント6Bも、第1セグメント6Aと同様に、外セグメント部11bと、内セグメント部12bとを含んで構成されている。外セグメント部11b及び内セグメント部12bは、ボルト13(図1に示す)によって一体に連結される。
図2に示されるように、各セグメント6A、6Bの内周面には、軸心方向に連続してのびる蟻溝、又は、蟻ほぞとして形成された第1の蟻継ぎ部14が設けられている。本実施形態の第1の蟻継ぎ部14は、蟻ほぞ14aとして形成されている。このような第1の蟻継ぎ部14は、後述するコア31の外周面に形成される第2の蟻継ぎ部32に係合するものである。
図4は、図1の部分拡大図である。図3及び図4に示されるように、本実施形態の各セグメント6A、6Bの内部には、熱媒が出入りするチャンバー15、16がそれぞれ設けられている。第1セグメント6Aのチャンバー15は、分割面6a、6aに沿ってのびる一対の第1側壁部15s、15s、一対の第1側壁部15s、15sのタイヤ半径方向外端をタイヤ周方向に継ぐ外壁部15u、一対の第1側壁部15s、15sのタイヤ半径方向内端をタイヤ周方向に継ぐ内壁部15i、及び、外壁部15uと内壁部15iとの間をタイヤ半径方向に継ぐ一対の第2側壁部15t、15t(図4に示す)を含んでいる。従って、第1セグメント6Aのチャンバー15は、略直方体状に形成されている。また、各チャンバー15は、各第1セグメント6Aのタイヤ周方向の略中央に設けられている。
第2セグメント6Bのチャンバー16は、第1セグメント6Aのチャンバー15と同様に、一対の第1側壁部16s、16s、外壁部16u、内壁部16i、及び、一対の第2側壁部16t、16t(図示省略)を含んでいる。また、各チャンバー16は、各第2セグメント6Bのタイヤ周方向の略中央に設けられている。従って、第1セグメント6Aのチャンバー15と、第2セグメント6Bのチャンバー16とは、実質的に同一形状に形成される。これにより、第1セグメント6Aのチャンバー15、及び、第2セグメント6Bのチャンバー16の製造工程を、実質的に同一にすることができ、製造コストの抑えることができる。なお、「実質的に同一形状」には、第1セグメント6Aのチャンバー15の体積と、第2セグメント6Bのチャンバー16の体積との差が、6250mm3以下であるものを許容するものとする。なお、第1セグメント6Aのチャンバー15、及び、第2セグメント6Bのチャンバー16の形状は、単純な直方体状に形成されるのが望ましい。これにより、本実施形態では、高度な加工を必要としないため、製造コストをさらに低減することができる。
上述したように、第1セグメント6Aの体積は、第2セグメント6Bの体積よりも小に設定されている。一方、第1セグメント6Aのチャンバー15と、第2セグメント6Bのチャンバー16とは、実質的に同一形状である。このため、チャンバー15を除いた第1セグメント6Aの体積は、チャンバー16を除いた第2セグメント6Bの体積よりも小さい。従って、各セグメント6A、6Bが加硫される加硫時において、第1セグメント6Aは、相対的なものとして、急激な温度上昇傾向を示す。一方、第2セグメント6Bは、相対的なものとして、緩やかな温度上昇傾向を示す。なお、「温度」とは、後述する温度センサが配置される位置で測定される温度である。
各チャンバー15、16には、隔壁板18が設けられている。これにより、各チャンバー15、16は、第1チャンバー部15a、16aと、第2チャンバー部15b、16bとにそれぞれ区画される。また、各第1セグメント6Aの軸心方向一方側の側面6Lsには、供給流路23を介して第1チャンバー部15aに通じる第1接続口21と、排出流路24を介して第2チャンバー部15bに通じる第2接続口22とがそれぞれ設けられている。同様に、各第2セグメント6Bの軸心方向一方側の側面6Lsには、供給流路27を介して第1チャンバー部16aに通じる第1接続口25と、排出流路28を介して第2チャンバー部16bに通じる第2接続口26とがそれぞれ設けられている。
