JP5036419B2 - タイヤ加硫モールドの予熱装置及びタイヤ製造装置 - Google Patents

タイヤ加硫モールドの予熱装置及びタイヤ製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、生タイヤ(グリーンタイヤ)を加硫成型するタイヤ加硫モールドを、タイヤ加硫機への収容前に予熱する予熱装置、及び、予熱したタイヤ加硫モールドをタイヤ加硫機に収容し、このタイヤ加硫モールド内で生タイヤを加硫成型してタイヤを製造するタイヤ製造装置に関する。
空気入りタイヤは、一般に、未加硫ゴム等からなる各種のタイヤ構成部材を組み合わせて生タイヤを成型した後、加硫成型されて所定形状に製造される。この加硫成型工程では、従来、タイヤ加硫モールド(外型)内に生タイヤを収納し、その内側でブラダを膨張させて生タイヤをタイヤ加硫モールドに押し付ける等して加硫成型するタイヤ加硫機が広く使用されている。
ところで、このようなタイヤ加硫機では、通常、加硫成型するタイヤのサイズや形状等の変更に対応するため、タイヤ加硫モールドが交換可能に構成されており、製造するタイヤに応じて、タイヤ加硫モールドを交換して生タイヤを加硫成型する。そのため、このタイヤ加硫機を備えたタイヤ製造装置では、複数種類のタイヤ加硫モールドを予め準備して保管しておき、そこから必要なものを搬出してタイヤ加硫機に収容し、所定の加硫温度に加熱して加硫成型を行う。ところが、このような従来のタイヤ製造装置では、タイヤ加硫モールドは略常温の状態で保管されるのが一般的であり、タイヤ加硫モールドをタイヤ加硫機内に収容してから加熱して、生タイヤ収納前の所定温度まで昇温させて予熱するのに比較的長時間を要する。その結果、このタイヤ製造装置では、予熱している間はタイヤ加硫機による加硫成型が行えず、その時間に応じて、タイヤ加硫機の稼働効率や加硫成型の作業効率が低くなる等して、タイヤ製造の生産性が低くなる傾向がある。
そこで、従来、このような問題に対処すべく、次に使用するタイヤ加硫モールドを、使用前に予熱ステーションで加熱して所定温度に予熱しておき、その後、タイヤ加硫機内のものと交換等して使用することで、タイヤ加硫機内における、上記したタイヤ加硫モールドの昇温及び予熱時間を短縮させたタイヤ製造装置が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、この従来のタイヤ製造装置では、予熱したタイヤ加硫モールドを、モールドホルダ等の周辺部品を取り付けてタイヤ加硫用のコンテナに組み込む等した後、それらを加硫ステーションのタイヤ加硫機に収容等して、生タイヤの加硫成型を開始する。そのため、このタイヤ製造装置では、予熱したタイヤ加硫モールドをタイヤ加硫機に収容するまでに時間がかかるとともに、モールドホルダ等の取り付けられるコンテナの部品の温度によっては、それらに熱を奪われることもある。その結果、このタイヤ製造装置では、タイヤ加硫機に収容するまでに、一旦予熱したタイヤ加硫モールドの温度が低下し易く、タイヤ加硫機に収容した後に、タイヤ加硫モールドを、取り付けられた周辺部品及びコンテナ等とともに再び加熱して昇温させる必要もある。従って、このような従来のタイヤ製造装置では、タイヤ加硫機による上記した昇温時間を含む加硫時間を短縮させて、機体の稼働効率等を高める効果が充分でなく、タイヤ製造の生産性を効果的に向上させるのは難しい。
特開平11−245228号公報
本発明は、前記従来の問題に鑑みなされたものであって、その目的は、生タイヤの加硫成型に使用するタイヤ加硫モールドを、タイヤ加硫機に取出し可能に収容されるコンテナに組み込んだ状態で、タイヤ加硫機への収容前に予熱し、タイヤ加硫機の稼働効率や加硫成型の作業効率を高めて、タイヤ製造の生産性を向上させることである。
請求項1の発明は、タイヤ加硫モールドをタイヤ加硫機への収容前に予熱する予熱装置であって、前記タイヤ加硫モールドが組み込まれ、前記タイヤ加硫機に取出し可能に収容されるコンテナを加熱するコンテナ加熱手段を備え、該コンテナ加熱手段により前記タイヤ加硫モールドが組み込まれた状態の前記コンテナを加熱して、該コンテナとともに前記タイヤ加硫モールドを予熱し、前記コンテナ加熱手段が、前記コンテナに設けられた流路に加熱流体を供給して該コンテナを加熱する加熱流体供給手段、及び、前記コンテナに接触して加熱する接触加熱部材であり、前記加熱流体供給手段は、前記コンテナの流路に着脱可能に接続する接続手段を有し、該接続手段を介して前記加熱流体を前記流路に供給し、前記接触加熱部材は、移動手段により移動して前記コンテナに対して接近及び離間するとともに前記コンテナを挟み込むように接触する一対のプラテンを有し、該一対のプラテンにより前記コンテナを挟み込んだ両側から加熱することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載されたタイヤ加硫モールドの予熱装置において、前記プラテンの移動手段が、前記プラテンの駆動手段と、前記プラテンの移動を案内する案内手段を有することを特徴とする
請求項の発明は、請求項1又は2に記載されたタイヤ加硫モールドの予熱装置において、前記タイヤ加硫モールドを160〜190℃の範囲内の温度に予熱することを特徴とする。
請求項の発明は、タイヤ加硫モールドが組み込まれたコンテナを取出し可能に収容するタイヤ加硫機を備え、該タイヤ加硫機に収容した前記コンテナのタイヤ加硫モールド内で生タイヤを加硫成型するタイヤ製造装置であって、前記タイヤ加硫モールドが組み込まれた状態の前記コンテナを加熱し、該コンテナとともに前記タイヤ加硫モールドを前記タイヤ加硫機への収容前に予熱する請求項1ないしのいずれかに記載されたタイヤ加硫モールドの予熱装置と、前記コンテナを搬送する搬送装置と、前記搬送装置上の前記コンテナを前記予熱装置に搬入し、前記コンテナを前記予熱装置から前記搬送装置上に搬出する前記コンテナの移動手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項の発明は、請求項4に記載されたタイヤ製造装置において、前記コンテナの移動手段が、前記コンテナに当接する当接部材と、該当接部材を移動させて前記コンテナを移動させる第1のピストン・シリンダ機構と、前記当接部材を前記コンテナに当接する位置と前記コンテナに接触しない位置に移動させる第2のピストン・シリンダ機構とを有することを特徴とする
本発明によれば、生タイヤの加硫成型に使用するタイヤ加硫モールドを、タイヤ加硫機に取出し可能に収容されるコンテナに組み込んだ状態で、タイヤ加硫機への収容前に予熱でき、タイヤ加硫機の稼働効率や加硫成型の作業効率を高めて、タイヤ製造の生産性を向上させることができる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態のタイヤ製造装置は、上記した従来のタイヤ製造装置と同様に、生タイヤを収納可能なタイヤ加硫モールド(以下、加硫モールドという)を有するタイヤ加硫機を備え、その加硫モールド内に収納した生タイヤ内でブラダを膨張させて、生タイヤを加硫モールドの内面に押し付ける等して加硫成型する装置である。また、このタイヤ製造装置は、タイヤ加硫機に、加硫モールドが組み込まれたタイヤ加硫用のコンテナを取出し可能に収容し、この収容したコンテナの加硫モールド内で生タイヤを加硫成型して、所定形状の空気入りタイヤを製造する。
