JP4445009B2 - 内燃機関の燃焼状態検出方法及び装置 - Google Patents

内燃機関の燃焼状態検出方法及び装置 Download PDF

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Description

この発明は、くすぶり検出機能を備えた内燃機関の燃焼状態検出方法及び装置に関するものである。
内燃機関に於いては、シリンダ内で混合気燃料の不完全燃焼が発生するとカーボンデポジットが発生し、このカーボンデポジットが点火プラグの電極間の碍子の表面に付着して点火プラグの電極間の絶縁抵抗が低下し、場合によっては失火に至ることがある。この現象を、通常、くすぶりと称するが、くすぶりが発生すると内燃機関の動作が不調となる。又、カーボンデポジットの残留熱によるホットスポット等がシリンダ内に発生し、点火プラグの放電による混合気の点火時点より前に自然発火を引き起こす、所謂、プレイグニッションを誘発することがある。プレイグニッションが発生すると、内燃機関の動作が不調となると共に、場合によっては内燃機関にダメージを与えることがある。
くすぶりは、内燃機関の低速回転領域で発生することが多く、くすぶりを検出したときには、内燃機関の制御装置により自動的に内燃機関を所定期間高速回転させ、点火プラグに付着したカーボンデポジットを焼き切る等の制御を行なう場合がある。又、プレイグニッションの発生を検出したときには、空燃比を燃料リッチ側に制御してシリンダ内の燃焼温度を低下させ、点火プラグの発火部位やホットスポットの温度を低下させるようにプレイグニッション抑制制御を行なうこと等が知られている。
周知のように、混合気燃料が燃焼するとシリンダ内にイオンが発生するが、従来、この発生したイオンをイオン電流として検出してプレイグニッションを検出すると共に、くすぶりによる漏洩電流を検出してくすぶりを検出するように検出方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に示された従来の検出方法は、イグニッションコイルの1次コイルへの通電期間中(点火信号発生期間中)の前半部分に於いて点火プラグの漏洩電流に基づいてくすぶりを検出し、通電期間中の後半部分に於いてイオン電流に基づいてプレイグニッションを検出するものである。
特開平9−317620号公報
前述の従来の装置の場合、プレイグニッションの発生が酷くなり点火信号発生時期の早い段階に移ると、くすぶりによる漏洩電流とプレイグニッションによるイオン電流とが重なることとなり、くすぶり検出時点に於いてその漏洩電流とイオン電流との区別が困難となり、くすぶりの発生を確実に検出することが困難となる課題があった。
この発明は、従来の装置に於ける前述の課題を解決するもので、くすぶりの発生を確実に検出することができる内燃機関の燃焼状態検出方法を得ることを目的としたものである。
又、この発明は、くすぶりの発生を確実に検出することができる内燃機関の燃焼状態検出装置を得ることを目的としたものである。
この発明に係る内燃機関の燃焼状態検出方法は、内燃機関の燃焼室に設置され点火電圧が印加されることにより前記燃焼室内で飛火放電を発生して混合気燃料に点火しこれを燃焼させる電極を備えた点火プラグと、点火信号の発生に基づいて前記点火電圧を誘起する点火コイルとを備えた内燃機関に於ける燃焼状態を検出する方法であって、前記燃焼により生ずるイオンによるイオン電流を発生させる電圧を前記点火プラグの電極に印加し、前記電圧の印加により少なくとも前記点火信号が発生している期間を含む所定の検出区間内に前記電極を介して流れる電流を検出し、前記検出した電流に所定のノイズが含まれているか否かを判定することにより前記点火プラグに於けるくすぶりの発生の有無を検出することを特徴とする方法である。
又、この発明に係る内燃機関の燃焼状態検出装置は、内燃機関の燃焼室に設置され点火電圧が印加されることにより前記燃焼室内で飛火放電を発生して混合気燃料に点火しこれを燃焼させる電極を備えた点火プラグと、点火信号の発生に基づいて前記点火電圧を誘起する点火コイルとを備えた内燃機関に於ける燃焼状態を検出する装置であって、前記燃焼により生ずるイオンによるイオン電流を発生させる電圧を前記点火プラグの電極に印加する電圧印加装置と、前記電圧印加手段により印可された電圧により前記電極を介して流れる電流を検出する電流検出装置と、前記点火信号が発生している期間を含む所定の検出区間を設定する検出区間設定装置と、前記電流検出装置により検出された電流のうち前記検出区間内に流れる電流に所定のノイズが含まれているか否かを判定することにより前記点火プラグに於けるくすぶりの発生の有無を検出するくすぶり検出手段とを備えたことを特徴とする装置である。
この発明による内燃機関の燃焼状態検出方法によれば、燃焼により生ずるイオンによるイオン電流を発生させる電圧を前記点火プラグの電極に印加し、前記電圧の印加により少なくとも点火信号が発生している期間を含む所定の検出区間内に前記電極を介して流れる電流を検出し、前記検出した電流に所定のノイズが含まれているか否かを判定することにより前記点火プラグに於けるくすぶりの発生の有無を検出するようにしたので、プレイグニッションによるイオン電流の有無に係わらず、確実に点火プラグのくすぶりを検出することができる。
