JP2015165557A - ラミネート外装蓄電デバイスおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このような問題を解決する手段としては、外装体における外装フィルムの接合部の一部分に接合力の弱い部分(以下、「弱接合部分」ともいう。)や応力が集中する部分(以下、「応力集中部分」ともいう。)を形成し、内部のガス圧が上昇した場合に、この弱接合部分や応力集中部分をガス抜き用の安全弁として機能させる構成の安全機構を設ける手段や、内部圧力が所定の値以上に上昇したときに自動的に開口して、可燃性ガスなどを外部に排気する安全弁を有する安全機構を設ける手段などが提案されている(例えば、特許文献1乃至特許文献4参照)。
このラミネート外装蓄電デバイス50には、接合部52の一部分に、弱接合部分53が設けられている。この弱接合部分53が安全弁として作用することによって外装体内において多量のガスが発生した場合にも、そのガスを弱接合部分53から放出させて圧力開放を行うことにより、外装体が破裂することが防止される。具体的には、弱接合部分53は、接合部52における他の部分よりシール強度が低くなっている。そして、外装体における蓄電デバイス要素(電池要素やキャパシタ要素)が収容された収容部の内部圧力が所定の値に達すると、弱接合部分53が優先的に剥離して排気口が形成される。
また、この図の例においては、外装体は長方形の輪郭形状を有する。外装体における短辺側の一辺から、蓄電デバイス要素(電池要素やキャパシタ要素)55を構成する複数の正極の各々に電気的に接続された共通の正極リード部材である正極用電源タブ56が引き出されている。また、外装体における短辺側の他辺から、複数の負極の各々に電気的に接続された共通の負極リード部材である負極用電源タブ57が引き出されている。
しかしながら、圧力開放部の形成を熱融着によって行うと、熱伝導によって、外装フィルムにおける加熱治具が接する部分の周囲も融着する。そのため、所要の形状の圧力開放部を形成することが困難である。その結果、外装体内で多量のガスが発生した場合に、圧力開放部が剥離してガスが放出する圧力にばらつきが生じることがあった。
また、所要の形状の圧力開放部を形成するために、外装フィルムにおける融着させない部分に冷却板を接触させながら熱融着を行うことが考えられる。しかし、このような方法でも、熱融着による接合幅を十分に制御することができないため、ガスが放出する圧力にばらつきが生じやすいという問題がある。
また、充分な間隔の時間をあけて熱融着を行うことにより、熱融着による接合幅を制御することが考えられるが、微細な形状を形成することができなかったり、生産性が低下したりするという問題がある。
更に、外装フィルムにおける熱融着が不要な部分の熱融着層(樹脂層)を剥離したり、熱融着層上に非熱融着性のシートを配置したりすることによって、熱融着による接合幅を制御することも考えられるが、得られる外装体の信頼性が低下したり、製造コストが上昇したりするという問題がある。
前記外装フィルムの各々の外周縁部に、前記接合部に包囲され、前記収容部に連通する非接合部位が形成され、前記非接合部位が形成された領域には、前記外装フィルムの少なくとも一方を貫通する孔口部と、前記孔口部を包囲するよう形成された、前記外装フィルムの一部分が相互に接合されるシール部とが形成されており、
前記シール部は凹凸を有していることを特徴とする。
また、前記シール部の接合幅が0.2mm〜2mmであることが好ましい。
また、前記シール部の凹凸における窪みの沈下量が0.03〜0.15mmであることが好ましい。
前記外装フィルムにおける前記非接合部位となる領域に、前記外装フィルムの少なくとも一方を貫通する孔口部を形成する工程と、
前記外装フィルムの一部分が相互に接合された、前記孔口部を包囲するシール部を形成する工程とを有し、
前記シール部を超音波溶接によって形成することを特徴とする。
また、超音波溶接によってシール部が形成されることにより、接合部より小さい接合力のシール部が確実に得られる。
従って、本発明のラミネート外装蓄電デバイスによれば、外装体の内部においてガスが発生した場合に、シール部が剥離する内部圧力について製品毎のばらつきが小さく、所期の圧力で確実にガス開放を行うことができ、しかも、より低圧でガス開放を行うことが可能となる。
また、シール部を超音波溶接によって形成することにより、当該シール部は凹凸を有するため、外観検査によってシール部の状態を容易に確認することができる。そのため、シール部の位置ずれなどによる不具合を容易に確認することができ、品質管理の向上を図ることができる。
