JP2015179070A - 回転角検出装置、および、これを用いた電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回転角検出装置21のセンサ部25は、マグネットの回転に伴って変化する回転磁界を検出する。第1演算部31は、センサ部25にて検出された検出値に基づき、イグニッションスイッチがオンされたとみなされるとき、回転角θmの演算を開始し、イグニッションスイッチがオフされたとみなされるとき、回転角θmの演算を停止する。第2演算部32は、センサ部25にて検出された検出値に基づき、イグニッションスイッチのオンオフ状態によらず、回転回数Nの演算を行う。通信部35は、制御部50と情報を送受信可能に構成され、回転角θmおよび回転回数Nを制御部50に送信する。これにより、イグニッションスイッチがオフされている期間の電力消費を低減する。
【選択図】図2
Description
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電力消費を低減可能である回転角検出装置、および、これを用いた電動パワーステアリング装置を提供することにある。
センサ部は、被検出部の回転に伴って変化する情報を検出する。
第1演算部は、センサ部にて検出された検出値に基づき、電源スイッチがオンされたとみなされるとき、被検出部の回転に係る第1回転情報の演算を開始し、電源スイッチがオフされたとみなされるとき、第1回転情報の演算を停止する。
通信部は、制御部と情報を送受信可能に構成され、第1回転情報および第2回転情報を制御部に送信する。
第1回転情報は、例えば回転角であり、第2回転情報は、例えば回転回数である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による回転角検出装置、および、電動パワーステアリング装置を図1〜図5に示す。なお、以下、複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
図1に示すように、本発明の第1実施形態による回転角検出装置21は、モータ80とともに、運転者によるステアリング操作を補助するための電動パワーステアリング装置1に適用される。
トルクセンサ85は、ステアリングシャフト92に設けられ、ハンドル91に入力される操舵トルクを検出する。
モータ80は、3相ブラシレスモータであって、シャフト81、ロータ(不図示)、および、ステータ(不図示)等を有する。ロータは、シャフト81とともに回転する円筒状の部材であり、その表面に永久磁石が貼り付けられ、磁極を有する。ステータは、内部にロータを相対回転可能に収容している。ステータは、径内方向へ所定角度毎に突出する突出部を有し、この突出部に巻線が巻回される。巻線への通電を切り替えることにより、ロータおよびシャフト81が回転する。シャフト81のECU101側の端部は、モータケースから突出し、被検出部としてのマグネット82が設けられる。
集積回路部15は、レギュレータとしてのメインレギュレータ16を有する。集積回路部15には、電源スイッチとしてのイグニッションスイッチ60を経由して、バッテリ65から電力が供給される。また、集積回路部15には、電源リレー17を経由して、バッテリ65から電力が供給される。
電源リレー17は、集積回路部15とバッテリ65との間に設けられる。電源リレー17は、メカリレーであってもよいし、半導体素子であってもよい。
電源リレー17は、電動パワーステアリング装置1の異常時やイグニッションスイッチ60オフ後の電動パワーステアリング装置1の終了処理完了後に集積回路部15によりオフされる。イグニッションスイッチ60および電源リレー17がオフされると、集積回路部15がオフされ、メインレギュレータ16も同様にオフされる。
また、回転角検出装置21には、配線67を経由してメインレギュレータ16にて所定の電圧に調整された電力が供給される。
センサ部25は、第1検出素子251、および、第2検出素子252から構成される。第1検出素子251および第2検出素子252は、例えばホール素子やMR素子等により構成され、マグネット82の回転に伴って変化する回転磁界を検出する。本実施形態では、マグネット82の回転に伴って変化する回転磁界が「被検出部の回転に伴って変化する情報」に対応する。