又、この発明による内燃機関の燃焼状態検出装置によれば、燃焼により生ずるイオンによるイオン電流を発生させる電圧を前記点火プラグの電極に印加する電圧印加装置と、前記電圧印加手段により印可された電圧により前記電極を介して流れる電流を検出する電流検出装置と、点火信号が発生している期間を含む所定の検出区間を設定する検出区間設定装置と、前記電流検出装置により検出された電流のうち前記検出区間内に流れる電流に所定のノイズが含まれているか否かを判定することにより前記点火プラグに於けるくすぶりの発生の有無を検出するくすぶり検出手段とを備えているので、簡単な構成で、プレイグニッションによるイオン電流の有無に係わらず、確実に点火プラグのくすぶりを検出することができる。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1に係る内燃機関の燃焼状態検出方法及び装置について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係る内燃機関の燃焼状態検出装置の一部の回路構成を示す回路図である。
図1に於いて、内燃機関の燃焼室(図示せず)に設置された点火プラグ5は、間隙を介して対向する一対の電極を備え、これらの電極が燃焼室内に露出しており、その電極間に点火電圧が印可されることにより飛火放電を発生し燃焼室内の混合気燃料に点火しこれを燃焼させる。点火コイル1は、バッテリー(図示せず)からの電源VBに接続された一次コイル2と、この一次コイル2に磁気鉄心を介して結合された二次コイル3とを備えている。
1次コイル2は、トランジスタ4に直列接続されており、トランジスタ4が車両に設けられたマイクロプロセッサ(以下、MPUと称する)を含むエンジン制御ユニット(以下、ECUと称する)12からの後述する点火信号を受けて導通することにより、電源VBから1次電流が供給されて付勢される。点火コイル1は、一次コイル2への一次電流の通電が停止されたとき、二次コイル3に点火電圧としての負の高電圧を誘起し、この点火電圧を点火プラグ5の電極に印加する。
バイアス回路7は、二次コイル3と車両の接地電位部との間に挿入されており、コンデンサ9と、このコンデンサ9に並列接続されたツェナーダイオード8と、これらの並列回路に直列接続されたダイオード10とを備えている。バイアス回路7は、後述するプレイグニッションの発生によるイオン電流及び内燃機関のくすぶりによる漏洩電流を検出するために、点火プラグ5の電極に正の電圧を印加する。
点火プラグ5は、混合気燃料を点火させるための飛火放電を発生する機能の外に、イオン電流及び漏洩電流を検出するためのプローブとしての機能を備える。電流検出手段としてのイオン電流検出回路11は、ダイオード10の陰極側に接続され、点火プラグ5の電極を介して流れる前述のイオン電流及び漏洩電流を検出し、その検出した電流値をECU12に入力する。一次コイル2、二次コイル3、トランジスタ4、バイアス回路7、及びイオン電流検出回路11は、点火コイル1として一体に構成され、内燃機関に搭載されている。
図10は、内燃機関の点火プラグに重度のくすぶりと、強いプレイグニッションが発生した場合に於ける電流波形を示す説明図である。図10に於いて(A)に示す点火信号が時点t1でオンになると、図1に示すトランジスタ4が導通し、一次コイル2に電源VBから1次電流が供給される。これにより、図10の(B)に示すように例えば1[KV]程度のピーク値を有する二次電圧V2が二次コイル3に誘起される。この二次電圧V2により、(C)及び(D)に示すように点火系にその静電容量に起因するノイズ電流Inが瞬時に流れる。時点t2に於いて点火信号がオフになるとトランジスタ4が非導通となり一次コイル2への一次電流が遮断される。
一次コイル2に流れる1次電流の遮断により、二次コイル3に、例えば20[KV]程度の負の高電圧である点火電圧V2iが誘起される。点火電圧V2iは、例えば、クランク角−10°CA前後の時点で発生し、点火プラグ5の電極間に印加され、その電極間に飛火放電を発生させる。この飛火放電による放電電流は、点火プラグ5の接地側の電極から二次コイル3に接続されている電極へと流れ、二次コイル3を介してコンデンサ9を充電する。コンデンサ9が所定の充電電圧に達するとツェナーダイオード8がブレークダウンし、ダイオード10を介して放電電流は接地側へ流れる。
燃焼室内の混合気燃料は、点火プラグ5の飛火放電によりピストンの上死点であるクランク角0°CAの直前で点火されて燃焼し、内燃機関は燃焼行程C2に移行する。混合気燃料が燃焼すると、燃焼室内にイオンが発生するが、点火プラグ5の電極間にはコンデンサ9の充電電圧に基づく例えば100[V]程度のバイアス電圧VLが印加されるので、図10の(D)に示すように、ノイズ電流Inに続いてイオン電流Idが流れる。このイオン電流Idは次第に減衰し、燃焼行程の終了時点から排気行程C3に至る段階ではほぼ0となる。
くすぶりが重度になると、例えば800[V]の二次電圧が点火プラグ5の電極間に印加された場合、図10の(C)に示すようにピーク時には400[μA]程度の漏洩電流Ikが流れ、以降、次第に減少するが点火信号が印可されているt1〜t2の期間中流れ続ける。そして、点火後の燃焼行程C2に於いて点火プラグ5の電極間に印加されるバイアス電圧VLにより、ノイズ電流Inに続いてくすぶりにより漏洩電流Ikが点火プラグ5を介して流れることとなる。この場合の漏洩電流Ikは、バイアス電圧が100[V]であるとすれば、50[μA]程度となる。