図1は、本発明のラミネート外装蓄電デバイスの一例の構成を示す説明用平面図であり、図2は、図1のラミネート外装蓄電デバイスにおける安全機構を示す説明図、図3は、図2に示す安全機構を示す説明用断面図である。
このラミネート外装蓄電デバイス10においては、外装体20は、それぞれ熱融着性を有する長方形の上部外装フィルム21Aおよび下部外装フィルム21Bが、互いに重ね合わせた状態で、それぞれの外周縁部の全周にわたって形成された接合部22において相互に気密に接合されて構成されている。外装体20の内部には、蓄電デバイス要素が収容される収容部23が形成されている。収容部23内には、蓄電デバイス要素が有機電解液と共に収容されている。
また、図示の例では、上部外装フィルム21Aにおける収容部23を形成する部分には、絞り加工が施されている。
上部外装フィルム21Aおよび下部外装フィルム21Bとして、例えばPP層、アルミニウム層およびナイロン層が積層された外装フィルムを用いる場合には、その厚みは、通常、50〜300μmである。
また、上部外装フィルム21Aおよび下部外装フィルム21Bの接合部22の接合幅は、例えば好ましくは2〜50mmであり、より好ましくは2〜40mmであり、さらに好ましくは2〜15mmである。なお、接合部22における非接合部位24に隣接する一辺に形成された狭窄部分22aの接合幅は、他の3辺の接合幅と同一であっても、異なっていてもよい。
また、非接合部位24の寸法としては、接合部22および収容部23の寸法にもよるが、収容部23に連通する一辺の寸法が、5〜40mm、この一辺に垂直な他辺(図1において上下方向の辺)の寸法は例えば3〜12mmである。
シール部25の凹凸における窪みの沈下量が0.03mm未満である場合には、充分な接合強度を有するシール部25を得ることが困難となる。そのため、シール部25の気密性が低く、水分の侵入による容量低下や電解液の漏出を引き起こす虞れがある。一方、シール部25の凹凸における窪みの沈下量が0.15mmを超える場合には、シール部25全体の厚みや、上部外装フィルム21Aおよび下部外装フィルム21Bにおける金属箔層の厚みによっても影響されるが、得られるシール部25の接合力が大きくなり、初期の圧力でガス開放が行われる虞れや、過剰な時間にわたってシール部25に力を加えることによる外装体における金属薄層や融着層などが破断することによって、水分の侵入による容量低下を引き起こしたりする虞れがある。
また、安全弁27におけるシール部25の接合幅は、0.2〜2mmであることが好ましく、より好ましくは0.3〜1.2mmである。この接合幅が過小である場合には、ガス排出を行う内部圧力のばらつきが生じ、或いは、密閉状態を確保することが困難となることがあり、信頼性が低下するため、好ましくない。一方、この接合幅が過大である場合には、当該シール部25が剥離する前に、接合部22が剥離することがあるため、ガスが放出される位置を安全弁に特定させることができなくなり、安全性の観点から好ましくない。
ここで、シール部25の接合幅とは、孔口部26の輪郭形状が円形の場合には、当該孔口部26の周縁からシール部25の外周までの距離を意味し、孔口部26の輪郭形状が多角形の場合には、当該多角形の外接円からシール部25の外周までの距離を意味する。
安全弁27における孔口部26の直径は、0.5〜8mmであることが好ましく、より好ましくは1.0〜6mmである。
ここで、孔口部26の直径とは、輪郭形状が円形の場合には円の直径を意味し、輪郭形状がn角形の場合にはn角形の外接円の直径を意味する。
複数の正極の各々は、取り出し部材16を介して、共通の正極リード部材である、例えばアルミニウム製の正極用外部端子14に電気的に接続されている。一方、複数の負極の各々は、取り出し部材17を介して、共通の負極リード部材である、例えば銅製の負極用外部端子15に電気的に接続されている。
そして、正極用外部端子14および負極用外部端子15の各々は、外装体20における一端および他端から外部に突出するよう引き出されている。
また、蓄電デバイス要素11を構成する負極層13としては、電極材料をバインダーで成形したものが用いられる。負極層13の電極材料としては、リチウムを可逆的に担持できるものであれば特に限定されないが、例えばグラファイト、種々の炭素材料、ポリアセン系物質、錫酸化物、珪素酸化合物等の粉末状、粒状の負極活物質などが挙げられる。