図1は、本実施形態のタイヤ加硫機が備える加硫モールドを組み込んだ状態のコンテナを模式的に示す要部断面図であり、加硫成型する生タイヤの幅方向に対応する方向の断面を、かつ、その断面の一方側を拡大して示す半断面図である。
なお、以下の説明で軸方向という場合には、加硫モールド10内のタイヤ(図示せず)及び後述するトレッドモールド13の軸方向であり、装置の中心軸線(図のY)の方向のことをいい、半径方向という場合には、それらの半径方向(図の中心軸線Yと直交する方向)のことをいう。
本実施形態のタイヤ加硫機1は、図示のように、上下に対向して配置された一対のサイドモールド11、12と、それらの間に挟まれて配置された、周方向に複数(図では1つのみ示す)に分割されたセクターモールド13Sからなるトレッドモールド13と、を有する加硫モールド10を備え、それらをコンテナ20内に組み込んで収容するようになっている。
また、このタイヤ加硫機1では、各セクターモールド13Sを半径方向に移動可能に、かつ一対のサイドモールド11、12を互いに接近及び離間する方向に移動させる等、それらを相対的に接近離間可能に構成している。このタイヤ加硫機1は、これら一対のサイドモールド11、12と複数のセクターモールド13Sとを、互いに離間した型開き位置(図示せず)と、所定位置に組み合わされて合体(密着)した型閉め位置(図示の位置)との間で移動させる。タイヤ加硫機1は、この型開き位置から型閉め位置への移動により、各モールド11、12、13Sをコンテナ20内に組み込んで収容し、かつ、それらの間に製品タイヤの外形形状に対応した内部空間(キャビティ15)を形成し、加硫成型時には、この加硫モールド10のキャビティ15内に生タイヤ及びブラダ等(図示せず)を収納して加硫成型を行う。
この加硫成型時に、タイヤ加硫機1は、各サイドモールド11、12で主にタイヤの両側面部(タイヤ幅方向外側面)を、セクターモールド13S(トレッドモールド13)で主にタイヤのトレッド部を、それぞれ成型(型付け)して所定形状に形成する。そのため、上下のサイドモールド11、12は、略環状をなすとともに、それぞれの対向面(上サイドモールド11の下面、下サイドモールド12の上面)に、タイヤの両側面部を成型する成型面が、その外形形状等に対応した形状に形成されている。一方、セクターモールド13Sは、それぞれ平面視略弧状に形成されて周方向に組み合わされて全体として略環状をなし、半径方向内側の内周面に、タイヤのトレッドパターンを含むトレッド部を成型する成型面が形成されている。
ここで、この加硫モールド10を収容するコンテナ20は、加硫モールド10を上下方向から挟んで配置された上部クランププレート21及び下部クランププレート22と、それらの間に加硫モールド10を半径方向外側から囲うように配置されたコンテナ20の側面部を構成するコンテナリング(アウターリング)23等を有し、加硫モールド10の各モールド11、12、13Sが連結される等して、それらを上記したように移動させるようになっている。以下、これら各モールド11、12、13Sを組み込むコンテナ20の各部について具体的に説明する。
上下のクランププレート21、22は、それぞれ略中央部に貫通孔21A、22Aが形成された板状をなし、互いに対向して略平行に配置されて、その状態を維持して、加硫モールド10を挟んで相対的に接近及び離間する方向に移動可能に構成されている。また、上部クランププレート21の下面には、上サイドモールド11が取り付けられており、ここでは、上部クランププレート21が上下方向に移動して、下部クランププレート22に対して接近及び離間する。
一方、下部クランププレート22には、上面側の半径方向内側(図の中心軸線Y側)に、略リング状の昇降リング24が、上下方向に昇降変位可能に配置されている。この昇降リング24の周方向の複数箇所には、下部クランププレート22の貫通孔22B内を上下方向に移動可能な略円柱状のロッド25(図では1つのみ示す)が、下方向に向かって突出して固定されており、複数のロッド25が上下方向に連動して移動すると、昇降リング24が昇降して、下部クランププレート22の上面に対して離間及び接触する。また、昇降リング24の上面側には、下サイドモールド12が上サイドモールド11と対向する位置に取り付けられるとともに、その半径方向外側に下部スライドリング26が固定され、その上面に、各セクターモールド13Sが、半径方向に摺動可能に配置されている。
即ち、下サイドモールド12は、昇降リング24と一体に上下方向に移動するのに対し、複数のセクターモールド13Sは、それぞれの半径方向外側に配置された各セグメント27と共に、上下方向に移動しつつ下部スライドリング26上を摺動して半径方向に拡縮変位するようになっている。これら複数のセグメント27は、例えば略環状部材を周方向に分割する等して形成された、それぞれ平面視略弧状の部材であり、各セクターモールド13Sが半径方向内側の内周面に着脱可能に取り付けられている。また、セグメント27は、下端部が下部スライドリング26の上面を摺動可能に、かつ、半径方向外側(背面側)が、下端部から上方に向かって半径方向外側に所定角度で傾斜する傾斜部27Aに形成され、全体として、下方向に向かって徐々に薄くなる断面略楔状に形成されている。
これら複数のセグメント27の半径方向外側には、それらを囲んで略環状のコンテナリング23が、下部クランププレート22の上面側の外端部側に、スペーサリング28を介して取り付けられて固定されている。このコンテナリング23は、複数のセグメント27を半径方向に同期して移動させるための作動部材であり、その内周部に、各セグメント27の傾斜部27Aに対応して、略同じ勾配(角度)で傾斜する傾斜部23Aが、上方に向かって半径方向外側に傾斜するように、傾斜部27Aに対向して形成されている。これらコンテナリング23とセグメント27は、対向する各傾斜部23A、27Aが、例えばあり溝継ぎ手やスライドガイドを介する等、互いを摺動(摺接)可能に係合させる係合手段等を介して連結され、その傾斜方向に沿って互いに摺動して相対的に変位する。
従って、昇降リング24を上昇させて、下部クランププレート22及びコンテナリング23に対して上方向に変位させると、同時に、セグメント27が下部スライドリング26に押し上げられて上方向に移動し、互いに係合する両傾斜部23A、27Aが摺動して、それらの楔作用等により、固定されたコンテナリング23からセグメント27に対して半径方向の外側方向の力が作用する。この力により、各セグメント27が半径方向外側に移動して下部スライドリング26上を摺動し、これらセグメント27と共に、複数のセクターモールド13Sが、半径方向内側の周方向に組み合わされた型閉め位置から、同期して半径方向外側の型開き位置に向かって徐々に移動して拡径する。