図1及び図2に示されるように、中子本体2の中心孔7には、円筒状に形成されたコア31が配される。図2に示されるように、コア31の外周面には、中子本体2の第1の蟻継ぎ部14に係合する第2の蟻継ぎ部32が設けられる。第2の蟻継ぎ部32は、軸心方向にのびる蟻溝又は蟻ほぞとして形成される。本実施形態の第2の蟻継ぎ部32は、第1の蟻継ぎ部14の蟻ほぞ14aに係合する蟻溝32aとして形成されている。このような蟻ほぞ14a及び蟻溝32aは、互いに填り合うことにより、軸心方向にのみ相対移動可能に連結される。
コア31の軸心方向の一方側の端部には、一方の側壁体33aが固定されている。一方の側壁体33aには、円盤状の側板部34aが設けられている。この側板部34aは、中子本体2のテーパ面8sと当接するフランジ部35aを具えている。このようなフランジ部35aは、中子本体2のテーパ面8sに当接することにより、一方の側壁体33aと、中子本体2とを同心に位置合わせしうる。このような一方の側壁体33aは、各セグメント6A、6Bの軸心方向の一方側への移動を阻止することができる。
コア31の軸心方向の他方側の端部には、他方の側壁体33bが固定されている。他方の側壁体33bにも、円盤状の側板部34bが設けられている。この側板部34bには、中子本体2のテーパ面8sと当接するフランジ部35bを具えている。このようなフランジ部35bも、中子本体2のテーパ面8sに当接することにより、他方の側壁体33bと、中子本体2とを同心に位置合わせしうる。本実施形態の他方の側壁体33bは、コア31に設けられる内ネジ部37に、着脱自在に螺合される。このような他方の側壁体33bは、各セグメント6A、6Bの軸心方向の他方側への移動を阻止することができる。
このように、コア31は、第2の蟻継ぎ部32が、中子本体2の第1の蟻継ぎ部14に係合し、かつ、コア31の軸芯方向の両端部に、一方の側壁体33a及び他方の側壁体33bが配置されることにより、各セグメント6A、6Bを実質的に拘束して、中子本体2を円環状に保持することができる。
また、一方の側壁体33aの側板部34a、及び、他方の側壁体33bの側板部34bには、軸芯方向外側に突出する支持軸部41がそれぞれ設けられている。この支持軸部41は、例えば、中子本体2を搬送する搬送装置によって把持される把持部、又は、搬送した中子本体2を、加硫金型42等の装置に装着するための装着部として機能している。本実施形態の支持軸部41は、例えば、ボールロック機構を有する連結手段41aを介して、搬送装置等に着脱自在に連結される。
図1に示されるように、温度調節手段3は、各第1セグメント6Aのチャンバー15及び各第2セグメント6Bのチャンバー16に熱媒45を供給して、中子本体2を加熱するためのものである。本実施形態の温度調節手段3は、第1セグメント6Aのチャンバー15に、第1熱媒45aを供給する第1温度調節手段51と、第2セグメント6Bのチャンバー16に、第2熱媒45bを供給する第2温度調節手段52とを含んでいる。
熱媒45(第1熱媒45a及び第2熱媒45b)は、中子本体2を加熱することができるものであれば、特に限定されない。本実施形態の熱媒としては、高温流体(とりわけ、取り扱いが容易なスチーム)が採用されている。
第1温度調節手段51は、各第1セグメント6Aのチャンバー15に、第1熱媒45aを供給する第1熱媒供給手段51a、各第1セグメント6Aのチャンバー15に供給された第1熱媒45aを排出する第1熱媒排出手段51b、及び、第1熱媒供給手段51aと第1熱媒排出手段51bとの間で、第1熱媒45aを加熱する第1熱媒加熱手段51cとを含んで構成されている。
図5は、第1熱媒供給手段51aの説明図である。この図5では、図1に示した第1熱媒排出手段51b、及び、第2温度調節手段52を省略して示している。図1及び図5に示されるように、第1熱媒供給手段51aは、各第1セグメント6Aの第1接続口21に接続可能な複数個の供給口53と、第1熱媒加熱手段51cから供給された第1熱媒45aを、各供給口53に分配する分配部54とを含んでいる。
