JP2015169160A - 内燃機関用のイオン電流検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ノックの発生時と同位相におけるイオン電流内に対してノイズ成分が重畳していると、ノイズ成分と合わせてノック成分も補間してしまうため、ノック判定の精度が悪化する。また、開始基準位置と終了基準位置とを仮想的に直線する補間処理方法では、インパルス性のノイズを十分に補間することができないため、インパルス性のノイズをノック成分とご検出してしまう問題も生じる。
【解決手段】イオン電流信号は、ノイズ検出部42にて検出されたコロナ放電ノイズの範囲とするA0点、B0点、C0点、D0点、E0点、及び、F0点、の6点を削除し、サビツキ・ゴレイ法によってA0´点、B0´点、C0´点、D0´点、E0´点、及び、F0´点を補間する。
【選択図】図1
【解決手段】イオン電流信号は、ノイズ検出部42にて検出されたコロナ放電ノイズの範囲とするA0点、B0点、C0点、D0点、E0点、及び、F0点、の6点を削除し、サビツキ・ゴレイ法によってA0´点、B0´点、C0´点、D0´点、E0´点、及び、F0´点を補間する。
【選択図】図1
Description
本発明は、自動車エンジン等の内燃機関の燃焼によって生じるイオン電流を検出するイオン電流検出装置に関するものである。
従来より、火花点火式の内燃機関において、内燃機関の金属性の音や振動を発する現象をノッキング(以下「ノック」)といい、ノックの原因としては、点火時期が早すぎることや圧縮比が高すぎること、極端に低い空燃比による燃焼等が上げられ、最悪の場合、エンジンブローを発生する恐れがある。このようなノックの発生を検出する方法の1つに、内燃機関の燃焼後にシリンダ内に生じるイオン電流を検出し、検出したイオン電流波形からノックの発生を判定するものがある。
しかし、イオン電流に対して点火プラグを起因としたコロナ放電ノイズが重畳すると、ノックの発生を判定する精度が悪化する問題が生じた。このような問題を解決するために、イオン電流に重畳したコロナ放電ノイズを補正し、補正したイオン電流からノック判定を行うイオン電流検出装置が知られている。そして、本出願人は特開2007−33002号公報(以下「特許文献1」)を提案している。
上記の特許文献1では、燃焼室の混合気の燃焼時に発生するイオンに対応したイオン電流を検出する信号検出部と、信号検出部が出力する検出信号をサンプリング周期毎に取得して、信号入力データを記憶するデータ取得部と、信号入力データを微分演算し、微分演算結果が基準値を超えるか否かの判定によって、イオン電流が急変する急変開始位置を特定する位置検出部と、急変開始位置の発生タイミングと、予め特定されているノック信号周期とを対比して、ノイズによる急変開始位置を特定するノイズ特定部と、特定されたノイズによる急変開始位置の前後について、前記信号入力データを補正して、実質的にノイズ成分を削除するデータ補正部と、を有して構成する。
なお、具体的な補正方法としては、開始基準位置BGNと終了基準位置ENDとが決まれば 、信号入力データについて、開始基準位置BGNと終了基準位置ENDとを仮想的に直線で接続して、開始基準位置BGN+1〜終了基準位置END−1の信号入力データを直線補間する。図8は、特許文献1のデータ補間処理を図示したものであり、開始基準位置BGNと終了基準位置ENDの値に基づいて、開始基準位置BGN+1〜終了基準位置END−1のスパイクノイズが実質的に除去されている。
しかしながら、上記従来のイオン電流検出装置では次のような問題が生じている。即ち、特許文献1では、イオン電流に対してコロナ放電ノイズが重畳した際に、ノイズ成分のみを補正し、ノック成分を正確に抽出することができるが、ノックの発生時と同位相におけるイオン電流内に対してノイズ成分が重畳していると、ノイズ成分と合わせてノック成分も補正してしまうため、ノック判定の精度が悪化する問題が生じる。また、開始基準位置と終了基準位置とを仮想的に直線する補正処理方法では、インパルス性のノイズを十分に補正することができないため、インパルス性のノイズをノック成分と誤検出してしまう問題も生じる。