又、燃焼室内に強いプレイグニッションが発生すると、図10の(D)に示すように、ノイズ電流Inに続いてプレイグニッションに基づくイオン電流Ipが流れる。このプレイグニッションによるイオン電流Ipは、二次電圧V2が例えば500[V]のとき500[μA]程度のピーク値となり、以降、次第に減衰する。そして、点火後の燃焼行程C2に於いて点火プラグ5の電極間に印加されるバイアス電圧VLにより、点火プラグ5の飛火放電により生じたイオンに基づくイオン電流Idが点火プラグ5を介して流れることとなる。この場合のイオン電流Idは、バイアス電圧が100[V]であるとすれば、100[μA]程度のピーク値となる。
くすぶりとプレイグニッションが同時に発生すれば、前述のくすぶりによる漏洩電流Ikとプレイグニッションによるイオン電流Ipが重畳して点火プラグ5を介して点火コイル1から接地電位部に流れることになる。
図1に示すイオン電流検出回路11は、前述のくすぶりによる漏洩電流Ik、プレイグニッションによるイオン電流Ip、点火プラグ5の飛火放電によるイオン電流Idの、何れをも検出することができる。しかし、くすぶりによる漏洩電流Ikとプレイグニッションによるイオン電流Ipが重畳して流れた場合、イオン電流検出回路11の検出した電流値が、くすぶりによる漏洩電流Ikとプレイグニッションによるイオン電流Ipとの何れであるかの区別はつかないことになる。
図2は、この発明の実施の形態1に係る内燃機関の燃焼状態検出方法を説明する説明図で、(A)は点火信号を示す波形図、(B)は点火プラグにくすぶりが発生した場合に於ける漏洩電流の波形図、(C)は軽度のプレイグニッションが発生した場合に於けるイオン電流の波形図、(D)は重度のプレイグニッションが発生した場合に於けるイオン電流の波形図を示す。
図2に於いて、(A)に示す点火信号が時点t1にてトランジスタ4に与えられると、点火プラグ5にくすぶりが発生している場合、(B)に示すように前述の静電容量に基づくノイズ電流Inが流れ、続いて、くすぶりによる漏洩電流Ikが流れる。この漏洩電流Ikには高周波ノイズ電流Iknが間歇的に重畳される。この高周波ノイズ電流Iknは、通常、10[KHz]以上の周波数を有する高周波電流である。くすぶりに基づく漏洩電流Ikに高周波ノイズ電流Iknが重畳される理由は、くすぶりによるカーボンデポジットの点火プラグ5の電極間の碍子の表面への付着が不確実であることが主な原因であると考えられる。一方、図2の(C)及び(D)に示すプレイグニッションの発生に基づくイオン電流Ipには前述のような高周波ノイズ電流が重畳されることはない。
図2の(B)に示すくすぶりによる漏洩電流Ikを後述する検出区間Zに於いて周波数解析すると、高周波ノイズ電流Ikにより図示のように高周波帯の強度が強くなる。一方、図2の(D)に示す重度のプレイグニッション発生時のイオン電流Ipを周波数解析すると、図示のように高周波帯の強度が弱く、ほぼ10[KHz]以上の高周波帯の強度は0となる。
そこで、この発明の実施の形態1に係る内燃機関の燃焼状態検出方法は、燃焼により生ずるイオンによるイオン電流を発生させる電圧を点火プラグの電極に印加し、その電圧の印加により少なくとも点火信号が発生している期間を含む所定の検出区間内に点火プラグの電極を介して流れる電流を検出し、前記検出した電流の周波数成分に基づいて点火プラグに於けるくすぶりの発生の有無を検出するものである。
次に、前述の実施の形態1による内燃機関の燃焼状態検出方法を用いた、この発明の実施の形態1に基づく内燃機関の燃焼状態検出装置について説明する。図3は、この発明の実施の形態1に係る内燃機関の燃焼状態検出装置の全体構成を示すブロック図である。
図3に於いて、イオン電流検出回路11は、点火プラグ5及び点火コイル1を介して流れるイオン電流若しくは漏洩電流、又はその双方が重畳された電流を検出する。ここに、イオン電流は、前述したように点火プラグ5の飛火放電に基づく燃料の燃焼によるイオン電流とプレイグニッションの発生によるイオン電流であり、漏洩電流は、点火プラグ5に発生したくすぶりによる漏洩電流である。
ECU12は、周知の内燃機関の制御機能の外に、以下に述べるように、この発明の実施の形態1に係る内燃機関の燃焼状態検出装置としての構成の一部を備えている。即ち、ECU12は、A/D変換装置16と、検出区間設定装置18と、ノイズ判別手段20を備えたくすぶり検出手段19とを備える。検出区間設定装置18と、ノイズ判別手段20を備えたくすぶり検出手段19とは、ECU12に設けられたMPUにより構成されている。
A/D変換装置16は、イオン電流検出回路11が検出したアナログ電流値をデジタル電流値に変換し、検出区間設定装置18に入力する。検出区間設定装置18は、A/D変換装置18により変換されたデジタル信号による電流値を解析するための検出区間Zを設定する。検出区間設定装置18により設定される検出区間Zは、図2に示すように、点火信号がオンとなる時点t1に発生するノイズ電流Inの影響がなくなる時点t11から点火信号がオフとなる時点t2の前の時点t12までの期間に設定される。つまり、時点t1〜t11の期間はマスク期間となる。この検出区間Zの設定は、内燃機関のクランク角センサにより検出したクランク角に基づいて設定されるが、少なくとも点火信号が発生している期間を含んで設定される。検出区間Zの設定の詳細については後述する。