先ず、下部外装フィルム21B上における収容部23となる位置に、蓄電デバイス要素11を配置すると共に、蓄電デバイス要素11上に上部外装フィルム21Aを重ね合わせる。この上部外装フィルム21Aおよび下部外装フィルム21Bの外周縁部における3辺を熱融着する。この際、非接合部位24、並びに、安全弁を形成させるシール部25、孔口部26、および、安全弁27に相当する位置を、ヒートブロックに凹部を設けて圧着しない構造にしておくか、相当する部位に冷却ブロックを配して、熱融着しないようにする。これにより、上部外装フィルム21Aおよび下部外装フィルム21Bの外周縁部における3辺が接合されると共に、接合された3辺のうち1辺に非接合部位24が形成される。
次いで、上部外装フィルム21Aおよび下部外装フィルム21Bにおける非接合部位24が形成された領域の一部を、超音波溶接によって相互に接合することにより、上部外装フィルム21Aおよび下部外装フィルム21Bの少なくとも一方に窪みを有するシール部25が形成される。このような窪みを形成することによって、シール部25に凹凸が形成される。その後、シール部25が形成された領域の一部に打ち抜き加工を施すことにより、シール部25に包囲された孔口部26が形成される。以て、シール部25および孔口部26によって構成された安全弁27が形成される。
そして、上部外装フィルム21Aおよび下部外装フィルム21Bの間に電解液を注入した後、上部外装フィルム21Aおよび下部外装フィルム21Bの外周縁部における未融着の1辺を熱融着することにより、外装体20が形成される。このようにしてラミネート外装蓄電デバイス10が得られる。
超音波溶接によるシール部25を形成する際に、シール部にかかる圧力は0.1〜1MPaが好ましく、0.15MPa〜0.5MPaが更に好ましい。
超音波溶接時に与える振動方向は、接合面に対して平行な方向、垂直の方向のどちらも適用することができるが、外装フィルムの損傷が少ない垂直方向に振動を加えることが好ましい。
シール部25に形成される窪みの沈下量を調整するためには、超音波溶接において、シール部25の形成時間や、上部外装フィルム21Aまたは下部外装フィルム21Bの表面に超音波溶接装置のホーンを当接することによって、上部外装フィルム21Aまたは下部外装フィルム21Bの表面が変位したときの変位量を調整すればよい。
また、孔口部26を形成する工程は、上部外装フィルム21Aおよび下部外装フィルム21Bの外周縁部における3辺を熱融着する前に行われてもよく、或いは上部外装フィルム21Aおよび下部外装フィルム21Bの間に電解液を注入した後に行われてもよい。
また、超音波溶接によってシール部25が形成されることにより、接合部より小さい接合力のシール部25が確実に得られる。
従って、本発明のラミネート外装蓄電デバイスによれば、外装体20の内部においてガスが発生した場合に、シール部25が剥離する内部圧力について製品毎のばらつきが小さく、所期の圧力で確実にガス開放を行うことができ、しかも、より低圧でガス開放を行うことが可能となる。
また、シール部25を超音波溶接によって形成することにより、当該シール部25は凹凸を有するため、外観検査によってシール部25の状態を容易に確認することができる。そのため、シール部25の位置ずれなどによる不具合を容易に確認することができ、品質管理の向上を図ることができる。
また、外装体20の内部圧力が低圧の状態ではシール部25が剥離しにくいため、外装体20内の高い気密性が得られる。
このラミネート外装蓄電デバイス10の外装体20における上部外装フィルム21Aおよび下部外装フィルム21Bの外周縁部には、接合部22に包囲された平面が略矩形の非接合部位24が形成されている。非接合部位24における中心領域には、上部外装フィルム21Aを貫通する円形の孔口部26と、この孔口部26を包囲するよう形成された、上部外装フィルム21Aおよび下部外装フィルム21Bの一部分が超音波溶接によって相互に接合された、凹凸を有する円環状のシール部25とからなる安全弁27が形成されている。
このラミネート外装蓄電デバイス10におけるその他の構成は、図1に示すラミネート外装蓄電デバイス10と基本的に同様である。
また、超音波溶接によってシール部25が形成されることにより、接合部より小さい接合力のシール部25が確実に得られる。
従って、本発明のラミネート外装蓄電デバイスによれば、外装体20の内部においてガスが発生した場合に、シール部25が剥離する内部圧力について製品毎のばらつきが小さく、所期の圧力で確実にガス開放を行うことができ、しかも、より低圧でガス開放を行うことが可能となる。
また、シール部25を超音波溶接によって形成することにより、当該シール部25は凹凸を有するため、外観検査によってシール部25の状態を容易に確認することができる。そのため、シール部25の位置ずれなどによる不具合を容易に確認することができ、品質管理の向上を図ることができる。