一方、上部クランププレート21の下面には、これらコンテナリング23及びセグメント27の上面に対向する位置に、略リング状の上部スライドリング29が取り付けられている。上部スライドリング29は、断面略L字状をなし、半径方向外側端部から下方向に突出する周壁部29Aの内周面が、コンテナリング23の上端部側の外周面を囲んで当接する当接面に、半径方向内側に延びる部分の下面が、セグメント27の上面が摺動する摺動面に、それぞれ形成されている。この上部スライドリング29は、上部クランププレート21と一体に上下方向に移動し、主に下方向に移動して、その下面により、セグメント27の上面を摺動させながら下方向に押し下げて、セグメント27の傾斜部27Aを、コンテナリング23の傾斜部23Aに沿って下方向に向かって摺動させて、セグメント27を上記と逆に半径方向内側に移動させて縮径させる。
このタイヤ加硫機1では、これらコンテナ20等の各部を外部に設置したピストン・シリンダ機構等の各駆動手段によりそれぞれ駆動して移動させ、加硫モールド10の内部を開放するときには、まず、下部クランププレート22に対して上部クランププレート21を上昇させて引き離し、上サイドモールド11を下サイドモールド12及びセクターモールド13Sから離間させる。次に、ロッド25及び昇降リング24を上昇させて、上記したように、各セグメント27及びセクターモールド13Sを、半径方向外側に向かって移動させて下サイドモールド12からそれぞれ離間させる。このようにして、コンテナ20を開いて、各モールド11、12、13Sを型開き位置まで移動させ、キャビティ15を開放して、生タイヤの収納や加硫済みタイヤの取り出し等を行う。
一方、加硫モールド10の内部を閉鎖するときには、まず、上部クランププレート21を下降させて、上サイドモールド11を下サイドモールド12に接近させ、上部スライドリング29の下面をセグメント27の上面に当接させる。続いて、上部クランププレート21を下降させて、上部スライドリング29でセグメント27を下方向に押圧しながら昇降リング24を連動して下降させ、上下のサイドモールド11、12とセクターモールド13Sを軸方向下側に向かって移動させる。同時に、両傾斜部23A、27Aの下方向に向かう摺動により、セグメント27を半径方向内側に向かって上部スライドリング29の下面を摺動させつつ移動させ、各セグメント27及びセクターモールド13Sを半径方向内側に同期して移動させる。これら下降や移動を連動させて行い、各モールド11、12、13Sを互いに接近させて型閉め位置まで移動させ、それらを組み合わせてキャビティ15を閉鎖するとともに、コンテナ20を閉じて、その内側に加硫モールド10を組み込んで収容する。
本実施形態のタイヤ製造装置は、複数の加硫モールド10をそれぞれ、このようにコンテナ20に収容して保管し、使用時等には、それらを一体に移動させて、例えばタイヤ加硫機1への収容や交換等も一体に行う。また、タイヤ製造装置は、この加硫モールド10を組み込んだ状態のコンテナ20を加熱して、コンテナ20とともに、加硫モールド10をタイヤ加硫機1への収容前に予熱する加硫モールドの予熱装置(以下、予熱装置という)を備えており、コンテナ20を予熱装置まで搬送して搬入し、加硫モールド10等を、タイヤ加硫機1の外部で予熱装置により予め所定温度に加熱して保持する。
図2は、この予熱装置30の要部を示す側面図であり、その概略構成をコンテナ20や搬送装置80等とともに模式的に示している。
予熱装置30は、図示のように、床面等の設置面S上に固定された架台31と、架台31の四隅に配設されたフレーム32と、各フレーム32の上端部に固定されてそれらに支えられた上板33と、を備え、それらに囲われた空間にコンテナ20を収容して、内部に組み込まれた加硫モールド10(図2では図示せず)とともに予熱する。
即ち、この予熱装置30では、装置を上方から覆うように配置された上板33と架台31との間を、コンテナ20を収容可能な大きさに形成してコンテナ20の収容部34とし、搬送装置80上のコンテナ20を架台31上に移動させて搬入し、収容部34内に収容して予熱する。その際、予熱装置30は、コンテナ20を、その半径方向を略水平方向(図では設置面Sに平行な方向)に向けて、かつ下部クランププレート22を下側にした横置きの状態(姿勢)で収容部34内に搬入(搬出も同様)して所定位置に収容し、その状態で予熱する。また、架台31上の収容部34内の下端位置には、例えば内部にベアリングが組み込まれる等して回転自在な所定幅のガイドローラ35が、コンテナ20の移動方向及び、それと直行する方向(図では紙面に直行する方向)に、互いに所定の間隔を開けて複数配置(図では紙面手前側の4つのみ示す)されており、予熱装置30は、コンテナ20を回転するガイドローラ35上を移動させてその上側に収容する。
ここで、本実施形態のタイヤ製造装置は、この予熱装置30を、例えば保管するコンテナ20の数に応じた数だけ並設させる等、複数設置しており、コンテナ20を搬送装置80により搬送して、これら複数の予熱装置30と、コンテナ20内に加硫モールド10を出し入れする図示しないモールド出入ステーション、及びタイヤ加硫機1との間で移動させるようになっている。また、予熱装置30は、コンテナ20を、搬送装置80上の位置(図示せず)と、収容部34内に収容された位置(図示の位置)との間で移動させる移動手段40を備え、これによりコンテナ20を出し入れして、予熱するコンテナ20の搬入(収容)及び、予熱したコンテナ20の搬送装置80への搬出等を行う。
搬送装置80は、例えば、内部に設けられた電動モータ(図示せず)等により駆動されて回転する車輪81により、設置面Sに固定された案内レール(図示せず)上を移動する等して、タイヤ製造装置内を上記したように移動する搬送台車であり、その上面側に、コンテナ20の移動を案内する案内手段(ここでは、複数の回転自在なローラ82Rからなるローラコンベヤ82)が、コンテナ20の搬出入方向に沿って取り付けられている。
これに対し、予熱装置30の有する移動手段40は、上板33の上側に配置された第1のピストン・シリンダ機構41と、そのピストンロッド41Pの先端に取り付けられた第2のピストン・シリンダ機構42と、架台31と上板33の間(ここでは架台31上)に配置された第3のピストン・シリンダ機構43等からなり、それらを油圧や空気圧で作動させてコンテナ20を移動させる。
第1のピストン・シリンダ機構41は、ピストンロッド41Pを略水平に、かつコンテナ20の搬出入方向と略平行にして、その先端が搬送装置80側を向くように、シリンダ41Sが上板33の上面の略中央部に固定されている。この第1のピストン・シリンダ機構41は、ピストンロッド41Pをシリンダ41S内から出し入れして進退(図の矢印H)させ、その先端の第2のピストン・シリンダ機構42を、収容部34の上方と搬送装置80の上方の各所定位置の間で移動させる。
第2のピストン・シリンダ機構42は、ピストンロッド42Pを第1のピストン・シリンダ機構41のピストンロッド41Pに直行させて、かつ、その先端に取り付けられた後述する当接部材42Tを下方向に向けて、シリンダ42Sが、ピストンロッド41Pの先端に連結部材(図示せず)等を介して略垂直に取り付けられている。この状態で、第2のピストン・シリンダ機構42は、ピストンロッド42Pをシリンダ42S内から出し入れして進退(図の矢印V)させ、当接部材42Tを、その先端(ここでは下端)がコンテナ20に接触しない上方位置と、コンテナ20に接触して所定位置に当接する下方位置との間で移動させる。
