JP2015177753A - 作業機 - Google Patents

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Kenichi Iwami
憲一 石見
裕樹 下池
Hiroki Shimoike
裕樹 下池
大輔 内山
Daisuke Uchiyama
大輔 内山
林 繁樹
Shigeki Hayashi
繁樹 林
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Abstract

【課題】ハンチングを抑制しながら、できるだけ迅速に作業装置の左右傾斜姿勢を目標姿勢にすることが可能なローリング制御を行える作業機を提供する。
【解決手段】左右傾斜姿勢を変更自在に走行機体に連結された作業装置と、作業装置の左右傾斜姿勢を変更操作自在なローリング操作手段7と、作業装置の左右傾斜角を検出する傾斜角検出手段42と、傾斜角検出手段42にて検出される検出傾斜角と予め設定された設定傾斜角との偏差及び制御ゲインにより求めた制御目標値に基づいて、ローリング操作手段7を制御する制御手段45とが備えられ、制御手段45は、偏差が大きいほど比例要素に対するゲインを小さくするようになっている。
【選択図】図5

Description

本発明は、作業機に関し、詳しくは、走行機体に左右傾斜姿勢を変更自在に作業装置が連結され、作業装置の左右傾斜姿勢を変更操作自在なローリング操作手段を備えた作業機に関する。
作業機の一例である乗用型田植機において、従来では、次のように構成されたものがあった。
すなわち、走行機体に対して、左右傾斜姿勢を変更自在に作業装置としての苗植付装置が連結され、苗植付装置の左右傾斜姿勢が目標姿勢から変化した場合には、融通用のスプリングを介して接続されたローリング操作手段(電動モータ)により強制的に姿勢を修正するようになっている。すなわち、走行機体に対する苗植付装置の左右傾斜角を検出する傾斜角センサと、電動モータの作動を制御する制御装置とが備えられ、制御装置が、傾斜角センサにて検出される苗植付装置の左右傾斜角と予め設定された目標傾斜角との偏差を求め、その偏差に対応した制御目標値にてローリング操作手段としての電動モータを作動させるローリング制御を実行するように構成されていた(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、詳細な説明はないが、偏差に予め設定されている制御ゲインを掛けて制御目標値を求めるようになっており、制御ゲインは常に一定値に設定されていた。
特開平11−46527号公報
上記従来構成は、傾斜角センサにて検出される作業装置(苗植付装置)の左右傾斜角と目標傾斜角との偏差が小さくなるように、偏差に対応した制御目標値にてローリング操作手段(電動モータ)を作動させるものであるから、偏差が零又は略零となる目標姿勢から何等かの理由により作業装置が大きく姿勢変化した場合、大きな偏差に対応した大きい制御目標値にてローリング操作手段を作動させることにより、できるだけ早く目標姿勢に戻すことができる。
例えば、走行機体が走行する走行路面に大きめの凹凸が存在し、その地面の凹凸により走行機体が左右に揺れ動くこと等に起因して作業装置の左右傾斜姿勢が変化したときには、上記したようなローリング制御が作動することで姿勢を修正することになる。
しかし、上記したようなローリング制御構成では、作業装置の左右傾斜姿勢が大きく変化して偏差が大きくなると、それに対応して制御目標値が大きくなり、作業装置が素早く目標姿勢に戻ろうとするが、急激な姿勢変化によりオーバーシュートして目標姿勢を越えて反対側に向けて大きく姿勢変化することがあり、このようなことを繰り返してハンチングが起こるおそれがある。特に、ローリング操作手段が融通用のスプリングを介して作業装置に接続されるものでは、オーバーシュートが大きくなるおそれが大となっていた。
このようなハンチングを抑制するために、偏差に対応した制御目標値を算出するときの制御ゲインを予め小さい値に設定しておくことが考えられるが、そのようにすると、偏差が小さいときには、制御目標値が小さくなりローリング操作手段の操作量が不十分となって、時間が経過してもいつまでも作業装置が目標姿勢に至らずに定常偏差(残留偏差)が生じるおそれがある。