また、外装体20の内部圧力が低圧の状態ではシール部25が剥離しにくいため、外装体20内の高い気密性が得られる。
例えば、安全弁におけるシール部および孔口部の輪郭形状は、円形、多角形に限られず、楕円形、その他の適宜の形状とすることができる。
また、シール部の具体的な形態は、図2に示す形態に限られず、例えば図7(a)〜(f)に示す形態であってもよい。
(1)正極の作製:
幅200mm、厚み15μmの帯状のアルミニウム箔に、パンチング方式により、開口面積0.79mm2 の円形の複数の貫通孔を千鳥状に配列されるよう形成することにより、開口率42%の集電体前駆体を作製した。この集電体前駆体の一部分に、導電塗料を、縦型ダイ方式の両面塗工機を用い、塗工幅130mm、塗工速度8m/minの塗工条件により、両面合わせた塗布厚みの目標値を20μmに設定して両面塗工した。その後、導電塗料の塗膜を減圧乾燥させることにより、集電体前駆体の表裏面に導電層を形成した。 次いで、集電体前駆体の表裏面に形成された導電層上に、正極塗料を、縦型ダイ方式の両面塗工機を用い、塗工速度8m/minの塗工条件により、両面合わせた塗布厚みの目標値を150μmに設定して両面塗工した。その後、正極塗料の塗膜を減圧乾燥させることにより、導電層上に正極層を形成した。
このようにして得られた、集電体前駆体の一部分に導電層および正極層が積層されてなる材料を、導電層および正極層が積層されてなる部分(以下、正極について「塗工部」ともいう。)が98mm×128mm、いずれの層も形成されてない部分(以下、正極について「未塗工部」ともいう。)が98mm×15mmとなるように、98mm×143mmの大きさに切断することにより、正極を作製した。
幅200mm、厚み10μmの帯状の銅箔に、パンチング方式により、開口面積0.79mm2 の円形の複数の貫通孔を千鳥状に配列されるよう形成することにより、開口率42%の集電体前駆体を得た。この集電体前駆体の一部分に、負極塗料を、縦型ダイ方式の両面塗工機を用い、塗工幅130mm、塗工速度8m/minの塗工条件により、両面合わせた塗布厚みの目標値を80μmに設定して両面塗工した。その後、負極塗料の塗膜を減圧乾燥させることにより、集電体前駆体の表裏面に負極層を形成した。
このようにして得られた、集電体前駆体の一部分に負極層が形成されてなる材料を、負極層が形成されてなる部分(以下、負極について「塗工部」という。)が100mm×128mm、負極層が形成されてない部分(以下、負極について「未塗工部」という。)が100mm×15mmになるように、100×143mmの大きさに切断することにより、負極を作製した。
先ず、正極10枚、負極11枚、厚みが50μmのセパレータ22枚を用意し、正極と負極とを、それぞれの塗工部は重なるが、それぞれの未塗工部は反対側になり重ならないよう、セパレータ、負極、セパレータ、正極の順で積層し、積層体の4辺をテープにより固定することにより、電極積層ユニットを作製した。
次いで、厚み260μmのリチウム箔を用意し、電極積層ユニットを構成する各負極活物質1g当り550mAh/gになるようにしてリチウム箔を切断し、この切断したリチウム箔を、厚さ40μmの銅網に圧着することにより,リチウムイオン供給部材を作製し、このリチウムイオン供給部材を電極積層ユニットの上側に負極と対向するよう配置した。
そして、作製した電極積層ユニットの10枚の正極の各々の未塗工部に、予めシール部分にシーラントフィルムを熱融着した、幅50mm、長さ50mm、厚さ0.2mmのアルミニウム製の正極用外部端子を重ねて超音波溶接した。一方、電極積層ユニットの11枚の負極の各々の未塗工部およびリチウムイオン供給部材の各々に、予めシール部分にシーラントフィルムを熱融着した幅50mm、長さ50mm、厚さ0.2mmの銅製の負極用外部端子を重ねて抵抗溶接した。以上のようにして、リチウムイオンキャパシタ要素を作製した。
次いで、PP層、アルミニウム層およびナイロン層が積層されてなり、寸法が125mm(縦幅)×160mm(横幅)×0.15mm(厚み)で、中央部分に、105mm(縦幅)×145mm(横幅)の絞り加工が施された上部外装フィルム(接合部となる外周縁部の幅が10mm)と、PP層、アルミニウム層およびナイロン層が積層されてなり、寸法が125mm(縦幅)×160mm(横幅)×0.15mm(厚み)の下部外装フィルムとを作製した。上部外装フィルムの外周縁部における一辺の中央位置(非接合部位となる位置)に、直径が2mmの孔口部を形成した。そして、上部外装フィルムの外周縁部における孔口部が形成された一辺に対向する他辺の中央位置に、直径1mmの試験用のガス流入口を形成した。