第3のピストン・シリンダ機構43は、ピストンロッド43Pを、第1のピストン・シリンダ機構41のピストンロッド41Pと略平行にして、その先端側が収容部34内に位置するように、シリンダ43Sが、収容部34内から外側にかけて配置されている。この第3のピストン・シリンダ機構43は、ピストンロッド43Pをシリンダ43S内から出し入れし、ピストンロッド43Pを、その先端が収容部34内に収容されたコンテナ20(ここでは下部クランププレート22)の側面部に接触しない位置(図示の位置)と、そこから収容部34内に変位した所定位置との間で進退(図の矢印P)させる。この移動により、第3のピストン・シリンダ機構43は、ピストンロッド43Pの先端をコンテナ20に接触させ、搬送装置80側に向かって押圧して所定距離だけ移動させる。
図3は、この移動手段40により、コンテナ20を予熱装置30の収容部34に搬入(収容)する手順の一部を示す模式図であり、図4は、収容したコンテナ20を収容部34から搬出する手順の一部を示す模式図である。また、これら各図では、図2に対応して、予熱装置30等の側面から見た概略構成を、かつ、コンテナ20の搬出入に関係する要部を抜き出して、その動作等を順に模式的に示している。
コンテナ20を搬入するときには、図3に示すように、コンテナ20を搬送する搬送装置80を、予熱装置30に隣接する所定位置まで移動させ、搬送装置80上のコンテナ20を、予熱装置30の移動手段40により収容部34内に引き込むように移動させる。その際、まず、移動手段40(図3A参照)の第2のピストン・シリンダ機構42を作動させて、その下端の当接部材42Tをコンテナ20に接触しない上方位置に移動させる。その状態で、第1のピストン・シリンダ機構41のピストンロッド41Pをシリンダ41S内から出して、先端の第2のピストン・シリンダ機構42を、コンテナ20の上面側に位置する上部クランププレート21の、上記した略中央部の貫通孔21A(図1参照)の上方に配置する。
次に、第2のピストン・シリンダ機構42により、当接部材42Tを下降(図3Aの矢印V1)させて、その先端側(下端側)の所定範囲を貫通孔21A内に挿入する。続いて、第1のピストン・シリンダ機構41のピストンロッド41Pをシリンダ41S内に戻して、第2のピストン・シリンダ機構42及び当接部材42Tを、予熱装置30側に向かって移動(図3Aの矢印H1)させる。この移動により、当接部材42T(図3B参照)を貫通孔21Aの内面(図では右側側面)に当接させて、上部クランププレート21及びコンテナ20に収容部34側に向かう力を作用させ、コンテナ20を、搬送装置80のローラコンベヤ82上を収容部34に向かって移動(図3Bの矢印H2)させる。このように、コンテナ20を、第1のピストン・シリンダ機構42の作動可能範囲内で移動させて、搬送装置80上から収容部34内の所定位置まで移動させる。
続いて、上記と同様に、当接部材42Tをコンテナ20に接触しない上方位置に移動(図3C参照)させて、第1のピストン・シリンダ機構41を作動させ、当接部材42Tを、搬送装置80上のコンテナ20の側方側(図では左側)まで移動させる。次に、当接部材42Tを下降(図3Cの矢印V2)させて、その先端側がコンテナ20(ここでは上部クランププレート21)の側面に当接する位置まで移動させ、第1のピストン・シリンダ機構41により、当接部材42Tを、再び予熱装置30側に向かって移動(図3Cの矢印H3)させる。この移動により、当接部材42T(図3D参照)を、収容部34外の上部クランププレート21の側面(図では左側外面)に当接させ、コンテナ20を、搬送装置80のローラコンベヤ82上を収容部34に向かって移動(図3Dの矢印H4)させる。このようにしてコンテナ20を、搬送装置80から架台31上に搬入し、例えば収容部34内に設けられた移動停止部材(ストッパ)(図示せず)に当接するまで移動させる等して、その全体を収容部34内の所定位置に収容する。
一方、収容したコンテナ20を搬出するときには、図4に示すように、搬送装置80を予熱装置30に隣接する所定位置まで移動させ、予熱装置30内のコンテナ20を、移動手段40により収容部34から押し出すように搬送装置80上に移動させる。その際、まず、移動手段40(図4A参照)の当接部材42Tを、コンテナ20に接触しない上方位置に配置する。次に、第3のピストン・シリンダ機構43を作動させて、そのピストンロッド43Pをシリンダ43S内から出して、ピストンロッド43Pの先端をコンテナ20(ここでは下部クランププレート22)の側面に接触させ、ピストンロッド43Pを収容部34内に向かって送出(図4Aの矢印P1)する。
これにより、ピストンロッド43P(図4B参照)の先端で下部クランププレート22を搬送装置80側に向かって押圧し、コンテナ20を、架台31上のガイドローラ35上を搬送装置80に向かって移動させる。このようにして、コンテナ20を、収容部34内から搬送装置80上の所定位置まで移動させ、当接部材42Tの下方に下部クランププレート22の貫通孔21Aを配置する。次に、当接部材42Tを下降(図4Bの矢印V3)させて、その先端側を貫通孔21A内に挿入し、第1のピストン・シリンダ機構41により、当接部材42Tを搬送装置80側に向かって移動させて、貫通孔21Aの内面(図では左側側面)に当接させる。続いて、当接部材42T(図4C参照)を搬送装置80側に移動させ、コンテナ20を、搬送装置80に向かって移動(図4Cの矢印H5)させて、架台31上から搬送装置80上に押し出し、その全体を収容部34から搬送装置80上の所定位置に搬出する。
ここで、本実施形態の予熱装置30は、以上のようにコンテナ20を収容部34内に収容(図3参照)するが、その際、コンテナ20の所定位置と収容部34の所定位置とが一致するように、コンテナ20を収容毎に略同じ向きで収容部34に収容し、その状態で上記した予熱を行うようになっている。また、予熱装置30の収容部34は、このように収容したコンテナ20及び、その中に組み込まれた加硫モールド10(図1参照)を予熱するための予熱室であるとともに、コンテナ20を保管するための保管室でもあり、コンテナ20等をタイヤ加硫機1内に収容するまで所定温度(又は所定温度範囲)に保持して保管する。
そのため、本実施形態の予熱装置30(図2参照)は、コンテナ20を加熱して予熱するコンテナ加熱手段(予熱手段)を備えており、これにより加硫モールド10が組み込まれた状態のコンテナ20を所定温度に加熱して、コンテナ20とともに加硫モールド10を予熱する。このコンテナ加熱手段は、コンテナ20を内側及び/又は外側から加熱する手段であり、本実施形態では、コンテナ加熱手段を、コンテナ20に接触して加熱する接触加熱部材及び、後述するコンテナ20に設けられた流路に加熱流体を供給してコンテナ20を加熱する加熱流体供給手段60により構成している。
また、ここでは、接触加熱部材を、収容されるコンテナ20に対して上下側に位置するように、収容部34内の上下側に配置された一対の加熱部材(ここでは熱板であるプラテン)50、55により構成し、これら加熱流体供給手段60及び上下のプラテン50、55によりコンテナ20を内外の両側から加熱して、コンテナ20と加硫モールド10を所定温度に予熱する。