そこで、ハンチングを抑制しながら、できるだけ迅速に作業装置の左右傾斜姿勢を目標姿勢にすることが可能なローリング制御を行える作業機が望まれている。
本発明に係る作業機の特徴構成は、
左右傾斜姿勢を変更自在に走行機体に連結された作業装置と、
前記作業装置の左右傾斜姿勢を変更操作自在なローリング操作手段と、
前記作業装置の左右傾斜角を検出する傾斜角検出手段と、
前記傾斜角検出手段にて検出される検出傾斜角と予め設定された設定傾斜角との偏差及びその偏差に対する制御ゲインにより制御目標値を求め、その制御目標値に基づいて前記ローリング操作手段を制御する制御手段とが備えられ、
前記制御手段は、前記偏差が大きいほど前記制御ゲインを小さくする形態で前記制御目標値を求める点にある。
本発明によれば、制御手段は、前記傾斜角検出手段にて検出される検出傾斜角と予め設定された設定傾斜角との偏差及びその偏差に対する制御ゲインにより制御目標値を求め、その制御目標値に基づいてローリング操作手段を制御する。そして、偏差が大きいほど制御ゲインを小さくする形態で制御目標値を求めることになる。
このように、制御手段は、検出傾斜角と設定傾斜角との偏差が大きいほど偏差に対する制御ゲインが小さくなるので、作業装置の左右傾斜姿勢が大きく変化して偏差が大きくなった場合に、偏差に基づいて求められる制御目標値が小さい値になる。その結果、作業装置は緩やかに目標姿勢に向けて姿勢変更操作されることになり、急激な姿勢変化によるオーバーシュートにて目標姿勢を越えて反対側に向けて大きく姿勢変化するおそれが少なく、ハンチングの発生を抑制することができる。
又、偏差が小さい場合には、制御ゲインは大きめの値になるので、偏差の大きさの割には大きめの制御目標値が求められることになる。つまり、制御目標値が小さ過ぎて定常偏差が発生する等の不利を回避して、作業装置の左右傾斜姿勢を設定傾斜角に対応する目標姿勢に向けてできるだけ迅速に変更操作することが可能となる。
従って、ハンチングを抑制しながら、できるだけ迅速に作業装置の左右傾斜姿勢を目標姿勢にすることが可能なローリング制御を行える作業機を提供できるに至った。
本発明においては、前記制御手段は、前記傾斜角検出手段の検出値に基づいて大きな偏差が求められた時点から設定時間が経過する間だけ、前記制御ゲインを小さくすると好適である。
例えば、地面の凹凸により走行機体が左右に揺れ動くこと等に起因して、作業装置の左右傾斜姿勢が大きく変化したような場合には、大きな偏差が求められることになるが、このような大きな偏差が求められるのは一時的であり、その後は、偏差は徐々に小さくなることが想定される。
そこで、本構成によれば、傾斜角検出手段の検出値に基づいて大きな偏差が求められた時点から設定時間が経過する間だけ、制御ゲインを小さくするようにした。その結果、作業装置の姿勢が大きく変動した直後においては、制御ゲインを小さくすることで、急激な姿勢変化によるオーバーシュートを少なくしてハンチングを抑制することができ、その後、作業装置の姿勢が安定して偏差が小さい値になると、急激な姿勢変化によるオーバーシュートのおそれは少ないから、制御ゲインを大きめにすることで、迅速な姿勢の修正操作を行えるものとなる。
本発明においては、前記制御手段は、前記偏差の大きさに応じて前記制御ゲインの基準値からの低減量を定め、且つ、前記偏差を求めた時点から前記設定時間が経過するまでの間、前記低減量を漸次、小さくさせると好適である。
本構成によれば、大きな偏差が求められた時点においては、制御ゲインの基準値からの低減量として大きめの低減量が定められるので、制御ゲインが小さい値になりハンチングを抑制することができる。そして、上述したように、地面の凹凸により走行機体が左右に揺れ動くこと等に起因して、作業装置の左右傾斜姿勢が大きく変化したような場合には、その後は、走行機体の姿勢が徐々に安定していき、偏差も徐々に小さい値に変化していくことが想定されるので、制御ゲインの低減量を漸次小さくすることで、作業装置の姿勢変化に応じた適切な制御状態にて姿勢の修正操作を行えるものとなる。
本発明においては、前記制御手段は、前記偏差と前記制御ゲインとにより求めた比例要素、及び、前記偏差を積分した積分値により求めた積分要素により前記制御目標値を求めると好適である。
