JP2001082304A - 内燃機関のノック制御装置 - Google Patents

内燃機関のノック制御装置

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JP2001082304A JP26528299A JP26528299A JP2001082304A JP 2001082304 A JP2001082304 A JP 2001082304A JP 26528299 A JP26528299 A JP 26528299A JP 26528299 A JP26528299 A JP 26528299A JP 2001082304 A JP2001082304 A JP 2001082304A
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Mitsuru Koiwa
満 小岩
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノック誤判定に基づく誤制御を防止して、良
好なノック制御を確保した内燃機関のノック制御装置を
得る。 【解決手段】 点火プラグ8を介して流れるイオン電流
を検出する手段10と、イオン電流からノック信号Kj
を抽出するフィルタ手段14Aと、ノック信号に基づい
てノック状態を判定する手段23と、ノック判定結果H
に基づいて内燃機関の制御量をノック抑制側に補正する
制御量補正手段24と、イオン電流の出力レベル状態に
対応した積分値Km、Emを算出する積分手段16、1
6Aと、積分値に対する所定の比較レベルMR1、MR
2を設定する手段26と、積分値と比較レベルとの比較
に基づいてパラメータ補正用の補正信号M1、M2を出
力する補正量演算手段25とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関の燃焼
時に点火プラグを介して流れるイオン電流のレベル変化
から内燃機関のノッキング発生を検知して内燃機関制御
量をノック抑制側に補正する内燃機関のノック制御装置
に関し、特に点火プラグや燃料などの違いによりイオン
電流量が変動した場合のノック誤検出および誤制御を防
止した内燃機関のノック制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関のノック制御装置に
おいては、ノック発生による内燃機関のダメージを抑制
するために、ノック発生に応じて内燃機関の制御量をノ
ック抑制側(たとえば、点火時期を遅角側)に補正制御
している。
【0003】また、イオン電流を用いた内燃機関のノッ
ク制御装置は、ノックセンサを用いることなく、各気筒
毎のノック強度を検出することができるので、コストダ
ウンを実現するうえで有効であり、従来より種々提案さ
れている。
【0004】一般に、内燃機関においては、燃焼室内に
導入された空気と燃料の混合気をピストンの上昇により
圧縮し、燃焼室内の点火プラグに高電圧を印加して発生
する電気火花で混合気を燃焼させることにより、ピスト
ンを押し下げる力を出力として取り出す。
【0005】このとき、燃焼室内において燃焼が行われ
ると、燃焼室内の分子は電離(イオン化)するので、燃
焼室内の点火プラグ(イオン電流検出用電極)に高電圧
を印加すると、点火プラグを介したイオンの移動により
イオン電流が流れる。
【0006】このイオン電流は、燃焼室内の圧力変動に
より敏感に変化し、ノックに対応した振動成分を含むこ
とが知られている。したがって、イオン電流に基づいて
ノックの有無を判定することができる。
【0007】図3はたとえば特開平10−9108号公
報に記載された従来の内燃機関のノック制御装置を示す
ブロック構成図であり、ディストリビュータを介して各
気筒の点火プラグに高圧配電を行う場合を示している。
【0008】図3に示した従来装置は、イオン電流iに
重畳されたノック振動成分を抽出して波形整形後にノッ
クパルス数をカウントし、カウント数に基づいてノック
判定を行うようになっている。
【0009】図3において、内燃機関すなわちエンジン
(図示せず)のクランク軸にはクランク角センサ1が設
けられており、クランク角センサ1は、エンジン回転数
に応じたパルスからなるクランク角信号SGTを出力す
る。
【0010】クランク角信号SGTの各パルスエッジ
は、内燃機関の各気筒(図示せず)のクランク角基準位
置を示しており、クランク角信号SGTは、マイクロコ
ンピュータからなるECU2に入力されて種々の制御演
算に用いられる。
【0011】ECU2は、波形処理手段(後述する)か
ら入力されるノックパルス列Kpのパルス数Nをカウン
トするカウンタ21と、パルス数Nに基づいてノックの
有無を判定するためのCPU22とを含む。カウンタ2
1およびCPU22は、波形処理手段と協動してノック
検出手段を構成している。
【0012】また、ECU2は、クランク角センサ1か
らのクランク角信号SGTを取り込むとともに、各種セ
ンサ(図示せず)からの運転情報を取り込み、運転状態
に応じた種々の演算を行い、点火コイル4等を含む各種
アクチュエータに対して駆動信号を出力する。
【0013】点火コイル4を駆動する点火信号Pは、点
火コイル4の一次巻線4aに接続されたパワートランジ
スタTRのベースに印加され、パワートランジスタTR
をオンオフ制御して一次電流i1を通電遮断する。
【0014】一次電流i1の遮断により一次電圧V1が
上昇し、点火コイル4の二次巻線4bは、さらに昇圧さ
れた二次電圧V2を点火用高電圧(数10kV)として
発生する。すなわち、点火コイル4は、エンジンの点火
時期に対応して、二次電圧V2(点火用高電圧)を発生
する。
【0015】二次巻線4bの出力端子に接続されたディ
ストリビュータ7は、内燃機関の回転に同期して、二次
電圧V2を各気筒内の点火プラグ8a〜8dに順次分配
して印加することにより、点火制御気筒の燃焼室内に放
電火花を発生させて混合気を燃焼させる。すなわち、点
火プラグ8a〜8dは、二次電圧V2の印加により、エ
ンジンの点火時期に対応してエンジンを着火させる。
【0016】一次巻線4aの一端に接続された整流ダイ
オードD1、電流制限用の抵抗器R、電圧制限用のツェ
ナーダイオードDZに並列接続されたコンデンサ9およ
び整流ダイオードD2からなる直列回路は、一次巻線4
aの一端からグランドに接続され、コンデンサ9(イオ
ン電流検出用のバイアス電源)に対する充電電流を流す
経路を構成している。
【0017】ツェナーダイオードDZの両端間に並列接
続されたコンデンサ9は、一次電圧V1による充電電流
により所定のバイアス電圧VBi(数100V)に充電
されて、イオン電流iを検出するためのバイアス電源と
して機能し、点火プラグ8a〜8dのうちの点火制御直
後の点火プラグを介して放電することによりイオン電流
iを流す。
【0018】コンデンサ9の一端にアノードが接続され
た高圧ダイオード11a〜11dは、点火極性と同極性
となるように各点火プラグ8a〜8dの一端にカソード
が接続されている。コンデンサ9の他端に接続されたイ
オン電流検出用の抵抗器12は、イオン電流iを電圧変
換してイオン電流検出信号Eiとして出力する。
【0019】抵抗器12は、グランドを介して各点火プ
ラグ8a〜8dの他端に接続されており、コンデンサ9
および高圧ダイオード11a〜11dとともに、イオン