本発明は、上記の課題に鑑みなされたもので、ノック発生時と同位相におけるイオン電流内に対してノイズ成分が重畳した場合、及び、イオン電流に対してインパルス性のノイズが重畳した場合、において、ノック成分を正確に検出し、ノック判定の精度を向上させるイオン電流検出装置を提供することを目標とする。
上記の課題を解決するために、本発明は以下のような構成とする。即ち、請求項1の発明は、複数の気筒を有する内燃機関と、当該気筒のシリンダ内の混合気に着火を行う点火プラグと、当該点火プラグへ高電圧を供給する1次コイル、2次コイル、及び、鉄芯からなる点火コイルと、前記シリンダ内の燃焼によって前記点火プラグの電極間に発生するイオン電流を検出するイオン電流検出部と、を備えた内燃機関用のイオン電流検出装置において、前記イオン電流検出部が検出したイオン電流からノイズ成分を検出するノイズ検出部と、当該ノイズ検出部が検出したノイズ成分が重畳している複数のデータを削除するデータ削除部と、当該データ削除部により削除された複数のデータを補間データとしてサビツキ・ゴレイ法で補間する補間部と、を備えたことを特徴とする内燃機関用のイオン電流検出装置とする。
上記請求項1の発明においては、前記補間部が補間する複数の補間データの間隔をD、前記イオン電流検出部が検出するイオン電流の周波数をFS、前記内燃機関に生じるノックの周波数をFKとしたとき、D=FS/FKの関係を満たす構成としてもよい。また、前記データ削除部で削除する複数のデータの数は、前記補間部が補間する複数の補間データの間隔Dと等しくなる構成としてもよい。さらに、前記補間部が補間するデータの対象点となるy座標をy、補間するデータの対象点から−2点のy座標をa、補間するデータの対象点から−1点のy座標をb、補間するデータの対象点から1点のy座標をc、補間するデータの対象点から2点のy座標をdとしたとき、y=(−a+4×b+4×c−d)/6の関係を満たす構成としてもよい。
また、前記ノイズ検出部は、バンドパスフィルタ処理を用いてイオン電流からノイズ成分を検出する構成としてもよいし、前記ノイズ検出部は、前記イオン電流検出部が検出したイオン電流を波形したイオン電流波形を微分して算出した面積値からノイズ成分を検出する構成としてもよい。なお、内燃機関用のイオン電流検出装置は、前記補間部により補間されたイオン電流から前記内燃機関に生じるノックを検出する構成としてもよい。
上記の構成によれば、イオン電流検出部が検出したイオン電流からノイズ成分を検出するノイズ検出部と、ノイズ検出部が検出したノイズ成分が重畳している複数のデータを削除するデータ削除部と、データ削除部により削除された複数のデータを補間データとしてサビツキ・ゴレイ法で補間する補間部と、を備える。なお、補間部は、補間する複数の補間データをy=(−a+4×b+4×c−d)/6によって求める。これにより、ノック発生時と同位相におけるイオン電流内に対してノイズ成分が重畳した場合、及び、イオン電流に対してインパルス性のノイズが重畳した場合、において、ノック成分を正確に検出し、ノック判定の精度を向上させるイオン電流検出装置が実現できる。
以下に、本発明の実施の形態を示す実施例を図1乃至図7に基づいて説明する。
本発明の実施例とする内燃機関用のイオン電流検出装置のブロック図を図1に、イオン電流検出部により検出したイオン電流信号の波形を図2(a)に、ノイズ検出部により検出したノイズ成分の波形を図2(b)に、イオン電流信号の波形に重畳するノイズ成分のピーク位置から得られる6点を図3(a)に、イオン電流信号の波形からノイズ成分を削除した波形を図3(b)に、A0点の補間処理を図4(a)に、B0点の補間処理を図4(b)に、C0点の補間処理を図4(c)に、D0点の補間処理を図5(a)に、E0点の補間処理を図5(b)に、F0点の補間処理を図5(c)に、補間部による補間後のイオン電流信号の波形を図6に、イオン電流検出装置の処理を説明するフローチャートを図7にそれぞれ示す。