次いで、下部外装フィルム上における収容部となる位置に、リチウムイオンキャパシタ要素を、その正極用外部端子および負極用外部端子の各々が、下部外装フィルムの端部から外方に突出するよう配置した。このリチウムイオンキャパシタ要素に、上部外装フィルムを重ね合わせた。上部外装フィルムおよび下部外装フィルムの外周縁部における3辺(正極用外部端子および負極用外部端子が突出する2辺および孔口部が形成された1辺)を、加熱時間が7sec、加熱温度が200℃の条件で熱融着することにより、当該3辺に収容部を取り囲む接合部を形成すると共に、収容部に連通する寸法が6mm(縦幅)×140mm(横幅)の非接合部位を形成した。
その後、超音波溶接装置のホーンを上部外装フィルムの非接合部位における孔口部を包囲する部分に対して当接し、形成時間(溶接時間)が0.1sec、ホーンの当接による上部外装フィルムの表面の変位量(以下、「フィルム変位量」という。)が0.07mmとなる条件で超音波溶接を行うことにより、表面に窪みによる凹凸を有するシール部を形成した。このシール部の接合幅は、0.5mmであった。また、シール部の凹凸における窪みの沈下量を超音波溶接装置で測定した結果、窪みの沈下量は0.06mmであった。 次いで、管状のガス注入口が形成されたステンレス板と通常のステンレス板とによって、上部外装フィルムおよび下部外装フィルムの外周縁部における未融着の一辺を挟持して固定した。この際、ステンレス板を、そのガス注入口が上部外装フィルムに形成されたガス流入口に重なるよう配置した。
以上のようにして、試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタを合計で3個作製した。3つの試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタを、それぞれサンプルA、サンプルBおよびサンプルCとする。
3個の試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタの各々を、10mmの間隔で離間して配置された2枚のアクリル板の間に配置し、ステンレス板のガス注入口から内部に窒素ガスを注入し、注入された窒素ガスが外部に排出された時点の内部圧力を測定すると共に、上部外装フィルムおよび下部外装フィルムにおける窒素ガスが排出される部位を調べた。
その結果、3個全ての試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタにおいて、安全弁におけるシール部が剥離して当該安全弁から窒素ガスが排出された。ガス排出時の内部圧力を下記表1に示す。
また、シール部の剥離状態を調べたところ、3個全ての試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタにおいて、シール部における収容部に近い部分が剥離していることが確認された。
シール部の接合幅を0.6mmとしたこと以外は、実施例1と同様にして試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタを合計で3個作製し、これらについて試験を行った。 その結果、3個全ての試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタにおいて、安全弁におけるシール部が剥離して当該安全弁から窒素ガスが排出された。ガス排出時の内部圧力を下記表1に示す。
また、シール部の剥離状態を調べたところ、3個全ての試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタにおいて、シール部における収容部に近い部分が剥離していることが確認された。
超音波溶接によるシール部の形成において、下記表1に従って形成時間およびフィルム変位量を変更したこと以外は、実施例1と同様にして試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタを合計で3個作製し、これらについて試験を行った。
その結果、3個全ての試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタにおいて、安全弁におけるシール部が剥離して当該安全弁から窒素ガスが排出された。ガス排出時の内部圧力を下記表1に示す。