電流iの流れる経路を形成している。
【0020】抵抗器12から出力されたイオン電流検出
信号Eiは、波形整形回路13を介して波形整形信号F
iとなり、続いて、バンドパスフィルタ14を介してノ
ック信号Kiのみが抽出され、さらに、比較回路15を
介してノックパルス列Kpに変換された後、ECU2内
のカウンタ21に入力される。
【0021】波形整形回路13、バンドパスフィルタ1
4および比較回路15は、イオン電流検出信号Eiから
ノックパルス列Kpを抽出するための波形処理手段を構
成している。ノックパルス列Kpは、ECU2内におい
てパルス数Nがカウントされ、パルス数Nは、前述のよ
うにノックの有無の判定に用いられる。
【0022】ノックパルス列Kpのパルス数Nは、ノッ
ク強度と大きく関連しており、ノックの強度が大きくな
ればなるほどパルス数Nも大きくなる。
【0023】次に、図3および図4を参照しながら、従
来の内燃機関のノック制御装置の動作について説明す
る。図4は図3内の各信号の動作波形を示すタイミング
チャートであり、イオン電流iにノック信号波形が重畳
している状態を示している。
【0024】まず、ECU2は、クランク角センサ1か
らのクランク角信号SGT等に基づいて、パワートラン
ジスタTRの通電および遮断を行う点火信号Pを出力す
る。パワートランジスタTRは、点火信号PがHレベル
のときに一次電流i1を通電し、点火信号PがLレベル
になった時点で一次電流i1を遮断する。
【0025】このとき、一次巻線4aには昇圧された一
次電圧V1が発生し、これにより、整流ダイオードD
1、抵抗器R、コンデンサ9および整流ダイオードD2
からなる充電電流経路を介してコンデンサ9が充電され
る。コンデンサ9の充電は、コンデンサ9の充電電圧が
ツェナーダイオードDZの逆方向降伏電圧(バイアス電
圧VBi)と等しくなった時点で終了する。
【0026】コンデンサ9、ツェナーダイオードDZお
よびダイオードD2は、バイアス手段を構成しており、
一次電流i1の遮断時に一次巻線4aの低圧側に発生す
る高電圧によって充電される。
【0027】一次巻線4aに一次電圧V1が発生する
と、二次巻線4bは、点火用高電圧に昇圧された数10
kVの二次電圧V2を発生し、ディストリビュータ7を
介して各気筒の点火プラグ8a〜8dに印加し、点火制
御対象となる気筒の点火プラグに火花放電を発生させて
混合気を燃焼させる。
【0028】こうして混合気が燃焼すると、燃焼気筒の
燃焼室内にイオンが発生するので、コンデンサ9に充電
されたバイアス電圧VBiによってイオン電流iが流れ
る。たとえば、点火プラグ8aで混合気が燃焼した場合
は、コンデンサ9→整流ダイオード11a→点火プラグ
8a→抵抗器12→コンデンサ9の経路でイオン電流i
が流れる。
【0029】イオン電流iは、抵抗器12(イオン電流
検出手段)を介してイオン電流検出信号Eiとなり、波
形整形回路13を介して波形整形信号Fiとなる。波形
整形信号Fiは、図4のように、イオン電流成分のみが
一定電圧にクリップされて、ノック信号Kiが抽出され
易い信号波形となる。
【0030】たとえば、内燃機関にノックが発生した場
合、イオン電流iにノック振動の信号成分が重畳するの
で、波形整形信号Fiは、イオン電流波形にノック振動
成分が重畳した波形となる。この波形整形信号Fiは、
波形処理手段を構成するバンドパスフィルタ14および
比較回路15に入力される。
【0031】すなわち、バンドパスフィルタ14は、波
形整形信号Fiからノック振動周波数を示すノック信号
Kiのみを抽出し、比較回路15は、ノック信号Kiを
所定レベルと比較して得られたノックパルス列KpをE
CU2内のカウンタ21に入力する。
【0032】ECU2内のカウンタ21は、ノックパル
ス列Kpの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに
応答して、ノックパルス列Kpのパルス数Nをカウント
し、これをCPU22に入力する。
【0033】パルス数Nは、ノック強度が大きくなれば
なるほど大きくなるので、ECU2内のCPU22は、
パルス数Nの大きさに基づいてノックの有無およびノッ
ク強度を判定することができる。これにより、パルス数
Nに基づきノック抑制側に制御量(点火時期)を補正す
ることができる。
【0034】たとえば、パルス数Nのカウント値が所定
パルス数以上のときには、ノック発生状態と判定し、点
火時期(一次電流i1の遮断時期)を所定量だけ遅角補
正する。以下、連続してノック発生が判定されれば遅角
量を順次積算していき、ノック発生が判定されなくなっ
た時点で遅角量の積算を停止させる。
【0035】ノック判定用の比較基準となる所定パルス
数は、エンジン回転数によっても、比較回路15内の波
形整形レベルによっても異なるが、たとえば、5〜20
程度の値に設定される。
【0036】このように、CPU22の判定結果に応じ
て点火時期の遅角補正量を決定することにより、ノック
が発生した気筒に対する点火時期を最適に補正し、ノッ
クを効果的に抑制することができる。
【0037】しかしながら、エンジン出力を増大させる
ために、たとえばNa(ナトリウム)やK(カリウム)
などの電離し易い物質を含む添加剤が混入された燃料を
用いた場合、通常の燃焼イオンのみならず、混入物質の
電離によって発生したイオンが同時に検出されてしま
う。
【0038】このとき、通常燃料を用いた場合に比べ
て、イオン量が増大してイオン電流検出信号Eiが増大
するので、当然ながら、バンドパスフィルタ14を介し
た高周波振動成分(ノック信号Ki)の振幅も増大し、
ノック信号Kiに含まれるノイズ成分も、ノック成分と
同様に増加する。
【0039】また、イオン電流検出信号Eiおよびノッ
ク信号Kiの振幅は、たとえば点火プラグ8a〜8dの
電極形状の違いなどによっても増減する。ただし、電極
形状の違いによるイオン電流検出信号Eiの増加量およ
び減少量は、燃料に添加剤を混入した場合の増加量に比
べれば小さいものである。
【0040】いずれにしても、市場において、点火プラ
グ8a〜8dが標準装着品以外のものに交換された場合
や、イオン化し易い物質を含んだ添加剤が混入された燃
料を用いた場合などにおいては、ノック信号Kiの振幅
が標準装着品のものに対し増減する可能性がある。
【0041】しかし、従来装置においては、燃料に添加
剤を混入したり、点火プラグ8a〜8dを変更した場合
の対処手段が設けられていない。
【0042】また、たとえば、点火プラグ8a〜8dが
くすぶり状態となって、プラグギャップ間(イオン電流
iの経路)の絶縁抵抗値が低下した場合には、絶縁抵抗
値とバイアス電圧VBiとにより決定するリーク電流が
プラグギャップ間に流れる。この結果、くすぶり状態に
おいては、リーク電流を含むイオン電流iが検出されて
しまうことになる。
【0043】このように、従来装置は、同一のハードウ
ェアおよびソフトウェア構成で、通常燃料または添加剤
混入燃料を使用した場合、ならびに、標準点火プラグま
たは非標準点火プラグを装着した場合の両方において、
ノック検出およびノック制御を両立させることが非常に
困難である。
【0044】
【発明が解決しようとする課題】従来の内燃機関のノッ
ク制御装置は以上のように、イオン電流iに基づくノッ
ク制御を実現しているものの、燃料に添加剤を混入した
場合や非標準の点火プラグを装着した場合に、ノック検