各供給口53は、加硫金型42のビードリング42a(図1に示す)に設けられている。各供給口53は、中子本体2が加硫金型42に投入される際に、各第1接続口21に接続され、第1チャンバー部15aに第1熱媒45aを供給する。なお、供給口53と第1接続口21との接続には、互いに自動脱着可能な安全弁を有する自動脱着コネクタ対が採用されるのが望ましい。このような自動脱着コネクタ対は、接続時のみ熱媒45を供給することができるため、安全性を向上しうる。
分配部54は、加硫金型42の外側に配置されている。この分配部54は、その内部に、第1熱媒45aが供給される空間54aが設けられている。また、分配部54には、供給口53と同一の個数分(本実施形態では、5個)の孔部54bが、等間隔に設けられている。各孔部54bと各供給口53とは、例えば、耐熱性を有するホース55等でそれぞれ接続されている。これにより、分配部54は、空間54aに供給された第1熱媒45aを、各供給口53に均等に分配して、各第1セグメント6Aの第1チャンバー部15aに供給することができる。従って、第1温度調節手段51は、各第1セグメント6Aの第1チャンバー部15aに、同一温度の第1熱媒45aをそれぞれ供給して、各第1セグメント6Aを均等に加熱することができる。各第1チャンバー部15aに供給された第1熱媒45aは、隔壁板18を経て、各第2チャンバー部15bに案内される。
図6は、第1熱媒排出手段51bの説明図である。この図6では、図5に示した第1熱媒供給手段51a、及び、第2温度調節手段52を省略して示している。図1及び図6に示されるように、第1熱媒排出手段51bは、各第1セグメント6Aの第2接続口22に接続可能な排出口56と、各第1セグメント6Aから排出された第1熱媒45aを回収する集約部57とを含んでいる。
各排出口56は、加硫金型42のビードリング42aに、供給口53とタイヤ周方向で並んで配置されている。各排出口56は、中子本体2が加硫金型42に投入される際に各第2接続口22と接続され、第2チャンバー部15b内の第1熱媒45aが排出される。なお、排出口56と第2接続口22との接続には、互いに自動脱着可能な安全弁を有する自動脱着コネクタ対が採用されるのが望ましい。
集約部57は、加硫金型42の外側に配置されている。この集約部57は、その内部に、第1熱媒45aが排出される空間57aが設けられている。集約部57には、排出口56と同一の個数分(本実施形態では、5個)の孔部57bが、等間隔に設けられている。各孔部57bと各排出口56とは、例えば、耐熱性を有するホース58等でそれぞれ接続されている。これにより、集約部57は、各排出口56から排出された第1熱媒45aを回収することができる。
図1に示されるように、本実施形態の第1熱媒加熱手段51cは、第1熱媒45a(スチーム)を加熱可能なボイラーから構成される。第1熱媒加熱手段51cは、第1熱媒供給手段51aの分配部54、及び、第1熱媒排出手段51bの集約部57と同様に加硫金型42の外側に配置される。第1熱媒加熱手段51cは、第1熱媒供給手段51aの分配部54、及び、第1熱媒排出手段51bの集約部57に、耐熱性を有するホース59等で接続される。このような第1熱媒加熱手段51cは、加熱した第1熱媒45aを、第1熱媒供給手段51aの分配部54に供給するとともに、第1熱媒排出手段51bの集約部57に排出された第1熱媒45a(スチームドレン)を第1熱媒加熱手段51cへ回収することができる。