上プラテン50は、収容部34に収容された状態のコンテナ20(ここでは上部クランププレート21)に上方側から当接する略円盤状の部材(当接部材)であり、収容部34内の上方に、コンテナ20の上面と対向して略平行(ここでは略水平)に、かつ上下方向に移動してコンテナ20に対して接近及び離間可能に配置されている。また、上プラテン50は、下面側に当接するコンテナ20の上部クランププレート21の大きさに応じて、その上面側の略全体に亘って当接するように、その上面と略同じ大きさ(直径)に、又は、それよりも僅かに小さく形成(ここでは小さく形成)され、収容部34内の上方に、収容されたコンテナ20を上方から覆う位置に配置されている。
加えて、この上プラテン50には、移動手段(図示せず)が連結されており、これにより上下方向に移動(図2の矢印F)して、その下面がコンテナ20(上部クランププレート21)の上面に接触しない上方位置(離間位置)と、接触して当接する下方位置(当接位置)との間で往復移動する。この移動手段は、例えばピストン・シリンダ機構等の駆動手段や、移動を案内する案内手段等からなる周知の手段であり、上プラテン50を、略水平状態を維持させつつ略垂直方向に移動させて、コンテナ20に接触及び離間させる。
また、上プラテン50は、上記したように、コンテナ20(上部クランププレート21)に接触及び離間可能な加熱部材であり、加熱手段により所定温度に加熱されて、下面側に当接するコンテナ20の上部クランププレート21に伝熱してコンテナ20等を加熱する。この上プラテン50の加熱は、例えば、その内部や上面等に設けられた各種のヒータ等の加熱装置や、又は、内部に形成された流路中に供給される加熱された液体や気体等の加熱流体等により行われ、ここでは、所定温度に加熱されたスチーム(加熱蒸気)を、上プラテン50内の内部流路(図示せず)に供給して上プラテン50を加熱する。
従って、この上プラテン50には、ボイラー等のスチーム供給源(図示せず)と内部流路の入口とを結ぶ供給用管路(配管)51、及び内部流路の出口側に取り付けられた排気用管路52等からなるスチームを循環させる給排気管等が接続されている。また、供給用管路51の途中には、スチームの通路を開閉可能な電動弁や電磁弁、又は操作弁(ここでは空気圧で作動するピストン弁53)が接続されており、ピストン弁53を作動させることで供給用管路51が開閉され、開放時にスチーム供給源から供給されるスチームが、上プラテン50の内部流路中に供給されて排気用管路52を通って循環する。上プラテン50は、このスチームにより所定温度に加熱され、当接するコンテナ20(上部クランププレート21)を主に伝熱により加熱して、上部クランププレート21を介してコンテナ20及び加硫モールド10を上方側から予熱する。
一方、収容部34の下方側には、下プラテン55が、上プラテン50と対向して、かつ上プラテン50の移動手段と同様の移動手段(図示せず)により上下方向に移動して、上プラテン50及び、収容部34内に収容されたコンテナ20の下面に対して接近及び離間可能に配置されている。下プラテン55は、コンテナ20(ここでは下部クランププレート22)に下方側から当接する略円盤状の部材(当接部材)であり、上プラテン50と同様に、上面側に当接する下部クランププレート22の大きさに応じて、その下面の略全体に亘って当接可能な大きさに形成されている。
この予熱装置30では、下プラテン55は、上プラテン50と略同じ大きさに形成され、上プラテン50に対してコンテナ20を挟んで略同芯状に、かつ互いの対向面(上プラテン50の下面と下プラテン55の上面)が略平行になるように配置されている。また、下プラテン55は、上プラテン50に対して、この略同芯状かつ略水平状態を維持しつつ移動手段により略垂直方向に移動(図2の矢印G)して上下動し、コンテナ20に接近及び離間する。
ここで、下プラテン55は、架台31に上下動可能に係止されるとともに、架台31上に設けられたガイドローラ35間の隙間に、或いは、ガイドローラ35を上面側に形成した凹部に収容する等して、ガイドローラ35に干渉されずに上下動するように構成されている。また、下プラテン55は、このように上下動することで、上プラテン50と同様に、コンテナ20(ここでは下部クランププレート22)に接触及び離間可能な加熱部材であり、加熱手段により所定温度に加熱されて、上面側に当接する下部クランププレート22に伝熱してコンテナ20等を加熱する。
具体的には、この下プラテン55は、上プラテン50と同様に、内部に形成された内部流路(図示せず)に供給されるスチームにより加熱され、スチーム供給源(図示せず)と内部流路の入口とを結ぶ供給用管路56、及び内部流路の出口側に取り付けられた排気用管路57等からなるスチームを循環させる給排気管等が接続されている。また、供給用管路56の途中には、スチームの通路を開閉可能なピストン弁58が接続されており、このピストン弁58を作動させることで供給用管路56が開閉され、開放時にスチーム供給源から供給されるスチームが、下プラテン55の内部流路中に供給されて排気用管路57を通って循環する。下プラテン55は、このスチームにより所定温度に加熱され、当接するコンテナ20(下部クランププレート22)を主に伝熱により加熱して、下部クランププレート22を介してコンテナ20及び加硫モールド10を下方側から予熱する。
本実施形態では、このプラテン50、55により、コンテナ20に接触して加熱する接触加熱部材を構成し、これらコンテナ20を挟み込むように接触する一対のプラテン50、55により、コンテナ20を挟み込んだ両側(ここでは上下側)から加熱する。同時に、この予熱装置30では、上記した加熱流体供給手段60により、コンテナ20に設けられた流路に加熱流体を供給し、コンテナ20を上下側に加えて、この加熱流体により内側からも加熱して予熱する。
具体的には、このコンテナ20(図1参照)では、略環状のコンテナリング23内の外周面側(ここではコンテナ20の外側面側)に、加熱流体を循環させるための複数(図では2つ)の流路(ジャケット)23B、23Cが、コンテナリング23の周方向の略全体に亘って、互いに複数箇所で連通するようにコンテナリング23の内部に形成されている。また、この流路23B、23Cは、コンテナリング23の外周面に沿って、隔壁23Dにより区画される等して外部から区画されて、互いに略平行な環状の連続した空間に形成されている。これら流路23B、23Cは、例えば隔壁23Dに形成された2つの貫通孔で外部と連通し、その一方の貫通孔を介して内部に供給される加熱流体が内部を通過し、他方の貫通孔から外部に排出される等して、加熱流体が内部の全体に亘って循環するようになっている。
ここでは、コンテナリング23の外周面に連結部材61が取り付けられ、加熱流体の供給及び排気用の貫通孔が、連結部材61の取付面に一端側が開口するように、一方の流路(ここでは流路23B)に連通して隔壁23Dに形成されている。また、連結部材61の内部には、これら隔壁23Dの各貫通孔の開口部に連通して加熱流体を循環させるための循環流路61Aが形成されており、これら各循環通路61Aは、一端側の開口部の周囲と隔壁23Dとの間にオーリング等のシール部材(封止部材)を挟み込む等して、対応する隔壁23Dの各貫通孔と互いに連通している。一方、各循環通路61Aの他端側は、それぞれ連結部材61の下面に開口し、各開口部に後述する加熱流体供給手段60と着脱可能に接続して連結するためのジョイントであるソケット62が取り付けられている。
