JP2015171794A - 発泡用積層体の製造方法、及び、発泡用積層体を用いた発泡加工紙並びに断熱容器 - Google Patents

発泡用積層体の製造方法、及び、発泡用積層体を用いた発泡加工紙並びに断熱容器 Download PDF

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Abstract

【課題】
ラミネート時の成形加工性が良好で、かつ、加熱によって十分な高さと外観の良好な発泡セル(発泡層)が得られる発泡用積層体を従来よりも生産性良く提供することができる。
【解決手段】
紙を主体とする基材の少なくとも一方の面に発泡させるためのポリエチレン樹脂層(I)を形成する発泡用積層体の製造方法であって、ポリエチレン樹脂層(I)が特定のMFRを満足する高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A)50〜98重量%と、特定のMFRを満足する高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(B)2〜50重量%とを混合して得られるポリエチレン樹脂組成物(C)からなり、押出しラミネート成型速度が50m/min以上の条件で加工する。
【選択図】なし

Description

本発明は、発泡用積層体の製造方法、及び、この方法によって得られた発泡用積層体を用いた発泡加工紙並びに断熱容器に関する。さらに詳しくは、ラミネート時の成形加工性が良好で、加熱によって十分な高さと外観の良好な発泡セル(発泡層)が生産性良く得られる発泡用積層体の製造方法、及び、この方法によって得られた発泡用積層体を用いた発泡加工紙並びに断熱容器に関する。
従来、断熱性を有する容器としては、合成樹脂製の発泡体が多く使用されている。また、廃棄し易く印刷適性の良い容器として、紙を複数枚使用した断熱紙容器や、紙基材の両面をポリエチレン樹脂層で積層された材料を使用し、表面のポリエチレン樹脂層を発泡させ断熱性を付与した紙容器がある。
紙を基材とした技術としては、紙の少なくとも一面にポリエチレンを押出ラミネートし、他面には蒸気圧保持層を形成させ加熱により表面に不規則な凹凸模様を有する加工紙を製造する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
また、胴部材の片側壁面に熱可塑性樹脂フィルムがラミネートまたはコーティングされ、加熱によりフィルムを発泡させて発泡断熱層を形成させる技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。また、容器胴部材及び底部材からなる紙製容器において、容器胴部材の外壁面の一部に有機溶剤含有インキによる印刷を施し、胴部材外壁面全体を熱可塑性合成樹脂フィルムで被覆されている紙容器を加熱することにより、印刷部分に比較的厚い発泡層を存在させる技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。さらに、少なくとも外面側からシングルサイト触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合体の発泡層、紙を主体とする基材層、熱可塑性樹脂層とを備えた積層体からなる発泡加工紙、積層体が提案されている(例えば、特許文献4、特許文献5参照)。こうして得られた発泡層を保有する加工紙、発泡積層体は、発泡層を発泡させて容器とした際に、手とのなじみがよく滑りにくく、断熱性に優れるとともに紙を複数枚使用した断熱性容器に比較しコストが安いというメリットがある。
また、特許文献6においては、紙容器における胴部材原材料シートの紙基材の少なくとも片面に、溶融状態の熱可塑性樹脂をTダイから紙基材に接するまでの時間が0.11〜0.33秒となるように押出ラミネートしてなる紙製容器の胴部材原材料シートが示され、低密度ポリエチレンを2種混合してMFRを調整した組成物が記載されている。
しかし、従来の発泡用積層体の製造においては、押出しラミネート成型時にある一定以上の加工速度とした場合、その後に加熱による発泡をした時に外観不良となることがあり問題となっていた。
従って、高速成型をして得られた発泡用積層体であっても、加熱発泡することで十分な外観が良好である発泡セルが得られる改良が望まれていた。
特公昭48−32283号公報 特開昭57−110439号公報 特開平07−232774号公報 特開平10−128928号公報 特開2007−168178号公報 特開2008−105747号公報
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、ラミネート時の成形加工性が良好で、かつ、加熱によって十分な高さと外観の良好な発泡セル(発泡層)が得られる発泡用積層体を従来よりも生産性良く提供することであり、それを使用した発泡加工紙及びカップなどの断熱容器を提供することにある。
紙を主体とする基材の一方の面に使用する発泡層用ポリエチレン(I)として、特定のMFRを有する高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A)と、特定のMFRを有する高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(B)の2種の高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂を特定の量の割合で混合して得られるポリエチレン樹脂組成物(C)を使用し、押出しラミネート成型速度が50m/min以上の条件で加工することで、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、紙を主体とする基材の少なくとも一方の面に発泡させるためのポリエチレン樹脂層(I)を形成する発泡用積層体の製造方法であって、
ポリエチレン樹脂層(I)が、下記(a1)の特性を満足する高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A)50〜98重量%と、該樹脂(A)以外の下記(b1)の特性を満足する高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(B)2〜50重量%とを混合して得られるポリエチレン樹脂組成物(C)からなり、
押出しラミネート成型速度が50m/min以上の条件で加工することを特徴とする発泡用積層体の製造方法が提供される。
(a1)JIS K7210に準拠(190℃、21.18N荷重)して測定したMFR(a)が18〜24g/10min
(b1)JIS K7210に準拠(190℃、21.18N荷重)して測定したMF
R(b)が3 〜15g/10min
また、本発明の第2の発明によれば、本発明の第1の発明において、前記高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A)が以下の(a2)、(a3)の特性を満足することを特徴とする発泡用積層体の製造方法が提供される。
(a2)試験温度23℃、JIS−K7112に準拠した密度が0.905〜0.940g/cm
(a3)メモリーエフェクト(ME)が1.5以上