第1演算部31は、第1検出素子251から出力される検出値である第1検出値に基づき、モータ80の回転角θmを演算する。本実施形態の回転角θmは、機械角とする。図3は、モータ80が一定の速度で回転したときの回転角θmの変化を示している。
第1演算部31における各処理は、予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。第2演算部32における処理、制御部50における処理、および、後述の実施形態の演算部における処理についても同様である。
第2演算部32は、モータ80の1回転(厳密にはマグネット82の1回転)を回転角θmの180度以下にて分割した検出領域にて1回以上の頻度で回転回数Nに係る値(例えばカウント値)を演算する。本実施形態では、第2演算部32における回転回数Nの演算間隔は一定とする。
本実施形態では、回転角θmが「第1回転情報」に対応し、回転回数Nが「第2回転情報」に対応する。
第1センサブロック41には、レギュレータ電圧入力端子43を経由してメインレギュレータ16から電力が供給される。メインレギュレータ16がオンされているとき、レギュレータ電圧入力端子43から印加される電圧はレギュレータ電圧と同等であり、メインレギュレータ16がオフされているとき、レギュレータ電圧入力端子43から印加される電圧は略ゼロである。本実施形態では、レギュレータ電圧入力端子43から印加される電圧に基づき、メインレギュレータ16のオンオフ状態を判定する。
また、第2センサブロック42には、イグニッションスイッチ60を経由せず、バッテリ電圧入力端子44を経由してバッテリ65から電力が供給され、バッテリ電圧が印加される。
制御部50では、例えば一定速度で直進進行を一定時間行ったときに演算されるステアリング角度θstに基づき、ハンドル91の中立位置を学習し、記憶する。中立位置の学習は、ハンドル91の絶対角の学習と捉えることもできる。
イグニッションスイッチ60が再度オンされたとき、イグニッションスイッチ60がオフされている期間の回転回数N、および、イグニッションスイッチ60がオンされたときのモータ位置である回転角θmがわかれば、制御部50に記憶されているハンドル91の中立位置に基づき、ステアリング角度θstを演算可能である。そのため本実施形態では、イグニッションスイッチ60のオンオフ状態によらず、第2演算部32による回転回数Nの演算を継続する。これにより、イグニッションスイッチ60を再度オンしたとき、ハンドル91の中立位置の再学習が不要となる。なお、イグニッションスイッチ60がオフされている期間の回転回数Nが不明である場合、ハンドル91の中立位置を再学習する必要がある。また、回転角θmについては、イグニッションスイッチ60がオフされている期間の変化等を演算しつづける必要はなく、イグニッションスイッチ60が再度オンされたときの値がわかればよい。
時間t0にて、バッテリ電圧入力端子44からバッテリ電圧が回転角検出装置21に入力されると、第2センサブロック42がオンされる。第2センサブロック42は、例えばバッテリ交換やバッテリ上がり等によりバッテリ65から電力が供給されなくなる時間t11から時間t12までの期間を除き、常にオンされている。
時間t4にてイグニッションスイッチ60がオフされると、制御部50にて終了処理が実行され、時間t5にてメインレギュレータ16および制御部50がオフとなる。また、メインレギュレータ16がオフとなる時間t5にて、第1センサブロック41がオフされる。
なお、図5中では、特徴部分を強調して記載しているため、時間t0〜t12の間隔と実際の時間の長さとは必ずしも一致しない。後述の図8、図10、および、図12においても同様である。
これにより、イグニッションスイッチ60がオフされているとみなされるときに第1センサブロック41の作動を継続する場合と比較し、イグニッションスイッチ60がオフされている期間の電力消費を抑えることができる。
また、第2演算部32は、イグニッションスイッチ60のオンオフ状態によらず、回転回数Nの演算を継続するので、制御部50では、イグニッションスイッチ60が再度オンされたとき、ハンドル91の中立状態を再学習することなく、ステアリング角度θstを適切に演算することができる。
センサ部25は、モータ80の回転に伴って変化するマグネット82の回転磁界を検出する。