このコンテナ20の連結部材61に対応して、予熱装置30(図2参照)には、加熱流体供給手段60を構成する接続手段63が設けられ、接続手段63を連結部材61に接続することで、それらを介して加熱流体供給手段60とコンテナ20とが連結される。即ち、接続手段63は、コンテナ20の流路(ここではコンテナリング23の流路23B、23C)に、連結部材61等を介して着脱可能に接続するためのものであり、加熱流体供給手段60は、この接続手段63を介して、加熱流体をコンテナ20の流路23B、23Cに供給する。
ここで、加熱流体供給手段60が供給する加熱流体は、コンテナ20を内側から加熱して、コンテナ20及び、その内側に組み込まれた加硫モールド10を加熱するためのものであり、接触するコンテナ20の流路23B、23Cの内面に対して主に伝熱して加熱する。また、このように使用される加熱流体は、例えば所定温度に加熱されたスチーム(加熱蒸気)や不活性ガス、又は空気等の加熱気体、或いは、加熱された水や油等の加熱液体等の加熱(伝熱)媒体であり、ここでは、コンテナリング23の流路23B、23C内に、スチームを供給して循環させ、コンテナリング23を介してコンテナ20等を加熱及び予熱する。
本実施形態では、この加熱流体供給手段60を、上記した接続手段63に加えて、そこに接続された管路64、65等から構成し、主に収容部34内のコンテナ20の移動端側の側方を中心に配置している。また、この予熱装置30では、移動手段40によりコンテナ20を収容部34内に移動させて収容するときに、コンテナリング23に取り付けられた連結部材61が、コンテナ20の移動方向前方側(加熱流体供給手段60側)の所定位置に配置されるように、コンテナ20の向き(連結部材61の周方向位置)及び収容部34内での位置を所定位置に位置決めして収容するようになっており、その状態で、連結部材61の下側に対向する位置に接続手段63を配置している。
この接続手段63は、予熱装置30のフレーム32等に固定されたピストン・シリンダ機構63Aと、そのピストンロッドの先端(上端)に取り付けられた接続部材63Bと、その上面上に設けられた複数(ここでは2つ)のプラグ63C(図では1つのみ示す)等から構成され、接続部材63Bの上面及びプラグ63Cが、上方側の連結部材61の下面に対向して所定距離を隔てて配置されている。ピストン・シリンダ機構63Aは、ピストンロッドを上方に向けた状態で略垂直方向に配置され、空気圧又は油圧により作動して、その先端の接続部材63B及びプラグ63Cを連結部材61に接近及び離間させる。
接続部材63Bは、内部にスチームの供給用及び排気用流路が、それぞれ一端側が側面に開口するとともに、他端側が上面に、かつ連結部材61下面の各ソケット62と対向する位置に開口して形成され、この上面の開口部のそれぞれに、プラグ63Cが上方に向かって突出して取り付けられている。このプラグ63Cは、連結部材61のソケット62内に各々挿入されて嵌め込まれる等して嵌合可能に形成されて、ソケット62と共に、互いに着脱可能に接続する結合手段を構成し、これらが互いに接続することで、接続部材63B及び連結部材61内の各流路が互いに連通するようになっている。
また、接続部材63Bに形成された各流路の他方側(側面側)の開口部には、それぞれ、スチーム供給源(図示せず)と供給用流路とを結ぶ供給用管路64、及び排気用流路の出口側に取り付けられた排気用管路65等からなるスチームを循環させる給排気管等が接続されている。この供給用管路64の途中には、スチームの通路を開閉可能な電動弁や電磁弁、又は操作弁(ここではピストン弁66)が接続され、加熱流体供給手段60は、このピストン弁66に所定の空気圧を作用させて作動させ、スチーム通路を開閉してスチームを供給及び停止する。
以上の加熱流体供給手段60は、例えばコンテナ20が所定位置に収容されたことを近接センサ(図示せず)が検知したとき等に、ピストン・シリンダ機構63Aを作動させて接続部材63B(図2では実線で示す)を連結部材61に向かって所定距離だけ移動(上昇)(図2の矢印X)させ、接続部材63B(図2では点線で示す)の上面を連結部材61(ソケット62)の下面側に当接させる。これにより、接続部材63B側のプラグ63Cを、連結部材61側のソケット62内に挿入して互いに接続させ、それらを介して接続部材63B及び連結部材61内の各流路を連通させて、コンテナリング23の流路23B、23Cと加熱流体供給手段60(接続手段63)とを連結する。その後、ピストン弁66を開いて、接続手段63及び連結部材61を介して、コンテナリング23の流路23B、23C内に所定温度のスチームを供給する。また、この流路23B、23C内に供給するスチームを排気用管路65から排気し、スチームを順次コンテナリング23内に供給して、コンテナ20及び加硫モールド10を所定温度まで加熱する。
一方、コンテナ20の加熱や予熱を停止して搬出するときには、ピストン弁66を閉じてスチームの供給を停止し、ピストン・シリンダ機構63Aを作動させて接続部材63Bを下降させ、プラグ63Cをソケット62外に引き抜いて元の位置まで移動させる。
本実施形態の予熱装置30は、この接続手段63等を介して加熱流体供給手段60によりコンテナ20を内側から加熱すると同時に、上記した上下のプラテン50、55により各クランププレート21、22を介してコンテナ20を加熱する。これら各加熱によりコンテナ20を所定温度に加熱して、その内側に組み込まれた加硫モールド10を加熱し、コンテナ20及び加硫モールド10を昇温させて予熱する。
その際、例えば供給する各スチームの温度を制御して所定温度のスチームを供給し、或いは、温度測定手段(図示せず)によりコンテナ20や加硫モールド10の各部の温度を測定し、この温度の測定結果に基づいて各ピストン弁53、58、66を開閉し、各スチームの供給及び停止を制御する等して、加硫モールド10等を所定温度(又は所定温度範囲)に予熱して保持する。ここでは、予熱装置30は、加硫モールド10を、160〜190℃の範囲内の温度に予熱して、その範囲内の温度を維持して保管するようになっている。
次に、以上説明した予熱装置30によりコンテナ20及び加硫モールド10を予熱して、タイヤを製造する手順や動作等について説明する。
なお、以下の各手順等は、例えば、各種のデータ処理や解析、演算等を行うマイクロプロセッサ(MPU)や各種プログラムを格納したROM、処理のための一時的なデータの保存等を行うRAM等の記憶手段等を備えたマイクロコンピュータや、外部機器との接続のためのインターフェース等からなる制御装置(図示せず)により制御されて、所定のプログラムや予め設定された条件等に基づいて、予熱装置30や搬送装置80を含むタイヤ製造装置の各部を所定のタイミングで作動させる等、連動して作動させて実行される。
タイヤ製造時には、まず、コンテナ20(図1参照)をタイヤ加硫機1内に収容するが、このタイヤ製造装置では、その前に、加硫モールド10が組み込まれた状態のコンテナ20を予熱装置30(図2参照)により加熱し、このコンテナ20とともに加硫モールド10を、タイヤ加硫機1外で予熱しておく。予熱時には、まず、加硫モールド10をコンテナ20内に収容し、それらを一体に搬送装置80(図3参照)により予熱装置30まで搬送し、移動手段40により、上記したようにコンテナ20を予熱装置30側に移動させて、収容部34内の所定位置に収容する。