本発明によれば、制御手段は、傾斜角検出手段にて検出される検出傾斜角と予め設定された設定傾斜角との偏差に対応する比例要素と、偏差を積分した積分値に対応する積分要素とにより制御目標値を求め、その制御目標値に基づいて前記ローリング操作手段を制御する。
つまり、偏差に対応する比例要素に加えて、偏差を積分した積分値に対応する積分要素を加味して制御目標値を求めるようにしたので、定常偏差が生じることがあっても、その偏差が積分されることにより積分要素が求められ、その積分要素によりその定常偏差を修正するように制御目標値が求められて、ローリング操作手段を制御することができる。つまり、制御ゲインを変更することに加えて積分要素を加味することによって一層的確に、定常偏差を無くすように制御することができ、できるだけ迅速に作業装置の左右傾斜姿勢を目標姿勢にすることが可能となる。
本発明においては、前記ローリング操作手段が、融通用スプリングを介して前記作業装置に接続されていると好適である。
本構成によれば、ローリング操作手段と作業装置とが融通用スプリングを介して接続されているので、ローリング操作手段の操作状態が同じであっても、融通用スプリングの伸縮量に対応した融通分だけ作業装置が自由に左右傾斜姿勢を変更することができる。
その結果、作業装置が接地追従可能なものであれば、接地追従させることで融通用スプリングを伸縮させながら作業装置の姿勢を修正することが可能であり、圃場の細かな凹凸に対応した細かな姿勢変動に伴ってローリング操作手段を頻繁に作動させることを回避しながら、大きく姿勢変化したときにはローリング操作手段の作動により迅速に対応することで、滑らかな制御を行うことが可能となる。
本発明においては、前記作業装置が、走行機体の後部にリンク機構を介して、作業用低位置と非作業用高位置とにわたって昇降自在に連結されていると好適である。
本構成によれば、作業装置が作業用低位置にあるときは、接地追従させることで融通用スプリングを伸縮させながら作業装置の姿勢を修正することが可能でローリング操作手段を頻繁に作動させることを回避できる。そして、作業装置が非作業用高位置にあれば、接地追従させることができないので、走行機体の姿勢変動に伴って作業装置が姿勢変動するが、このときは、偏差が大きいほど比例要素に対する制御ゲインを小さくしてローリング操作手段を作動させるので、ハンチングを抑制しながら、できるだけ迅速に作業装置を目標姿勢に戻すことができる。
乗用型田植機の全体側面図である。 苗植付装置の側面図である。 苗植付装置の背面図である。 ローリングモータ配設部の切欠き側面図である。 ローリング制御用の構成を示すブロック図である。 制御動作のフローチャートである。 制御動作のフローチャートである。
以下、本発明に係る作業機の実施形態を作業機の一例としての乗用型田植機に適用した場合について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、乗用型田植機は、左右一対の前輪1と左右一対の後輪2とを備えた走行機体3の後部に、リンク機構4を介して昇降自在に且つ左右傾斜姿勢を変更可能に作業装置としての苗植付装置5が連結されている。つまり、苗植付装置5は、リフトシリンダ6により、田面上に接地して苗植付け作業を行う作業用低位置と、田面から大きく上方に上昇した非作業用高位置とにわたって昇降操作自在に走行機体3に支持されている。又、苗植付装置5は、後述するローリング操作手段としてローリング操作用の電動モータ7(以下、ローリングモータと略称する)により左右傾斜姿勢を変更操作自在に走行機体3に支持されている。
走行機体3は、機体前部のボンネット8内にエンジン9が備えられ、機体後部側に運転者が搭乗して運転操作する運転部10が備えられている。運転部10には、運転者が着座する運転座席11の前方に位置してボンネット8に連なる状態でハンドルポスト12が備えられ、そのハンドルポスト12の上部にステアリングハンドル13が備えられている。
そして、エンジン9の動力が、運転部ステップ14の下方に備えられたミッションケース15を介して、前輪1及び後輪2に伝達されて走行するように構成されている。前輪1はステアリングハンドル13の操作により操向操作自在に設けられ、後輪2は向き固定状態で設けられている。