第2演算部32は、センサ部25にて検出される検出値に基づき、イグニッション電源のオンオフ状態によらず、モータ80の回転に係る回転回数Nの演算を行う。換言すると、第2演算部32は、イグニッションスイッチ60がオフされているとみなされる期間においても、回転回数Nの演算を継続する。
通信部35は、制御部50と情報を送受信可能に構成され、回転角θmおよび回転回数Nを制御部50に送信する。
また、マグネット82の1回転を、回転角θmの180度以下の検出領域に分割する。第2演算部32は、検出領域にて1回以上、回転回数Nに係る値を演算する。これにより、イグニッションスイッチ60がオンされたときに、制御部50にて回転角θmの演算結果と比較することにより、回転回数Nの演算異常を検出することができる。
第1演算部31は、第1検出素子251により検出される検出値である第1検出値に基づいて回転角θmを演算する。また、第2演算部32は、第2検出素子252により検出される検出値である第2検出値に基づいて回転回数Nを演算する。
第1演算部31は、メインレギュレータ16がオンされたとき、イグニッションスイッチ60がオンされたとみなし、回転角θmの演算を開始する。また、第1演算部31は、メインレギュレータ16がオフされたとき、イグニッションスイッチ60がオフされたとみなし、回転角θmの演算を停止する。
制御部50は、回転角θmおよび回転回数Nに基づき、運転者により操舵されるハンドル91と接続されるステアリングシャフト92の回転角度であるステアリング角度θstを演算する。
本発明の第2実施形態による回転角検出装置を図6〜図8に示す。
図6に示すように、本実施形態のECU102において、回転角検出装置22には、配線66、67経由に加え、配線68を経由してイグニッションスイッチ60と集積回路部15との間からも電力が供給される。
図7に示すように、本実施形態の回転角検出装置22には、電源状態取得端子としてのIG入力端子45が設けられる。IG入力端子45は、配線68により、イグニッションスイッチ60と集積回路部15(図6参照)との間に接続される。また、IG入力端子45は、第1センサブロック41に電力を供給可能に構成される。イグニッションスイッチ60がオンされているとき、IG入力端子45から印加される電圧はバッテリ電圧と同等であり、イグニッションスイッチ60がオフされているとき、IG入力端子45から印加される電圧は略ゼロである。本実施形態では、IG入力端子45から印加される電圧に基づき、イグニッションスイッチ60のオンオフ状態を判定する。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本発明の第3実施形態による回転角検出装置を図9および図10に示す。
図9に示すように、本実施形態のECU103において、回転角検出装置23は、リレー部26を有する。なお、ECU103は、回転角検出装置23以外はECU101と同様である。リレー部26は、レギュレータ電圧入力端子43と第1センサブロック41との間に設けられる。メインレギュレータ16がオンされると、リレー部26がオンされ、メインレギュレータ16から第1センサブロック41へ電力が供給される。また、IG判定部36からの指令によりリレー部26がオフされると、メインレギュレータ16から第1センサブロック41への電力供給が遮断される。
また、回路部30は、IG判定部36を有する。IG判定部36は、停止信号が取得されたとき、イグニッションスイッチ60がオフされたとみなし、リレー部26をオフする。これにより、第1センサブロック41への電力供給が遮断され、第1検出素子251による回転磁界の検出、第1演算部31における回転角θmの演算、および、通信部35による制御部50との信号の送受信が停止される。
例えば、制御部50の終了処理において、回転角θmに係る情報を用いない場合、イグニッションスイッチ60がオフされた後、速やかに停止信号を送信する。また、制御部50の終了処理において、回転角θmに係る情報を用いる場合、終了処理完了時に停止信号を送信する。このように、停止信号の送信タイミングは、イグニッションスイッチ60オフ後、かつ、制御部50の終了処理完了までのいずれのタイミングであってもよいので、回転角θmの演算停止タイミングを適切に設定することができる。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本発明の第4実施形態による回転角検出装置を図11および図12に示す。