一方、本発明の第3の発明によれば、本発明の第1または第2の発明において、前記高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(B)が以下の(b2)、(b3)の特性を満足することを特徴とする発泡用積層体の製造方法が提供される。
(b2)試験温度23℃、JIS−K7112に準拠した密度が0.905〜0.940g/cm
(b3)メモリーエフェクト(ME)が1.8以上
一方、本発明の第4の発明によれば、本発明の第1〜第3の発明のいずれかに係り、前記基材のもう一方の面に、熱可塑性樹脂(D)を用いて、基材から放出される蒸気等を保持する熱可塑性樹脂層(II)をさらに形成することを特徴とする発泡用積層体の製造方法が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、本発明の第4の発明において、上記ポリエチレン樹脂層(I)の厚さが20〜100μmであり、熱可塑性樹脂層(II)の厚さが10〜100μmであることを特徴とする発泡用積層体の製造方法が提供される。
さらに、本発明の第6の発明によれば、本発明の第1〜5の発明のいずれかの発明に係り、前記発泡用積層体を加熱し、ポリエチレン樹脂層(I)を発泡させて得られた発泡加工紙が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、本発明の第1〜5のいずれかの発明に係り、発泡用積層体を用いて、容器を形成した後、該容器を加熱し、ポリエチレン樹脂層(I)を発泡させて得られた断熱容器が提供される。
さらに、本発明の第8の発明によれば、本発明の第7の発明において、カップ状容器であることを特徴する断熱容器が提供される。
本発明は、紙を主体とする基材の少なくとも一方の面に特定のポリエチレン樹脂組成物からなるポリエチレン樹脂層(I)を形成し、好ましくは上記基材の他方の面に、基材から放出される蒸気等を保持する熱可塑性樹脂層(II)を設けた発泡用積層体の製造方法であり、成形加工性が良好で、ロスが少なく、かつ、発泡倍率が高く、均一な発泡セルが形成された発泡層を有する発泡用積層体を、生産性良く提供できる。
また、本発明は、上記の方法で得られた発泡用積層体を加熱することで、発泡倍率が高く、均一な発泡セルが形成され、外観がよい発泡層を有した発泡加工紙が提供され、断熱性、緩衝性、遮音性、外観の良好性に優れるので、スリーブ材、滑り止め材、紙皿、トレイ等として活用される。
さらに、本発明では、上記の方法で得られた発泡用積層体を用いて成型された断熱容器を提供し、発泡倍率が高く、均一な発泡セルが形成された発泡層となり、断熱性、外観の良好性に優れるのでカップなどの断熱性容器等の製品を容易に得ることができる。
以下、本発明の発泡用積層体の製造方法、及び、この方法によって得られた発泡用積層体を用いた発泡加工紙並びに断熱容器について、項目毎に詳細に説明する。
1.ポリエチレン樹脂組成物
本発明の製造方法に使用される発泡用積層体用ポリエチレン樹脂組成物は、紙を主体とする基材の少なくとも一方の面に発泡させるためのポリエチレン樹脂層(I)を形成するポリエチレン樹脂組成物であって、下記(a1)の特性を満足する高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A)50〜98重量%と、該樹脂(A)以外の下記(b1)の特性を満足する高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(B)2〜50重量%とを混合して得られるポリエチレン樹脂組成物(C)であることを特徴とする。
(a1)JIS K7210に準拠(190℃、21.18N荷重)して測定したMFRが18〜24g/10min
(b1)JIS K7210に準拠(190℃、21.18N荷重)して測定したMFR(b)が3.0〜15g/10min
上記本発明の製造方法に使用されるポリエチレン樹脂組成物は、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(A)50〜98重量%に対して、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(B)2〜50重量%を配合したものである。以下各成分について詳述する。
(1−1)高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A)
高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A)は、(a1)JIS K7210に準拠
(190℃、21.18N荷重)して測定したMFR(a)が18〜24g/10min、であり、好ましくは(a2)試験温度23℃、JIS−K7112に準拠した密度が0.905〜0.940g/cm、(a3)JIS K7210で使用されるメルトインデクサーを使用し、測定条件をシリンダー温度240℃、定速押出量3g/分の条件で測定したメモリーエフェクト(ME)が1.5以上を満足する高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂である。
(a1)MFR
高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A)のメルトフローレート(MFR)は、JIS K7210に準拠(190℃、21.18N荷重)して測定したMFR(a)が18〜24g/10min、好ましくは19〜23g/10min、より好ましくは20〜22g/10minである。MFR(a)が18g/10min未満では押出ラミネート加工時の高速加工性が悪化する懸念がある。また、24g/10minを超えるものは、押出ラミネート加工時の加工安定性が悪化する懸念があるため好ましくない。
(a2)密度
上記高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A)の密度は、試験温度23℃、JIS−K7112に準拠して測定し、好ましくは0.905〜0.940g/cm、より好ましくは0.907〜0.937g/cm、特に好ましくは0.910〜0.935g/cmの範囲である。上記密度が0.905g/cm未満では、ラミネート成形樹脂のすべりが悪く、ハンドリングが悪くなるので好ましくない。また、密度が0.940g/cmを超えるものは、工業的に製造することが難しいものとなる。
(a3)メモリーエフェクト(ME)
高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A)のメモリーエフェクトは、JIS K7210で使用されるメルトインデクサーを使用し、測定条件をシリンダー温度240℃、定速押出量3g/分の条件で測定したとき、好ましくは1.55以上、より好ましくは1.6以上である。メモリーエフェクトが1.55未満では、後述のようにポリエチレン組成物(C)を調製する際の調合範囲が限定され、押出ラミネートなど加工時にネックインの過多が原因となり、加工性の不安定要因となるばかりでなく、発泡倍率の向上が望めず、均一な発泡セルが得られないものとなるので好ましくない。
[メモリーエフェクト(ME)の測定]