走行機体3の後部には、苗植付作業に伴って田面に肥料を供給する施肥装置16が備えられている。施肥装置16には、肥料を貯留する貯留タンク17、貯留タンク17に貯留される肥料を所定量ずつ下方に繰出す繰出し機構18、繰出された肥料を苗植付装置5の下部に備えられた作溝器19に案内するホース20、ホース20に向けて肥料案内用の風を供給する電動ブロア21等が備えられている。
苗植付装置5には、図2,3に示すように、苗植付装置5全体を支持する角パイプ状のメインフレーム22が機体横幅方向に沿って長尺状に延設され、メインフレーム22における横幅方向中央部にフィードケース23が連結されている。そして、そのフィードケース23がリンク機構4における後リンク部材4aの下部に前後方向に向かうローリング支点P周りに揺動自在に連結されるとともに、後リンク部材4aの上部に備えたローリングモータ7によって、苗植付装置5の左右傾斜姿勢を変更可能に構成されている。従って、苗植付装置5は、リンク機構4を介して左右傾斜角を変更自在に走行機体3に連結されている。
苗植付装置5には、機体横幅方向に沿って間隔をあけてメインフレーム22に連結され且つ後方に延設される状態で複数の植付伝動ケース24が備えられ、その植付伝動ケース24の後部の左右両側には、両端部に植付爪25を備えた植付ケース26が横軸芯周りで回転自在に支持されている。
苗植付装置5には、マット苗が搭載されるとともに横送り機構27によって一定ストロークで往復横移動する苗載せ台28が備えられている。図3に示すように、メインフレーム22から立設された左右一対の支柱29に亘って横枠30が架橋連結され、苗載せ台28の背部(前部側)に横架固定した支持枠31が、横枠30の左右複数箇所に備えた案内部材32によって横移動可能に係合支持されている。又、苗載せ台28の下端部は、植付伝動ケース24に固定された摺動レール33により横移動可能に支持されている。
苗植付装置5の下部には、メインフレーム22にて支持された支持アーム34の先端部に横軸芯周りで上下揺動自在に支持される状態で整地フロート35が備えられている。整地フロート35は、図3に示すように、田面上の複数の植付け箇所を均平整地するように、機体横幅方向に並ぶ状態で複数備えられている。尚、整地フロート35の機体前部側は、図示しない規制機構によって所定範囲内で上下揺動可能なように支持されている。
そして、伝動軸36を介して走行機体3側からフィードケース23内部の図示しない伝動機構に動力が伝達され、その動力が植付ケース26や横送り機構27等に伝達されて、走行機体3が走行するのに伴って、植付ケース26が回転して植付爪25により苗載せ台28上のマット苗を1株ずつ取り出して田面に植付けることができるように構成されている。
図4に示すように、ローリングモータ7は、リンク機構4の後端上部に連結したブラケット37に連結固定されており、ブラケット37には、前後向きの支軸38の軸芯周りで左右揺動自在に駆動アーム39が支持されている。そして、ローリングモータ7の出力軸7aと駆動アーム39とがギヤ減速機構40を介して連動連結されている。
図3に示すように、苗載せ台28の背部(機体前部側)に位置する横枠30の左右箇所と駆動アーム39の遊端とが融通用スプリング41を介して接続されており、苗植付装置5は駆動アーム39に対して弾性融通をもって所定小範囲で自由ローリング可能に支持されている。従って、苗植付装置5が整地フロート35を介して接地している状態では、走行機体3が多少左右傾斜しても苗植付装置5は田面に接地追従しながら自由ローリングして、田面と平行な姿勢に維持される。
ローリングモータ7は、苗植付装置5に装備された傾斜角検出手段としての傾斜角センサ42からの検出情報に基づいて作動制御され、走行機体3が耕盤の凹凸等によって左右に傾斜して苗植付装置5が傾斜しようとしても、その傾斜を復元させる方向に苗植付装置5がローリング制御されて、常に目標傾斜角度に安定的に維持されるようになっている。
また、図3に示すように、リンク機構4の後端上部に連結したブラケット37と苗載せ台28の背面における支持枠31の左右箇所とに亘ってローリング復帰用バネ43が張設されており、苗載せ台28の往復横移動によって移動方向側のローリング復帰用バネ43が伸ばされることで、苗載せ台28の横移動に伴うローリング支点P周りの重量バランスの崩れを是正する方向の回動力が作用するようになっている。