図11に示すように、本実施形態のECU104において、回転角検出装置24の第1センサブロック41には、バッテリ電圧入力端子44を経由し、バッテリ65から電力が供給される。すなわち、本実施形態の回転角検出装置24には、レギュレータ電圧入力端子43が設けられておらず、図1中の配線67が省略されている。ECU104は、その他の点については、ECU101と同様である。
IG判定部36は、開始信号が取得されたとき、イグニッションスイッチ60がオンされたとみなし、リレー部27をオンする。これにより、第1センサブロック41へ電力が供給され、第1検出素子251による回転磁界の検出、第1演算部31における回転角θmの演算、および、通信部35による制御部50との信号の送受信が行われる。
本実施形態では、バッテリ電圧入力端子44から第1センサブロック41に電力を供給するように構成し、制御部50からの指令により、回転角θmの演算を開始または停止している。これにより、メインレギュレータ16やイグニッションスイッチ60と接続するための端子を省略することができ、端子数を削減可能である。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本発明の第5実施形態による回転角検出装置を図13〜図16に基づいて説明する。図13においては、電源リレー17、イグニッションスイッチ60、および、バッテリ65等の記載を省略した。
図13に示すように、ECU105は、集積回路部15、制御部50、回転角検出装置201、および、電源リレー(図1参照、図13中には不図示)等を有する。回転角検出装置201は、第1センサユニット210および第2センサユニット220を有する。
また、第2センサユニット220は、第2検出素子252がマグネット82の回転磁界を検出可能な箇所となるように、基板11に実装される。
本実施形態のモータ80は、3相交流の回転機であって、コイル801、802、803を有する。コイル801、802、803には、インバータ部71を経由してバッテリ65(図1参照、図15中では不図示)を経由して電力が供給される。
インバータユニット70は、インバータ部71、モータリレー部72、電流検出部73、端子電圧検出部74、モータ端子771〜773、電源端子774、グランド端子775、および、端子電圧出力端子778等を有する。
インバータ部71は、6つのスイッチング素子711〜716がブリッジ接続される。制御部50は、スイッチング素子711〜716のオンオフ作動を制御することにより、モータ80の駆動を制御する。
高電位側スイッチング素子711、712、713の高電位側は、電源端子774を経由してバッテリ65の高電位側と接続される。低電位側スイッチング素子714、715、716の低電位側は、電流検出素子731、732、733、および、グランド端子775を経由してグランドと接続される。
なお、上記実施形態の回路部30にも調整電圧を第2検出素子に出力する素子用レギュレータ223を設けることが好ましい。
本実施形態では、第1通信部215および第2通信部225が「通信部」に対応する。
モータ80の1回転(すなわち360度)を、回転角θmの180度以下の検出領域に分割し、各検出領域にて1回以上、回転回数Nに係る値が演算されるように第1間隔Int1を設定する。これにより、イグニッションスイッチ60がオンされたときに、制御部50にて回転角θmの演算結果と回転回数Nに係る値とを比較することにより、回転回数Nの演算異常を検出することができる。
また、モータ80の1回転を、回転角θmの120度以下の検出領域に分割し、各検出領域にて1回以上、回転回数Nに係る値が演算されるように第1間隔Int1を設定することで、モータ80の回転方向を検出することができる。
さらにまた、モータ80の1回転を、回転角θmの72度以下の検出領域に分割し、各検出領域にて1回以上、回転回数Nに係る値が演算されるように第1間隔Int1を設定することで、読み飛ばしによる誤カウントを防止するとともに、読み飛ばしがあったとしても回転方向を特定することができる。
一方、演算間隔が長く、演算頻度が低いほど、消費電力を抑えることができるので、消費電力等を考慮し、演算間隔は適宜設定される。
以下適宜、「回転回数Nに係る値の演算」を、単に「回転回数Nの演算」という。
例えば、図17(a)に示すように、回転角θmの180度に相当する領域を検出領域とすると、モータ80の1回転が領域R11、R12に2分割され、モータ80の1回転に2カウントされる。この場合、2カウントごとに回転回数Nがカウントアップされる。