図1において、点火コイル10は、1次ボビンに1次巻線を巻き回した1次コイル12と、2次ボビンに2次巻線を巻き回した2次コイル14と、珪素鋼板から成形された鉄芯16と、が電磁結合して構成される。当該1次コイル12の低圧側は、自動車用バッテリからなる電源50と接続され、高圧側は、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)を備えるイグナイタ20のコレクタ側と接続される。また、当該2次コイル14の高圧側は、内燃機関のシリンダ内に高電圧を放電する点火プラグ60と接続し、低圧側は、当該内燃機関の燃焼時に当該点火プラグ60の電極間に生じるイオン化電流を検出するイオン電流検出部30と接続される。
また、前記イグナイタ20のゲート側は、前記内燃機関の電気的制御を行うECU40と接続される。なお、当該ECU40は、前記イグナイタ20のパルス波からなる点火信号を供給することでコレクタ・エミッタ間に電流が発生し、前記1次コイル12に1次電流が充電される。
ところで、前記イオン電流検出部30は、前記2次コイル14の低圧側にツェナーダイオード32のカソードを接続し、当該ツェナーダイオード32のアノードに同じくアノードを接続したダイオード33を介してグランドと接続すると共に、当該ツェナーダイオード32と並列に接続するコンデンサ31によりバイアス電圧を生成し、当該ツェナーダイオード32のアノードと当該コンデンサ31との接続点をオペアンプ34の反転入力端子と接続してイオン電流を検出する。
また、前記コンデンサ31と前記オペアンプ34との間には、抵抗35が備えられ、前記オペアンプ34の反転入力端子と出力端子と並列に検出抵抗36が接続される。さらに、前記オペアンプ34は、非反転入力端子をグランドと接続され、出力端子を前記ECU40と接続されることで、イオン電流信号を前記ECU40へ出力する。
そして、前記ECU40は、内部に前記イオン電流検出部30から入力されたイオン電流信号からノイズ成分を検出するノイズ検出部42と、当該ノイズ検出部42が検出したノイズ成分を含んだイオン電流信号を削除するデータ削除部44と、当該データ削除部44が削除したイオン電流信号を補間データとして補間する補間部46と、を備えた機能を有している。
次に、図2(a)は、前記イオン電流検出部30が検出したイオン電流信号の波形を示す。イオン電流は前記2次コイル14から前記点火プラグ60への高電圧の放電が終了してから検出が開始され、3m秒付近でイオン電流信号波形が大きくなり、4m秒付近で終息する。このイオン電流信号波形が大きくなることで前記内燃機関の燃焼が正常に行われたかが識別できる。また、イオン電流信号波形が終息する際に、9000Hzの周波数のノイズが重畳することで前記内燃機関の燃焼にノックが発生したことを検出することができる。
また、4m秒付近のイオン電流信号波形には、前記点火プラグ60の電極に帯電する放電電圧が放電後に抜けることで生じるインパルス性のコロナ放電ノイズが重畳している。このコロナ放電ノイズは急峻に突出しており、前記内燃機関の温度状況や負荷状況に応じてノイズ波形の形状が変化する。
次に、図2(b)は、前記イオン電流検出部30が検出したイオン電流をバンドパスフィルタ(BPF)処理した波形である。当該BPF処理によって図2(a)中に記載した4m秒付近のコロナ放電ノイズがしきい値Pを越える波形を示している。しかし、図2(a)中の3m秒付近に示されたノック成分はしきい値Pを越えないため、前記ノイズ検出部42は、しきい値Pを越えたコロナ放電ノイズのみをノイズとして判定する。
また、前記ノイズ検出部42は、前記BPF処理によって行ったノイズ検出からノイズのピーク位置の検出し、ピーク位置をB0点として、ピーク位置B0点から0.02m秒進角した位置のイオン電流信号値をA0点として検出する。さらに、ピーク位置B0点から0.02m秒ずつ遅角した4点の位置のイオン電流信号値をそれぞれC0点、D0点、E0点、F0点、として検出する。これを示したものが図3(a)である。
次に、前記データ削除部44によってコロナ放電ノイズを削除したイオン電流波形を図3(b)に示す。図3(b)では、前記ノイズ検出部42にて検出されたA0点、B0点、C0点、D0点、E0点、及び、F0点、の6点を削除することで、ノイズ成分が重畳した補間データを取り除いている。また、前記イオン電流検出部30で抽出されるイオン電流信号は、50000Hzの周波数で行われており、9000Hzの周波数のノック成分を補間するためには約5.56点の間隔が必要であるため、削除するイオン電流信号をノイズ成分の補間を満たすことができる6点とした。