出およびノック制御に対する補正手段を具備していない
ので、イオン電流検出信号Eiのレベル変動によりノッ
ク誤検出して誤制御を招くおそれがあるという問題点が
あった。
【0045】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、点火プラグが標準装着品以外の
ものに交換された場合や、燃料にイオン化し易い物質を
含んだ添加剤が混入された場合において、イオン電流量
の変動によりノック信号の振幅が変化しても、イオン電
流量の変動に応じた信号補正を施すことにより、ノック
誤判定に基づく誤制御を防止して、良好なノック検出状
態およびノック制御状態を確保した内燃機関のノック制
御装置を得ることを目的とする。
【0046】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る内燃機関のノック制御装置は、内燃機関の燃焼時に点
火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電
流検出手段と、イオン電流からノック信号を抽出するフ
ィルタ手段と、ノック信号に基づいて内燃機関のノック
状態を判定するノック判定手段と、ノック判定手段の判
定結果に基づいて内燃機関の制御量をノック抑制側に補
正する制御量補正手段とを備えた内燃機関のノック制御
装置において、イオン電流の出力レベル状態に対応した
積分値を算出する積分手段と、積分値に対する所定の比
較レベルを設定する比較レベル設定手段と、積分値と比
較レベルとの比較に基づいて、ノック判定手段または制
御量補正手段に関連したパラメータを補正するための補
正信号を出力する補正量演算手段とを設けたものであ
る。
【0047】また、この発明の請求項2に係る内燃機関
のノック制御装置は、請求項1において、積分手段は、
ノック信号の積分値を第1の積分値として算出する第1
の積分手段と、イオン電流の積分値を第2の積分値とし
て算出する第2の積分手段とを含み、比較レベル設定手
段は、第1および第2の積分値に対する第1および第2
の比較レベルを設定し、補正量演算手段は、第1の積分
値と第1の比較レベルとの比較に基づいて、または、第
2の積分値と第2の比較レベルとの比較に基づいて、補
正信号を出力するものである。
【0048】また、この発明の請求項3に係る内燃機関
のノック制御装置は、請求項2において、イオン電流の
非検出期間にイオン電流検出手段から検出される電流信
号に基づいて点火プラグのくすぶり状態を検知するくす
ぶり状態検知手段を設け、補正量演算手段は、点火プラ
グのくすぶり状態が検知されない場合には、第2の積分
値に基づいて補正信号を出力し、点火プラグのくすぶり
状態が検知された場合には、第1の積分値に基づいて補
正信号を出力するものである。
【0049】また、この発明の請求項4に係る内燃機関
のノック制御装置は、請求項3において、くすぶり状態
検知手段は、電流信号が所定の上限レベルよりも大きい
場合には、ノック判定手段によるノック判定を禁止する
とともに、制御量補正手段による補正量を所定量に設定
するものである。
【0050】また、この発明の請求項5に係る内燃機関
のノック制御装置は、請求項2において、ノック判定手
段は、第1の積分値がノック判定基準レベルを越えたと
きに内燃機関のノック状態を判定するものである。
【0051】また、この発明の請求項6に係る内燃機関
のノック制御装置は、請求項2において、第1の積分値
を平均化処理して第1の積分平均値を算出する第1の平
均化手段と、第2の積分値を平均化処理して第2の積分
平均値を算出する第2の平均化手段とを設け、補正量演
算手段は、第1の積分平均値と第1の比較レベルとの比
率または偏差を含む第1の比較値と、第2の積分平均値
と第2の比較レベルとの比率または偏差を含む第2の比
較値との加算に基づいて、補正信号による補正量を算出
するものである。
【0052】また、この発明の請求項7に係る内燃機関
のノック制御装置は、請求項6において、補正量演算手
段は、第1および第2の比較値にそれぞれ異なる係数を
乗算した値を加算して、補正量を算出するものである。
【0053】また、この発明の請求項8に係る内燃機関
のノック制御装置は、請求項1において、補正量演算手
段は、積分値が比較レベル以上の値を示す場合に、補正
信号によりノック判定手段のノック判定基準レベルを増
大補正するものである。
【0054】また、この発明の請求項9に係る内燃機関
のノック制御装置は、請求項1において、補正量演算手
段は、積分値が比較レベル未満の値を示す場合に、補正
信号によりノック判定手段のノック判定基準レベルを減
少補正するものである。
【0055】また、この発明の請求項10に係る内燃機
関のノック制御装置は、請求項1において、フィルタ手
段は、ノック信号を増幅する増幅手段を含み、補正量演
算手段は、積分値が比較レベル以上の値を示す場合に、
補正信号により増幅手段のゲインを減少補正するもので
ある。
【0056】また、この発明の請求項11に係る内燃機
関のノック制御装置は、請求項1において、フィルタ手
段は、ノック信号を増幅する増幅手段を含み、補正量演
算手段は、積分値が比較レベル未満の値を示す場合に、
補正信号により増幅手段のゲインを増大補正するもので
ある。
【0057】また、この発明の請求項12に係る内燃機
関のノック制御装置は、請求項1において、補正量演算
手段は、比較レベルと積分値との比率または偏差を含む
比較値に応じて、補正信号による補正量を可変設定する
ものである。
【0058】また、この発明の請求項13に係る内燃機
関のノック制御装置は、請求項1において、比較レベル
設定手段は、少なくとも内燃機関の回転数および負荷に
対応したマップデータを有し、マップデータに応じて比
較レベルを可変設定するものである。
【0059】また、この発明の請求項14に係る内燃機
関のノック制御装置は、請求項13において、比較レベ
ル設定手段は、少なくとも内燃機関の温度情報を含む運
転状態に応じて比較レベルを可変設定するものである。
【0060】また、この発明の請求項15に係る内燃機
関のノック制御装置は、請求項14において、比較レベ
ル設定手段は、温度情報の上昇に応じて比較レベルを減
少補正するものである。
【0061】また、この発明の請求項16に係る内燃機
関のノック制御装置は、請求項1において、積分値を平
均化処理して積分平均値を算出する平均化手段を設け、
補正量演算手段は、積分平均値と比較レベルとの比較結
果に基づいて補正信号を出力するものである。
【0062】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1を図について説明する。図1はこの発明の
実施の形態1を概略的に示すブロック図であり、前述
(図3参照)と同様のものについては、前述と同一符号
を付して詳述を省略する。
【0063】図1において、ECU20は、前述のEC
U2と同様に、マイクロコンピュータにより構成されて
いる。また、図1においては、代表的に、1つの点火プ
ラグ8のみが示されているものとする。
【0064】点火装置40は、前述のパワートランジス
タTR、点火コイル4およびディストリビュータ7など
を含む。また、イオン電流検出回路10は、前述のコン
デンサ9および抵抗器12などを含む。
【0065】バンドパスフィルタ14Aは、増幅回路を
含み、イオン電流検出回路10から出力されるイオン電