図5に示すように、苗植付装置5の左右傾斜角(絶対水平姿勢からの傾斜角度)を検出する重力式の傾斜角センサ42と、苗植付装置5の目標傾斜角を設定するための回動操作式ボリュームからなる目標角設定器44と、傾斜角センサ42からの検出信号に基づいて検出される苗植付装置5の左右傾斜角が目標傾斜角になるようにローリングモータ7の作動を制御する制御手段としてのマイクロコンピュータからなる制御装置45と、制御装置45の制御信号に基づいてローリングモータ7を駆動するモータ駆動回路46とが備えられている。
図2に示すように、傾斜角センサ42は、フィードケース23の上部に連結固定されたブラケット47に取り付けられている。又、目標角設定器44、制御装置45、及び、モータ駆動回路46の夫々は、1つのコントロールボックス48内に収納されて運転部10に備えられている。
つまり、図1に示すように、ハンドルポスト12の上部に形成された操作パネル49におけるステアリングハンドル13の横側箇所にコントロールボックス48が取り付けられている。コントロールボックス48に目標角設定器44、制御装置45、及び、モータ駆動回路46の夫々が内装する状態で組み込まれている。従って、目標角設定器44がステアリングハンドル13の近くにあるので、運転者は、機体を運転操作している途中であっても、目標角設定器44を操作し易いものになっている。
制御装置45は、傾斜角センサ42にて検出される検出傾斜角と目標角設定器44により予め設定された設定傾斜角としての目標傾斜角との偏差に対応する比例要素と、その偏差を積分した積分値に対応する積分要素とにより求めた制御目標値に基づいて、ローリングモータ7を制御するように構成されている。そして、このようにローリングモータ7を制御するローリング制御を実行するときに、偏差が大きいほど比例要素に対するゲインを小さくするように構成されている。
すなわち、制御装置45は、ローリングモータ7を操作するときの制御目標値Xを式1に基づいて演算する。ここで、式1における第1項が比例要素(P要素)に対応し、第2項が積分要素(I要素)に対応しており、いわゆるPI制御を実行することになる。
X=A1・Δb+A2・∫Δb (式1)
但し、「A1」は第1制御ゲイン、「Δb」は検出傾斜角と目標傾斜角との偏差、「A2」は第2制御ゲイン、「∫Δb」は偏差の積分値である。尚、以下の説明では、「第1制御ゲインA1」を「Pゲイン」と称する場合がある。
制御目標値Xとしては、具体的には、モータ駆動回路46によるローリングモータ7に対する出力電圧が設定されることになる。
そして、制御装置45は、傾斜角センサ42の検出値に基づいて大きな偏差が求められた時点から設定時間が経過する間だけ、比例要素に対するゲイン(第1制御ゲインA1)を小さくするように構成されている。さらに説明すると、制御装置45は、偏差の大きさに応じて比例要素に対するゲイン(第1制御ゲインA1)の低減量を定め、且つ、偏差を求めた時点から設定時間が経過するまでの間、低減量を漸次、小さくさせるように構成されている。
以下、制御装置45におけるローリング制御について、図6,7に基づいて、その具体的な制御動作について説明する。尚、制御装置45は、図6,7に示すフローチャートの制御動作を設定単位時間毎に繰り返し実行する。
先ず、傾斜角センサ42にて検出される苗植付装置5の現在の角度(傾斜角)と目標角設定器44にて設定されている目標角度(目標傾斜角)との偏差Δbを求める(ステップ1)。そして、偏差Δbの大きさに応じて、第1制御ゲインA1に対する低減量であるPゲイン低減量を計算する(ステップ2)。このとき、偏差が大きいほど第1制御ゲインA1を小さくする形態で低減量を求める。つまり、苗植付装置5の左右傾斜姿勢が大きく変化し、大きな偏差が求められたときには、制御目標値Xを求めるときの第1制御ゲインA1に対する低減量が大となり、比例要素(P要素)がそれだけ小さな値になる。
Pゲイン低減量について説明すると、第1制御ゲイン(Pゲイン)A1の初期値としては、偏差が小さいときの状態に対応する基準値が予め初期設定されている。そして、偏差が大きいほど第1制御ゲインA1を小さくする形態、言い換えると、偏差が大きいほどPゲイン低減量が大きな値となるように、Pゲイン低減量を計算するようにしている。