次に、図4(a)は、前記データ削除部44で削除された補間データA0点の補間を示す。まず、上記より50000Hzの周波数で抽出されたイオン電流信号では、9000Hzの周波数のノック成分を補間するために6点以上の間隔が必要であるため、A0点から−0.24m秒のA1点、A0点から−0.12m秒のA2点、A0点から0.12m秒のA3点、及び、A0点から0.24m秒のA4点、の4点から補間を行う。イオン電流信号の波形は、3次関数(y=ax3+bx2+cx+d)から表されるため、A0点のx座標を0として、A1点を−2、A2点を−1、A3点を1、A4点を2、とすると、A1点、A2点、A3点、A4点のy座標は、
y(A1)=−8a+4b−2c+d・・・(1)
y(A2)=−a+b−c+d・・・(2)
y(A3)=a+b+c+d・・・(3)
y(A4)=8a+4b+2c+d・・・(4)
と、なる。
これより、A0点を補間した補間データA0点´のy座標は、
(2)+(3)より、
2b=y(A2)+y(A3)−2d・・・(5)
と、なり、(1)+(4)より、
y(A1)+y(A4)=8b+2d・・・(6)
と、なり、(6)に(5)を代入すると、
d=y(A0´)=(−y(A1)+4y(A2)+4y(A3)−y(A4))/6・・・(7)
と、なり、A0´点が求められる。
y(A1)=−8a+4b−2c+d・・・(1)
y(A2)=−a+b−c+d・・・(2)
y(A3)=a+b+c+d・・・(3)
y(A4)=8a+4b+2c+d・・・(4)
と、なる。
これより、A0点を補間した補間データA0点´のy座標は、
(2)+(3)より、
2b=y(A2)+y(A3)−2d・・・(5)
と、なり、(1)+(4)より、
y(A1)+y(A4)=8b+2d・・・(6)
と、なり、(6)に(5)を代入すると、
d=y(A0´)=(−y(A1)+4y(A2)+4y(A3)−y(A4))/6・・・(7)
と、なり、A0´点が求められる。
同様に、図4(b)は、B0点から−0.24m秒のB1点、B0点から−0.12m秒のB2点、B0点から0.12m秒のB3点、及び、B0点から0.24m秒のB4点、の4点から補間を行う。ここから、B0点を補間した補間データB0点´のy座標は、
y(B0´)=(−y(B1)+4×y(B2)+4×y(B3)−y(B4))/6・・・(8)
から求められる。
y(B0´)=(−y(B1)+4×y(B2)+4×y(B3)−y(B4))/6・・・(8)
から求められる。
図4(c)は、C0点から−0.24m秒のC1点、C0点から−0.12m秒のC2点、C0点から0.12m秒のC3点、及び、C0点から0.24m秒のC4点、の4点から補間を行う。ここから、C0点を補間した補間データC0点´のy座標は、
y(C0´)=(−y(C1)+4×y(C2)+4×y(C3)−y(C4))/6・・・(9)
から求められる。
y(C0´)=(−y(C1)+4×y(C2)+4×y(C3)−y(C4))/6・・・(9)
から求められる。
続いて、図5(a)は、D0点から−0.24m秒のD1点、D0点から−0.12m秒のC2点、D0点から0.12m秒のD3点、及び、D0点から0.24m秒のD4点、の4点から補間を行う。ここから、D0点を補間した補間データD0点´のy座標は、
y(D0´)=(−y(D1)+4×y(D2)+4×y(D3)−y(D4))/6・・・(10)
から求められる。
y(D0´)=(−y(D1)+4×y(D2)+4×y(D3)−y(D4))/6・・・(10)
から求められる。
図5(b)は、E0点から−0.24m秒のE1点、E0点から−0.12m秒のE2点、E0点から0.12m秒のE3点、及び、E0点から0.24m秒のE4点、の4点から補間を行う。ここから、E0点を補間した補間データE0点´のy座標は、
y(E0´)=(−y(E1)+4×y(E2)+4×y(E3)−y(E4))/6・・・(11)
から求められる。
y(E0´)=(−y(E1)+4×y(E2)+4×y(E3)−y(E4))/6・・・(11)
から求められる。