ここで、メモリーエフェクト(ME)は、JIS K7210で使用されるメルトインデクサー(三鈴エリー(株)製半自動メルトテンション計)を使用し、測定条件をシリンダー温度240℃、定速押出量3g/分の条件にて、以下の条件で測定される。すなわち、装置に2.095mmφのMFR測定用ノズルをセットし、樹脂を炉へ充填する。ピストンを乗せ、0.09g/分の定速押出で5分間保持し、その後3g/分の定速押出とし6分30秒までエアー抜きを行う。6分30秒経過後、3g/分を維持したままストランドをカットし、オリフィス下端からのストランド長さが20mmとなった時点でのストランドの径を、オリフィス下端から15mmの位置でKEYENCE製レーザー寸法測定器(LS−3033)を用いて測定する。測定したストランドの直径をD、ダイスのオリフィス径をD(2.095mm)として次式によりメモリーエフェクト(ME)が求められる。
ME=D/D
[重合方法]
また、本発明における高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A)は、ラジカル重合法により次の条件で製造される。
(i)重合条件
本発明の高圧ラジカル重合法は、酸素、有機過酸化物などのラジカル開始剤の存在下において、超高圧下、塊状または溶液重合によって製造される。
重合温度は100〜300℃、好ましくは120〜280℃、より好ましくは150〜250℃の範囲とする。重合温度が100℃未満では、収率の低下や安定した製品を製造できない惧れがあり、300℃を超える場合には反応が安定せずに、分子量の大きい重合体を得ることが難しくなる。また、重合圧力は50〜400MPa、好ましくは70〜350MPa、より好ましくは100〜300MPaの条件下であり、重合圧力が50MPa未満では充分な分子量のものが得られず加工性や物性の低下が生じ、400MPaを超える場合には安定的な製造運転が行い難いものとなる。
(ii)重合操作
製造に際しては、基本的には通常の高圧ラジカル法低密度ポリエチレンの製造設備及び技術を利用することができる。反応器の形式としては攪拌翼付のオートクレーブ型、又はチューブラー型のものを使用することができ、必要に応じて複数個の反応器を直列又は並列に接続して多段重合をすることもできる。更に、オートクレーブ型反応器の場合には、反応器内部を複数ゾーンに仕切ることにより、温度分布を設けたり、より厳密な温度制御をすることも可能である。このような操作によって、メモリーエフェクト等を制御することが可能である。
(iii)ラジカル開始剤
ラジカル開始剤としては、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3,2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、ジt−ブチルジパーオキシイソフタレート、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシラウレート、アセチルパーオキサイド、i−ブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、1,1−ビスt−ブチルパーキシシクロヘキサン、2,2−ビスt−ブチルパーオキシオクタン、2,2−アゾビスイソブチロニトリル等の有機過酸化物が挙げられる。これらの中でも、半減期1分を得るための分解温度が、160〜200℃のものが好ましい。
(iv)ラジカル発生剤の配合量
ラジカル発生剤の配合量は、特に限定されないが、ポリエチレン100重量部に対し、0.1〜5重量部、好ましくは0.3〜3重量部、より好ましくは0.5〜2重量部の範囲である。また必要ならば、連鎖移動剤等を用いて、分子量調節などを行ってもよい。
(v)連鎖移動剤
連鎖移動剤としては、水素、プロピレン、ブテン−1、C〜C20若しくはそれ以上の飽和脂肪族炭化水素又はハロゲン置換炭化水素、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、イソブタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロパラフィン類、クロロホルム、四塩化炭素、C〜C20若しくはそれ以上の飽和脂肪族アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール及びイソプロパノール、C〜C20若しくはそれ以上の飽和脂肪族カルボニル化合物、例えばアセトン及びメチルエチルケトン、並びに芳香族化合物、例えばトルエン、ジエチルベンゼン及びキシレンのような化合物が挙げられる。
(1−2)高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(B)
高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(B)は、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A)とは異なる、(b1)JIS K7210に準拠(190℃、21.18N荷重)して測定したメルトフローレート(MFR(b))が3.0〜15g/10minであり、好ましくは(b2)試験温度23℃、JIS−K7112に準拠した密度が0.905〜0.940g/cm、(b3)JIS K7210で使用されるメルトインデクサーを使用し、測定条件をシリンダー温度240℃、定速押出量3g/分の条件で測定したメモリーエフェクト(ME)が1.8以上を満足する高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂である。
その製造方法は、上記高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A)と同様であり、特性が上記を満たすように重合条件を適宜変更して製造される。
(b1)MFR
高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(B)は、JIS K7210に準拠(190℃、21.18N荷重)して測定したMFR(b)が3.0〜15g/10min、好ましくは4.0〜14g/10min、より好ましくは5.0〜13g/10minの範囲である。高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(B)は、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A)に対して、MFRを改善するための成分ということができ、上記MFR(b)が3.0g/10min未満では押出ラミネート加工時の高速加工性が悪化し好ましくない。また、MFR(b)が15g/10minを超えるものは押出ラミネート加工性が不安定となる懸念があるため好ましくない。
(b2)密度
上記高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(B)は、試験温度23℃、JIS−K7112に準拠した密度が好ましくは0.905〜0.940g/cm、より好ましくは0.907〜0.937g/cm、特に好ましくは0.910〜0.935g/cmの範囲である。上記密度が0.905g/cm未満では、ラミネート成形樹脂のすべりが悪く、ハンドリングが悪くなるので好ましくない。また、密度が0.940g/cmを超えるものは、工業的に製造することが難しいものとなる。
(b3)メモリーエフェクト(ME)