流検出信号Eiから増幅されたノック信号Kjを抽出す
る。
【0066】積分回路16は、ノック信号Kjを積分し
て積分信号Kmを生成し、A/D変換器17は、積分信
号Kmをデジタル信号に変換してECU20に入力す
る。この場合、ECU20は、イオン電流検出信号Ei
から抽出されたノック信号Kjの積分信号Kmに基づい
てノック判定を行う。
【0067】積分手段16Aは、イオン電流検出信号E
iを積分処理して、イオン電流の出力レベル状態に対応
した積分値Emを算出する。A/D変換器18は、積分
値Emをデジタル信号に変換してECU20に入力す
る。
【0068】また、A/D変換器19は、イオン電流検
出信号Eiが生成されない爆発行程以外の期間におい
て、イオン電流検出回路10により検出される電流信号
Giをデジタル信号に変換してECU20に入力する。
【0069】ECU20は、ノック判定手段23と、点
火時期補正手段24と、補正量演算手段25と、比較レ
ベル設定手段26と、くすぶり状態検知手段27とを備
えている。
【0070】ノック判定手段23は、デジタル化された
積分信号Kmからノック状態を判定するために、積分信
号Kmのデジタルデータ値からバックグランドレベル
(ノック判定基準レベル)を算出する手段を含み、積分
信号Kmがバックグランドレベルを越えたときにノック
状態を示す判定結果Hを生成する。
【0071】点火時期補正手段24は、ノック判定手段
23の判定結果Hに基づいて点火時期(エンジン制御
量)を遅角側(ノック抑制側)に補正する。
【0072】補正量演算手段25は、デジタル化された
積分信号Km(第1の積分値)または積分値Em(第2
の積分値)からイオン電流の出力レベル状態を判別す
る。比較レベル設定手段26は、積分信号Kmおよび積
分値Emに対する第1および第2の比較レベルMR1、
MR2を設定する。
【0073】すなわち、補正量演算手段25は、積分信
号Kmが第1の比較レベルMR1を越えた場合、また
は、積分値Emが第2の比較レベルMR2を越えた場合
に、イオン電流のレベル上昇による誤検出を防止するた
めの補正信号M1およびM2を出力する。
【0074】くすぶり状態検知手段27は、デジタル化
された電流信号Giがバックグランドレベルを越えた
(リーク電流が検出された)場合に、点火プラグ8のく
すぶり状態を示すくすぶり状態検知信号Qを出力する。
【0075】補正量演算手段25は、点火プラグ8のく
すぶり状態が検知されず、くすぶり状態検知信号Qがオ
フを示す場合には、電流信号Giの積分値Emに基づい
て補正信号M1およびM2を出力する。
【0076】すなわち、点火プラグ8がくすぶり状態で
なく、リーク電流がない場合には、電流信号Giの積分
値Emがイオン電流量を高い信頼性で反映しているの
で、積分値Emに基づいて補正量を演算する。
【0077】一方、点火プラグ8のくすぶり状態が検知
されて、くすぶり状態検知信号Qがオンを示す場合に
は、補正量演算手段25は、ノック信号Kjの積分信号
Kmに基づいて補正信号M1およびM2を出力する。
【0078】すなわち、点火プラグ8がくすぶり状態で
あって、点火プラグ8のギャップ間の絶縁低下によるリ
ーク電流が存在する場合には、電流信号Giの積分値E
mにリーク電流が重畳されるので、積分値Emに基づく
補正量演算を禁止し、積分信号Kmに基づく補正量演算
を実行する。
【0079】また、補正量演算手段25は、比較レベル
MR1およびMR2と積分信号Kmおよび積分値Emと
の比率(または、偏差など)を含む比較値に応じて、補
正信号M1およびM2による補正量を可変設定する。
【0080】また、比較レベル設定手段26は、少なく
ともエンジン回転数および負荷に対応したマップデータ
を有し、マップデータに応じて比較レベルMR1および
MR2を可変設定することにより、補正量演算の信頼性
を向上させている。
【0081】さらに、比較レベル設定手段26は、少な
くともエンジンの温度情報を含む運転状態に応じて比較
レベルMR1およびMR2を可変設定し、たとえば、温
度情報の上昇に応じて比較レベルMR1およびMR2を
減少補正する。
【0082】補正信号M1およびM2は、以下のよう
に、ノック判定手段23(または、点火時期補正手段2
4)に関連したパラメータを補正する。すなわち、補正
信号M1は、イオン電流量のレベル増大を補償するため
に、ノック判定手段23のバックグランドレベルを増大
補正し、ノックの誤検出を防止する。
【0083】同様に、補正信号M2は、イオン電流量の
レベル増大を補償するために、バンドパスフィルタ14
A内の増幅回路のゲインを減少補正し、ノックの誤検出
を防止する。
【0084】前述のクランク角センサ1を含む各種セン
サ28は、エンジンの運転状態を示す温度情報などの各
種情報をECU20に入力する。ECU20に接続され
た各種アクチュエータ29は、運転状態に応じたECU
20からの制御信号により駆動される。
【0085】なお、ここでは図示しないが、ECU20
と、バンドパスフィルタ14A、点火装置40、各種セ
ンサ28および各種アクチュエータ29との間には、入
出力インターフェイスおよびD/A変換器または、A/
D変換器が挿入されている。
【0086】次に、図1に示したこの発明の実施の形態
1の動作について、さらに具体的に説明する。前述のよ
うに、ECU20から点火信号Pが生成されると、点火
装置40から発生した高電圧が点火プラグ8に印加さ
れ、点火プラグ8のキャップ間で放電が起こり、エンジ
ン気筒内の混合気が着火される。
【0087】このとき、点火エネルギの一部は、イオン
電流検出回路10内にバイアス電圧として充電される。
このバイアス電圧は、点火装置40を介して点火プラグ
8に印加され、混合気の燃焼時に発生したイオンを移動
させてイオン電流i(図3参照)を流す。
【0088】イオン電流iは、イオン電流検出回路10
によりイオン電流検出信号Eiとして検出され、一方で
は、ノック信号Kjが抽出されて積分信号Kmとなり、
他方では、イオン電流検出信号Eiの積分値Emとな
り、それぞれ、デジタル値に変換されてECU20に入
力される。
【0089】ECU20は、積分信号Kmおよび積分値
Emを格納する毎に、積分回路16および16Aをリセ
ットする。なお、積分データのA/D変換処理および各
積分回路16および16Aのリセット処理は、エンジン
の点火サイクル毎に実行される。
【0090】比較レベル設定手段26は、あらかじめ設
定されたマップデータから、積分信号Kmおよび積分値
Emの比較レベル基準値を取得し、この比較レベル基準
値に対して、少なくとも温度情報(吸気温またはエンジ
ン冷却水温)に応じた補正を施し、最終的な比較レベル
MR1およびMR2を求める。
【0091】たとえば、エンジンが高温状態(所定温度
以上)の場合には、イオン電流量が減少することが一般
に知られているので、このような高温状態においては、
マップから取得された基準値を減量補正して比較レベル
MR1およびMR2を設定する。
【0092】また、温度情報のみに限らず、イオン電流
検出量に影響する他のセンサ情報に関しても、同様に比
較レベルMR1およびMR2の基準値を補正することが
できる。
【0093】なお、比較レベルMR1およびMR2の基
準値マップデータは、エンジン回転数および負荷の少な
くとも一方に対応したマップデータからなり、標準状態
(標準の点火プラグ8および燃料を使用した場合)にお