さらに、本実施形態の第1温度調節手段51には、第1熱媒45aの温度を調節する第1制御装置60が設けられる。この第1制御装置60は、たとえば、第1熱媒供給手段51aの分配部54に設けられている。この第1制御装置60は、第1熱媒加熱手段51c(ボイラー)から供給されるスチームの流量及び圧力を調節するものである。このような第1制御装置60は、例えば、集約部57やホース58等に回収された第1熱媒45aの温度と、予め設定された温度との乖離を調整するように、第1熱媒45a(スチーム)の流量及び圧力を調節している。なお、第1制御装置60は、例えば、コンピュータ装置(図示省略)によって制御可能に接続されるのが望ましい。
第2温度調節手段52は、第1温度調節手段51と同様に、各第2セグメント6Bのチャンバー16に、第2熱媒45bを供給する第2熱媒供給手段52a、各第2セグメント6Bのチャンバー16に供給された第1熱媒45aを排出する第2熱媒排出手段52b、及び、第2熱媒供給手段52aと第2熱媒排出手段52bとの間で、第2熱媒45bを加熱する第2熱媒加熱手段52cとを含んで構成されている。
第2熱媒供給手段52aは、各第2セグメント6Bの第1接続口25に接続可能な複数個の供給口63と、第2熱媒加熱手段52cから供給された第2熱媒45bを、各供給口63に分配する分配部64とを含んでいる。各供給口63及び分配部64は、図5に示した第1温度調節手段51の各供給口53及び分配部54と同一の構成に設定されている。これにより、第2熱媒供給手段52aは、分配部64に供給された第2熱媒45bを、各供給口63に均等に分配して、各第2セグメント6Bの第1チャンバー部16aに供給することができる。従って、第2温度調節手段52は、各第2セグメント6Bの第1チャンバー部16aに、同一温度の第2熱媒45bをそれぞれ供給して、各第2セグメント6Bを均等に加熱することができる。
第2熱媒排出手段52bは、各第2セグメント6Bの第2接続口26に接続可能な複数個の排出口66と、各第2セグメント6Bから排出された第2熱媒45bを回収する集約部67とを含んでいる。各排出口66及び集約部67は、図6に示した第2温度調節手段52の各排出口56及び集約部57と同一の構成に設定されている。これにより、第2熱媒排出手段52bは、各第2セグメント6Bの第2チャンバー部15bから排出される第2熱媒45bを、集約部67に回収することができる。
第2熱媒加熱手段52cは、第1熱媒加熱手段51cと同一の構成に設定される。このような第2熱媒加熱手段52cは、加熱した第2熱媒45b(スチーム)を、第2熱媒供給手段52aの分配部64に供給するとともに、第2熱媒排出手段52bの集約部67に排出された第2熱媒45b(スチームドレン)を回収することができる。
さらに、本実施形態の第2温度調節手段52には、第2熱媒45bの温度を調節する第2制御装置70が設けられる。この第2制御装置70は、第1制御装置60と同一の構成に設定され、分配部64に設けられる。これにより、第2温度調節手段52は、第1熱媒45aとは独立して、第2熱媒45bの温度を制御することができる。
このように、本実施形態の剛性中子装置1では、第1温度調節手段51及び第2温度調節手段52により、各第1セグメント6A及び各第2セグメント6Bの温度上昇特性に応じて、温度が異なる第1熱媒45a及び第2熱媒45bをそれぞれに供給することができる。例えば、第2温度調節手段52は、第1セグメント6Aと第2セグメント6Bとの温度差が、予め定められた範囲内となるように、第2熱媒45bの温度を調節する(例えば、第1熱媒45aの温度よりも高く加熱した第2熱媒45bを、第2セグメント6Bに供給する)ことができる。これにより、第2セグメント6Bは、第1セグメント6A及び第2セグメント6Bの温度を均一化することができ、加硫ムラのないタイヤTを製造するのに役立つ。
なお、第1セグメント6Aと第2セグメント6Bとの温度差の範囲については、適宜設定することができる。なお、温度差が15℃を超えると、生タイヤTnを均一に加硫することが難しいおそれがある。このため、温度差の範囲は、好ましくは10℃以下、さらに好ましくは5℃以下が望ましい。