高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(B)のメモリーエフェクトは、JIS K7210で使用されるメルトインデクサーを使用し、測定条件をシリンダー温度240℃、定速押出量3g/分の条件で測定したとき、好ましくは1.8以上、より好ましくは1.9以上、特に好ましくは2.0以上、である。メモリーエフェクトが1.8未満では、後述のようにポリエチレン組成物(C)を調製する際の調合範囲が限定され、押出ラミネートなど加工時にネックインの過多が原因となり、加工性の不安定要因となるばかりでなく、発泡倍率の向上が望めず、均一な発泡セルが得られないものとなるので好ましくない。
(1−3)ポリエチレン樹脂組成物(C)
本発明のポリエチレン樹脂組成物(C)は、上記高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A)50〜98重量%と、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(B)2〜50重量%との混合物であり、好ましくは(c1)JIS K7210に準拠(190℃、21.18N荷重)して測定したMFR(c)が12.0〜18.0g/10min、(c2)試験温度23℃、JIS−K7112に準拠した密度0.905〜0.940g/cm、および(c3)メモリーエフェクト(ME)が1.6以上を満足する。
(c1)MFR
上記ポリエチレン樹脂組成物(C)は、JIS K7210に準拠(190℃、21.18N荷重)して測定したMFR(c)が、好ましくは12.0〜18.0g/10min、より好ましくは、13.0〜17.0g/10min、特に好ましくは14.0〜16.0g/10minである。MFR(c)が12.0g/10min未満では、発泡セルが大きくならない可能性がある。また、MFR(c)が18.0g/10minを超えるものは、押出ラミネート時の加工安定性が悪くなり、発泡セルが破裂する虞が生じる。
(c2)密度
上記ポリエチレン樹脂組成物(C)の密度は、好ましくは0.905〜0.940g/cm、より好ましくは0.907〜0.937g/cm、特に好ましくは0.910〜0.935g/cmの範囲である。上記密度が、0.905g/cm未満では、ラミネート成形樹脂のすべりが悪く、ハンドリングが悪くなるので好ましくない。また、密度が0.940g/cmを超えるものは、工業的に製造することが難しいものとなる。
(c3)メモリーエフェクト(ME)
上記ポリエチレン樹脂組成物(C)のメモリーエフェクト(ME)は好ましくは1.6以上、より好ましくは1.7以上、MEが上記範囲内であれば、発泡セル高さを十分に高くでき、押出ラミネートなど加工時のネックインが大きくならないので、加工性も安定する。特に該メモリーエフェクト(ME)が、1.6未満では、発泡セルが十分に高くならず、かつ均一な発泡セルが得られなくなる虞がある。
[樹脂(A)と樹脂(B)との配合率]
高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A)と高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(B)の配合割合は、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A)50〜98重量%と、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(B)2〜50重量%であり、好ましくは樹脂(A)50〜90重量%/樹脂(B)10〜50重量%、より好ましくは樹脂(A)50〜80重量%/樹脂(B)20〜50重量%の範囲である。
該樹脂(A)が50重量%未満で、樹脂(B)が50重量%を超える場合は、加熱による発泡時に、外観不良となり、また、樹脂(A)が98重量%を超え、樹脂(B)2重量%未満である場合は、ポリエチレン樹脂組成物(C)の諸物性が調整できない等の不都合が生じ、ひいては、押出ラミネート加工時のネックインが大きく、加工時の安定性が悪くなる等の不都合が生じるため好ましくない。
本発明では、上記ポリエチレン樹脂組成物(C)の特性を損ねない範囲で、フェノール系、リン系等の酸化防止剤、金属石鹸等の中和剤、アンチブロッキング剤、滑剤、分散剤、顔料、染料等の着色剤、防曇剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、造核剤などの添加剤を配合してもよい。また、上記ポリエチレン樹脂組成物の特性を損ねない範囲で、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体等のラジカル重合法エチレン(共)重合体、密度0.86〜0.91g/cm未満の超低密度ポリエチレン、密度0.91〜0.94g/cm未満の直鎖状低密度ポリエチレン、密度0.94g/cm以上の中・高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等の他のポリオレフィン系樹脂等を配合しても構わない。
2.発泡用積層体とその製造
本発明の製造方法に用いられる発泡用積層体は、少なくとも、紙を主体とする基材の一方の面に、押出ラミネート法等によりポリエチレン樹脂層(I)を形成した積層体であって、好ましくは上記基材のもう一方の面に、基材から放出される蒸気等を保持する熱可塑性樹脂層(II)を形成した積層体であって、基材から放出される少なくとも水蒸気等によってポリエチレン樹脂層(I)を発泡させうる積層体であるが、本発明の効果を損なわない範囲において該積層体の最外層、該層間等に他の層があってもよい。
(2−1)紙を主体とする基材
本発明において紙を主体とする基材とは、(i)紙、あるいは、(ii)予め、加熱により揮発性ガスを発生する物質を紙にコーティングした基材、ラミネート成形過程で紙とポリエチレン樹脂層(I)間に加熱により揮発性ガスを発生する物質をコーティングしたもの、(iii)紙を主体とする基材中へ加熱により揮発性ガスを発生する物質を配合した基材のいずれかを意味するものである。
本発明においては、主に紙に含まれる水分が加熱によって発生される水蒸気の作用によって基材表面のポリエチレン樹脂層(I)を発泡させるものであるが、加熱分解によって発生する揮発ガスによって基材表面のポリエチレン樹脂層(I)を発泡させることができるものであれば良く、特に限定されるものではない。
上記、(i)紙としては、上質紙、クラフト紙、アート紙、再生紙、合成紙、樹脂とゼオライト、炭酸カルシウム等の無機物含有するシート等が挙げられる。該紙の坪量は100〜400g/m、特に150〜350g/mが好ましい。また、紙の含水率は4〜15%、好ましくは5〜13%、より好ましくは5〜12%程度のものが例示される。
また、(ii)紙に、熱により揮発性ガスを発生する物質をコーティングした基材としては、紙に溶剤系インキや水溶性のインキ、塗料、接着剤をコーティングした基材等が挙げられる。例えば特開2000−238225号公報等にみられるように、基材とポリエチレン樹脂層(I)間に発泡性物質を添加した接着剤層を設ければ、加熱によって発生する発泡性物質から発生する揮発性ガスによって、基材表面のポリエチレン樹脂層(I)の発泡を促進させることが可能である。
また、(iii)基材中に、加熱により揮発性ガスを発生する物質を配合した基材としては、基材中に揮発性ガスを発生する物質としての無機または有機の発泡剤、含水ポリマー、発泡剤内包のマイクロカプセル等が配合された基材であって、例えば特開2002−145239号公報等にみられるように、抄紙工程において熱発泡性の発泡剤を添加して抄紙した紙、あるいは紙に発泡剤を内包するマイクロカプセル、含水させた吸水性ポリマー等を配合した基材等などが挙げられる。