くすぶり検出手段19に設けられているノイズ判別手段20は、イオン電流検出回路11が検出した検出区間Z内の電流に、所定のノイズが存在しているか否かを判別する。実施の形態1では、ノイズ判別手段20は、例えばバンドパスフィルタ、若しくはフーリエ変換による解析により、ほぼ10[KHz]以上の電流成分を検出したとき所定のノイズが存在していると判定する。
次に、この発明の実施の形態1に係る内燃機関の燃焼状態検出装置の動作について説明する。図3に於いて、点火プラグ5の電極間には、燃焼により生ずるイオンによるイオン電流を発生させるため、バイアス回路7によりバイアス電圧が印可されている。イオン電流検出回路11は、そのイオン電流を検出しECU12に入力する。イオン電流検出回路11が検出する電流は、図10に示すように、点火プラグ5の飛火放電に基づく燃料の燃焼によるイオン電流Idと、プレイグニッションが発生した場合に於けるイオン電流Ipと、くすぶりが発生した場合に於ける漏洩電流Ikであり得る。重度のプレイグニッションが発生し、且つ、くすぶりが発生している場合には、イオン電流Ipと漏洩電流Ikとが重畳して検出される。ECU12に設けられたA/D変換装置16は、イオン電流検出回路11が検出した電流値を示すアナログ信号をデジタル信号に変換して検出区間設定装置18に入力する。
図4は、検出区間設定装置18、及びくすぶり検出手段19の動作を示すフローチャートである。図4に於いて、先ず、ステップS11では、イオン電流検出装置11により検出された電流値がイオン発生しきい値Thより大きいか否かを判定する。ここで、イオン判定しきい値Thは、マスク期間後の検出区間Zの開始時点を決定する意味を持つ。即ち、図2に示すように、イオン発生しきい値Thが設定されていると、ノイズ電流Inをカットするマスク期間の終了後に検出された電流値が、イオン発生しきい値Thを最初に超えた時点が検出区間Zの開始位置となる。
例えば、図2の(B)に示すようにくすぶりによる漏洩電流Ikが流れていたとすると、イオン発生しきい値Thを最初に越える時点はt11となり、検出区間Zはその時点t11から所定時間後のt12までの期間として設定される。一方、図2の(C)に示すように軽度のプレイグニッションが発生していたとすると、その軽度のプレイグニッションの発生によるイオン電流Ipがイオン発生しきい値Thを最初に越える時点はt21となり、検出区間Zはその時点t21から所定時間後の時点t22までの期間として設定される。又、図2の(D)に示すように重度のプレイグニッションが発生していたとすると、そのイオン電流Ipがイオン発生しきい値Thを最初に越える時点はt11となり、検出区間Zは図2の(B)の場合と同様に時点t11からt12までの期間として設定される。
図4に戻り、ステップS11による判定の結果、検出された電流値がイオン発生しきい値Thより大きくなければステップS12に進む。ステップS12では、点火信号の発生している期間内にその電流の通電が終了したか否かを判定し、終了していればステップS110に進んでプレイグニッションの発生はないと判断し処理ルーチンを終了する。ステップS12での判定の結果、通電が終了していないと判定した場合はステップS11へ戻りその処理を繰り返す。
次に、ステップS11での判定の結果、検出された電流がイオン発生しきい値Thより大きいと判定された場合は、その時点から所定の検出区間Zを設定すると共にステップS13へ進み、そのイオン電流若しくは漏洩電流の値をメモリに記憶して保持する。次に、ステップS14に進み、設定された検出区間Z内に検出された電流の通電が終了したか否かを判定する。検出された電流が軽度のプレイグニッションによるイオン電流であれば、前述した図2の(C)に示すように検出区間Zは時点t21からt22までの期間として設定されており、プレイグニッションによるイオン電流Ipの通電は点火信号の終了時点で終了するので、ステップS14での判定の結果はYESとなり、ステップS18へ進んでプレイグニッションが発生していると判断する。
一方、検出された電流が重度のプレイグニッションによるイオン電流であれば、図2の(D)に示すようにその通電は設定された検出区間Z内に終了しないので、ステップS14での判定結果はNOとなり、ステップS15へと進む。又、検出された電流がくすぶりの発生による漏洩電流であれば、図2の(B)に示すようにその通電は設定された検出区間Z内に終了しないので、ステップS14での判定結果はNOとなり、ステップS15へと進む。更に、重度のプレイグニッションとくすぶりとが同時に発生していた場合には、イオン電流Ipと漏洩電流Ikとが重畳されているので、ステップS14での判定結果はやはりNOとなり、ステップS15へと進む。