ける積分信号Kmおよび積分値Emの平均的な値を格納
している。
【0094】補正量演算手段25は、各比較レベルMR
1およびMR2と、積分信号Kmおよび積分値Emの各
デジタル値とを比較し、各比較結果および比較値(比率
または偏差)に基づいて補正量(補正係数)を設定し、
補正量に応じた補正信号M1およびM2を出力する。
【0095】たとえば、イオン化し易い物質を含んだ添
加剤が燃料に混入された場合において、積分信号Kmお
よび積分値Emは、いずれも比較レベルMR1およびM
R2に比べて大幅に増加するので、ノック判定手段23
(または、点火時期補正手段24)に関連したパラメー
タを大きく補正する必要がある。
【0096】したがって、この場合、補正量演算手段2
5は、補正信号M1によりノック判定手段23のバック
グランドレベルを増加側に補正し、補正信号M2により
バンドパスフィルタ14Aの増幅ゲインを減少側に補正
する。
【0097】また、上記のようにイオン化し易い燃料が
混入された場合には、補正量設定手段25は、イオン電
流量の大きな増大を補償するために、大きな補正量を設
定する。
【0098】これにより、ノック判定手段23におい
て、積分信号Kmを平均化処理した値から設定されるバ
ックグランドレベルは、補正信号M1に基づいて所要量
だけ増大補正される。
【0099】また、くすぶり状態検知手段27は、イオ
ン電流検出回路10からの電流信号Giのレベルに基づ
いて、点火プラグ8のくすぶり状態(絶縁抵抗低下)に
よるリーク電流の有無を検知する。
【0100】もし、電流信号Giのレベルが所定値以上
である(リーク電流が存在する)と検知された場合に
は、くすぶり状態検知手段27は、くすぶり状態検知信
号Qを出力し、イオン電流検出信号Eiの積分値Emに
基づく補正信号M1およびM2の演算を禁止する。
【0101】周知のように、点火プラグ8のくすぶり状
態によるリーク電流が検知された場合には、イオン電流
にリーク電流が重畳するので、積分値Emを正常に測定
することはできない。
【0102】したがって、補正量演算手段25は、くす
ぶり状態検知信号Qに応答して、積分値Emに基づく補
正量演算を禁止し、積分信号Kmに基づく補正量演算に
切り換える。
【0103】具体的には、くすぶり状態検知手段27
は、制御対象気筒の排気行程中において、リーク電流を
示す電流信号Giを取り込み、リーク電流判定用の所定
値と比較し、電流信号Qが所定値以上を示す場合には、
制御対象気筒の点火プラグがくすぶり状態であると判定
する。
【0104】このように、補正量演算手段25を設け、
燃料への添加剤混入や点火プラグ8の変更によるイオン
電流量の増大が検知された場合に、補正信号M1および
M2により、イオン電流量の増大を相殺するようにパラ
メータを補正することができる。
【0105】これにより、通常燃料の使用時および添加
剤混入時においても、点火プラグ8の変更時において
も、同一のハードウェアおよびソフトウェア構成でノッ
ク検出および制御を両立させることができ、良好なノッ
ク検出性および制御性を確保することができる。
【0106】また、点火プラグ8がくすぶり状態となっ
てイオン電流検出信号Eiの積分値Emが異常上昇した
場合には、補正量演算手段25による補正量の演算を、
ノック信号の積分信号Kmに基づいて実行することがで
き、さらに安全で信頼性の高いノック制御を実現するこ
とができる。
【0107】なお、上記実施の形態1では、イオン電流
量の増大を相殺補償する場合について説明したが、点火
プラグ8の交換などによる違いによっては、イオン電流
量が減少する場合もあり得るので、イオン電流量の減少
に対して相殺補償することも有効である。
【0108】たとえば、積分値Em(または、積分信号
Km)が所定の比較レベル未満の値を示す場合、補正量
演算手段25は、補正信号M1によりノック判定手段2
3のノック判定基準レベルを減少補正する。また、補正
量演算手段25は、補正信号M2により、バンドパスフ
ィルタ14A内の増幅手段のゲインを増大補正する。
【0109】これにより、イオン電流量が減少した場合
にも、イオン電流量の減少変動成分が補償されるので、
ノック判定およびノック制御の信頼性を確保することが
できる。
【0110】なお、積分回路16は、ノック信号Kjの
正電圧側の半波を積分電圧変換してもよく、または、絶
対値回路を追加することにより、正負両方向の電圧を全
波積分してもよい。
【0111】また、積分回路16の積分対象区間とし
て、たとえばエンジンのクランク角度において、ノック
発生の可能性が高いATDC15°〜ATDC65°な
どに設定してもよい。
【0112】また、ノック判定手段23は、ノック信号
Kjの積分信号Kmを用いてノック強度を認識したが、
ノックレベルを示す他の信号として、ノック信号Kjの
ピーク値、ノック振動継続期間、または、ノック信号K
jを所定レベルで波形整形したパルス数などが用いられ
得ることは言うまでもない。
【0113】また、図1においては、簡略化のために1
気筒分のみの回路構成を示したが、多気筒エンジンにお
いては、補正量演算手段25を含む同様の制御回路手段
を用いて、各気筒の情報に基づいて全気筒に対するパラ
メータの補正制御を実行してもよい。
【0114】また、点火プラグ8のくすぶり状態におい
ては、リーク電流が高周波の振動成分を多く含むことか
ら、この振動成分をノック信号Kjとして誤検出してし
まい、ノック信号KjのS/N比が悪化することが知ら
れている。
【0115】したがって、ノック誤検出に起因する誤補
正を防止して、正しい点火時期補正を維持するために、
くすぶり状態検知手段27は、電流信号Qが所定の上限
レベルよりも大きい場合には、ノック判定手段23によ
るノック判定を禁止するとともに、点火時期補正手段2
4の点火時期補正量を所定角度を設定してもよい。
【0116】また、各気筒毎または各気筒グループ毎に
積分信号Kmおよび積分値Emに基づいて補正制御を実
行する場合、くすぶり状態検知手段27は、リーク電流
を検出した特定気筒または気筒グループのみに関して、
ノック判定手段23によるノック判定を禁止してもよ
い。
【0117】また、くすぶり状態検知手段27は、制御
対象気筒の排気行程中の電流信号Q(イオン電流量)に
基づいてリーク電流を判定したが、点火装置40内の点
火コイルへの通電開始から所定期間中における積分値E
mが所定値以上か否かより判定してもよい。
【0118】また、V型エンジンにおいては、各バンク
毎の情報に基づいて各バンク毎に補正制御することによ
り、気筒グループ毎に補正制御を実行してもよい。さら
に、多気筒エンジンにおいても、各気筒毎に同様の補正
制御を実行してもよい。
【0119】実施の形態2.なお、上記実施の形態1で
は、積分信号Kmおよび積分値Emの両方に基づいて、
イオン電流量の出力レベルの増大を判定したが、いずれ
か一方のみで判定してもよい。
【0120】たとえば、点火プラグ8のくすぶり状態に
よる影響が無視できる程度であれば、イオン電流検出信
号Eiの積分値Emのみを用いて、イオン電流量の出力
レベルの増大を判定することができる。
【0121】また、イオン電流量の高精度な判定が要求
されない場合には、積分信号Kmのみを用いて、イオン
電流量の出力レベルの増大を判定することができる。こ
の場合、ノック判定用に用いられる積分信号Kmがイオ