さらに、紙を主体とする基材には、パルプ紙や合成紙等の紙にインクなどで絵や文字、模様などを印刷することもできる。
(2−2)ポリエチレン樹脂層(I)
本発明において、ポリエチレン樹脂層(I)は、基材上に、前記高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A)と高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(B)の2種の混合物からなるポリエチレン樹脂組成物(C)を用いて、ラミネート成形等で形成されて発泡積層体として供給され、加熱によって紙を主体とする基材から放出される少なくとも水蒸気等によって発泡される。
したがって、発泡倍率が高く、均一な発泡セルを形成させるためには、該ポリエチレン樹脂組成物(C)の融点が80〜120℃の範囲、好ましくは、90〜110℃程度の融点範囲内で選択することが望ましい。
ポリエチレン樹脂層(I)の厚みは、特に限定されないが、通例では20〜100μmであり、発泡層厚みを高くするという点で、30〜100μmが好ましい。ポリエチレン樹脂層(I)の厚みが、20μm未満では発泡時に破裂する惧れがあり、100μmを超える場合には発泡層の厚みを十分に高くすることができない虞が生じる。
(2−3)熱可塑性樹脂層(II)
本発明に用いる熱可塑性樹脂層(II)は、基材から放出される蒸気等を保持する役割を有するものである。それを構成する熱可塑性樹脂(D)は、上記ポリエチレン樹脂層(I)を形成するポリエチレン樹脂組成物(C)より、融点が高いか、もしくは融解しない樹脂であればよく、特に限定はされないが、ポリエチレン樹脂層(I)を優先的に発泡させ、均一にかつ高いセル厚を容易に得るためには、加熱によって基材から放出される蒸気等によって発泡されるポリエチレン樹脂組成物(C)と、基材から放出される蒸気等を保持する熱可塑性樹脂(D)との融点差が、次の式(1)を満足することが望ましい。
Tm(D)−Tm(C)≧10 −−−−−式(1)
(ただし、Tm(C):層(I)のポリエチレン樹脂組成物(C)の融点(℃)、Tm(D):基材中の蒸気等を保持する層(II)の熱可塑性樹脂(D)の融点(℃)である)
本発明において使用される熱可塑性樹脂(D)は、例えば、高・中・低密度ポリエチレン、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン−1樹脂、ポリ−4−メチル−ペンテンー1樹脂等の炭素数2〜10のα−オレフィン単独重合体、またはそれらの相互共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、あるいはこれらとの混合物等が挙げられる。これらの中でも、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂が好ましい。
また、熱可塑性樹脂(D)として、ポリオレフィン系樹脂を採用する場合、MFRが0.1〜100g/10分、好ましくは0.3〜80g/10分、より好ましくは0.5〜60g/10分、密度が0.920〜0.970g/cm、好ましくは0.925〜0.960g/cm、より好ましくは、0.930〜0.950g/cm程度のものが好ましい。
また、上記ポリエチレン樹脂層(I)を考慮すると、融点Tm(D)は、100℃以上、好ましくは110℃〜140℃、より好ましくは115℃〜140℃の範囲で選択されることが望ましい。ここで、融点Tm(D)は、DSCによって測定されるセカンドスキャンの融点で最高ピーク高さの融点である。
融点が100℃より低い場合は、耐熱性が不足し熱可塑性樹脂層(II)が発泡してしまう惧れがあり、また140℃を超えると、低温ヒートシール性が不良となる惧れがあるため好ましくない。
また、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂等のように紙基材と接着性の乏しい樹脂を使用する場合においては、不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン樹脂、エチレン−不飽和カルボン酸との共重合体等の通例の接着性樹脂等を介して積層体としても良い。
上記熱可塑性樹脂には、必要に応じて、上記熱可塑性樹脂の特性を損ねない範囲で、フェノール系、リン系等の酸化防止剤、金属石鹸等の中和剤、アンチブロッキング剤、滑剤、分散剤、顔料、染料等の着色剤、防曇剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、造核剤などの添加剤を配合してもよい。
熱可塑性樹脂層(II)の厚みは、特に限定されないが、発泡層厚みを高くすることができるという点で、通例では10〜100μm、特に20〜100μmの範囲で選択されることが好ましい。熱可塑性樹脂層(II)の厚みが、10μm未満では、基材から放出される蒸気等を十分に保持することができず、発泡層厚みを十分に高くすることができない虞が生じる。また100μmを超える場合には、それ以上の効果の向上が期待されず、経済的デメリットが大きくなる虞が生じる。
本発明の発泡用積層体においては、本発明の効果を損なわない範囲において、該層間、あるいはその内及び/又は外層等に他の層を設けてもよく、例えば、外側から、{ポリエチレンフィルム層/発泡性ポリエチレン樹脂層(I)/基材/熱可塑性樹脂層(II)}、{ポリエチレンフィルム層/バリア層/接着層/発泡性ポリエチレン樹脂層(I)/基材
/熱可塑性樹脂層(II)}、発泡性ポリエチレン樹脂層(I)/基材/熱可塑性樹脂層(II)/バリア層/熱可塑性樹脂層(II)}のように基材とポリエチレン樹脂層(I)または、さらに熱可塑性樹脂層(II)を設けた積層体の内及び/又は外層、あるいは該層間に一層または複数層のフィルム層、装飾層、補強層、接着剤層、バリア層等を設けてもよい。
また、必要に応じて印刷等を施しても良い。印刷は、部分的または全面的に着色インキで印刷してもよい。また、必要に応じて発泡性インキを使用して、部分的または全面的に発泡部位を設けてもよい。印刷の位置、印刷面積の大小、印刷の方法、使用されるインキなどは、従来公知の技術を適宜選択して用いることができる。
上記装飾層としては、印刷された紙、フィルム、不織布、織布等が挙げられる。
また補強層とは、基材に積層された発泡性ポリエチレン樹脂層(I)が加熱によって発泡されるときに発泡層が破裂しないように、発泡性ポリエチレン樹脂層(I)の外層にポリエチレン樹脂フィルムなどを積層して発泡層の過度の発泡による破裂防止や、不ぞろいの発泡セルを均一に矯正する、あるいはフィルム、不織布等を積層して、機械的強度を持たせるなどの役割を果たすものである。樹脂としては、特に限定されるものではなく、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等でよい。
また、接着剤層を形成する樹脂としては、エチレンと不飽和カルボン酸またはその誘導体との共重合体、ポリオレフィン樹脂に不飽和カルボン酸等をグラフトした変性ポリオレフィン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体等ホットメルト、通常の接着剤等が挙げられる。