また例えば、図17(b)に示すように、回転角θmの120度に相当する領域を検出領域とすると、モータ80の1回転が領域R21、R22、R23に3分割され、モータ80の1回転に3カウントされる。この場合、3カウントごとに回転回数Nがカウントアップされる。
また例えば、図17(c)に示すように、回転角θmの72度に相当する領域を検出領域とすると、モータ80の1回転がR31〜R35に5分割され、モータ80の1回転に5カウントされる。この場合、5カウントごとに回転回数Nがカウントアップされる。
また、時間t22にて、回転速度が切替判定閾値TH1以下となる。本実施形態では、回転速度が再度大きくなる可能性を考慮し、遅延期間Pdの間は、第2演算部222は、第2間隔Int2での回転回数Nの演算を継続する。これにより、回転速度が切替判定閾値TH1付近で変動した際に、回転回数Nの演算間隔の切り替えが頻繁に起きるのを避けることができる。
回転速度が切替判定閾値TH1以下となった時間t22から遅延期間Pd経過後の時間t23にて、回転回数Nの演算間隔を第1間隔Int1に戻す。
また、さらに回転速度が大きくなり、時間t25にて、回転速度が異常判定閾値TH2より大きくなった場合、モータ80の回転速度が許容回転速度を超え、回転回数Nの検出ができない異常が生じたと判定し、異常フラグをセットする。図16の例では、異常判定された時間t25以降も回転回数Nの演算を継続しているが、異常判定後は、回転回数Nの演算を停止するようにしてもよい。
異常フラグは、イグニッションスイッチ60がオンされたとみなされるとき、制御部50に送信される。
詳細には、モータ80の回転速度が切替判定閾値TH1以下である場合、回転回数Nの演算間隔を第1間隔Int1とし、回転速度が切替判定閾値TH1より大きい場合、演算間隔を、第1間隔Int1より短い第2間隔Int2とする。これにより、特に、モータ80の回転速度が小さい場合における消費電力を低減することができる。
また、第2演算部222は、モータ80の少なくとも1相と接続される分圧抵抗である抵抗741、742を有する端子電圧検出部74から、端子電圧を分圧した検出値を取得し、当該検出値に基づいて回転速度を演算する。抵抗741、742の抵抗値を適宜設定することにより、第2センサユニット220の耐圧の範囲内で適切に端子電圧を取得可能であり、第2センサユニット220を保護することができる。
本実施形態では、端子電圧検出部74を、1相の端子電圧を検出する構成としており、端子電圧の取得に係る回路構成が比較的簡素な構成となっている。
マグネット82の1回転を、回転角θmの120度以下の検出領域に分割し、第2演算部222は、検出領域にて1回以上、回転回数Nに係る値を演算する。これにより、モータ80の回転方向を検出することができる。
マグネット82の1回転を、回転角θmの72度以下の検出領域に分割し、第2演算部222は、検出領域にて1回以上、回転回数Nに係る値を演算する。これにより、読み飛ばしによる誤カウントを防止するとともに、読み飛ばしがあったとしても、回転方向を特定することができる。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本発明の第6実施形態を図18に示す。
本実施形態は、端子電圧取得部75の構成が第5実施形態と異なり、その他の点については第5実施形態と同様である。
図18に示すように、端子電圧取得部75は、分圧抵抗である抵抗741、742、および、モータ端子771、772、773側から抵抗741、742側への通電を許容するダイオード751、752、752を有する。これにより、モータ80の端子電圧を継続的にモニタすることができる。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本発明の第7実施形態を図19に示す。
本実施形態は、第1センサユニット230が第5実施形態と異なり、その他の点については第5実施形態と同様である。
回転角検出装置202は、第1センサユニット230および第2センサユニット220を有する。