計算して求めたPゲイン低減量が現在保持しているPゲイン低減量よりも大であれば、その新たに求めたPゲイン低減量に書き換えて保持し、現在保持しているPゲイン低減量よりも小であれば、書き換えずに現在の値を保持する(ステップ3,4)。
偏差Δbが予め設定されている不感帯の幅を越えて大きくなっており、苗植付装置5が目標姿勢から右下がり方向に傾斜している状態であれば(ステップ5)、左下げ出力開始カウンタをインクリメントする(ステップ6)とともに、右下げ出力開始カウンタをクリアする(ステップ7)。そして、今回の偏差を現在の積分値∫Δbに加算して新たな積分値∫Δbとして保持し(ステップ8)、新たな積分値∫Δbが予め設定されている上限値を超えていれば、上限値を新たな積分値∫Δbに変更する(ステップ9,10)。つまり、積分値が大きくなり過ぎて過剰なローリング操作をしないようにしている。
又、偏差Δbが不感帯の幅を越えて大きくなっており、苗植付装置5が目標姿勢から左下がり方向に傾斜している状態であれば(ステップ11)、右下げ出力開始カウンタをインクリメントする(ステップ12)とともに、左下げ出力開始カウンタをクリアする(ステップ13)。そして、今回の偏差を現在の積分値∫Δbに加算して新たな積分値∫Δbとして保持し(ステップ14)、新たな積分値∫Δbが予め設定されている上限値を超えていれば、上限値を新たな積分値∫Δbに変更する(ステップ15,16)。
偏差Δbが不感帯の幅を越えていない状態、つまり、苗植付装置5が目標姿勢であるときは、右下げ出力開始カウンタ及び左下げ出力開始カウンタを夫々、クリアする(ステップ17,18)。
次に、右下げ出力開始カウンタの計数値が設定継続時間以上であれば右下げ出力を指示し(ステップ19,20)、左下げ出力開始カウンタが設定継続時間以上であれば右下げ出力を指示する(ステップ21,22)。右下げ出力開始カウンタ、及び、左下げ出力開始カウンタが夫々、設定継続時間に達していなければ、右下げ出力指示、及び、右下げ出力指示をクリアする(ステップ23,24)。
つまり、偏差が不感帯を越えて大きくなった場合であっても、そのような偏差が大きい状態が設定継続時間以上継続していなければ、傾斜角センサ42の誤検出であったり、ノイズによる突発的な変位の検出等が考えられるので、その場合は、ローリング操作しないようにしている。
右下げ出力が指示されている場合には、そのときに設定されているPゲインと現在の偏差とにより、制御目標値Xに対する比例要素(P要素)であるP出力を計算するとともに、第2制御ゲインと現在の積分値とにより、制御目標値Xに対する積分要素(I要素)であるI出力を計算し(ステップ25,26,27)、P出力及びI出力が共に、右下げ出力に対応しているときは、それらを加算してローリングモータ7に対する出力電圧を算出する(ステップ28,29)。P出力及びI出力のいずれかが右下げ出力に対応していなければ、適切な情報ではないので、出力電圧はゼロに設定される(ステップ30)。
左下げ出力が指示されている場合には、右下げ出力が指示されている場合と同様に、そのときに設定されているPゲインと現在の偏差とにより、制御目標値Xに対する比例要素(P要素)であるP出力を計算するとともに、第2制御ゲインと現在の積分値とにより、制御目標値Xに対する積分要素(I要素)であるI出力を計算し(ステップ31,32,33)、P出力及びI出力が共に、左下げ出力に対応しているときは、それらを加算して制御目標値Xに対応するローリングモータ7に対する出力電圧を算出する(ステップ34,35)。P出力及びI出力のいずれかが左下げ出力に対応していなければ、出力電圧はゼロに設定される(ステップ36)。又、右下げ出力及び左下げ出力のいずれも指示されていないときは、出力電圧はゼロに設定される(ステップ37)。
このようにして算出された出力電圧がローリングモータ7に供給され、苗植付装置5の左右傾斜姿勢変更操作が行われる。又、上述したように出力電圧を求めるときのPゲインは、予め初期設定されている基準値から、そのときに設定されているゲイン低減量を引いた値が設定される。