ステップS15では、メモリに保持している電流の値がフーリエ解析可能な条件を備えているか否か、即ちFFT点数超えか否かを判定し、FFT超えでなければステップS3へ戻りその動作を繰り返す。FFT超えであればステップS16へ進み、メモリに保持されている電流をフーリエ解析してステップS7へ進む。ステップS17では、フーリエ解析の結果、高周波成分の強度が強いか否かを判定し、強くなければステップS18へと進んでプレイグニッションによるイオン電流であると判断してプレイグニッションの発生を検出し、処理を終了する。ステップS17での判定の結果、高周波成分の強度が強いと判定すればステップS19へと進み、くすぶりによる漏洩電流であると判断してくすぶりの発生を検出し、処理を終了する。ステップS17での高周波成分の強度の判定は、前述したように、例えば10[KHz]以上の高周波成分が存在しているか否かにより行われる。
尚、以上の説明では、メモリに記憶された電流をフーリエ解析に処理する場合について述べたが、バンドパスフィルタを用いてメモリに記憶された電流を処理して高周波成分の強度を判定するようにしてもよい。
以上述べたように、この発明の実施の形態1に係る内燃機関の燃焼状態検出方法及び装置によれば、例えプレイグニッションによるイオン電流とくすぶりによる漏洩電流とが重畳されていても、確実にくすぶりによる漏洩電流の検出を行なうことができ、又、くすぶりによる漏洩電流に発生するノイズの周波数に着目して漏洩電流を検出するようにしているのでその検出精度を向上させることができる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2に係る内燃機関の燃焼状態検出方法及び装置について説明する。この発明の実施の形態2に係る内燃機関の燃焼状態検出方法は、燃焼により生ずるイオンによるイオン電流を発生させる電圧を点火プラグの電極に印加し、その電圧の印加により少なくとも点火信号が発生している期間を含む所定の検出区間内に点火プラグの電極を介して流れる電流を検出し、検出した電流にフィルタ処理を施して得たフィルタ値と前記検出した電流の値とを比較することによりノイズの有無を判別して点火プラグに於けるくすぶりの発生の有無を検出するようにしたものである。
図5は、この発明の実施の形態2に係る内燃機関の燃焼状態検出方法を説明する説明図で、(A)は点火信号を示す波形図、(B)は点火プラグにくすぶりが発生した場合に於ける漏洩電流Ikの波形図、(C)は漏洩電流Ikにフィルタ処理を施して得たフィルタ値を示す波形図、(D)は重度のプレイグニッションが発生した場合に於けるイオン電流Ipの波形図、(E)はイオン電流Ipにフィルタ処理を施して得たフィルタ値を示す波形図、(F)は漏洩電流Ikとフィルタ値IF1との偏差の絶対値を示す波形図、(G)はイオン電流Ipとフィルタ値2との偏差の絶対値を示す波形図である。図5の(C)及び(D)に示すフィルタ波形IF1、IF2は、イオン電流検出回路11により検出した電流にフィルタ処理を施すことにより得られる。フィルタ処理の例としては、検出した電流の移動平均による場合や、メディアンフィルタ(median filter)やローパスフィルタを用いる場合等があるが、これに限定されるものではない。
図5に於いて、(A)に示す点火信号が時点t1にてトランジスタ4に与えられると、点火プラグ5にくすぶりが発生している場合、(B)に示すように静電容量に基づくノイズ電流Inに続いてくすぶりによる漏洩電流Ikが流れる。この漏洩電流Ikには高周波ノイズ電流Iknが間歇的に重畳される。前述のようにこの高周波ノイズ電流Iknは、通常、10[KHz]以上の周波数を有する高周波電流である。そこで、検出した漏洩電流Ikとフィルタ値IF1とを比較しその偏差の絶対値をとると、図5の(F)に示すようにノイズ電流Iknが抽出される。従って、このノイズ電流Iknの存在を検出することにより、検出区間Z内に流れる電流がくすぶりによる漏洩電流Ikであると判定することができる。
一方、重度のプレイグニッションが発生している場合、図5の(D)に示すようにノイズ電流Inに続いてイオン電流Ipが流れる。この検出したイオン電流Ipとフィルタ値IF2とを比較しその偏差をとると、ノイズ電流がイオン電流Ipに重畳されていないので、図5の(G)に示すようにその偏差は0となる。従って、検出区間Z内に流れる電流は、プレイグニッションによるイオン電流Ipであると判定することができる。
点火プラグのくすぶりと重度のプレイグニッションが同時に発生した場合は、漏洩電流Ikとイオン電流Ipとが重畳されて流れるが、その検出した電流とフィルタ値IFとを比較しその偏差の絶対値をとることで図5の(F)に示すようにノイズ成分を抽出することができ、くすぶりによる漏洩電流Ikの存在を検出することができる。尚、この場合のフィルタ値は、漏洩電流Ikとイオン電流Ipとの合計値に対応する値となることは勿論である。
次に、前述の実施の形態2による内燃機関の燃焼状態検出方法を用いた、この発明の実施の形態2に基づく内燃機関の燃焼状態検出装置について説明する。全体構成は、図3に示す実施の形態1に係る内燃機関の燃焼状態検出装置の全体構成と同様である。
図6は、この発明の実施の形態2に基づく内燃機関の燃焼状態検出装置に於けるくすぶり検出手段19の動作を示すフローチャートであり、その処理ルーチンは、内燃機関の点火周期毎に繰り返される。尚、図6では、検出区間設定装置18の動作を省略しているが、その動作は前述の実施の形態1の場合と同様である。図6に於いて、ステップS21では、イオン電流検出回路11により検出した検出区間Z内の電流値に対するフィルタ値IFを、検出した電流Iの関数として設定する。次に、検出した電流Iとフィルタ値IFとの偏差を算出する。又、検出区間Z内での検出した電流値Iを加算する。