第1センサユニット230は、第1検出素子251、第1回路部231、レギュレータ電圧入力端子43、および、通信端子219を有する。第1回路部231は、第1演算部212、素子用レギュレータ233、および、第1通信部215を有する。第1センサユニット230は、IG入力端子45およびイグニッションスイッチ60を経由してバッテリ65と接続される。すなわち、イグニッションスイッチ60がオンされているとき、IG入力端子45から第1センサユニット230に印加される電圧は、バッテリ電圧と同等である。
このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本発明の第8実施形態を図20に示す。
本実施形態の回転角検出装置203は、センサ部25、回路部300、レギュレータ電圧入力端子43、バッテリ電圧入力端子44、通信端子49、および、電圧モニタ端子228を有し、第1実施形態等と同様、1つのパッケージとして形成される。なお、レギュレータ電圧入力端子43に替えて、IG入力端子45としてもよい。
回路部300は、第1演算部31、第2演算部32、通信部35、および、素子用レギュレータ243を有する。本実施形態では、第2検出素子252、および、第2演算部32に加え、素子用レギュレータ243が、第2センサブロック420を構成する。素子用レギュレータ243は、第5実施形態等の素子用レギュレータ223と略同様であり、バッテリ65から供給された電圧を所定の電圧に調整する。調整された電圧は、センサ部25に出力されるとともに、第2演算部32における演算に用いられる。
このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(ア)回転情報
上記実施形態では、電源スイッチがオフされているときに演算が停止される第1回転情報が回転角であり、電源スイッチがオフされているときにも演算が継続される第2回転情報が回転回数である。他の実施形態では、第1回転情報および第2回転情報は、被検出部の回転に係る情報であれば、どのような情報であってもよい。
また、上記実施形態にて第1回転情報として演算される回転角は、機械角であるが、他の実施形態では、電気角としてもよい。また、第1演算部では、例えばAD変換を行い、AD変換された値であるAD変換値を制御部に出力し、制御部にて回転角を演算するように構成してもよい。
第1実施形態および第3実施形態では、レギュレータがオンされたとき、電源スイッチがオンされたとみなし、第1回転情報の演算を開始する。第2実施形態では、電源スイッチがオンされたとき、第1回転情報の演算を開始する。第4実施形態では、制御部から送信される開始信号が取得されたとき、電源スイッチがオンされたとみなし、第1回転情報の演算を開始する。
第5実施形態では、モータの回転速度が切替判定閾値以下のとき、第1間隔で回転回数を演算し、モータの回転速度が切替判定閾値より大きいとき、第1間隔よりも短い第2間隔で回転回数を演算する。他の実施形態では、切替判定閾値を複数設け、モータの回転速度に応じて段階的に演算間隔を変更してもよい。また、モータの回転速度に応じ、連続的に演算間隔を変更するようにしてもよい。
また、第1実施形態〜第4実施形態にて説明した構成等、回転角検出装置の構成によらず、モータの回転速度に応じて、回転回数の演算間隔を可変にしてもよい。同様に、回転角検出装置の構成によらず、第2演算部は、モータの回転速度が異常判定閾値より大きい場合、異常が生じていると判定するようにしてもよい。また、第5実施形態〜第8実施形態の構成にて、回転回数の演算間隔を一定としてもよい。
上記実施形態では、第2検出値、または、端子電圧に基づいて回転速度を演算する。端子電圧の取得に係る端子電圧取得部の構成は、第5実施形態および第6実施形態にて説明した構成に限らず、どのような構成としてもよい。例えば、相毎に分圧抵抗を設けて相毎に端子電圧を取得するように構成してもよいし、分圧抵抗を省略し、端子電圧を直接的に取得するように構成してもよい。
上記実施形態では、センサ部は、レギュレータまたは電源スイッチからの電力により作動する第1検出素子、および、バッテリからの電力により作動する第2検出素子を有し、第1検出素子と第2検出素子とが異なる例を中心に説明した。他の実施形態では、第1検出素子と第2検出素子とは、同様のものを用いてもよい。
また、他の実施形態では、第1検出素子を省略し、第1演算部は、電源スイッチのオンオフ状態によらず作動を継続する第2検出素子の検出値に基づき、第1回転情報を演算するように構成してもよい。これにより、部品点数を削減することができる。