またバリア層を形成する樹脂としては、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、延伸ポリプロピレン(OPP)、延伸ポリエステル(OPET)、延伸ポリアミド、アルミナ蒸着フィルム、シリカ蒸着フィルム等の無機酸化物の蒸着フィルム、アルミ蒸着等の金属蒸着フィルム、金属箔等が挙げられる。
(2−4)発泡用積層体の製造方法
本発明において、発泡積層体を製造する方法としては、紙を主体とする基材の片面へポリエチレン樹脂層(I)を積層し、あるいは他方の面に熱可塑性樹脂層(II)をさらに積層できる方法であれば特に制約はないが、溶融樹脂をダイレクトに積層する押出ラミネート加工、事前にフィルムとしたものを積層するサンドラミネート加工、ドライラミネート加工する方法等が挙げられる。
押出ラミネート加工は、Tダイより押出した溶融樹脂膜を、基材上に連続的に被覆・圧着する方法で、被覆と接着を同時に行う成形加工法である。また、サンドラミネート加工は、紙と積層するフィルムの間に溶融した樹脂を流し込んで、この溶融した樹脂が接着剤のような働きをして接着・積層する方法であり、ドライラミネート加工は、紙と積層するフィルムを貼合する接着剤および/または接着剤の塗布ロール付近の雰囲気湿度を除湿するか、前記接着剤および/または接着剤の塗布ロールの温度を温熱するか、フィルムシートの貼合面を乾燥させる方法である。
サンドラミネート加工、ドライラミネート加工においては、本発明に用いる紙を主体とする基材の熱可塑性樹脂層(II)が形成される側で、基材と熱可塑性樹脂層(II)との間に、バリア性を向上させるため、上記アルミ箔、ポリエステル系フィルム、各種バリア性フィルム等を積層させることが容易である。
3.発泡加工紙
本発明の発泡加工紙は、上記の発泡用積層体を加熱し、ポリエチレン樹脂層(I)を発泡させて得られるものである。すなわち、上記発泡積層体を発泡させる際に、ポリエチレン樹脂層(I)と基材から放出される蒸気等を保持する熱可塑性樹脂層(II)とが下記(式1)を満足させるように行うことが好ましい。
ここで、基材から放出される蒸気等を保持するとは、所定の加熱条件で基材から放出された蒸気等をポリエチレン樹脂層(I)側に拡散させ、ポリエチレン樹脂層(I)を優先的に発泡させるよう、蒸気等をバリアすることを指す。この式(1)を満足させるように熱可塑性樹脂層(II)に用いる熱可塑性樹脂を選択すると、加熱による発泡処理条件を広くすることができるうえ、ポリエチレン樹脂層(I)を優先的に発泡させることができるので好ましい。
Tm(D)−Tm(C)≧10 −−−−−式(1)
(ただし、Tm(C):層(I)のポリエチレン樹脂組成物(C)の融点Tm(℃)、Tm(D):基材中の蒸気等を保持する層(II)の熱可塑性樹脂(D)の融点Tm(℃)である)
発泡加工紙の発泡セルの高さは、900μm以上、好ましくは1000μm以上とすることが望ましい。発泡セルの高さが900μm未満であると、十分な断熱性が得られない虞が生じる。
上記発泡加工紙は、下記のカップ等の断熱・保温材料としてはもちろんのこと、緩衝材料、遮音材料、発泡紙等としても用いられ、スリーブ材、紙皿、トレー、滑り止め材、果物の包装材、発泡紙等の農業用、産業用、生活用資材等として活用される。
発泡加工紙の製造にあたっては、下記の断熱容器の製造条件と同様であり、加熱方法としては特に制限はないが、熱風、マイクロ波、高周波、赤外線、遠赤外線等が挙げられる。
加熱温度には特に制約はないが、紙を主体とする基材中の水分等を蒸発させ、発泡層樹脂が溶融する温度でなければならず、本発明においては100〜200℃、好ましくは100〜160℃、より好ましくは100〜140℃が好ましい。加熱時間は10秒間〜6分間が好ましい。加熱温度が100℃未満、加熱時間が10秒未満であると、十分な高さの発泡セルが得られない場合がある。加熱温度が200℃を超え、あるいは加熱時間が6分間を超えるような加熱過多の場合においては、発泡セルのへたりや均一性が損なわれる虞が生じる。
4.断熱容器
本発明の断熱容器は、上記発泡用積層体を用いて容器を形成した後、該容器を加熱し、ポリエチレン樹脂層(I)を発泡させて得られたものである。
断熱容器でも、上記発泡加工紙と同様に、発泡セルの高さは、900μm以上、好ましくは1000μm以上とすることが望ましい。発泡セルの高さが900μm未満であると、十分な断熱性が得られなくなる虞が生じる。
これにより得られた断熱容器は、トレー及びカップなどとして使用される。用途としては、ホット飲料容器、カップスープ容器、カップ味噌汁容器、カップ麺容器、納豆容器、弁当容器、コーヒーカップ容器等が例示される。
5.断熱容器の製造方法
上記断熱容器、特にカップの製造方法は、少なくとも、紙を主体とする基材の一方の面に、ポリエチレン樹脂組成物(C)を用いて、加熱によって基材から放出される蒸気等によって発泡される厚さ20〜100μmのポリエチレン樹脂層(I)を形成し、基材の他面に、熱可塑性樹脂(D)を用いて、基材から放出される蒸気等を保持する厚さ10〜100μmの熱可塑性樹脂層(II)が形成された発泡積層体を形成し、ついで容器に成形後、加熱温度100〜200℃で加熱して、基材から放出される蒸気等によってポリエチレン樹脂層(I)を発泡させることを特徴とする。
断熱容器の製造方法においても上記発泡加工紙の製造方法と基本的には同様である。上記基材にラミネートするには、通例のラミネート方法が適用される。押出ラミネートにおいては、ダイス直下の樹脂温度200〜350℃、好ましくは260〜350℃、より好ましくは270〜350℃の範囲で行われる。また、必要に応じて、基材とポリエチレン樹脂との接着性を向上させるためにコロナ放電処理、オゾン処理、プラズマ処理、フレーム処理等を行っても良い。また、必要に応じて、アンカーコート剤を塗布しても良い。
このようにして製造された発泡積層体を、ロール巻き原反もしくは連続的に繰り出して、該発泡積層体から胴部材用ブランクと底板部材用ブランクを打ち抜きし、常用のカップ成型機で胴部材と底板部材を接合させてカップ状等に成型した後、回分式あるいは転送するベルトコンベヤーに輸送されて熱風、マイクロ波、高周波、赤外線、遠赤外線等が具備する加熱炉、オーブントンネル等で加熱発泡されて断熱性容器が成形される。
特に連続的に製造するためには、好ましくは、加熱によって基材から放出される蒸気等によって発泡されるポリエチレン樹脂組成物(C)と、基材から放出される蒸気等を保持する熱可塑性樹脂(D)との融点差が、次の式(1)の関係を満足させるようにすることが望ましい。
Tm(D)−Tm(C)≧10 −−−−−式(1)
(ただし、Tm(C):層(I)のポリエチレン樹脂組成物(C)の融点Tm(℃)、Tm(D):基材中の蒸気等を保持する層(II)の熱可塑性樹脂(D)の融点Tm(℃)である)
これにより、押出ラミネート等の高速成形性もよく、連続的に、発泡倍率が高く、均一な発泡セルを有する発泡層を形成することが可能になり、外観性が良く、印刷性、生産性が向上する。また、加熱時間は10秒間〜6分間が好ましい。加熱温度が100℃未満、加熱時間が10秒未満であると、十分な発泡セル高さが得られない場合がある。また、加熱温度が200℃を超え、および/または加熱時間が6分間を超える場合には、生成した発泡セルが加熱過多になって発泡セルにへたり等が生じ、製品のばらつきの原因となる虞が生じる。