ステップS22に進むと、算出した偏差がノイズ判別しきい値より大きいか否かを判定し、大きくなければステップS21へ戻り、前述の動作を繰り返す。ここで、ノイズ判別しきい値は、図5の(F)、(G)に示すように設定されている。ステップS22での判定の結果、偏差がノイズ判別しきい値より大きい場合には、ステップS23に進み、ノイズカウンタのカウント値に「1」を加える。
ステップS24では、検出された電流が検出区間Z内で終了したか否かを判定し、終了していなければステップS21へ戻り、前述の動作を繰り返す。ステップS24での判定の結果、検出された電流が検出区間Z内で終了した場合は、ステップS25へ進み、ステップS21にて積算している検出区間Z内の検出した電流の積算値が積算しきい値より大きいか否かを判定する。その判定の結果、検出した電流の積算値が積算しきい値以下であればプレイグニッション、及びくすぶりの発生はないと判断し、処理を終了する。このことは、くすぶり検出手段19は、検出区間Z内に検出された電流が積算しきい値より大きいと判断した場合にのみ前記くすぶりの発生の有無を検出するようにしていることを意味する。積算しきい値の大きさを選択することにより、検出電流が零の場合にのみくすぶりの発生の有無を検出しないようにすることは勿論可能である。
ステップS25での判定の結果、検出した電流の積算値が積算しきい値より大きければ、ステップS26へ進み、ステップS23にてカウントしたノイズカウンタのカウント値がノイズカウントしきい値より大きいか否かを判定する。その判定の結果、カウント値がカウントしきい値以下であれば、くすぶりの発生はないがプレイグニッションが発生したと判断し処理を終了する。ステップS26での判定の結果、カウント値がカウントしきい値より大きければ、ステップS27へ進んでくすぶり及びプレイグニッションが発生したと判断し処理を終了する。
以上述べたように、この発明の実施の形態2に係る内燃機関の燃焼状態検出方法及び装置によれば、例えプレイグニッションによるイオン電流とくすぶりによる漏洩電流とが重畳されていても、確実にくすぶりによる漏洩電流の検出を行なうことができ、又、くすぶりによる漏洩電流に発生するノイズを検出電流とフィルタ値との比較により抽出して漏洩電流を検出するようにしているのでその検出精度を向上させることができる。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3に係る内燃機関の燃焼状態検出装置について説明する。この発明の実施の形態3に係る装置は、電流検出装置の出力側にダイナミックレンジを設定するダイナミックレンジ設定手段を備え、電流検出装置により検出される電流が所定の条件にあるときに、そのダイナミックレンジを切り替えるようにしたものである。
図7は、この発明の実施の形態3に係る内燃機関の燃焼状態検出装置の一部の回路構成を示す回路図である。図7に於いて、ECU12は、イオン電流検出回路11の出力側とA/D変換装置16の入力側の間に、並列接続された抵抗14、15と、抵抗15に直列接続されたレンジ切換えトランジスタ13とを備えたダイナミックレンジ切換え手段を備えている。レンジ切換えトランジスタ13は、MPU17からの信号に基づいて導通制御される。その他の構成は、実施の形態1、又は実施の形態2に係る内燃機関の燃焼状態検出装置と同様である。
次に、実施の形態3に係る内燃機関の燃焼状態検出装置の動作を説明する。図8は、ダイナミックレンジ切換え手段によるダイナミックレンジ切換え動作を示すフローチャートである。図9はダイナミックレンジ切換え動作を説明する説明図で、(A)は重度のくすぶり発生時、(B)は軽度のくすぶり発生時を示している。図8に於いて、ステップS31では、イオン電流検出回路11が検出した最大検出電流値Ikmaxをメモリに記憶する。最大検出電流値Ikmaxは、図9の(A)、(B)に示すように点火信号がオンとなる時点t1にて流れるノイズ電流Inを主体として検出される。又、ステップS31では、カウンタのカウント値を「0」にセットする。尚、イオン電流検出回路11が電流を検出する検出区間は、点火信号が発生している期間と同一期間に設定されている。
次に、ステップS32に進み、図9に示す比較しきい値Ithを設定する。この比較しきい値Ithは、最大電流検出値Ikmaxの60%の値に設定される。ステップS33では、イオン電流検出回路11が検出区間に検出した電流の値が比較しきい値Ikthより大きいか否かを判定し、検出した電流値が比較しきい値Ikthより大きければステップS34に進んでカウンタのカウント値に「1」を加える。ステップS33での判定の結果、検出した電流の値が比較しきい値Ikth以下であればステップS34をパスしてステップS35に進む。
ステップS35では、検出区間内で通電が終了したか否かを判定し、終了していなければステップS33に戻り前述の動作を繰り返す。ステップS35での判定の結果、通電が終了していればステップS36に進み、カウンタのカウント値が検出区間内での通電期間の20%以上か否かを判定する。即ち、このステップS36での判定は、図9に示すように検出した電流が比較しきい値Ithを超えている期間Xが、検出区間内での通電期間の20%を超えているか否かを判定するものである。図9の(A)に示すように重度のくすぶりが発生している場合には、その期間Xは検出区間内での通電期間の20%を超えることになるが、(B)に示すように軽度のくすぶりの場合には、その期間Xは検出区間内での通電期間の20%以下となる。