第1温度調節手段51及び第2温度調節手段52は、例えば、第1制御装置60及び第2制御装置70の温度設定を変更するだけで、互いに切り替え可能であるのが望ましい。これにより、第1セグメント6A及び第2セグメント6Bを、常に同一の第1温度調節手段51及び第2温度調節手段52に接続する必要がなくなるため、中子本体2を加硫金型42に装着する際の制御(手順)を簡素化することができる。
図3に示されるように、剛性中子装置1には、セグメント6の温度を測定する温度センサ71が設けられるのが望ましい。このような温度センサ71は、セグメント6の温度に基づいて、第1熱媒45a及び第2熱媒45bを調節することができるため、第1セグメント6A及び第2セグメント6Bの温度を均一化するのに役立つ。なお、温度センサ71としては、例えば、熱電対等が望ましい。
なお、急激な温度上昇傾向を示す第1セグメント6Aは、第1熱媒45aと略同一の温度に早期に上昇する。このため、加熱開始から一定時間経過後、第1熱媒45aの温度を、第1セグメント6Aの温度とみなすことができる。前記「一定時間」は、第1セグメント6Aと第1熱媒45aとを用いた実験等により、予め設定される。
一方、緩やかな温度上昇傾向を示す各第2セグメント6Bは、第1セグメント6Aとは異なり、その温度を把握することが難しい。このような観点より、温度センサ71は、緩やかな温度上昇傾向を示す第2セグメント6Bのみに設けられるのが望ましい。これにより、第2セグメント6Bの温度を的確に把握することができるため、第1セグメント6A及び第2セグメント6Bの温度を均一化するのに役立つ。また、本実施形態では、第1セグメント6Aに温度センサ71を設ける必要がないため、温度センサ71の個数を減少させつつ、剛性中子装置1の構造を簡素化することができる。従って、本実施形態の剛性中子装置1では、製造コストを抑制することができる。
各第2セグメント6Bには、第2温度調節手段52により、同一温度の第2熱媒45bが均等に供給されるため、各第2セグメント6Bの温度が略同一となる。このため、温度センサ71は、複数の第2セグメント6Bから選択された一つの第2セグメント6Bにのみ設けられるのが望ましい。これにより、温度センサ71の個数をさらに減少させつつ、剛性中子装置1の構造をより簡素化することができるため、製造コストを大幅に抑制することができる。
温度センサ71は、第2セグメント6Bにおいて、温度の上昇が最も遅い部分に設けられるのが望ましい。これにより、温度センサ71は、第2セグメント6Bの温度を正確に測定することができる。本実施形態の温度センサ71は、第2セグメント6Bのタイヤ周方向の一方の分割面6b、及び、トレッド成形面部Saの近傍に配置されるのが望ましい。なお、前記「近傍」とは、分割面6b及びトレッド成形面部Saからの距離が20mm以内の領域を示している。
温度センサ71は、例えば、特許文献(特開2013−6366号公報)と同様に、中子本体2が加硫金型42(図1に示す)内に投入される際に、第2セグメント6Bに設けられるセンサ用コネクタ(図示省略)と、加硫金型42に設けられるセンサ接続端子部(図示省略)とが、着脱自在に電気接続される。センサ接続端子部は、例えば、第1制御装置60及び第2制御装置70をコントロールするコンピュータ装置等(図示省略)に接続される。これにより、第2制御装置70は、第2セグメント6Bの温度に基づいて、第2熱媒45bの温度を調節することができる。
次に、剛性中子装置1を用いたタイヤTの製造方法の一例について説明する。この製造方法では、先ず、図1に示されるように、中子本体2の外側に生タイヤTnを形成する工程S1が実施される。この工程S1では、中子本体2の外表面S上に、インナーライナ、カーカスプライ、ベルトプライ、サイドウォールゴム、及び/又はトレッドゴム等のタイヤ構成部材が順次貼り付けられる。これにより、中子本体2の外表面S上に、未加硫の生タイヤTnが形成される。