次に、予熱装置30のコンテナ加熱手段によりコンテナを所定温度に加熱して、コンテナ20と共に加硫モールド10を予熱する。その際、この予熱装置30では、まず、接続手段63(図2参照)のプラグ63Cと連結部材61のソケット62とを接続して、加熱流体供給手段60とコンテナ20(ここではコンテナリング23)を連結する。同時に、上プラテン50を上方位置からコンテナ20に向かって下降(図2の矢印F)させ、かつ下プラテン55を下方位置からコンテナ20に向かって上昇(図2の矢印G)させる。これにより、上プラテン50の下面を、コンテナ20(上部クランププレート21)の上面に当接させ、下プラテン55の上面を、コンテナ20(下部クランププレート22)の下面に当接させ、これら一対のプラテン50、55を、コンテナ20の上下側に接触させてコンテナ20を両側から挟みこむ。
この状態で、加熱流体供給手段60により、接続手段63を介してコンテナリング23(図1参照)の流路23B、23Cの内側に向かってスチームを供給し、このスチームによりコンテナリング23及びコンテナ20を内側から加熱する。同時に、上下のプラテン50、55(図2参照)にスチームを供給して加熱し、それぞれ当接する各クランププレート21、22を伝熱により加熱して、それらを介して、コンテナ20を挟み込んだ両側から加熱する。このタイヤ製造装置では、このようにして、コンテナ20及び加硫モールド10を収容部34内で予熱する、即ち、従来のようにタイヤ加硫機1内で予熱せずに、その外部に別個に設けた予熱装置30内でコンテナ20及び加硫モールド10を所定温度(ここでは160〜190℃の範囲内の温度)に予熱して保持しておく。
予熱したコンテナ20の使用時には、上下のプラテン50、55をコンテナ20から離間させつつ、接続手段63と連結部材61の接続を解除し、移動手段40(図4参照)により、上記したようにコンテナ20を搬送装置80側に移動させて、収容部34内から搬送装置80上に移動させる。次に、コンテナ20を搬送装置80によりタイヤ加硫機1まで搬送して、この予熱した加硫モールド10(図1参照)を組み込んだコンテナ20をタイヤ加硫機1の内部に収容する。
続いて、このタイヤ加硫機1に収容したコンテナ20を開いて、加硫モールド10のキャビティ15内に生タイヤを収納して加硫成型する。その際、このタイヤ製造装置では、略袋状のブラダと、その端部等を保持するブラダ保持手段からなるブラダユニットを、別工程で生タイヤ内に装着し、シェーピング装置によりブラダを膨張させる等して生タイヤをシェーピング等し、その状態の生タイヤをブラダユニット等と一体に加硫モールド10内に収納する。次に、生タイヤ内でブラダユニットのブラダを膨張させ、生タイヤを加硫モールド10の内面に押し付けながら加熱して加硫成型する。
なお、このブラダユニットは、常温の状態で生タイヤに装着してもよいが、本実施形態の予熱装置30と同様の、プラテンや加熱流体等でブラダを内外等から加熱する予熱装置により所定温度に予熱してから生タイヤに装着してもよい。従って、タイヤ加硫機1では、生タイヤ等を常温から加熱して加硫成型してもよく、予熱したコンテナ20に予熱したブラダユニットを装着した生タイヤを収納する等、それぞれ別工程で予熱したものを組み合わせて加硫成型してもよい。
本実施形態のタイヤ製造装置は、このように加硫モールド10が組み込まれたコンテナ20をタイヤ加硫機1に取出し可能に収容し、このタイヤ加硫機1に収容したコンテナ20の加硫モールド10内で生タイヤを加硫成型する。この加硫成型時の熱と圧力により、生タイヤの未加硫ゴムに加硫反応(架橋反応)を進行させつつ、その外形を加硫モールド10により型付けし、所定時間経過後に、加硫成型後のタイヤをタイヤ加硫機1外に取り出す等して、所定形状及び性能の製品タイヤを製造する。
以上説明したタイヤ製造工程で、このタイヤ製造装置では、タイヤ加硫機1内へ収容する前に、加硫モールド10をコンテナ20と共に予熱装置30により予熱するため、タイヤ加硫機1内に、それらを高い温度の状態で収容することができる。これに伴い、加硫モールド10等をタイヤ加硫機1内に収容してから、生タイヤ収納前の所定温度まで昇温させるのに必要な時間を削減でき、タイヤ加硫機1による加硫時間を短縮することができる。同時に、このタイヤ製造装置では、加硫モールド10の予熱をタイヤ加硫機1外で行うため、タイヤ加硫機1をより有効に活用できるとともに、加硫モールド10の変更後等でも、タイヤ加硫機1による加硫成型を直ちに再開できる等、その稼動効率や加硫成型の作業効率を効果的に高めることができる。
また、この予熱装置30では、加硫モールド10をコンテナ20に組み込んだ状態で予熱して、そのままタイヤ加硫機1内に収容するため、予熱した加硫モールド10をタイヤ加硫機1に収容するまでに要する時間を短縮することができる。同時に、加硫モールド10から周囲の部材等に奪われる熱量を減少できるため、加硫モールド10のタイヤ加硫機1への収容までの温度低下を抑制でき、その温度を従来よりも高い温度に維持することができる。その結果、タイヤ加硫機1による上記した昇温時間を含む加硫時間をより短縮して、機体の稼働効率等を一層高めることができ、タイヤ製造の生産性を効果的に向上させることができる。
従って、本実施形態によれば、生タイヤの加硫成型に使用する加硫モールド10を、タイヤ加硫機1に取出し可能に収容されるコンテナ20に組み込んだ状態で、タイヤ加硫機1への収容前に予熱でき、タイヤ加硫機1の稼働効率や加硫成型の作業効率を高めて、タイヤ製造の生産性を向上させることができる。また、この予熱装置30では、加熱流体供給手段60によりコンテナ20を内側から加熱するとともに、上下のプラテン50、55によりコンテナ20を挟み込んで両側から加熱するため、コンテナ20の加熱効率を効果的に高めることができ、その予熱するための時間(予熱時間)を一層短縮することができる。
ここで、本実施形態では、加硫モールド10を160〜190℃の範囲内の温度に予熱したが、この予熱温度が160℃よりも低い場合には、上記した加硫成型時に加硫時間を短縮する充分な効果が得られない恐れがある。一方、この予熱温度が190℃よりも高い場合には、生タイヤを加硫モールド10内に収納したときに、生タイヤの一部の未加硫ゴムに加硫反応が進行して、いわゆるゴム焼けが発生する等、生タイヤに悪影響を及ぼす恐れがある。そのため、加硫モールド10は、160〜190℃の範囲内の温度になるように制御して予熱するのが、より望ましい。
なお、本実施形態では、コンテナ20に接触して加熱する接触加熱部材であるプラテン50、55を、コンテナ20を挟んで両側に配置したが、プラテンは、いずれか一方のみに配置してもよく、又はコンテナ20の側面に当接するようにしてもよい。また、このプラテン50、55に加えて、コンテナ20に加熱流体(ここではスチーム)を供給する加熱流体供給手段60により、コンテナ加熱手段を構成したが、コンテナ加熱手段は、これらの内のいずれか一方のみにより構成してもよい。従って、コンテナ加熱手段は、加熱流体供給手段60及び/又は接触加熱部材により構成すればよい。