ステップS36での判定の結果、期間Xが検出区間内での通電期間の20%以下であればステップS38に進み、前述のダイナミックレンジ切換え手段のダイナミックレンジの切り換えは行わない。ステップS36での判定の結果、期間Xが検出区間内での通電期間の20%を超えていればステップS37に進み、前述のダイナミックレンジ切換え手段のダイナミックレンジの切り換えを行なう。即ち、この場合には、MPU17から切換え信号によりレンジ切換えトランジスタ13を導通させ、抵抗15を切離すことによりダイナミックレンジを下段へ切り換えるものである。
ステップS37にてダイナミックレンジ切換え手段のダイナミックレンジが下段に切り換えられることにより、検出区間設定装置18及びくすぶり検出手段19は、重度のくすぶりが発生した場合の過大な電流にも支障なく前述の実施の形態1又は2に示した動作を行なうことができる。
尚、前述の実施の形態3による内燃機関の燃焼状態検出装置では、検出した電流が比較しきい値Ithを超えている期間Xが、検出区間内での通電期間の20%を超えている場合に、ダイナミックレンジを下段側に切り換えてゲインを小さくするようにしたが、検出された電流の値が比較しきい値Ithを超える期間Xが検出期間に於ける通電期間に対して所定割合以下となる状態が所定回数に達したときは、ダイナミックレンジを上段側に切換えてゲインを大きくするようにしてもよい。
実施の形態1乃至3の変形例
前述の実施の形態1乃至3では、内燃機関が1個の点火プラグのみを備える場合について述べたが、内燃機関が第1の点火プラグと第1の点火プラグの飛火放電より遅れて飛火放電を発生する第2の点火プラグとを備えている場合に、電流検出装置を、第2の点火プラグの飛火放電に対応して電流を検出するように構成し、前述の実施の形態1乃至3に述べたくすぶり発生の検出を行なうように構成することができる。
この発明の実施の形態1に係る内燃機関の燃焼状態検出装置の一部の回路構成を示す回路図である。 この発明の実施の形態1に係る内燃機関の燃焼状態検出方法を説明する説明図である。 この発明の実施の形態1に係る内燃機関の燃焼状態検出装置の全体構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る内燃機関の燃焼状態検出装置の検出区間設定装置、及びくすぶり検出手段の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2に係る内燃機関の燃焼状態検出方法を説明する説明図である。 この発明の実施の形態2に係る内燃機関の燃焼状態検出装置のくすぶり検出手段の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態3に係る内燃機関の燃焼状態検出装置の一部の回路構成を示す回路図である。 この発明の実施の形態3に係る内燃機関の燃焼状態検出装置のダイナミックレンジ切換え動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態3に係る内燃機関の燃焼状態検出装置のダイナミック切り換え動作を説明する説明図である。 内燃機関の点火プラグに重度のくすぶりと、強いプレイグニッションが発生した場合に於ける電流波形を示す説明図である。
符号の説明
1 点火コイル
2 一次コイル
3 二次コイル
4 トランジスタ
5 点火プラグ
7 バイアス回路
8 ツェナーダイオード
9 コンデンサ
10 ダイオード
11 イオン電流検出回路
12 ECU
13 レンジ切換えトランジスタ
14、15 抵抗
16 A/D変換装置
17 MPU
18 検出区間設定装置
19 くすぶり検出装置
20 ノイズ判別手段
In ノイズ電流
Ik 漏洩電流
Ikn 漏洩電流に含まれるノイズ電流
Ip イオン電流
IF1、IF2 フィルタ波形
Z 検出区間
Ikmax 最大検出電流
Ith 比較しきい値
Th イオン発生しきい値
X 期間

Claims (16)

  1. 内燃機関の燃焼室に設置され点火電圧が印加されることにより前記燃焼室内で飛火放電を発生して混合気燃料に点火しこれを燃焼させる電極を備えた点火プラグと、点火信号の発生に基づいて前記点火電圧を誘起する点火コイルとを備えた内燃機関に於ける燃焼状態を検出する方法であって、前記燃焼により生ずるイオンによるイオン電流を発生させる電圧を前記点火プラグの電極に印加し、前記電圧の印加により少なくとも前記点火信号が発生している期間を含む所定の検出区間内に前記電極を介して流れる電流を検出し、前記検出した電流に所定のノイズが含まれているか否かを判定することにより前記点火プラグに於けるくすぶりの発生の有無を検出することを特徴とする内燃機関の燃焼状態検出方法。
  2. 前記所定のノイズが含まれているか否かの判定は、前記検出した電流の周波数成分に基づいて行なうことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃焼状態検出方法。