次に、生タイヤTnを中子本体2とともに加硫する加硫工程S2が実施される。図7は、加硫中の中子本体2及び加硫金型42を示す断面図である。加硫工程S2では、生タイヤTnを中子本体2ごと、加硫金型42内に投入することにより、加硫金型42と協働して生タイヤTnが加硫成形される。加硫成形後には、タイヤT及び中子本体2が、加硫金型42から取り出される。そして、タイヤTの内腔から中子本体2が取り出されることにより、タイヤTを製造することができる。
加硫工程S2では、中子本体2が加硫金型42内に投入されると、図1及び図5に示されるように、第1温度調節手段51の各供給口53と、第1セグメント6Aの各第1接続口21とが接続される。また、図1及び図6に示されるように、第1温度調節手段51の各排出口56と、第1セグメント6Aの各第2接続口22とが接続される。さらに、図1に示されるように、第2温度調節手段52の供給口63と、第2セグメント6Aの第1接続口25とが接続されるとともに、第2温度調節手段52の排出口66と、第2セグメント6Aの第2接続口26とが接続される。また、温度センサ71(図3に示す)のセンサ用コネクタ(図示省略)と、加硫金型42に設けられるセンサ接続端子部(図示省略)とが接続される。
そして、加硫工程S2では、第1セグメント6Aに第1熱媒45aを供給して第1セグメント6Aを加熱する第1工程S21と、第2セグメント6Bに第2熱媒45bを供給して第2セグメント6Bを加熱する第2工程S22とが実施される。本実施形態では、第1工程S21及び第2工程S22が、同時に実施される。
第1工程S21では、図1及び図5に示されるように、第1熱媒加熱手段51cによって、予め定められた温度に加熱された第1熱媒45aが、第1熱媒供給手段51aの分配部54に供給される。分配部54に供給された第1熱媒45aは、各孔部54bからホース55を介して、第1熱媒供給手段51aの各供給口53に案内される。そして、各供給口53に案内された第1熱媒45aは、第1接続口21を介して、各第1セグメント6Aの第1チャンバー部15aに案内される。
第1チャンバー部15aに案内された第1熱媒45aは、第1セグメント6Aを加熱しながら第2チャンバー部15bに案内され、図6に示されるように、第2接続口22から第1熱媒排出手段51bの排出口56に排出される。各排出口56に排出された第1熱媒45aは、図1及び図6に示されるように、第1熱媒排出手段51bの集約部57を介して、第1熱媒加熱手段51cに回収される。第1熱媒加熱手段51cに回収された第1熱媒45aは、第1熱媒加熱手段51cで再加熱され、第1熱媒供給手段51aの分配部54に供給される。
このように第1工程S21では、第1セグメント6Aに第1熱媒45aを供給させて、各第1セグメント6を効果的に加熱することができる。本実施形態では、第1制御装置60により、第1熱媒45aが予め定められた温度に制御される。これにより、各第1セグメント6Aには、一定温度の第1熱媒45aが安定して供給されるため、各第1セグメント6Aを効果的に加熱することができる。
第2工程S22では、図1に示されるように、第2熱媒加熱手段52cによって、予め定められた温度に加熱された第2熱媒45bが、第2熱媒供給手段52aの分配部64に供給される。分配部64に供給された第2熱媒45bは、分配部64の各孔部(図示省略)からホース68を介して、第2熱媒供給手段52aの各供給口63に案内される。そして、各供給口63に案内された第2熱媒45bは、第1接続口25を介して、各第2セグメント6Aの第1チャンバー部16a(図3に示す)に案内される。
第1チャンバー部16aに案内された第2熱媒45bは、第2セグメント6Aを加熱しながら第2チャンバー部16b(図3に示す)に案内され、第2接続口26から第2熱媒排出手段52bの排出口66に排出される。各排出口66に排出された第2熱媒45bは、第2熱媒排出手段52bの集約部67を介して、第2熱媒加熱手段52cに回収される。第2熱媒加熱手段52cに回収された第2熱媒45bは、第2熱媒加熱手段52cで再加熱され、第2熱媒供給手段52aの分配部64に供給される。このように第2工程S22では、第2セグメント6Bに第2熱媒45bを供給して、第2セグメント6Bを効果的に加熱することができる。