第5実施形態では、ECUを構成する各電子部品は、モータのマグネットが設けられる側に配置される1枚の基板に実装される。他の実施形態では、ECUを構成する各電子部品を、基板のモータ側の面またはモータと反対側の面のどちらに実装してもよいし、複数の基板に分けて実装してもよい。また、他の実施形態では、センサ部を除く演算部や制御部等は、モータとは別の箇所に設け、例えば配線等を用いてセンサ部と接続するようにしてもよい。
第5実施形態等では、モータとインバータ部との間にモータリレーが設けられる。他の実施形態では、モータリレーを省略してもよい。
上記実施形態では、通信部は、シリアルインターフェースにより構成される。他の実施形態では、通信部は、シリアルインターフェースに限らず、どのように構成してもよい。
上記実施形態では、被検出部は、モータのシャフトと一体となって回転するマグネットである。他の実施形態では、回転角検出装置は、被検出部としてモータ以外の回転する装置の回転を検出するものとしてもよい。また、回転角検出装置を、電動パワーステアリング装置以外の装置に適用してもよい。
上記実施形態のモータは、3相ブラシレスモータである。他の実施形態では、モータは、ブラシ付きモータ等、どのようなものを採用してもよい。また他の実施形態では、モータが複数の巻線組を有し、巻線組ごとにインバータ部が設けられるように構成してもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
21〜24、201〜203・・・回転角検出装置
25・・・センサ部
31、212・・・第1演算部
32、222・・・第2演算部
35、215、225・・・通信部
50・・・制御部
60・・・イグニッションスイッチ(電源スイッチ)
65・・・バッテリ
82・・・マグネット(被検出部)
Claims (20)
- 電源スイッチ(60)がオフされている期間において、バッテリ(65)からの電力により一部の作動を継続可能な回転角検出装置であって、
被検出部(82)の回転に伴って変化する情報を検出するセンサ部(25)と、
前記センサ部にて検出された検出値に基づき、前記電源スイッチがオンされたとみなされるとき、前記被検出部の回転に係る第1回転情報の演算を開始し、前記電源スイッチがオフされたとみなされるとき、前記第1回転情報の演算を停止する第1演算部(31、212)と、
前記センサ部にて検出された検出値に基づき、前記電源スイッチのオンオフ状態によらず、前記被検出部の回転に係る第2回転情報の演算を行う第2演算部(32、222)と、
制御部(50)と情報を送受信可能に構成され、前記第1回転情報および前記第2回転情報を前記制御部(50)に送信する通信部(35、215、225)と、
を備えることを特徴とする回転角検出装置。 - 前記被検出部は、モータ(80)のシャフト(81)と一体となって回転する部材であり、
前記第1回転情報は、前記モータの回転角であり、
前記第2回転情報は、前記モータの回転回数であることを特徴とする請求項1に記載の回転角検出装置。 - 前記電源スイッチがオフされている期間における前記回転回数の演算間隔は、前記モータの回転速度に応じて可変であることを特徴とする請求項2に記載の回転角検出装置。
- 前記回転速度が切替判定閾値以下である場合、前記演算間隔を第1間隔とし、
前記回転速度が前記切替判定閾値より大きい場合、前記演算間隔を、前記第1間隔より短い第2間隔とすることを特徴とする請求項3に記載の回転角検出装置。 - 前記第2演算部は、前記センサ部にて検出された検出値に基づいて前記回転速度を演算することを特徴とする請求項3または4に記載の回転角検出装置。
- 前記第2演算部は、前記モータの端子電圧に基づいて前記回転速度を演算することを特徴とする請求項3または4に記載の回転角検出装置。
- 前記第2演算部は、前記モータの少なくとも1相の端子と接続される分圧抵抗を有する端子電圧検出部(74、75)から、前記端子電圧を分圧した検出値を取得し、当該検出値に基づいて前記回転速度を演算することを特徴とする請求項6に記載の回転角検出装置。
- 前記第2演算部は、前記回転速度が異常判定閾値より大きい場合、異常が生じていると判定することを特徴とする請求項3〜7のいずれか一項に記載の回転角検出装置。
- 前記被検出部の1回転を、前記回転角の180度以下の検出領域に分割し、