  3. 前記周波数成分は10[KHz]若しくはその近傍の周波数成分であり、前記周波数成分が存在しているとき前記くすぶりが発生していることを検出することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の燃焼状態検出方法。
  4. 前記ノイズが含まれているか否かの判定は、前記検出した電流にフィルタ処理を施して得たフィルタ値と前記検出した電流の値との比較の結果に基づいて行なうことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃焼状態検出方法。
  5. 前記検出した電流の値とフィルタ値との比較の結果、20[μA]以上の電流変化が所定回数以上発生したときに前記くすぶりが発生していることを検出することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の燃焼状態検出方法。
  6. 内燃機関の燃焼室に設置され点火電圧が印加されることにより前記燃焼室内で飛火放電を発生して混合気燃料に点火しこれを燃焼させる電極を備えた点火プラグと、点火信号の発生に基づいて前記点火電圧を誘起する点火コイルとを備えた内燃機関に於ける燃焼状態を検出する装置であって、前記燃焼により生ずるイオンによるイオン電流を発生させる電圧を前記点火プラグの電極に印加する電圧印加装置と、前記電圧印加手段により印可された電圧により前記電極を介して流れる電流を検出する電流検出装置と、前記点火信号が発生している期間を含む所定の検出区間を設定する検出区間設定装置と、前記電流検出装置により検出された電流のうち前記検出区間内に流れる電流に所定のノイズが含まれているか否かを判定することにより前記点火プラグに於けるくすぶりの発生の有無を検出するくすぶり検出手段とを備えたことを特徴とする内燃機関の燃焼状態検出装置。
  7. 前記くすぶり検出手段は、前記検出区間に流れる電流に所定のノイズが含まれているか否かを判別するノイズ判別手段を備えることを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の燃焼状態検出装置。
  8. 前記ノイズ判別手段は、前記検出した電流の周波数成分に基づいて前記判別を行なうことを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の燃焼状態検出方法。
  9. 前記ノイズ判別手段は、前記検出した電流にフィルタ処理を施して得たフィルタ値と前記検出した電流の値との比較の結果に基づいて前記判別を行なうことを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の燃焼状態検出方法。
  10. 前記検出区間設定装置により設定される所定の検出区間は、前記点火信号が発生した時点から所定のマスク期間の経過以降の時点から開始されることを特徴とする請求項6乃至
    9の何れかに記載の内燃機関の燃焼状態検出装置。
  11. 前記くすぶり検出手段は、前記電流検出装置のダイナミックレンジを設定するダイナミックレンジ設定手段を備えたことを特徴とする請求項6乃至10の何れかに記載の内燃機関の燃焼状態検出装置。
  12. 比較しきい値を設定する比較しきい値設定手段と、前記検出区間中に前記電流検出装置により検出された電流の値と前記比較しきい値を比較する電流比較手段と、前記電流比較手段の結果により前記ダイナミックレンジ設定手段のダイナミックレンジを切り換える切換え手段を備え、前記切換え手段は、前記検出された電流の値が前記比較しきい値を超える期間が前記検出区間に於ける前記電流の通電期間に対して所定割合以上のとき前記ダイナミックレンジを下段に切換えることを特徴とする請求項11に記載の内燃機関の燃焼状態検出装置。
  13. 比較しきい値を設定する比較しきい値設定手段と、前記検出区間中に前記電流検出装置により検出された電流の値と前記比較しきい値を比較する電流比較手段と、前記電流比較手段の結果により前記ダイナミックレンジ設定手段のダイナミックレンジを切り換える切換え手段を備え、前記切換え手段は、前記前記検出された電流の値が前記比較しきい値を超える期間が前記検出区間に於ける前記電流の通電期間に対して所定割合以下となる状態が所定回数に達したときは、前記ダイナミックレンジを上段に切換えることを特徴とする請求項11に記載の内燃機関の燃焼状態検出装置。
  14. 前記比較しきい値設定手段は、前記電流検出装置が検出し得る最大検出電流値の所定割合に前記比較しきい値を設定することを特徴とする請求項12又は13に記載の内燃機関の燃焼状態検出装置。
  15. 前記くすぶり検出手段は、前記検出区間内に前記電流検出装置により電流が検出されたか否かを判断し前記電流が検出されたと判断した場合にのみ前記くすぶりの発生の有無を検出することを特徴とする請求項6乃至14の何れかに記載の内燃機関の燃焼状態検出装置。
  16. 前記内燃機関は、第1の点火プラグと前記第1の点火プラグの飛火放電より遅れて飛火放電を発生する第2の点火プラグとを備え、前記電流検出装置は、前記第2の点火プラグの飛火放電に対応して前記電流を検出することを特徴とする請求項6乃至15の何れかに記載の内燃機関の燃焼状態検出装置。
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