ン電流量判定に共用可能となり、積分回路16Aおよび
A/D変換器18が省略されるので、回路構成の簡略化
によりコストダウンを実現することができる。
【0122】実施の形態3.また、上記実施の形態1で
は、補正信号M1およびM2により、ノック判定手段2
3のバックグランドレベル(ノック判定基準レベル)
と、バンドパスフィルタ14Aの増幅ゲインとの両方を
補正したが、補正信号M1またはM2により、いずれか
一方のみを補正してもよい。
【0123】また、ノック判定手段23または点火時期
補正手段24に関連した他のパラメータとして、たとえ
ば、イオン電流検出回路10内のイオン電流増幅率、積
分回路16の積分率、または、点火時期補正手段24の
ノック強度に対する点火時期補正量などを補正対象とし
てもよい。
【0124】実施の形態4.また、上記実施の形態1で
は、A/D変換器17および18を介した積分信号Km
および積分値Emを補正量演算手段25に直接入力した
が、平均化手段を介して平均化処理された積分平均値を
入力してもよい。
【0125】図2は平均化手段を設けたこの発明の実施
の形態4を概略的に示すブロック図であり、前述(図1
参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付し
て詳述を省略する。
【0126】図2において、ECU20A、補正量演算
手段25Aおよび比較レベル設定手段26Aは、それぞ
れ、前述のECU20、補正量演算手段25および比較
レベル設定手段26に対応している。
【0127】平均化手段31は、A/D変換器17から
の積分信号Kmを平均化処理(周知の時間的なフィルタ
演算処理)して積分平均値Kmaとし、ノック判定手段
23および補正量演算手段25に入力する。たとえば、
積分平均値Kmaは、以下の(1)式のように算出され
る。
【0128】 Kma=Km(n−1)×(1−Kf)+Km(n)×Kf・・・(1)
【0129】ただし、(1)式において、Km(n−
1)は積分信号Kmの前回値であり、Km(n)は積分
信号Kmの今回値である。また、Kfはフィルタ演算係
数であり、0<Kf<1の範囲内の値に設定される。
【0130】同様に、平均化手段32は、A/D変換器
18からの積分値Emを平均化処理して積分平均値Em
aとし、補正量演算手段25に入力する。
【0131】比較レベル設定手段26Aは、積分平均値
Kma、Emaに対する比較レベルMR1a、MR2a
を設定し、補正量演算手段25Aは、積分平均値Km
a、Emaと比較レベルMR1a、MR2aとの各比較
結果に基づいて補正信号M1、M2を出力する。
【0132】すなわち、補正量演算手段25Aは、積分
平均値Kmaと比較レベルMR1aとの比率(または、
偏差など)を含む第1の比較値と、積分平均値Emaと
比較レベルMR2aとの比率(または、偏差など)を含
む第2の比較値との加算に基づいて補正信号M1および
M2による補正量を算出する。
【0133】具体的には、各比較値(たとえば、比率K
ma/MR1a、Ema/MR2a)に対して、それぞ
れ異なる係数α、βを乗算した値を加算し、以下の
(2)式のように補正量SRを算出する。
【0134】 SR=(Kma/MR1a)×α+(Ema/MR2a)×β・・・(2)
【0135】ただし、(2)式において、各乗算係数α
およびβは、たとえば、α+β=1の関係を満たすよう
に、0<α<1、0<β<1の範囲内で任意の値に設定
され得る。
【0136】また、(2)式のように、積分平均値と比
較レベルとの比較値として比率を用いた場合、補正量演
算手段25Aは、補正量SRが1であれば補正信号M
1、M2を生成せず、SR>1であれば、イオン電流量
の増大を補償するための補正信号M1、M2を生成し、
SR<1であれば、イオン電流量の減少を補償するため
の補正信号M1、M2を生成する。
【0137】補正量SRは、補正信号M1およびM2の
両方に振り分けられてもよく、補正信号M1またはM2
のいずれか一方のみに反映されてもよい。つまり、補正
信号M1、M2によりノック判定手段23およびバンド
パスフィルタ14Aの少なくとも一方が補正され、補正
信号M1、M2による総合補正量が補正量SRに一致す
ればよい。
【0138】このように、積分平均値KmaおよびEm
aに基づいて補正量SRを演算することにより、積分信
号Kmおよび積分値Emの変動成分が抑制されるので、
安定で信頼性の高い補正量に基づいて、さらに信頼性の
高いノック判定およびノック制御を実現することができ
る。
【0139】たとえば、点火プラグ8のくすぶり状態が
検知された場合には、積分信号Emがレベル上昇して積
分信号Kmよりも信頼性が低下するので、第1の比較値
に対する乗算係数αを大きく設定し、第2の比較値に対
する乗算係数βを小さく設定することにより、ノック判
定の信頼性を確保することができる。
【0140】なお、図2では、積分平均値Kmaおよび
Emaの両方を用いて補正量演算する場合を示したが、
積分平均値KmaまたはEmaの一方のみを用いて補正
量演算する場合でも、平均化処理により時間的変動成分
が抑制されるので、信頼性が向上することは言うまでも
ない。
【0141】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1によ
れば、内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイ
オン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流
からノック信号を抽出するフィルタ手段と、ノック信号
に基づいて内燃機関のノック状態を判定するノック判定
手段と、ノック判定手段の判定結果に基づいて内燃機関
の制御量をノック抑制側に補正する制御量補正手段と、
イオン電流の出力レベル状態に対応した積分値を算出す
る積分手段と、積分値に対する所定の比較レベルを設定
する比較レベル設定手段と、積分値と比較レベルとの比
較に基づいて、ノック判定手段または制御量補正手段に
関連したパラメータを補正するための補正信号を出力す
る補正量演算手段とを設け、点火プラグが標準装着品以
外のものに交換された場合や、燃料にイオン化し易い物
質を含んだ添加剤が混入された場合において、イオン電
流量の変動によりノック信号の振幅が変化しても、イオ
ン電流量の変動に応じた信号補正を施すようにしたの
で、ノック誤判定に基づく誤制御を防止して、良好なノ
ック検出状態およびノック制御状態を確保した内燃機関
のノック制御装置が得られる効果がある。
【0142】また、この発明の請求項2によれば、請求
項1において、積分手段は、ノック信号の積分値を第1
の積分値として算出する第1の積分手段と、イオン電流
の積分値を第2の積分値として算出する第2の積分手段
とを含み、比較レベル設定手段は、第1および第2の積
分値に対する第1および第2の比較レベルを設定し、補
正量演算手段は、第1の積分値と第1の比較レベルとの
比較に基づいて、または、第2の積分値と第2の比較レ
ベルとの比較に基づいて、補正信号を出力するようにし
たので、良好なノック検出状態およびノック制御状態を
確保した内燃機関のノック制御装置が得られる効果があ
る。
【0143】また、この発明の請求項3によれば、請求
項2において、イオン電流の非検出期間にイオン電流検
出手段から検出される電流信号に基づいて点火プラグの