このように本発明の製造方法においては、低MFRで高MEの高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A)と高MFRの高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(B)からなる組成物を用いることにより、押出ラミネート成型時に成型速度が50m以上の高速条件で加工した場合であっても、成形性と、ロスが少なく、かつ、発泡倍率が高く、均一な発泡セルが形成された発泡層となり、断熱性、外観の良好性等に優れた断熱性容器を容易に得ることができる。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、本実施例において用いるポリエチレン樹脂、その物性、得られた発泡積層体等の試験方法は、以下の通りである。
(1)MFR:
JIS K7210に準拠(190℃、21.18N荷重)して測定した。
(2)密度:
ペレットを熱プレスして2mm厚のプレスシートを作成し、該シートを1000ml容量のビーカーに入れ蒸留水を満たし、時計皿で蓋をしてマントルヒーターで加熱した。蒸留水が沸騰してから60分間煮沸後、ビーカーを木製台の上に置き放冷した。この時60分煮沸後の沸騰蒸留水は500mlとし室温になるまでの時間は60分以下にならないように調整した。また、試験シートは、ビーカー及び水面に接しないように水中のほぼ中央部に浸漬した。シートを23℃、湿度50%の条件において16時間以上24時間以内でアニーリングを行った後、タテ×ヨコ2mmになるように打ち抜き、試験温度23℃でJIS−K7112に準拠して測定した。
(3)メモリーエフェクト(ME):
JIS K7210で使用されるメルトインデクサー(三鈴エリー(株)製半自動ME計)を用いて測定した。
<測定条件>
シリンダー温度240℃、定速押出量3g/分の条件にて、次のように実施した。
装置に2.095mmφのMFR測定用ノズルをセットし、樹脂を炉へ充填する。ピストンを乗せ、0.09g/分の定速押出で5分間保持し、その後3g/分の定速押出とし6分30秒までエアー抜きを行う。6分30秒経過後、3g/分を維持したままストランドをカットし、オリフィス下端からのストランド長さが20mmとなった時点でのストランドの径を、オリフィス下端から15mmの位置でKEYENCE製レーザー寸法測定器(LS−3033)を用いて測定する。測定したストランドの直径をD、ダイスのオリフィス径をD(2.095mm)として次式によりメモリーエフェクト(ME)を求めた。
ME=D/D
(5)発泡外観:発泡積層体表面を目視にて観察し、部分的な過剰発泡の有無と均一性を評価した。
○:良好、△:セル高さが不均一、×:セルの破裂が発生。
(6)発泡高さ:発泡積層体の厚みをダイヤルゲージで測定し、基材および熱可塑性樹脂層(II)の厚みを徐し、発泡セル高さとした。
(7)加工性(溶融膜安定性):ポリエチレン樹脂層(I)を押出ラミネートする際、加工が安定的に行えるかを目視にて評価した。
○:溶融膜が安定して、加工できる。
×:溶融膜が不安定で、均一な厚みのサンプル採取が不能。
1.ポリエチレン樹脂
(1)高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A,B)
原料樹脂A1、及びB1〜B5は、オートクレーブ反応器を有する高圧ラジカル法低密度ポリエチレン製造設備において製造したものである。
性状を以下の表1に示した。
Figure 2015171794
2.熱可塑性樹脂
D1:MFR10g/10min、密度0.936g/cm、融点129℃の高密度ポリエチレン樹脂
この原料D1は、市販品(日本ポリエチレン株式会社製、商品名:HC170)である。
(実施例1〜10)
坪量320g/m、含水率7%の紙基材の片面にコロナ処理(30W・min/m)を施し、90φ押出機、ダイス有効幅560mmの押出ラミネーターを用い、熱可塑性樹脂層(II)を構成する材料としてMFR10g/10min、密度0.936g/cm、融点129℃のポリエチレン樹脂(D1)を樹脂温度320℃、加工速度20m/min、40μm厚にて押出ラミネート加工し、熱可塑性樹脂層(II)と紙基材との積層体を得た。
上記積層体の熱可塑性樹脂層(II)と反対面の紙基材面にコロナ処理(30W・min/m)を施し、90φ押出機、ダイス有効幅560mmの押出ラミネーターを用い樹脂温度320℃、加工速度50m/min〜60m/min、70μm厚にてポリエチレン樹脂層(I)を構成する材料として、高圧ラジカル法ポリエチレン樹脂(A)及び(B)を表2に示す割合で配合したポリエチレン樹脂組成物(C)を用いて、押出ラミネート加工し、ポリエチレン樹脂層(I)と紙基材と熱可塑性樹脂層(II)からなる発泡積層体を得た。ポリエチレン樹脂層(I)を押出ラミネートする際、加工が安定的に行えるかどうかの加工性(溶融膜安定性)を目視にて評価した。
得られた発泡積層体を124℃のオーブン中に6分間放置後、オーブンから取り出し、常温にて放冷して発泡加工紙を製造した。
上記本発明の構成要件を満足する実施例1〜5は、いずれも溶融膜の加工安定性がよく、かついずれの実施例でも発泡が均一で、発泡セルの高さも1000μmを超える高いものであった。結果を表2〜4に示した。
(比較例1)
ポリエチレン樹脂層(I)と紙基材面を押出しラミネート加工する際の加工速度を40m/minにした以外は実施例1と同様にして発泡用積層体の製造を行った。得られた発泡積層体を124℃のオーブン中に6分間放置後、オーブンから取り出し、常温にて放冷して発泡加工紙を製造した。結果を表2に示した。
結果より、加工速度が40m/minであるため、生産性(生産速度)は実施例1,2と比較すると劣っていることがわかる。
(比較例2)
ポリエチレン樹脂層(I)を構成する材料として、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A1)90重量%と、高圧ラジカル法ポリエチレン樹脂(B2)10重量%で配合したポリエチレン樹脂組成物(C)を用い、かつ、ポリエチレン樹脂層(I)と紙基材面を押出しラミネート加工する際の加工速度を40m/minにした以外は実施例1と同様にして発泡用積層体の製造を行った。得られた発泡積層体を124℃のオーブン中に6分間放置後、オーブンから取り出し、常温にて放冷して発泡加工紙を製造した。結果を表2に示した。
結果より、加工速度が40m/minであるため、生産性(生産速度)は実施例3,4と比較すると劣っていることがわかる。
(比較例3)
ポリエチレン樹脂層(I)を構成する樹脂として、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(B4)を単独で用いた以外は実施例1と同様にして発泡用積層体の製造を行った。
得られた発泡用積層体を124℃のオーブン中に6分間放置後、オーブンから取り出し、常温にて放冷して発泡加工紙を製造した。結果を表4に示した。
結果より、加工速度を50m/minとした場合に発泡セルの均一性の維持が難しいことがわかる。
(比較例4)
ポリエチレン樹脂層(I)を構成する樹脂として、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(B4)を単独で用い、かつ、ポリエチレン樹脂層(I)と紙基材面を押出しラミネート加工する際の加工速度を60m/minにした以外は実施例1と同様にして発泡用積層体の製造を行った。