上部外装フィルムおよび下部外装フィルムの外周縁部における3辺を、加熱時間が7sec、加熱温度が200℃の条件で熱融着をすることにより、当該3辺に収容部を取り囲む接合部を形成すると共に、1辺に収容部に連通する非接合部位および孔口部を包囲するシール部を形成したこと以外は、実施例1と同様にして試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタを合計で3個作製し、これらについて試験を行った。
その結果、3個全ての試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタにおいて、安全弁におけるシール部が剥離して当該安全弁から窒素ガスが排出された。ガス排出時の内部圧力を下記表1に示す。
超音波溶接によるシール部の形成において、下記表1に従って形成時間およびフィルム変位量を変更したこと以外は、実施例2と同様にして試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタを合計で3個作製し、これらを観察した。その結果、3個全ての試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタにおいて、安全弁近傍のラミネートフィルムのアルミニウム層にヒビ割れが発生した。また、これらについて安全弁の作動試験を行ったが、安全弁が開口する前に外装体のシール部が剥離して当該箇所から窒素ガスが排出された。ガス排出時の内部圧力を下記表1に示す。
これに対して、比較例1に係る試験用ラミネート外装リチウムイオンキャパシタにおいては、安全弁におけるシール部が剥離したが、剥離時の外装体の内部圧力が実施例1〜6よりも相対的に高く、しかも、シール部が剥離する内部圧力のばらつきが大きかった。
11 蓄電デバイス要素
11a 電極積層体
12 正極層
12a 正極集電体
13 負極層
13a 負極集電体
14 正極用外部端子 15 負極用外部端子 16,17 取り出し部材
18 リチウム金属(リチウム極層)
18a リチウム極集電体
19 リチウム極取り出し部材
20 外装体
21A 上部外装フィルム
21B 下部外装フィルム
22 接合部
22a 狭窄部分
23 収容部
24 非接合部位
25 シール部
26 孔口部
27 安全弁
50 ラミネート外装蓄電デバイス
51A 上部外装フィルム
51B 下部外装フィルム
52 接合部
53 弱接合部分
55 蓄電デバイス要素
56 正極用電源タブ
57 負極用電源タブ
S セパレータ
Claims (6)
- 互いに重ね合わせた外装フィルムが、それぞれの外周縁部に形成された接合部において相互に接合された外装体を有し、当該外装体の内部に形成された収容部に蓄電デバイス要素が収容されて構成されたラミネート外装蓄電デバイスであって、
前記外装フィルムの各々の外周縁部に、前記接合部に包囲され、前記収容部に連通する非接合部位が形成され、前記非接合部位が形成された領域には、前記外装フィルムの少なくとも一方を貫通する孔口部と、前記孔口部を包囲するよう形成された、前記外装フィルムの一部分が相互に接合されるシール部とが形成されており、
前記シール部は凹凸を有していることを特徴とするラミネート外装蓄電デバイス。 - 前記シール部の接合力が、前記接合部の接合力より小さいことを特徴とする請求項1に記載のラミネート外装蓄電デバイス。
- 前記シール部の接合幅が0.2mm〜2mmであることを特徴とする請求項1に記載のラミネート外装蓄電デバイス。
- 前記シール部の凹凸における窪みの沈下量が0.03〜0.15mmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のラミネート外装蓄電デバイス。
- 互いに重ね合わせた外装フィルムが、それぞれの外周縁部に形成された接合部において相互に接合され、前記外装フィルムの各々の外周縁部に、前記接合部に包囲され、前記収容部に連通する非接合部位が形成された外装体を有し、当該外装体の内部に形成された収容部に蓄電デバイス要素が収容されて構成されたラミネート外装蓄電デバイスを製造する方法であって、
前記外装フィルムにおける前記非接合部位となる領域に、前記外装フィルムの少なくとも一方を貫通する孔口部を形成する工程と、
前記外装フィルムの一部分が相互に接合された、前記孔口部を包囲するシール部を形成する工程とを有し、
前記シール部を超音波溶接によって形成することを特徴とするラミネート外装蓄電デバイスの製造方法。 - 前記超音波溶接による前記シール部の形成時間は0.01〜5secであることを特徴とする請求項5に記載のラミネート外装蓄電デバイスの製造方法。
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