くすぶり状態を検知するくすぶり状態検知手段を設け、
補正量演算手段は、点火プラグのくすぶり状態が検知さ
れない場合には、第2の積分値に基づいて補正信号を出
力し、点火プラグのくすぶり状態が検知された場合に
は、第1の積分値に基づいて補正信号を出力するように
したので、くすぶり状態が発生しても、良好なノック検
出状態およびノック制御状態を確保した内燃機関のノッ
ク制御装置が得られる効果がある。
【0144】また、この発明の請求項4によれば、請求
項3において、くすぶり状態検知手段は、電流信号が所
定の上限レベルよりも大きい場合には、ノック判定手段
によるノック判定を禁止するとともに、制御量補正手段
による補正量を所定量に設定するようにしたので、くす
ぶり状態が発生しても、良好なノック検出状態およびノ
ック制御状態を確保した内燃機関のノック制御装置が得
られる効果がある。
【0145】また、この発明の請求項5によれば、請求
項2において、ノック判定手段は、第1の積分値がノッ
ク判定基準レベルを越えたときに内燃機関のノック状態
を判定するようにしたので、第1の積分値を補正量演算
に共用することができ、コストダウンを実現した内燃機
関のノック制御装置が得られる効果がある。
【0146】また、この発明の請求項6によれば、請求
項2において、第1の積分値を平均化処理して第1の積
分平均値を算出する第1の平均化手段と、第2の積分値
を平均化処理して第2の積分平均値を算出する第2の平
均化手段とを設け、補正量演算手段は、第1の積分平均
値と第1の比較レベルとの比率または偏差を含む第1の
比較値と、第2の積分平均値と第2の比較レベルとの比
率または偏差を含む第2の比較値との加算に基づいて、
補正信号による補正量を算出するようにしたので、良好
なノック検出状態およびノック制御状態を確保した内燃
機関のノック制御装置が得られる効果がある。
【0147】また、この発明の請求項7によれば、請求
項6において、補正量演算手段は、第1および第2の比
較値にそれぞれ異なる係数を乗算した値を加算して、補
正量を算出するようにしたので、第1および第2の比較
値のうちの信頼性の高い方の反映率を高くすることがで
き、良好なノック検出状態およびノック制御状態を確保
した内燃機関のノック制御装置が得られる効果がある。
【0148】また、この発明の請求項8によれば、請求
項1において、補正量演算手段は、積分値が比較レベル
以上の値を示す場合に、補正信号によりノック判定手段
のノック判定基準レベルを増大補正するようにしたの
で、燃料性状の違いでイオン電流レベルが増大した場合
でも、良好なノック検出状態およびノック制御状態を確
保した内燃機関のノック制御装置が得られる効果があ
る。
【0149】また、この発明の請求項9によれば、請求
項1において、補正量演算手段は、積分値が比較レベル
未満の値を示す場合に、補正信号によりノック判定手段
のノック判定基準レベルを減少補正するようにしたの
で、点火プラグの違いでイオン電流レベルが減少した場
合でも良好なノック検出状態およびノック制御状態を確
保した内燃機関のノック制御装置が得られる効果があ
る。
【0150】また、この発明の請求項10によれば、請
求項1において、フィルタ手段は、ノック信号を増幅す
る増幅手段を含み、補正量演算手段は、積分値が比較レ
ベル以上の値を示す場合に、補正信号により増幅手段の
ゲインを減少補正するようにしたので、燃料性状の違い
でイオン電流レベルが増大した場合でも、良好なノック
検出状態およびノック制御状態を確保した内燃機関のノ
ック制御装置が得られる効果がある。
【0151】また、この発明の請求項11によれば、請
求項1において、フィルタ手段は、ノック信号を増幅す
る増幅手段を含み、補正量演算手段は、積分値が比較レ
ベル未満の値を示す場合に、補正信号により増幅手段の
ゲインを増大補正するようにしたので、点火プラグの違
いでイオン電流レベルが減少した場合でも良好なノック
検出状態およびノック制御状態を確保した内燃機関のノ
ック制御装置が得られる効果がある。
【0152】また、この発明の請求項12によれば、請
求項1において、補正量演算手段は、比較レベルと積分
値との比率または偏差を含む比較値に応じて、補正信号
による補正量を可変設定するようにしたので、良好なノ
ック検出状態およびノック制御状態を確保した内燃機関
のノック制御装置が得られる効果がある。
【0153】また、この発明の請求項13によれば、請
求項1において、比較レベル設定手段は、少なくとも内
燃機関の回転数および負荷に対応したマップデータを有
し、マップデータに応じて比較レベルを可変設定するよ
うにしたので、良好なノック検出状態およびノック制御
状態を確保した内燃機関のノック制御装置が得られる効
果がある。
【0154】また、この発明の請求項14によれば、請
求項13において、比較レベル設定手段は、少なくとも
内燃機関の温度情報を含む運転状態に応じて比較レベル
を可変設定するようにしたので、良好なノック検出状態
およびノック制御状態を確保した内燃機関のノック制御
装置が得られる効果がある。
【0155】また、この発明の請求項15によれば、請
求項14において、比較レベル設定手段は、温度情報の
上昇に応じて比較レベルを減少補正するようにしたの
で、良好なノック検出状態およびノック制御状態を確保
した内燃機関のノック制御装置が得られる効果がある。
【0156】また、この発明の請求項16によれば、請
求項1において、積分値を平均化処理して積分平均値を
算出する平均化手段を設け、補正量演算手段は、積分平
均値と比較レベルとの比較結果に基づいて補正信号を出
力するようにしたので、良好なノック検出状態およびノ
ック制御状態を確保した内燃機関のノック制御装置が得
られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を概略的に示すブロ
ック図である。
【図2】 この発明の実施の形態4を概略的に示すブロ
ック図である。
【図3】 従来の内燃機関のノック制御装置を示すブロ
ック構成図である。
【図4】 従来の内燃機関のノック制御装置の動作を示
す波形図である。
【符号の説明】
4 点火コイル、8 点火プラグ、10 イオン電流検
出回路、14A バンドパスフィルタ(フィルタ手
段)、16 積分回路(第1の積分手段)、16A積分
回路(第2の積分手段)、20、20A ECU、23
ノック判定手段、24 点火時期補正手段(制御量補
正手段)、25、25A 補正量演算手段、26、26
A 比較レベル設定手段、27 くすぶり検知手段、2
8 各種センサ、31、32 平均化手段、Ei イオ
ン電流検出信号、Em 積分値(第2の積分値)、Em
a、Kma 積分平均値、Gi 電流信号、H 判定結
果、i イオン電流、Kj ノック信号、Km 積分信
号(第1の積分値)、M1、M2 補正信号、MR1、
MR2、MR1a、MR2a 比較レベル、P 点火信
号、Q くすぶり状態検知信号。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小岩 満 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 大橋 豊 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 3G019 FA02 FA04 FA31 LA01 LA14 3G022 AA03 BA01 BA06 CA09 DA01 DA02 DA10 EA00 EA02 EA10 FA01 FA03 FA06 FA08 GA00 GA01 GA05 GA09 GA13