図5(c)は、F0点から−0.24m秒のF1点、F0点から−0.12m秒のF2点、F0点から0.12m秒のF3点、及び、F0点から0.24m秒のF4点、の4点から補間を行う。ここから、F0点を補間した補間データF0点´のy座標は、
y(F0´)=(−y(F1)+4×y(F2)+4×y(F3)−y(F4))/6・・・(12)
から求められる。
y(F0´)=(−y(F1)+4×y(F2)+4×y(F3)−y(F4))/6・・・(12)
から求められる。
図4及び図5に示した通り、サビツキ・ゴレイ法からA0´点、B0´点、C0´点、D0´点、E0´点、及び、F0´点が補間されることで、図6に示すような、イオン電流信号の波形となり、図示されたイオン電流信号の波形には、図2(a)中に記載されたコロナ放電ノイズは除去されている。
次に、図7において、前記イオン電流検出装置100の制御について説明する。前記点火プラグ60から前記内燃機関のシリンダ内へ火花放電が終了すると(S1)、前記イオン電流検出部30は、前記コンデンサ31をバイアス電源として前記点火プラグ60の電極間に発生するイオン電流を検出し、検出されるイオン電流に基づいて前記オペアンプ34から前記ECU40にイオン電流信号が供給される(S2)。また、前記ノイズ検出部42は、前記ECU40内に入力されたイオン電流信号をBPF処理し(S3)、前記ノイズ検出部42は、BPF処理した波形からしきい値P(図2(b)内に記載)を越える数値が検出されるかの判定を行う(S4)。
そして、(S4)でBPF処理した波形からしきい値を越える数値が検出されると、前記ノイズ検出部42は、前記イオン電流検出部30が検出したイオン電流にノイズが重畳していると判定する(S5)。また、前記ノイズ検出部42は、前記イオン電流検出部30が検出したイオン電流信号の波形からノイズピーク位置を検出し(S6)、前記データ削除部44は、(S6)で検出したノイズピーク位置から−0.02m秒から+0.08m秒の範囲を削除する(S7)。続いて、前記補間部46は、(S7)で削除したノイズ成分を含む範囲のイオン電流信号をサビツキ・ゴレイ法によって補正し(S8)、前記ECU40は、(S8)で前記補間部46が補間したイオン電流信号波形から前記内燃機関の燃焼にノックが発生したかの判定を実行する(S9)。
上記の構成により、イオン電流信号は、前記ノイズ検出部42にて検出されたコロナ放電ノイズの範囲とするA0点、B0点、C0点、D0点、E0点、及び、F0点、の6点を削除し、サビツキ・ゴレイ法によってA0´点、B0´点、C0´点、D0´点、E0´点、及び、F0´点を補間することで、イオン電流信号波形からコロナ放電ノイズを除去することができる。
また、前記イオン電流検出部30で抽出されるイオン電流信号は、50000Hzの周波数で行い、6点の間隔で補間することで、ノック発生時と同位相におけるイオン電流信号内に対してノイズ成分が重畳した場合においても、9000Hzの周波数のノック成分は正確に補間され、ノック判定の精度を向上させることができる。
なお、上記実施例の変形例として、前記イオン電流検出部30は、上記の回路構成に限らず前記点火プラグ60の電極間に生じるイオン電流を検出できる回路構成であれば適宜変更してもよい。また、前記ECU40は、前記ノイズ検出部42と、前記データ削除部44と、前記補間部46を内部に備えたが、前記ECU40とは独立した機構として備えてもよい。さらに、前記ノイズ検出部42は、前記BPF処理を用いてコロナ放電ノイズを検出したが、前記イオン電流検出部30が検出したイオン電流信号を微分して算出した面積値からノイズ成分を算出する方法を用いてもよい。
また、前記ノイズ検出部42は、前記BPF処理によって行ったノイズ検出からノイズのピーク位置の検出し、ピーク位置をB0点から0.02m秒進角した位置のイオン電流信号値をA0点として検出し、ピーク位置B0点から0.02m秒ずつ遅角した4点の位置のイオン電流信号値をそれぞれC0点、D0点、E0点、F0点、として6点のデータを検出したが、これは、前記イオン電流検出部30で抽出されるイオン電流信号を50000Hzの周波数で行ったためであり、補間する複数の補間データの間隔が「前記イオン電流検出部30が検出するイオン電流の周波数」/「前記内燃機関に生じるノックの周波数」を満たす構成であれば任意に変更してもよい。
10:点火コイル