得られた発泡用積層体を124℃のオーブン中に6分間放置後、オーブンから取り出し、常温にて放冷して発泡加工紙を製造した。結果を表4に示した。
結果より、加工速度を60m/minとした場合に発泡セルの均一性が維持できなかったことがわかる。
(比較例5)
ポリエチレン樹脂層(I)を構成する樹脂として、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(B3)を単独で用いた以外は実施例1と同様にして発泡用積層体の製造を行った。
得られた発泡用積層体を124℃のオーブン中に6分間放置後、オーブンから取り出し、常温にて放冷して発泡加工紙を製造した。結果を表4に示した。
結果より、加工速度を50m/minとした場合に発泡セルの均一性の維持が難しいことがわかる。
(比較例6)
ポリエチレン樹脂層(I)を構成する樹脂として、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(B3)を単独で用い、かつ、ポリエチレン樹脂層(I)と紙基材面を押出しラミネート加工する際の加工速度を60m/minにした以外は実施例1と同様にして発泡用積層体の製造を行った。得られた発泡用積層体を124℃のオーブン中に6分間放置後、オーブンから取り出し、常温にて放冷して発泡加工紙を製造した。結果を表4に示した。
結果より、加工速度を60m/minとした場合に発泡セルの均一性が維持できなかったことがわかる。
(比較例7)
ポリエチレン樹脂層(I)を構成する材料として、高圧ラジカル法ポリエチレン樹脂(A1)90重量%と、高圧ラジカル法ポリエチレン樹脂(B5)10重量%で配合したポリエチレン樹脂組成物(C)を用いた以外は、実施例1と同様にして発泡用積層体の製造を行った。得られた発泡用積層体を124℃のオーブン中に6分間放置後、オーブンから取り出し、常温にて放冷して発泡加工紙を製造した。結果を表4に示した。
結果より、加工速度を50m/minとした場合に発泡セルの均一性が維持できなかったことがわかる。
(比較例8)
ポリエチレン樹脂層(I)を構成する材料として、高圧ラジカル法ポリエチレン樹脂(A1)90重量%と、高圧ラジカル法ポリエチレン樹脂(B5)10重量%で配合したポリエチレン樹脂組成物(C)を用い、かつ、ポリエチレン樹脂層(I)と紙基材面を押出しラミネート加工する際の加工速度を60m/minにした以外は、実施例1と同様にして発泡用積層体の製造を行った。得られた発泡用積層体を124℃のオーブン中に6分間放置後、オーブンから取り出し、常温にて放冷して発泡加工紙を製造した。結果を表4に示した。
結果より、加工速度を60m/minとした場合に発泡セルの均一性が維持できなかったことがわかる。
(比較例9)
ポリエチレン樹脂層(I)を構成する材料として、高圧ラジカル法ポリエチレン樹脂(A1)35重量%と、高圧ラジカル法ポリエチレン樹脂(B1)65重量%で配合したポリエチレン樹脂組成物(C)を用いた以外は、実施例1と同様にして発泡用積層体の製造を行った。得られた発泡用積層体を124℃のオーブン中に6分間放置後、オーブンから取り出し、常温にて放冷して発泡加工紙を製造した。結果を表4に示した。
結果より、加工速度を50m/minとした場合に発泡セルの均一性が維持できなかったことがわかる。
(比較例10)
ポリエチレン樹脂層(I)を構成する材料として、高圧ラジカル法ポリエチレン樹脂(A1)35重量%と、高圧ラジカル法ポリエチレン樹脂(B1)65重量%で配合したポリエチレン樹脂組成物(C)を用い、かつ、ポリエチレン樹脂層(I)と紙基材面を押出しラミネート加工する際の加工速度を60m/minにした以外は、実施例1と同様にして発泡用積層体の製造を行った。得られた発泡用積層体を124℃のオーブン中に6分間放置後、オーブンから取り出し、常温にて放冷して発泡加工紙を製造した。結果を表4に示した。
結果より、加工速度を60m/minとした場合に発泡セルの均一性が維持できなかったことがわかる。
Figure 2015171794
Figure 2015171794
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Claims (8)

  1. 紙を主体とする基材の少なくとも一方の面に発泡させるためのポリエチレン樹脂層(I)を形成する発泡用積層体の製造方法であって、
    ポリエチレン樹脂層(I)が、下記(a1)の特性を満足する高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A)50〜98重量%と、該樹脂(A)以外の下記(b1)の特性を満足する高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(B)2〜50重量%とを混合して得られるポリエチレン樹脂組成物(C)からなり、
    押出しラミネート成型速度が50m/min以上の条件で加工することを特徴とする発泡用積層体の製造方法。
    (a1)JIS K7210に準拠(190℃、21.18N荷重)して測定したMFR(a)が18〜24g/10min
    (b1)JIS K7210に準拠(190℃、21.18N荷重)して測定したMF
    R(b)が3 〜15g/10min
  2. 高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(A)が以下の(a2)、(a3)の特性を満足することを特徴とする請求項1に記載の発泡用積層体の製造方法。
    (a2)試験温度23℃、JIS−K7112に準拠した密度が0.905〜0.940g/cm
    (a3)メモリーエフェクト(ME)が1.5以上
  3. 高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(B)が以下の(b2)、(b3)の特性を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の発泡用積層体の製造方法。
    (b2)試験温度23℃、JIS−K7112に準拠した密度が0.905〜0.940g/cm
    (b3)メモリーエフェクト(ME)が1.8以上
  4. 基材のもう一方の面に、熱可塑性樹脂(D)を用いて、基材から放出される蒸気等を保持する熱可塑性樹脂層(II)をさらに形成することを特徴とする請求項1〜3に記載の発泡用積層体の製造方法。
  5. ポリエチレン樹脂層(I)の厚さが20〜100μmであり、熱可塑性樹脂層(II)の厚さが10〜100μmであることを特徴とする請求項4に記載の発泡用積層体の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかの製造方法によって得られる発泡用積層体を加熱し、ポリエチレン樹脂層(I)を発泡させて得られた発泡加工紙。
  7. 請求項1〜5のいずれかの製造方法によって得られる発泡用積層体を用いて容器を形成した後、該容器を加熱し、ポリエチレン樹脂層(I)を発泡させて得られた断熱容器。
  8. カップ容器であることを特徴とする請求項7に記載の断熱容器。
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