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して
    流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、 前記イオン電流からノック信号を抽出するフィルタ手段
    と、 前記ノック信号に基づいて前記内燃機関のノック状態を
    判定するノック判定手段と、 前記ノック判定手段の判定結果に基づいて前記内燃機関
    の制御量をノック抑制側に補正する制御量補正手段とを
    備えた内燃機関のノック制御装置において、 前記イオン電流の出力レベル状態に対応した積分値を算
    出する積分手段と、 前記積分値に対する所定の比較レベルを設定する比較レ
    ベル設定手段と、 前記積分値と前記比較レベルとの比較に基づいて、前記
    ノック判定手段または前記制御量補正手段に関連したパ
    ラメータを補正するための補正信号を出力する補正量演
    算手段とを設けたことを特徴とする内燃機関のノック制
    御装置。
  2. 【請求項2】 前記積分手段は、前記ノック信号の積分
    値を第1の積分値として算出する第1の積分手段と、前
    記イオン電流の積分値を第2の積分値として算出する第
    2の積分手段とを含み、 前記比較レベル設定手段は、前記第1および第2の積分
    値に対する第1および第2の比較レベルを設定し、 前記補正量演算手段は、前記第1の積分値と前記第1の
    比較レベルとの比較に基づいて、または、前記第2の積
    分値と前記第2の比較レベルとの比較に基づいて、前記
    補正信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の
    内燃機関のノック制御装置。
  3. 【請求項3】 前記イオン電流の非検出期間に前記イオ
    ン電流検出手段から検出される電流信号に基づいて前記
    点火プラグのくすぶり状態を検知するくすぶり状態検知
    手段を設け、 前記補正量演算手段は、 前記点火プラグのくすぶり状態が検知されない場合に
    は、前記第2の積分値に基づいて前記補正信号を出力
    し、 前記点火プラグのくすぶり状態が検知された場合には、
    前記第1の積分値に基づいて前記補正信号を出力するこ
    とを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のノック制御
    装置。
  4. 【請求項4】 前記くすぶり状態検知手段は、前記電流
    信号が所定の上限レベルよりも大きい場合には、前記ノ
    ック判定手段によるノック判定を禁止するとともに、前
    記制御量補正手段による補正量を所定量に設定すること
    を特徴とする請求項3に記載の内燃機関のノック制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記ノック判定手段は、前記第1の積分
    値がノック判定基準レベルを越えたときに前記内燃機関
    のノック状態を判定することを特徴とする請求項2に記
    載の内燃機関のノック制御装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の積分値を平均化処理して第1
    の積分平均値を算出する第1の平均化手段と、 前記第2の積分値を平均化処理して第2の積分平均値を
    算出する第2の平均化手段とを設け、 前記補正量演算手段は、前記第1の積分平均値と前記第
    1の比較レベルとの比率または偏差を含む第1の比較値
    と、前記第2の積分平均値と前記第2の比較レベルとの
    比率または偏差を含む第2の比較値との加算に基づい
    て、前記補正信号による補正量を算出することを特徴と
    する請求項2に記載の内燃機関のノック制御装置。
  7. 【請求項7】 前記補正量演算手段は、前記第1および
    第2の比較値にそれぞれ異なる係数を乗算した値を加算
    して、前記補正量を算出することを特徴とする請求項6
    に記載の内燃機関のノック制御装置。
  8. 【請求項8】 前記補正量演算手段は、前記積分値が前
    記比較レベル以上の値を示す場合に、前記補正信号によ
    り前記ノック判定手段のノック判定基準レベルを増大補
    正することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のノ
    ック制御装置。
  9. 【請求項9】 前記補正量演算手段は、前記積分値が前
    記比較レベル未満の値を示す場合に、前記補正信号によ
    り前記ノック判定手段のノック判定基準レベルを減少補
    正することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のノ
    ック制御装置。
  10. 【請求項10】 前記フィルタ手段は、前記ノック信号
    を増幅する増幅手段を含み、 前記補正量演算手段は、前記積分値が前記比較レベル以
    上の値を示す場合に、前記補正信号により前記増幅手段
    のゲインを減少補正することを特徴とする請求項1に記
    載の内燃機関のノック制御装置。
  11. 【請求項11】 前記フィルタ手段は、前記ノック信号
    を増幅する増幅手段を含み、 前記補正量演算手段は、前記積分値が前記比較レベル未
    満の値を示す場合に、前記補正信号により前記増幅手段
    のゲインを増大補正することを特徴とする請求項1に記
    載の内燃機関のノック制御装置。
  12. 【請求項12】 前記補正量演算手段は、前記比較レベ
    ルと前記積分値との比率または偏差を含む比較値に応じ
    て、前記補正信号による補正量を可変設定することを特
    徴とする請求項1に記載の内燃機関のノック制御装置。
  13. 【請求項13】 前記比較レベル設定手段は、少なくと
    も前記内燃機関の回転数および負荷に対応したマップデ
    ータを有し、前記マップデータに応じて前記比較レベル
    を可変設定することを特徴とする請求項1に記載の内燃
    機関のノック制御装置。
  14. 【請求項14】 前記比較レベル設定手段は、少なくと
    も前記内燃機関の温度情報を含む運転状態に応じて前記
    比較レベルを可変設定することを特徴とする請求項13
    に記載の内燃機関のノック制御装置。
  15. 【請求項15】 前記比較レベル設定手段は、前記温度
    情報の上昇に応じて前記比較レベルを減少補正すること
    を特徴とする請求項14に記載の内燃機関のノック制御
    装置。
  16. 【請求項16】 前記積分値を平均化処理して積分平均
    値を算出する平均化手段を設け、 前記補正量演算手段は、前記積分平均値と前記比較レベ
    ルとの比較結果に基づいて前記補正信号を出力すること
    を特徴とする請求項1に記載の内燃機関のノック制御装
    置。
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