12:1次コイル
14:2次コイル
16:鉄芯
20:イグナイタ
30:イオン電流検出部
31:コンデンサ
32:ツェナーダイオード
33:ダイオード
34:オペアンプ
35:抵抗
36:検出抵抗
40:ECU
42:ノイズ検出部
44:データ削除部
46:補間部
50:電源
60:点火プラグ
100:イオン電流検出装置
12:1次コイル
14:2次コイル
16:鉄芯
20:イグナイタ
30:イオン電流検出部
31:コンデンサ
32:ツェナーダイオード
33:ダイオード
34:オペアンプ
35:抵抗
36:検出抵抗
40:ECU
42:ノイズ検出部
44:データ削除部
46:補間部
50:電源
60:点火プラグ
100:イオン電流検出装置
Claims (7)
- 複数の気筒を有する内燃機関と、
当該気筒のシリンダ内の混合気に着火を行う点火プラグと、
当該点火プラグへ高電圧を供給する1次コイル、2次コイル、及び、鉄芯からなる点火コイルと、
前記シリンダ内の燃焼によって前記点火プラグの電極間に発生するイオン電流を検出するイオン電流検出部と、を備えた内燃機関用のイオン電流検出装置において、
前記イオン電流検出部が検出したイオン電流からノイズ成分を検出するノイズ検出部と、
当該ノイズ検出部が検出したノイズ成分が重畳している複数のデータを削除するデータ削除部と、
当該データ削除部により削除された複数のデータを補間データとしてサビツキ・ゴレイ法で補間する補間部と、を備えたことを特徴とする内燃機関用のイオン電流検出装置。 - 前記補間部が補間する複数の補間データの間隔をD、前記イオン電流検出部が検出するイオン電流の周波数をFS、前記内燃機関に生じるノックの周波数をFKとしたとき、
D=FS/FK
の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用のイオン電流検出装置。 - 前記データ削除部で削除する複数のデータの数は、前記補間部が補間する複数の補間データの間隔Dと等しくなることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関用のイオン電流検出装置。
- 前記補間部が補間するデータの対象点となるy座標をy、補間するデータの対象点から−2点のy座標をa、補間するデータの対象点から−1点のy座標をb、補間するデータの対象点から1点のy座標をc、補間するデータの対象点から2点のy座標をdとしたとき、
y=(−a+4×b+4×c−d)/6
の関係を満たすことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関用のイオン電流検出装置。 - 前記ノイズ検出部は、バンドパスフィルタ処理を用いてイオン電流からノイズ成分を検出することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の内燃機関用のイオン電流検出装置。
- 前記ノイズ検出部は、前記イオン電流検出部が検出したイオン電流を波形したイオン電流波形を微分して算出した面積値からノイズ成分を検出することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の内燃機関用のイオン電流検出装置。
- 前記補間部により補間されたイオン電流から前記内燃機関に生じるノックを検出することを特徴とする求項1乃至6の何れか1項に記載の内燃機関用のイオン電流検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014045869A JP2015169160A (ja) | 2014-03-10 | 2014-03-10 | 内燃機関用のイオン電流検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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-
2014
- 2014-03-10 JP JP2014045869A patent/JP2015169160A/ja active Pending
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