第2工程S22では、第2制御装置70により、第2熱媒45bが、第1熱媒45aとは独立して温度制御される。これにより、加硫工程S2では、第1セグメント6A及び第2セグメント6Bの温度上昇特性に応じて、第1熱媒45a又は第2熱媒45bをそれぞれに供給することができる。
上述したように、第1セグメント6Aは、相対的なものとして、急激な温度上昇傾向を示す。一方、第2セグメント6Bは、相対的なものとして、緩やかな温度上昇傾向を示す。このため、従来の加硫工程S2のように、第1セグメント6Aと第2セグメント6Bに、同一温度の熱媒45a、45bが供給されると、第1セグメント6Aと第2セグメント6Bとの温度差が大きくなりやすい。このような温度差は、生タイヤTnを均一に加硫することを阻害する。
本実施形態の第2工程S22は、第1セグメント6Aと第2セグメント6Bとの温度差が、予め定められた範囲内となるように、第2熱媒45bの温度が調節される。なお、第1セグメント6Aの温度は、上述したように、加熱開始から一定時間経過後、第1熱媒45aの温度と同一であるとみなすことができる。また、第2セグメント6Bの温度は、温度センサ71で測定される。これらの第1セグメント6Aの温度及び第2セグメント6Bの温度から、第1セグメント6Aと第2セグメント6Bとの温度差が求められる。このような温度差の計算は、例えば、第1制御装置60及び第2制御装置70をコントロールするコンピュータ装置等(図示省略)によって実施される。
そして、第2工程S22では、第1セグメント6Aと第2セグメント6Bとの温度差が、予め定められた範囲外である場合、第2温度調節手段52によって、第1熱媒45aよりも温度の高い第2熱媒45bが、第2セグメント6Bに供給される。これにより、第2セグメント6Bの温度を早期に高めて、第1セグメント6Aと第2セグメント6Bとの温度差を、予め定められた範囲に設定することができる。
一方、第1セグメント6Aと第2セグメント6Bとの温度差が、予め定められた範囲内である場合、第2セグメント6Bを、第1セグメント6Aよりも加熱する必要がない。このため、第2温度調節手段52によって、第1熱媒45aと同一の温度に設定された第2熱媒45bが、第2セグメント6Bに供給される。これにより、第2セグメント6Bの温度が、第1セグメント6Aの温度よりも高くなるのを防ぐことができる。
このような第2熱媒45bの温度が調節される第2工程S22は、加硫工程S2が実施される間、繰り返し行われる。このため、第2工程S22では、各セグメント6A、6Bの温度を均一化でき、ひいては、生タイヤTnを均一に加硫することができる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1〜図3に示す基本構造を有し、第1温度調節手段及び第2温度調節手段を有する剛性中子装置が製造された(実施例)。実施例の剛性中子装置の中子本体の外側に生タイヤが形成され、この生タイヤを中子本体とともに、加硫金型内に投入されて加硫された。
実施例の加硫工程では、温度センサで測定された第2セグメントの温度に基づいて、図8(a)に示されるグラフのように、第1熱媒とは独立して温度制御された第2熱媒が、第2セグメントに供給された。そして、このような工程に基づいて製造された8本のタイヤについて、加硫ムラがあるか否かが目視で確認された。
また、比較のために、図1〜図3に示す基本構造を有し、第1温度調節手段及び第2温度調節手段を有さない剛性中子装置が製造された(比較例)。比較例の剛性中子装置の中子本体の外側に生タイヤが形成され、この生タイヤを中子本体とともに、加硫金型内に投入されて加硫された。