また、この予熱装置30では、コンテナリング23に流路23B、23Cを形成して加熱流体を供給したが、例えば各クランププレート21、22やセグメント27等の、コンテナ20の他の部材に流路を形成し、それらに加熱流体を供給してコンテナ20を加熱するようにしてもよい。
(加硫モールドの予熱試験)
本発明の効果を確認するため、以上説明した本実施形態の予熱装置30(図2参照)によりコンテナ20を加熱して加硫モールド10を予熱し、その予熱特性を試験した。この試験では、コンテナ20及び加硫モールド10の予熱(加熱)開始から、加硫モールド10(図1参照)の各モールド11、12、13Sの温度を連続して測定し、各部の温度が目標温度(ここでは160℃)に到達するまでの時間等を評価した。その際、上サイドモールド11の温度は2箇所で、下サイドモールド12の温度は4箇所で、セクターモールド13Sの温度は3箇所で、それぞれ測定した。
図5は、この温度の測定結果を示す線図(グラフ)であり、図の縦軸は各測定箇所の表面温度(℃)を、横軸は予熱開始からの経過時間(予熱時間)(分)を、それぞれ示している。また、図中、T1(2本の一点鎖線)は上サイドモールド11の温度(温度変化)を、T2(4本の実線)は下サイドモールド12の温度(温度変化)を、T3(3本の二点鎖線)はセクターモールド13Sの温度(温度変化)を、それぞれ示している。
その結果、図示のように、各モールド11、12、13Sの測定位置の温度T1、T2、T3は、予熱開始時の約30℃から徐々に上昇し、いずれも約120分後には目標温度である160℃に到達した。これより、この予熱装置30によれば、加硫モールド10を約120分で予熱でき、その時間に応じて、タイヤ加硫機1での昇温時間を短縮できることが分かった。
以上の結果から、本発明により、加硫モールド10を、タイヤ加硫機1に取出し可能に収容されるコンテナ20に組み込んだ状態で、タイヤ加硫機1への収容前に予熱でき、タイヤ加硫機1の稼働効率や加硫成型の作業効率を高めて、タイヤ製造の生産性を向上できることが分かった。
本実施形態のタイヤ加硫機が備える加硫モールドを組み込んだ状態のコンテナを模式的に示す要部断面図である。 本実施形態の加硫モールドの予熱装置の要部を示す側面図である。 本実施形態の予熱装置の収容部にコンテナを搬入する手順の一部を示す模式図である。 本実施形態の予熱装置の収容部からコンテナを搬出する手順の一部を示す模式図である。 加硫モールドの予熱開始からの温度変化を示す線図である。
符号の説明
1・・・タイヤ加硫機、10・・・加硫モールド、11・・・上サイドモールド、12・・・下サイドモールド、13・・・トレッドモールド、13S・・・セクターモールド、15・・・キャビティ、20・・・コンテナ、21・・・上部クランププレート、21A・・・貫通孔、22・・・下部クランププレート、22A・・・貫通孔、22B・・・貫通孔、23・・・コンテナリング、23A・・・傾斜部、23B・・・流路、23C・・・流路、23D・・・隔壁、24・・・昇降リング、25・・・ロッド、26・・・下部スライドリング、27・・・セグメント、27A・・・傾斜部、28・・・スペーサリング、29・・・上部スライドリング、29A・・・周壁部、30・・・予熱装置、31・・・架台、32・・・フレーム、33・・・上板、34・・・収容部、35・・・ガイドローラ、40・・・移動手段、41・・・第1のピストン・シリンダ機構、41S・・・シリンダ、41P・・・ピストンロッド、42・・・第2のピストン・シリンダ機構、42S・・・シリンダ、42P・・・ピストンロッド、42T・・・当接部材、43・・・第3のピストン・シリンダ機構、43S・・・シリンダ、43P・・・ピストンロッド、50・・・上プラテン、51・・・供給用管路、52・・・排気用管路、53・・・ピストン弁、55・・・下プラテン、56・・・供給用管路、57・・・排気用管路、58・・・ピストン弁、60・・・加熱流体供給手段、61・・・連結部材、61A・・・循環通路、62・・・ソケット、63・・・接続手段、63A・・・ピストン・シリンダ機構、63B・・・接続部材、63C・・・プラグ、64・・・供給用管路、65・・・排気用管路、66・・・ピストン弁、80・・・搬送装置、81・・・車輪、82・・・ローラコンベヤ、82R・・・ローラ、S・・・設置面、Y・・・中心軸線。

Claims (5)

  1. タイヤ加硫モールドをタイヤ加硫機への収容前に予熱する予熱装置であって、
    前記タイヤ加硫モールドが組み込まれ、前記タイヤ加硫機に取出し可能に収容されるコンテナを加熱するコンテナ加熱手段を備え、
    該コンテナ加熱手段により前記タイヤ加硫モールドが組み込まれた状態の前記コンテナを加熱して、該コンテナとともに前記タイヤ加硫モールドを予熱し、
    前記コンテナ加熱手段が、前記コンテナに設けられた流路に加熱流体を供給して該コンテナを加熱する加熱流体供給手段、及び、前記コンテナに接触して加熱する接触加熱部材であり、
    前記加熱流体供給手段は、前記コンテナの流路に着脱可能に接続する接続手段を有し、該接続手段を介して前記加熱流体を前記流路に供給し、
    前記接触加熱部材は、移動手段により移動して前記コンテナに対して接近及び離間するとともに前記コンテナを挟み込むように接触する一対のプラテンを有し、該一対のプラテンにより前記コンテナを挟み込んだ両側から加熱することを特徴とするタイヤ加硫モールドの予熱装置。
  2. 請求項1に記載されたタイヤ加硫モールドの予熱装置において、
    前記プラテンの移動手段が、前記プラテンの駆動手段と、前記プラテンの移動を案内する案内手段を有することを特徴とするタイヤ加硫モールドの予熱装置。
  3. 請求項1又は2に記載されたタイヤ加硫モールドの予熱装置において、
    前記タイヤ加硫モールドを160〜190℃の範囲内の温度に予熱することを特徴とするタイヤ加硫モールドの予熱装置。
  4. タイヤ加硫モールドが組み込まれたコンテナを取出し可能に収容するタイヤ加硫機を備え、該タイヤ加硫機に収容した前記コンテナのタイヤ加硫モールド内で生タイヤを加硫成型するタイヤ製造装置であって、
    前記タイヤ加硫モールドが組み込まれた状態の前記コンテナを加熱し、該コンテナとともに前記タイヤ加硫モールドを前記タイヤ加硫機への収容前に予熱する請求項1ないし3のいずれかに記載されたタイヤ加硫モールドの予熱装置と、
    前記コンテナを搬送する搬送装置と、
    前記搬送装置上の前記コンテナを前記予熱装置に搬入し、前記コンテナを前記予熱装置から前記搬送装置上に搬出する前記コンテナの移動手段と、
    を備えたことを特徴とするタイヤ製造装置
  5. 請求項に記載されたタイヤ製造装置において、
    前記コンテナの移動手段が、前記コンテナに当接する当接部材と、該当接部材を移動させて前記コンテナを移動させる第1のピストン・シリンダ機構と、前記当接部材を前記コンテナに当接する位置と前記コンテナに接触しない位置に移動させる第2のピストン・シリンダ機構とを有することを特徴とするタイヤ製造装置
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