そして、上述したような処理が繰り返し実行される設定単位時間が経過する毎に、ゲイン低減量を1%ずつ減少させる(ステップ38)。つまり、偏差が大きく、大きなゲイン低減量が設定されたのち、設定単位時間が経過する毎に、ゲイン低減量を1%ずつ減少させるようにしてあり、設定経過時間が経過するとゼロにまで低下する。つまり、その大きいゲイン低減量が設定されたのちに、ゲイン低減量は徐々に小さくなるのであり、偏差を求めた時点から設定経過時間が経過するまでの間、低減量を漸次、小さくさせるようにしている。但し、ゲイン低減量が減少している途中で、偏差が大となり大きなゲイン低減量が設定されると、その新たなゲイン低減量が対象となって、新たなゲイン低減量が設定されてから設定経過時間が経過する間、漸次小さくさせることになる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、偏差の大きさに応じて比例要素に対するゲインの低減量を定め、且つ、偏差を求めた時点から設定経過時間が経過するまでの間、低減量を漸次、小さくさせる構成としたが、このような構成に代えて、偏差を求めた時点から設定経過時間が経過するまでの間、一定の大きさのゲイン低減量を設定するようにしてもよく、又、低減量を小さくさせる時間を、偏差の大きさに応じて適宜変更させるようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、ローリング操作手段として電動モータであるローリングモータ7を用いるものを示したが、電動モータに代えて、油圧シリンダ等の他の種類のアクチュエータを用いるものでもよい。
(3)上記実施形態では、ローリング操作手段としてのローリングモータ7が融通用スプリング41を介して苗植付装置5に接続されるものを示したが、ローリング操作手段を直接に作業装置に接続するようにしてもよい。
(4)上記実施形態では、作業機として苗植付装置を備える田植機を示したが、本発明は、播種装置を備えた直播機、耕耘装置を備えたトラクター、芝刈り装置を備えた芝刈り機等、種々の作業機に適用することができる。
本発明は、乗用型田植機等のように、走行機体に左右傾斜姿勢を変更自在に作業装置が連結され、作業装置の左右傾斜姿勢を変更操作自在なローリング操作手段を備えた作業機に適用できる。
3 走行機体
4 リンク機構
5 作業装置
7 ローリング操作手段
41 融通用スプリング
42 傾斜角検出手段
45 制御手段

Claims (6)

  1. 左右傾斜姿勢を変更自在に走行機体に連結された作業装置と、
    前記作業装置の左右傾斜姿勢を変更操作自在なローリング操作手段と、
    前記作業装置の左右傾斜角を検出する傾斜角検出手段と、
    前記傾斜角検出手段にて検出される検出傾斜角と予め設定された設定傾斜角との偏差及びその偏差に対する制御ゲインにより制御目標値を求め、その制御目標値に基づいて前記ローリング操作手段を制御する制御手段とが備えられ、
    前記制御手段は、前記偏差が大きいほど前記制御ゲインを小さくする形態で前記制御目標値を求める作業機。
  2. 前記制御手段は、前記傾斜角検出手段の検出値に基づいて大きな偏差が求められた時点から設定時間が経過する間だけ、前記制御ゲインを小さくする請求項1記載の作業機。
  3. 前記制御手段は、前記偏差の大きさに応じて前記制御ゲインの基準値からの低減量を定め、且つ、前記偏差を求めた時点から前記設定時間が経過するまでの間、前記低減量を漸次、小さくさせる請求項2記載の作業機。
  4. 前記制御手段は、
    前記偏差と前記制御ゲインとにより求めた比例要素、及び、前記偏差を積分した積分値により求めた積分要素により前記制御目標値を求める請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業機。
  5. 前記ローリング操作手段が、融通用スプリングを介して前記作業装置に接続されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業機。
  6. 前記作業装置が、走行機体の後部にリンク機構を介して、作業用低位置と非作業用高位置とにわたって昇降自在に連結されている請求項5記載の作業機。
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