比較例の加硫工程では、第1セグメント及び第2セグメントに同一の温度の熱媒が供給された。図8(b)に、比較例の熱媒及び第2セグメントの温度と、加硫時間との関係を示すグラフを示す。そして、このような工程に基づいて製造された2本のタイヤについて、加硫ムラがあるか否かが目視で確認された。なお、共通仕様は、次のとおりである。
中子本体:
第1セグメント:5個
第2セグメント:5個
第1、第2制御装置:アズビル(株)製のインテリジェント圧力センサ・スイッチ(SPS300)
タイヤサイズ:275/40RF18
テストの結果、図8(a)、(b)に示されるように、実施例の第2セグメントは、比較例の第2セグメントに比べて、温度を効果的に上昇させることができ、第1セグメントの温度と第2セグメントの温度とを早期に均一にすることができた。また、実施例のタイヤ(8本)のうち、加硫ムラが発生したのは、1本であった。一方、比較例のタイヤ(2本)のうち、加硫ムラが発生したのは、2本であった。従って、実施例の剛性中子装置を用いた製造方法では、比較例の製造方法に比べて、生タイヤを均一に加硫できることが確認できた。
1 剛性中子装置
2 中子本体
3 温度調節手段
6A 第1セグメント
6B 第2セグメント
15 チャンバー
16 チャンバー
45a 第1熱媒
45b 第2熱媒
51 第1温度調節手段
52 第2温度調節手段

Claims (6)

  1. タイヤ周方向に複数個のセグメントを並べて円環状とされる中子本体と、前記中子本体を加熱するための温度調節手段とを含む空気入りタイヤ製造用の剛性中子装置であって、
    前記セグメントは、第1セグメントと、前記第1セグメントとは温度上昇特性が異なる第2セグメントとを含み、しかも、前記各セグメントの内部には、熱媒が出入りするチャンバーが設けられており、
    前記温度調節手段は、
    前記第1セグメントの前記チャンバーに第1熱媒を供給する第1温度調節手段と、
    前記第2セグメントの前記チャンバーに前記第1熱媒とは独立して温度制御が可能な第2熱媒を供給する第2温度調節手段とを含むことを特徴とする剛性中子装置。
  2. 前記第2温度調節手段は、前記第1セグメントと前記第2セグメントとの温度差が、予め定められた範囲内となるように前記第2熱媒の温度を調節する請求項1記載の剛性中子装置。
  3. 前記セグメントは、複数個の前記第1セグメントと、複数個の第2セグメントとを含み、
    前記第1温度調節手段は、前記各第1セグメントに同一温度の前記第1熱媒を供給し、
    前記第2温度調節手段は、前記各第2セグメントに同一温度の前記第2熱媒を供給する請求項1又は2記載の剛性中子装置。
  4. 前記第1セグメントの形状は、前記第2セグメントの形状と異なり、
    前記第1セグメントの前記チャンバーは、前記第2セグメントの前記チャンバーと実質的に同一形状である請求項1乃至3のいずれかに記載の剛性中子装置。
  5. 温度上昇特性が異なる第1セグメントと第2セグメントとをタイヤ周方向に並べて円環状とされる中子本体を用いて空気入りタイヤを製造するための方法であって、
    前記中子本体の外側に生タイヤを形成する工程と、
    前記生タイヤを前記中子本体とともに加硫する加硫工程とを含み、
    前記加硫工程は、
    前記第1セグメントに第1熱媒を供給して前記第1セグメントを加熱する第1工程と、
    前記第2セグメントに前記第1熱媒とは独立して温度制御された第2熱媒を供給する第2工程とを含むことを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  6. 前記第2工程は、前記第1セグメントと前記第2セグメントとの温度差が、予め定められた範囲内となるように前記第2熱媒の温度を調節する請求項5記載の空気入りタイヤの製造方法。
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