前記第2演算部は、前記検出領域にて1回以上、前記回転回数に係る値を演算することを特徴とする請求項2〜8のいずれか一項に記載の回転角検出装置。 - 前記被検出部の1回転を、前記回転角の120度以下の検出領域に分割し、
前記第2演算部は、前記検出領域にて1回以上、前記回転回数に係る値を演算することを特徴とする請求項2〜8のいずれか一項に記載の回転角検出装置。 - 前記被検出部の1回転を、前記回転角の72度以下の検出領域に分割し、
前記第2演算部は、前記検出領域にて1回以上、前記回転回数を演算に係る値することを特徴とする請求項2〜8のいずれか一項に記載の回転角検出装置。 - 前記センサ部は、前記電源スイッチがオフされているとみなされるとき作動を停止する第1検出素子(251)、および、前記電源スイッチのオンオフ状態によらず作動を継続する第2検出素子(252)を有し、
前記第1演算部は、前記第1検出素子により検出される検出値である第1検出値に基づいて前記第1回転情報を演算し、
前記第2演算部は、前記第2検出素子により検出される検出値である第2検出値に基づいて前記第2回転情報を演算することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の回転角検出装置。 - 前記バッテリから供給される電圧を所定の電圧に調整して出力するレギュレータ(16)のオンオフ状態を取得するレギュレータ状態取得端子(43)を備え、
前記第1演算部は、前記レギュレータがオンされたとき、前記電源スイッチがオンされたとみなし、前記第1回転情報の演算を開始することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の回転角検出装置。 - 前記電源スイッチのオンオフ状態を取得する電源状態取得端子(45)を備え、
前記第1演算部は、前記電源スイッチがオンされたとき、前記第1回転情報の演算を開始することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の回転角検出装置(22)。 - 前記通信部は、前記第1回転情報の演算を開始する開始信号を前記制御部から受信し、
前記第1演算部は、前記開始信号が取得されたとき、前記電源スイッチがオンされたとみなし、前記第1回転情報の演算を開始することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の回転角検出装置。 - 前記バッテリから供給される電圧を所定の電圧に調整して出力するレギュレータ(16)のオンオフ状態を取得するレギュレータ状態取得端子(43)を備え、
前記第1演算部は、前記レギュレータがオフされたとき、前記電源スイッチがオフされたとみなし、前記第1回転情報の演算を停止することを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の回転角検出装置。 - 前記電源スイッチのオンオフ状態を取得する電源状態取得端子(45)を備え、
前記第1演算部は、前記電源スイッチがオフされたとき、前記第1回転情報の演算を停止することを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の回転角検出装置。 - 前記通信部は、前記第1回転情報の演算を停止する停止信号を前記制御部から受信し、
前記第1演算部は、前記停止信号が取得されたとき、前記電源スイッチがオフされたとみなし、前記第1回転情報の演算を停止することを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の回転角検出装置。 - 前記制御部は、前記第1回転情報および前記第2回転情報に基づき、運転者により操舵される操舵部材(91)と接続されるステアリングシャフト(92)の回転角度を演算することを特徴とする請求項1〜18のいずれか一項に記載の回転角検出装置。
- 運転者による操舵を補助する補助トルクを出力するモータ(80)と、
前記モータを前記被検出部とする請求項1〜19のいずれか一項に記載の回転角検出装置(21〜24、201〜203)、および、前記モータの駆動を制御する前記制御部を有する電子制御ユニット(10)と、
を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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